お宮参りの服装|誰が何を着るかを格の段と場面の数で決める

お宮参りの服装は、赤ちゃんの祝い着をいちばん上に置き、家族はそれより一段控えめな格でそろえるのが基準です。母親は前が開くか上下に分かれる落ち着いた色のワンピースかセットアップ、父親はスーツかジャケット、祖父母はワンピースやスーツ、上の子は襟のある服で足ります。
家族の格は「準礼装」「きれいめ」「きちんとした普段着」の3段で数えてください。いちばん格の高い人と低い人の差が1段以内なら、写真に並んだときにそろって見えます。先に1人の装いを決め、残りをその上下1段に入れると、話し合いが短く済みます。
そのうえで、秋冬なら上着を脱いだあとの装いで格を合わせ、祈祷・撮影・食事のどれがあるかで靴・丈・袖口・色数の条件を足していきます。母親は授乳と抱っこのしやすさを、ほかの条件より先に確かめてください。この記事は、家族それぞれの詳しい記事への入口として使えるように作っています。
📋 早見表|お宮参りで家族それぞれが着るものの目安
この表は答えではありません。家族を同じ物差しに並べて、誰が浮いているかを見つけるためのものです。段は上から「準礼装」「きれいめ」「きちんとした普段着」の3つです。
| 誰が | 標準の段 | 服の目安 | 先に確かめること |
|---|---|---|---|
| 赤ちゃん | いちばん上 | 白い内着に祝い着を掛ける。ベビードレスもある | 祝い着を誰が掛けて抱くか |
| 母親 | きれいめ〜準礼装 | 前開きのワンピース、セットアップ、スーツ | 授乳の回数と抱っこの時間 |
| 父親 | きれいめ〜準礼装 | 濃い色のスーツか、ジャケットに襟のあるシャツ | ネクタイを締めるかどうか |
| 祖母 | きれいめ〜準礼装 | ワンピース、スーツ、着物 | 赤ちゃんを抱く役かどうか |
| 祖父 | きれいめ〜準礼装 | スーツか、ジャケットにスラックス | 父親の装いと段がそろうか |
| 上の子 | きちんとした普段着〜きれいめ | 襟のある服、無地か小さな柄の服 | じっとしていられる時間 |
赤ちゃん以外の5人が、同じ段か隣り合う段に入っていれば合格です。2段離れている人がいたら、その人だけ1段動かします。表の右端の「先に確かめること」は、その人の服を選ぶ前に家族で決めておくことです。ここが決まっていないと、服を選んでも当日に合わなくなります。
お宮参りの服装は「赤ちゃんより一段控えめ」が基準になる理由
お宮参りの主役は赤ちゃんです。祝い着を掛けた赤ちゃんは、その日いちばん格の高い装いになります。家族の服はその背景になるので、赤ちゃんより目立たないことが最初の条件です。
だから家族は、色を落ち着かせ、柄を小さくし、光る素材を控えます。白っぽい服も、赤ちゃんの白い内着や祝い着の明るい色と重なるので、写真では赤ちゃんの輪郭がぼやけます。紺・灰色・ベージュ・くすんだ水色など、赤ちゃんの装いと色の明るさが違う色を選ぶと、抱いたときに赤ちゃんがはっきり浮かびます。
一段控えめといっても、地味にしなければならないわけではありません。祝いの日なので、顔まわりに明るさを1つ足すのは歓迎されます。 首元の小さな飾りや、明るい色のスカーフ1枚で十分です。顔の近くに明るさが1つあると、抱いた写真で大人の表情も明るく写ります。
家族の格を3段で数える物差し
格の話がややこしいのは、礼装・略礼装・準礼装・平服など、言葉が多すぎるからです。家族で話し合うときは、次の3段だけで数えてください。
1段目の準礼装は、濃い色のスーツやアンサンブル、訪問着や色無地の着物など。2段目のきれいめは、ジャケットを合わせた服、落ち着いた色のワンピース、セットアップなど。3段目のきちんとした普段着は、襟のあるシャツやブラウス、無地のニットとスカートなど、汚れや色あせのない普段の服です。
お宮参りの家族は、2段目を中心に、1段目か3段目に1つずれるくらいが多い組み方です。全員が1段目でも、全員が2段目でも、そろっていれば正解です。 問題になるのは、1段目の人と3段目の人が同じ写真に並ぶときだけです。親同士の差を細かく見たいときは、父と母で何段までずれていいかで詳しく整理しています。
先に誰の装いを決めるか
3段の物差しを使うには、基準になる1人が要ります。おすすめは、手持ちの服の選択肢がいちばん少ない人から決めることです。
多くの家庭では、それは父親か祖父です。スーツを1着しか持っていなければ、その段がその日の基準になります。祖母が着物を着ると決めているなら、祖母が基準です。母親は産後で着られる服が限られていることが多いので、母親が基準になる家庭もあります。
基準が決まったら、ほかの人はその上下1段に入れます。基準が2段目なら、全員が1段目から3段目のどこにいてもかまいません。基準が1段目なら、3段目の人だけ1段上げます。基準が3段目なら、1段目の人だけ1段下げます。この順番で決めると、「何を着ればいいか」ではなく「どの段に入ればいいか」の相談になるので、家族間の連絡が短くなります。
母親の服装|抱っこと授乳を先に満たす
母親の服は、格よりも先に、抱っこと授乳ができるかを確かめてください。お宮参りの日は、移動・参拝・祈祷・撮影・食事と続き、半日近く赤ちゃんと一緒です。その間に授乳が1回から2回入るのが普通です。
形は、前が開くワンピースか、上下に分かれるセットアップが扱いやすいです。背中のファスナーで着る一枚は、授乳のたびに全部脱ぐことになります。腰まわりは、締めつけの少ないものを選んでください。産後の体はその日の体調で変わるので、試着した日よりも少しゆとりのある形のほうが当日安心です。
色は、紺・灰色・ベージュ・くすんだ緑など、祝い着の色と明るさが違うもの。年代ごとの組み方は、30代のお宮参りの服装と40代のお宮参りの装いに分けてまとめています。どちらも年代で格を変える必要はなく、手持ちの服とのつなげ方が中心です。
母親がワンピースを選ぶとき
ワンピースは、1枚で格が決まるので、母親のお宮参りの服としていちばん選ばれています。ただし、1枚で足りるかどうかは形によって分かれます。
見るのは、肩から膝までの間に、横に区切る線が1本あるかどうかです。ウエストの切り替えや細いベルトが1本あると、それだけで装いが締まって見えます。区切りがまったくない形は、きれいめの段にはなりますが、写真で少しぼんやりします。その場合は、上に短めのジャケットを足すと1段上がります。詳しい見分け方はお宮参りの母親のワンピースで解説しています。
もう1つ、ワンピースで起きやすいのが、祝い着で前が隠れて写真に何も写らないという失敗です。抱っこすると胸から腰まで祝い着で覆われるので、見えるのは肩・袖・裾だけです。ワンピースの見せ場を袖と裾に置くと、抱いた写真でも装いが残ります。直し方は祝い着で隠れて写らないワンピースの直し方にまとめました。
母親がスーツを選ぶとき
スーツは、ワンピースより格を上げやすく、上着を脱げば1段下げられるので、場面が多い日に向いています。祈祷では上着を着て、食事では脱ぐ、という使い分けができます。
スーツで見るのは3か所です。袖ぐりが抱っこの姿勢で突っ張らないか。ウエストが座ったときに苦しくないか。スカートなら座ったときに膝が出ない丈か。この3つが合っていれば、格はスーツ自体が持っているので、色と小物はほとんど迷いません。
産後は肩と腕が以前と違って感じることが多いので、手持ちのスーツは一度、赤ちゃんを抱くつもりで腕を前に出して確かめてください。袖ぐりが引っかかるなら、上着を羽織るだけにして、前は留めずに着る方法もあります。中に着るブラウスを前開きにしておけば、上着を脱いだあと授乳にも対応できます。3か所の測り方はお宮参りのママのスーツで詳しく書いています。
母親が着物を着るかどうか
母親が着物を着る家庭もあります。着物にすると格は1段目に上がり、写真の印象も華やかになります。一方で、授乳と抱っこのしやすさは洋装より下がります。
着物にするかどうかは、4つの条件で分けると決めやすいです。授乳の間隔が3時間以上空くか。着付けを頼める人と時間があるか。抱っこを祖母や父親に任せられるか。家族のほかの人も1段目にそろえられるか。4つのうち3つ以上が当てはまるなら、着物は無理のない選択です。2つ以下なら、洋装のほうが当日楽に過ごせます。
着物の格は、訪問着か色無地がよく選ばれますが、家庭や地域で考え方が違うことがあります。迷ったら、家族の年長者に一度聞いておくと安心です。洋装との分け方はお宮参りに母親が着物を着るかにまとめています。
父親の服装|上に一枚とネクタイで段が決まる
父親の服は、2つのことで段が決まります。上に1枚羽織るか、ネクタイを締めるかです。
スーツにネクタイなら1段目。ジャケットに襟のあるシャツでネクタイなしなら2段目。襟のあるシャツだけなら3段目です。色は、紺か濃い灰色が家族の誰とも合わせやすく、黒は格が上がりすぎて母親や祖母より重く見えることがあります。
父親が基準になる家庭では、手持ちのスーツの色と段がその日の基準になります。母親がワンピースで2段目なら、父親はジャケットにネクタイなしでそろいます。祖父がスーツにネクタイなら、父親もネクタイを締めると写真でそろって見えます。決め方の細かい組み合わせはお宮参りの父親の服装にまとめました。
父親と母親の格がずれるとき
父親がスーツで、母親がきれいめのワンピース。この組み合わせは1段差なので、写真に並んでもそろって見えます。
ずれが2段になるのは、片方が準礼装で、もう片方が普段着に近い場合です。たとえば父親がスーツにネクタイ、母親がニットにスカート。このときは、母親が上にジャケットを1枚足すか、父親がネクタイを外すかのどちらかで、1段差に戻せます。
どちらを動かすかは、当日の動きで決めてください。抱っこと授乳がある母親の服を動かすより、父親の装いを動かすほうが簡単です。 ネクタイを外すのは数秒で済みますが、母親の服を替えるのは準備から変わります。ネクタイを当日のポケットに入れておき、祖父母の装いを見てから締めるかどうか決める、という方法もあります。
祖母の服装|赤ちゃんを抱く役かどうかで決まる
祖母の服は、赤ちゃんを抱く役かどうかで変わります。地域や家庭によっては、祖母が祝い着を掛けた赤ちゃんを抱いて参拝することがあります。抱く役になると、祖母が写真の中心に立つので、装いは1段目寄りにすることが多いです。
抱く役のときは、前身頃が平らで、袖が長く垂れない服を選んでください。祝い着の紐を首の後ろで結ぶので、襟が大きい服や、首元に飾りがある服は紐と重なります。着物なら色無地か訪問着、洋装ならスーツかアンサンブルが組みやすいです。
抱く役でないときは、2段目のワンピースやセットアップで十分です。どこまで装いを軽くしてよいかは、その日に担う役割の数で決まります。役割が少なければ軽くでき、多ければ1段上げます。考え方はお宮参りの祖母の服装、カジュアルはどこまでで詳しく書いています。
両家の祖母の装いをそろえる範囲
両家の祖母が同じ日に参加するとき、装いをどこまでそろえるかで迷う家庭は多いです。全部をそろえる必要はありません。そろえる場所は、写真に並ぶかどうかで変わります。
同じ写真に並ぶなら、段をそろえてください。片方が着物ならもう片方も着物か、洋装なら同じ段のスーツ。色まで合わせる必要はなく、明るさの近い色なら並んだときに違和感がありません。写真に並ばない、あるいは別々に撮るなら、段が1つずれていても問題になりません。
事前に一言だけ「当日は何色系で行きますか」と聞いておくと、当日の驚きがなくなります。連絡は母親か父親が間に入ると角が立ちにくいです。範囲の決め方は両家の祖母の装いをそろえる範囲にまとめています。
祖父の服装
祖父の服は、父親の服と段をそろえるのがいちばん簡単です。父親がスーツなら祖父もスーツ、父親がジャケットなら祖父もジャケット。色は紺か灰色で、父親と同じ色でも違う色でもかまいません。
祖父がネクタイを締めるかどうかは、父親に合わせます。祖父だけネクタイを締めていると、写真で祖父だけ格が上がって見えます。逆に、祖父がネクタイを締めると決めているなら、父親もそれに合わせると並びがそろいます。
靴は、祈祷で脱ぐ場面がある場合、紐を結ぶ形よりも、脱ぎ履きしやすい形のほうが当日楽です。祖父母2人をまとめてどう格を決めるかは、お宮参りの祖父母の服装で「これは着ていいか」の判断と一緒に整理しています。祖母の立場からの組み方は50代のお宮参りの装いも参考になります。
上の子の服装|じっとしていられる時間から決める
上の子がいる家庭では、上の子の服は格より先に、じっとしていられる時間で決めてください。祈祷は20分から30分ほど、撮影は待ち時間を含めて30分以上かかることがあります。
じっとしていられる時間が短い年齢なら、動きやすさを優先します。襟のあるシャツに伸びる素材のズボン、あるいは襟つきのワンピース。3段目のきちんとした普段着で十分にそろいます。着替えを1組持っていくと、汚れたときにも撮影に間に合います。
上の子は、赤ちゃんに家族の目が集まる日に、自分も主役の1人だと感じられると落ち着きやすくなります。服を選ぶときに、色を2つ見せて本人に選んでもらうと、当日もその服を嫌がらずに着てくれることが多いです。選ばせる候補は、どちらを選んでも家族の3色に入るものにしておけば、写真の並びは崩れません。靴は履き慣れたものを優先し、新しい靴は当日までに何度か履いておくと、境内で歩けなくなる心配が減ります。
じっとしていられる年齢なら、2段目に上げてもかまいません。ジャケットを1枚足すか、ベストを重ねるだけで、写真の中で家族とそろいます。年齢ごとの目安はお宮参りの上の子の服装で詳しく書いています。男の子の場合の襟・丈・靴下の見方はお宮参りの長男の服装にまとめました。
上の子が2人以上いるとき
上の子が2人以上いると、服をそろえるかどうかで迷います。そろえるかどうかは、年齢差と人数で決まります。
年齢差が小さく、2人なら、色か形のどちらか1つをそろえると写真がまとまります。同じ服にする必要はなく、同じ色の系統にするだけで十分です。年齢差が大きい場合は、上の子は大人寄りの装い、下の子は動きやすさ優先にして、色の明るさだけそろえます。
3人以上なら、全員をそろえるより、全員が同じ段に入っているかだけ見るほうが準備が楽です。当日の着替えを考えると、そろえる場所は1か所に絞ったほうが崩れません。決め方はお宮参りの兄弟の服装で詳しく扱っています。
赤ちゃんの祝い着と、掛ける人の装い
赤ちゃんは、白い内着の上に祝い着を掛けるのが伝統的な装いです。祝い着は、抱く人の首の後ろで紐を結んで、赤ちゃんを包むように掛けます。最近はベビードレスで参拝する家庭や、ケープを羽織らせる家庭もあります。
祝い着を掛けると、抱く人の胸から腰までが隠れます。だから抱く人の装いで写真に残るのは、肩・袖・裾・足元です。祝い着の色が華やかなほど、抱く人の装いは落ち着いた色にしたほうが、祝い着の柄がはっきり写ります。
祝い着の紐は首の後ろで結ぶので、抱く人の襟元はすっきりしているほうが向いています。大きな襟や首元の飾りは紐と重なります。誰が抱くかは家庭によって違うので、事前に決めておき、その人の服を先に確かめてください。途中で抱く人が替わる場合は、替わる人の服も同じ条件で見ておくと安心です。
季節で変わること|秋冬の上着と寒さ
秋冬のお宮参りは、上着をどうするかで迷います。考え方は1つで、上着は社殿や室内で脱ぐ前提で選ぶことです。
祈祷の間や撮影の瞬間は、上着を脱ぐことが多いです。写真に残るのは上着の下の装いなので、格は上着ではなく中の服で合わせます。上着は中の服より濃い色か、同じ系統の色にすると、脱いだときと着たときで印象が大きく変わりません。
寒さ対策は、上着より足元と首まわりのほうが効きます。屋外で待つ時間が長い日は、厚手のタイツや、脱いだあとも邪魔にならない薄手のストールを持っていくと安心です。秋の時期は七五三と重なって神社が混むことがあり、待ち時間が延びやすいので、秋のお宮参りの母親の服装も参考にしてください。冬の母親の層の数は、冬のお宮参りのママの服装で屋外の待ち時間から決める方法を書いています。
冬のワンピースは裏地・生地・上着の3つで選ぶ
冬に母親がワンピースを選ぶなら、見るのは3つです。裏地、生地、上着の丈と色です。
裏地は、外で待つ時間が長いほど効きます。足元が冷えやすい日は、裏地のある一枚のほうが体が楽です。選び方は外で待つ時間と足元の冷えで裏地を選ぶで詳しく書いています。
生地は、抱っこの擦れと写真の光の2つで選びます。毛足のある生地は暖かい反面、祝い着と擦れて毛玉が出やすく、光を吸って写真で暗く写ることがあります。詳しくは冬ワンピースの生地は抱っこの擦れと写真の光で選ぶにまとめました。
上着は、社殿で脱ぐ前提で、ワンピースの裾が出ない丈か腰までの短い丈にします。中途半端な丈だと、裾が少しだけはみ出して写ります。上着は社殿で脱ぐ前提で丈と色を選ぶで組み合わせを整理しています。授乳がある日の前の開きは当日の授乳回数で前の開きを決めるが詳しいです。
場面で変わること|祈祷・撮影・食事の3つを数える
お宮参りの日の過ごし方は、家庭によって大きく違います。参拝だけで解散する家庭もあれば、祈祷・撮影・食事まで通す家庭もあります。服に要求される条件は、この場面の数で増えます。
| 場面 | 何が起きるか | 服に足す条件 |
|---|---|---|
| 参拝のみ | 屋外を歩く。20分前後 | 歩ける靴。2m離れて3色以内 |
| 祈祷 | 靴を脱ぐ。20〜30分座る | かがまずに脱げる靴。膝が出ない丈 |
| 撮影 | 立ち姿と抱いた姿 | 2色以内。前身頃が平ら |
| 食事 | 2時間近く座る | 折れ跡の出にくい素材。袖口が手首の骨より上 |
条件のいくつかは重なっています。袖口を手首の骨より上にすると、祈祷で座ったときと食事の取り分けの両方で布が邪魔になりません。まず当日の予定を数え、条件の多い日に合わせてください。条件が減っても、多い日に合わせた服が外れることはありません。
祈祷の場面で効くこと
祈祷を受ける日は、靴を脱ぐ場面があることと、20分から30分ほど座ることの2つを前提にします。
靴は、かがまずに脱げる形にしてください。ストラップや紐が並ぶ形は、その場で時間がかかり、赤ちゃんを抱いているとなおさら手間取ります。座り方は、椅子のこともあれば座卓のこともあります。どちらでも膝が出ない丈にしておくと、当日に会場の様子が分からなくても困りません。
もう1つ、袖が長く垂れる形は、座ったときに床に触れます。袖口が手首の骨より上で終わっていれば、どちらの座り方でも触れません。神社によって祈祷の進め方は違うので、気になる場合は予約のときに座り方を聞いておくと安心です。
撮影の場面で効くこと
写真を撮る日は、色数と、抱いたときの前身頃の2つを見てください。
色数は、2歩下がって2色以内に読めるかどうか。写真の背景は境内や写真館の壁で、たいてい明るい色です。そこに祝い着の柄が加わるので、家族の服の色数が多いと画面が散らかります。家族全員で、使う色を3色程度に絞っておくと、並んだ写真がまとまります。
前身頃は、抱いたときに布が張り出さないか。前に大きな装飾や重なりがあると、抱いた腕がそこに乗り、祝い着がずれて写ります。平らな前身頃だと、抱く姿勢がそのまま出ます。撮影がある日は、抱く人の前身頃だけは平らなものにすると決めておくと、ほかの部分は自由に選べます。
食事の場面で効くこと
食事まである日は、座っている時間が2時間近くになるので、折れ跡と袖口の2つが加わります。
折れ跡は、腰の後ろと膝の上に出ます。布の端を握って開いたときに線が残る素材は、その分だけ跡も残ります。食事のあとに写真を撮る予定がある場合は、特に気をつけてください。
袖口は、腕を前に伸ばしたとき手首の骨より上で終わっているか。骨より下だと、取り分けや赤ちゃんの世話のたびに布が動きます。この2つは祈祷の条件とも重なるので、一度満たせば両方に効きます。食事の席が座敷なら、座ったときの丈と、脱いだ靴を揃える動作も含めて、祈祷と同じ条件で考えると準備が1回で済みます。
授乳と抱っこのしやすさを確かめる3つの動作
母親の服が当日使えるかどうかは、家で3つの動作をすると分かります。
1つ目は、腕を前に出して赤ちゃんを抱く姿勢をとること。袖ぐりや背中が突っ張らないかを見ます。2つ目は、椅子に座って前かがみになること。腰まわりが苦しくないか、裾が上がりすぎないかを見ます。3つ目は、授乳の姿勢をとって、前が開くか、上がたくし上げられるかを確かめることです。
3つとも問題なければ、その服は当日の動きに耐えます。どれか1つが引っかかるなら、上に羽織るものを足すか、別の一枚にするかを決めます。授乳しやすい服の考え方は授乳のしやすい服の条件でも詳しく書いています。
どこまでカジュアルでよいか
お宮参りは、家族だけで参拝する家庭も多く、どこまでカジュアルにしてよいかで迷う人もいます。線を引くのは、同行者と写真の2点です。
家族だけで参拝し、写真もスマートフォンで撮る程度なら、3段目のきちんとした普段着でも問題ありません。祖父母や親戚が同行する、写真館や出張撮影で写真を残す、のどちらかがあるなら、2段目に上げておくと後悔がありません。両方あるなら、2段目以上が安心です。
カジュアルにする場合でも、デニムや運動靴など、明らかに普段着とわかるものは避けたほうが、祖父母世代とそろいやすくなります。線の引き方はお宮参りの服装はどこまでカジュアルでいいかで詳しく整理しています。
どちらとも取れるときの決め方
ここまでの物差しを使っても、どちらとも取れる場面は残ります。よくある3つの迷い方と、決め方を書いておきます。
1つ目は、家族の誰かが準礼装、誰かがきれいめで、どちらに合わせればよいか分からない場合です。このときは、写真に並ぶ人数が多いほうに合わせてください。5人中3人がきれいめなら、残りの2人をきれいめ寄りにするほうが、全体の準備が少なく済みます。
2つ目は、当日の天候で屋外撮影が入るかどうか分からない場合です。屋外なら色数の条件が強く効き、屋内なら明るさの条件が強く効きます。両方に対応するには、2色以内で、明るいほうを顔に近い位置に置いておけば足ります。
3つ目は、自分だけ装いが軽い、あるいは重いと感じる場合です。動かすのは色数と顔まわりの2か所だけにしてください。靴と丈は当日の動きに直接効くので、周りに合わせて動かすと、その日の過ごしにくさになって返ってきます。
神社や家庭の決まりがあるとき
お宮参りの装いには、神社や地域、家庭ごとに考え方の違いがあります。祝い着を誰が掛けるか、祖母が抱くかどうか、着物にするかどうかなどは、家庭によって決まりがあることがあります。
この記事の物差しは、決まりがない場合に家族で話し合うための目安です。神社から服装の案内がある場合や、家族の年長者に考えがある場合は、そちらを優先してください。祈祷の予約のときに、服装や座り方について一言聞いておくと、当日の不安がひとつ減ります。
同じ時期に七五三を控えている家庭なら、装いの段の考え方は共通しています。七五三の装いの考え方も合わせて読むと、行事ごとに一から考え直さずに済みます。
当日の身支度の順番
当日の朝は、赤ちゃんの支度に時間がかかります。大人の身支度は、次の順番にすると慌てません。
まず母親が、授乳を済ませてから着替えます。着替えたあとに授乳すると、服が汚れる心配が増えるからです。次に赤ちゃんの内着を着せ、祝い着は神社に着いてから掛けます。移動中に掛けると、車の中でしわになります。
父親と祖父母は、赤ちゃんの荷物を持つ役を決めておきます。荷物を持つ人は、上着のポケットに物を入れすぎると、写真で上着の形が崩れます。小さなバッグを1つ用意しておくと、写真のときにさっと置けます。最後に、全員で一度並んで、色数が多すぎないかを確かめると、写真の失敗がほとんどなくなります。
家族で使う色を3色に絞る
家族の装いがそろって見えるかどうかは、段よりも色数で決まることがあります。段がそろっていても、家族5人がそれぞれ違う色を着ていると、写真では散らかって見えます。
決め方は簡単です。家族全員で使う色を、3色までに絞ってください。たとえば紺・灰色・ベージュ。あるいは紺・白・くすんだ水色。誰がどの色を着るかは自由ですが、3色の外の色は小物1つまでにします。
祝い着の色が華やかな場合は、家族の3色はどれも落ち着いた色にしておくと、赤ちゃんがいちばん目立ちます。祝い着が白や淡い色の場合は、家族の3色に濃い色を1つ入れると、赤ちゃんの輪郭がはっきりします。色を決めたら、家族のグループに一言送っておくだけで、当日の並びがほとんど整います。
足元とバッグで格をそろえる
服の段がそろっていても、足元とバッグで段がずれることがあります。写真では全身が写るので、足元が普段着のままだと、そこだけ1段下がって見えます。
足元は、母親と祖母なら、かかとの低いパンプスか、つま先の覆われた落ち着いた色の靴が組みやすいです。砂利を歩く神社も多いので、細いかかとより、太めで低いかかとのほうが歩きやすく、赤ちゃんを抱いていても安定します。父親と祖父なら、紐を結ばずに脱ぎ履きできる革靴が祈祷のある日に向いています。
バッグは、赤ちゃんの荷物を入れる大きなものと、写真に写る小さなものを分けてください。大きなバッグは撮影のときに画面の外に置き、小さなバッグだけ手に持ちます。小さなバッグの色を服の3色のどれかに合わせると、全身の写真がまとまります。
手持ちの服で組むときの順番
お宮参りのために新しく服をそろえる家庭もあれば、手持ちの服で済ませる家庭もあります。手持ちで組む場合は、次の順番で見ていくと迷いが減ります。
まず、家族それぞれのクローゼットから、紺・灰色・ベージュなど落ち着いた色の服を1人2着ずつ出します。次に、その中から3段のどこに入るかを決め、基準の人の段に合わせて、上下1段に入る服を1着ずつ残します。最後に、母親の服だけは授乳と抱っこの3つの動作を確かめます。
この順番で残った服に、足りないものがあれば、そこだけ足します。多いのは、母親の上に羽織る1枚と、祖父母の小物です。1つの行事のために服を一式そろえるより、足りない1枚だけを足すほうが、ほかの行事にも使い回せます。
雨の日と暑い日に変えること
お宮参りの日が雨になることもあります。雨の日は、服の段は変えずに、足元と裾だけを見直してください。裾が長い服は、境内の水たまりや濡れた石段で汚れやすいので、膝下までの丈のほうが当日扱いやすいです。靴は滑りにくい底のものにし、替えの靴下やタイツを1組持っていくと、祈祷の前に履き替えられます。
赤ちゃんを抱いている人は傘を差せないので、傘を差しかける役を家族で決めておきます。写真は屋内に切り替えることが多く、その場合は明るさの条件が強く効くので、顔に近い位置に明るい色を1つ置いておくと安心です。
暑い日は、上着を脱いでも格が下がらない服を選ぶのが基本です。袖のあるワンピースや、薄手のブラウスにスカートなら、上着なしでも2段目に入ります。赤ちゃんは祝い着を掛けると暑くなりやすいので、祝い着は参拝と撮影の間だけ掛け、移動中は外しておくと負担が減ります。
家族で事前に決めておく4つのこと
服を選ぶ前に、家族で次の4つを決めておくと、それぞれの服選びがほとんど迷わなくなります。
1つ目は、当日の予定。参拝だけか、祈祷・撮影・食事まであるか。2つ目は、赤ちゃんを抱く人と、祝い着を掛ける人。3つ目は、基準になる人とその段。4つ目は、家族で使う3色です。
この4つが決まっていれば、あとは早見表の自分の行を見て、条件に合う服を手持ちから選ぶだけです。連絡は1回にまとめて送ると、家族それぞれが同じ前提で準備できます。
決めにくいのは、たいてい2つ目の「抱く人」です。家庭や地域の習わしがある場合はそれに合わせ、特にない場合は、当日いちばん長く赤ちゃんのそばにいる人を抱く役にすると無理がありません。抱く人が決まれば、その人の前身頃と襟元の条件が決まり、ほかの家族はその人より目立たない装いにすればよいだけになります。
4つを決めたあとで予定が変わったときは、1つ目の予定だけ見直してください。祈祷がなくなれば靴と丈の条件が外れ、食事がなくなれば折れ跡と袖口の条件が外れます。条件が減る方向の変更なら、服を替える必要はありません。条件が増える方向の変更だけ、その場面の条件を満たすかを確かめます。
まとめ
- 基準:赤ちゃんの祝い着をいちばん上に置き、家族は一段控えめにそろえる
- 格の物差し:準礼装・きれいめ・きちんとした普段着の3段。差は1段以内
- 決める順番:手持ちの選択肢が少ない人を基準にし、残りを上下1段に入れる
- 母親:抱っこと授乳を先に満たす。前開きか上下に分かれる形
- 父親:上に一枚とネクタイで段が決まる。動かしやすいのは父親側
- 祖父母:抱く役かどうかで段を決める。祖父は父親とそろえる
- 上の子:じっとしていられる時間から決める。着替えを1組
- 秋冬:上着は脱ぐ前提。格は中の服で合わせ、寒さは足元と首まわりで防ぐ
- 場面:祈祷は靴と丈、撮影は色数と前身頃、食事は折れ跡と袖口
— メグラシ編集部
よくある問い
- Q. お宮参りでは、家族それぞれ何を着ればよいですか
- 赤ちゃんの祝い着がいちばん格が高い装いになるので、家族はそれより一段控えめにそろえます。母親は落ち着いた色のワンピースかセットアップで、前が開くか上下に分かれる形。父親はスーツかジャケットに襟のあるシャツ。祖母はワンピースかスーツ、祖父はスーツかジャケット。上の子は襟のある服か、それに近いきちんとした服で足ります。全員が同じ段か隣の段に入っていれば、写真に並んだときにそろって見えます。
- Q. 家族の格は、どうやって合わせればよいですか
- 準礼装、きれいめ、きちんとした普段着の3段で数えてください。いちばん格の高い人といちばん低い人の差が1段以内なら、そろって見えます。2段離れると、写真で浮く人が出ます。先に父親か祖父母のどちらか1人の装いを決め、その人を基準に残りを上下1段の範囲に入れると決めやすくなります。神社やご家庭の決まりがある場合は、そちらを優先してください。
- Q. 秋冬のお宮参りは、上着をどうすればよいですか
- 上着は社殿や室内で脱ぐ前提で選んでください。祈祷の間や撮影の瞬間は脱ぐことが多く、写真に残るのは上着の下の装いです。上着は装いより濃い色か同じ系統の色にし、丈は中の服の裾が出ない長さか、腰までの短い丈のどちらかにすると、脱ぎ着のたびに迷いません。屋外で待つ時間が長い日は、上着よりも足元と首まわりで寒さを防ぐほうが効きます。
- Q. 授乳がある母親は、何に気をつければよいですか
- 前が開く形か、上下に分かれる形を選んでください。お宮参りは移動から食事まで3時間から半日かかることが多く、その間に1回から2回の授乳が入ります。前が開くワンピースか、上だけたくし上げられるセットアップなら、授乳室でも車の中でも対応できます。背中のファスナーで着る一枚は、授乳のたびに全部脱ぐことになるので避けたほうが当日が楽です。
- Q. 祈祷・撮影・食事のどれがあるかで、服は変わりますか
- 変わります。祈祷があると靴を脱いで座る場面があるので、かがまずに脱げる靴と、座っても膝が出ない丈が要ります。撮影があると、2歩下がって2色以内に見える色数と、抱いたときに平らな前身頃が効きます。食事があると、2時間近く座るので折れ跡の出にくい素材と、手首の骨より上で終わる袖口が要ります。場面が増えるほど条件が増えるので、まず当日の予定を数えてください。
— メグラシ編集部





