ひし形ボブで面長が目立つ50代|切って1か月で崩れる形の直し方

**切った日はひし形だったのに、1か月ほどで面長が目立ってきたなら、原因は切り方より時間です。**髪は伸び、根元は寝て、毛先は重くなる。そのたびに3つの高さが少しずつ下がり、顔の横に縦の線が戻ってきます。
ひし形ボブが面長寄りの顔になじむのは、髪のいちばん広い位置が頬のあたりにあって、そこで横の量が顔の縦を区切っているからです。この位置が耳たぶより下に落ちると、区切りがなくなり、髪の外側の線と顔の線が縦に並びます。面長が目立つと感じるのは、この状態です。
この記事は、頂点・いちばん広い位置・毛先の3つの高さを週ごとに測り、家で直せる崩れと美容室でしか直せない崩れを分けます。切るときにどの高さに量を置くかの設計はひし形ボブと面長にあります。ここでは、切ったあとに起きることと、その直し方だけを扱います。
結論:3つの高さのどれが下がったかで、直し方が決まる
| 下がったもの | 家で直せるか | 直し方 |
|---|---|---|
| 頂点(髪のいちばん高い位置) | 直せる | 根元を分け目と反対から乾かす |
| 分け目のきわ | 直せる | 分け目を1〜2cm横へずらす |
| いちばん広い位置(耳の上〜耳たぶの間) | 耳たぶの下端までなら直せる | 毛先を外に逃がして横の量を上へ |
| いちばん広い位置(耳たぶより下) | 直しにくい | 美容室で表面の量を整える |
| 毛先 | 直せない | 美容室で1cm整える |
**上の3つは毎朝の乾かし方で戻り、下の2つは切らないと戻りません。**崩れを感じたら、まずどちらに当たるかを確かめてください。
崩れを感じたときに、すぐ美容室へ行く必要はありません。家で直せる3つのうちどれかなら、明日の朝から戻せます。反対に、家で直せない2つに当たっているのに、乾かし方だけでがんばり続けると、毎朝時間をかけても形が戻らず、疲れてしまいます。どちらに当たるかを先に見分けることが、いちばんの近道です。
面長が目立って見える仕組み|横の区切りが消える
ひし形ボブで面長がなじむのは、顔の縦の途中に、髪の横の量が区切りを作っているからです。区切りがあると、見る人の目は顔の縦を一続きではなく、上と下の2つに分けて受け取ります。
| 区切りの位置 | 顔の縦の見え方 |
|---|---|
| 頬骨から口角の高さ | 上下に分かれ、縦の長さが意識されにくい |
| 耳たぶの高さ | 区切りが弱まり、下半分が長く見えはじめる |
| あご先より下 | 区切りが顔の外に出て、縦が一続きに見える |
| 区切りがない | 髪の外側の線と顔の線が縦に並ぶ |
崩れが進むと、区切りは上から順に下へ移ります。面長が目立つのは顔が変わったからではなく、区切りが顔の外へ出ていったからです。区切りを頬の高さに戻せば、見え方も戻ります。
なぜ1か月で崩れるのか
ひし形ボブは、髪の量を置く高さで形を作っています。その高さは、切った日から少しずつ動きます。
| 時間とともに起きること | 動く高さ | 面長への影響 |
|---|---|---|
| 根元が伸びて、立ち上がりが弱まる | 頂点が下がる | 上半分が短くなり、横の量が上に寄って見える |
| 毛先が伸びて重くなる | いちばん広い位置が下がる | 頬の横の区切りがなくなる |
| 毛先の重みで表面の髪が寝る | 横幅が狭くなる | 縦の線が強く出る |
| 分け目に同じ癖がつく | 分け目のきわがぱっくり割れる | 顔の中心に縦の線が1本通る |
| 襟やマフラーの摩擦 | 毛先が内に入る | 下半分がすぼまり、縦長に見える |
髪はおよそ1か月に1cm伸びます。1cmは小さく見えますが、ボブのように短い髪では、全体の長さの5%ほどにあたります。その5%が毛先にたまって重さになり、上から順に形を下へ引っ張る、というのが崩れの仕組みです。
50代になると、根元が立ちにくく、表面の髪がやわらかく寝やすくなる人が増えます。切った日はドライヤーの力で立っていた根元も、日を追うごとに自分の重さで寝ていきます。形の崩れが、若いころより早く感じられるのはこのためです。
まず測る|切った日と今日の写真を並べる
崩れの原因を見分けるには、切った日の写真が役に立ちます。なければ、今日から撮りはじめてください。
| 撮り方 | 理由 |
|---|---|
| 1m以上離れて、目の高さから | 近くで撮ると頭の上が小さく写り、頂点の高さが分からない |
| 正面を向いて、あごを引きすぎない | あごを引くと髪の下半分が肩に当たって広がる |
| 乾かして整えた直後 | 時間がたつと、その日の湿気で形が変わる |
| 毎週同じ曜日、同じ場所 | 光と背景をそろえると、差が見やすい |
写真の上に、水平線を3本引きます。髪のいちばん高いところ、左右がいちばん広いところ、毛先のいちばん下。この3本が、切った日から何cm下がったかを見ます。写真の上の長さで構いません。
写真に線を引くのが手間なら、鏡の前で耳を目印にしても分かります。いちばん広い位置が耳のどこにあるか、耳の上端・耳の穴・耳たぶの上の端・耳たぶの下の端の4つで覚えておき、週ごとにどこまで下がったかを見ます。耳は動かないので、髪の高さを測る物差しとしていちばん使いやすい場所です。
切った日の写真がない人は、今日の写真を「崩れた日の写真」として撮っておいてください。次に切った日にもう1枚撮れば、2枚の差から、自分の髪がどこから崩れるかが分かります。
週ごとに起きる崩れ|目安の表
| 切ってから | 起きやすいこと | 見え方 |
|---|---|---|
| 1〜2週目 | ほとんど動かない | 切った日の形 |
| 3〜4週目 | 頂点が1cmほど下がる、分け目が割れはじめる | 上が少しつぶれて見える |
| 5〜6週目 | いちばん広い位置が耳たぶの高さまで下がる | 頬の横の区切りが弱くなる |
| 7〜8週目 | いちばん広い位置が耳たぶより下へ、毛先が肩に当たる | 縦の線が戻り、面長が目立つ |
| 9週目以降 | 毛先が肩で外に跳ねる | ひし形ではなく、裾の広がった形になる |
崩れは、ある日急に来るのではなく、毎週少しずつ進みます。3〜4週目の小さな変化のうちに手を入れておくと、5〜6週目の崩れも小さく済みます。
面長寄りの人がひし形を保てるのは、5〜7週目までが目安です。それより長く空けると、家での乾かし方では戻せない段階に入ります。
この表の週数は目安で、髪の量や太さ、くせの強さで前後します。量が多く太い髪は、根元が立ちやすいかわりに毛先が重くなりやすく、いちばん広い位置の下がり方が早く出ます。量が少なく細い髪は、毛先の重さは出にくいかわりに、頂点のつぶれが早く出ます。どちらの崩れが先に来るかを知っておくと、朝どこから手を入れるかが決まります。
崩れ1|頂点が下がって、上がつぶれた
いちばん早く、いちばんよく起きる崩れです。
| 確かめ方 | 家での直し方 |
|---|---|
| 頭のてっぺんを手のひらで押さえ、すぐ離して戻るか | 戻らないなら、根元の向きを変えて乾かす |
| 横から見て、後頭部の丸みが平らになっていないか | 平らなら、後頭部の根元を持ち上げて乾かす |
| 分け目の両側で髪の高さが違わないか | 低い側の根元を反対方向から乾かす |
乾かすときは、分け目と反対の方向から根元に風を当て、根元が立った状態で冷風に切り替えて止めます。温風で形を作り、冷風で固めるのが順番です。温風のまま終えると、冷めるときに根元がまた寝ます。
朝の時間がない日は、頭頂部の根元だけでも構いません。頂点が1cm戻るだけで、上半分と下半分の釣り合いは切った日に近づきます。
夜に乾かすときも、同じ向きで根元を立てておくと、朝の手間が減ります。寝ている間に根元は押されますが、夜に立てておいた根元は、朝に少し濡らすだけで戻りやすくなります。夜に自然乾燥で寝てしまうと、根元が寝た状態で固まり、朝にいくら風を当てても立ちにくくなります。
崩れ2|分け目がぱっくり割れた
同じ分け目で3週間ほど過ごすと、分け目のきわに癖がつき、髪が左右に割れて地肌の線が見えるようになります。この線が顔の中心の縦の線と重なると、顔の縦が強調されます。
| 今の分け目 | ずらし方 | 起きること |
|---|---|---|
| 真ん中 | 左右どちらかへ1〜2cm | 縦の線が顔の中心から外れる |
| 片側で深く分けている | 真ん中寄りへ1cm | 割れた癖から外れ、根元が立つ |
| ジグザグに分けている | 分け目の位置ごと1cm移す | 癖のない場所で分かれる |
分け目の割れは、秋に入ると目立ちやすくなります。夏の間に強い日差しを受けた分け目は、同じ位置で癖がついていることが多く、涼しくなって髪をまとめなくなる時期に、その癖がそのまま表に出るからです。衣替えの時期に、分け目も一度動かしてみてください。
分け目をずらすと、今まで寝ていた側の根元が、反対方向に倒されるぶん自然に立ちます。頂点を上げる効果も同時に得られるので、崩れ1と崩れ2はまとめて直せることが多いです。
分け目の位置そのものが顔の見え方をどう変えるかは、この班が以前まとめたたまご型に似合う髪型|分け目の位置で選ぶにも書いています。輪郭は違っても、分け目の考え方は共通です。
崩れ3|いちばん広い位置が下がった
ここがひし形の要です。いちばん広い位置が頬の横にあるうちは、面長寄りの顔の縦を区切ってくれます。
| いちばん広い位置 | 状態 | 直し方 |
|---|---|---|
| 耳の上端から下へ2〜5cm | 切った日の位置 | そのまま |
| 耳たぶの上の端あたり | 少し下がった | 毛先を外に逃がして乾かす |
| 耳たぶの下の端あたり | 家で直せる限界 | 毛先を外に向け、耳の高さの髪を指で持ち上げて冷風 |
| 耳たぶより下 | 家では戻りにくい | 美容室で表面の量を整える |
いちばん広い位置が下がると、顔まわりの印象は大きく変わるのに、本人は気づきにくいものです。毎日鏡で見ていると、少しずつ下がる変化は目に入りません。週に一度、耳を目印にして確かめるだけで、崩れに早く気づけます。
家で直すときは、耳の高さの髪を指で少し持ち上げ、下から風を入れてふくらませます。そのあと毛先だけを外に向けて乾かすと、横の量が毛先から耳の高さへ戻ります。
耳たぶより下まで下がったら、乾かし方で戻すより切るほうが早い段階です。無理に上へ持ち上げると、髪の外側の線が不自然に角ばり、かえって形が崩れて見えます。
崩れ4|毛先が肩に当たって跳ねる
毛先が肩に届くと、肩の上で外に跳ねたり、内に入ったりします。どちらに跳ねるかは、肩の形と、首を動かす癖で決まります。
| 跳ね方 | 起きること | 直し方 |
|---|---|---|
| 外に跳ねる | 裾が広がって、ひし形の下半分が台形になる | 美容室で毛先を1cm整える |
| 内に入る | 下半分がすぼまり、縦長になる | 毛先を外に向けて乾かす |
| 片側だけ跳ねる | 左右で形が違って見える | 跳ねる側の毛先を反対方向に乾かす |
外に跳ねた毛先は、ひし形の下半分の底辺を横に広げます。底辺が広がると、いちばん広い位置が2か所あるように見え、ひし形の角がぼやけます。内に入った毛先は、反対に底辺をすぼめて、縦長の卵形に近づけます。どちらも、肩に当たることで起きる形の変化です。
毛先が肩に当たりはじめたら、それは切る時期の知らせです。ひし形ボブは、毛先が肩に触れない長さで成り立つ形なので、肩に当たった時点で、形の前提が変わります。
肩に当たるかどうかは、首を左右に回したときに確かめてください。正面を向いているときは当たらなくても、振り向いたときに毛先が肩に触れていれば、1日のうち何度も跳ね癖がつきます。秋冬は肩にニットやコートの厚みが加わるぶん、夏より1cmほど早く当たりはじめます。
秋冬の崩れ|襟とマフラーで毛先がつぶれる
10月からは、コートの襟やマフラーが毛先に当たる時間が長くなります。
| 当たるもの | 起きること | 防ぎ方 |
|---|---|---|
| 立った襟のコート | 毛先が内に押し込まれる | 襟を寝かせるか、毛先を襟の外に出す |
| ぐるぐる巻いたマフラー | 毛先が首の後ろでつぶれる | 巻いたあとに、毛先を布の上に出す |
| タートルネック | 毛先が首元で内に入る | 首元の折り返しを低くする |
| フード付きの上着 | 後ろの毛先が持ち上がって割れる | フードを外に倒しておく |
| 厚手のニットの肩 | 毛先が肩の布で広がる | 毛先を外に向けて乾かしてから着る |
マフラーを巻くときは、先に巻いて、あとから首の後ろの毛先を指で引き出し、布の上にのせてください。毛先が布の下に入ると、その日の終わりまで形が戻りません。
職場や出先でマフラーを外したあとも、毛先は内に入った癖を残しています。外したら、両手で毛先を軽く外へ払い、耳の高さの髪を指で持ち上げておくと、いちばん広い位置が元の高さに戻ります。小さな鏡があれば、耳を目印に確かめてください。
乾燥する季節は、毛先が静電気で広がることもあります。広がった毛先は横の量を下に足すので、いちばん広い位置が下がって見えます。出かける前に、手のひらで毛先を軽く包んで落ち着かせてください。
秋冬は、夏より形が崩れにくい面もあります。夏は湿気で髪がふくらんだり、汗で根元がつぶれたりしますが、10月以降は空気が乾いて、乾かした形が長く保ちやすくなります。襟とマフラーの当たり方さえ気をつければ、ひし形ボブを保ちやすい季節です。
切る前の週は、首元の服で区切りを足す
美容室の予約まで1〜2週間あるときは、服の首元で横の区切りを補えます。顔のすぐ下に横の線があると、髪のいちばん広い位置が下がっていても、顔の縦はそこで区切られます。
| 首元 | 区切りの働き | 秋冬の使い方 |
|---|---|---|
| ボートネック | 鎖骨の高さに横の線ができる | 薄手のニットで1枚で |
| 浅い丸首 | 首の付け根に横の線ができる | シャツの上に重ねる |
| 低めのタートルネック | あごの下に横の面ができる | 折り返しを低くして、毛先が当たらない高さに |
| 深いVネック | 縦の線が足される | 崩れた週は避ける |
| 細長いネックレス | 縦の線が足される | 短いものに替える |
| 横に巻いたストール | 顔の下に横の面ができる | 一重で、毛先の下に巻く |
崩れた週は、首元に縦の線を足さないことが大事です。深いVネックや長いネックレスは、髪の縦の線と重なって、顔の縦をさらに強く見せます。
反対に、切ったばかりでいちばん広い位置が頬の高さにある週は、首元に縦の線を足しても構いません。髪が区切りを受け持っているので、首元の縦の線は顔の縦を強めず、すっきりした印象として働きます。髪の週数に合わせて首元を選び分けると、手持ちの服の出番を減らさずに済みます。
顔まわりの毛で、区切りを足す
顔の横に落ちる短い毛を使って、頬の高さに区切りを作ることもできます。
| 顔まわりの毛 | 効き方 | 扱い方 |
|---|---|---|
| 頬骨の高さで終わる短い毛 | 頬の横に区切りができる | 毛先を外に向けて乾かす |
| 口角の高さで終わる毛 | 区切りが少し低くなる | 耳にかけずに下ろす |
| あご先より長い毛 | 縦の線になる | 耳にかけて、顔の横から外す |
顔まわりに短い毛がない人は、次に切るときに、頬骨の高さで終わる毛を数本作ってもらうのも手です。いちばん広い位置が下がってきても、顔まわりの毛が区切りを受け持ってくれるので、崩れの時期を1〜2週間遅らせられます。
家で直す手順|朝の5分
| 順番 | すること | 時間 |
|---|---|---|
| 1 | 根元を濡らす(寝癖直しの水か、手で湿らせる) | 30秒 |
| 2 | 分け目を前日と1cmずらす | 10秒 |
| 3 | 根元を分け目と反対から温風で乾かす | 2分 |
| 4 | 耳の高さの髪を持ち上げて、下から風を入れる | 1分 |
| 5 | 毛先を外に向けて乾かす | 1分 |
| 6 | 全体に冷風を当てて止める | 30秒 |
根元を濡らすところから始めるのがこつです。乾いた根元にいくら風を当てても、ついた癖は動きません。
濡らすのは根元の1〜2cmだけで足ります。毛先まで濡らすと乾かす時間が倍になり、朝の5分に収まりません。霧吹きを根元に向けて当てるか、濡らした指先で分け目のまわりを軽くなでてください。
5分がとれない朝は、3と6だけでも構いません。根元を反対から乾かして冷風で止めるだけで、頂点はおおむね戻ります。4と5は、いちばん広い位置が下がりはじめた4週目以降に足してください。
風の当て方|距離と向き
同じ5分でも、風の当て方で結果が変わります。
| 当てる場所 | 距離 | 向き |
|---|---|---|
| 頭頂部の根元 | 15cmほど | 分け目と反対から、根元を起こすように |
| 後頭部の根元 | 15cmほど | 下から上へ、髪を持ち上げながら |
| 耳の高さの髪 | 20cmほど | 下から、髪の内側に風を入れる |
| 毛先 | 20cmほど | 上から下へ当てながら、指で外に向ける |
| 仕上げの冷風 | 20cmほど | 全体に上から |
**近すぎる風は、表面だけ乾いて中が湿ったまま残ります。**中が湿っていると、外に出てから根元が寝ます。距離を取って、根元の奥まで乾かしてください。
美容室で直す崩れ|何を伝えるか
家で戻らなくなったら、美容室で直します。毎回すべてを切り直す必要はありません。
| 崩れ | 伝えること | 切る量の目安 |
|---|---|---|
| いちばん広い位置が下がった | 耳の高さの量は残して、表面と毛先の重さを取ってほしい | 表面を軽く、毛先1cm |
| 毛先が肩に当たる | 肩に触れない長さに戻したい | 毛先1〜2cm |
| 上がつぶれやすい | 頭頂部の根元が立つように、上の量を少し軽く | 表面の量を少し |
| 分け目が割れやすい | 分け目を変えても形が崩れないように | 分け目まわりの長さをそろえる |
伝えるときは、切った日の写真と、崩れてきた今日の写真を1枚ずつ見せるのがいちばん早い方法です。言葉で「ひし形に」と言うより、どの高さが下がったかが一目で伝わります。
美容室で直すのは、切る日から数えて5〜7週目の、家で戻らなくなった最初の週が理想です。それより早いと切る量が少なすぎて効き目が短く、遅いと毛先が肩に当たって別の崩れが重なります。
あわせて、何週目で崩れはじめたかも伝えてください。4週目で頂点がつぶれた、6週目で横が落ちた、という情報があると、次は崩れにくいように量を置く位置を変えてもらえます。整えるだけの来店でも、こうした記録があると、回を重ねるごとに崩れにくい形に近づきます。
次に切るときの間隔
| 髪の状態 | 目安の間隔 |
|---|---|
| 根元が立ちやすく、量が多い | 7〜8週間 |
| 根元が立ちにくい | 5〜6週間 |
| 表面がやわらかく寝やすい | 5〜6週間 |
| 毛先が肩に近い長さで切っている | 4〜5週間 |
| くせが出やすい | 5〜6週間 |
表の間隔は、同じ人でも季節で少し変わります。夏は湿気と汗で根元がつぶれやすく、崩れが1週ほど早く来ます。秋から冬は乾いた空気で形が保ちやすいぶん、1週ほど遅くなることがあります。9月末に切った人は、次の予約を夏より1週遅めに入れても構いません。
間隔を決めるのは、自分の週ごとの写真です。いちばん広い位置が耳たぶの下端に届いた週が、次に切る時期です。2回ほど記録すると、自分の髪が何週目で崩れはじめるかが分かります。
カラーやパーマと、切る日を合わせる
髪を染める人やパーマをかける人は、その日に合わせて切る日を決めると、来店の回数を増やさずに済みます。
| 組み合わせ | 起きること | 合わせ方 |
|---|---|---|
| カラーと同じ日に整える | 根元の色と形を一度に戻せる | カラーの間隔が5〜7週なら、毎回同じ日に |
| カラーの間隔が長い | 形の崩れが先に来る | 間に1回、表面と毛先だけ整える日を入れる |
| 根元だけのパーマ | 頂点が立ちやすくなる | 毛先にはかけず、根元だけにする |
| 毛先のパーマ | 毛先の量が増え、広い位置が下がりやすい | かけるなら耳の高さより上の段だけ |
毛先にかけるパーマは、ひし形の崩れを早めることがあります。毛先が丸まると量が下にたまり、いちばん広い位置を下へ引っ張るからです。立ち上がりがほしいなら、根元の側を相談してください。
どちらとも取れるとき①|上がつぶれているのに、横は広がっている
頂点は下がっているのに、横幅は切った日より広い。この場合、上の量が横に流れて、いちばん広い位置で広がっています。
| 見るもの | 状態 | 直し方 |
|---|---|---|
| 頂点 | 下がっている | 根元を立てる |
| 横幅 | 切った日より広い | 横の量を立てた根元のほうへ戻す |
| 全体 | 横長の丸に近い形 | 根元から乾かし直すと、横幅は自然に狭まる |
横が広がって見えても、先に直すのは上です。上が戻れば、横に流れていた量が上に戻り、横幅も落ち着きます。横を先に押さえると、上がさらにつぶれます。
この状態は、量が多い人に起きやすい崩れです。上の量が重さで横に流れ、耳の上あたりでたまります。いちばん広い位置が耳の上にあるうちは面長は目立ちにくいのですが、頭の形が横長の丸に近づくので、別の意味で形が変わって見えます。根元を立てて量を上に戻すと、横長の丸がひし形に戻ります。
どちらとも取れるとき②|左右で崩れ方が違う
片側だけ崩れるのは、分け目の位置と、寝るときの向きが関係していることが多いです。
| 崩れている側 | 考えられること | 直し方 |
|---|---|---|
| 分け目の多い側 | 量が多く、重さで下がる | 多い側だけ根元を強く立てる |
| 分け目の少ない側 | 量が少なく、つぶれやすい | 少ない側の根元を反対から乾かす |
| 寝るときに下になる側 | 押されて寝癖がつく | 朝に根元を濡らしてから乾かす |
| バッグを掛ける側 | 肩ひもで毛先がつぶれる | バッグを反対の肩に替える日を作る |
左右差が2cmを超えたら、分け目を少ない側へ1cm移してください。量の差が縮まり、崩れ方がそろいます。
左右差は、正面の写真で、左右のいちばん広い位置の高さを比べると分かります。鏡で見ると左右が反対になるので、写真で確かめるほうが迷いません。どちらか一方だけが耳たぶの下端まで下がっているなら、その側だけ毛先を外に向ける時間を長くしてください。
どちらとも取れるとき③|切ったばかりなのに、もう縦長に見える
切って1〜2週目なのに形が合わないなら、時間ではなく設計の問題です。
| 見るもの | 切ったばかりで起きていること | 確かめる記事 |
|---|---|---|
| いちばん広い位置 | 最初から耳たぶより下にある | 設計の比を確かめる |
| 前と後ろの毛先の差 | 前下がりが大きく、斜めの線が強い | 前下がりの差を確かめる |
| 横幅 | 顔幅に対して狭い | 最大幅の幅を確かめる |
この場合は、乾かし方では戻りません。ひし形ボブと面長で上半分と下半分の比を測り、次に切るときに伝えてください。
切ったばかりの形が合わないとき、すぐに切り直しを頼むのは気が引けるものです。けれど、1〜2週目で合わない形は、何週待っても合う方向へは動きません。時間は形を下へ引っ張るだけなので、崩れる前から縦長なら、時間がたつほど縦長が強まります。早めに相談するほうが、切る量も少なく済みます。
やりがちな失敗と直し方
| やりがちなこと | 起きること | 代わりにすること |
|---|---|---|
| 上がつぶれたので、上を短く切ってもらう | 短い髪がさらに立たず、頂点がもっと下がる | 上は切らず、根元の乾かし方で立てる |
| 横が落ちたので、毛先にパーマをかける | 毛先の量が増え、いちばん広い位置がさらに下がる | 耳の高さの量を残し、毛先を軽くする |
| つぶれを隠すために、髪を耳にかける | 顔の横の量がなくなり、縦の線が直接見える | 片側だけかける日を作る |
| 分け目を毎日同じにする | 3週間で割れ癖がつく | 週に一度、1cmずらす |
| 伸びるまで我慢する | 9週目以降は形の前提が変わる | 5〜7週目で表面と毛先を整える |
| 崩れた週に深いVネックを着る | 首元の縦の線が髪の縦の線と重なる | 浅い首元か、横の線のある首元にする |
どれも、崩れを早く直そうとして、かえって別の崩れを呼ぶものです。上がつぶれたら上を切る、横が落ちたら横を足す、という反応は自然ですが、ひし形ボブでは、崩れた場所とは別の場所に手を入れるほうが戻ることが多いのです。
よくある行き違い
| よく聞く言い方 | 実際に起きていること |
|---|---|
| ひし形ボブは面長に向かない | 向く。崩れるのは形ではなく、時間で高さが下がるから |
| 美容室が下手だった | 切った日にまとまっていたなら、多くは時間の影響 |
| 50代は髪がまとまらない | 根元が寝やすいぶん、崩れはじめが早いだけ |
| 崩れたら全部切り直す | 表面と毛先1cmで比は戻る |
| 朝のブローは長くかかる | 根元を濡らして5分で戻せる |
ひし形ボブで困っている人の多くは、形そのものが合っていないのではなく、形を保つ時間の見込みが合っていないだけです。何週目で崩れるかが分かれば、崩れる前に手を入れられます。
まとめ
- ひし形ボブが崩れるのは、頂点・いちばん広い位置・毛先の3つの高さが下へ動くから
- 頂点と分け目の崩れは、根元を濡らして反対から乾かせば戻る
- いちばん広い位置が耳たぶの下端より下がったら、美容室で表面と毛先を整える
- 秋冬は襟とマフラーで毛先がつぶれる。巻いたあとに毛先を布の上に出す
- 次に切る時期は、週ごとの写真で決める。目安は5〜7週間
まず今日、正面の写真を1枚撮り、いちばん広い位置が耳のどこにあるかを確かめてください。耳たぶの下端より上なら、明日の朝の乾かし方で戻せます。
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よくある問い
- Q. ひし形ボブにしたのに、面長が目立つようになりました。切り方が悪かったのですか
- 切った日にひし形に見えていたなら、切り方より時間の影響を先に疑ってください。髪は1か月におよそ1cm伸び、その間に根元の立ち上がりが弱まって頂点が下がり、毛先の重さでいちばん広い位置も下がります。上がつぶれて横の量が下へ移ると、顔の横に縦の線が戻り、面長が目立って見えます。切った日の写真と今の写真を並べて、3つの高さのどれが動いたかを見れば、原因が分かります。
- Q. 美容室に行く前に、家で直せることはありますか
- 頂点が下がった、分け目がぱっくり割れた、毛先が内に入って横の量が落ちた、の3つは家で直せます。根元を乾かすときに分け目と反対方向から風を当てる、分け目を1〜2cm横へずらす、毛先を外に逃がしてから冷風で止める、の順に試してください。いちばん広い位置が耳たぶの下端より下がってしまった場合は、毛量の問題なので、乾かし方では戻りにくく、美容室で直す時期です。
- Q. ひし形ボブは、何週間ごとに切ればいいですか
- 面長寄りの人は、5〜7週間を目安にしてください。4週目あたりから頂点の沈みが目立ちはじめ、6週目前後でいちばん広い位置が下がって縦の線が戻ってきます。毎回すべてを切り直す必要はなく、表面の量と毛先1cmを整えるだけで、ひし形の比は戻ります。次の予約のときに、切った日の写真と崩れてきた日の写真を1枚ずつ見せると、どこを直せばいいかが伝わりやすくなります。
- Q. 秋冬になると、ボブの毛先がつぶれてまとまりません
- コートの襟やマフラーが毛先に当たり続けると、毛先が内側に入ったり、片側だけ跳ねたりします。毛先が内に入ると横の量が下にたまり、ひし形の下半分がすぼまって縦長に見えます。出かける前に毛先を外へ向けて乾かし、冷風で止めてからマフラーを巻いてください。巻くときは首の後ろで毛先を外に出し、布の上に毛先をのせるようにすると、つぶれにくくなります。
— メグラシ編集部





