台湾旅行の服装 冬|台北は雨と風の日数で、羽織りの種類を選ぶ

**出発の1週間前に、滞在する日の天気予報を開いてみてください。**雨のマークが滞在日数の半分以上に付いているなら、あなたの冬の台湾旅行の羽織りは、フード付きの撥水のものです。
冬の台北は、日本の真冬ほど寒くはありません。日中の気温は本州の晩秋に近い日が多く、厚手の冬のコートを着て歩くと、すぐに暑くなります。けれど、秋服だけで行くと、思っていたより冷えます。理由は、小雨と風です。北東から吹く湿った風が、細かい雨を運んでくる日が続き、濡れた服に風が当たると、気温の数字よりずっと寒く感じます。
だから、冬の台湾の服は、気温より先に雨と風の日数で決めます。**雨の日が多いか、風の強い日が多いか、どちらも少ないか。**それによって、持っていく羽織りの種類が変わります。中に着るものは、その羽織りに合わせて決めれば足ります。
少し前の時期の台湾については台湾旅行の服装 11月|台北の最高24度は、日本の9月末の服でにまとめてあります。この記事は、それより寒くなる冬の時期の話です。
結論:雨が多ければ撥水、風が強ければ中綿、南なら薄い羽織り
先に答えを書きます。冬の台湾旅行で持っていく羽織りは、3種類のうちから1つ選びます。
滞在中の予報で、雨の日数が半分以上なら、フード付きの撥水の羽織りです。細かい雨が長く降る日が多いので、傘を出さずに歩ける時間が長いほど、旅は楽になります。
雨の日数が半分に満たなくても、風速5m/s以上の日が続く予報なら、風を通さない薄手の中綿の羽織りです。風の強い日は、気温の数字より数度寒く感じます。中綿の羽織りは小さくたためるので、暖かくなった時間には鞄にしまえます。
旅の中心が南部で、雨も風も少ない予報なら、長袖1枚に薄い羽織りで足ります。南部は台北より暖かく、乾いた晴れの日が多くなります。
台北と南部の両方を回る旅なら、台北に合わせた羽織りを持っていき、南へ移ったら脱いで鞄に入れます。そのために、鞄には羽織り1枚分の余白を残しておきます。
冬の台北は、本州のいつごろの服に当たるか
冬の台北の気温は、年や週によって違いますが、日中の最高気温は18〜20度前後、朝晩の最低気温は13〜15度前後になる日が多くなります。本州で言えば、晩秋の、上着を1枚羽織り始めるころに近い気温です。
ただし、数字だけを見て本州の晩秋と同じ服で行くと、寒く感じることがあります。理由は3つです。
1つ目は、湿度です。冬の台北は湿った空気の日が多く、同じ気温でも、乾いた本州の晩秋より冷たく感じる人が少なくありません。湿った冷たさは、服のすき間から入ってきて、体にまとわりつくように感じられます。
2つ目は、雨です。毎日のように細かい雨が降る週があり、服が少しずつ湿っていきます。湿った服は、乾いた服より熱を逃がしやすくなります。
3つ目は、建物の中の暖かさです。日本の冬は、外が寒くても建物の中に入れば暖房が効いていますが、台湾では暖房のない建物が少なくありません。外で冷えた体が、中に入っても温まりにくいのです。
この3つを合わせると、冬の台北は「本州の晩秋の気温に、雨と湿気が加わった中を、暖房の少ない建物と行き来する」ところだと考えると、服を選びやすくなります。気温の数字に合わせた服に、雨と風の分を足す、という考え方です。
まず予報で数える:雨の日数・風の強さ・最低気温
服を決める前に、滞在する日の予報から、3つの数字を数えます。出発の1週間前に一度、前日にもう一度見ると、外れが少なくなります。
1つ目は、雨の日数です。滞在日数のうち、雨や小雨のマークが付いている日が何日あるか。一日中降る予報でなくても、時間帯のどこかに雨のマークがあれば、その日は雨の日として数えます。冬の台北では、短い時間だけ降る日も多いからです。
2つ目は、風の強さです。予報に風速が出ていれば、5m/s以上の日が何日あるかを数えます。風速が出ていない予報なら、「風が強い」「北東の風がやや強い」といった言葉が付いている日を数えます。
3つ目は、最低気温です。滞在中のいちばん低い最低気温がいくつか。12度を下回る日があるかどうかを見ます。
この3つの数字を書き留めておけば、羽織りの種類と、中に着るものの厚みが決まります。旅行の準備で迷う時間の多くは、この数字がないまま服を並べていることから来ています。
境目①:雨の日数が、滞在日数の半分
最初の境目は、雨の日数です。滞在日数の半分以上に雨のマークが付いているかどうかで、羽織りを撥水にするかを決めます。
| 予報 | 羽織り | 足すもの |
|---|---|---|
| 雨の日数が半分以上 | フード付きの撥水の羽織り | 替えの靴下 |
| 雨は半分未満、風速5m/s以上が続く | 風を通さない薄手の中綿 | 首まわり |
| 雨も風も少ない・南部が中心 | 薄手のカーディガンかシャツ | なし |
半分を境目にするのは、そのくらい雨の日が多いと、撥水でない羽織りが乾ききらないまま次の日を迎えることになるからです。綿やウールの羽織りは、いったん湿ると、ホテルの部屋で一晩干しても乾かないことがあります。暖房のない部屋ではなおさらです。翌朝、湿った羽織りに袖を通すと、外に出る前から寒く感じます。
撥水の羽織りなら、表面の水を払えば、一晩でほとんど乾きます。雨の日数が多い旅ほど、この違いが毎日積み重なります。
雨の日数が半分に満たない場合でも、雨の予報が出発日や帰国日に重なっているなら、撥水の側に寄せてください。移動の日は荷物を持って歩く時間が長く、傘を差しにくいからです。
境目②:風速5m/s
雨の日数が少なくても、風の強い日が続く予報なら、羽織りを変えます。境目は風速5m/sです。
風速5m/sは、木の枝が揺れ、髪や服の裾がなびく強さです。この強さの風が当たると、気温の数字より数度寒く感じます。よく言われる目安では、風速1m/sごとに体感が1度ほど下がるとされます。最高気温が18度でも、風速5m/sの風が吹いていれば、13度前後の日のように感じることになります。
風の強い日に頼りになるのは、風を通さない羽織りです。目の粗いニットのカーディガンは、暖かそうに見えても風が抜けていきます。表面の詰まった化学繊維の薄手の中綿なら、風を止めたうえで、中の暖かさを保てます。
風の強い日は、首まわりにも1枚足してください。首元から風が入ると、羽織りの前を閉めていても、胸元から冷えてきます。薄手のストールを1枚巻くだけで、風の日の寒さがずいぶん変わります。
予報に風速が出ていない場合は、「北東の季節風」「風がやや強い」といった言葉を手がかりにしてください。冬の台北では、北東から吹く季節風の日が多く、とくに北部の海沿いや山側では、風が強まりやすくなります。
境目③:最低気温12度
3つ目の境目は、最低気温12度です。冬の台北の最低気温は13〜15度前後になる日が多いので、12度を下回る日は、ふだんより寒い日だと考えます。
最低気温が12度を下回る日が滞在中にあるなら、中に着るものを1段厚くします。薄手のニットを中厚手にする、長袖の下に薄い肌着を1枚足す、といった変え方です。羽織りの種類は変えずに、中で調整します。
12度を下回る日が2日以上続くなら、寒波が来ていると考えて、首まわりと薄手の中綿のベストを足します。寒波のときの足し方は、あとの項目で詳しく書きます。
最低気温を見るときは、その時刻に外にいるかどうかも考えてください。朝早く出かける予定がある日や、夜遅くまで外を歩く日は、最低気温に近い中を歩くことになります。昼間だけ出かける日は、最低気温より3〜5度高い中を歩くので、1段軽く読んで構いません。
羽織りの3種類と、それぞれの選び方
ここで、3種類の羽織りを、選ぶときに見るところと一緒にまとめておきます。
フード付きの撥水の羽織りは、雨の日数が多い旅の主役です。見るところは3つで、フードが頭をすっぽり覆う深さがあるか、袖口が手首で締まるか、裾がお尻の半分くらいまであるか。フードが浅いと、風のある日に後ろへ脱げてしまいます。袖口が開いていると、腕を上げたときに雨が袖の中へ入ります。裾が短いと、座ったときや傘からはみ出たときに、腰まわりが濡れます。
薄手の中綿の羽織りは、風の強い日が多い旅に向いています。見るところは、たたんだときの大きさと、表面の詰まり具合です。たたむとこぶし1つから2つ分になるものなら、暖かい時間に鞄へしまえます。表面が詰まっていて、手をかざしても風が抜けないものを選んでください。
薄手のカーディガンやシャツは、南部が中心の旅や、雨も風も少ない予報のときの羽織りです。見るところは、前を全部開けられるかどうかです。日中の暖かい時間には前を開けて、朝晩や冷房の効いた乗り物の中では閉めます。
迷ったら、撥水の羽織りを選んでください。撥水の羽織りは、雨の日だけでなく、風の日にもある程度は風を止めます。逆に、中綿やカーディガンは雨に弱く、濡れると乾きにくくなります。3種類のうち、いちばん多くの天気に対応できるのが撥水です。
中に着るもの:薄手ニットと長袖を、脱がない前提で重ねる
羽織りの中に着るものは、日本の冬とは考え方を変えます。日本の冬は、建物の中で暖房が効くので、中では脱ぐ前提で着ます。台湾の冬は、暖房のない建物が多いので、中でも脱がない前提で着ます。
基本は、長袖のシャツかカットソーの上に、薄手のニットを1枚重ねる組み方です。これに羽織りを足せば、多くの日は足ります。最低気温が12度を下回る日は、ニットを中厚手にするか、長袖の下に薄い肌着を足します。
気をつけたいのは、乗り物の中です。冬でも、地下鉄や長距離の列車、バスの中は、冷房や送風が効いていることがあります。外が寒く、中も冷えている、という日もあります。中で暑くなることより、中でも冷えることのほうが多いと考えて、羽織りは乗り物の中でも着たままにできる薄さのものを選びます。
もう1つ気をつけたいのが、飲食店です。小さな店では、入口を開け放っていることが多く、外の風がそのまま入ってきます。食事の間も羽織りを着たまま過ごすことになるので、袖口が汚れにくい、表面のつるっとした素材のほうが扱いやすくなります。
中のニットの首元は、詰まったものより、少し開いたものを選ぶと調整しやすくなります。首まで詰まったニットは暖かい反面、日中に気温が上がった時間に熱がこもります。首元が開いたニットなら、寒い時間はストールで首をふさぎ、暖かい時間はストールを外すだけで済みます。首元の開きで調整できるようにしておくと、ニットを脱がずに1日を過ごせます。
色は、羽織りより明るいものを中に選ぶと、写真に写ったときに顔まわりが沈みません。冬の台北は曇りの日が多く、空が白っぽく写ります。羽織りも中も暗い色だと、全体が重く見えます。中のニットか首まわりのどちらかに明るい色を1つ入れておくと、雨の日の写真でも表情が明るく見えます。
中に着るものの素材は、雨の日数が多い旅ほど乾きやすさで選んでください。ウールのニットは湿っても冷たく感じにくい一方、厚手のものは乾くのに時間がかかります。薄手のウールか、ウールに化学繊維が混ざったものなら、部屋で一晩干せば翌朝には着られることが多いです。綿の厚手のスウェットは、一度湿ると乾きにくいので、雨の多い旅には向きません。
出発の日:日本の寒さと、台湾の暖かさの折り合い
冬の台湾旅行でいちばん迷うのが、出発の日の服です。日本の出発地は真冬の寒さで、台湾に着くと晩秋の気温。どちらに合わせても、もう一方で困ります。
家から空港までの時間が短く、外を歩くのが合わせて15分以内なら、台湾に合わせた服で出て、首まわりと手袋で日本の寒さを受けてください。羽織りの前を閉め、ストールを巻けば、15分くらいの寒さはしのげます。空港に着いたら手袋を外し、ストールは台湾でも使えます。
家から空港までの外の時間が長い場合や、出発地が雪の降る地域の場合は、日本の冬の上着が必要になります。この場合は、空港まで冬の上着を着ていき、台湾に持っていくか、空港で預けるかを決めます。持っていくと、滞在中ずっと荷物になります。厚手の上着は鞄に入らないので、手に持って歩くことになります。
迷ったら、薄手の中綿の羽織りを中に着て、その上に撥水の羽織りを重ねる組み方を試してください。2枚重ねれば、日本の冬の朝でもかなりの寒さを受けられます。台湾に着いたら、天気に合わせてどちらか1枚にします。冬の上着を持っていかずに済み、滞在中に寒波が来たときにも2枚重ねで対応できます。
帰りの日も同じです。台湾を出るときは暖かく、日本に着くと寒い。到着の時刻が夜なら、空港から家までの寒さはかなり厳しくなります。帰りの日のために、手袋と首まわりは鞄の取り出しやすいところに入れておきます。
機内の寒さも考えておいてください。飛行機の中は、地上より冷えることがあります。台湾の暖かさに合わせた服で乗ると、機内で寒く感じることがあるので、羽織りは預ける荷物に入れず、手元に置いておきます。首まわりのストールは、機内では膝掛けにもなります。
出発の日の服で迷ったときの決め方を、数字でまとめておきます。家から空港までの外の時間が15分以内なら、台湾の服に首まわりと手袋。15〜30分なら、撥水の羽織りの中に薄手の中綿を重ねる2枚重ね。30分を超える、または出発地の最低気温が0度を下回るなら、冬の上着を着ていき、空港で預けるか持っていくかを決めます。冬の上着を持っていく場合は、滞在中の寒波の予報があるときだけにすると、荷物が無駄になりません。
足元:濡れた路面と、乾かない靴
雨の日数が多い旅では、足元の準備が服以上に効いてきます。
台湾の街には、つるっとした石やタイルの床が多い場所があり、濡れると滑りやすくなります。靴底は、溝が深く、ゴムが柔らかいものを選んでください。底が平らで硬い革の靴は、濡れた床で滑りやすい側です。
靴そのものも、濡れると乾きにくいことを考えておきます。布の靴は、一度水が染みると、暖房のない部屋で一晩干しても乾かないことがあります。表面が水をはじく素材の靴か、濡れても乾きやすい合成素材の靴が向いています。
雨の日数が半分以上なら、替えの靴下を1日1足ずつ多めに持っていってください。靴の中が湿っても、靴下を替えるだけで足の冷たさはかなり違います。乾いた靴下を鞄に1足入れておけば、昼に履き替えることもできます。
靴を2足持っていけるなら、1足は歩きやすいもの、もう1足は濡れても構わないものにします。片方が乾かない日に、もう片方を履けます。荷物を減らしたい場合は、濡れても乾きやすい1足だけにして、靴下の替えで調整します。
北部の山側や海沿いへ日帰りする日
台北から、北部の山側の古い街並みや、北の海沿いへ日帰りで出かける人は多いと思います。こうした場所は、台北の市街地より雨と風が強く、気温も低くなりやすいところです。
山側の街は、台北の市街地より標高が高く、北東からの風を正面から受けやすい位置にあります。台北が曇りでも、山側では霧雨が降っている、ということがよくあります。気温も、台北より数度低いと考えておきます。
こうした場所へ出かける日は、羽織りを1段厚くするか、撥水の羽織りの中に薄手の中綿のベストを足してください。台北の予報だけを見て服を決めると、着いてから寒く感じます。行き先の予報が出ているなら、台北とは別にそちらも確かめます。
山側の街は、坂と石段が多いところです。雨で濡れた石段は滑りやすいので、足元は溝の深い靴底のものにします。傘を差しながら石段を上り下りするのは危ないので、両手が空くフード付きの撥水の羽織りがここでいちばん役に立ちます。
海沿いへ出かける日も、風の強さを見てください。冬の北部の海沿いは、北東からの風をさえぎるものがなく、台北より体感がずっと寒くなります。首まわりは必ず持っていきます。
南へ移動する日:脱いだ羽織りの置き場所
台北から南へ移動する旅では、移動した日に服の条件が大きく変わります。南部は冬でも乾いた晴れの日が多く、日中は20度台の半ばまで上がることもあります。台北で着ていた羽織りが、南では暑く感じます。
南へ移った日は、羽織りを脱いで鞄に入れることになります。そのために、出発のときから鞄に羽織り1枚分の余白を残しておいてください。撥水の羽織りや薄手の中綿なら、たたむと小さくなるので、手提げや肩掛けの鞄にも入ります。
南部では、羽織りの代わりに薄手のカーディガンかシャツを1枚持ち歩くと、冷房の効いた店や乗り物の中で使えます。日差しが強い日もあるので、帽子や日傘を持っていくかも考えておきます。
南部へ移るのが高速の列車の日なら、車内の冷えにも気をつけてください。外は暖かくても、車内は送風で冷えていることがあり、薄手のシャツ1枚だと1時間以上の移動で寒く感じます。羽織りを鞄にしまう前に、車内で着るかどうかを決めておくと、乗ってから鞄を開ける手間が省けます。
南部の日差しは、冬でも強く感じる日があります。台北の曇り空に慣れた目で南部に着くと、まぶしさに驚く人もいます。羽織りを脱いだあとの腕や首は、日に当たる面積が広くなるので、薄手の長袖のまま過ごすほうが、日焼けを気にせずに歩けます。半袖まで用意する必要はほとんどなく、長袖の袖をまくれば足ります。
台北に戻る日は、また羽織りを出します。南と北を行き来する旅では、羽織りを着る日と鞄に入れる日が交互に来るので、出し入れしやすい鞄の口の広さも、服と同じくらい大事になります。
どちらとも取れる場合①:雨と風の両方が予報されている
ここからは、境目の近くで迷う場合の決め方です。検索しても答えが出てこない部分なので、少し丁寧に書きます。
雨の日数が半分以上で、しかも風速5m/s以上の日も続く予報になることがあります。撥水にするか、中綿にするか。このときは、撥水の羽織りを外側に、薄手の中綿のベストを内側に重ねる組み方にしてください。
外側の撥水が雨を止め、内側の中綿が風で冷えた体の熱を保ちます。中綿はベストにしておくと、撥水の羽織りの袖の中がすっきりして、腕を動かしやすくなります。雨が上がって風だけが残った時間は、外側の撥水を脱いで、中綿のベストに首まわりを足すこともできます。
どちらか1枚しか持っていけない場合は、撥水を選んでください。撥水の羽織りは、表面の詰まった素材が多いので、風もある程度は止めます。中綿は雨に濡れると、中の綿が湿って暖かさが落ちます。2つの条件が重なるときは、雨に強いほうを残します。
どちらとも取れる場合②:出発前に寒波の予報が出た
冬の台湾には、大陸から冷たい空気が流れ込んで、数日のあいだ気温が大きく下がる日があります。台北でも朝の気温が10度近くまで下がることがあり、ふだんの冬より5度ほど寒くなります。出発の数日前に、こうした予報が出ることがあります。
寒波の予報が出たら、上着を厚くするより、中に足す側で受けてください。薄手の中綿のベストを1枚、首まわりのストールを1枚、手袋を1組。この3つを足せば、多くの寒波の日はしのげます。寒波は数日で抜けることが多く、抜けたあとは急に暖かくなります。厚い上着を持っていくと、寒波が抜けたあとに持て余します。
寒波の日に困るのは、外より、建物の中です。暖房のない建物では、中に入っても寒いままです。ホテルの部屋にも暖房がないことがあるので、部屋で過ごす時間のために、薄手の長袖の部屋着を1枚多めに入れておくと安心です。
寒波の予報が出ているかどうかは、出発の1週間前から前日まで、毎日確かめてください。予報は日によって変わります。前日になって寒波が外れた場合は、足した分を鞄から出していけば足ります。
どちらとも取れる場合③:予報がはっきりしない
出発の1週間前に予報を見ても、晴れとも雨ともつかない、曇りのマークばかりが並んでいることがあります。冬の台北では、曇りの日が多く、そこに短い雨が混ざることがよくあります。
予報がはっきりしない場合は、曇りの日を半分だけ雨の日として数えてください。曇りのマークが4日あれば、雨の日を2日足します。冬の台北の曇りは、短い時間の小雨を含むことが多いからです。
それでも雨の日数が半分に届かない場合は、撥水の羽織りではなく、撥水加工の薄手のシャツ素材の羽織りにする、という中間の選び方もあります。軽い雨なら弾き、晴れた日には薄い羽織りとして使えます。フードは付いていないことが多いので、帽子を1つ足します。
予報がはっきりしないときほど、前日にもう一度確かめることが効いてきます。前日の予報は、1週間前よりずっと当たりやすくなっています。1週間前の時点では両方に対応できる荷物を用意しておき、前日に1枚を外す、という手順にすると、迷う時間が減ります。
夜に出歩く日:立ち止まる時間を数える
台湾旅行では、夜に屋台の並ぶ通りを歩いたり、食事のあとに街を散歩したりする時間が長くなりがちです。夜は最低気温に近い中を歩くことになり、昼より1段寒い服が必要になります。
夜の寒さで気をつけたいのは、立ち止まっている時間です。屋台の前で並ぶ、立って食べる、人の流れに合わせてゆっくり歩く。歩いて体が温まる時間より、立ち止まっている時間のほうが長くなります。
夜に出歩く予定がある日は、昼の服に首まわりを足し、羽織りの前を閉めて歩けるようにしてください。最低気温が12度を下回る日は、手袋もあると楽です。食べ物を持つ手が冷えると、それだけで体全体が寒く感じます。
屋台の並ぶ通りでは、食べ物の匂いや油が服につきやすくなります。羽織りは、表面がつるっとした化学繊維のものが、ウールより匂いが残りにくく、手入れも楽です。
人の多い通りでは、荷物は体の前で持てる形にすると安心です。羽織りの前を閉めて、肩掛けの小さな鞄を体の前に回せば、両手が空いて食べ物も持てます。羽織りのポケットが深いものなら、小銭やスマートフォンを入れておけます。フード付きの撥水の羽織りは、こういう夜にも、急な小雨を気にせずに歩けるので役に立ちます。
夜に出歩く時間を数えるときは、昼と同じように、立ち止まっている分数を足してください。並ぶ時間、食べる時間、店先で見て回る時間。合わせて30分を超えるなら、昼の服に首まわりを足し、60分を超えるなら薄手の中綿のベストも足します。ホテルに戻らずにそのまま夜に出かける日は、朝のうちにこの2つを鞄に入れておきます。
泊数ごとの枚数
最後に、泊数ごとの枚数の目安をまとめます。雨の日数が半分以上の場合を前提にしています。
2泊3日なら、羽織り1枚、中に着るニット2枚、長袖のシャツかカットソー3枚、靴下5足、首まわり1枚です。ニットは2日着ても構いませんが、雨で湿る日があるので、2枚あると交互に乾かせます。
3泊4日なら、羽織り1枚、ニット2枚、長袖4枚、靴下6足、首まわり1枚です。羽織りは撥水なら1枚で回せます。
4泊5日以上なら、羽織りを2枚にして、撥水と薄手の中綿を持っていくと、天気が変わっても対応しやすくなります。ニットは3枚、長袖は泊数に1足した枚数にします。洗濯ができる宿なら、長袖の枚数を減らせます。
靴下を多めにしているのは、雨の日に昼で履き替えるためです。雨の日数が少ない予報なら、1日1足に戻して構いません。旅の荷物の考え方は韓国旅行の服装 2泊3日|秋冬の荷物は、歩く日の数で枚数を決めるとも共通するところがあります。
迷ったときの決め方
ここまでの決め方を、迷ったときに戻る順番でまとめておきます。
まず、滞在中の予報で、雨の日数、風速5m/s以上の日数、いちばん低い最低気温の3つを数える。
雨の日数が半分以上なら、フード付きの撥水の羽織り。雨が少なく風が強いなら、薄手の中綿。どちらも少なく南部が中心なら、薄手のカーディガンかシャツ。両方とも多いなら、撥水の中に中綿のベストを重ねる。
最低気温が12度を下回る日があれば、中のニットを1段厚くする。寒波の予報が出たら、中綿のベスト・首まわり・手袋を足す。
迷ったら、撥水の羽織りを選ぶ。冬の台湾の旅でいちばん多くの天気に対応できるのは、雨を止める1枚です。気温は日本の晩秋に近くても、雨と風の分を足して考える。それだけで、旅先で寒い思いをすることがずいぶん減ります。
よくある問い
- Q. 冬の台湾に、日本で着ている冬のコートは要りますか
- 台北や南部を回る旅なら、厚手の冬のコートは要らないことがほとんどです。日中は本州の晩秋くらいの気温になる日が多く、厚手のコートでは歩いているうちに暑くなります。困るのは、日本の出発地が寒い場合です。家から空港までの間だけ冬のコートが要るなら、薄手の中綿の羽織りを中に着て、コートは空港まで着ていく、という分け方もできます。ただ、帰りまでコートを持ち歩くことになるので、空港までの寒さを羽織りと首まわりで受けられるなら、コートは置いていくほうが旅は身軽です。
- Q. 傘があれば、撥水の羽織りは要りませんか
- 台北の冬の雨は、強く降るより、細かい雨が長く続くことが多いです。傘を差していても、風があると横から吹き込み、肩や袖が少しずつ濡れていきます。傘を開いたり閉じたりするのが面倒になるほど、降ったりやんだりする日もあります。撥水の羽織りにフードが付いていれば、小雨のうちは傘を出さずに歩けて、両手が空きます。傘は強く降ったときのために持ち、ふだんは羽織りで受ける、と分けると歩きやすくなります。
- Q. 寒波が来ると聞きました。どれくらい寒くなりますか
- 冬の台湾には、大陸から冷たい空気が流れ込んで、数日のあいだ気温が大きく下がる日があります。台北でも朝の気温が10度近くまで下がることがあり、ふだんの冬の台北より5度ほど寒く感じます。建物に暖房がないところも多いので、外だけでなく中でも寒いのが日本の冬との違いです。出発の数日前に寒波の予報が出ていたら、薄手の中綿のベストか、首まわりのストールを1枚足してください。上着を厚くするより、中に足すほうが、寒波が抜けて暖かくなったときに外せます。
- Q. 夜市で食べ歩くとき、何を着ればいいですか
- 夜は最低気温に近い中を歩くことになり、立って食べる時間や並んで待つ時間も長くなります。歩いている時間より立ち止まっている時間が長いので、昼間と同じ服では寒く感じます。昼の服に首まわりを1枚足し、羽織りの前を閉めて歩けるようにしてください。食べ物の匂いや油がつきやすいので、羽織りは表面がつるっとした化学繊維のものが、ウールより手入れが楽です。足元は、濡れた路面でも滑りにくい靴底のものにします。
— メグラシ編集部





