ハンサムショートと丸顔|正面ではなく、横から見た奥行きで決まる

ショートにすると、顔まわりに落ちる髪が減ります。そのぶん見えてくるのは、顔の幅ではなく頭の形そのものです。
丸顔で結果を分けているのは、正面の幅ではありません。横を向いたときの奥行き——耳の穴から、後頭部のいちばん出ている位置までの距離です。
ここが9cmを超えているかどうかで、正面の幅を増やさずに体積を増やせるかが変わります。鏡の正面だけを見ていると、この数字は一生出てきません。
📋 測る4つと、そこから決まること
- D(奥行き)は、耳の穴から後頭部のいちばん出ている位置までの水平距離です。
- H(高さ)は、その出っぱりが耳の上端から何cm上にあるかです。
- E(耳)は、耳の上端から下へ、肌が何cm見えているかです。
- S(比)は、正面から見た髪の外周のいちばん広い横幅を、肩幅で割った数字です。
結論:正面ではなく、横から決める
髪の体積は、どこかへ行きます。前後に置き場所がなければ、左右に出ます。丸顔で「広がって見える」と感じるとき、起きているのはこれです。
Dが9cm以上あれば、体積の置き場所が後ろにあります。そこへ置けば、正面から見た横幅は変わりません。
Dが9cm未満なら、まず後ろを作ります。切る前に、根元を起こして9cmまで届くかを確かめる。届くなら、正面は何もしなくていいことが多いです。
まず測る:D・H・E・S の出し方
Dは、横向きの写真がいちばん確実です。壁を背にして横を向いて立ち、耳の穴を通る垂直の線を思い浮かべます。そこから後頭部のいちばん出ている位置までの水平距離がDです。指で測るなら、片手を耳の穴に、もう片方を後頭部の最も出ている場所に当てて、あいだを数えます。
Hは、その出っぱりの位置が耳の上端から何cm上にあるかを見ます。
Eは、耳の上端から下へ、髪がかかっていない部分の長さです。
Sは、正面の写真で、髪の外周のいちばん広い横幅と、肩先から肩先までの幅を数え、前者を後者で割ります。
写真で測るときの条件は、距離とカメラの高さの記事にそろえてください。条件がずれると1cm動きます。
D ── 9cmが境目。足りないときに足す場所
Dが8cm未満のとき、後ろに置ける体積がほとんどありません。この状態で毛量を増やすと、増えたぶんは耳の上あたりから左右へ出ます。
Dが9〜10cmなら、標準的な範囲です。後頭部の中段に体積を置けます。
Dが11cm以上あるなら、後ろだけで形が成立します。この場合、顔まわりは短くしても大丈夫です。
| 奥行きD | 体積の行き先 | 先に打つ手 |
|---|---|---|
| 8cm未満 | 左右へ出る | 後頭部の中段の根元を起こす |
| 9〜10cm | 後ろへ収まる | 耳を出す量で微調整 |
| 11cm以上 | 後ろで完結する | 顔まわりを短くできる |
足りないときに足す場所は1か所です。耳の上端から2〜5cm上の範囲、後頭部の中段の根元。 ここだけを起こします。上すぎると頭頂が高くなり、下すぎると首の付け根に体積が乗ります。
H ── 出っぱりは耳の上端から2〜5cm上
Hが2cm未満、つまり出っぱりが耳とほぼ同じ高さにあると、後ろの体積が首の付け根と一続きに読まれます。奥行きの数字は出ていても、分かれて見えません。
Hが2〜5cmなら、出っぱりが首から離れます。ここでDが効きます。
Hが6cm以上になると、出っぱりが頭頂に近づきます。この位置は縦の情報になるので悪くはありませんが、Dは減ります。 同じ体積を上へ持っていくと、後ろが薄くなるからです。
DとHは同時に最大化できません。どちらを取るかは、Sで決めます。
E ── 耳を出す量は3段階。選べるのは2つ
Eには0(出さない)、2cm前後(半分)、4cm以上(全部)の3段階があります。
Eが0のとき、耳の高さで髪が左右へ張り出します。 この高さは顔のいちばん広い高さと近いので、幅が2つ並びます。丸顔ではここを外します。
Eが2cm前後のとき、耳の上だけ肌が見えます。この状態は、髪の外周に切れ目が入るので、外周がひとつながりの丸として読まれません。いちばん条件が少なく、使いやすい席です。
Eが4cm以上、つまり耳を全部出す場合は、Dが9cm以上あることが条件になります。後ろに体積がないまま耳を全部出すと、横から見たときに支えがなくなります。
S ── 髪の外周と肩幅の比は0.30〜0.38
Sは、頭と肩のつながり方を見る数字です。良し悪しではなく、つながって読まれるかどうかを見ます。
Sが0.30〜0.38に入っているとき、上と下が一続きの形として読まれます。 この範囲なら、ショートの外周と肩の線が離れすぎません。
Sが0.30を下回るときに増やすのは、髪の外周ではありません。Dを1cm増やすほうが先です。 正面の幅を変えずに、横から見た体積が増えます。それでも足りなければ、服の側で肩の縫い目を内へ1cm入れると、肩幅の側が動きます。
Sが0.38を超えるときは、Eを2cmから4cmへ広げます。耳を出すと外周に切れ目が入り、いちばん広い横幅が下がります。
前から見た幅を増やさずに、体積を増やす順番
順番を間違えると、動かした場所が分からなくなります。
①Dを9cmまで持っていく。②Hを2〜5cmに合わせる。③Eを2cmか4cmで選ぶ。④Sを確かめる。 この順です。
①と②は根元の起こし方で動きます。切らなくても、朝の乾かし方で試せます。③は指でどけるだけです。④は結果の確認なので、最後に見ます。
①を飛ばして③から始めると、耳を出したのに支えがない状態になります。 ここが、ショートで失敗したと感じるいちばん多い順番です。
服の側で動かせるのは、襟の高さと肩の線
ショートは首から上が全部見えるので、服との接点が2つあります。襟の高さと、肩の縫い目の位置です。
襟の縁が首の付け根より上にある日は、Eを4cmにします。 襟で首が埋まるぶん、耳のまわりを空けます。
首元の開いた日は、Eを2cmに戻します。 首がすでに空いているので、耳まで出すと空いた面が続きすぎます。
肩の縫い目は、Sを動かす手です。縫い目が肩先より外にある服では肩幅が広く読まれ、Sの数字が下がります。同じ髪型でも服で比が動くので、Sは服を着た状態で測ってください。
判断がつかないとき①:D が8cm前後
いちばん迷う数字です。このときは、切る前に3日試します。
1日目は何もしない。2日目は後頭部の中段の根元だけを起こす。3日目は起こしたうえで耳を2cm出す。 毎日、横から1枚ずつ撮ります。
3枚を並べて、2日目と3日目で違いが読めるなら、Dは足りています。読めないなら、根元の起こしだけでは9cmに届いていません。その場合は、切る側で後ろに厚みを残す設計に切り替えます。
判断がつかないとき②:出っぱりが2か所ある
横から見て、頭頂寄りと耳の上あたりの2か所が同じくらい出ていることがあります。
このときは、下のほうをDの基準にしてください。 上の出っぱりは頭頂の高さの話で、Dとは別の数字です。2つを足して大きく見積もると、実際より奥行きがあると誤判定します。
2か所ある状態そのものは問題ではありません。ただし、あいだにへこみがあると横から見たときに線が2本になります。へこみが1cm以上あるなら、下の出っぱりに合わせて上を寝かせます。
判断がつかないとき③:日によって後ろがつぶれる
後頭部の根元は、頭を背もたれや枕に預けるたびに寝ます。夕方にDが1cm減ることは珍しくありません。
直すのは全体ではなく、Hにあたる一段だけです。耳の上端から2〜5cm上の範囲で、根元をつまんで起こし、5秒押さえてから放します。
日によって差が大きいなら、疑うのは切り方ではなく座り方です。原因が髪の側にないことがあります。
切る前に横から2枚撮り、そのまま伝える
美容室へ行く前に、横向きの写真を2枚撮ります。1枚は何もしない状態、もう1枚は後頭部の根元を起こした状態。 この2枚があれば、Dがどれだけ動くかが分かります。
伝えるのは形の名前ではなく、数字です。「耳の穴から後頭部までを9cm以上にしたい」「出っぱりは耳の上端から3cmくらい上に置きたい」「耳は上から2cm出したい」。この3つで足ります。
肩まわりについては、「髪の外周が肩幅の3分の1くらいになるようにしたい」と伝えれば比が伝わります。体つきの話ではなく、幅と幅の比の話として伝えるほうが正確です。
まとめ
ハンサムショートで動いていたのは、正面の幅ではなく、横から見た奥行きでした。
Dを9cm以上にする。Hを2〜5cmに置く。Eを2cmか4cmで選ぶ。Sで0.30〜0.38を確かめる。 この4つです。
体積は消えません。前後に置き場所を作れば、左右に出る必要がなくなる。ただそれだけの寸法の話です。鏡の正面ではなく、横から2枚撮ることから始めてください。
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よくある問い
- Q. 丸顔でハンサムショートにすると横に広がって見えます
- 正面の幅を減らそうとする前に、横から見た奥行きを測ってください。耳の穴から後頭部のいちばん出ている位置までが9cm未満のとき、髪の体積は前後に行き場がないので、増えたぶんが左右に出ます。奥行きが足りないなら、後頭部の中段だけ根元を起こして9cmまで持っていく。前の幅は一切さわらずに、体積の置き場所だけを移す手です。
- Q. 奥行きはどうやって測ればいいですか
- 横を向いた状態を写真に撮るのがいちばん正確です。壁を背にして横向きに立ち、耳の穴を通る垂直の線を引いたつもりで、そこから後頭部のいちばん出ている位置までの水平距離を見ます。指で測るなら、片手を耳の穴に当て、もう片方の手を後頭部の最も出ている場所に当てて、そのあいだの距離を数えます。8〜11cmの範囲に入る人がほとんどです。
- Q. 耳は出したほうがいいですか
- 出す量は0・半分・全部の3段階で考えます。丸顔で選べるのは、半分と全部の2つです。半分というのは、耳の上端から下へ2cmほど肌が見えている状態を指します。まったく出さないと、耳の高さで髪が左右に張り出し、顔のいちばん広い高さと重なります。全部出す場合は、奥行きが9cm以上あることが条件です。奥行きが足りないまま全部出すと、後ろの体積が支えを失います。
- Q. 肩まわりにまるみがあると、ショートは難しいですか
- 難しいのではなく、比を見る必要があります。正面から見た髪の外周のいちばん広い横幅を、肩幅で割ってください。0.30〜0.38の範囲に入っていれば、上と下がつながって読まれます。0.30を下回るときは、髪の外周を広げるのではなく、奥行きを1cm増やしてください。前から見た幅を変えずに比を動かせます。服の側では、肩の縫い目の位置を1cm内へ入れるほうが早いこともあります。
- Q. 朝は決まっていたのに、夕方には後ろがつぶれています
- つぶれているのは奥行きです。後頭部の根元は、日中に頭を背もたれや枕に預けるたびに寝ます。直すのは全体ではなく、出っぱりの高さにあたる一段だけです。耳の上端から2〜5cm上の範囲で、根元をつまんで起こし、5秒押さえてから放してください。全体をやり直す必要はありません。日によって差が出るなら、その日の座り方のほうを疑ってください。
— メグラシ編集部





