70代 ファッション 秋冬|ゴムのウエストは上着の裾で隠すか決める

**いま手元にある、ウエストにゴムの入ったパンツかスカートを1本出してください。**そして、ゴムの部分に指を横に当てて、指何本ぶんの幅があるか数えてみてください。
70代の秋冬の装いで、ゴムのウエストは心強い味方です。厚手の生地を重ねる季節に、腰まわりが締めつけられないのは助かりますし、脱ぎ着もしやすい。それでも「楽そうに見えるのが気になる」「きちんとした集まりには履いていけない」と感じている方は少なくありません。
先に言い切ります。ゴムのウエストがくだけて見えるのは、ゴムの幅と、上に着る服の裾の位置が合っていないときです。ゴムそのものが悪いのではありません。ゴムの幅を指で測り、ギャザーがどこに寄っているかを見て、上の服の裾をお尻のどこで止めるかを決めれば、同じ1本が外に着ていける見え方に変わります。
この記事では、手持ちのゴムのパンツを「隠す側」と「見せる側」に分ける方法と、どちらとも取れる1本の扱い方を、自分で測れる寸法で書いていきます。重ね着の枚数の決め方は60代ファッション 秋冬|着ぶくれする重ね着を何枚目で止めるかに、前の裾が上がって見える服の選び方は六十代ファッション 秋|前の裾だけ上がって見える服の選び方にまとめています。
結論:ゴム幅とギャザーの寄り方で、隠す側か見せる側かが決まる
手持ちのゴムのパンツは、2つの寸法で分けられます。ひとつはゴムの幅、もうひとつはギャザーが腰を何割まわっているかです。
| 見るところ | 隠す側 | 見せる側 |
|---|---|---|
| ゴムの幅 | 指2本ぶん(約3cm)より広い | 指1本ぶん(約1.5cm)より狭い |
| ギャザーの寄り方 | 腰を一周している | 後ろ半分だけ、または脇だけ |
| 上の服の裾 | お尻の一番高いところより下 | 前だけ入れてもよい |
幅が広く、寄りが一周しているゴムは、隠す側です。上に着る服の裾を、お尻の一番高いところより下まで下ろします。幅が狭く、寄りが後ろだけのゴムは、見せる側で、前だけ裾を入れてウエストの位置を見せても、くだけた印象にはなりません。
この2つの間にある1本、たとえば幅が指1本半くらいで、寄りが脇から後ろにかけてだけというパンツが、いちばん迷うところです。その扱いは後半で厚めに書きます。
まず測る|ゴムの幅は、指を横に当てて数える
ゴムの幅は、物差しがなくても指で測れます。人差し指から順に、ゴムの部分に指を横向きに当ててください。指1本の幅はおよそ1.5cm、2本並べると3cm前後です。
測るときは、パンツを平らな場所に置いて、ゴムを伸ばさずに当ててください。履いた状態だとゴムが伸びて、少し細く見えます。置いたまま、縫い目から縫い目までがゴムの幅です。
ゴムの幅が広いほど、腰まわりを支える力は強くなります。秋冬の厚手のパンツには、幅の広いゴムが入っていることが多いのはそのためです。そのかわり、幅が広いゴムは、伸び縮みしたときにできる横じわも太くなります。この横じわが、上の服の裾のすぐ上にのぞくと、くだけた印象が出ます。
逆に、幅が指1本ぶんより狭いゴムは、横じわが細く、寄りも小さくなります。上の服の裾を入れても、ゴムの部分が線1本くらいにしか見えません。ここが、見せてもよいかどうかの境目です。
測ったら、パンツの内側のタグの近くに、指の本数を覚えておくと、次に組むときに迷いません。何本も持っている方は、指2本より広いもの、指1本より狭いもの、その間のもの、と3つの山に分けて置いてみてください。
ギャザーがどこに寄っているかを見る
次に見るのは、ゴムに寄せられた布のひだ、つまりギャザーが、腰のどこからどこまでにあるかです。
パンツを平らに置いて、前から見てください。前の中心にもひだが寄っているなら、ギャザーは一周しています。前は平らで、脇から後ろにかけてだけひだが寄っているなら、後ろ半分のゴムです。前と後ろが平らで、脇だけにひだがあるなら、脇ゴムです。
一周ゴムは、前から見たときにもひだが見えるので、上の服の裾を前で入れると、ひだがそのまま目に入ります。後ろ半分のゴムや脇ゴムは、前の中心が平らなので、前だけ入れればひだは裾の下に隠れたままです。
同じゴム幅でも、ギャザーの寄り方で見え方は大きく変わります。たとえばゴム幅が指2本ぶんあっても、前が平らな後ろゴムなら、前だけ入れる組み方ができます。反対に、ゴム幅が指1本ぶんでも、一周してひだが細かく寄っているなら、前に入れるとひだの細かさが目立ちます。
迷ったら、パンツを履いて、鏡の前で前の中心に手のひらを当ててください。手のひらの下に、指でつまめるひだがあるかどうか。つまめるひだがあれば、前に入れない側として扱います。
隠す側に振る|上の服の裾は、お尻の一番高いところより下
隠す側のパンツに合わせる上の服は、裾の位置がすべてです。目安は、お尻の一番高いところより、指4本ぶん(約6cm)下です。
お尻の一番高いところは、横から鏡に映したときに、いちばん後ろに出ている位置です。そこにちょうど裾が止まると、裾がお尻の丸みに乗って持ち上がり、前の裾も一緒に上がります。前の裾が上がると、ゴムの寄りがのぞきます。
指4本ぶん下に裾があると、お尻の丸みを越えたところで布がまっすぐ落ちるので、前の裾も上がりません。座ったり、前かがみになったりしても、ゴムの部分は隠れたままです。
手持ちのニットやブラウスで、裾がこの位置まで届くものを探してみてください。届かない場合は、上にもう1枚、前開きの羽織りを重ねて、その裾を指4本ぶん下に置く方法があります。中の服は短くても、外の羽織りが長ければ、横と後ろからはゴムが見えません。前から見ると羽織りの前が開いているので、中の服の裾は前で少し入れておくと、ゴムの寄りが前にのぞきません。
羽織りの丈の測り方は、手首の位置を使う方法が手軽です。腕を自然に下ろしたとき、手首の骨のあたりで裾が終わる長さが、ちょうどお尻の一番高いところより少し下にあたります。詳しくはジャケット 丈 選び方|裾がお尻のどこで終わるかを手首で測るで書いています。
長い上の服が手元にないとき
裾がお尻の一番高いところより下まで届く服が1枚もない、という方もいると思います。その場合は、新しく買い足す前に、手持ちの服の中で丈の長いものを探し直してみてください。
たとえば、ふだんは部屋着にしているゆったりしたニットや、前開きのロングカーディガン。家の中で着ているぶん、外に着ていく服としては見落としがちですが、丈が長いことが多い服です。毛玉や伸びがなく、色が落ち着いていれば、隠す側のパンツに合わせる上の服として十分に使えます。
チュニック丈のブラウスも候補になります。秋冬は、その上にカーディガンやジャケットを重ねて、首元と袖口だけを秋冬らしい素材にすれば、季節に合った装いになります。
どうしても手持ちにない場合に買い足すなら、前開きのロングカーディガンを1枚選ぶのがおすすめです。上の服を選ばずに重ねられるので、隠す側のパンツ全部に使い回せます。
羽織りの前は、閉めるか開けるか
前開きの羽織りで隠すとき、前を閉めるか開けるかでも、ゴムの見え方が変わります。
前を閉めると、羽織りの裾が前でもゴムを覆うので、中の服の丈は気にしなくて済みます。ただし、ボタンを全部留めると、お腹まわりで前が引っ張られて、裾が上がることがあります。下から1つか2つ、ボタンを外しておくと、裾がまっすぐ下に落ちます。
前を開けて着るなら、中の服の裾が前で見えます。中の服が短いときは、先に書いたように前だけ少し入れておくか、中の服とパンツの色をそろえて、境目を目立たなくしてください。前を開けると縦の線ができるので、すっきり見えるという良さもあります。
見せる側に振る|前だけ入れる幅は、手のひら1枚ぶん
見せる側のパンツは、上の服の裾を前だけ入れて、ウエストの位置を見せることができます。ウエストの位置が見えると、上と下の境目がはっきりして、全体がきちんとまとまって見えます。
入れる幅は、前の中心から左右に、手のひら1枚ぶんずつです。両手のひらを合わせた幅、およそ15〜20cmぶんだけを入れて、脇から後ろは外に出したままにします。
全部入れないのは、ゴムの寄りが脇から後ろに集まっているからです。後ろまで入れると、寄りが裾のすぐ上に一周してのぞきます。前だけなら、平らな部分だけを見せることになるので、ゴムのパンツだと気づかれにくくなります。
入れ方にもこつがあります。裾をぎゅっと押し込むのではなく、ウエストの線に沿って軽く差し込み、上から布を指1本ぶんだけ引き出して、ふんわりと上にかぶせてください。こうすると、ゴムの縫い目の線が布の下に隠れます。押し込みすぎると、ゴムの線がそのまま見えて、境目が硬く見えます。
前だけ入れる組み方は、裾が薄くてやわらかい服のほうが向いています。秋冬なら、薄手のハイゲージのニットや、とろみのあるブラウスです。厚手のざっくりしたニットは、入れた部分がふくらんで、ウエストの位置がかえってぼやけます。
どちらとも取れるとき|座ったときの裾の上がり方で決める
いちばん迷うのは、ゴム幅が指1本半くらいで、ギャザーが脇から後ろだけ、というパンツです。前は平らなので前だけ入れてもよさそうですが、幅がそれなりにあるので、横から見るとゴムの線が出ます。
この1本は、座ったときに上の服の裾がどれだけ上がるかで決めてください。
やり方は簡単です。上の服を外に出したまま、いつもの椅子に深く座ります。そのまま、横から鏡か窓に映して、裾がどこまで上がったかを見ます。
座ったときに、裾がゴムの下の縫い目より上まで上がるなら、立っているときは隠れていても、座るたびにゴムが見えます。こういう組み合わせは、隠す側として扱って、上にもう1枚、長い羽織りを重ねてください。
座っても、裾がゴムの下の縫い目より下に残るなら、外に出したまま着てかまいません。前だけ入れる組み方も選べますが、入れなくても十分きちんと見えます。
座ったときに裾がどれくらい上がるかは、上の服の身幅と、生地の伸びで決まります。身幅にゆとりがあって、生地がよく伸びる服ほど、座ったときに上がりにくい。反対に、身幅がぴったりで、伸びにくい布の服は、座ったときにお尻のほうに引っ張られて、前の裾が上がります。
秋冬の集まりは、座っている時間が長くなりがちです。食事の席、観劇、家族の行事。立っているときの見え方だけで決めず、座ったときの見え方で決めてください。
迷い続けるときの、もうひとつの決め方
座って確かめても迷う、という方には、その日の予定で決める方法をすすめます。
その日、外で上着を脱ぐ場面があるかどうか。食事の席やお宅への訪問で、羽織りやコートを脱ぐなら、中の服だけでゴムが隠れるかどうかが大事になります。上着を脱がない一日、たとえば近所の散歩や買い物なら、羽織りの裾で隠せれば十分です。
上着を脱ぐ日に、どちらとも取れる1本を履くなら、中に着る服を裾の長いものにします。上着を脱がない日なら、中の服は短くても、羽織りの裾で隠せます。
もうひとつ、その日に歩く距離でも分けられます。長く歩く日は、上の服の裾が少しずつ上がってきます。歩くたびに腰が動き、布がお尻のほうに少しずつ引き上がるからです。長く歩く予定のある日は、隠す側として扱っておくと安心です。
予定ごとの目安
予定ごとに、どちらとも取れる1本の扱いを置いておくと、朝に迷う時間が減ります。
親戚の集まりや法事のように、座敷や椅子に長く座り、上着を脱いで過ごす日は、隠す側として扱います。中の服の裾を長くしておくと、座ったり立ったりを繰り返しても、ゴムがのぞきません。
友人との食事や、お芝居、音楽会のように、椅子に座る時間が長くても上着を羽織ったまま過ごせる日は、羽織りの丈で隠せば足ります。中の服は前だけ入れても、外に出しても、どちらでもかまいません。
孫の運動会や学校の発表会のように、立ったり座ったり、しゃがんだりが多い日は、隠す側として扱い、裾の長い羽織りを選んでください。しゃがむと、腰の後ろの裾がいちばん大きく上がります。
近所の散歩や、いつもの買い物のように、短い時間で、上着を脱がない日は、気にせず好きな組み方で出かけてかまいません。
外出先で裾が上がってきたときの直し方
外出中に、上の服の裾がいつのまにか上がってきてしまうことがあります。そのときは、立ち上がったついでに、両手で上の服の脇の裾を軽くつまんで、下に引いてください。前だけ引くと、後ろが上がったまま残ります。脇を引くと、前と後ろが一緒に下がります。
前だけ入れていた裾が抜けてきたときは、お手洗いなどで一度全部出してから、入れ直すほうがきれいに戻ります。その場で押し込み直すと、入れた布が片寄って、前の中心がふくらみます。
秋冬の厚い生地は、ゴムの山を大きくする
秋冬のパンツは、生地が厚くなります。起毛した布、裏起毛、ウールの混ざった布。どれも暖かいのですが、ゴムに寄せられたときに、ひとつひとつの山が大きくなります。
薄い布なら細かく寄るひだが、厚い布では太い山になる。山が太いと、上の服の裾の下からでも、ふくらみとして形が出てしまいます。夏物と同じ組み方で秋冬のパンツを履くと、腰まわりだけがもたついて見えるのはこのためです。
対策は、上に着る服の裾の形を変えることです。**裾にリブのある服、つまり裾がきゅっと締まっている服は、パンツの山の上で止まります。**止まったところで段ができて、腰まわりが一段太く見えます。秋冬は、裾にリブのない、まっすぐ下に落ちる形の服を選んでください。
裾にリブのあるニットしか手元にない場合は、リブの部分を内側に1回折り込んでください。折り込むと裾の締まりがゆるみ、パンツの山の上にふわりとかぶさります。ただし、折り込んだぶん丈が短くなるので、隠す側のパンツには、上に羽織りを重ねたほうが落ち着きます。
上の服の厚みも、ゴムの見え方を変える
ゴムが見えるかどうかは、上に着る服の厚みでも変わります。
薄い服は、下にあるゴムの山をそのまま拾います。とろみのあるブラウスやハイゲージのニットは、布がゴムの山に沿って落ちるので、裾の下に山の形が浮きます。外から見ると、腰まわりに細い横じわが何本も走って見えます。
反対に、ある程度厚みのある服、たとえばミドルゲージのニットや、ハリのある布のブラウスは、ゴムの山を拾いません。布が山の上をまたいで落ちるので、裾の下のでこぼこが表に出ません。
目安は、上の服を手に取って、明るい窓に向けて透かしてみることです。向こうの景色がぼんやり見えるくらいの薄さなら、ゴムの山を拾う側。向こうが見えないくらいの厚さなら、拾わない側です。
隠す側のパンツに薄い服を合わせるときは、上にもう1枚重ねるか、中にもう1枚、裾の長い肌着を着てください。肌着がゴムの山の上をならしてくれるので、外の薄い服に山が浮きません。肌着の裾は、外の服より指2本ぶん短くしておくと、外にのぞきません。
上と下の色の差で、境目を目立たなくする
ゴムの部分が少しのぞいても、目立たないようにする方法があります。上と下の色の差を小さくすることです。
上の服と下のパンツの色が大きく違うと、境目に視線が集まります。白いニットに黒いパンツなら、その境目にあるゴムの寄りも、はっきり目に入ります。
上と下を、同じ色の濃い薄いでそろえると、境目がなだらかになります。たとえば、濃い茶色のパンツに、少し明るい茶色のニット。紺のパンツに、灰色がかった青のニット。同じ方向の色なら、境目が溶けて、ゴムの寄りに目が行きません。
秋冬は、もともと落ち着いた色の服が多い季節です。手持ちのパンツの色をひとつ決めて、上の服をその色の明るい側か暗い側で選ぶと、境目の目立たない組み合わせが作りやすくなります。
顔まわりを明るくしたいときは、上の服ではなく、首元にストールや明るい色のスカーフを足してください。上の服で明るさを出すと、上と下の色の差が大きくなります。首元で明るさを出せば、腰まわりの境目は落ち着いたまま、顔まわりだけが明るくなります。
柄のある服を合わせるとき
上の服か下のパンツのどちらかに柄があると、境目の見え方がまた変わります。
上の服に柄があるときは、柄に視線が集まるので、腰まわりの境目は目立ちにくくなります。ただし、柄の服の裾が前だけ入れてあると、柄の途中で布が切れて、裾の線がかえって目に入ります。柄の服は、外に出して、裾をまっすぐ落とすほうが落ち着きます。
下のパンツに柄があるときは、ゴムの寄りで柄がゆがみます。細かい縦の線の柄は、ゴムの寄りの部分だけ線が波打つので、ゴムの位置がはっきりわかります。柄のパンツは隠す側として扱い、上の服の裾をお尻の一番高いところより下に置いてください。
チェックや千鳥格子のように、秋冬らしい柄のパンツを履きたいときは、上の服を無地にして、パンツの柄の中にある色のひとつと同じ方向の色を選ぶと、上下がつながって見えます。
手持ちの服の色で迷うとき
上と下の色をそろえたくても、手持ちの服の色がばらばらで、どれを合わせればいいかわからないこともあると思います。
そのときは、手持ちのパンツを全部並べて、いちばん本数の多い色を土台の色に決めてください。黒、紺、茶、灰色のどれかになることが多いはずです。次に上の服を並べて、その土台の色と同じ方向の色、つまり土台の色を少し明るくした色や、少し灰色を混ぜた色を探します。見つかったものが、境目の目立たない組み合わせです。
見つからなければ、白に近い明るい色と、土台の色の中間にあたる、生成りや灰色がかった色の上の服を1枚足すと、どのパンツにも合わせやすくなります。
ベルトを足すかどうかは、ベルト通しで決める
ゴムのパンツをきちんと見せる方法として、ベルトを足すことを考える方もいます。足してよいかどうかは、パンツにベルト通しがあるかどうかで決まります。
**ベルト通しのあるゴムのパンツは、ベルトが効きます。**前が平らな後ろゴムのパンツには、ベルト通しがついているものも多く、ベルトを締めれば、前から見たときはゴムのパンツと気づかれません。
ベルト通しのないゴムのパンツに、上からベルトを締めるのはおすすめしません。ゴムの寄りがベルトの上と下に押し出されて、ベルトの両側にひだがはみ出します。ベルトを締めないときより、ゴムが目立ちます。
それでも腰まわりに線を入れたいときは、上の服の上からベルトを置く方法があります。長めのニットやワンピースの上に、細めのベルトを、ウエストより指2本ぶん低い位置にゆるく置いてください。締めつけず、置くだけです。中のパンツのゴムには触れないので、寄りがはみ出しません。
前ゴム・後ろゴム・脇ゴムを、買うときに見分ける
これから新しくゴムのパンツを買うなら、売り場で見分けておくと、組み方の幅が広がります。
まず、パンツを前から見て、前の中心にひだがあるかを確かめてください。前が平らで、ボタンやファスナー風の飾りがついているものは、後ろゴムか脇ゴムのことが多い。前から見たときにきちんとしたパンツに見えるので、前だけ入れる組み方ができます。
次に、ゴムの幅を指で測ります。売り場で測るときも、ゴムを伸ばさずに、置いたまま指を当ててください。指1本ぶんより狭ければ、見せる側としても使えます。
最後に、生地の厚みを確かめます。指でつまんで、つまんだ厚みが指の爪の厚みより厚いなら、秋冬の厚手の生地です。厚手でゴムが一周しているものは、隠す側として、手持ちの長い上の服と合わせる前提で選んでください。
売り場で試着するときは、座ってみることもすすめます。試着室の椅子に深く座って、腰まわりが楽かどうか、裾の上がり方がどうかを確かめます。立ったまま楽かどうかを見るより、ずっと失敗が減ります。
ゴムのスカートのとき
ここまでパンツを中心に書いてきましたが、ゴムのウエストのスカートも、同じ考え方で分けられます。ゴムの幅を指で測り、ギャザーが一周しているか、後ろだけかを見ます。
スカートがパンツと違うのは、ゴムの寄りがそのまま裾まで続いていくことです。一周ゴムのギャザースカートは、ウエストの寄りが裾に向かって広がっていくので、腰まわりからふくらみが始まります。上の服を前だけ入れると、そのふくらみの始まりがはっきり見えて、下半身が大きく見えやすくなります。
一周ゴムのギャザースカートは、隠す側として扱い、上の服の裾をお尻の一番高いところより下に置いてください。ふくらみの始まりが上の服の裾に隠れて、スカートの裾の広がりだけがきれいに見えます。
前が平らで、後ろだけゴムのスカートや、ウエストから腰までが平らでそこから広がる形のスカートは、見せる側として扱えます。前だけ上の服を入れて、ウエストの位置を見せると、すっきりした印象になります。
秋冬のスカートは、生地が厚く、裾の広がりも大きくなりがちです。上の服を外に出すなら、上の服は身幅にゆとりがありすぎないものを選ぶと、上下ともにふくらんで見えるのを防げます。
手持ちのパンツ3本で、組み方を分け直す手順
ここまでの話を、手持ちのパンツで順番に試してみてください。3本あれば十分です。
1本目は、ゴム幅がいちばん広いもの。指で測って、指2本ぶんより広ければ、隠す側です。手持ちの上の服の中から、裾がお尻の一番高いところより指4本ぶん下まで届くものを探して、組み合わせを決めておきます。届く服がなければ、前開きの長い羽織りを重ねる組み方にします。
2本目は、ゴム幅がいちばん狭いもの。指1本ぶんより狭く、前が平らなら、見せる側です。薄手のニットやとろみのあるブラウスの裾を、前だけ手のひら1枚ぶんずつ入れて、鏡の前で確かめてください。入れたときに、前から見てひだが見えなければ、そのまま外に着ていけます。
3本目は、その間のもの。ここで、座って裾の上がり方を見る方法を使います。いつもの椅子に深く座って、裾がゴムの下の縫い目より上がるかどうかを確かめてください。上がるなら隠す側、上がらないなら外に出したままでよい側です。
3本の組み方が決まったら、それぞれのパンツに合う上の服を、クローゼットの同じ場所にかけておくと、朝の支度で迷いません。
組み方を書き留めておく
決めた組み方は、紙に書いて、クローゼットの扉の内側に貼っておくのもおすすめです。「紺のパンツは長いニットと」「灰色のパンツは前だけ入れる」と、パンツの色と組み方を1行ずつ書くだけで十分です。
季節が進んで、上の服が薄手から厚手に変わったら、同じ手順でもう一度確かめ直してください。厚手のニットに替えると、裾の位置や、座ったときの上がり方が変わることがあります。秋の始めと、冬の入り口の2回、確かめ直す日を決めておくと、季節の変わり目に慌てずに済みます。
家族と一緒に確かめるのもよい方法です。座ったときの後ろ姿は、自分では鏡に映しにくいところです。家族に一度見てもらって、裾がどこまで上がるかを教えてもらうと、自分で確かめるより正確にわかります。
「楽そう」と言われたくない気持ちとの付き合い方
ゴムのパンツを履くとき、「楽をしていると思われないか」が気になる方は多いと思います。家族に「今日は楽な格好だね」と言われて、少しがっかりした経験がある方もいるかもしれません。
ただ、周りの人が「楽そう」と感じるのは、ゴムのパンツを履いていることそのものではありません。上の服の裾のすぐ上に、ゴムの寄りがのぞいているときです。その見え方さえ整えれば、同じパンツでも、周りには「きちんとした装い」に見えます。
楽であることと、きちんと見えることは、両立できます。秋冬の外出は、厚着の重ね着で体が疲れやすい季節です。腰まわりが楽なパンツは、一日を快適に過ごすための大事な道具です。手放すのではなく、上の服の裾で見え方を整えて、安心して履いてください。
コートを選び直したい方は、50代のコートの選び方 秋冬も、裾の位置の考え方が近いので参考になります。
まとめ|ゴムの幅を指で測り、裾の位置をお尻で決める
ゴムのウエストのパンツやスカートは、70代の秋冬の装いを楽にしてくれます。くだけて見えるかどうかは、ゴムの幅と、上の服の裾の位置で決まります。
ゴム幅が指2本ぶんより広い、またはギャザーが一周しているなら、上の服の裾をお尻の一番高いところより指4本ぶん下に置いて隠します。ゴム幅が指1本ぶんより狭く、前が平らなら、前だけ手のひら1枚ぶんずつ入れて、ウエストの位置を見せてもかまいません。
どちらとも取れる1本は、いつもの椅子に深く座って、裾がゴムの下の縫い目より上がるかどうかで決めてください。迷い続けるなら、その日に上着を脱ぐかどうか、長く歩くかどうかで分けます。
秋冬の厚手の生地は、ゴムの山を大きくします。上の服は裾にリブのないまっすぐ落ちる形を選び、上と下の色の差を小さくすると、境目がなだらかになります。明るさは首元で足してください。
まずは今日、手持ちのパンツのゴム幅を、指で1本ずつ数えてみてください。
よくある問い
- Q. ゴムのパンツは、70代だとだらしなく見えますか
- ゴムそのものではなく、ゴムの寄りが上の服の裾のすぐ上にのぞいているときに、くだけて見えます。ゴム幅とギャザーの寄り方を確かめて、隠す側のパンツなら上の服の裾をお尻の一番高いところより下に置いてください。それだけで、外に着ていける見え方になります。
- Q. ニットの裾をパンツに入れたいのですが、ゴムが見えるのが気になります
- 全部入れるのではなく、前の中心から左右に手のひら1枚ぶんだけ入れてください。ゴムの寄りは横から後ろに集まっていることが多いので、前だけ入れると、寄りは裾の下に残ったままになります。ゴム幅が指2本ぶんより広いパンツは、前だけでも入れないほうが落ち着きます。
- Q. 秋冬の厚手のパンツで、腰まわりがもたつきます
- 厚い生地はゴムに寄せられたときに、山がひとつずつ大きくなります。上に着る服を、裾にリブのない、まっすぐ落ちる形にしてください。リブのある裾は、パンツの山の上で止まって段を作ります。
- Q. ベルトをすれば、ゴムのパンツもきちんと見えますか
- ベルト通しのあるパンツなら効きます。ベルト通しのないゴムのパンツに上からベルトを締めると、ゴムの寄りがベルトの上下に押し出されて、かえって目立ちます。その場合は、ベルトは上の服の上から、ウエストより少し低い位置にゆるく置いてください。
— メグラシ編集部





