童顔に似合うコート|襟の大きさと生地の張りで幼さを外す

童顔の人のコートは、襟の幅を「黒目の下から口角まで」と同じくらいから1.5倍まで、生地は中くらいの張り、丈は膝のお皿の下まで。この3つで選んでください。
童顔は、顔の中のパーツが顔の中心に近く、目の下から口までの距離が短めで、頬や輪郭に丸みのある顔立ちです。若々しく見え、親しみやすい印象を持たれる一方で、秋冬にコートを着ると、急に学生のように見える、仕事の場で年齢より下に見られる、という悩みにつながりやすくなります。
理由は、コートが顔のすぐ下に大きな面を作る服だからです。襟の大きさや形、生地の膨らみ方、丈の長さが、童顔の「丸い」「短い」「柔らかい」という印象と同じ方向にそろうと、顔と服が一緒に子供服の方向へ寄ります。逆に、3か所のどこか1つでも大人の方向に振れていれば、童顔の柔らかさは可愛らしさとして残り、全体は年齢に合った印象に収まります。
この記事では、襟の大きさ・襟の角・生地の張り・丈・ボタン・色の順に、鏡と手で測れる境目を置きます。そのうえで、童顔だけれど体はしっかりしている、可愛いコートが好き、仕事と休日を1着で済ませたい、といったどちらとも取れる場面を厚く扱います。童顔の秋冬の服全体の考え方は童顔に似合う服に、仕事の場面の襟と色は童顔の仕事服にまとめています。
結論:襟は角を1つ、張りは中くらい、丈は膝下
先に全体の答えを置きます。童顔の人のコートは、次の3か所のうち、少なくとも2か所が大人の側にあれば、幼く見えにくくなります。
| 見る場所 | 幼く寄る側 | 釣り合う側 | 硬く寄る側 |
|---|---|---|---|
| 襟の幅 | 口角までの長さの2倍以上 | 同じ〜1.5倍 | 襟が無い、または極端に細い |
| 生地の張り | 裾を持つと先が大きく垂れる | 先が少しだけ下がる | 先がほとんど下がらない |
| 丈 | 膝のお皿より上 | 膝のお皿の下〜ふくらはぎの真ん中 | くるぶし近くまで |
表の左の列に3つともそろうと、学生のように見えます。右の列に3つともそろうと、今度は服だけが硬く、顔の柔らかさから浮いて、着られている感じになります。真ん中の列が、童顔の柔らかさを残しつつ、年齢に合った印象に寄せる範囲です。
3つとも真ん中にそろえる必要はありません。どれか1つが左に寄っていても、残りの2つが真ん中にあれば、全体は真ん中に収まります。好きな形を1か所だけ残したい場合は、ほかの2か所を真ん中に置いてください。
先に確かめる|自分の顔の「短さ」と「丸さ」の出どころ
コートを選ぶ前に、自分の童顔の印象がどこから来ているかを、鏡で2か所だけ確かめます。
1つ目は、黒目の下から口角までの縦の長さです。鏡に正面から向き、黒目の真下の、下まぶたのあたりに指を当て、そこから口角の高さまでを、指を横に並べて測ります。指2本ぶんほどなら、顔の中の距離が短めで、童顔の印象が強く出ている顔です。指3本ぶん近くあるなら、顔の中の距離はふつうで、童顔の印象は別の場所、たとえば頬の丸みや目の大きさから来ています。
この長さは、あとで襟の幅を比べる物差しになります。メモしておいてください。
2つ目は、頬と輪郭の丸さです。顔の横に手のひらを当て、頬の一番高いところからあごの先まで、輪郭をなぞります。手のひらが丸い弧を描くなら、輪郭の丸さが童顔の印象に効いています。途中で角に触れる、またはあごの先がとがっているなら、輪郭にはすでに直線があり、童顔の印象はパーツの位置から来ています。
輪郭が丸い人は、襟の角が効きます。輪郭に直線がある人は、襟の角より、生地の張りと丈で調整するほうが効きます。目の下の距離と輪郭の丸さの両方が童顔側の人は、この記事の境目をそのまま使ってください。目の下の見え方については童顔の目の下の余白でも扱っています。
襟の大きさ|襟の幅を、黒目の下から口角までの長さと比べる
コートの襟は、顔のすぐ下で、顔と同じ視界に入る面です。襟の大きさが顔の中の距離と釣り合っているかどうかで、顔の印象が変わります。
測り方は、コートを平らに置き、襟の一番広いところの幅を、指を並べて測るだけです。テーラードの襟なら、下襟の一番広いところ、外側の縁から内側の折り返しまでです。丸い襟や角の襟なら、首の付け根から襟の外側の縁までの一番広いところです。
襟の幅は、ハンガーにかけた状態ではなく、着て鏡の前で測るとより正確です。着ると襟は体に沿って少し立ち上がり、平らに置いたときより幅が狭く見えることがあります。店頭で平らに置いて測れない場合は、試着して鏡の前で、襟の一番広いところに指を当てて測ってください。
この幅を、先ほど測った黒目の下から口角までの長さと比べます。
同じくらいから1.5倍までが、顔と釣り合う範囲です。この範囲の襟は、顔の中の距離とほぼ同じ大きさの面を顔の下に置くので、顔と襟が自然につながります。
2倍を超える大きな襟は、顔の中の距離が短い童顔の顔に対して、襟の面が大きくなりすぎます。大きな面の上に顔が乗ると、顔が相対的に小さく、幼く見えます。子供服のコートに大きな襟が多いのは、この効果のためです。
襟が無い、またはごく細いノーカラーのコートは、顔の下に面が無いので、幼さは出にくくなります。ただし、顔の柔らかさを受け止める面も無いので、生地の張りが強いと、顔だけが浮いて見えることがあります。ノーカラーを選ぶ場合は、生地の張りを中くらいにしてください。
襟の角|丸い襟は小さく、角のある襟は中くらいまで
襟の大きさが釣り合っていても、襟の形で印象が変わります。童顔の人がコートの襟で見るのは、角が何か所あるかです。
角が0か所の丸い襟は、童顔の丸さと同じ方向の形です。可愛らしさが強く出るので、使うなら襟の幅を口角までの長さと同じくらいまでに小さくしてください。小さな丸い襟は、顔の下に小さな曲線を1つ置くだけなので、可愛らしさの1点として収まります。
角が1か所以上ある襟は、顔の下に直線を足します。テーラードの襟の切れ込み、ステンカラーの襟先、シャツのような角のある襟などです。直線が1つ入るだけで、童顔の丸さとの間に対比が生まれ、顔の柔らかさが引き立ちながら、全体は大人の方向に寄ります。
角が多すぎる、または鋭すぎる襟は、今度は硬く見えます。襟先が細くとがったもの、角が何重にも重なる大きな襟は、顔の柔らかさから離れすぎます。角は、指先で触ってわずかに丸みを感じるくらいの、少しだけやわらいだ角が目安です。
輪郭に丸さがある人ほど、襟の角が効きます。輪郭に直線がある人は、丸い襟でも幼く寄りにくいので、襟の形は好みで選び、ほかの2か所で調整してください。
生地の張り|裾を持ち上げて、水平にしたときの垂れ方
コートの生地の張りは、童顔の人が最も見落としやすい場所です。同じ形のコートでも、生地が柔らかく膨らむと幼く、張りが強すぎると硬く見えます。
確かめ方は、コートの裾の端を片手でつまみ、腕を横に伸ばして、裾を水平に持ち上げるだけです。指でつまんだところから、生地の先がどれだけ下がるかを見ます。
先がほとんど下がらず、水平に近いまま保たれるものは、張りが強い生地です。肩から裾まで形がしっかり決まり、着ると体の線から離れた、硬い面になります。童顔の柔らかい顔の下にこの面があると、服だけが大人びて、顔が服に負けて見えます。
先が大きく垂れて、つまんだところから真下に落ちるものは、柔らかい生地です。着ると体に沿って丸く膨らみ、全体が丸い面になります。童顔の丸さと同じ方向なので、幼さが強く出ます。
先が少しだけ下がり、斜めに落ちるものが、中くらいの張りです。肩から裾までは形を保ちながら、動くと少し揺れる生地です。童顔の柔らかさを受け止めつつ、全体の形は大人の側に保てます。
表面の艶も、張りと一緒に見ておくと選びやすくなります。表面に少し艶のあるなめらかな生地は、光を受けて面が締まって見え、同じ張りでも大人の側に寄ります。表面に毛羽のある起毛の生地は、光を散らして柔らかく見え、子供の側に寄ります。張りが柔らかめの生地を選ぶなら、表面に少し艶のあるものにすると、柔らかさと落ち着きの釣り合いが取れます。
厚みも合わせて見てください。生地を指でつまんで、厚さが5mmを超えるような厚手の起毛素材は、張りが中くらいでも膨らみが出ます。厚手を選ぶなら、表面の毛足が短く、なでると平らになるものを選ぶと、膨らみが抑えられます。
丈|膝のお皿の下からふくらはぎの真ん中まで
丈は、童顔の人のコートで最も大きく印象を動かす場所です。襟や生地より目立たないように思えますが、全身の中で縦の長さを決めるので、遠くから見たときの印象を決めます。
膝のお皿より上で止まる短い丈は、子供服のコートに多い長さです。脚が多く見え、全身の比率が子供の体の比率に近づきます。童顔の顔と組み合わさると、顔と体の比率が両方とも幼い方向にそろいます。
膝のお皿の下から、ふくらはぎの一番太いところの少し下までが、童顔の人に釣り合う丈です。膝が隠れることで、全身の比率が大人の体の比率に近づきます。ふくらはぎの真ん中あたりで止まる丈は、歩いたときに裾が揺れ、硬く見えすぎません。
くるぶし近くまでの長い丈は、全身を大きな縦の面で覆います。張りが中くらいなら成立しますが、張りが強い生地だと、全身が硬い筒になり、顔の柔らかさから離れます。長い丈を選ぶなら、前を開けて着て、縦の帯を見せてください。
丈は、スカートやパンツとの組み合わせでも見え方が変わります。コートの裾から、中のスカートの裾が数cmだけのぞくと、裾の線が2本並んで、脚の途中に段ができます。スカートを合わせる日は、スカートの裾をコートの中に収めるか、逆にコートの裾より手のひら1枚ぶん以上長いスカートにして、はっきりした段にしてください。パンツの日は、コートの裾とパンツの間に段ができにくいので、丈の目安をそのまま使えます。
丈を確かめるときは、試着室の鏡で、膝のお皿の位置に手を当て、裾がその手の上か下かを見ます。手のひらの下端より裾が下にあれば、膝下の丈です。
ボタンと前の合わせ|ボタンの直径は2cmまで
ボタンは、コートの中で最も小さい部品ですが、顔に近い位置にあり、目に入りやすい場所です。
童顔の人のコートで見るのは、ボタンの直径です。指先でボタンをつまみ、指の幅と比べてください。人差し指の幅はおよそ1.5〜2cmです。ボタンが指の幅に収まるなら、顔の印象とぶつかりません。指の幅を大きく超える大きなボタン、色の明るいボタン、木の留め具やトグルのように形の目立つ留め具は、子供服のコートに多い要素で、幼さを強めます。
ボタンの位置も見ておきます。一番上のボタンが鎖骨より高い位置にあると、前を閉めたときに首元が詰まり、顔の下に小さな丸い開きだけが残ります。この形は子供服のコートに多く、童顔の印象と重なります。一番上のボタンが鎖骨のあたりか、それより少し下にあるコートを選ぶと、閉めても首元に開きが残り、中の服の首元の線が見えます。
前の合わせは、ボタンが1列のシングルと、2列のダブルで見え方が変わります。シングルは前に縦の線が1本通り、すっきり見えます。ダブルは前に面が重なり、ボタンが横に並ぶので、横の幅が出ます。ダブルを選ぶなら、ボタンを小さめにし、2列の間隔が狭いものを選ぶと、横の幅が抑えられます。
色|顔から遠い位置を濃く、顔の近くを明るく
童顔の人がコートの色で迷うときは、色の名前より、明るさをどこに置くかで考えてください。
明るい色のコートは、顔の下に大きな明るい面を作ります。明るい面は顔を明るく見せる一方で、全身が軽く、柔らかく見え、童顔の印象を強めます。淡い色のコートを選ぶなら、生地の張りを中くらいにし、丈を膝下にして、ほかの2か所で大人の方向に寄せてください。
濃い色のコートは、全身を引き締め、大人の方向に寄せます。ただし、顔のすぐ下に濃い色の大きな面があると、顔との明るさの差が大きくなり、顔だけが白く浮いて見えることがあります。濃い色を選ぶなら、首元に明るい色のマフラーや、明るい色のニットの襟を少し見せて、顔と濃い面の間に明るさの段を1つはさんでください。
中くらいの明るさのグレージュ、グレー、くすんだ茶などは、顔との差が小さく、全身の重さも中くらいで、童顔の人にとって最も扱いやすい範囲です。迷ったら、白い紙と黒い紙を並べ、その真ん中くらいの明るさに見える色を選んでください。
柄のあるコートも、同じ考え方で選べます。チェックやヘリンボーンのような柄は、柄の一つの区切りの大きさを、先ほどの口角までの長さと比べてください。柄の区切りが口角までの長さより小さければ、遠目には無地に近い面として見え、童顔の印象とぶつかりません。区切りが大きく、色の差もはっきりした柄は、顔の下に大きな模様を置くことになり、顔より先に柄が目に入ります。大きな柄を選ぶなら、色の差の小さい、同じ系統の色でまとまった柄にしてください。
形別|チェスター・ステンカラー・ノーカラー・ダッフル・Pコート
ここまでの境目を、よく見かけるコートの形に当てはめます。形の名前で選ぶのではなく、それぞれの形で何を見ればよいかを置きます。
チェスターコートは、テーラードの襟がつき、角が2か所あるので、襟の形では大人の側に寄ります。見るのは襟の幅と生地の張りです。下襟の幅が口角までの長さの1.5倍を超えるもの、張りの強い生地のものは、着られている感じが出やすくなります。
ステンカラーコートは、襟が小さめで、襟先に角が1か所あります。童顔の人にとって、襟の点では最も扱いやすい形です。見るのは丈で、膝下まであれば、ほとんどの場面で釣り合います。
ノーカラーコートは、襟が無いので幼さは出にくい形です。見るのは生地の張りで、張りが強すぎると顔が浮くので、裾を持ち上げて先が少し下がるものを選んでください。首元が開いているので、マフラーやニットの襟で顔の下に面を足すと、顔と服がつながります。
ダッフルコートは、フード、トグルの留め具、膝より上の丈と、子供服の要素が多くそろいやすい形です。童顔の人が選ぶなら、丈は膝下、留め具は小さめで色の落ち着いたもの、生地は毛足の短い中くらいの張りのものを選び、3か所のうち2か所を大人の側に寄せてください。
Pコートは、大きめの襟とダブルの合わせ、短めの丈がそろった形です。襟の幅が口角までの長さの2倍を超えやすいので、襟の小さめのものを選び、丈を腰骨の下からももの付け根の間で止めると、ジャケットに近い感覚で着られます。
首元の重ね方|コートの襟とマフラー・ニットの首元を重ねる
コートは単体ではなく、中に着る服やマフラーと重ねて顔の下に置かれます。襟の幅や角を整えても、首元の重ね方で印象が戻ってしまうことがあるので、ここも境目を置いておきます。
まずマフラーです。コートの襟の上にマフラーを厚く巻くと、襟とマフラーが合わさって、顔の下の面が大きくなります。襟の幅を口角までの長さの1.5倍に抑えても、その上に同じくらいの厚さのマフラーが乗ると、合わせて2倍を超えます。童顔の人がマフラーを巻くなら、首にぴったり1周だけ巻いて、端を胸の前に縦に垂らしてください。顔の下の面は襟の幅のまま保たれ、垂らした端が縦の線になります。
次に中の服の首元です。丸く詰まった首元のニットを着て、コートの襟を開けると、顔の下に丸い線が2本重なります。襟に角があっても、内側の丸い首元が目立つと、丸の印象が勝ちます。中の服は、Vの開きのあるニットか、襟のあるシャツにすると、コートの襟の角と同じ方向の直線が重なります。
タートルネックを中に着る日は、折り返しの幅を指1本半ぶんまでにしてください。折り返しが太いと、顔の下に厚い輪ができ、顔が輪の上に乗ったように見えます。細い折り返しなら、首が少し長く見え、コートの襟の角がそのまま働きます。
フードのついたパーカーを中に着る休日は、フードを襟の外に出すと、顔の後ろに大きな丸い面が加わります。フードはコートの中にしまうか、フードの小さいものを選ぶと、顔の下の面が増えすぎません。
背が低めの人の丈の調整|縦の帯を1本通す
童顔の人の中には、背が低めで、膝下の丈が重く見えないか心配だという方も多くいます。
丈を伸ばすときに効くのは、前を開けて、中に縦の帯を1本通すことです。コートの前を開けると、左右の前端の間に、中の服が縦に細い帯として見えます。この帯が、全身の縦の長さを強調し、丈が長くても重く見えにくくなります。帯の色を、中の服と靴で近づけると、さらに縦の線がつながります。
それでも重く感じる場合は、丈を膝のお皿の下端ちょうどまでにとどめてください。膝が隠れていれば、全身の比率は大人の側に保たれます。靴は、甲が少し見える浅いものか、細めのブーツにすると、足元が軽くなり、コートの重さと釣り合います。
肩の位置も確かめます。肩線が自分の肩の骨より外に落ちる大きめのコートは、背が低めの人が着ると、服の中に体が入っているように見え、幼さが強まります。肩線が自分の肩の骨の外側にちょうど合うものを選ぶと、同じ丈でも体に合って見えます。
どちらとも取れるとき①|童顔だけれど、体はしっかりしている
顔は童顔でも、肩や胸に厚みがある、背が高めなど、体の印象は大人っぽいという方もいます。この場合、顔と体の印象が分かれているので、コートは顔に近い部分を顔に、体を覆う部分を体に合わせて選びます。
襟は、顔に近い部分です。顔に合わせて、口角までの長さと同じくらいから1.5倍までの幅で、角が1か所ある襟を選びます。体の大きさに合わせて大きな襟を選ぶと、顔が襟に埋もれて幼く見えます。
生地の張りと丈は、体を覆う部分です。体に厚みがある人は、柔らかい生地だと体の線を拾い、張りの強い生地だと体の厚みが服の厚みに足されます。中くらいの張りが、ここでも目安です。丈は膝下を基本にし、背が高めなら、ふくらはぎの真ん中まで伸ばしても釣り合います。
逆に、体が華奢で、顔は年齢相応という方もいます。この場合は、コートの面が体に対して大きくなりやすく、体が服に埋もれて幼く見えることがあります。襟は顔の物差しで選んで構いませんが、肩線と身幅は体に合わせて小さめにし、丈は膝のお皿の下端ちょうどくらいにとどめてください。
顔と体で結果が分かれているときは、襟だけを顔の物差しで、それ以外を体の物差しで選ぶ、という分け方を覚えておくと、迷いが減ります。骨格に合わせたコートの寸法は骨格が混合タイプのコートのように、骨格の記事でも扱っています。
どちらとも取れるとき②|可愛いコートが好き
丸い襟、明るい色、ふんわりした生地のコートが好き、という方も多いはずです。好きなコートを着る日は、気分が上がり、表情も明るくなります。似合う・似合わないより、好きを残すことを優先して構いません。
好きな要素を残すときは、3か所のうち1か所だけを好きな側に置き、残りの2か所を真ん中に寄せてください。
丸い襟が好きなら、襟だけ丸いものを選び、生地は張りのある中くらいのもの、丈は膝下にします。明るい色が好きなら、色はそのまま、襟は角のあるもの、丈は膝下にします。ふんわりした生地が好きなら、生地はそのまま、襟は角のある小さめのもの、丈はふくらはぎの真ん中までにします。
1か所だけ好きな側にあるコートは、全体の印象は年齢に合ったまま、その1か所が可愛らしさの印として見えます。2か所、3か所と好きな側を増やすと、だんだん子供服の方向に寄っていくので、増やすのは場面を選ぶ休日だけにしてください。
好きな要素を1か所に絞るときは、その1か所がどこにあるかも見てください。顔に近い襟は、顔の印象と直接重なるので、好きな要素の効き方が最も強い場所です。生地や色は全身に広がるので、効き方は中くらい。丈は顔から最も遠いので、効き方は最も穏やかです。可愛らしさを強く出したい日は襟に、控えめに出したい日は生地や色に、好きな要素を置くと、出し方の強さを場面で選べます。
小物で好きを足す方法もあります。コートは真ん中に寄せておき、マフラーやバッグ、手袋で、丸い形や明るい色を足す。小物は顔から離れた位置にあることが多く、コートの面ほど大きくないので、童顔の印象を強めすぎません。
どちらとも取れるとき③|仕事と休日を1着で済ませたい
コートを何着も持つのは場所もお金もかかるので、仕事と休日を1着で済ませたいという方も多いでしょう。童顔の人が1着で済ませるなら、3か所すべてを真ん中に置いたコートを選び、着方で仕事と休日を分けてください。
選ぶのは、角が1か所の小さめの襟、中くらいの張りの生地、膝下の丈、中くらいの明るさの色のコートです。ステンカラーやノーカラーが、この条件にそろいやすい形です。
仕事の日は、前を閉めて着て、首元に襟のあるシャツか、詰まった首元のニットを見せます。顔の下に襟の直線と服の首元の線が重なり、大人の方向にもう一段寄ります。
休日は、前を開けて着て、中に柔らかい色のニットやパーカーを見せます。前の開きから柔らかい面がのぞき、同じコートでも親しみやすい印象になります。マフラーをふんわり巻くと、さらに休日の印象が強まります。
1着の中で、閉める・開けるの2通りを使い分けると、同じコートが2着分の働きをします。
さらに、ベルトのついたコートなら、ベルトの使い方でも仕事と休日を分けられます。仕事の日はベルトを腰骨の上でしっかり結んで、全身に横の区切りを1本入れる。休日はベルトを結ばずに後ろに回し、前を開けて縦の帯を見せる。ベルトの位置は、童顔の人にとって大切な場所で、ウエストより高い位置で結ぶと子供服のように見えやすいので、腰骨の少し上を目安にしてください。
予定別|通勤・学校行事・年末の集まり
最後に、冬の予定ごとに、どこを大人の側に寄せるかをまとめます。
通勤の日は、3か所すべてを真ん中に置き、前を閉めて着ます。年齢より下に見られたくない場面では、襟の角と膝下の丈が、最も早く効きます。色は中くらいの明るさから濃い色までにし、ボタンは指の幅に収まるものにしてください。
子どもの学校行事や保護者の集まりは、きちんと見せたいけれど、硬くなりすぎたくない場面です。襟は角のある小さめのもの、生地は中くらいの張り、丈は膝下にして、色を少し柔らかい明るさにすると、親しみやすさと落ち着きの両方が出ます。学校行事の服装全体は童顔のママの秋の学校行事でも扱っています。
年末の集まりや食事の日は、コートを脱ぐ時間が長いので、コートは移動のあいだの面と考えます。ここでは好きな要素を1か所残したコートを選んでも構いません。脱いだあとの服で、大人の方向に寄せておけば、全体の印象は崩れません。
休日の買い物や散歩の日は、好きな要素を2か所まで増やしても構いません。歩く時間が長く、遠くから全身を見られる場面なので、丈だけは膝下を守り、襟や色で可愛らしさを出すと、全身の比率は大人の側に保ったまま、気分の上がる装いになります。
帰省や長い移動の日は、座る時間が長いので、膝下の丈が座ったときに裾を広げすぎないかを見ます。座ったときに膝が隠れ、裾が床に届かない長さなら、移動中も整って見えます。
試着室で確かめる手順
店頭でコートを選ぶときは、試着室で次の順番に見てください。上から順に確かめて、外れていたところだけを、ほかの1着で比べます。
- 襟の一番広いところの幅を指で測り、黒目の下から口角までの長さと比べる。同じくらいから1.5倍までなら合格
- 襟の角が1か所以上あるか。丸い襟なら、幅が口角までの長さと同じくらいまでか
- 裾を片手でつまんで水平に持ち上げ、先が少しだけ下がるか
- 膝のお皿に手を当てて、裾が手のひらの下端より下にあるか
- ボタンが指の幅に収まるか
- 鏡から3歩離れて、顔より先にコートが目に入らないかを見る
6つのうち、1・3・4の3つが真ん中にあれば、ほとんどの場面で幼く見えにくくなります。残りの3つは、好きな要素を残す場所として使ってください。童顔の印象は、コートの選び方で消すものではなく、ほかの要素との釣り合いで、魅力として残すものです。顔の印象の大人っぽさと子供っぽさの中間で迷う場合は、大人顔と子供顔の中間の秋冬も参考にしてください。
よくある問い
- Q. 童顔なのでコートを着ると学生のように見えます
- 襟・生地・丈の3か所が、そろって子供服の方向に寄っていることが多いです。大きな丸い襟、柔らかく膨らむ生地、膝より上の短い丈がそろうと、顔の印象と同じ方向に重なります。全部を変える必要はなく、3か所のうち1か所を大人の方向に動かしてください。いちばん効くのは丈で、膝のお皿の下まで伸ばすだけで印象が変わります。
- Q. 童顔でも丸い襟のコートを着たいです
- 襟の幅を小さめにして、ほかの2か所で大人の方向に寄せてください。襟の幅は黒目の下から口角までの長さと同じくらいまで、生地は張りのあるウール、丈は膝下にすると、丸い襟が可愛らしさの1点として収まります。丸い襟に大きなボタンや明るい色が加わると幼く寄るので、ボタンは小さく、色は落ち着いたものにします。
- Q. 大人っぽく見せたいのですが、トレンチやチェスターだと着られている感じがします
- 生地の張りが強すぎるか、襟が大きすぎる可能性があります。トレンチやチェスターは大人っぽい形ですが、張りの強い生地と大きな襟がそろうと、顔の柔らかさに対して服だけが硬く見えます。裾を持ち上げて水平にしたとき、先がほとんど下がらないものは張りが強すぎます。先が少し下がる中くらいの張りで、襟の幅を口角までの長さの1.5倍までに抑えたものを選んでください。
- Q. 背が低めなので、膝下の丈だと重く見えないか心配です
- 丈を伸ばすときは、前を開けて着て、中の服と靴の色を近づけてください。前の開きから縦に細い帯が見えると、丈が長くても重く見えません。それでも重く感じるなら、膝のお皿の下端ちょうどまでにとどめ、靴は甲が少し見える浅いものを選ぶと、足元が軽くなります。
— メグラシ編集部





