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70代 ファッション 秋|羽織りは重さと袖口の広さで選ぶ

メグラシ編集部//読了 18分
秋の住宅街のゆるい坂道を歩く年配の女性。薄手の生成りのキルティングの羽織りを前を開けて着て、紺のニットと灰色のゆるいパンツを合わせている

**手持ちの秋の羽織りを、いちばんよく着る一枚から順に3枚出してみてください。**その3枚のうち、出かける前に一度手に取って、別の一枚に替えたことがあるものはありませんか。

替えた理由を聞いていくと、多いのは「なんとなく今日は違う」という答えです。でも、その「なんとなく」を一つずつほどいていくと、色や形よりも先に、重さと袖口の2つに行き着くことがよくあります。肩に乗ったときの重み、腕を通すときの引っかかり。どちらも鏡の前では見えないので、似合う・似合わないの話に紛れてしまいます。

この記事では、70代の秋の羽織りを、はかりで量る重さと、メジャーで測る袖口の広さで選び直す方法をまとめます。形の名前やコートの種類からではなく、いま家にある一枚で確かめられる順番です。前の裾の上がり方で服を選ぶ話は六十代ファッション 秋|前の裾だけ上がって見える服の選び方に、コートの形の名前と中に着る厚みの関係はコートの形の名前|中に着る厚みでAライン・コクーンを選ぶにまとめています。

結論:秋の羽織りは、はかりに載せて500gと800gで分ける

先に答えを置きます。秋の羽織りは、重さで3つの帯に分けると、それぞれを着る場面が決まります。

重さの帯当てはまりやすいもの向く日
500g以下薄手のカーディガン、薄い中綿のキルティング、カットソー地のジャケット買い物・散歩・通院など、着たり脱いだりが多い日
500〜800g薄手のウールのジャケット、厚手のカーディガン、軽いトレンチ出かける時間が2〜3時間までの日
800g超ウールのコート、裏地のしっかりしたジャケット車の移動や、行き先と時間が決まっている日

この表は、どれが良い・悪いを決めるものではありません。同じ一枚でも、着る日を選べば快適に着られるということを示すためのものです。800gを超えるコートも、駅から近い集まりの日なら気になりません。逆に500g以下の一枚も、真冬の外出には足りません。

大事なのは、手持ちの羽織りがどの帯に入っているかを知っておくことです。知らないまま「今日はこれ」と選ぶと、長く歩く日に重い一枚を着てしまい、帰り道で肩が重くなって、その一枚の出番がまた一つ減ります。

重さを量る|台所のはかりと体重計で2分

量り方は2通りあります。

**台所のはかりで量る方法。**羽織りを小さく畳んで、大きめのボウルか紙袋に入れ、はかりに載せます。先にボウルだけを載せて表示を0に戻しておくか、あとでボウルの重さを引いてください。台所のはかりは1g単位まで出るものが多いので、この方法がいちばん正確です。上限が2kgのはかりでも、秋の羽織りならたいてい収まります。

**体重計で量る方法。**台所のはかりに載らない大きさのものは、羽織りを腕にかけて体重計に乗り、何も持たずに乗った数字を引きます。体重計は100g単位のものが多いので、2回量って平均を取ってください。800gを超えるかどうかを見分けるくらいなら、この方法で十分です。

量った数字は、マスキングテープに書いて、ハンガーの肩の部分に貼っておくと便利です。クローゼットの前で迷ったときに、数字が目に入るだけで選ぶ速さが変わります。

量るときに一緒に見ておくこと

量っているついでに、ポケットの中を確かめてください。去年の秋に入れたままのハンカチや鍵、小銭入れが入っていることがあります。ポケットの中身は、知らないうちに羽織りの重さに足されています。100g近い小物が両方のポケットに入っていれば、500gの羽織りが700gの羽織りとして肩に乗っていることになります。

500g以下|着たり脱いだりが多い日の一枚

500g以下の帯に入るのは、薄手のカーディガン、薄い中綿のキルティングの羽織り、カットソー地や薄いジャージー地のジャケット、薄手の起毛したシャツジャケットなどです。

この帯の羽織りは、着ている時間より脱いで持っている時間が長い日に向いています。秋の一日は朝晩と昼の気温差が大きく、日なたと日陰、外と店の中でも体感が変わります。スーパーに入ると暖かく、出ると風が冷たい。病院の待合室は暖房が効いている。そういう日は、羽織りを脱いで腕にかけたり、バッグの持ち手に通したりする時間が長くなります。

脱いだあとに持つ重さを考えると、500g以下の一枚は腕にかけていても負担が少なく、小さく畳んでバッグに入れることもできます。畳んだときの大きさも見ておいてください。畳んで両手のひらに収まるくらいなら、大きめのバッグに入ります。

500g以下の一枚で気をつけること

軽い羽織りは、生地が薄いぶん、風を通しやすいものがあります。目の粗い編み地のカーディガンは、日なたでは暖かくても、風が吹くと体の表面の温かい空気が抜けていきます。生地を窓の光に透かして、向こうがはっきり見えるものは、風の日には向きません。風の日用には、同じ軽さでも表面が詰まった生地のもの、たとえば薄い中綿のキルティングや、目の詰んだ起毛の生地を選ぶと、軽さを保ったまま風を止められます。

500〜800g|出かける時間の長さで選ぶ

500〜800gの帯には、薄手のウールのジャケット、厚手のローゲージのカーディガン、軽いトレンチ、裏地のない一重のコートなどが入ります。秋の羽織りの中では、いちばん数の多い帯です。

この帯の羽織りは、出かける時間が2〜3時間までの日に向いています。たとえば、駅まで歩いて電車に乗り、友人と昼食をとって帰ってくる日。歩く時間と座る時間が半々くらいで、脱いだあとは椅子の背にかけておける日です。

迷いやすいのは、同じ帯の中でも上のほう、700gを超える一枚です。700gを超えるあたりから、肩に乗る重さを意識する人が増えます。一日のうち歩く時間が長い日には、700g台の一枚より、500g台の一枚を選んでおくほうが、帰り道まで同じ気持ちで着ていられます。

重さが肩のどこに乗っているか

同じ重さでも、肩への乗り方で感じ方が変わります。羽織りを着て、両腕をだらりと下ろした状態で、肩の縫い目がどこにあるかを見てください。

肩の縫い目が肩の骨の先あたりにある一枚は、重さが肩の上に乗ります。肩の縫い目が骨の先より2〜4cm下がっている一枚、いわゆる落ち肩の形は、重さが腕の付け根に分かれて乗るので、同じ重さでも軽く感じやすくなります。ただ、落ち肩が大きすぎると、袖の生地が増えてそのぶん重くなるので、下がり幅は4cmくらいまでが目安です。

800gを超える|行き先が決まっている日の一枚

800gを超えるのは、ウールのコート、裏地のしっかりしたジャケット、厚手の中綿のコートなどです。秋の終わりから冬の立ち上がりにかけて出番が増える帯です。

この帯の羽織りは、着ている時間が短く、脱いだあとに持ち歩かない日に向いています。車で移動して、着いた先でクロークや椅子に預けられる日。家族の集まりや、駅から近い会場での食事会。式や法事のように、行き先と時間がはっきり決まっている日です。

800gを超える一枚は、生地がしっかりしているぶん形がきれいに出ます。肩や前の打ち合わせの線が崩れにくく、写真に写ったときの印象も整います。重いから着ないのではなく、重さが気にならない日にだけ出す一枚として、役目をはっきりさせておくと、出番がかえって安定します。

800gを超える一枚を長い外出に着るなら

どうしても長い外出に重い一枚を着たい日は、中に着るものを軽くして、合計の重さを抑えます。厚手のニットを薄手のニットに替えると、それだけで200〜300g軽くなることがあります。肩にかけるバッグも、斜めがけや手で持つものに替えて、羽織りの重さとバッグの重さが同じ肩に重ならないようにしてください。

袖口を測る|手の一周に4cm足りているか

重さの次に見るのは、袖口の広さです。腕を通すときに指先が引っかかる、中のニットの袖が一緒に上がってくる。そういう羽織りは、着る前の一手間が増えるので、出番が減っていきます。

測り方は次の通りです。

  1. 羽織りを平らな台に置き、袖口を平らにならして、端から端までの幅を測る
  2. その幅を2倍にする。これが袖口の一周
  3. 自分の手を軽くすぼめた状態で、手の甲のいちばん広いところ(親指の付け根を含む)の一周を測る
  4. 袖口の一周が、手の一周より4cm以上大きいかを見る

4cm以上の差があれば、指をすぼめなくてもすっと通ります。2〜4cmの差だと、指をすぼめれば通るけれど、中の袖口が引っかかることがあります。2cm未満なら、着るたびに手間がかかる一枚と考えてください。

ボタンのある袖口、ゴムの入った袖口

袖口にボタンがあるものは、ボタンを外した状態で測ります。外せば広がる袖口は、着るときに外して、着たあとに留める手間をどう考えるかで評価が分かれます。袖口のボタンが小さく、片手で留めにくいなら、留めずに折り返して着る前提で選ぶのも一つの方法です。

ゴムの入った袖口や、ニットのリブの袖口は、伸びるので数字より通りやすく感じます。ただ、ゴムやリブが強いと、通すときに中の袖口を一緒に引き上げてしまいます。リブの袖口は、両手の指で広げてみて、手の一周より4cm以上広がるかを見てください。

袖の中の滑り|裏地と、中に着るもの

袖口が十分に広くても、袖の中で腕が止まる一枚があります。原因は、袖の内側の生地と、中に着ているものの間の摩擦です。

袖に裏地がついている羽織りは、中にニットを着ていても腕がすっと通ります。袖の内側が表地と同じ生地のもの、たとえば一重のウールや起毛した生地、ニットのカーディガンは、中のニットと生地同士がこすれて止まります。

確かめ方は簡単です。いちばんよく着る秋のニットを着た状態で、羽織りに腕を通してみてください。通したあとに中のニットの袖が肘の上まで上がってくるなら、その組み合わせは摩擦が強い組み合わせです。

摩擦が強いときの組み替え

摩擦が強い組み合わせを避けるには、どちらか一方をつるりとした生地に替えます。羽織りの袖に裏地がないなら、中は表面のなめらかなカットソーや、細い糸で編んだ薄手のニットに。中に毛足のあるニットを着たい日は、袖に裏地のある羽織りに替えます。

それでも引っかかる組み合わせを着たい日は、腕を通すときに中の袖口を指でつまんでおいてください。片方ずつ、つまんだまま通して、通ったら離す。この一手間で、中の袖が上がってくるのはほとんど防げます。

前の留め具|ボタンの直径と、留める数

羽織りの前を留めるかどうかは、秋の終わりに近づくほど大事になります。前を開けて着る日と、留めて着る日では、同じ一枚の暖かさがかなり違うからです。

前の留め具で見るのは、ボタンの直径と、留める数です。

**ボタンの直径。**ボタンの直径を定規で測ってください。直径が15mmより小さいボタンは、指先でつまむ面が少なく、留めるのに時間がかかります。20mm前後のボタンなら、手袋をしていなければたいてい片手でも留められます。ボタンの縁に厚みがあるもの、表面に凹凸があるものは、指が滑りにくく、同じ大きさでも留めやすくなります。

**留める数。**前のボタンが5個以上ある羽織りは、上から全部留めるのに時間がかかります。秋の羽織りなら、留めるのは上から2〜3個で足りる日がほとんどです。留める数が少なくて済む羽織り、たとえば打ち合わせが深くてボタンが1〜2個のもの、スナップで留めるもの、ファスナーで閉じるものは、前を留める日が多い人に向きます。

ボタン穴の向きも見る

ボタン穴が横向きに開いているか、縦向きに開いているかも、留めやすさに関わります。横向きの穴は、ボタンを横に滑らせて通すので、指の動きが少なくて済みます。縦向きの穴は、ボタンを縦に立てて通すので、小さいボタンだと手間がかかります。ジャケットやコートは横向きの穴が多く、シャツやブラウスは縦向きの穴が多いので、シャツジャケットのような羽織りでは一度確かめておいてください。

襟まわり|首の後ろに乗る重さ

肩の重さとは別に、首の後ろに乗る重さもあります。大きな襟、厚いショールカラー、フードがついた羽織りは、襟の重さが首の後ろに集まります。

確かめ方は、羽織りを着て、前のボタンを開けたまま、ゆっくりうなずいてみることです。襟が首の後ろから前に引っ張られる感じがあれば、襟の重さが首に乗っています。襟の大きい一枚は、首の後ろが空いた形の襟、たとえばノーカラーや、立ち上がりの低い小さな襟の一枚と、着る日を分けると負担が偏りません。

フードは、使わない日には重さだけが首にかかります。取り外せるフードなら、秋の晴れた日には外しておくと、それだけで100g前後軽くなることがあります。

重ねたときの合計で考える|中のニット・羽織り・バッグ

羽織りの重さを量ったら、その日に身につけるものの合計も一度量ってみてください。秋の外出着の合計は、思っているより重くなっています。

  • 中に着るニット:200〜450g
  • 羽織り:300〜1,200g
  • 肩にかけるバッグ(中身込み):500〜1,500g
  • 首の巻き物:80〜250g

この合計が、肩にかかる重さです。羽織りだけを軽くしても、バッグを肩にかけていれば、合計はあまり変わりません。

合計を減らすときは、いちばん重いものから見直します。バッグが1kgを超えているなら、羽織りを軽くするより先に、バッグの中身を見直すほうが早いことがあります。財布を小さいものに替える、使わない日の折りたたみ傘を外す、ポーチを一つにまとめる。こうして減らした分を、羽織りの暖かさに回すことができます。

どちらとも取れるとき|重いけれど気に入っている、軽いけれど袖口が狭い

ここまでの目安で、すっきり分けられる一枚ばかりではありません。迷いやすいのは次の3つの組み合わせです。

重いけれど、いちばん気に入っている一枚

800gを超えていて、袖口も狭め。でも、色も生地もいちばん好きで、着ると気持ちが上がる。こういう一枚は、手放すかどうかを考える前に、着る日を年に何回と決めることから始めてください。

たとえば、秋から冬の立ち上がりにかけて、家族の集まり、観劇、少しあらたまった食事会が合わせて5回あるなら、その5回はこの一枚の日と決めてしまいます。決めておくと、その日が来るのが楽しみになり、ふだんは迷わずに軽い一枚を選べます。

袖口の狭さは、中に着るものでかなり補えます。その日は袖のなめらかな薄いニットかカットソーを中に選び、腕を通すときに中の袖口をつまむ。それだけで、着るときの手間はほとんど気にならなくなります。

軽いけれど、袖口が狭い一枚

500g以下で軽いのに、袖口の一周と手の一周の差が2cmくらいしかない。こういう一枚は、着るたびに少しずつ手間がかかります。

判断の分かれ目は、一日に何回脱ぎ着するかです。脱ぎ着が多い日、たとえば買い物でいくつもの店を回る日は、袖口の狭さが回数分の手間になります。この日は袖口の広い別の一枚にして、袖口の狭い軽い一枚は、一度着たら脱がない日、たとえば庭仕事や近所の散歩の日に回します。

脱ぎ着の回数が少ない日に回すと、軽さという良いところだけが残ります。

重さは真ん中、袖口も真ん中の一枚

600〜700gくらいで、袖口の差も2〜4cm。どちらの目安でも真ん中に入る一枚は、迷いやすい一枚です。

こういう一枚は、同じ帯の中で比べると判断がつきます。同じくらいの重さの羽織りが2枚あるなら、袖口が広いほう、前の留め具が少ないほうを「ふだんの一枚」にします。もう一方は、行き先がはっきりしている日の一枚として、800gを超える一枚の代わりに回すことができます。

真ん中の一枚が1枚しかないなら、その一枚を中心に、軽い一枚と重い一枚を組み合わせて、3段階を作っておくと、気温と予定の両方に合わせやすくなります。

家族が勧めてくれた一枚

家族や友人から、似合うからと贈られた一枚が、重さや袖口で着にくい場合もあります。贈ってくれた人の気持ちを大事にしたいなら、着る場面を、その人と会う日に決めてしまうのが一つの方法です。会う日に着ていけば、気持ちは十分に伝わります。それ以外の日に無理に着る必要はありません。

秋の一日の気温差に合わせる|朝夕だけ羽織る日

秋は、朝晩だけ冷えて、昼は羽織りがいらないくらい暖かい日が続きます。こういう日の羽織りは、着ている時間よりも、脱いで持っている時間のほうが長くなります。

朝晩だけ羽織る日に選ぶ一枚は、重さと一緒に、畳んだときの大きさで選んでください。畳んで手のひら2枚分くらいに収まる一枚なら、昼のあいだはバッグに入れておけます。収まらない一枚は、腕にかけるか、手で持ち続けることになります。

腕にかけて持つ時間が長い日は、滑りにくい生地の一枚が向いています。表面がつるりとした生地は、腕から滑り落ちやすく、何度もかけ直すことになります。起毛した生地やニットは腕に留まりやすいので、腕にかけて持つ日には扱いやすい生地です。

昼に脱いだあと、どこに置くか

外出先で脱いだ羽織りの置き場所も、一枚を選ぶときの条件になります。食事の席で椅子の背にかけるなら、肩の部分がしっかりした一枚のほうが形が崩れにくくなります。膝の上に畳んで置くなら、シワになりにくいニットや起毛の生地が向いています。

雨の日と風の日は、帯を一つずらす

雨の日は、傘を持つ手がふさがります。片手が傘でふさがっていると、羽織りの前を留め直したり、脱いだ羽織りを持ったりするのが、晴れた日よりずっと手間になります。雨の日は、ふだん500〜800gの一枚を着ている人なら、500g以下の帯から、表面が水をはじきやすい生地の一枚を選んでください。濡れた生地は水を含んで重くなるので、ウールのコートは雨の日にはさらに重さが増します。

風の強い日は、反対に、帯を一つ上にずらす考え方もあります。風を止める力は、生地の目の詰まり具合と、前を閉じられるかどうかで決まります。目の粗いカーディガンで風の日に出かけるより、少し重くても前をファスナーで閉じられる一枚のほうが、体が冷えずに済みます。ただし、上にずらすのは500〜800gの帯までにして、800gを超える一枚は、風の日でも長く歩く予定がある日には避けてください。

家の中で羽織る一枚

秋は、家の中でも朝晩に羽織りがほしくなります。家の中で着る一枚は、外に着ていく一枚とは別の基準で選んでください。

家の中では、台所に立つ、洗濯物を干す、床のものを拾うといった動きが多くなります。こういう動きのたびに、袖口が水に濡れたり、裾が何かに引っかかったりします。家の中の一枚は、300g前後の軽いもので、袖口を肘まで押し上げても落ちてこないものが向いています。袖口がリブのカーディガンは、押し上げた位置で止まりやすいので、家の中の一枚に向いています。

丈は、腰骨くらいまでの短めのものが動きやすく、椅子に座ったときにも裾を踏みません。外に着ていく一枚と家の中の一枚を分けておくと、外の一枚が家事で汚れることも減り、長持ちします。

手持ちの羽織りに順番をつける

ここまでの目安を使って、手持ちの羽織りに順番をつけてみてください。紙に次の4つの欄を作り、一枚ずつ書き込みます。

  1. 重さ(g)
  2. 袖口の一周と、手の一周の差(cm)
  3. 前の留め具(ボタンの直径と数、またはスナップ・ファスナー)
  4. 中に着ていちばん引っかかりにくいもの

書き終えたら、重さの軽い順に並べ替えます。いちばん上に来た一枚が、ふだんの外出の一枚です。いちばん下に来た一枚が、行き先が決まっている日の一枚です。

真ん中にいくつかの羽織りが残るはずです。この中で袖口の差が4cmに届かないものは、脱ぎ着の少ない日の一枚に回します。袖口の差が4cm以上あるものは、ふだんの一枚の替えとして使えます。

着ていない一枚が見つかったら

並べてみると、この一年で一度も着ていない一枚が見つかることがあります。その一枚が重さの帯のどこにいるか、袖口の差がどれくらいか、もう一度見てください。理由がどちらかの数字に見えたら、その数字が気にならない日を一つ決めて、一度だけ着てみてください。

一度着て、やはり手が止まるようなら、その一枚は役目を終えていると考えてもよい時期です。理由がわかったうえで手放すと、次に選ぶときの目安になります。

売り場で確かめる3つのこと

新しい羽織りを買うときは、はかりもメジャーも手元にありません。売り場では、次の3つで代わりに確かめてください。

**ハンガーごと片手で持って比べる。**候補の羽織りをハンガーごと片手で持ち、手持ちのいちばんよく着る一枚と比べた感覚を思い出します。売り場で迷ったら、候補を2枚、左右の手に1枚ずつ持ってみると、重さの差がよくわかります。

**自分の秋のニットを着て行って、腕を通す。**試着の日は、いちばんよく着る秋のニットを着て行ってください。そのまま腕を通して、中の袖が上がってこないか、袖口で指が止まらないかを確かめます。

**前のボタンを、鏡を見ずに留めてみる。**ふだん家を出るときに鏡を見ながらボタンを留める人は少ないはずです。試着室で、鏡から目を離してボタンを上から2つ留めてみてください。留めるのに時間がかかるなら、その一枚は前を開けて着る前提で考えます。

店員さんに聞いてよいこと

重さや袖口の広さは、売り場の人に聞いても失礼ではありません。「同じくらいの暖かさで、もっと軽いものはありますか」「袖口が広めの形はありますか」と聞けば、生地や形の違う候補を出してもらえることがあります。重さを気にする人が増えているので、軽さを売りにした生地を扱っている売り場もあります。

冬の立ち上がりにつなぐ

秋の羽織りの順番がついたら、冬の立ち上がりにも同じ見方が使えます。冬のコートは秋の羽織りより重くなりますが、軽い一枚の上に重ねるのではなく、中のニットと羽織りの組み合わせで暖かさを作ると、合計の重さが抑えられます。

たとえば、500g以下の薄い中綿の羽織りを、冬のコートの下に着るインナーとして使う方法があります。コートを脱いだ店の中では、薄い中綿の羽織りだけになって、ちょうどよい暖かさになります。秋のあいだに軽い一枚を決めておくと、冬の着方の幅が広がります。

冬に向けて足すなら

冬に向けて新しく一枚足すなら、秋の手持ちで欠けている帯を埋める一枚を選びます。軽い帯の一枚がないなら、軽くて風を止める一枚を。行き先が決まっている日の一枚がないなら、重くても形のきれいな一枚を。帯ごとに一枚ずつそろうと、天気と予定のどちらにも合わせやすくなります。

まとめ|数字で決めると、好きな一枚の出番が戻ってくる

秋の羽織りは、色や形の前に、重さと袖口で分けてみてください。台所のはかりで量って500g以下・500〜800g・800g超の3つの帯に、袖口は手の一周に4cm足りているかで見ます。

数字で分けるのは、選択肢を減らすためではなく、一枚ごとに着る日を決めるためです。重い一枚も、袖口の狭い一枚も、向く日に回せば気持ちよく着られます。着ていなかった一枚の理由がわかれば、その一枚の出番が戻ってくることもあります。

まずは、いちばんよく着る一枚を、今日はかりに載せてみてください。その数字が、ほかの羽織りを並べるときの基準になります。

よくある問い

Q. 70代の秋の羽織りは、何を基準に選べばいいですか
色や形より先に、重さと袖口を見てください。台所のはかりで量って500g以下なら一日着ていても気になりにくい帯、500〜800gは出かける時間の長さで選ぶ帯、800gを超えるものは行き先と時間が決まっている日に回す帯と考えると、選ぶ順番がつきます。袖口は、平置きにした幅を2倍にした一周が、手の甲のいちばん広いところの一周より4cm以上大きいかを確かめます。
Q. はかりに載らない大きさの羽織りは、どう量ればいいですか
体重計を使います。羽織りを持って体重計に乗った数字から、持たずに乗った数字を引いてください。体重計は100g単位のものが多いので、2回量って平均を取ると目安になります。台所のはかりなら、羽織りを小さく畳んでボウルに入れ、ボウルの重さを引いてください。
Q. 重いコートが好きで、手放したくありません
手放す必要はありません。重い一枚は、車で移動する日、座っている時間が長い集まり、駅から近い行き先など、着ている時間が短くて脱いだあとに持ち歩かない日に役目を絞ってください。その代わり、毎日の買い物や散歩用には500g以下の一枚を別に持っておくと、重い一枚を出す回数が自然に決まります。
Q. 袖口が狭い羽織りを、着やすくする方法はありますか
中に着るものを変えるのがいちばん早い方法です。袖口の狭い羽織りの下には、袖がつるりとした薄手のカットソーやシャツを合わせ、毛足のあるニットは避けてください。腕を通すときに中の袖口を指でつまんでおくと、中の袖が上がって引っかかるのも防げます。袖口そのものを広げる直しは、お直しの店で裏地と表地の両方の作りを見てもらってから決めるのが安心です。
Q. 軽い羽織りだと、寒くないか心配です
軽さと暖かさは、生地の中にどれだけ空気を含んでいるかで両立できます。薄い中綿のキルティング、空気を含む編み地のカーディガン、起毛した薄手のウールは、重さのわりに暖かさがあります。それでも寒い日は、羽織りを重くするより、中のニットを1枚足すか首元に巻き物を足すほうが、脱いだときに持つ重さが増えません。

— メグラシ編集部

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