50代の結婚式の服装・ぽっちゃり|秋冬に羽織りで隠すと重く見えるとき

**羽織りを重ねて重く見えたなら、原因は隠した面積ではなく、上半身の枚数と、羽織りの裾が止まっている位置です。**羽織りは前を開けてドレスの色を縦に見せ、裾はお尻のいちばん張ったところを避けて止めてください。それでも重いなら、羽織りを足すより、ひじまで袖のあるドレスに替えたほうが、上半身が1枚で済みます。
秋冬の結婚式に呼ばれて、二の腕やお腹まわりが気になるから、ドレスの上にボレロやカーディガンを重ねる。さらに寒さが心配でストールも持っていく。そうして鏡の前に立つと、なんだか全体がもこもこして、思っていたより重たく見える。50代で体型が気になってきた方から、よく聞く声です。
隠したい気持ちは自然なことです。ただ、隠すための布を足すほど、上半身に重なる層が増えて、体の輪郭より大きな外形ができてしまいます。この記事では、羽織りで重く見える理由を3つに分けて、それぞれを鏡の前で確かめる方法と、直し方を順に書いていきます。どちらとも取れる場面、たとえば親族として出る、座っている時間が長い、屋外で写真を撮る、というときの決め方も、まとめています。
結論:枚数を減らし、裾の位置をずらし、色を縦に通す
先に全体の結論を置いておきます。
羽織りで重く見えるとき、見直す場所は3つです。1つ目は、上半身に重なっている枚数。ドレス、羽織り、ストールと3枚重ねると、どんなに薄い布でも外形が広がります。上半身は2枚までにしてください。2つ目は、羽織りの裾が止まっている位置。お尻のいちばん張った高さで羽織りが止まると、そこに横の線が入って、体の幅がいちばん広く見えます。3つ目は、色の段差。羽織りとドレスの色が大きく違うと、羽織りの縁で体が区切られて見えます。
この3つのうち、いちばん効くのは1つ目の枚数です。二の腕を隠すのが目的なら、羽織りを足すのではなく、袖付きのドレスに替えることで、上半身を1枚にできます。羽織りを使う場合は、2つ目と3つ目を整えます。
3つの見直しは、どれも鏡1枚あればその場で確かめられます。必要なのは、正面と横から全身を映せる鏡と、披露宴と同じくらいの高さの椅子だけです。当日着る予定のものを全部そろえて、1つずつ外したり、位置を変えたりしながら見比べてください。
体型そのものを変える必要はありません。重く見えるのは体ではなく、重なった布の形です。布の形を変えれば、同じ体でも印象は変わります。
重く見える理由1|上半身に3枚重なっている
1つ目の理由は枚数です。ドレスの上に羽織りを重ね、さらにストールを肩にかけると、上半身には3枚の布が重なります。
布は1枚重なるごとに、体から少しずつ離れていきます。ドレスは体にそっていても、その上の羽織りはドレスの分だけ外側にあり、ストールはさらにその外側にあります。3枚重なると、肩から胸のあたりの外形は、体の輪郭より数cm外に広がります。これが、全体がもこもこして見える正体です。
鏡の前で確かめる方法は簡単です。全部を着た状態で正面から鏡を見て、次にストールを外して見る、さらに羽織りを外して見る。1枚外すごとに、肩幅と胸まわりの外形がどれくらい細くなるかを見比べてください。たいていの場合、3枚から2枚に減らしたところで、印象がいちばん大きく変わります。
枚数に数え忘れやすいのが、バッグの持ち手です。肩にかける細いチェーンや革のひもは、それ自体が上半身に1本の線を足します。ドレスと羽織りの上から斜めにかけると、胸の上を横切る線になって、上半身が区切られて見えます。結婚式では、手で持つ小さなバッグにしておくと、上半身に線が増えません。
上半身は2枚まで、と決めておくと選び方が楽になります。ドレスと羽織りの2枚なら、ストールは会場の外で使うものにまわします。ドレスとストールの2枚なら、羽織りは持っていきません。
重く見える理由2|羽織りの裾がお尻のいちばん張った位置で止まっている
2つ目の理由は、羽織りの裾の位置です。羽織りの裾は、そこに横の線を作ります。この線が体のどこに来るかで、印象が大きく変わります。
いちばん重く見えるのは、羽織りの裾がお尻のいちばん張った高さで止まっているときです。横の線が、体の幅がいちばん広いところに重なるので、そこが強調されます。腰まわりより少し長いカーディガンや、お尻がちょうど隠れるくらいのジャケットで起きやすい位置です。
確かめ方は、横から鏡を見ることです。横から見て、お尻がいちばん後ろに出ている高さを確かめます。羽織りの裾がその高さの上下5cm以内に来ていたら、裾の位置を変えたほうがよい羽織りです。
裾の位置を変えるには、2つの方向があります。1つは、裾がウエストの少し下、腰骨のあたりで止まる短い羽織りにすること。横の線が体の細い位置に来るので、上半身が短く、脚が長く見えます。もう1つは、裾がお尻よりずっと下、太ももの真ん中より下まで来る長い羽織りにすること。この場合、羽織りの縦の線が長くなり、お尻の位置で線が切れなくなります。
羽織りの裾の位置は、着たまま動いたときにも変わります。腕を前に出すと羽織りの裾は少し上がり、座ると前の裾が太ももの上に乗ります。横から鏡を見るときには、立って腕を下ろした姿だけでなく、腕を前に出した姿も見ておくと、裾がお尻の張った位置にかかる時間がどれくらいあるかがわかります。
どちらが合うかは、ドレスの丈で決まります。ドレスがひざ下からふくらはぎまでの長さなら、短い羽織りのほうが全身の比率が整います。ドレスがくるぶし近くまで長いなら、長い羽織りでも重くなりません。羽織りとドレスの丈の関係を、ドレスの裾から羽織りの裾までの距離で測ると、20cm以上離れているほうがすっきりして見えます。
重く見える理由3|羽織りとドレスの色に段差がある
3つ目の理由は色です。羽織りとドレスの色の濃さに大きな差があると、羽織りの縁に沿って線が見えます。
たとえば、紺のドレスに白いボレロを合わせると、ボレロの裾と前の縁にくっきりと線が出ます。体は、白い部分と紺の部分に区切られて見えます。区切られた部分は、それぞれが独立した大きさとして目に入るので、上半身の白い部分が大きく見えやすくなります。
色の段差を減らすには、羽織りをドレスと同じ色か、同じくらいの濃さの近い色にします。深い緑のドレスなら深い緑か、それに近い濃さの紺やこげ茶の羽織り。こうすると、羽織りの縁の線がほとんど見えなくなり、全身が1つの縦長の形として目に入ります。
明るい色の羽織りを着たい場合もあると思います。そのときは、次の章で書く「前の開き」で、ドレスの色を縦に見せる着方にしてください。前を大きく開ければ、羽織りの色は体の両脇に縦の帯として見え、ドレスの色が真ん中に縦に通ります。区切りの線が横から縦に変わるので、重さは出にくくなります。
前を開けて、ドレスの色を縦に10cm以上見せる
羽織りの前を閉じて着ると、上半身はすべて羽織りの色と形になります。羽織りがドレスより厚い布なら、上半身だけが大きく見えます。
前を開けて着ると、羽織りの前の縁から縁までの間に、ドレスの色が縦に見えます。この縦の帯が、全身を細長く見せる線になります。目安は、首の下から羽織りの裾まで、ドレスの色が幅10cm以上の帯として見えていることです。鏡の前で、前の縁と縁の間に手のひらを縦に当ててみて、手のひらの幅くらい開いていれば十分です。
前を開けて着るには、羽織りの前身頃が自然に左右に分かれて落ちる形のほうが向いています。前にボタンが1つだけあって閉じる形のボレロは、開けると前の縁が浮いて広がりやすく、肩から外側に張り出して見えます。前にボタンのない、布が左右に落ちる形の羽織りを選ぶと、開けたときに前の縁がまっすぐ下に落ちます。
前を開けて着る羽織りは、歩いたときに前の縁がどう動くかも見ておきます。歩くたびに前の縁が大きく左右に開いたり閉じたりすると、そのたびに外形が変わって落ち着きません。鏡の前で数歩歩いてみて、前の縁が体の両脇にそってほとんど動かずに落ちているなら、その羽織りは開けて着るのに向いています。前の縁が大きく揺れる場合は、布が軽すぎるか、前身頃の幅が広すぎます。
布の落ち方も見ておきます。羽織りの肩を持って、片手でぶら下げたときに、布がまっすぐ下にすとんと落ちるものは、着ても体にそって落ちます。ぶら下げたときに布が横に張り出して形を保つものは、着ても体から離れて外形を広げます。秋冬は張りのある厚い布の羽織りが増える季節ですが、重く見えるのが心配なら、落ちる布のほうを選んでください。
二の腕を隠したいだけなら、袖付きのドレスに替える
ここまでは羽織りを使う前提で書いてきましたが、そもそも羽織りを着る理由が「二の腕を隠したい」だけなら、羽織りを使わない方法があります。袖付きのドレスに替えることです。
袖付きのドレスなら、ドレス1枚で二の腕が隠れます。上半身は1枚で済むので、羽織りを重ねるより確実に外形が小さくなります。秋冬の式なら長袖や七分袖のドレスは季節にも合っていて、羽織りがないことで寒そうに見えることもありません。
袖の長さは、ひじの少し下まであるものを選んでください。二の腕はしっかり隠れ、ひじから手首にかけての細い部分が見えるので、腕全体がすっきりして見えます。袖がひじより上で終わる半袖や五分袖は、袖口が二の腕のいちばん太いところに横の線を作り、かえって太さが目立つことがあります。
袖の素材が透けるレースやシフォンでも構いません。透ける袖は、肌を完全には隠さないぶん軽く見え、それでいて二の腕のラインはやわらかくぼかせます。袖まわりや肩の見え方についての決まりごとは結婚式の服装の袖と肩でも整理しています。
お腹まわりは、ドレスの切り替えの高さで見る
二の腕と並んで多いのが、お腹まわりを隠したいという声です。お腹まわりは羽織りでは隠しきれません。前を開けて着れば見えますし、閉じれば上半身全体が大きくなります。お腹まわりは、ドレスの形で考えます。
見るのは、ドレスの切り替えの高さです。切り替えとは、上半身の布とスカートの布がつながっている縫い目のことです。この位置によって、スカートが広がり始める高さが変わります。
切り替えが胸のすぐ下にあるドレスは、そこからスカートが広がり始めるので、お腹まわりの上を布がふわりと通り過ぎます。お腹まわりにそう布がないので、気になる部分に布が張りつきません。一方、切り替えが本来のウエストの位置にあるドレスは、ウエストのところで布が体にそうので、その下のお腹まわりの形が出やすくなります。
ウエストに共布のリボンやベルトがついたドレスも多くあります。リボンを本来のウエストの位置で結ぶと、そこで横に線が入り、上下に区切られて見えます。リボンを結ぶなら、胸の下に近い高い位置で結ぶか、結ばずに後ろでゆるく留めておくと、横の線が目立ちにくくなります。リボンが取り外せるドレスなら、外して着てみて、鏡で両方を見比べてください。
ただし、切り替えが胸のすぐ下にあるドレスは、スカートの布の量が多いと、全体がふくらんで見えることもあります。鏡で横から見て、胸の下からスカートの裾まで、布がまっすぐ下に落ちているかを確かめてください。裾に向かって大きく広がる形より、まっすぐ落ちる形のほうが、縦長に見えます。
どちらとも取れるときは、その日いちばん長い姿勢で決める
ここからは、ここまでの決め方では答えが1つにならない場面です。結婚式は、立っている時間、座っている時間、歩いている時間、写真を撮る時間がまざっていて、それぞれで服の見え方が変わります。どの姿勢を優先するかで、選ぶものが変わってきます。
迷ったときは、その日いちばん長い姿勢で決めてください。挙式から披露宴まで出るなら、いちばん長いのは座っている時間です。披露宴だけでも、2時間から3時間は座っています。立ち姿ばかりを鏡で確かめていると、座ったときの見え方を見落とします。以下、よく迷う場面を5つに分けて書きます。
どちらとも取れるとき①|座ると、お腹まわりにしわが寄る
披露宴で座っていると、ドレスのお腹まわりに横じわが寄ることがあります。立って鏡を見たときには気にならなかったのに、写真を見返すと、座っている姿のお腹まわりだけがしわになっていた、という経験がある方もいると思います。
確かめ方は、椅子に座って鏡を見ることです。背もたれに寄りかからず、披露宴のときと同じように背すじを伸ばして座ります。そのとき、お腹まわりに横じわが3本以上出るなら、ドレスがその位置で体にそいすぎています。
この場合、羽織りの前を閉じて隠したくなりますが、閉じると上半身の外形が大きくなります。代わりに、膝の上にナプキンを広げたときに、ナプキンの上端がどこに来るかを見てください。お腹まわりのしわは、ナプキンでほとんど隠れることが多いです。座っている時間は、テーブルとナプキンが目隠しになります。そう考えると、座っている姿のためにドレスを替える必要は、それほど大きくありません。
それでも気になる場合は、切り替えが胸のすぐ下にあるドレスにすると、座ったときもお腹まわりに布が張りつきません。
どちらとも取れるとき②|親族として出るので、肌は控えめにしたい
親族として結婚式に出る場合、ゲストより格を高くして、肌の見え方を控えめにするのが基本です。このとき、肌を隠そうとして羽織りを重ねると、ここまで書いた重さの問題が起きやすくなります。
親族の場合は、袖付きのドレスか、ドレスと同じ布で作られた上着がセットになったものを選ぶのがおすすめです。共布の上着なら、羽織りとドレスの色と素材が完全にそろうので、色の段差はゼロです。上着の丈も、ドレスに合わせて作られているので、裾の位置で迷うこともありません。
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どちらとも取れるとき③|集合写真で、前の列に立つか後ろの列に立つか
結婚式の写真は、あとに長く残ります。体型が気になる方ほど、写真の写り方が心配になると思います。
集合写真では、前の列は全身が写り、後ろの列は肩から上だけが写ることが多いです。前の列に立つ可能性があるなら、全身の縦長の線を優先します。羽織りは前を開けて、ドレスの色を縦に見せる着方です。後ろの列なら、写るのは肩から上なので、首元と肩まわりの見え方を優先します。この場合は、羽織りの肩の線がドレスの肩の線とずれていないか、肩の外側に布が張り出していないかを見てください。
写真で重く見えやすいのは、体を正面に向けて肩をまっすぐ並べたときです。撮影のときに、体をカメラに対して少し斜めに向け、前に出した足のつま先をカメラのほうに向けると、体の幅が正面より細く写ります。羽織りの前を開けていれば、斜めに立ったときにもドレスの色の縦の帯が見えて、全身の線がすっきりつながります。
親族として出る場合は前の列、ゲストとして出る場合は後ろの列になることが多いですが、式によって違います。どちらになるかわからないときは、前の列に立つ前提で、全身の縦の線を整えておくと、どちらに立っても困りません。
どちらとも取れるとき④|会場の中は暖かいが、屋外で写真を撮る
秋冬の結婚式でよくあるのが、会場の中は暖房で暖かいのに、ガーデンや階段で写真を撮る時間だけ屋外に出る、というケースです。
屋外で寒い思いをしないように、会場の中から羽織りとストールを重ねて着ていると、室内では暑く、しかも重く見えます。屋外の時間と室内の時間は、着るものを分けて考えてください。
室内では、ドレスと羽織り1枚、またはドレス1枚で過ごします。屋外に出るときだけ、ストールかコートを羽織ります。ストールは、クロークに預けずにバッグに入れておける薄手のものにすれば、屋外に出る直前に肩にかけられます。屋外の写真は時間が短いことが多いので、5分から10分程度なら、厚いコートでなくても薄手のストールで間に合います。
荷物とクロークの使い方は結婚式のクロークと荷物で詳しく扱っています。
どちらとも取れるとき⑤|手持ちのドレスがノースリーブしかない
最後は、手持ちのドレスがノースリーブしかなく、羽織りを足さないと二の腕が出てしまう、というケースです。新しく袖付きのドレスを用意する余裕がないときは、羽織りの選び方で重さを抑えます。
このときの羽織りは、ドレスと同じ色か近い濃さで、前にボタンのない、布が左右に落ちる形を選んでください。丈は、ドレスの丈に応じて、腰骨のあたりで止まる短いものか、太ももの真ん中より下まで来る長いもののどちらかにします。袖は、ひじの少し下まであるものが、二の腕を隠しながら腕を細く見せます。
羽織りを新しく用意するのが難しければ、手持ちの中から、ドレスと同じ色か近い濃さの薄いカーディガンを探してみてください。前にボタンがあっても、全部開けて着れば、布が左右に落ちる羽織りに近い見え方になります。袖が長すぎる場合は、手首の骨が見えるくらいまで軽くたくし上げると、腕の先が細く見えます。
この羽織りを着たら、ストールは会場の中では使いません。上半身はドレスと羽織りの2枚にとどめます。この条件を守れば、ノースリーブのドレスでも、袖付きのドレスに近い軽さで着られます。
羽織りの素材は、秋冬でも薄く落ちるものを
秋冬の結婚式では、ウールや厚手のツイードのような、季節感のある素材の羽織りを選びたくなります。ただ、重く見えるのが心配な方にとっては、こうした張りのある厚い素材は、外形を広げる原因になります。
季節の色を選ぶときには、白や白に近いごく淡い色は避けてください。花嫁の色と重なるためです。ドレスか羽織りのどちらかが淡い色なら、もう一方は深い色にして、全身が白っぽく見えないように整えます。
秋冬らしさは、素材の厚みではなく、色で出すことができます。深い緑、ボルドー、紺、こげ茶といった、深みのある色を選べば、薄手の素材でも秋冬の装いとして自然に見えます。素材は、とろみのある薄手のものや、透けすぎないレース、細い糸で編んだ薄いニットなど、肩から下へまっすぐ落ちるものを選んでください。
羽織りの裏地も見ておきたい場所です。裏地のついた羽織りは、表の布と裏地の2枚分の厚みになり、肩まわりの外形が少し広がります。また、ドレスの布と裏地が擦れて静電気が起き、羽織りがドレスに張りついたり、裾がまとわりついたりすることがあります。重さが心配なら、裏地のない1枚仕立ての羽織りを選ぶと、肩から下へ軽く落ちます。
厚い素材を使いたい場合は、羽織りではなくバッグや靴に取り入れる方法もあります。小さなバッグにベロアやスエード調の素材を選ぶと、全身の外形を広げずに、秋冬らしい質感が足せます。
足元は、ドレスの色とつなげて縦の線を延ばす
上半身の重さを整えたら、次に見るのは足元です。足元の色と形は、全身の縦の長さを決めます。上半身でせっかく縦の線を作っても、足元で線が途切れると、全身が短く見えてしまいます。
足元で縦の線を延ばすには、ドレスの裾から靴までの色の差を小さくします。ストッキングは、肌に近い薄いベージュを選ぶのが、結婚式では基本です。秋冬で寒さが気になっても、厚手の黒いタイツは避けてください。黒いタイツはカジュアルに見えるうえ、場面によっては弔事を連想させることもあります。寒さが心配なら、ストッキングの中でも少し厚みのある肌色のものを選ぶか、会場までの移動中だけ上からレッグウォーマーを重ねて、会場に入る前に外す方法があります。
靴の色は、ドレスと同じ色か、ストッキングの色に近いベージュ系にすると、足首のところで線が切れません。ドレスが深い緑で靴が黒、というように、ドレスと靴の色がどちらも濃い場合も、足首の肌色の部分が短ければ線はつながって見えます。足首の見えている部分が長いと、そこで横に区切られて見えるので、ドレスの丈が短めなら、靴とストッキングの色を近づけてください。
靴の形は、つま先が少しとがっていて、甲が深すぎないものが、足の甲から脚にかけて縦の線を延ばします。かかとの高さは、3〜5cmくらいあれば十分です。高いかかとは脚を長く見せますが、披露宴で長く立つ時間や、会場内の移動を考えると、安定して歩けることのほうが大切です。歩き方がぎこちなくなると、体の揺れが大きくなり、全身が重たく見えることもあります。
ドレスを選ぶときは、試着室で4つの姿勢を試す
新しくドレスを用意する場合や、手持ちのドレスから選び直す場合は、試着のときに立ち姿だけで決めないでください。結婚式の1日の中で、実際にとる姿勢を4つ試します。
1つ目は、正面から見た立ち姿です。ここでは、上半身の枚数と羽織りの前の開き、ドレスの色が縦に通っているかを見ます。2つ目は、横から見た立ち姿です。羽織りの裾の位置と、お腹まわりからスカートの裾までの布の落ち方を見ます。3つ目は、椅子に座った姿です。お腹まわりのしわと、スカートの裾がどこまで上がるかを見ます。座ったときにスカートの裾がひざより上に上がるなら、立ったときにひざ下まであるものを選び直してください。
4つ目は、片手を胸の高さまで上げた姿です。乾杯のときにグラスを持ち上げる動きです。このとき、袖付きのドレスなら袖口がどこまでずり上がるか、羽織りを着ているなら羽織りの肩が浮いて首の横に張り出さないかを見ます。袖口がひじより上までずり上がると、二の腕が見えてしまいます。乾杯は写真に残りやすい場面なので、この姿勢で腕まわりが整っているかどうかは、案外大事です。
4つの姿勢のうち、どれか1つでも気になる点が出たら、そのドレスはいったん保留にして、ほかの候補と比べてください。4つとも気にならないドレスが見つかれば、当日はほとんど何も考えずに過ごせます。
50代の結婚式の装い全体と合わせて考える
この記事では、羽織りで重く見える問題に絞って書いてきました。結婚式の装いは、ドレスと羽織りだけで決まるものではありません。靴、バッグ、アクセサリー、髪型も、全体の印象を作っています。
体型が気になるときほど、目線を上に集める小物を1つだけ選ぶと、全体のバランスが整います。たとえば、耳元に小さな真珠のイヤリング、首元に細いネックレス。目線が顔まわりに集まると、体の幅には目が行きにくくなります。ただし、小物も足しすぎると、上半身の情報量が増えて重く見えるので、顔まわりの小物は1つか2つにとどめてください。
50代の結婚式のお呼ばれ全体の考え方は50代の結婚式のお呼ばれの装いに、遠方の式に泊まりで出る場合は姪の結婚式の服装 50代女性|遠方へ泊まりで行く日の荷物と着替えにまとめています。
式の前の週に、鏡の前でやること
最後に、式の前の週に鏡の前でやることを、順番にまとめておきます。
1つ目、当日着る予定のものを全部着て、正面から鏡を見る。そこから1枚ずつ外して、上半身が2枚になったときの見え方を確かめる。2つ目、横から鏡を見て、羽織りの裾がお尻のいちばん張った位置の上下5cm以内に来ていないか確かめる。3つ目、羽織りの前を開けて、ドレスの色が縦に手のひらの幅くらい見えているか確かめる。4つ目、椅子に座って、お腹まわりと羽織りの前の縁の見え方を確かめる。
この4つで、重く見える原因のほとんどは見つかります。原因が見つかったら、足すのではなく、替えるか外すかで直してください。隠すために重ねた1枚を外したとき、鏡の中の自分が思っていたより軽く見えるはずです。お祝いの日を、軽やかな気持ちで迎えてください。
よくある問い
- Q. 二の腕を出したくないのですが、羽織りなしで出席できますか
- 袖付きのドレスなら、羽織りなしで出席できます。袖がひじの少し下まであるものを選べば、二の腕は隠れ、手首に近い部分だけが見えるので、重たく見えません。秋冬の式なら長袖のドレスもよく合います。羽織りを重ねるより上半身の枚数が1枚少なくなるので、全体がすっきりして見えます。
- Q. 羽織りの色は、ドレスと同じ色と違う色のどちらがいいですか
- 全身を軽く見せたいなら、ドレスと同じ色か、同じ濃さの近い色を選んでください。羽織りとドレスの色に大きな差があると、羽織りの裾の位置で横に線が入り、そこで体が区切られて見えます。違う色を選ぶ場合は、前を大きく開けて、ドレスの色が縦に長く見えるように着ると、線が縦に変わります。
- Q. 親族として出る場合も、同じ考え方でいいですか
- 基本は同じですが、親族の場合は格の高さを優先して、肌の見え方を控えめにします。袖付きのドレスや、ドレスと共布の上着がついたセットを選ぶと、羽織りを足さずに肌を隠せます。ゲストよりも写真に写る時間が長いので、座ったときと立ったとき、両方の姿を事前に鏡で確かめてください。
- Q. 秋冬の式で寒さが心配です。羽織りを重ねてもいいですか
- 会場の中は暖房が効いていて、ドレスに羽織り1枚で十分なことがほとんどです。寒いのは移動中と、屋外での写真撮影の時間です。その時間のためにはコートやストールを用意し、会場に入ったらクロークに預けます。会場の中で着るものと外で着るものを分けると、上半身に重ねる枚数を増やさずに済みます。
— メグラシ編集部





