気温とコートの目安が合わない|自分の境目を2〜3度ずらして決める

気温ごとのコートの目安を調べて、そのとおりに着たのに寒かった。あるいは、目安どおりにコートを着たら、駅に着くころには汗ばんでいた。この記事は、その差を埋めるためのものです。
答えを先に書くと、一般の目安から、あなたの境目は2〜3度ずれています。ずれる方向と幅は、外にいる分数・風・寒がりの度合い・下に着ている枚数の4つで決まります。この4つを自分の毎日に当てはめて、目安を何度ずらすかを出していきます。
結論:目安から、あなたは何度ずらすか
次の4つのうち、当てはまるものを数えてください。
- 家から駅まで、または職場まで、外を歩く時間が片道25分以上ある(+1度)
- 通勤の道に、川沿い・海沿い・高い建物の間・開けた駐車場など、風の強い場所がある(+1度)
- 秋の朝、手の指先が冷たくなって、ものをつかみにくいと感じることがある(+1度)
- コートの下に着ているのが、シャツやカットソー1枚だけのことが多い(+1度)
反対に、次に当てはまるものはマイナスです。
- 外にいる時間が片道5分以内(−1度)
- 職場や電車の中で、暑くて上着を脱ぐことがよくある(−1度)
足し引きした数が、あなたが目安からずらす度数です。+2なら、一般の目安より2度高い気温でコートを出します。目安で「14度からトレンチ」なら、あなたは16度から。+3なら17度からです。−1なら13度まで待って大丈夫です。
この数は、1週間のメモで確かめると、さらに正確になります。メモの付け方は後半に書きます。
一般的な目安は、どんな人を前提にしているか
まず、出発点になる一般の目安を確かめておきます。
| 最高気温 | コートの厚み | 目安の前提 |
|---|---|---|
| 18度前後 | 薄手の羽織り(シャツジャケット・薄いカーディガン) | 外にいる時間が片道10〜20分、風が弱い日 |
| 14度前後 | 薄手のコート(トレンチ・ステンカラー) | 同上。下にニットかブラウス+カーディガン |
| 8度前後 | ウールのコート | 同上。下に厚手のニット |
| 3度前後 | 厚手の中綿のコート | 同上。首元と手元の防寒も足す |
この表は、気温ごとにどのコートを着るかを決めるための出発点です。気温の境目ごとのコートの選び方は トレンチコートは何度から? に詳しく書いています。
大事なのは、3列目です。目安の多くは、外にいる時間が片道10〜20分くらいで、風が弱く、寒さの感じ方がふつうの人を前提にしています。この前提から外れるぶんだけ、自分の境目は目安とずれます。目安が合わないと感じる人は、目安が間違っているのではなく、自分が前提から外れているのです。
目安が合わない原因は4つ
外にいる分数
体が冷えるのは、外の気温そのものより、冷たい空気の中に何分いるかで決まります。同じ12度でも、外にいるのが3分なら上着なしでも平気ですが、30分歩けば指先まで冷えます。
目安が前提にしているのは、片道10〜20分です。それより長く外にいる人は、目安より高い気温でコートを出す必要があり、短い人は低い気温まで待てます。
数えるときは、通勤の往復だけでなく、昼休みに外へ出る時間、駅のホームで電車を待つ時間も入れてください。ホームは風が通りやすく、立って動かずにいるので、歩いている時間より冷えます。
風
風があると、同じ気温でも体感はずっと下がります。よく言われる目安では、風速が1メートル増えるごとに、体感は1度ほど下がります。風速5メートルの日なら、気温14度でも体感は9度前後です。
天気予報で気温を見るときは、風速も一緒に見てください。風速4メートル以上の予報が出ている日は、その日だけ1段厚いコートを選ぶか、首元を覆うものを足します。
毎日の通勤に風の強い場所がある人は、天気予報の風速が弱くても、その場所だけは強い風が吹いています。川にかかる橋、高い建物の間の道、駅前の広場などです。こういう場所を毎日通る人は、目安を1度ずらしておきます。
寒がりの度合い
寒さの感じ方は人によって違います。同じ部屋にいても、一人は半袖で、もう一人はカーディガンを羽織っている、ということはよくあります。
自分が寒がりかどうかは、手と首で見分けるのが確かです。
- 秋の朝、外に出て5分で指先が冷たくなる
- 首元が開いた服で外に出ると、首から背中にかけてぞくっとする
- 夏でも、冷房の効いた部屋で羽織りが欲しくなる
3つのうち2つ以上当てはまる人は、寒がりの側です。目安を1度ずらしてください。3つとも当てはまる人は、2度ずらしても構いません。
下に着ている枚数
コートの目安は、コートの下にそれなりの厚みの服を着ていることを前提にしています。気温14度でトレンチ、という目安なら、下にニットか、ブラウスにカーディガンを重ねている想定です。
コートの下がシャツ1枚やカットソー1枚だと、同じコートでも体に届く冷たさが変わります。職場が暖かくて、下は薄着にしておきたいという人は多いので、その分はコートで補う必要があります。下に着ているのが1枚だけの日が多い人は、目安を1度ずらします。
4つが重なると、どれだけずれるか
4つの原因は、1つずつなら1度ほどのずれですが、重なると大きくなります。
たとえば、駅まで25分歩き、途中に川にかかる橋があり、指先が冷えやすく、職場が暖かいのでコートの下はブラウス1枚、という人がいたとします。4つすべてに当てはまるので、ずらし幅は+4度です。一般の目安で14度からトレンチなら、この人は18度からトレンチが欲しくなります。8度からウールなら、12度からウールです。
反対に、駅まで3分で、通勤は地下を通り、暑がりで、職場では上着を脱ぐことが多い人なら、ずらし幅は−2度です。この人は12度までトレンチで過ごせて、ウールのコートは6度まで出さなくても困りません。
同じ街に住んで同じ天気予報を見ていても、この2人の境目は6度離れています。目安が合わないと感じるのは、まったく不思議なことではありません。
測り方|1週間、朝の「寒い・ちょうど・暑い」を書き留める
4つの数で出したずらし幅は、まだ仮のものです。自分の体感で確かめると、もっと正確になります。
やり方
- 毎朝、家を出る前に、その日の最高気温と最低気温、風速をメモします
- 着ていく上着を決めて、メモに書きます(なし・薄手の羽織り・薄手のコート・ウールのコートなど)
- 帰宅したら、その日いちばん外にいた時間帯に「寒い・ちょうど・暑い」のどれだったかを書きます
これを7日続けます。スマートフォンのメモでも、手帳の端でも構いません。1日あたり30秒ほどの記録です。
読み方
7日のうち、「寒い」が3日以上あった上着は、あなたにとってその気温では薄すぎます。その上着を着ていた日の最高気温を並べて、いちばん高い気温を見てください。その気温が、あなたがもう1段厚いコートに替える境目です。
反対に「暑い」が3日以上あった上着は、その気温では厚すぎます。
たとえば、薄手のコートで「寒い」と書いた日の最高気温が、15度、16度、14度だったなら、あなたは16度でウールのコートに替えてもいい人です。一般の目安の8度とは大きく離れますが、外にいる時間が長く風が強い場所を通る人なら、それくらいずれることは珍しくありません。
メモの例
1週間のメモは、たとえば次のような形になります。
月曜は最高16度・最低10度・風速2メートル、薄手のコートで、帰りにちょうど。火曜は最高15度・最低9度・風速5メートル、薄手のコートで、寒い。水曜は最高18度・最低12度・風速1メートル、薄手の羽織りで、ちょうど。木曜は最高14度・最低8度・風速3メートル、薄手のコートで、寒い。金曜は最高17度・最低11度・風速2メートル、薄手のコートで、暑い。
この5日を読むと、薄手のコートで「寒い」と書いたのは15度と14度の日で、どちらも風速3メートル以上でした。16度で風の弱い月曜はちょうど、17度の金曜は暑い。つまりこの人は、16〜17度が薄手のコートのちょうどいい範囲で、14〜15度で風が強い日にはもう1段厚いものが要ります。
1週間で境目が出ないとき
1週間のうちに気温があまり動かず、同じ上着で毎日「ちょうど」だった、ということもあります。その場合は、境目がその週の気温の外側にあるということです。メモをそのまま続けて、「寒い」か「暑い」が初めて出た日を待ってください。その日の気温が、境目に近い気温です。
反対に、毎日違う上着を着ていて比べにくいときは、上着を1種類に決めて、もう1週間とり直します。上着を固定すると、気温と体感の関係だけが見えるようになります。
外にいる分数で、境目をずらす
4つの原因のうち、いちばん影響が大きいのが外にいる分数です。片道の外にいる時間で、次のようにずらします。
- 5分以内(駅や車まですぐ):目安より1〜2度低い気温まで、1段薄い上着で過ごせます
- 10〜20分(目安の前提):目安のまま
- 25〜40分:目安より1〜2度高い気温で、1段厚いコートに替えます
- 40分以上(自転車通勤・外回りの仕事など):目安より2〜3度高い気温で替え、首元と手元の防寒も早めに足します
自転車に乗る人は、歩く人より風を受けるので、さらに1度足してください。自転車は時速15キロほどで走るので、風のない日でも、体には風速4メートル前後の風が当たっているのと同じです。
外回りの仕事で外にいる時間が日によって違う人は、その日の予定でずらします。朝の時点で、今日は外にいる時間が長い日か短い日かを決めて、長い日は1段厚いコートを選びます。
待ち時間も、外にいる分数に入れる
外にいる分数を数えるとき、見落としやすいのが待ち時間です。バス停でバスを待つ時間、信号待ち、駅のホームで電車を待つ時間。歩いている時間より短くても、立ち止まっている時間は体が温まらないので、同じ分数でも歩くより冷えます。
待ち時間が片道で10分を超える人は、その分数を倍にして数えてください。歩く時間が15分、待ち時間が10分なら、15分と20分で35分として扱います。バスの本数が少ない地域に住んでいる人や、乗り換えで長く待つ人は、この数え方にすると、目安とのずれがはっきりします。
風で、境目をずらす
天気予報の風速を、次のように読みます。
- 風速2メートル以下:目安のまま
- 風速3〜4メートル:目安より1度高い側で考える。首元を覆うものを持っていく
- 風速5メートル以上:目安より2度高い側で考える。コートは風を通しにくいものを選ぶ
風を通しにくいコートかどうかは、コートを口に当てて息を吹きかけてみると分かります。息が向こう側へ抜ける感じがあるコートは、風の強い日には寒く感じます。抜けにくいコートは、同じ厚みでも風の日に暖かく感じます。
風の強い日は、コートの前を閉じるかどうかでも体感が大きく変わります。前を開けて着るのが好きな人も、風速5メートル以上の日は、一番上まで閉じてください。それだけで1度ぶんくらいは体感が上がります。
風の強い場所を、ふだんの道で見つける
風の強い場所は、天気予報には出てきません。自分の通勤の道で見つけるには、次のような場所に注意してください。
- 川や運河にかかる橋の上
- 高い建物が向かい合って並ぶ、まっすぐな道
- 駅前の広場や、建物のない開けた場所
- 海や大きな湖に近い道
- 高架の駅のホーム
こうした場所を1日に合わせて5分以上通るなら、そこで受ける風のぶん、境目を1度ずらしておきます。風の強い場所を通る時間が短くても、毎日のことなので、ストールを1枚鞄に入れておくと、急に寒い日にも慌てずに済みます。
寒がりかどうかで、首と手から先に足す
寒がりの人は、コートを厚くする前に、首元と手元を先に覆うと、目安に近い気温で薄いコートを着続けられます。
首と手首と足首は、冷たい空気が直接当たりやすく、ここが冷えると全身が寒く感じやすい場所です。反対に、ここを覆うと、同じコートでもずいぶん暖かく感じます。
- 首:ストールかタートルネック。薄手のものでも十分に効きます
- 手首:コートの袖口から手首が出ないように、下に着る服の袖を長めにする
- 足首:靴下を厚くするか、丈の長いものにする
寒がりで目安を2度ずらした人は、まず首と手首を覆った状態で1週間メモをとり直してください。それで「寒い」が2日以下に減ったなら、ずらし幅は1度で足ります。コートを1段厚くするより、ストール1枚のほうが、屋内に入ったときの調整も楽です。
首元の覆い方で変わる、コートの出番
首元は、覆い方で暖かさがかなり変わります。いちばん手軽なのは、コートの下に首の詰まった服を着ることです。タートルネックやハイネックなら、ストールがなくても首元が覆えます。
ストールを使うなら、首に1周巻いて前で垂らすより、2周巻いて首の後ろまで覆うほうが暖かく感じます。風の強い日は、コートの襟を立てて、その内側にストールを入れると、首元から風が入りにくくなります。
首元を覆うことに慣れると、寒がりの人でも、薄手のコートを着られる期間が1〜2週間延びます。厚手のコートを出す時期を遅らせられるので、玄関まわりがすっきりします。
下に着るもので、コートの厚みを1段替える
コートの下に何を着るかで、同じ気温でも選ぶコートの厚みが1段変わります。
| コートの下 | 同じ気温で選ぶコート |
|---|---|
| シャツ・カットソー1枚 | 目安より1段厚いコート |
| 薄手のニット、またはブラウス+カーディガン | 目安どおり |
| 厚手のニット、またはニット+ベスト | 目安より1段薄いコート |
職場が暖かい人は、下に薄いものを着て、コートを1段厚くする組み方が合っています。屋内でコートを脱ぐと、下の薄い服だけになるので、暖房の効いた職場で汗をかかずに済みます。
反対に、職場が寒い人や、屋内でも上着を脱がない時間が長い人は、下を厚くして、コートを1段薄くするほうが合っています。コートを脱いでも寒くならないからです。
自分の職場がどちらかは、夏の冷房の時期を思い出すと分かります。夏に職場で羽織りが欲しかった人は、冬も職場が寒い側であることが多いです。
重ねる順番で、同じ枚数でも暖かさが変わる
コートの下に2枚重ねるときは、薄いものを内側、厚いものを外側にすると、空気の層ができて暖かく感じます。反対に、厚いものを内側にして薄いものを外側に重ねると、着ぶくれするわりに暖かさは変わりません。
もう一つ、袖の長さをそろえておくと、手首から冷たい空気が入りにくくなります。内側の服の袖がコートの袖口より短いと、腕を伸ばしたときに手首が出てしまいます。内側の服の袖が、コートの袖口と同じか少し長いくらいがちょうどいい長さです。
手持ちのコートが1枚しかないあなた
コートを1枚しか持っていない人は、厚みを替える代わりに、中に着るものと首元で調整します。1枚のコートで秋から冬まで回すには、中に着るものを3段に分けておくと便利です。
- 1段目(暖かい日):コートの下にシャツかカットソー1枚
- 2段目(ふつうの日):コートの下に薄手のニット
- 3段目(寒い日):コートの下に厚手のニット、さらにストール
この3段を、1週間のメモで決めた境目に当てはめます。コートが薄手のトレンチなら、自分の境目の気温より上の日は1段目、境目の前後は2段目、境目より5度以上下がった日は3段目です。
ただし、薄手のコート1枚で回せるのは、最高気温が8度くらいまでです。それより寒い日が続く地域や季節には、中の重ね方だけでは届かなくなります。そのときは2着目として、ウールか中綿のコートを足してください。
2着目を選ぶなら
2着目のコートを足すときは、1着目と厚みを離して選んでください。1着目が薄手のトレンチなら、2着目はウールか中綿の厚いものです。厚みの近いコートを2着持っても、着られる気温の範囲は広がりません。
自分の境目表で、1着目のコートで「寒い」が出始めた気温を見てください。その気温より下の日がこの冬に何日くらいありそうかを考えて、多いなら2着目は暖かさを優先し、少ないなら軽さを優先します。外にいる時間が長い人は、暖かさを優先したほうが後悔しません。
どちらとも取れるとき① 朝は寒く、昼は暑い
秋は、朝と昼の気温差が大きい季節です。最低気温が10度、最高気温が20度という日もあります。こういう日は、どちらの気温に合わせても、どこかの時間帯で合いません。
決め方は、外にいる時間がいちばん長い時間帯の気温に合わせることです。朝の通勤で30分外にいて、昼は屋内にいるなら、朝の気温に合わせます。朝は5分で駅に着き、昼に外を歩き回る予定があるなら、昼の気温に合わせます。
合わない側の時間帯は、首元と手元で調整します。朝の気温に合わせて薄手のコートを着たなら、昼は前を開けて、ストールを外します。昼の気温に合わせて薄い羽織りにしたなら、朝はストールを巻いて、手首を覆います。
朝と昼の差が何度あるかで脱ぐ1枚を決める考え方は 秋の寒暖差の服装 にも書いています。差が10度を超える日は、コートを脱いだあとの持ち歩きも考えて、たためる素材のものを選んでおくと楽です。
寒暖差の大きい日の、コートの選び方
朝と昼の差が大きい日に着るコートは、前を全部開けても形が崩れないものが向いています。昼に前を開けて歩いたとき、前身頃が大きく広がるコートは、風を受けてかえって寒く感じることがあります。ベルトのあるコートなら、前を開けてもベルトを後ろで結んでおくと、広がりすぎません。たたんで鞄に入る薄手のコートなら、昼に脱いで持ち歩くこともできます。どちらも、朝の寒さと昼の暖かさの両方に付き合えるコートです。
どちらとも取れるとき② 電車や職場の暖房が強い
暖房の強い電車や職場では、厚手のコートを着ていると汗をかきます。汗が冷えると、外に出たときにかえって寒く感じます。
こういう人は、外にいる時間の長さで決めたコートより、1段薄いものを選び、その分を首元と手元で補います。屋内に入ったら、ストールを外し、コートの前を開ける。それだけで汗をかきにくくなります。
満員の電車に20分以上乗る人は、電車の中でコートを脱げないことも多いので、とくに気をつけてください。厚手のウールより、薄手でも風を通しにくいコートのほうが、外と電車の中の両方で過ごしやすくなります。
脱いだコートの置き場所も考えておく
暖房の強い職場では、コートを脱いだあとの置き場所も、コートの厚みを選ぶ理由になります。ロッカーやコート掛けがあるなら、厚手のコートでも困りません。置き場所がなく、椅子の背に掛けたり膝に置いたりするなら、厚手のコートは邪魔になります。
置き場所のない人は、薄手のコートにして、下に1枚厚いものを着る組み方のほうが過ごしやすくなります。屋内では薄手のコートを小さくたたんで鞄の横に置けるからです。
どちらとも取れるとき③ 同じ気温なのに、日によって感じ方が違う
1週間のメモをとっていると、同じ15度でも、ある日は「寒い」、別の日は「ちょうど」と書くことがあります。これは、気温以外の条件が違うからです。
- 日差し:晴れて日が当たる日は、曇りの日より体感が2〜3度高くなります
- 湿度:雨の日や雨上がりの日は、空気が冷たく感じます
- 前の日との差:前の日より5度以上下がった日は、同じ気温でも寒く感じます
メモに、晴れ・曇り・雨も書いておくと、自分の境目がもう少しはっきりします。曇りや雨の日だけ「寒い」が多いなら、その日だけ1段厚いコートにすれば足ります。
前の日との差は、天気予報で前日比を見ると分かります。前日比がマイナス5度以上の日は、自分の境目より1段厚いコートにしてください。体が前の日の気温に慣れているので、境目どおりでは寒く感じます。
雨の日の境目
雨の日は、同じ気温でも1段厚いコートが欲しくなります。雨で空気が湿ると冷たく感じるうえ、傘を持っていると手がふさがり、手元を冷やしやすいからです。
雨の日に気をつけたいのは、コートの素材です。ウールのコートは雨に濡れると重くなり、乾くのにも時間がかかります。雨の予報が出ている日は、境目表でウールの日でも、撥水の薄手のコートに厚手のニットを重ねる組み方に替えると、濡れても困りません。雨の日の服を職場で乾かせない人は、とくにこの組み方を覚えておくと安心です。
どちらとも取れるとき④ 秋の最初の寒い日
秋になって初めて最高気温が15度を下回った日は、気温以上に寒く感じます。夏の暑さに慣れていた体が、まだ寒さに慣れていないからです。
秋の最初の2週間は、1週間のメモで決めた境目より、さらに1〜2度高い側にずらしてください。2週間ほどで体が慣れてくるので、そのあとは元の境目に戻します。
春に同じ15度の日にコートを着ていなかったのに、秋は寒くてコートが欲しい、ということがあります。これは、春は冬の寒さに慣れた体で15度を迎え、秋は夏の暑さに慣れた体で15度を迎えるからです。同じ気温でも、季節によって境目が違うのは自然なことです。
冬の終わりに、もう一度見直す
秋の最初とは反対に、冬の終わりから春にかけては、同じ気温でも暖かく感じます。冬の寒さに慣れた体で15度を迎えるからです。この時期は、境目表より1〜2度低い側にずらしても困りません。
春先にコートを早くしまいすぎて寒い思いをするのも、反対に、いつまでも厚手のコートを着ていて暑い思いをするのも、季節による体の慣れを考えに入れていないことが原因です。秋に作った境目表は、冬の終わりにもう一度見直してください。
自分の境目表を作る
1週間のメモが終わったら、自分の境目表を作っておくと、毎朝迷わずに済みます。
作り方は、一般の目安の表を書き写して、自分のずらし幅を足すだけです。ずらし幅が+2度なら、18度は20度に、14度は16度に、8度は10度に、3度は5度に書き換えます。
その表をスマートフォンのメモに入れておき、毎朝、天気予報の最高気温と照らし合わせます。そのうえで、風速が4メートル以上の日と、前日比がマイナス5度以上の日だけ、1段厚くします。
表は、季節が進んだら一度だけ見直してください。冬の立ち上がりの時期にもう1週間メモをとり、ずらし幅が変わっていないかを確かめます。体が寒さに慣れると、ずらし幅は1度くらい小さくなることがよくあります。
境目表の例
ずらし幅が+2度の人なら、境目表は次のようになります。最高気温20度を下回ったら薄手の羽織り、16度を下回ったら薄手のコート、10度を下回ったらウールのコート、5度を下回ったら厚手の中綿のコート。
ずらし幅が−1度の人なら、17度で薄手の羽織り、13度で薄手のコート、7度でウール、2度で厚手の中綿です。
同じ街で、同じ天気予報を見ていても、この2人がコートを出す日は2〜3週間違います。周りの人がまだコートを着ていなくても、自分の表で薄手のコートの日なら、迷わず着てください。
衣替えで、コートを出す順番
自分の境目が分かったら、衣替えでコートを出す順番も決められます。境目表のいちばん上の気温(薄手の羽織りに替える気温)を、天気予報の週間予報で下回る日が3日以上出てきたら、薄手のコートを出す時期です。
ウールのコートは、境目表の2段目の気温を下回る日が出てきたら出します。それまではクローゼットの奥にしまっておいて構いません。出すのが早すぎると、出しっぱなしのコートが場所を取り、玄関まわりが窮屈になります。
秋冬の服を何枚出すかは、洗濯の間隔と外出の日数から決める方法を 衣替えで出す秋冬服は何枚? に書いています。コートの枚数もその考え方で決められます。
寒い日の服を気温ごとに知りたいとき
- 気温14度の日に、コートかニットに羽織りかで迷うなら 14度の服装
- 旅行先で気温10度前後の日の服を決めるなら 気温10度の服装で旅行するとき
- 気温ごとのコートの境目そのものは トレンチコートは何度から?
よくある問い
- Q. コートは最高気温何度から着ればいいですか
- 一般的な目安は、最高気温18度前後で薄手の羽織り、14度前後でトレンチなどの薄手のコート、8度前後でウールのコート、3度前後で厚手の中綿のコートです。ただしこれは、外にいる時間が片道10〜20分で、風が弱く、寒がりでも暑がりでもない人の目安です。片道25分以上歩く人、風の強い場所を通る人、手先が冷えやすい人は、この目安より2〜3度高い気温でコートを出してください。反対に、外にいる時間が5分ほどの人は、2度ほど低くても困りません。
- Q. 朝は寒いのに、昼はコートが暑くて邪魔になります
- 朝と昼の気温差が8度以上ある日は、コートの厚みを朝の気温ではなく、外にいる時間がいちばん長い時間帯の気温で決めてください。朝の通勤で外にいる時間が長いなら朝の気温、昼に外を歩く予定があるなら昼の気温です。そのうえで、合わない時間帯の側は、首元と手元で調整します。朝が寒いならストールを足し、昼に暑いならストールを外す。コートそのものを脱いで持ち歩くよりも、ストール1枚の出し入れのほうが荷物になりません。
- Q. 家族と同じ気温でも、自分だけ寒がっています
- 寒さの感じ方は人によって2〜3度ほど違うのがふつうです。家族の体感に合わせるのではなく、自分の1週間のメモで境目を決めてください。同じ家から出かけても、駅まで歩く時間、乗る電車の混み具合、職場の暖房の強さが違えば、体感はさらに離れます。自分のメモで「寒い」が3日以上あったら、目安より2度高い気温でコートを出すのが、自分にとっての正しい境目です。
- Q. 秋の最初に寒いと感じる日は、まだ体が慣れていないだけですか
- そういう面はあります。夏の暑さに慣れた体は、同じ15度でも、冬の終わりの15度よりずっと寒く感じます。秋の最初の2週間は、自分の境目からさらに1〜2度高い側にずらしてください。2週間ほどで体が慣れてくるので、そのあとは1週間のメモで出した境目に戻します。春の同じ気温の日にコートを着ていなかったのに、秋は寒い、という差はこれで説明がつきます。
— メグラシ編集部





