エラのハリと襟ぐり|下顎角の幅と、襟の開きの幅を3cm離す

エラのハリが気になる日に動かせるのは、輪郭ではありません。その下に並ぶ線の位置です。
顔の横幅は、単独では読まれません。すぐ下にもう1本の横幅——襟ぐりの左右の縁の間隔——があり、目はその2つを見比べます。同じ幅が上下に2回続けば、そこが「この人の幅」としてまとまって読まれます。3cm以上ずれていれば、幅は変化していると読まれます。
先に測るものを書きます。こめかみの幅、下顎角の幅、角から耳までの距離、耳たぶ下端と角の高さの差、見えている首の縦。この5つで、襟ぐりをどちらへ外すかが決まります。
📋 測る5つと、そこから決まること
| 記号 | 測るもの | 何が決まるか |
|---|---|---|
| T | こめかみのくぼみの位置での左右幅 | 内へ寄せる席を使えるかどうか |
| G | 下顎の角の位置での左右幅 | 襟ぐりの開きを離す基準 |
| E | 耳たぶ下端の付け根から角までの、縁に沿った距離 | 髪を耳にかけるかどうか |
| h | 耳たぶ下端と角の、高さの差 | イヤリングの下端を置く場所 |
| N | あごの下から鎖骨のくぼみまでの縦 | 詰まった襟を使えるかどうか |
このうち T と G の差(D=T−G)だけ、プラスとマイナスの両方があります。他の4つは長さなので、そのままcmで使います。
結論:強く出るのは「同じ幅の繰り返し」と「同じ高さの並び」
下顎の角の線が強く読まれるのは、2つの場合だけです。
ひとつは、同じ幅が上下に2回続いたとき。 角の幅Gと、襟ぐりの開きWnが近い値だと、目はそれを1つの面の左右の端として読みます。幅が2回繰り返されるので、そこが基準になります。
もうひとつは、同じ高さに点や線が並んだとき。 角の高さに、イヤリングの下端や、耳にかけた髪の際や、頬に触れた毛束の縁が来ると、短い区間に端点が集まります。集まった場所は、目にとって区切りの位置になります。
打ち手はこの2つの裏返しです。幅を3cm離す。高さを1.5cm外す。輪郭そのものには触れません。下顎の角は顔の設計の一部で、位置を測る対象であって、直す対象ではありません。
まず測る:T・G・E・h・N の出し方
髪を全部上げ、あごを引かず、正面を向いて測ります。1人で測るなら、鏡の前でメジャーを顔に当てるより、正面から撮った写真の上で測るほうが安定します。
T(こめかみ幅) ── 眉尻の少し上、指で押すとくぼむ位置です。その高さでの左右幅を測ります。12〜14cmに入る人が多い範囲です。
G(下顎角の幅) ── 耳たぶの下に指を置き、下顎の縁を前へなぞってください。線が一度折れて、指に角が当たる位置があります。その高さでの左右幅がGです。折れが浅くて場所が決めにくいときは、奥歯を軽く噛むと筋が動くので、動いたところの下端を採ります。
E(角と耳の距離) ── いま角を見つけた指を、耳たぶ下端の付け根まで戻します。付け根から角までの、縁に沿った距離です。2〜5cmが多く、ここが人によっていちばん違います。
h(高さの差) ── 耳たぶ下端と角に、水平線を1本ずつ引きます。その間隔がhです。0.5〜3cmに収まります。
N(見えている首の縦) ── あご先の真下、あごと首の境目から、鎖骨のくぼみまでの縦。6〜11cmが目安です。
写真の上で測ったなら実寸に直さなくて構いません。ただし襟ぐりは服の上で測るので、GとNの2つだけは、cmを実寸に揃えてください。 首まわりにメジャーを1本当てて、写真上の長さと実寸の倍率を出せば足ります。
襟ぐりの2つの数字 ── 横の開きと、縦の深さ
服の側で測るのも2つです。着た状態で測ってください。ハンガーに掛けたままでは、開きが実際より広く出ます。
Wn(横の開き) ── 襟ぐりの左右の縁が、いちばん離れているところの間隔。多くは鎖骨の上あたりです。首に沿う詰まった襟で11〜12cm、丸首で14〜16cm、肩に寄る横長の開きで20〜26cm。
Dn(縦の深さ) ── 襟ぐりの底(前中心のいちばん下)が、鎖骨のくぼみより何cm下か。くぼみより上に立ち上がる襟はマイナスで、折り返した高さぶんを引きます。
この2つのうち、判定にまず使うのは横のWnです。縦のDnは、内へ寄せる席を選ぶときにだけ効きます。
横の開き ── Wn を G から3cm離す
やることは1つです。|Wn − G| が3cm以上あること。 席は外と内の2つあります。
| 席 | 条件 | だいたいの襟ぐり |
|---|---|---|
| 外の席 | Wn ≧ G+3cm | 肩に寄る横長の開き、横に広い丸首、浅い横広V |
| 内の席 | Wn ≦ G−3cm | 首に沿う詰まった襟、立ち上がりの低いモック |
| 使わない | 差が3cm未満 | ふつうの丸首、浅めのVの多く |
ここでGの実寸が効きます。Gが15cmの人にとって、ふつうの丸首(15cm前後)は差ゼロの位置です。 同じ丸首でも、Gが11.5cmの人には差3.5cmの外の席になります。「エラが気になるなら開いた襟」という言い方が当たる人と外れる人に分かれるのは、Gを測っていないからです。
差が3cm未満の襟ぐりしか手元にないときは、服を替える前に次の章と、髪とイヤリングの章を先に読んでください。高さの側で外せることがあります。
内の席を使える3条件
外の席は差だけで決まります。内の席、つまり首に沿う詰まった襟は、3つそろったときだけです。
- G が14cm以上ある ── 首に沿う襟の開きは11〜12cmで下げ止まるので、Gが14未満だと差が3cmに届きません
- D(=T−G)が −1.5cm 以上ある ── 下回ると、いちばん広い線が下顎角のまま残ります
- (N+Dn) ÷ G が 0.35 以上ある ── あご下に見えている縦が、幅に対して足りているか
3つ目だけ計算が要ります。Nが8cm、襟の立ち上がりが5cm(Dn=−5)、Gが14cmなら、(8−5)÷14=0.21。0.35を下回るので、その襟では内の席が成立しません。立ち上がりが2cmのモックなら (8−2)÷14=0.43 で成立します。
同じ人が、同じ「詰まった襟」の中で分かれます。判定しているのは襟の名前ではなく、あごの下に何cm残るかです。首元の高さそのものの話はタートルネックが似合わない骨格にまとめてあります。
縦の深さ ── 外の席では自由、内の席では条件
外の席を選んだなら、Dnは好きに決めて構いません。横で3cm以上離れているので、縦を足しても引いても幅の読まれ方は変わりません。
内の席を選んだときだけ、Dnは3つ目の条件の中に入ります。折り返しを1cm下げるたびに (N+Dn) が1cm増えるので、条件に届かない人は襟を替えるより先に、折り返しを1回ほどくほうが早いことがあります。
深く落ちる開きは、Wnが小さくても縦が長くなります。ただし縦が長いことと、横の差が3cm以上あることは別の話です。深いVでも横の開きが13cmでGが14cmなら、差は1cmしかありません。 深さは差を埋めません。ネックラインの名前と形の対応はネックラインの種類にあります。
生え際を出すか覆うか ── 上の幅をどちらで作るか
Dがマイナス、つまりGのほうが広い人は、上の幅を髪の側で作れます。生え際の左右の角(額の生え際の線が、横から縦へ折れる点)を髪で覆うと、いちばん上の幅として読まれるのは地肌ではなく髪の外側の輪郭になります。髪の外側は、量と乾かし方で位置が動きます。
逆にDが+1.5cm以上ある人は、生え際の角を出したほうが、上から下へ幅が減る流れがそのまま見えます。額を全部覆うと、その流れの始点が隠れます。
前髪の縦の長さや分け目のずらし幅は、この記事では扱いません。髪の側だけで完結する判定はベース顔の髪型に、毛先の終端の高さは丸顔の髪型に分けてあります。
髪を耳にかけるかどうかは E で決まる
耳にかけると、角と耳のあいだの縁が見えるようになります。ここが効きます。
| E(角と耳の距離) | 耳にかけると | 置き方 |
|---|---|---|
| 3.5cm以上 | 角と耳のあいだに余白が出る | 両側かけてよい。端点は耳へ移る |
| 2.0〜3.5cm | 余白が短く、読み方が揺れる | 量の少ない側だけかける |
| 2.0cm以下 | 耳の縁と角が近い位置に並ぶ | かけない。または後ろへ流して顔から外す |
かけないと決めた場合も、条件が1つあります。毛束が下顎の縁を横切らないこと。 髪が縁の上に乗ると、髪の端と輪郭の縁が同じ場所に重なります。耳の前で落とすか、耳の後ろへ回すか、どちらかにしてください。縁の上を斜めに横切る置き方だけを避けます。
Eは日ごとに動きません。ですから「今日はかけたほうがよかった」という感覚が出たときは、Eではなく襟か光のほうが動いています。
イヤリングの縦の長さ ── 下端を h から1.5cm外す
イヤリングは、左右に点を1つずつ足す道具です。足す場所だけ決めます。
耳たぶの下端から下へ L cm のところにイヤリングの下端が来るとして、L が h の ±1.5cm に入ると、左右の点が角と同じ高さに並びます。 外し方は上下2つです。
| h | 使える下端の位置 | 具体的には |
|---|---|---|
| 2.0cm以上 | L ≦ 0.5cm、または L ≧ h+1.5cm | 耳たぶに収まる粒も、落ちる長さも使える |
| 1.0〜2.0cm | L ≧ h+1.5cm | 落ちる長さのほう(おおむね3cm以上) |
| 1.0cm未満 | L ≧ 2.5cm | 短い側の余白がないので、下へ抜く |
hが小さい人ほど、選べるのは長いほうだけになります。「エラが気になるなら縦に長いイヤリング」と言われるのは、hが小さい人が多いからで、全員の条件ではありません。hが2.5cmある人は、耳たぶに収まる粒でも角の高さから外れます。
揺れるタイプは、静止したときの下端で測ってください。動いている最中の位置は読まれません。
同じ髪型なのに、日によって顔の横幅が違って見える
いちばん多い相談がこれです。先に確認しておくことがあります。T・G・E・h は、日ごとに動く数字ではありません。 動いているのは、隣の線のほうです。
容疑者は3つ。襟、髪、光。切り分けは写真でします。同じ距離、同じ場所、同じ時間帯、正面、あごを引かずに撮ったものを3枚並べてください。
| 見るところ | 動いていたら | 確かめ方 |
|---|---|---|
| 襟ぐりの左右の縁の間隔 | 2cm以上違えば襟 | 着たままメジャーを当てて Wn を測り直す |
| 耳が見えているか/毛束が下顎の縁を横切っているか | 片側でも違えば髪 | 写真で耳の穴が見えているかを見る |
| 鼻の下の影の向きと、下顎の縁の影 | 影の出方が違えば光 | 影が縦に落ちているか、横に広がっているか |
光がいちばん見落とされます。天井の照明や正午の屋外のように上から来る光では、下顎の縁に影が落ちて縁が線として出ます。窓に向かって立つように正面から来る光では、影が消えて縁がぼやけ、幅は髪と襟の位置だけで読まれます。
試着室は上からの光、家の洗面台は正面からの光であることが多い、という違いがあります。店で見た顔と家で見た顔が違うのは、その差です。
3つのうち2つ以上動いていたときの、戻す順番
3枚並べて、動いている項目が2つ以上あったら、1つずつ戻します。順番は光 → 髪 → 襟。戻すのにかかる手間が小さい順です。
- 光をそろえる ── 同じ場所・同じ時間で、もう1枚撮る。これだけで消えることがあります
- 髪をそろえる ── 耳を両方出す/両方隠す、どちらかに固定して1日過ごす
- 襟をそろえる ── 同じトップスを2日続けて着て、髪と光を固定したまま比べる
1日に1つだけ動かしてください。同時に2つ変えると、次の日には何が効いたのかわからなくなります。判定はすべて写真で、鏡ではしません。鏡の中の印象は、そのとき自分が見たい方向へ引っ張られます。
3つとも同じなのに違って見えるときは、撮り方のほうを疑ってください。鏡やカメラに近づくと下から見上げる角度になり、下顎の縁が横に広がって写ります。カメラは顔の高さに置き、50cm以上離す。あごを2cm引くだけでも角の位置は変わります。
左右で G が違うとき
左右差は珍しくありません。角の位置が上下に1cm、幅が片側で0.5cmずれることもあります。
判定は広いほうの G に合わせてください。 広いほうで差3cmを作れば、狭い側は自動的に外れます。Eの左右差は逆で、短いほうに合わせます。 短い側で耳にかけられないなら、両側かけない置き方を選ぶか、長い側だけかけます。
イヤリングは左右で下端の高さを変えられます。hが左右で1cm以上違うなら、揃った見た目より、それぞれのhから1.5cm外れているかどうかを優先してください。
試着室での2枚と、買う前に測る順番
順番を決めておくと、店で迷いません。
- 家で G・E・h・N を1回だけ測って、メモに残す(何度も測り直さない)
- 店では、着た状態で Wn を測る。差3cm以上あるかをその場で見る
- 内の席を選ぶときだけ、(N+Dn) ÷ G が0.35以上あるかを確かめる
- 写真を2枚撮る。1枚は正面、1枚は襟だけを寄って撮る(開きの幅がわかるように)
- 家に帰って、家の光でもう1枚撮って並べる
「エラのハリが気になるので、顔まわりが軽く見える形を」と店で言うと、返ってくるのは形の名前です。「襟ぐりの左右の縁の間隔が18cm以上あるものを見たい」と言えば、探す対象が数字になります。
まとめ
エラのハリで動かせるのは、輪郭ではなく、その下に並ぶ線の位置です。
- G(下顎角の幅)と Wn(襟ぐりの横の開き)の差を3cm以上つける
- 外の席は差だけで決まる。内の席は、G14cm以上・D−1.5cm以上・(N+Dn)÷G 0.35以上の3条件
- 深さは差を埋めない。深いVでも横が近ければ同じ幅が2回続く
- 髪を耳にかけていいのは E が3.5cm以上のとき。2.0cm以下ならかけない
- イヤリングは下端を h の±1.5cmから外す。h が小さいほど、選べるのは落ちる長さだけ
- 日によって違って見えるときは、襟・髪・光の3つを写真で切り分ける。戻す順番は光から
測っているのは幅と高さであって、良し悪しではありません。下顎の角は顔の設計の一部で、そこに線をもう1本足すかどうかを、その日の服で選べるだけです。
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よくある問い
- Q. エラのハリが気になるとき、襟ぐりはどう選べばいいですか
- 先に2つ測ります。下顎の角の位置での左右幅(G)と、着たときの襟ぐりの左右の縁の間隔(Wn)です。この2つの差が3cm未満だと、同じ幅の線が上下に2回続くので、そこが幅の基準として読まれます。差を3cm以上つけてください。外へ出すならWnがG+3cm以上、内へ寄せるならG−3cm以下です。多くの丸首は14〜16cm、肩に寄る開きは20cm以上、首に沿う詰まった襟は11〜12cm。Gが13cmの人と15cmの人では、同じ丸首でも判定が逆になります。
- Q. 詰まった襟やハイネックは避けたほうがいいですか
- 3条件がそろえば使えます。ひとつ、Gが14cm以上あること。首に沿う襟の開きは11〜12cmなので、Gが14未満だと差が3cmに届きません。ふたつ、こめかみ幅からGを引いた値が−1.5cm以上あること。下回ると、いちばん広い線が下顎角のまま残ります。みっつ、あご下に見えている縦(首の縦から襟の立ち上がりを引いた値)をGで割って0.35以上あること。折り返しの高い襟は、この3つ目で落ちることが多いです。
- Q. 髪は耳にかけないほうがいいですか
- 角と耳の距離(E)で決まります。耳たぶの下端の付け根に指を置き、下顎の縁に沿って前へ滑らせ、線が折れる角までの距離です。3.5cm以上なら、かけたときに耳と角のあいだに余白が出るので、輪郭の縁は1本のまま読まれます。2.0cm以下なら、耳の縁と角が近い位置に並んで端点が2つになるため、かけない置き方か、片側だけにしてください。2.0〜3.5cmは境目なので、量の少ない側だけかけます。
- Q. イヤリングは長いほうがいいですか
- 長さそのものではなく、下端の高さで決まります。耳たぶの下端と下顎角に水平線を1本ずつ引き、その間隔(h)を測ってください。イヤリングの下端が耳たぶ下端から下へL cmのところに来るとして、Lがhの±1.5cmに入ると、左右の点が角と同じ高さに並びます。hが2.0cm以上ある人は、耳たぶに収まる粒(L0.5cm以下)と、hより1.5cm以上落ちる長さの両方が使えます。hが2.0cm未満の人は、落ちる長さのほうだけです。
- Q. 同じ髪型なのに、日によって顔の横幅が違って見えるのはなぜですか
- こめかみ幅・下顎角の幅・角と耳の距離・角の高さは、日ごとに動く数字ではありません。動いているのは隣の線のほうです。容疑者は3つ。襟ぐりの左右の縁の間隔が2cm以上違えば襟、耳が見えているかと毛束が下顎の縁を横切っているかが違えば髪、鼻の下の影が縦に落ちているか横に広がっているかが違えば光です。同じ距離・同じ時間で撮った写真を3枚並べ、動いている項目を数えてください。ひとつだけならそれが原因です。
— メグラシ編集部





