ニットネイルのやり方|編み目の列は爪の横幅、盛りは塗る回数で決める

**ニットネイルの出来は、爪の横幅に対して編み目を何列入れるかで、ほとんど決まります。**横幅が10mm未満の爪は1列、10〜13mmは2列、13mmを超える親指だけ3列。盛りは2回まで重ねれば十分にニットに見えます。
うまくいかないと感じる人の多くは、描く手つきではなく、1枚の爪に編み目を詰め込みすぎています。細い爪に3列入れると、1列の幅が3mmを切り、縄編みのねじれが描き分けられません。この記事は、描き始める前に自分の爪を測って、列の数と盛りの回数を決めるところから始めます。
セルフジェルネイルの基本の手順はセルフジェルネイルのやり方にまとめています。この記事は、下地の色まで塗り終わったあとの、模様の描き方と盛り方の話です。
結論:列の数は横幅、盛りは回数、色は下地と同じ
最初に、決めることを3つだけ並べておきます。
| 決めること | 測るもの | 目安 |
|---|---|---|
| 編み目の列の数 | 爪のいちばん広いところの横幅 | 10mm未満は1列、10〜13mmは2列、13mm超は3列 |
| 盛りの回数 | 普段の暮らしで引っかかる場面 | 1回・2回・3回のどれか |
| 模様の色 | 下地の色 | 同じ色か、ひとつ明るい色 |
この3つが決まっていれば、描く手つきが多少ぶれても、ニットに見えます。逆に、どれかが外れていると、どれだけ丁寧に描いても線の模様に見えてしまいます。
描く前の準備|筆と下地を整える
模様を描き始める前に、道具と下地を整えておきます。ここが整っていないと、描く途中で線がかすれたり、盛りが下地ごと浮いたりします。
筆は、毛の長さが5〜7mmくらいの細い筆を1本用意してください。毛が長すぎると線がよれ、短すぎると1回で引ける長さが足りません。毛先がばらけているものは、線が2本に割れるので使いません。
盛り用には、とろみの強いジェルを使います。普通のカラージェルでも描けますが、流れやすく、盛りがほとんど出ません。とろみの強いジェルがない場合は、カラージェルを小皿に出して、数分置いて少し粘りを出してから使うと、いくらか描きやすくなります。
下地は、カラーを2回塗って固めた状態から始めます。表面にべたつきが残るジェルなら、ふき取らずにそのまま模様を描いてください。べたつきがあるほうが、模様のジェルが下地にくっつきやすく、あとから浮きにくくなります。べたつきが残らないジェルの場合は、表面を軽く整えてから描きます。
描く前に、手の置き場所も決めておきます。描く側の手首を机に固定し、描かれる側の手の指を、丸めたタオルなどの上に乗せると、筆先がぶれません。
最初に爪の横幅を測る
定規を爪の上にそっと当てて、いちばん広いところの横幅を測ります。爪の生え際ではなく、爪が指先に向かって広がりきったあたりです。
手の指の爪は、だいたい次のような幅に収まることが多いです。
- 親指:13〜16mm
- 人さし指・中指:10〜13mm
- 薬指:9〜12mm
- 小指:7〜9mm
ただ、これは目安で、同じ人の両手でも幅は違います。全部の指を測る必要はありません。ニットを入れようと決めた指だけ、片手分を測ってください。
測った横幅を、編み目1列あたり4〜5mmで割ると、入る列の数が出ます。縄編みのねじれを描き分けるには、1列あたり少なくとも4mmが要ります。これより狭いと、ねじれの線が隣とくっついて、つぶれた模様になります。
列の数を決める|1列・2列・3列の境目
横幅が10mm未満の爪は、1列にしてください。1列の縄編みを爪の中央に置き、その左右に細い縦の線を1本ずつ添えると、それだけでセーターの胸元のように見えます。
横幅が10〜13mmの爪は、2列にします。2列の縄編みを並べるか、縄編み1列の左右にゴム編みの縦線を入れるかのどちらかです。ニットらしさがいちばん出るのが、この幅です。
横幅が13mmを超える爪は、3列まで入れられます。ただし、3列を入れて見栄えがするのは、ほとんどの人の場合、親指だけです。人さし指で13mmを少し超える程度なら、2列にして1列ずつの幅をゆったり取るほうがきれいです。
境目の上にいる爪、たとえば横幅がちょうど10mmの薬指は、爪の長さで決めます。指先から伸びている白い部分が2mm以上あるなら2列、それより短いなら1列。長さがあるほうが、縦に編み目を並べる余地があるので、2列でも詰まって見えません。
左右の手で幅が違うとき
両手の同じ指を測ると、1mmほど幅が違うことがよくあります。たとえば右の薬指が10.5mm、左の薬指が9.5mmなら、片方は2列、片方は1列の範囲に入ります。
この場合は、狭いほうに合わせて両方とも1列にするか、広いほうに合わせて両方とも2列にするかを決めてください。迷ったら、狭いほうに合わせます。広い爪に1列を入れても、左右にゴム編みを足せば余白は埋まります。狭い爪に2列を詰め込むと、どうしてもつぶれて見えます。
左右の手で別の列数にしても、間違いではありません。手を並べて見たときに違和感がなければ、それぞれの幅に合わせて描くほうが、1枚ずつの仕上がりはきれいです。
爪が短いときは、縦の長さも数える
横幅だけでなく、爪の縦の長さも見ておきます。縄編みは、斜めの線を上下に積んでいくので、縦に一定の長さがないと、ねじれが1〜2回しか入らず、ロープに見えません。
爪の根元から先端までが8mmに満たない短い爪は、縄編みよりも鹿の子かゴム編みのほうが向いています。縄編みを入れたい場合は、横に倒して、爪の幅の方向に1列だけ描く方法もあります。編み目が横に流れるので、セーターの裾のリブのような見え方になります。
編み方の描き分け|縄編み・ゴム編み・鹿の子
ニットネイルでよく描かれる編み方は、3つあります。それぞれ、描く線の形と、向いている爪が違います。
| 編み方 | 描く線 | 向いている爪 |
|---|---|---|
| 縄編み | 斜めの短い線を、左右交互に上下へ積む | 横幅10mm以上 |
| ゴム編み | 細い縦の線を、等しい間隔で並べる | どの幅でも |
| 鹿の子 | 小さな点を、ずらしながら散らす | 横幅10mm未満、または短い爪 |
縄編みは、ニットネイルの顔になる模様です。上から見ると、ロープがねじれたように見える編み方で、ひと目でセーターとわかります。
ゴム編みは、袖口や裾のリブのような縦の線です。それだけでも描けますが、縄編みの左右に添えると、縄編みが引き立ちます。
鹿の子は、小さな点を規則的にずらして置く模様です。細い爪や短い爪でも描けて、遠目には毛糸の凸凹のように見えます。線を描くのが苦手な人は、鹿の子から始めると失敗が少ないです。
縄編みの描き方|斜めの線を左右交互に積む
縄編みは、難しそうに見えて、実は同じ動きのくり返しです。
まず、1列の幅を決めます。2列なら、爪の中央に細い縦の線を軽く引くつもりで、左右に分ける位置を目で決めておきます。実際に線を引く必要はありません。
次に、列の左半分に、右下から左上へ向かう短い斜めの線を1本描きます。長さは列の幅の半分くらいです。その少し下に、今度は列の右半分に、左下から右上へ向かう斜めの線を描きます。これを、上から下へ交互にくり返していきます。
ポイントは、線と線の間を詰めすぎないことです。上下の線の間に、線1本分の太さくらいのすき間を残してください。すき間があることで、盛ったときに編み目ひとつひとつが立ち上がって見えます。
1列描けたら、その列の左右に、ゴム編みの縦線を1本ずつ添えます。縦線は、縄編みより細く、低く描いてください。縄編みのほうが高く盛り上がっていると、立体感が出ます。
ゴム編みの描き方|間隔を先に決める
ゴム編みは、細い縦の線を等しい間隔で並べるだけですが、間隔がそろっていないと、すぐに手描きらしさが出てしまいます。
先に、爪の横幅を線の本数で割って、間隔を決めておきます。横幅10mmの爪に5本入れるなら、間隔は約2mm。真ん中の1本を最初に描いて、そこから左右に1本ずつ足していくと、ずれが片側に寄りません。
線は、根元から先端に向かって一息で引きます。途中で止めると、そこにジェルがたまって玉になります。根元の側は甘皮から1mmほど離して始めると、はみ出しを防げます。
鹿の子の描き方|点は2段ずつずらす
鹿の子は、小さな点を規則正しく、1段ごとに半分ずらして並べる模様です。筆の先か、先の丸い棒にジェルを少しだけ取って、爪の上に置いていきます。
1段目は、爪の横幅に3〜4個の点を等しい間隔で置きます。2段目は、1段目の点と点のちょうど間に来るように置きます。3段目は1段目と同じ位置、4段目は2段目と同じ位置。2段ごとに同じ並びをくり返すと、規則的な凸凹ができます。
点の大きさは、爪の横幅が10mm前後なら直径1mmくらい。それより大きくすると、ニットではなく水玉に見えてきます。点を置くたびに少しずつ大きくなりやすいので、5〜6個置いたら一度仮に固めてください。
斜めの線の長さと角度を、最初の1本で決める
縄編みをきれいに見せるには、斜めの線の長さと角度が、上から下までそろっていることが大事です。最初の1本を描いたら、その長さと角度を目に焼きつけて、2本目からはそれに合わせます。
長さは、列の幅の半分より少し長いくらいが目安です。2列の爪で1列の幅が5mmなら、斜めの線は3mmほど。短すぎると左右の線が交わらず、ねじれに見えません。長すぎると、隣の列にはみ出します。
角度は、爪の縦の線に対して45度くらいです。これより寝かせると横縞に、立てすぎると縦の線に見えてしまいます。描く前に、紙の上で同じ長さと角度の線を5本ほど練習してから爪に移ると、1本目から角度が安定します。
1回に描くのは3本まで、10秒以内に仮に固める
模様の線を描くときにいちばん多い失敗は、線が流れて太ることです。ジェルは、塗ってから固めるまでの間に、少しずつ流れて平らになろうとします。とろみの強い盛り用のジェルでも、時間がたつと線の端が丸くなります。
これを防ぐには、1回に描くのは3本までと決めて、3本描いたらすぐにライトに入れて仮に固めます。描き終わってから10秒以内が目安です。仮に固めるのは、ライトの説明にある時間の半分くらいで構いません。表面が少し固まって、流れが止まれば十分です。
縄編み1列を描くのに、斜めの線は8〜10本くらい要ります。3本ずつ描いて仮に固めるのを3回くり返すと、1列が描けます。手間はかかりますが、最初に全部描いてから固めるより、仕上がりの線がずっと細くそろいます。
利き手で描く側の手は、描く指の向きを変えながら進めてください。縄編みの左右の線は、斜めの向きが逆です。手首を返して描くより、爪の向きを少し傾けて、筆がいつも同じ方向に引けるようにすると、線の角度がそろいます。
盛りの回数を決める|1回・2回・3回の境目
盛りの回数は、仕上がりの見た目より、普段の暮らしの中で引っかかる場面があるかどうかで決めてください。
1回だけ描いて固めると、盛りはほとんど出ず、平らな模様になります。遠目にはニット柄の生地のように見えます。仕事でパソコンを長く打つ人、髪を毎朝結ぶ人、小さな子の世話で手を使う人は、1回で止めておくと気になりません。
同じ線を2回重ねると、指でなぞったときに凸凹がわかる程度のふっくらした盛りになります。ニットネイルらしさがいちばん出るのは、この2回です。日常で困ることもほとんどありません。
3回重ねると、はっきりとした立体になります。写真に撮ると映えますが、髪をとかすとき、セーターやストッキングを着るときに引っかかりやすくなります。秋冬はニットを着る機会が多い季節なので、3回は特別な日の前だけにするのがおすすめです。
2回目に迷うときの決め方
いちばん迷うのは、1回目を描き終えて、2回目を重ねるかどうかです。ここは、次の順に考えてください。
ひとつ目は、仕事で手をどれくらい使うかです。キーボードを1日に何時間も打つ人は、爪の先に力がかかります。ニットを入れる指が人さし指か中指なら、盛りは1回で止めます。薬指なら、2回まで重ねて構いません。
ふたつ目は、着る服です。目の粗いニットや、起毛したセーターをよく着る人は、盛りに毛糸が引っかかって、爪の先が持ち上がることがあります。そういう服が多い季節は、盛りは2回で止めて、3回は重ねないでください。
みっつ目は、どのくらいの期間楽しみたいかです。2〜3週間そのままにしたいなら、盛りは2回まで。1週間ほどで落とすつもりなら、3回まで重ねても大丈夫です。
それでも決まらないときは、縄編みだけ2回、ゴム編みは1回にしてください。いちばん目立つ縄編みに盛りがあれば、ニットらしさは十分に出ます。ゴム編みまで盛ると、全体が厚くなり、引っかかる場所が増えます。
2回目は、1回目の線の真上に細く重ねる
2回目を重ねるときは、1回目の線の真上に、1回目より少し細く描いてください。同じ太さで重ねると、2回目のジェルが1回目の両脇に流れ落ちて、盛りが高くならずに横に広がります。
1回目の線をなぞるように、筆先を線の中心に置いて、1回目より短く引きます。線の両端を1回目より0.5mmずつ内側で止めると、端が丸く収まり、角が立ちません。
2回目も、3本描いたら仮に固める、のくり返しです。1回目のときより流れにくいので、慣れてきたら4本まで描いてから固めても構いません。
3回目を重ねるなら、縄編みのねじれの山だけ
特別な日の前に3回目を重ねたいときは、全部の線に重ねるのではなく、縄編みのねじれの山になる部分だけに重ねます。斜めの線が左右から交わる、真ん中の高い部分です。
山だけを高くすると、編み目のねじれがはっきりして、写真に撮ったときに陰が強く出ます。全部の線を3回重ねるより、引っかかる場所も少なく済みます。
色の決め方|下地と同じ色か、ひとつ明るい色
ニットネイルの模様は、下地と同じ色で描くのが基本です。毛糸のセーターは、1色の毛糸を編んでいるだけなのに、編み目の凸凹が光と陰を作って模様が見えます。ネイルでも同じで、色の差ではなく、盛りの陰で模様を見せると、本物のニットに近づきます。
同じ色だと模様が見えにくいと感じたら、下地より少しだけ明るい色で描きます。下地の色に白を少し混ぜて作ると、ちょうどいい差になります。
避けたいのは、下地と模様の色の差が大きすぎる組み合わせです。濃い茶色の下地に白で模様を描くと、ニットではなく、白い線の絵に見えてしまいます。
セーターの色と合わせるか、外すか
ニットネイルの色を、着ているセーターと同じにするか、違う色にするかでも迷います。
同じ色にすると、袖口から出た指先までが一続きに見えて、手元がまとまります。服の色を毎日変える人には、生成りやグレージュのように、どのセーターとも喧嘩しない色が向いています。
違う色にする場合は、セーターと同じ明るさの、別の色を選んでください。明るいグレーのセーターなら、同じくらいの明るさのくすんだピンクやベージュ。明るさをそろえておけば、色が違っても手元だけ浮いて見えることはありません。
秋冬に合わせやすいのは、生成り、グレージュ、くすんだ赤、深い緑、こげ茶あたりです。手持ちのセーターの色に合わせると、服と爪がつながって見えます。秋冬の色そのものの選び方は秋冬ネイルの色の選び方も参考にしてください。
仕上げはつやを消す|トップの塗り方
模様を描き終えたら、最後につやを消すトップを全体に塗ります。毛糸の表面は光を跳ね返さないので、つやを消すだけでぐっとニットらしくなります。
塗るときは、筆を寝かせて、盛りの側面まで包むように塗ってください。盛りのてっぺんだけに塗ると、側面のトップが薄くなり、そこから欠けやすくなります。盛りと盛りの間のくぼみにも、筆の先を入れて塗り残しがないようにします。
つやのあるトップで仕上げたい場合は、模様の部分だけつやを消し、下地の部分はつやを残す塗り分けもできます。ただ、塗り分けは境目がはみ出しやすいので、初めての人は全体をつや消しにするほうが簡単です。
トップを塗ったあとは、ライトで固めてから、ふき取りが必要なジェルなら表面をふき取ります。ふき取りのときに盛りの側面を強くこすると、つや消しの質感がむらになるので、軽く押さえるように拭いてください。
どの指に入れるか|1本・2本・全部の分かれ目
ニットネイルを全部の指に入れるか、何本かだけにするかは、手間と持ちのどちらを優先するかで決まります。
初めての日は、利き手と反対の手の薬指1本から始めてください。薬指は横幅が中くらいで、2列の縄編みを入れやすく、物に当たりにくい指です。ほかの指は、下地と同じ色を塗ってつやを消すだけにすると、薬指のニットが引き立ちます。
慣れてきたら、反対の手の中指を足して2本にします。中指と薬指の2本にニットが入っていると、手を見たときにまとまりが出ます。
全部の指に入れたい場合は、親指と人さし指だけ盛りを1回にしてください。この2本は物をつかむときに当たりやすく、盛った部分が欠けやすい指です。中指・薬指・小指は2回まで盛って構いません。
利き手側は、自分で描くのが難しいので、初めのうちは無理に入れなくて大丈夫です。利き手と反対の手だけにニットを入れても、十分に季節の雰囲気が出ます。
職場で目立たせたくないとき
職場の決まりや雰囲気で、爪に模様を入れにくい人もいます。そういう場合は、色ではなく盛りだけでニットを見せる方法があります。
下地を肌になじむベージュか、うすいピンクにして、模様も同じ色で1回だけ描きます。仕上げはつやを消すトップ。こうすると、離れて見ると無地の爪に見え、手元に近づいたときだけ、編み目の凸凹が光の加減で浮かび上がります。
それでも気になる場合は、ニットを入れるのを薬指1本にして、ほかの指は同じ色の無地にしてください。人と話すときに目に入りやすいのは、人さし指と親指です。薬指なら、自分では見えるけれど相手からは目立ちにくい位置です。
休日だけ楽しみたいとき
平日は無地、休日だけニットにしたい人は、ジェルではなく、貼ってはがせる付け爪にニットを描いておく方法もあります。付け爪の上なら、何度でも練習できますし、盛りを3回重ねても自分の爪には負担がかかりません。
付け爪に描くときも、列の数の決め方は同じです。付け爪の横幅を測って、10mm未満は1列、10〜13mmは2列。自分の爪より少し幅の広い付け爪を選ぶと、2列が入れやすくなります。
失敗の直し方|線が太る・ねじれない・盛りが流れる
描いている途中でうまくいかないと感じたら、どこで崩れたかを見て直します。
線が太って隣とくっついたときは、固める前なら、細い筆の先をふき取り液で湿らせて、はみ出した部分をなぞると取れます。固めたあとなら、その列はあきらめて、上から下地の色を塗って描き直すほうが早いです。
縄編みがねじれて見えないときは、斜めの線の角度がそろっていないことが多いです。左右の線の角度を、どちらも45度くらいにそろえてください。左右で角度が違うと、ねじれではなく、ばらばらの線に見えます。
盛りが流れて平らになったときは、描いてから固めるまでの時間が長すぎます。1回に描く本数を2本に減らして、描いたらすぐに仮に固めてください。それでも流れるなら、盛り用のとろみの強いジェルに替えます。
持ちを延ばすには、盛りの角を作らない
ニットネイルは、普通のネイルより持ちが短くなりやすいデザインです。盛った部分が周りより高いので、物に当たったり引っかかったりする回数が多いからです。
持ちを延ばすには、盛りの角を作らないことです。斜めの線の端を、筆先で軽く丸めるように描くと、角が立ちません。角が立っていると、そこが髪や服に引っかかって、欠ける始まりになります。
もうひとつは、爪の先端から1〜2mmは模様を入れないことです。爪の先は、いちばん物に当たる場所です。ここに盛りがあると、すぐに欠けます。模様は爪の中ほどから根元にかけて入れ、先端は下地の色だけにしておくと、持ちが変わります。
欠けたときの部分直し
盛りの一部が欠けたときは、全部を落とさなくても直せます。欠けた場所のまわりを目の細かいやすりで軽くなでて、段差をなくしてから、その部分だけ模様を描き直してください。
描き直した部分は、仮に固めたあと、爪全体にもう一度つやを消すトップを塗ります。部分だけにトップを塗ると、そこだけ質感が違って見えるからです。
落とすときは、盛りの部分を先に削る
ニットネイルを落とすときは、盛りの部分がほかより厚いので、普通のジェルネイルより時間がかかります。いきなり落とす液に浸けると、平らな部分だけ先に浮いて、盛りの部分が残ります。
先に、盛りの部分だけをやすりで削って、周りと同じくらいの高さにしてください。そのうえで、表面全体を軽く削ってから落とす液を使うと、全体が同じ速さで浮いてきます。力を入れて削ると自分の爪まで削ってしまうので、盛りが平らになったところで止めます。
マニキュアで描く場合の違い
ジェルを持っていない人や、手軽に試したい人は、マニキュアでもニットネイルを描けます。ただし、ジェルとは描き方が少し違います。
マニキュアは、ライトで固めるのではなく、空気で乾かします。線を描いたら、表面が乾くまで5分ほど待ってから次の線を重ねてください。待たずに重ねると、下の線が溶けて形が崩れます。
盛りは、ジェルほどは出ません。同じ線を3回、毎回乾くのを待ちながら重ねると、ようやく少し凸凹がわかる程度です。マニキュアの場合は、平らな模様として楽しむと考え、盛りは控えめにするほうがきれいに仕上がります。
仕上げは、つやを消すトップコートを全体に1回。これだけで、マニキュアでも毛糸のような質感が出ます。
マニキュアで描くときの列の数
マニキュアは、ジェルより線が太くなりやすく、細かい線が描きにくい塗料です。そのため、列の数はジェルのときより1つ少なくしてください。横幅10〜13mmの爪でも1列、13mmを超える親指でも2列までにします。
線を細く描くには、マニキュアの瓶に付いている筆ではなく、別に用意した細い筆を使います。瓶の筆は面を塗るための形なので、線を引くと太くなります。細い筆にマニキュアを少しだけ取り、筆先を瓶の口でしごいて量を減らしてから描くと、線がにじみません。
2色を使うなら、明るさの差は1段まで
模様を下地と同じ色にするのが基本ですが、2色使いにしたい場合もあるでしょう。たとえば、ゴム編みの縦線だけを少し違う色にする描き方です。
2色を使うときは、明るさの差を1段までに抑えてください。生成りの下地に、少しだけ濃いベージュの縦線を入れる。グレージュの下地に、少しだけ明るいグレーの縦線を入れる。このくらいの差なら、ニットの陰影の中に色の違いが溶けこみます。差が大きいと、編み目より色の線のほうが目立って、ニットらしさが薄れます。
描く時間の目安
初めてニットネイルを描くときは、1本の爪に、下地を除いて20〜30分かかると考えておいてください。縄編み2列とゴム編みを描き、2回盛って仕上げるまでの時間です。慣れてくると10分ほどまで短くなります。
時間がかかるのは、描くことよりも、3本ごとに仮に固める手間のほうです。ライトを机の上の、描く手のすぐ横に置いておくと、描いてから固めるまでの移動が短くなり、10秒以内に収めやすくなります。ライトが遠いと、運んでいるあいだに線が流れはじめます。
全部の指に描くつもりで始めると、途中で疲れて線が乱れます。最初の日は1〜2本だけにして、残りの指は無地で仕上げ、次に塗り替えるときに本数を増やしていくと、無理なく続けられます。
まとめ:描く前に、爪の横幅を測る
ニットネイルの出来は、描く手つきより、爪の横幅に合わせて列の数を決めることで、ほとんど決まります。10mm未満は1列、10〜13mmは2列、13mmを超える親指だけ3列。1列あたり4mmは要るので、それより詰め込まないでください。
盛りは、暮らし方で回数を決めます。手をよく使う人やニットをよく着る人は1〜2回、特別な日の前だけ3回。迷ったら、縄編みだけ2回、ゴム編みは1回にします。
模様の色は下地と同じか、ひとつ明るい色。仕上げはつやを消すトップで、盛りの側面まで包んで塗ります。この順番で描けば、初めてでも、秋冬のセーターのような爪に仕上がります。
ほかの秋冬らしい質感のデザインは、ツイードネイルのやり方やネイルドットのやり方にもまとめています。
よくある問い
- Q. ニットネイルはマニキュアでもできますか
- できますが、ジェルより盛りが出にくく、時間がかかります。マニキュアで描く場合は、模様の線を描いたあと、表面が乾くまで5分ほど待ってから次の線を重ねてください。待たずに重ねると、下の線が溶けて形が崩れます。盛りを出したいときは、同じ線を3回まで、毎回乾くのを待ちながら重ねます。仕上げは、つやを消すトップコートを全体に1回。マニキュアの場合は平らな模様として楽しむと考え、盛りは控えめにするほうが失敗しません。
- Q. ニットネイルはどの指に入れるのがいいですか
- 初めてなら、利き手と反対の手の薬指1本から始めてください。薬指は爪の横幅が中くらいで2列の編み目を入れやすく、日常で物に当たりにくい指です。慣れてきたら、反対の手の中指を足して2本にします。親指は横幅が広いので3列入れられて見栄えがしますが、物をつかむときに当たりやすく、盛った部分が欠けやすい指です。全部の指に入れる場合は、親指と人さし指だけ盛りを1回に抑えると、持ちが変わります。
- Q. ニットネイルの盛りが、すぐに欠けたり取れたりします
- 欠けるのは、盛りを3回以上重ねているか、仕上げのトップジェルが盛りの上に十分にかかっていないことが多いです。盛った部分は周りより高いので、髪をとかすときやセーターを脱ぐときに引っかかります。まず盛りを2回までに抑えてください。そのうえで、トップジェルを盛りの側面まで包むように、筆を寝かせて塗ります。それでも欠けるなら、盛りを入れる指を、物に当たりにくい薬指と中指に減らしてください。
- Q. ニットに見えず、ただの線の模様に見えてしまいます
- 原因はたいてい2つです。ひとつは、模様の色と下地の色の差が大きすぎること。ニットネイルは、下地と同じ色か、ひとつ明るい色で模様を描くと、編み目の陰影だけが浮き上がってニットらしく見えます。もうひとつは、つやです。最後につやを消すトップコートを塗ると、毛糸の表面のような質感になります。つやのあるトップのままだと、模様が樹脂の線に見えやすくなります。
— メグラシ編集部





