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着物の髪型を自分で|襟足と衿の隙間を指で測り、まとめる高さを決める

メグラシ編集部//読了 16分
秋色の着物を着た女性の後ろ姿。低い位置のまとめ髪と後ろの衿の間に、指を横にして当てて隙間を測っている

**着物の日に自分で髪をまとめるなら、まとめた髪の下の端を、後ろの衿から指2本ぶん上に置いてください。**そのために、着付けをしたあとで、襟足の生え際と後ろの衿の間に指が何本入るかを先に測ります。

着物の髪型で失敗しやすいのは、型を選ぶ段階ではありません。まとめる高さを決める段階です。洋服のときと同じ感覚で低い位置にまとめると、着物の衿に髪が当たり、歩いたり振り向いたりするたびに衿が汚れたり、まとめ髪が押されて崩れたりします。反対に、衿が首から大きく離れている着付けなのに高い位置でまとめると、首の後ろに何もない広い面ができて、寂しく見えます。

どちらも、髪の高さと衿の位置が合っていないことから起きます。だから決める順番は、衿が先、髪が後です。この記事では、七五三の付き添いや秋の前撮り、親族の集まりなど、秋に着物を着る日を前提に書いています。

結論:まとめる高さは、隙間に入る指の本数で決める

着付けをしたあと、後ろの衿のいちばん高いところと、襟足の生え際の間に、横にした指が何本入るかを測ります。その本数で、まとめる高さを3つのどれかに決めます。

隙間に入る指の本数まとめる高さ髪の下の端の位置
3本以上低い位置衿から指2本ぶん上
1〜2本耳の高さ耳たぶの下の端と同じ高さ
1本に満たない後頭部の高い位置耳の上の端より上

表の3つは、型の名前ではなく高さの区切りです。どの高さでも、結ぶ形はひとつ結び、ねじり、編み込みのどれでも構いません。高ささえ合っていれば、型は手持ちの髪の長さとできる手の動きで選んでかまいません。

測り方|着付けたあと、合わせ鏡で指を当てる

測るのは、着付けがすべて終わり、帯まで締めた状態です。衿の抜き方は、着付けの最後の段階で決まります。途中で測ると、帯を締めるときに衿が引かれて位置が変わってしまうからです。

測り方は次のとおりです。

  1. 洗面台か鏡台の大きな鏡に背を向けて立ち、手鏡を顔の前に持つ
  2. 手鏡の角度を変えて、大きな鏡に映った首の後ろが見えるようにする
  3. 髪を片手で全部持ち上げ、襟足の生え際を出す
  4. もう片方の手の指をそろえて横にし、生え際の下から衿の上の端に向かって当てていく
  5. 衿に触れるまでに何本入ったかを数える

指は、人差し指から小指までを横にそろえたときの1本ぶんの幅で数えます。1本はおよそ1.5〜2cmです。ちょうど半分くらいで衿に当たったときは、少ないほうの本数で数えてください。

髪を持ち上げたまま測るのは、まとめたあとの襟足の見え方を先に確かめるためでもあります。生え際の形が左右で違う人や、うなじに短い毛が多い人は、このときに一緒に見ておいてください。あとで後れ毛をどうするかを決めるときに使います。

合わせ鏡でうまく見えないときは、スマートフォンのカメラを使います。首の後ろに向けて腕を伸ばし、指を当てた状態で写真を1枚撮ってください。写真なら、指の本数をゆっくり数えられます。撮るときは、カメラを首の後ろと同じ高さに構えて、真後ろから撮ります。上から見下ろす角度で撮ると、衿が実際より首から離れて写り、指の本数を多めに数えてしまいます。

家族に見てもらえるなら、それがいちばん確かです。ただ、測るのはあくまで指の本数なので、他の人の指で測ると幅が変わります。他の人に測ってもらうときも、指はあなた自身の指を当てて、その本数を数えてもらってください。

もうひとつ気をつけたいのは、測るときの姿勢です。首を前に倒すと衿が首から離れ、後ろに反らすと衿が首に近づきます。測るときは、まっすぐ前を見て、あごを軽く引いた姿勢にしてください。写真を撮られるとき、人と話すときに、いちばん長くとっている姿勢です。

隙間が指3本以上|低い位置にまとめる

衿が首から大きく離れている着付けです。七五三の付き添いで訪問着や色無地を着るとき、前撮りで衣紋を深めに抜くときは、この本数になることが多いです。

この場合は、首の後ろに空いた面を、まとめ髪で少し埋めます。まとめた髪の下の端を、衿から指2本ぶん上に置いてください。指2本ぶんの隙間を残すのは、首を少し後ろに傾けたときにも、髪が衿に触れないようにするためです。

低い位置にまとめると、正面から見たときに、まとめた髪がほとんど見えません。顔まわりがすっきりして、着物の衿の線がきれいに見えます。そのかわり、横を向いたときの髪の形が目立ちます。耳の後ろから結び目までの線が、まっすぐ後ろへ流れているかを、横から鏡で確かめてください。

**隙間が指4本以上あるときは、まとめ髪の膨らみを少し大きくしてください。**結び目の上の髪を指でつまんで少し引き出すだけで、首の後ろの面が寂しく見えなくなります。

低い位置のまとめ髪で気をつけたいのは、座ったときです。椅子の背もたれに寄りかかると、まとめ髪が背もたれに押されて、上に持ち上がったり横につぶれたりします。食事の席や写真館の椅子に長く座る予定がある日は、背もたれに寄りかからない座り方をするか、まとめ髪の膨らみを横ではなく縦に長くつくってください。縦に長いまとめ髪は、背もたれに当たっても横につぶれにくく、立ち上がったあとに指で整えれば元の形に戻ります。

もうひとつ、低い位置では、まとめ髪の下の端から毛先が垂れていないかを確かめてください。結び目から下に毛先が少しでも出ていると、それが衿に触れます。毛先は必ず、まとめ髪の内側に入れ込んでから留めます。

隙間が指1〜2本|耳の高さにまとめる

衿をあまり抜かない着付けです。普段着の着物や、動きやすさを優先した着付けで多くなります。

この場合は、まとめた髪の下の端を、耳たぶの下の端と同じ高さに置きます。そうすると、衿との間に指1〜2本ぶんの隙間が残り、首を傾けたときにも髪が衿に触れにくくなります。

耳の高さのまとめ髪は、正面からは顔の両脇に少しだけ髪の膨らみが見えます。顔の輪郭が横に広く見えるのが気になる人は、まとめる前に、耳の上の髪をきつめにねじって、顔の横の膨らみを抑えてください。反対に、顔の縦の長さが気になる人は、耳の上の髪をふんわり残すと、縦の印象が和らぎます。

隙間が指1本に満たない|後頭部の高い位置へ

衿がほとんど首に沿っている着付けです。着付けに慣れていない人が自分で着たとき、衿が詰まって抜けきらないとこの本数になります。

この場合は、低い位置にまとめるとほぼ確実に髪が衿に当たります。まとめた髪の下の端が、耳の上の端より上に来るように、後頭部の高いところでまとめてください。

高い位置のまとめ髪は、首の後ろがすっきり見えるので、詰まった衿でも首が長く見えます。ただし、正面から見たときに、頭の上に髪の膨らみが乗っているように見えやすくなります。まとめた髪の膨らみは、頭のてっぺんの線から上にはみ出さない大きさにとどめてください。

**指1本に満たないときは、髪をまとめる前に、着付けを見直す余地がないかも考えてください。**衿を後ろに軽く引いて指1本ぶんでも空けられるなら、髪の選択肢が増えます。

髪の長さ別に、自分でできる型を1つずつ

決めた高さで、手持ちの髪の長さでできる型を1つ選びます。ここでは、自分ひとりでも崩れにくい型を長さごとに1つずつ挙げます。

ショートは、まとめる必要がありません。耳の後ろの髪を、少量の整髪料で耳に沿わせて押さえます。襟足の毛が衿の上で外へ跳ねないように、下向きに撫でつけておけば十分です。

ボブは、耳から後ろの髪を左右に分けて、それぞれ内側にねじりながら、襟足の生え際に沿わせてピンで留めます。毛先が衿に触れないことだけ確かめてください。隙間が指1本に満たないときは、ねじった髪を襟足ではなく後頭部の中ほどで留め、毛先は内側に入れ込みます。

ミディアムは、決めた高さでひとつに結び、結び目の上の髪を2つに分けて穴をつくり、毛先をくぐらせて内側にくるりと返します。返した毛先を結び目の下に巻き込んでピンで留めると、小さな丸いまとめ髪になります。

ロングは、決めた高さでひとつに結び、毛先までを1本の三つ編みにします。編んだ髪を結び目のまわりに巻きつけて、ピンで4〜5か所留めます。髪の量が多い人は、三つ編みを2本に分けて左右から巻きつけると、膨らみが偏りません。

同じ長さでも、髪の量によって仕上がりの大きさが変わります。量の目安は、決めた高さで髪を全部ひとつに集めたときの、結び目の太さです。親指と人差し指で輪をつくって、輪の中にちょうど収まるなら普通の量、指先が届かないなら多い量、輪に隙間が残るなら少ない量と考えてください。

量が多い人は、まとめ髪が大きくなりすぎないように、結び目から下の髪を半分に分け、片方だけで形をつくって、もう片方は形の内側に入れ込みます。外から見える髪の量が半分になるので、着物の衿まわりが重たく見えません。

量が少ない人は、まとめる前に、結ぶ位置より上の髪を、根元から少しだけ逆毛を立てるようにとかしておきます。根元に空気が入ると、まとめたときに頭の形がふっくら見えます。まとめ髪そのものも、仕上げに表面の髪を指で少しずつ引き出して、ひと回り大きく見せてください。ただし、引き出すのは結び目より上の表面だけにします。結び目より下を引き出すと、衿に毛が触れやすくなります。

着付けの前にやるか、後にやるか

位置を決めるのは着付けの後、実際にまとめるのは着付けの前、という順がいちばん失敗が少なくなります。

着付けの後に髪をまとめようとすると、腕を高く上げる動きが何度も入ります。着物は腕を上げると脇と袖が引かれ、せっかく整えた衿や胸元がずれてしまいます。だから実際にまとめる作業は、着付けの前に済ませておきたいのです。

ただ、まとめる位置は着付けが終わらないと決まりません。そこで、前日に一度着付けをして、指の本数を測っておきます。当日は、前日に決めた高さで先に髪をまとめ、それから着付けをします。

前日に着付けができないときは、当日に着付けを済ませてから測り、髪をまとめてください。そのときは、鏡台に両肘をついて、腕を肩より上に上げないように作業します。手を上げる回数を減らすために、使うピンは先に全部、手の届く場所に並べておきます。

どちらとも取れるとき①|指がちょうど2本と3本の間で止まった

隙間を測ったとき、指2本はしっかり入るのに、3本目が半分くらいで衿に当たる、ということはよくあります。表のとおりなら少ないほうの2本で数えて、耳の高さにまとめます。

ただし、その日の動きと、着物の格によって、どちらに寄せるかを変えてください。

写真を撮る時間が長い日、たとえば前撮りや記念写真が中心の日は、低いほうに寄せます。写真では正面か斜めから撮られることが多く、まとめた髪が見えすぎないほうが、着物の衿の線がきれいに写るからです。この場合は、下の端を衿から指2本ぶん上ではなく、指2本半ぶん上に置くと、写真の中で首を傾けても衿に当たりません。

歩く時間や、人と会って振り向く回数が多い日は、高いほうに寄せます。耳の高さでまとめておけば、首をどの方向に動かしても、衿に髪が当たることがありません。

どちらの日か決められないときは、耳の高さを選んでください。低いほうに寄せて衿に髪が当たる失敗のほうが、高いほうに寄せて首の後ろが少し寂しく見える失敗よりも、一日の中で気になる回数が多いからです。

もうひとつの決め方は、首の長さです。首が長めの人は、低いほうに寄せても衿との間にゆとりが残りやすいので、写真の多い日でなくても低いほうを選べます。首が短めの人は、低いほうに寄せると、まとめ髪と衿が近づいて首がさらに短く見えます。こちらは、迷ったら必ず耳の高さを選んでください。首の長さは、あごを軽く引いて立ったときに、あご先から鎖骨の間のくぼみまでに指が何本入るかで見ます。4本以上なら長め、3本以下なら短めと考えてください。

どちらとも取れるとき②|髪が肩につくか、つかないか

肩にちょうど毛先が触れるくらいの長さは、ボブとミディアムのどちらの型を使うか迷う長さです。

決め方は、決めた高さでひとつに結べるかどうかです。決めた高さで髪を全部手で集めて、結び目から毛先までが指3本ぶん以上あれば、ミディアムの型でまとめられます。それより短ければ、ボブの型にしてください。

結べるけれど毛先が短くて、くるりと返した髪がすぐにほどけそうなときは、返したあとの毛先を、結び目の内側に押し込んでからピンで留めます。ピンは、毛先の上から結び目に向かって斜めに刺し、1本目と交差する向きにもう1本刺します。2本が「×」の形になると、毛先が外に逃げません。

段をたくさん入れた髪型の人は、短い段の毛がまとめ髪から飛び出しやすくなります。この場合は、まとめる前に、髪全体に少量の整髪料をなじませてから手でまとめてください。ブラシでとかしてからまとめるより、手でまとめたほうが、段の毛が束の中に収まりやすくなります。

どちらとも取れるとき③|抱っこやしゃがむ動きがある日

七五三の付き添いでは、子どもを抱っこする、子どもの目線に合わせてしゃがむ、着物の子どもの帯を直す、といった動きが何度もあります。こうした日は、測った高さより指1本ぶん上にまとめてください。

抱っこをすると、子どもの頭や手が首の後ろに当たります。低い位置のまとめ髪は、そこでいちばん先に押されて崩れます。指1本ぶん上げておくと、抱っこしたときの子どもの頭の位置より上にまとめ髪が来るので、押される回数が大きく減ります。

しゃがむと、首が前に倒れ、後ろの衿が首から離れる方向に動きます。このとき、まとめ髪の下の端は衿から遠ざかるので、衿に当たる心配はかえって減ります。そのかわり、立ち上がって首を戻したときに、まとめ髪の重さで結び目が下に引かれます。ピンは、髪の流れと交差する向きに少なくとも4本留めてください。

子どもと出かける日の服装そのものの決め方は、七五三の母親の服装をしゃがむ・抱っこ・石段の日に合わせて選ぶ記事に書いています。髪と服の両方で、同じ動きを想定しておくと、当日に慌てずに済みます。

秋の風とショールで崩さない

秋の行事は、外で過ごす時間が長くなります。神社の境内や庭園では、建物の陰から出たときに強い風を受けることがあります。また、肌寒い日にはショールを肩にかけることも増えます。

風で崩れやすいのは、顔のまわりの短い毛と、まとめ髪の表面の毛です。顔のまわりの短い毛は、整髪料を指先に少しだけとって、耳の方向に撫でつけておきます。まとめ髪の表面は、仕上げにまとめた部分の根元だけに整髪料を足します。根元が固まっていれば、表面の毛が少し風で乱れても、形そのものは崩れません。

ショールをかけるときは、ショールの上の端が首の後ろでどこに来るかを確かめてください。ショールは衿よりも外側、少し高い位置に乗ります。測った隙間が指3本以上で低い位置にまとめた人は、ショールの上の端がまとめ髪の下の端に触れることがあります。ショールをかける予定がある日は、まとめる高さを指半分ぶん上げておくと安心です。

もうひとつ、秋の行事で見落としやすいのは、外と室内の行き来です。神社でのお参りのあとに、暖房の効いた写真館や食事の席へ移ることがよくあります。外の乾いた風と、室内の暖かい空気を行き来すると、髪の表面に静電気が起きて、まとめ髪の表面の毛が浮いてきます。

これを防ぐには、髪をまとめる前に、髪全体に少量の保湿用のオイルかクリームをなじませておきます。手のひらに薄く伸ばしてから、毛先を中心に、内側から外側へなじませてください。つけすぎると髪が束になって重く見えるので、手のひらがしっとりする程度で十分です。移動のあとで表面の毛が浮いているのに気づいたら、手のひらに残ったわずかな油分で、上から軽く撫でれば落ち着きます。

着物の格と場面で、まとめ髪の大きさを変える

高さは衿の隙間で決めますが、まとめ髪の大きさは、着物の格と、その日の場面で決めます。

七五三の付き添いで、訪問着や色無地のような改まった着物を着る日は、まとめ髪を小さめにしてください。主役は子どもなので、付き添う大人の髪が大きく華やかだと、写真の中で目が大人の側に行ってしまいます。目安は、正面から鏡で見たとき、まとめ髪が頭の輪郭の外にほとんど出ない大きさです。

前撮りや、親族の集まりで自分も写真の中心に入る日は、ひと回り大きくしても構いません。正面から見たとき、まとめ髪が頭の輪郭から指1〜2本ぶんはみ出すくらいまでなら、着物の柄とつり合います。

小紋や紬のような普段着の着物で出かける日は、大きさよりも、くずれにくさと軽さを優先してください。ひとつ結びを内側に返しただけの小さなまとめ髪や、低い位置でのゆるい三つ編みのまとめ髪でも、普段着の着物にはよく合います。

大きさを決めたら、正面と横の2方向から鏡で確かめます。正面では頭の輪郭からのはみ出し方を、横では、まとめ髪の後ろへの出っ張りが、首の後ろの線よりどれくらい後ろにあるかを見ます。横から見て、まとめ髪の後ろの端が肩甲骨の線より後ろに出ていると、全身の写真で頭が後ろに重く見えます。そのときは、まとめ髪を少し平たく押さえてください。

髪飾りは1点、大きさは耳の大きさまで

自分でまとめる日は、髪飾りは1点にしてください。着物は柄と帯ですでに目が行く場所が多く、髪に2点以上付けると、どこを見ればいいかが分かれてしまいます。

大きさは、耳の大きさくらいまでが目安です。それより大きいものは、まとめ髪の土台が小さいと、飾りの重さで傾いたり、まとめ髪ごと下に引かれたりします。大きな飾りを付けたいときは、まとめ髪をひと回り大きく作る必要があり、自分ひとりでは時間がかかります。

付ける位置は、まとめた髪の結び目の横か、耳の後ろ上のどちらかです。正面から鏡で見たとき、顔の輪郭から少しだけはみ出して見える位置に付けると、写真でもちょうどよく写ります。

色は、着物の中にすでにある色から1つ選んでください。帯締めや帯揚げと同じ色にすると、全身の中で色がつながって見えます。秋の着物なら、深い赤や芥子色、くすんだ緑のような、落ち着いた色が合わせやすくなります。

素材は、着物の格に合わせます。改まった着物の日は、光沢のある布や、小さな珠がついた落ち着いた飾りが合います。普段着の着物の日は、木や布でできた、つやの控えめな飾りがなじみます。どちらの日も、揺れる飾りは避けたほうが無難です。揺れる飾りは、抱っこやお辞儀のたびに髪に絡みやすく、子どもの手も伸びやすいからです。

髪飾りを留めるのは、まとめ髪が全部できあがってからにしてください。飾りについている留め具だけで支えようとせず、飾りの根元をアメピンで1本、まとめ髪の土台に固定します。飾りの重さがピンに乗るので、時間が経っても飾りが下を向いてきません。

ピンの本数と向き|自分で留めるときの決まりごと

自分でまとめた髪が崩れる原因の多くは、ピンの刺し方にあります。本数が足りないか、向きがそろいすぎているかのどちらかです。

本数は、まとめ髪1つにつき、アメピンで4本を最低の目安にしてください。ミディアムで小さくまとめるなら4本、ロングで巻きつけるなら6本前後、髪の量が多ければもう2本足します。ピンが多すぎると、頭の皮膚に当たって痛くなり、一日もちません。少なすぎると、子どもを抱っこしたり振り向いたりするたびに形が緩みます。

向きは、髪の流れと交差させます。髪が右から左へ流れている場所なら、ピンは上から下か、下から上に刺します。流れと同じ向きに刺したピンは、髪の流れに沿ってすっと抜けてしまいます。2本目は1本目と交差する向きに刺して、「×」の形をつくってください。×の形が2組あれば、まとめ髪はほとんど動きません。

刺す深さも大事です。ピンの先で、まとめ髪の表面の毛と、頭の地肌に近い毛の両方をすくうように刺します。表面の毛だけをすくったピンは、まとめ髪の重さを支えられません。刺したあとに、ピンの頭を指で押して、ピンが頭に沿って奥まで入っているかを確かめてください。

まとめ終わったら、首を左右に3回ずつ振ってみます。まとめ髪が頭と一緒に動けば大丈夫です。頭より遅れて揺れるなら、揺れている側にもう1本足します。

前髪と後れ毛は、残すかどうかを先に決める

着物の日の前髪と後れ毛は、残すか残さないかを、まとめる前に決めておきます。まとめたあとから引き出すと、量の加減が難しく、左右がそろいにくいからです。

前髪がある人は、普段どおり下ろしたままで構いません。ただし、着物の日は額を少し見せたほうが、顔の上半分が明るく見えます。前髪を横に流すか、半分だけ分けて斜めに下ろすと、額が少しのぞいて着物の衿の線とつり合います。

後れ毛は、残すなら耳の前に左右1束ずつ、細めにとどめてください。耳の後ろや襟足に後れ毛を残すと、衿に触れて汚れたり、まとめ髪が乱れて見えたりしやすくなります。襟足の短い毛は、残さずに整髪料で押さえておくほうが、着物の後ろ姿がすっきりします。

耳の前の後れ毛を残すかどうかは、顔の形と、その日に撮る写真の数で決めます。頬骨の横が広く見えるのが気になる人は、耳の前に細い束を残すと、輪郭の横の線がやわらかくなります。あごの線がすっきりしている人は、残さずに全部まとめたほうが、着物の衿の線とあごの線がそろって見えます。

後れ毛を残したら、毛先を軽く内側に曲げておきます。まっすぐのまま垂らすと、時間が経つにつれて頬にはりつき、疲れた印象に見えやすくなります。小さく内側に曲がっていると、風に揺れても顔にはりつかず、一日中きれいな形が保てます。

うなじに短い毛が多い人は、まとめる前に、その毛を上に向けてとかし、まとめ髪の中に入れ込んでおきます。入れ込めないほど短い毛は、整髪料を指につけて、生え際に沿って下向きに押さえてください。

前日に一度、通しでやっておく

自分で着物の髪をまとめるなら、前日に一度、通しでやっておいてください。通しでやると、当日に何分かかるか、どこで手が止まるかが分かります。

前日にやることは、次の4つです。

  1. 着付けをして、帯まで締めた状態で、襟足と衿の隙間に指が何本入るかを測る
  2. 測った本数から高さを決め、その日の動き(抱っこ・しゃがむ・写真中心)に合わせて上げ下げする
  3. 決めた高さで実際にまとめ、使ったピンの本数と、かかった時間を記録する
  4. まとめた状態で首を前後左右に動かし、髪が衿に当たらないか、合わせ鏡で確かめる

髪のまとめ方そのものは、結婚式の髪型を自分でやる記事と共通する部分が多くあります。背中の見え方から髪を下ろすかまとめるかを決める考え方は結婚式の髪型を自分でやるときの背中のあきと髪の距離に、ロングで巻き込む回数の目安は結婚式の髪をロングで自分でやるときの巻き込みの回数に書いています。着物の日は、そこに「衿との隙間」という1つの物差しを足すだけです。

前日の記録で大事なのは、かかった時間です。初めて自分でまとめる人は、ミディアムで20分前後、ロングで30分前後かかることが多くあります。当日の朝は、そこに着付けの時間と、子どもの支度を手伝う時間が加わります。前日にかかった時間に10分を足して、当日の朝の時間割に入れておいてください。

当日の朝の順番は、髪、化粧、着付けの順にします。髪を先にまとめておくと、化粧のときに髪が顔にかかりません。化粧を先にすると、髪をまとめるときに腕や髪が顔に触れて、化粧がこすれることがあります。着付けは最後です。髪と化粧が終わったあとなら、着物の衿に化粧品がつく心配も減ります。

子どもの支度が重なる日は、自分の髪を子どもより先に済ませてください。子どもの着付けや髪の支度を手伝うと、腕を上げたりしゃがんだりする動きが何度も入ります。自分の着物を着る前なら、そうした動きで着物が崩れる心配がありません。

当日は、前日の記録どおりに手を動かすだけで済みます。着物の日は、髪にかけられる時間が思っているより短くなりがちです。前日に一度測って、一度まとめておけば、当日は迷う場所がなくなります。

よくある問い

Q. 着物の髪型は、着付けの前と後のどちらにやればいいですか
まとめる位置を決めるのは着付けの後、実際にまとめるのは着付けの前、という順にすると失敗が減ります。前日に一度着付けをして、襟足と後ろの衿の隙間に指が何本入るかを測り、まとめる高さを決めておきます。当日は先に髪をまとめてから着付けをすると、腕を上げるときに着物の脇や袖を引っぱらずに済みます。前日に測れないときは、当日に着付けを済ませてから合わせ鏡で隙間を測り、それから髪をまとめてください。その場合は、腕を高く上げすぎないように、鏡台に肘をついて作業します。
Q. ボブやショートでも、着物に合う髪型にできますか
できます。ボブなら、耳から後ろの髪を内側にねじって、襟足の生え際に沿わせてピンで留めます。毛先が衿に触れないことだけを確かめてください。ショートは、まとめる必要はありません。耳の後ろの髪を少量の整髪料で耳に沿わせ、襟足の毛が衿の上で外に跳ねないように押さえれば十分です。髪が短い人ほど、衿との隙間が空いて見えるので、髪飾りは耳の後ろに小さく1点にします。
Q. 七五三で子どもを抱っこする日、まとめ髪が崩れないか心配です
抱っこをすると、子どもの頭や手が首の後ろに当たり、低い位置のまとめ髪がいちばん先に崩れます。測った高さより指1本ぶん上にまとめ、ピンは髪の流れと交差する向きに、少なくとも4本留めてください。仕上げに、まとめた部分の根元だけに整髪料を足して固めると、毛先は柔らかいまま根元が動かなくなります。髪飾りは、子どもの手が届きにくい耳の上に寄せると、引っぱられて外れる心配が減ります。
Q. 髪飾りはいくつ付ければいいですか
自分でまとめる日は1点にしてください。着物は柄と帯ですでに見どころが多いので、髪で2点目を足すと、目が行く場所が分かれます。大きさは、耳の大きさくらいまでが目安です。付ける位置は、まとめた髪の結び目の横か、耳の後ろ上のどちらかにします。正面から鏡で見たとき、顔の輪郭から少しだけはみ出して見えるくらいが、写真でもちょうどよく写ります。

— メグラシ編集部

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香水の選び方|店では決めず、肌にのせて3時間後で選ぶ

香水は、売り場で最初にかいだ香りで選ぶと外れやすくなります。試香紙で3本に絞り、手首にのせて3時間後に残った香りで決める手順と、2本で迷ったとき、職場で使えるか不安なときの決め方を説明します。

メグラシ編集部/読了 20分

"似合う"の輪郭が見えたら、
次は実際に試してみる段階かもしれません。

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