マタニティ礼服|慶弔どちらにも着る1着を、出番の数で決める

**マタニティ礼服を用意するかどうかは、黒の礼服を着る日の数で決まります。**妊娠中だけでなく、産後の授乳期までを含めて、法要・結婚式・親族の行事を書き出してみてください。2回以上あるなら、慶弔どちらにも着られる1着を用意しておくと安心です。1回なら、手持ちの黒で通すか、借りる方法を先に考えます。
秋から冬にかけては、法要や親族の集まりが重なりやすい季節です。予定がわかっているなら、お腹が大きくなる前の今のうちに決めておくと、選ぶ幅が広く残ります。
お呼ばれのドレスの選び方はマタニティお呼ばれドレスとフォーマルに、急な知らせで手持ちの黒が着られるかは妊婦の喪服・マタニティ喪服にまとめてあります。この記事は、その間にある「1着を用意するか」の話です。
結論:出番が2回以上なら、慶弔兼用の1着を用意する
| 妊娠中〜授乳期の出番 | おすすめの持ち方 | 理由 |
|---|---|---|
| 0回(予定なし) | 手持ちの黒で足りるかだけ確かめる | 急な知らせに備えるのは手持ちの確認で足りる |
| 1回 | 手持ちの黒+羽織り、または借りる | 1回のために1着増やすと、産後に出番がない |
| 2回以上 | 慶弔兼用の1着を用意する | 回数が増えるほど、1回あたりの手間が減る |
数えるときは、産後の授乳期まで入れてください。出産のあと半年ほどは、手持ちの礼服のウエストが戻らないことも多く、その間の行事もマタニティ礼服の出番になります。
出番の数え方|予定と、予定にない日を分ける
出番は2つに分けて数えます。
- 予定がわかっている日。一周忌や三回忌などの法要、親族や友人の結婚式、両家の顔合わせ
- 予定にない日。急な知らせ
数に入れるのは1だけです。2は数えられないので、手持ちの黒で当日を越えられるかどうかを、別に確かめておきます。確かめ方は妊婦の喪服の4つの関門がそのまま使えます。
1で2回以上あれば用意します。1回でも、それが親族側として長い時間座る法要なら、用意しておく価値があります。座る時間が長い日ほど、お腹にゆとりのない服はつらくなるからです。
書き出すときは、日付の横に「座る時間」と「立場」も書いておいてください。親族側か参列者側か、座るのは椅子か畳か、何時間か。同じ2回でも、どちらも参列者として1時間ほど座るだけなら、手持ちの黒で通せることがあります。反対に、1回でも親族側として半日座る日があれば、その1日が決め手になります。
慶弔兼用にできる黒|艶・透け・深さ
慶事と弔事の両方に着るなら、弔事の条件を先に満たしている黒を選びます。慶事には小物を足して寄せられますが、弔事の条件は小物では足せないからです。
見るのは3つです。光に当てたときに艶が出ないこと。裏地があって、下の肌や下着が透けないこと。そして黒の深さです。黒い布を並べると、赤みや青みがかって見えるものがあります。窓際の自然光で見て、並べたほかの黒より深く見えるものが、弔事の場で浮きません。
レースを使っているものは、袖口や裾に細く入る程度までなら兼用にできます。胸元や袖全体にレースが広がるものは、慶事向けの1着と考えてください。
袖|肘が隠れる長さ
弔事では、肌が出る量を控えるのが基本です。袖は肘が隠れる長さを目安にしてください。五分袖から七分袖、長袖まで、肘が隠れていれば弔事に着られます。
袖のない形や、肩から先が薄い布だけの形は、慶事には向いても弔事では羽織りを脱げなくなります。秋冬の会場は暖房が効いていることが多いので、羽織りを脱いでも着ていられる袖を選ぶと、座っている間が楽です。
丈|座ってふくらはぎの中ほどまで残るか
お腹が大きくなると、前の裾が上がります。立って合わせたときに膝下の丈でも、座ると膝が見えることがあります。
鏡の前で椅子に座って、裾がふくらはぎの中ほどまで残るかを見てください。残るなら、法要の長い読経の間も、正座を崩した座り方でも気になりません。畳の部屋で座る法要が予定にあるなら、なおさら丈に余裕を持たせます。
切替と、お腹の前のゆとり
マタニティ礼服の多くは、胸の下に切替があり、そこから下に布が落ちる形です。切替の位置とゆとりの量は、お呼ばれドレスと同じ考え方で見られます。詳しくはマタニティお呼ばれドレスとフォーマルの測り方を使ってください。
礼服で特に気にするのは、お辞儀をしたときに前の裾が床に向かって落ちるかです。焼香や挨拶で何度も頭を下げるので、お腹の前で布が突っ張ると、そのたびに裾が持ち上がります。試着のときに一度深くお辞儀をして、裾の動きを見てください。
前の開き|授乳期にも着るなら
産後の授乳期にも着るなら、前の開きを見ます。前にファスナーかボタンがあって、胸の下まで開くか。座ったまま片手で開け閉めできれば、授乳室でも慌てません。
背中にファスナーがあるだけの形は、授乳のときに全体を脱ぐことになります。授乳期の行事が予定にあるなら、前が開く形を選ぶと、1着の出番がさらに増えます。
前の開きが見えるのを避けたいなら、ファスナーやボタンが布の折り返しの下に隠れる形を選びます。慶弔どちらの場でも、胸元に金具が光らないほうが落ち着いて見えます。試着のときに、開いた状態から片手で閉じて、折り返しがまっすぐ戻るかも見ておいてください。
小物で場を切り替える|弔事の日
弔事の日は、礼服に何も足さないか、足すとしても一連の真珠までです。ストッキングは黒、靴は艶のない黒、鞄も艶のない黒の布か革にします。袱紗は紫か紺、グレーなど落ち着いた色を選びます。
靴は、かかとの低い、甲をしっかり覆う形にします。焼香の列に並んだり、畳の部屋で靴を脱ぎ履きしたりする場面があるので、手を使わずに脱ぎ履きできるものが楽です。脱いだ靴をそろえるときにしゃがむ回数も減らせます。
妊娠中はストッキングがきつく感じることもあります。お腹まで覆うマタニティ用の黒のストッキングか、黒のタイツで代えられるかは、地域や家の考え方で違います。迷ったら、親族の年長の人に先に聞いておくと安心です。
小物で場を切り替える|慶事の日
慶事の日は、黒の礼服に明るさと光を足します。足すのは羽織りと、光る小物を1つ。この2つで、黒の礼服はお祝いの席に寄ります。
| 足すもの | 選び方 |
|---|---|
| 羽織り | 明るいグレー・ベージュ・淡い桃色のボレロかショール |
| 光る小物 | 真珠の二連、または小さな光る髪飾り、光沢のある小さな鞄のどれか1つ |
| 靴 | 艶のある黒か、ベージュ。かかとは低くてかまわない |
光る小物を2つ以上重ねると、黒の礼服が急に華やかになりすぎます。1つに絞って顔の近くに置くと、視線がそこに集まり、写真にも表情が残ります。
秋冬の上着|会場に入る前に脱ぐ前提で
秋冬の法要や結婚式では、礼服の上にコートを着て行きます。お腹が大きくなってから手持ちのコートの前が留まらないことがありますが、会場に入る前に脱ぐなら、前を開けたままでも問題ありません。
弔事の日は、黒か濃いグレーの、艶のないコートかカーディガンにします。慶事の日は、明るい色の羽織りをコートの下に着て行き、会場で上着だけを預けます。脱いで膝に掛けられる薄手の羽織りを1枚持っておくと、暖房の効いた会場でも調整がききます。
お腹が大きい時期は、コートの前が留まらないまま屋外を歩くことになるので、首元と足元で冷えを防ぎます。弔事なら黒か濃いグレーの無地のストール、慶事なら明るい色のストールを首に掛けておき、会場に入る前にコートと一緒に外します。
どちらとも取れるとき①|出番が1回で、それが長い法要
出番が1回でも、親族側として長い時間座る法要なら、手持ちで通すのはつらいことがあります。この場合は、用意するか借りるかを、次の2つで決めます。
1つは、産後の授乳期にも行事がありそうか。あるなら用意します。もう1つは、産後に自分の礼服のサイズが戻るまで待てるか。待てるなら、今回は借りる方法で十分です。借りるときは、到着から当日までに一度試着できる日程にして、座った丈とお辞儀のときの裾を確かめてください。
どちらとも取れるとき②|慶事ばかりで、弔事の予定がない
予定が結婚式や顔合わせだけなら、慶弔兼用にこだわる必要はありません。慶事向けのワンピースを選べば、色も形も選ぶ幅が広がります。
ただし、黒の礼服を持っていない場合は、急な知らせに備えて、手持ちで弔事を越えられるかを別に確かめておいてください。越えられないなら、慶事の予定があっても兼用の1着を選んでおくほうが、1着で両方をまかなえます。
どちらとも取れるとき③|妊娠初期で、お腹がまだ目立たない
妊娠初期で出番が近いなら、手持ちの礼服がそのまま着られることも多いです。ただ、出番が2回以上あって、後ろのほうの日が妊娠後期にかかるなら、そちらに合わせて用意します。
用意するのは、いちばん週数の進んだ出番の日に着られるものです。早い日にはゆとりが余りますが、胸の下の切替から布が落ちる形なら、ゆとりが余っていても形は崩れません。
よくある行き違い
**「マタニティ礼服は、出産したら着ない」。**授乳期の行事、産後しばらくの体の変化の間は、むしろ出番が続きます。前が開く形を選べば、産後も着られる期間が長くなります。
**「慶事用の黒いドレスなら、弔事にも着られる」。**艶のある黒、透ける袖、胸元のレースは、弔事の場で浮きます。兼用にしたいなら、弔事の条件から先に満たしてください。
**「お腹が大きいから、丈は短めのほうが歩きやすい」。**立ったときは歩きやすくても、座ると裾が上がります。法要では座る時間が長いので、座った丈で決めます。
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— メグラシ編集部
よくある問い
- Q. 妊娠中に礼服は買ったほうがいいですか
- 妊娠中から授乳期までに、黒の礼服を着る日が何回あるかを数えてから決めてください。予定している法要や結婚式、親族の行事を書き出して、2回以上あれば、慶弔どちらにも着られる1着を用意しておくと安心です。1回だけなら、手持ちの黒でボタンやファスナーを留めずに着られる形がないか先に確かめ、なければ借りる方法もあります。急な知らせの分は数えられないので、手持ちで足りるかどうかは別に確かめておきます。
- Q. マタニティ礼服は、慶事と弔事の両方に着られますか
- 条件がそろえば着られます。艶も透けもない深い黒で、袖が肘まで隠れ、座ってもふくらはぎの中ほどまで丈が残る1着なら、弔事にそのまま着られ、慶事には小物を足して寄せられます。反対に、艶のある黒やレースが目立つもの、袖のないものは、慶事には向いても弔事では浮きます。兼用にしたいなら、弔事の条件を先に満たしているものを選んでください。
- Q. 産後も着られるマタニティ礼服はありますか
- 前の開きが胸の下まで届く形なら、授乳期にも着られます。ファスナーやボタンが前にあり、座ったまま片手で開け閉めできるかを見てください。背中のファスナーだけの形は、授乳のときに全体を脱ぐことになります。産後しばらくはお腹まわりにゆとりが要るので、切替の下にたっぷり布が落ちる形は、産後もそのまま役に立ちます。
- Q. 秋冬の法要や結婚式に着るとき、上着はどうしますか
- 弔事は黒か濃いグレーの、艶のないコートかカーディガンを羽織ります。前が留まらなくても、会場に入る前に脱ぐなら問題ありません。慶事は明るいグレーやベージュのボレロやショールを足すと、黒の礼服がお祝いの席に寄ります。会場の中が暖かいことも多いので、脱いで膝に掛けられる薄さの羽織りを1枚持つと調整がききます。
— メグラシ編集部





