パジャマの選び方|裾が上がる・ゴムの跡が残る朝はズボンで決める

**明日の朝、目が覚めたら、布団をめくる前に自分の脚とお腹を確かめてみてください。**ズボンの裾はどこにありますか。お腹にゴムの跡は残っていますか。背中に冷たい空気が当たっていませんか。
パジャマは、上衣より先に**ズボンで選んでください。**寝ている間の困りごとのほとんどは、ズボンの裾・ウエスト・股上の3か所で起きています。裾が膝やふくらはぎまで上がっている人は裾幅と裾の始末を、お腹にゴムの跡が残る人はウエストの仕様を、背中やお腹が出ている人は股上の深さと上衣の丈を見る。朝の状態が1つ分かれば、見るべき場所は1か所に絞れます。
生地の選び方は秋冬のパジャマの選び方で、寝る前の時間をどう過ごすかで兼用するかどうかはパジャマとルームウェアの兼用で扱っています。この記事は、その手前、寝ている間にズボンがどう動いているかから選ぶ話です。
結論:朝の状態ごとに、見るところは1か所
まず、朝に気づくことと、そのとき見るべきズボンの場所を対応させておきます。
| 朝に気づくこと | 見る場所 | 選ぶ目安 |
|---|---|---|
| 裾が膝やふくらはぎまで上がっている | 裾幅と裾の始末 | 足首まわり+4〜6cmまでの裾幅か、指2本入る裾リブ |
| お腹にゴムの跡が赤く残っている | ウエストのゴムの幅と仕様 | 幅3cm以上のゴム、または紐で締める作り |
| 背中やお腹が出ていて冷えている | 股上の深さと上衣の丈 | 上衣の裾がウエストより10cm以上下まで重なる |
| ズボンがずり下がっている、股が突っ張る | 股上とヒップのゆとり | しゃがんで膝を抱えても腰が出ない股上 |
| ズボンがねじれ、縫い目が脚の前にある | 生地と縫い目の作り | 布団とすべりやすい生地、脇に縫い目のある形 |
いくつか当てはまる人もいるはずです。その場合は、いちばん朝の不快さが大きいものを1つ選んで、そこから合わせてください。後半で、2つ以上が重なったときの決め方も書いています。
ここで上衣ではなくズボンから考える理由を、もう少しだけ書いておきます。寝ている間、上半身は布団と枕に挟まれて、あまり大きく動きません。一方で脚は、寝返りのたびに曲げたり伸ばしたり、布団を蹴ったりと、一晩のうちに何十回も動きます。動く回数が多いぶん、ズボンは布団に引っかかり、ずれ、ねじれます。朝の困りごとがズボンに集まるのは、このためです。
もう1つは、ズボンの不具合は自分では見えにくいということです。上衣の襟が詰まっている、袖が長いといったことは、着た瞬間に鏡で分かります。ところがズボンの裾が上がる、ウエストの跡が残るといったことは、一晩寝たあとでないと分かりません。売り場で手に取ったときにはどれも同じように見えるので、気づかないまま同じ形を買い続けてしまう。だから、朝の自分の状態を手がかりにする必要があります。
先に今のパジャマで測る|股上・ウエスト・裾幅の3つ
新しいパジャマを選ぶ前に、今のパジャマのズボンを3か所測っておくと、売り場で迷いにくくなります。用意するのはメジャー1本です。
1つめは股上です。ズボンを平らに置き、ウエストの上端から股の縫い目が交わる位置までを測ります。お腹がしっかり隠れるかどうかを決める寸法です。
2つめはウエストのゴムの幅です。ウエストの上端から、ゴムが入っている部分の下端までの幅を測ります。2cm前後か、3cm以上かで、跡の残り方が大きく変わります。
3つめは裾幅です。裾を平らに置いて、端から端までを測り、2倍にしたものが裾まわりです。これを、自分の足首の一番細いところのまわりと比べます。足首まわりより何cm広いかが、裾が上がるかどうかの目安になります。
この3つを測っておけば、今のパジャマで困っていることが、どの寸法から来ているのかが分かります。売り場では、今の数字からどちらへ動かすかを決めて、それに合うものを手に取ればいいだけになります。
裾が上がる|足首まわりより8cm以上広いと上がりやすい
朝起きたら、ズボンの裾が膝やふくらはぎのあたりまで上がっていて、すねが冷えている。布団の中で脚を動かすうちに、裾が布団に引っかかって上へずれていくことで起きます。
裾が上がるかどうかは、裾まわりと足首まわりの差でおおむね分かれます。裾まわりが足首まわりより8cm以上広く、裾にリブがないなら、寝返りのたびに裾が布団に引っかかって上がりやすくなります。差が4〜6cm程度なら、生地がすべりやすいものであれば、それほど上がりません。
今のパジャマで裾が上がっていて、裾まわりの差が8cmを超えているなら、次は裾幅が狭いものか、裾にリブが付いたものを選びます。差が小さいのに上がるなら、裾幅ではなく生地の問題です。この場合は後の見出しで書く、生地のすべりのほうを見てください。
もう1つの見方として、ズボンの丈も関わります。丈が短く、立ったときにくるぶしが出るくらいだと、寝ているときにはさらに上がって、ふくらはぎの下のほうまで出てしまいます。立ったときに、かかとの上が隠れるくらいの丈を選んでおくと、少し上がっても足首は覆われたままになります。
裾リブとストレートの裾|どちらを選ぶかの分かれ目
裾が上がるのを防ぐ方法は、大きく2つです。裾にリブを付けて足首で止めるか、裾をストレートのままにして、上がりにくい幅と生地を選ぶかです。
裾リブの良いところは、どれだけ寝返りをしても、裾が足首の位置から動かないことです。脚を何度も動かす人、布団を脚で蹴る癖がある人には、リブのほうが確実です。気をつけたいのは締まり具合で、リブを指でつまんで軽く引き、足首に当てたときに指が2本入る余裕があるかを確かめてください。指が入らないほど細いと、朝に足首に跡が残ることがあります。
ストレートの裾の良いところは、足首まわりに何も当たらないことです。締め付けが苦手な人、靴下をはいて寝る人は、こちらのほうが落ち着きます。この場合は、裾まわりを足首まわりより4〜6cm広い程度に抑え、生地は布団の上ですべるものを選びます。
分かれ目は、朝にどれだけ裾が上がっているかです。膝のあたりまで上がっているならリブを、ふくらはぎの途中で止まっているならストレートで裾幅を狭めるほうを選んでください。膝まで上がる人は、裾幅を少し狭めただけでは止まらないことが多いからです。
お腹にゴムの跡が残る|起きて30分で消えるかを見る
朝起きたとき、お腹のまわりにウエストのゴムの跡が赤く一周している。パジャマのズボンは、寝ている間ずっとウエストで止まっているので、ゴムが細く締まっていると跡が残りやすくなります。
確かめ方は、起きてから30分ほどたったあとに、お腹を見ることです。30分たっても跡がはっきり残っているなら、ゴムが細いか、締まりが強すぎます。起きてすぐは跡が見えても、30分ほどで消えるなら、それほど気にしなくて構いません。
今のパジャマのゴムの幅が2cm前後なら、次は3cm以上の幅のものを選んでください。同じ締まり具合でも、幅が広いほど力が分散されるので、跡は残りにくくなります。ゴムの幅は売り場でウエストを外から指でつまめば分かります。
幅を広げても跡が残るなら、ゴムの長さが体に対して短い、つまりウエストのサイズが小さい可能性があります。ズボンを1つ上の大きさにすると、ウエストはゆるみますが、今度は股上や丈が長くなり、ずり下がることもあります。そうなるのを避けたいなら、大きさは変えずに、次の見出しで書く紐で締める作りを試してください。
ゴムだけに頼らない|紐で締める作りとはき口の折り返し
ウエストの仕様は、ゴムだけのもの、ゴムと紐の両方が入ったもの、紐だけで締めるもの、はき口を折り返して留めるものがあります。
ゴムと紐の両方が入った作りは、ゴムを弱めにしておき、足りないぶんを紐で補えるので、跡が気になる人にいちばん向いています。寝る前に紐を少しゆるめに結んでおけば、ゴムの締まりだけで止まり、ずり下がりそうなときだけ紐を引けばいい。自分で締まり具合を決められるのが一番の利点です。
紐だけで締める作りは、ゴムの跡がまったく残らない代わりに、寝返りで紐がほどけたり、結び目がお腹に当たったりすることがあります。結び目が前の真ん中に来ると、うつぶせで寝る人には当たって気になります。紐だけの作りを選ぶなら、結び目を脇にずらして結べる長さがあるかを確かめてください。
はき口を折り返す作りは、ウエストの上端が二重になり、幅の広い帯のようにお腹を覆います。お腹まわりが冷えやすい人や、ゴムの線が一点に当たるのが苦手な人に合います。折り返しの幅が5cm以上あれば、ゴムの跡はほとんど残りません。
背中やお腹が出る|上衣とズボンの重なりが10cmあるか
朝、背中やお腹が布団の外の空気に触れていて、冷えて目が覚める。これはズボンのウエストと上衣の裾の間が、寝返りのたびに開いてしまうことで起きます。
確かめ方は、上下を着て立ち、上衣の裾がズボンのウエストよりどれだけ下まで重なっているかを見ることです。上衣の裾がウエストより10cm以上下まで重なっていれば、寝返りをしても背中やお腹は出にくくなります。重なりが5cm程度しかないと、横を向いて膝を曲げたときに、背中の側が開いてしまいます。
重なりが足りない原因は、上衣の丈が短い場合と、ズボンの股上が浅い場合の2つです。今のパジャマの股上を測ってみて、股上が浅い、つまりウエストがへそより下にあるなら、ズボンを股上の深いものに替えます。ウエストがへそより上に来るくらいの股上なら、上衣の丈がそれほど長くなくても、重なりは十分に取れます。
股上が十分にあるのに背中が出るなら、上衣の丈を見直します。上衣の裾が腰骨より下、お尻の半分くらいまで隠れる丈を選んでください。上衣の裾を、ズボンのウエストの中に入れて寝るのも一つの方法です。
ずり下がる・股が突っ張る|しゃがんで膝を抱えても腰が出ないか
朝起きたらズボンがお尻の途中までずり下がっている、あるいは寝ている間に股のあたりが突っ張って、脚が動かしにくい。これは股上の深さと、お尻まわりのゆとりが体に合っていないときに起きます。
確かめ方は、ズボンをはいてしゃがみ、両膝を胸のほうへ抱えてみることです。横向きで膝を曲げて寝る姿勢に近い形です。この姿勢で、背中の側のウエストが下がって腰が出る、あるいは股のあたりが突っ張ってしゃがみきれないなら、そのズボンは寝ている間にずれます。
膝を抱えても腰が出ず、股のあたりに余裕があるものを選んでください。股上の浅いズボンは、膝を曲げると後ろが引っ張られて下がりやすくなります。股上が深く、後ろの股上が前より長く作られたものは、膝を曲げても腰が出にくくなります。
股が突っ張る場合は、ズボンの大きさを1つ上げるより、お尻まわりにゆとりのある形を選ぶほうが向いています。大きさを上げると、ウエストや丈まで一緒に大きくなり、今度はずり下がりやすくなるからです。お尻まわりがゆったりして、裾に向かって細くなる形なら、寝ているときの動きにも突っ張りません。
ズボンがねじれる|縫い目の位置と布団とのすべり
朝起きると、ズボンが脚のまわりでねじれていて、脇の縫い目が脚の前や後ろに来ている。寝返りのたびに体だけが回り、ズボンが布団に引っかかって取り残されることで起きます。
ねじれやすいのは、生地と布団の摩擦が大きいときです。起毛した生地のパジャマを、起毛した毛布や敷きパッドの上で着ると、生地どうしが絡み合ってズボンが体と一緒に動かなくなります。秋冬に毛布を出した途端にねじれるようになったなら、原因はほぼこれです。
この場合は、パジャマか寝具のどちらか一方を、すべりのよい面にしてください。パジャマを起毛のまま使いたいなら、毛布は表面がなめらかなものに替えるか、パジャマと毛布の間に綿の掛け布団カバーを挟みます。毛布をそのまま使いたいなら、パジャマを表面がなめらかな織りの生地にします。寝具との組み合わせで静電気が起きる話は、部屋着の静電気と毛布・ソファの組み合わせで詳しく扱っています。
縫い目の作りも関わります。脇に縫い目がまっすぐ通った形は、ねじれたときにすぐ気づけて、寝る前に整えやすい。縫い目のない筒状の編み地は、ねじれても気づきにくく、そのまま朝まで回ってしまうことがあります。
生地が織りか編みかでも、ねじれ方は変わります。織りの生地、たとえば綿のブロードやネルのように縦糸と横糸を交差させた生地は、伸びが少ないぶん形が崩れにくく、寝返りで体が回っても、ズボンは比較的まっすぐのまま残ります。編みの生地、たとえばスウェットや天竺のような伸びる生地は、体に沿って動きやすい反面、布団に引っかかると生地そのものが伸びてねじれます。朝にねじれが気になる人で、伸びる生地のパジャマを着ているなら、一度、織りの生地のズボンを試してみてください。ねじれがはっきり減るなら、原因は生地の伸びだったと分かります。
反対に、織りの生地は伸びないぶん、膝を曲げたときに突っ張りやすくなります。横向きで膝を深く曲げて寝る人は、織りの生地を選ぶなら、お尻まわりと膝まわりにゆとりのある形にしてください。しゃがんで膝を抱える確かめ方で突っ張らなければ、寝ている間も突っ張りません。
ズボンの丈|かかとの上が隠れる長さを基準にする
ズボンの丈は、寝ているときの足首の冷えと、朝の起き上がりやすさの両方に関わります。
基準は、立ったときに裾がかかとの上に軽くかかる長さです。寝ているときには裾が少し上がるので、この長さなら、横になっても足首は覆われたままになります。くるぶしが出る丈だと、寝返りで裾が上がったときに、足首からふくらはぎの下のほうまで出てしまいます。
逆に、丈が長すぎて床に裾が付くと、夜中にトイレに立ったときや、朝に起き上がったときに裾を踏みやすくなります。家の中を歩いたときに、裾がかかとの下に入り込んで踏んでいるなら、丈が長すぎます。裾にリブがある形なら、多少長くてもリブのところでたまるので踏みにくく、ストレートの裾なら、かかとの上で止まる長さを選んだほうが安心です。
靴下をはいて寝る人は、ズボンの丈が少し短めでも足首は冷えにくくなります。その場合は、靴下のはき口とズボンの裾の間が空かないように、裾がくるぶしの骨を覆う長さがあるかだけ確かめてください。
どちらとも取れるとき①|裾も上がるし、ゴムの跡も残る
裾が上がるのでリブの付いたものにしたい。でもゴムの跡も残るので、締め付けはできるだけ減らしたい。2つの悩みが反対の方向を向いているように感じるケースです。
この場合は、裾とウエストを分けて考えて構いません。裾にリブを付けても、それでウエストの締め付けが強くなるわけではないからです。裾は指2本の余裕があるリブにし、ウエストは幅3cm以上のゴムと紐の両方が入った作りにする。これで裾は止まり、ウエストは自分で締まり具合を決められます。
迷うとすれば、裾のリブが足首に当たる感覚と、ウエストのゴムの感覚が重なって、全体に締め付けが増えたように感じる場合です。そう感じる人は、まずウエストを優先してください。お腹の締め付けのほうが、寝ている間ずっと続くので、気になりやすいからです。ウエストを紐中心の作りにして締め付けを減らし、裾はリブのないストレートで裾幅を狭めたものにする。裾が上がるのは完全には止まりませんが、ふくらはぎの途中で止まる程度には抑えられます。
どちらとも取れるとき②|寝ている時間と、起きている時間のどちらに合わせるか
パジャマを、寝るときだけでなく、帰宅してから寝るまでの部屋着としても着ている人は多いはずです。この場合、寝ているときに合う寸法と、起きて家の中で過ごすときに合う寸法が違うことがあります。
たとえば裾リブは、寝ているときには裾が上がらず便利ですが、起きているときには足首が締まって見え、家の中では少し窮屈に感じることがあります。股上の深いズボンは、寝ているときにはお腹が出ず暖かいけれど、起きているときには上衣の裾をどこに入れるかで見た目が変わります。
どちらに合わせるかは、そのパジャマを着ている時間が長いほうで決めてください。帰宅してから寝るまでが3時間以上あるなら、起きているときに合わせて選び、寝るときに困る部分は靴下や腹巻きのような小物で補います。帰宅してすぐ寝るなら、寝ているときに合わせて選びます。
迷うのは、帰宅してから寝るまでが1〜2時間ほどの人です。この場合は、寝ているときの困りごとがどれだけ大きいかで決めます。朝に裾が膝まで上がって目が覚める、お腹の跡が昼まで残るといった、眠りや翌日の過ごし方にまで響く困りごとがあるなら、寝ているときに合わせてください。起きている1〜2時間の少しの窮屈さより、毎晩の数時間のほうが長く続くからです。反対に、朝の困りごとが少し気になる程度で、起きている間に足首の締まりや股上の深さが気になって落ち着かないなら、起きているときに合わせて選びます。自分の困りごとが、どちらの時間に重く出ているかを、1週間ほど朝と夜にメモしてみると、どちらに合わせるべきかがはっきりします。
起きている時間が長い人で、寝るときの裾の上がりがどうしても気になるなら、寝る前にズボンだけ裾リブのものにはき替えるという分け方もあります。兼用と分ける場合の考え方は、パジャマとルームウェアの兼用を参考にしてください。
どちらとも取れるとき③|上下セットで替えるか、ズボンだけ替えるか
ここまでで、ズボンに問題があることは分かった。でも上衣は今のままで困っていない。こういうとき、上下セットで買い直すか、ズボンだけ替えるかで迷います。
ズボンだけ替えて構いません。寝ているときの困りごとはズボンに出やすいので、ズボンだけ合うものに替えれば、悩みの大半は解けます。上衣が手持ちのものなら、ズボンの色を上衣と同じ系統に合わせるだけで、上下で別々に買ったことはほとんど目立ちません。濃い色の上衣なら、ズボンも濃い色にしておくと、上下の色の差が気になりません。
ただし、背中やお腹が出る悩みがある人は、上下の組み合わせを確かめてから決めてください。ズボンだけを股上の深いものに替えたとき、今の上衣の裾がそのズボンのウエストとどれだけ重なるか。10cm以上重なるなら、ズボンだけで足ります。重なりが足りないなら、上衣も丈の長いものに替えたほうが、背中の冷えは確実に減ります。
上下セットで買う場合も、ズボンの大きさを優先してください。上下で合う大きさが違うなら、無理にセットにこだわらず、ズボンを先に合わせます。上衣は少し大きいくらいなら、寝ている間には気になりません。
ズボンだけを替えるときにもう1つ迷うのが、何本持つかです。パジャマのズボンは、毎晩はいて、毎朝か1日おきに洗うものなので、1本だけだと洗っている間にはくものがなくなります。合う形が見つかったら、同じものを2本そろえておくと、洗い替えのたびに別の形をはいて朝の困りごとが戻る、ということがなくなります。2本目を別の形にしてしまうと、合う夜と合わない夜が交互に来て、どちらが原因だったのかも分からなくなります。
洗い替えの2本目を買うときは、1本目を何回か洗ったあとに、もう一度ウエストのゴムと裾を確かめてからにしてください。洗うとゴムが少しゆるんだり、綿の生地なら丈がわずかに縮んだりすることがあります。洗ったあとでも裾がかかとの上にかかり、ウエストが30分で跡の消える締まり具合なら、その形は長く使えます。同じものを買い足して構いません。
上衣はズボンが決まってから|前開きか、かぶりかは寝る向きで選ぶ
ズボンが決まったら、上衣を選びます。上衣で見るのは、前の開き方と、袖口と、裾の丈の3つです。裾の丈は、背中やお腹が出る悩みのところで書いたとおり、ズボンのウエストより10cm以上下まで重なるかどうかで決めます。残りの2つは、寝ている向きで選び分けます。
前開きでボタンが並んでいる上衣は、着替えがしやすく、首まわりが詰まらないのが良いところです。ただ、うつぶせで寝る人は、ボタンが胸やお腹に当たって気になることがあります。朝起きたときに、胸のあたりにボタンの跡が丸く残っているなら、うつぶせに近い姿勢で寝ている時間が長い合図です。この場合は、ボタンが小さく平らなもの、あるいは前を合わせて留めない、かぶって着る上衣を選んでください。
かぶって着る上衣は、前に硬いものが何もないので、どの向きで寝ても当たりません。そのかわり、首まわりが詰まっていると、寝返りのたびに首が引っ張られる感じがします。首まわりに指が3本ほど入る余裕があるか、襟ぐりが少し広めに開いたものを選ぶと、寝返りのときに引っかかりません。
袖口は、ズボンの裾と同じ考え方です。朝起きたときに袖が肘のあたりまで上がっていて腕が冷えているなら、袖口にリブがあるものか、袖幅が手首まわりより広すぎないものにします。横向きで腕を枕の下に入れて寝る人は、袖が上がりやすいので、袖口のリブが向いています。
上衣のボタンや襟の形は、見た目の好みでも選びたくなるところです。ただ、寝ている間に起きるずれを減らしたいなら、ズボンと同じように、朝に気づいたことから逆算して決めるほうが、選んだあとの後悔は少なくなります。
ズボンの下に重ねるとき|レギンスや腹巻きを足す順番
冬に寝室が冷えてくると、パジャマのズボンの下にレギンスをはいたり、腹巻きを足したりする人もいるはずです。重ねるのは悪いことではありませんが、重ね方によっては、ズボンのずれがかえって増えることがあります。
レギンスを下に重ねると、ズボンの内側とレギンスの表面がこすれ合います。レギンスの表面がなめらかなら、ズボンは体のまわりで動きやすくなり、ねじれや裾の上がりはむしろ減ります。反対に、レギンスの表面が起毛していると、ズボンの内側と絡んで、寝返りのたびにズボンが引っ張られ、裾が上がりやすくなります。重ねるなら、表面のなめらかなものを選んでください。
腹巻きを足す場合は、ズボンのウエストの内側に入れるか、外側に出すかで変わります。ウエストの内側に入れると、ゴムの跡の上にさらに腹巻きのはき口が重なり、締め付けが二重になります。ゴムの跡が気になる人は、腹巻きをウエストの外側、上衣の下に重ねるほうが楽です。腹巻きの幅が上衣とズボンの境目をまたいでいれば、背中やお腹が出る悩みも一緒に減らせます。
もう1つ、重ねる前に確かめたいのは、ズボンの大きさです。下に何かを重ねると、ズボンの中のゆとりが減ります。しゃがんで膝を抱えたときに、重ねた状態で股のあたりが突っ張るなら、重ねるもののほうを薄くするか、ズボンをお尻まわりにゆとりのある形に替えてください。重ねることで寒さは減っても、突っ張りで寝返りが打ちにくくなれば、朝の不快さは別の形で残ります。
売り場で確かめる順番|しゃがむ・膝を抱える・脚を上げる
最後に、売り場でパジャマのズボンを選ぶときの順番をまとめます。試着ができる売り場なら、試着室で3つの動きを試してください。
まず、ズボンをはいてまっすぐ立ち、裾がかかとの上にかかる長さかを見ます。同時に、ウエストのゴムの幅を外から指でつまんで、3cm以上あるか、紐が入っているかを確かめます。
次に、しゃがんで両膝を胸のほうへ抱えます。横向きで膝を曲げて寝る姿勢です。背中側のウエストが下がって腰が出ないか、股のあたりが突っ張らないかを確かめます。上衣も一緒に試着できるなら、この姿勢で背中が出ないかも見てください。
最後に、片脚ずつ膝を胸のほうへ上げて、裾がどこまで上がるかを見ます。寝返りで脚を動かしたときの動きに近い形です。裾がすねの真ん中より上まで上がるなら、寝ている間にはさらに上がります。リブ付きのものか、裾幅の狭いものに替えてください。
試着ができない売り場では、今のパジャマで測った股上・ゴムの幅・裾幅の3つの数字を持っていき、売り場の商品の寸法と比べます。今のパジャマで困っていた場所の数字を、どちらへ動かせばいいかが分かっていれば、試着しなくても選べます。家の中での過ごし方全体から部屋着を選ぶときは、ルームウェアの選び方も合わせて読んでみてください。
朝に気づいた小さなずれは、ズボンの1か所を変えるだけで、驚くほど消えることがあります。明日の朝の自分の脚とお腹を、ぜひ一度確かめてみてください。
よくある問い
- Q. パジャマは上と下、どちらを先に選べばいいですか
- ズボンを先に選んでください。寝ている間に起きる困りごと、たとえば裾が上がる、お腹に跡が残る、ずり下がるといったことは、ほとんどがズボンの寸法と仕様で決まります。上衣は、ズボンが決まったあとに、裾がズボンのウエストとどれだけ重なるかで選ぶと、背中やお腹が出る悩みも一緒に解けます。
- Q. 裾にリブがあるパジャマは、締め付けが気になります
- リブの幅と締まり具合で選べば、締め付けはかなり減らせます。リブを指でつまんで引き、足首まわりに指が2本入る余裕があるかを確かめてください。指が入らないほど細いリブは跡が残りやすくなります。それでも気になるなら、リブのないストレートの裾にして、裾幅を足首まわりより4〜6cm広い程度に抑え、すべりにくい生地を選ぶ方法もあります。
- Q. 上下セットで買うと、ズボンのサイズだけ合わないことがあります
- 上下で合う大きさが違うなら、セットにこだわらずズボンだけ別に選んでも構いません。寝ているときの困りごとはズボンに出やすいので、ズボンが合う大きさを優先し、上衣は手持ちのものや別売りのものを合わせます。色を上下で同じ系統にしておけば、別々に買ったことはほとんど目立ちません。
- Q. 冬は厚手のパジャマにすれば、背中やお腹が出ても寒くないですか
- 生地を厚くしても、背中やお腹が出ていれば、そこから冷えを感じやすくなります。厚さを上げる前に、上衣の裾がズボンのウエストより10cm以上下まで重なるか、股上が深くお腹まで覆えるかを確かめてください。重なりが足りないまま厚手にしても、寝返りのたびに肌が出る状態は変わりません。
— メグラシ編集部





