なで肩をかっこよく見せたい|肩が頼りないか服に着られるかで分ける

**背中側で、肩先の骨から肩先の骨までを測ってください。**36cmに届かなければ、あなたのなで肩は「頼りなく見える」側です。肩に芯のあるジャケット、肩の上に横線が入る服で、肩を足して作るとかっこよく見えます。
37cm以上あるなら、あなたは「服に着られる」側です。肩の幅はあるのに、傾きのせいで服の肩が滑り落ち、襟が後ろへ抜けてだらしなく見えています。この場合は肩を作ろうとせず、肩の縫い目を上腕まで落とし切る形を選びます。
36〜37cmのちょうど間の人や、ジャケットでは頼りないのにニットでは着られる人は、どちらかに決めなくて大丈夫です。上着で肩を作り、中のニットで肩を落とす。1日の中で両方を使い分けるのが、いちばん失敗しません。
結論:肩を足して作るか、落とし切るか
なで肩が「かっこいい服」と噛み合わない理由は、ひとつではありません。肩の傾きは同じでも、肩の幅によって起きることが逆になります。
| 肩幅(背中側) | 起きていること | 直す向き |
|---|---|---|
| 36cm未満 | 上半身が小さく、硬い服の重さに負けて頼りなく見える | 肩を足して作る |
| 36〜37cm | 服によって、頼りなさと着られ感が入れ替わる | 上着で作り、中で落とす |
| 37cm以上 | 肩の幅はあるのに、服が傾きに沿って滑る | 肩を落とし切る |
数字は目安です。大事なのは、いま鏡の前で困っているのが「弱そう」なのか「だらしない」なのかを、先に言葉にすることです。それが分かれば、買う服の肩の形が決まります。
肩幅は背中側で、肩先の骨から骨まで
肩幅は、腕を下ろして背中側で測ります。首の付け根から腕へ向かって指でなぞると、途中で硬く出っ張った骨に当たります。そこが肩先です。左右の肩先の骨を、背骨の上を通る直線で結んだ長さが肩幅です。
1人で測るときは、壁に背中をつけて立ち、肩先の骨の位置に付箋を貼ってから、壁から離れて付箋の間を測ります。手持ちのシャツで代用するなら、標準的な大きさのシャツを平らに置き、肩の縫い目から縫い目までを測ってください。そのシャツを着たとき、縫い目が肩先の骨より外に落ちるなら、あなたの肩幅はその数字より狭いということです。
もうひとつ見ておきたいのが傾きです。首の付け根に定規を水平に当て、肩先の骨までの落差を測ります。7cmを超えるあたりから、多くの服で肩の縫い目が滑りやすくなります。落差が大きいほど、この記事の分け方がはっきり効きます。
肩が頼りなく見える側|36cm未満
肩幅が狭いなで肩は、首から腕まで一続きの細い線に見えます。柔らかい服なら、それが華奢さとして素直に出ます。ところが、かっこいい服は生地が硬く、色も濃いものが多い。その重さを支える肩の面積が足りないので、服に押されて小さく見えてしまいます。
鏡で見たときのサインは3つです。
- ジャケットを着ると、首の付け根と肩先の間がへこんで、斜めのしわが出る
- 濃い色のコートを着ると、顔だけが上に浮いて見える
- 「かわいい」とは言われるが「かっこいい」とは言われない
このどれかに当てはまるなら、足りないのは肩の面積です。服の大きさや色を変える前に、肩の上に面を作ってください。

頼りない側の秋冬|肩の上に面を作る
肩を作る方法は、強い順に3つあります。
- 薄い肩パッド:5mm前後のもの。肩の付け根から肩先までのくぼみを埋めるだけで、肩先より外へは出さない
- 肩の切り替え:肩の上に横向きの縫い目や布の重なり(ヨーク)がある服。目線が肩で横に止まる
- 肩章や肩のタブ:トレンチコートやミリタリー調の上着に付いている、肩の上のベルト。小さくても横線として効く
秋冬のジャケットなら、肩先で縫い目が止まる形を選び、肩パッドは薄いものが入っているかを試着で触って確かめます。コートは、肩章付きのトレンチや、肩の上に切り替えのあるステンカラーが合います。ニットなら、肩の上を横に走る編み地の切り替えや、肩に別布が当ててある形が、パッドの代わりになります。
色は濃くても構いません。肩に面ができれば、黒や紺でも顔は浮きません。逆に、肩を作らないまま濃い色を着ると、面積の大きい暗い色に上半身が飲まれます。
頼りない側が避けたい形
肩幅の狭いなで肩が、かっこよく着ようとして選びがちな形のうち、逆効果になるものがあります。
- 身幅の大きいオーバーサイズ:肩の縫い目が上腕まで落ちると、狭い肩がさらに狭く見える。服の中で体が泳ぐ
- ラグラン袖のコート:首から袖まで斜めの縫い目が続き、肩の傾きをそのままなぞる
- 襟の小さいジャケット:襟の幅が狭いと、肩の上に横の線が生まれない
ラグランやオーバーサイズが好きなら、中に着るのではなく、上に肩のある上着を重ねて、脱がない日に着てください。
服に着られる側|37cm以上
肩幅のあるなで肩は、服の肩の幅と自分の肩の幅は合っています。困るのは、傾きのせいで服が肩の上に留まらないことです。肩の縫い目が肩先からずり下がり、そのぶん襟が後ろへ引っ張られて首の前が開き、前の裾が上がります。
鏡で見たときのサインは次の3つです。
- オーバーサイズの服を着ると、襟が後ろへ抜けて、前が上がる
- ジャケットの肩先に、外へ向かう斜めのしわが出る
- 「おしゃれ」より「だらしない」「部屋着っぽい」と言われる
この側の人が肩パッドで肩を作ると、肩先だけが角張って、なで肩の上に別の肩を載せたように見えます。肩幅は足りているので、作る必要はありません。服が滑ることを最初から前提にした形を選びます。
着られる側の秋冬|縫い目を上腕まで落とし切る
肩の縫い目を、肩先より8cm以上外、上腕の途中に置く形(ドロップショルダー)を選んでください。最初から落ちている縫い目は、それ以上滑りません。中途半端に肩先から2〜3cm落ちる形が、いちばん「ずれている」ように見えます。
ラグラン袖もこの側には合います。首から脇へ斜めに縫い目が走るので、肩の傾きが服の線の中に消えます。秋冬のコートなら、ラグラン袖のステンカラーやバルカラー、身幅のある短めのブルゾンが、かっこよく決まりやすい形です。
襟は首の後ろが詰まったものにします。クルーネック、ハイネック、立ち襟。首の後ろで布が止まるので、服全体が後ろへ滑るのを抑えられます。前が深く開いたVネックや、襟ぐりの広いニットは、着られる側にとっては滑りやすい形です。
着られる側がもうひとつ締める場所
肩を落とし切った服は、上半身に量が出ます。そのまま下まで量があると、今度は服全体に着られます。量を止める場所を1か所作ってください。
- 丈を腰骨の高さで止める。長くても腰骨から手のひら1枚分まで
- 袖を手首が見えるところまでたくし上げる。手首の骨が出るだけで、腕の線が締まる
- 下を細くするか、まっすぐ落ちる形にする。上が大きく下も大きいと、輪郭が消える
この3つのうち2つを満たせば、肩を落とした形でもだらしなく見えません。

どちらとも取れるとき①|肩幅が36〜37cm
ちょうど間の人は、どちらかに決めようとすると、服によって当たり外れが出ます。分けるのは服の役割です。
- 上に羽織るもの(ジャケット・コート):肩を作る側。肩先で止まる形、薄い肩パッド、肩章
- 中に着るもの(ニット・スウェット):肩を落とす側。ドロップショルダー、首の後ろが詰まった襟
上着を着ている間は肩があり、脱ぐと楽な形になる。外ではかっこよく、室内では着られない。この組み合わせなら、1着ずつの当たり外れを気にしなくて済みます。
どちらとも取れるとき②|ジャケットは頼りなく、ニットは着られる
肩幅が37cm以上あるのに、ジャケットを着ると頼りなく見える人がいます。この場合は、肩幅ではなく体の厚みが原因のことが多いです。胸の前後が薄いと、肩の幅があってもジャケットの前身頃が浮いて、肩から下が空いて見えます。
試すのは、ジャケットの前を留めた状態と、開けた状態の比較です。開けたほうがかっこよく見えるなら、厚みの問題です。この人は肩を作るより、前を開けて着る形(ノーカラーや、前を留めないロング丈)を選び、ニットは落とす側の選び方をそのまま使ってください。
どちらとも取れるとき③|コートを着ると首が消える
厚手のコートを着た途端、首が短く見えて、肩も頼りなく見える人がいます。肩幅に関係なく、襟の大きいコートが肩の上に布を重ねすぎて、首と肩の境目が埋もれているためです。
この場合は、襟を立てずに寝かせる、マフラーを外に出さず中に入れる、襟の小さいコートに替える、のいずれかで首を出します。首が出ると、肩幅の判定が元に戻ります。首と肩の関係をもう少し詳しく見たい人は、なで肩を女性らしく見せる|首が長いか短いかで襟と肩線を分けるも参考になります。
ジャケットとブルゾン、どちらでかっこよく見せるか
秋冬の上着で「かっこいい」を作る代表は、仕立てのジャケットと、短い丈のブルゾンです。どちらが合うかも、肩幅で分かれます。
肩幅の狭い人は、テーラードジャケットの肩で上半身の面を作ります。丈は腰骨にかかる程度にして、下を細くすると、肩から腰まで台形の輪郭ができます。肩幅の広い人は、肩の落ちたブルゾンを腰骨丈で着て、下にまっすぐ落ちるパンツを合わせます。肩の傾きが布の中に消え、腰で輪郭が締まります。
コートの肩の選び方を、バッグの紐が落ちない位置まで含めて知りたい人は、なで肩に似合う秋冬のコート|肩線とバッグの掛け紐が落ちない位置で選ぶを見てください。
色と柄で肩を足す・消す
服の形だけでなく、肩まわりの色と柄でも、肩の見え方は動きます。
頼りない側の人は、肩の上に明るい色や横の線を置くと、肩に面が足されます。濃い色のジャケットの中に、明るい色のハイネックを入れる。ボーダーなら、肩の上まで横線が続く柄を選ぶ。肩の上に目線の止まる場所ができるので、狭い肩でも上半身が小さく見えません。
着られる側の人は、肩まわりの色を体の色とそろえ、縦の線を足します。上下を同じ色の濃淡でまとめる、前を開けて中の色を縦に見せる。肩の傾きに目線が向かず、まっすぐ下へ流れるので、落とした肩が布の量として見えにくくなります。
試着室で確かめる3つの動き
肩の形は、立っているだけでは分かりません。試着室で、次の3つを順にやってください。
- 両腕を前に伸ばす:頼りない側は、肩の上がへこまないか。着られる側は、襟が後ろへ抜けないか
- バッグを肩に掛ける:紐が滑り落ちるまでの時間を見る。すぐ落ちる服は、肩の上の布が滑りやすい
- 横を向いて鏡を見る:首の付け根から肩先までの線に、服のしわが斜めに入っていないか
3つとも気にならなければ、その服はあなたのなで肩をかっこよく見せる肩の形です。
手持ちの服で、今日から試す順番
新しく買う前に、手持ちの服で確かめられます。
まず肩幅を測り、自分がどちらの側かを決めます。次に、クローゼットから「かっこいいつもりで買ったのに着ていない服」を2〜3着出してください。それぞれの肩の縫い目が、肩先で止まる形か、上腕まで落ちる形か、中途半端に2〜3cm落ちる形かを見ます。
頼りない側なのに落ちる形を持っていたら、上に肩のある上着を重ねて着直します。着られる側なのに肩先で止まる形を持っていたら、前を開けて、首の後ろが詰まったニットを中に入れます。中途半端に落ちる形は、どちらの側にとっても扱いにくいので、次に買い替えるときに形を変えてください。
肩の形が自分の側に合うだけで、色や柄を変えなくても、同じ服の見え方は変わります。
よくある問い
- Q. なで肩に肩パッドは古く見えませんか
- 古く見えるのは、肩先より外へ張り出す厚い肩パッドです。なで肩の頼りなさを直すのに要るのは、肩の付け根から肩先までのくぼみを埋める5mm前後の薄いものだけで、外からは入っていると分かりません。肩先より外に1cm以上出るなら厚すぎます。
- Q. オーバーサイズの服を着ると、どうしても襟が後ろに抜けます
- なで肩は肩の傾きに沿って服が背中側へ滑るので、首の後ろが詰まった襟(クルーネックやハイネック)を選ぶと止まります。前が深く開いた襟や、襟ぐりの広いニットは滑りやすいので、かっこよく着たい日には避けてください。
- Q. メンズライクな服が好きですが、なで肩でも似合いますか
- 似合います。ただし男性の服は肩が水平な体を前提に作られているので、肩の縫い目をそのまま肩先に合わせると、肩の下にしわが出ます。肩幅が37cm以上なら、縫い目を上腕まで落とす大きめの形を選ぶと、傾きが服の中に隠れます。36cm未満なら、身幅の大きい服より、肩に芯のあるジャケットのほうがかっこよく見えます。
- Q. バッグの紐が落ちるのも、かっこよく見えない原因ですか
- 原因の一つです。肩に掛けた紐を何度も直す動作は、それだけで頼りない印象になります。かっこよく見せたい日は斜め掛けにするか、手に持つ形のバッグにしてください。肩幅が狭い人は短めの持ち手、広い人は斜め掛けのほうがまとまります。
— メグラシ編集部





