肩幅が広い人に似合わない服|秋冬の試着で肩が張って見えたときの直し方

**試着室の鏡の前で、肩が張って見えて服を戻した。その服の肩の高さに、横の線がありませんでしたか。**襟ぐりの端、袖の付け根のふくらみ、肩パッドの角、胸の高さの横縞。肩幅が広い人が「似合わない」と感じる服は、ほとんどが肩の高さに横の線か横の面を足している服です。
原因は肩ではありません。服が肩の高さに1本の横の線を足すと、肩の幅がその線の長さとして読まれるからです。だから、似合わない服は服の形で決まり、直し方も服の線の向きで決まります。この記事では、秋冬によく試着する10の服を取り上げて、着方で直せる服と、形そのものが直せない服に分けます。
首元と重心の原則は肩幅広いと感じる人の服選びに、肩幅の測り方と服の肩線の読み方は肩幅は測ってから選ぶに分けてあります。この記事は、服を1着ずつ直す話です。
結論:直せる服と、直せない服に分かれる
先に10の服を、着方で直せるかどうかで分けます。自分が試着で戻した服の行だけ見てください。
| 服 | 肩に足している線 | 着方で直せるか |
|---|---|---|
| ボートネック | 襟ぐりの横の線 | 襟ぐりの横幅が肩幅の6割までなら直せる |
| パフスリーブ | 肩先の丸い面 | ふくらみの高さが2cmまでなら直せる |
| 肩パッドのジャケット | 肩先の角 | 肩線が肩先から2cm以上外なら直しにくい |
| 胸の高さの横縞 | 胸の横の線 | 直せる |
| 太い糸の厚手ニット | 肩まわりの厚み | 直せる |
| 肩が大きく落ちたオーバーサイズ | 二の腕の高さの横の線 | 落ち幅6cmまでなら直せる |
| 詰まった丸首 | 首から肩への広い面 | 直せる |
| 肩に飾りのあるコート | 肩の上の横の線 | 飾りが縫い付けなら直しにくい |
| ケープ・ポンチョ | 肩から広がる面 | 丈が腰より下なら直せる |
| 短い丈の羽織り | 胸の高さの裾の線 | 直せる |
**直せない服は、服の形そのものが肩の高さに横の線を作っている服です。**それ以外の多くは、首元・ストール・下半身の3つの着方で直せます。
まず測る|肩幅と腰の幅
直し方の目安を決めるために、2つの幅を測ります。鏡の前で、正面から見た幅です。
| 測るもの | 測り方 | 使い方 |
|---|---|---|
| 肩幅 | 背中側から、左右の肩先の骨の角どうしを直線で | 襟ぐりや肩線の目安に使う |
| 正面の肩の幅 | 鏡に正面から映して、肩の外側の端から端まで | 腰の幅と比べる |
| 正面の腰の幅 | 鏡に正面から映して、腰まわりのいちばん広いところ | 肩の幅と比べる |
| 首の付け根から肩先 | 片側ずつ | 襟ぐりの開きの目安に使う |
正面の肩の幅を、正面の腰の幅で割ってください。1.05以上なら、肩の高さの横の線が目に入りやすい体です。1.0前後なら、服の横の線が肩の幅より目立つことは少なく、この記事の直し方は控えめで足ります。肩幅の測り方の細かい条件は肩幅は測ってから選ぶに書いてあります。
肩が張って見える3つの仕組み
服が肩を張って見せるときは、次の3つのどれかが起きています。
| 仕組み | 起きていること | 見分け方 |
|---|---|---|
| 横の線を足す | 襟ぐり・縞・裾の線が肩の高さに1本入る | 鏡で肩の高さに水平な線が見える |
| 横の面を足す | 肩まわりに布の厚みやふくらみができる | 横から見て肩に段差がある |
| 肩線が外に出る | 服の肩の縫い目が肩先より外にある | 肩先を指で押すと、縫い目がさらに外にある |
**1つの服に2つ以上入っていると、着方では直しにくくなります。**たとえば、肩パッドで肩線が外に出たうえに、肩の上に飾りのベルトがあるジャケットは、線と肩線の両方が肩の高さにあります。
服の肩線は、肩先から何cmか
服の肩の縫い目がどこにあるかで、肩の見え方は大きく変わります。袖を通して、腕を下ろした状態で、肩先の骨の角と縫い目の位置を比べてください。
| 肩線の位置 | 肩幅が広い人の見え方 |
|---|---|
| 肩先より1cm以上内側 | 袖の付け根が肩に食い込み、肩の角が浮く |
| 肩先の真上 | 肩の実際の幅どおりに見える |
| 肩先から1〜2cm外 | 肩の角がやわらいで見える |
| 肩先から2〜4cm外(肩パッドあり) | 肩の幅が広がって見える |
| 肩先から3〜6cm外に落ちる(パッドなし) | 肩の角が消えて、布がなだらかに下りる |
| 肩先から7cm以上外に落ちる | 二の腕の高さに横の線ができる |
**同じ「肩線が外」でも、肩パッドで張っているか、布が落ちているかで逆の結果になります。**張っている肩線は肩の幅を広げ、落ちている肩線は肩の角を消します。
失敗1|ボートネックで、肩の端まで横の線が伸びる
ボートネックは、襟ぐりが鎖骨に沿って横に広く開いています。襟ぐりの端が肩先に近いほど、肩の高さに長い横の線ができます。
| 襟ぐりの横幅 | 肩幅に対する割合 | 着方で直せるか |
|---|---|---|
| 首の付け根から左右5cmずつ | 肩幅の4割前後 | 直さなくても着られる |
| 首の付け根から左右8cmずつ | 肩幅の5割前後 | ネックレスを縦に垂らせば直せる |
| 首の付け根から左右11cmずつ | 肩幅の6割前後 | ストールを縦に垂らせば直せる |
| 肩先の近くまで | 肩幅の7割以上 | 着方では直しにくい |
**直し方は、襟ぐりの中に縦の線を1本入れることです。**胸の中ほどまで届く長めのネックレスを垂らすと、襟ぐりの横の線が縦の線で区切られます。襟ぐりの横幅が肩幅の6割を超える服は、縦の線を入れても横の線が勝つので、買う前に襟ぐりの端と肩先の距離を確かめてください。
失敗2|パフスリーブで、肩先に丸い面ができる
肩の付け根にギャザーを寄せてふくらませた袖は、肩先の外側に丸い面を足します。肩幅が広い人がパフスリーブを着ると、肩先がもう一段外に広がって見えます。
直し方は、ふくらみの高さで分かれます。肩先から上へのふくらみが2cmまでなら、上にVネックのカーディガンを前を開けて羽織ると、ふくらみがカーディガンの中に収まります。3cm以上盛り上がる袖は、羽織っても形が残るので、着方では直しにくい服です。袖のふくらみが好きな人は、肩ではなく肘から下がふくらむ袖を選ぶと、同じ甘さのまま肩の高さに面が足されません。
ふくらみの高さは、腕を下ろした状態で、肩先の骨の角から袖のいちばん高いところまでを横から見て測ります。鏡に横向きで立ち、肩先に指を当てて、指の上に袖の布が何cm乗っているかを見れば分かります。秋冬のニットのパフスリーブは、夏のブラウスより布が重いぶん、ふくらみが下がって2cm以内に収まっていることも多いので、夏に避けた形でも一度試してみる価値があります。
失敗3|肩パッドのジャケットで、肩の角が外へ出る
秋冬のジャケットには、肩線をまっすぐ張るための肩パッドが入っているものが多くあります。肩パッドは、肩先に角を作り、肩線を外へ押し出します。
肩線が肩先から1〜2cm外に出る程度なら、前を開けて着て、中に縦に開く首元のトップスを合わせれば直せます。**肩線が肩先から2cm以上外に出ていると、肩の幅そのものが広がって見えるので、着方では直しにくくなります。**肩パッドが面ファスナーやスナップで留めてある服なら、外すだけで肩線がなだらかに落ちます。縫い付けてある場合は、パッドの薄いものか、パッドのないジャケットを選んでください。
売り場でパッドの厚みを確かめるには、ジャケットの肩先を上から指でつまみます。指のあいだに1cm以上の厚みがあれば、しっかりしたパッドが入っています。5mm前後なら、形を整える程度の薄いパッドで、肩線がほとんど外に出ないことが多い服です。仕事でジャケットが欠かせない人は、パッドの厚みで選ぶと、試着の回数を減らせます。
失敗4|胸の高さの横縞で、肩の幅が線の長さになる
横縞のニットは、秋冬の定番です。縞が胸の高さに入ると、その縞の長さが肩の幅と並んで読まれます。
| 縞の幅 | 縞の位置 | 着方で直せるか |
|---|---|---|
| 1cm以下の細い縞 | 全体 | 遠目には面になるので直さなくてよい |
| 2〜3cmの縞 | 全体 | 前を開けた羽織りで縦を足せば直せる |
| 5cm以上の太い縞 | 胸の高さ | 羽織りとストールの両方で直す |
| 太い縞 | 腰から下だけ | 直さなくてよい |
| 太い縞 | 肩のすぐ下に1本 | 肩の線と重なるので直しにくい |
**直し方は、前を開けた羽織りで、縞の横の線を左右で切ることです。**カーディガンやジャケットの前を開けて着ると、縞は体の中央の幅だけになり、肩の端まで続かなくなります。
羽織りの前の開き幅は、胸の中央で15〜20cmほどが目安です。開きが狭すぎると縞がほとんど見えず、横縞を着る楽しさがなくなります。開きが広すぎると縞の幅が肩の幅に近づいて、羽織った意味が薄れます。縞の色が強い服ほど、羽織りは縞の中のどれか1色に近い色を選ぶと、縦の線がくっきりと入ります。
失敗5|太い糸の厚手ニットで、肩まわりに厚みが出る
太い糸で編んだローゲージのニットは、肩まわりに布の厚みができ、肩の上に段差が出ます。肩幅が広い人が着ると、肩の幅に厚みが足されて、上半身が一回り大きく見えることがあります。
直し方は、首元と身頃で縦を作ることです。Vネックか、前開きのカーディガンの形を選ぶと、首元から胸に縦の線ができて、肩の厚みから目がそれます。丸首のローゲージを着るなら、肩の縫い目が肩先から3〜5cm外に落ちている形を選んでください。縫い目が落ちていると、厚みのある布が肩の角ではなく腕の上に乗り、肩に段差ができません。
編み地の向きも見てください。肩のあたりに横方向の畝や柄が入ったニットは、厚みに横の線まで足されます。縄編みが縦に走るニットなら、厚みはあっても線は縦になるので、肩幅が広い人にも着やすいローゲージです。
失敗6|大きく肩の落ちたオーバーサイズで、二の腕に横の線ができる
肩の縫い目が大きく落ちたオーバーサイズの服は、肩の角を消してくれる一方、落ちすぎると二の腕の高さに縫い目の横の線ができます。
| 落ち幅(服の肩幅−自分の肩幅) | 見え方 | 着方で直せるか |
|---|---|---|
| 3〜6cm | 肩の角がなだらかに消える | 直さなくてよい |
| 7〜10cm | 二の腕の上に縫い目が来る | 袖を肘まで上げて縦のしわを作れば直せる |
| 11cm以上 | 二の腕の中ほどに横の線 | 着方では直しにくい |
**落ち幅3〜6cmのオーバーサイズは、肩幅が広い人の味方です。**落ち幅が大きすぎる服は、袖を肘までたくし上げて、腕に縦のしわを作ると、横の線がしわに紛れます。
落ち幅は、服の寸法表の肩幅から、自分の肩幅を引いて出します。寸法表がない服は、服を平らに置いて左右の肩の縫い目の頂点どうしを測ってください。肩幅が広い人は、同じ服でもほかの人より落ち幅が小さく出ます。売り場の見本で「肩が落ちたデザイン」と書かれていても、自分が着ると肩先の真上に縫い目が来ることがあるので、数字で確かめるのが確実です。
失敗7|詰まった丸首で、首から肩まで広い面になる
首の付け根ぴったりに詰まった丸首のニットは、首から肩先まで布が1枚の広い面になります。首元に縦の線がないので、肩の幅がそのまま面の広さとして見えます。
直し方は、首元に縦の線を足すことです。胸の中ほどまで届くネックレス、縦に垂らした細長いストール、前を開けたシャツを下に重ねて襟を出す。どれか1つで、首から胸に縦の線が入り、肩の面が左右に分かれます。秋冬のタートルネックも同じで、首に沿う細いタートルより、首から少し離れて縦に折り返るタートルのほうが、首元に縦の面ができます。
詰まった丸首の服は、下にシャツを重ねるのがいちばん手軽です。シャツのボタンを2つ開けて、襟をニットの外に出すと、襟の先が鎖骨の下で縦のV字を作ります。シャツの襟の先が長いほど、縦の線も長くなります。
失敗8|肩に飾りのあるコートで、肩の上に線が増える
トレンチコートの肩のベルトや、肩から背中にかけての切り替え布、肩のボタン。こうした飾りは、肩の高さに横の線をもう1本足します。
飾りがボタンで取り外せるものなら、外して着れば直せます。**縫い付けてある飾りは、着方では直しにくい部分です。**ただ、飾りの幅が肩の幅の3分の1以下の細いものなら、襟を立てて首元に縦の面を作ると、肩の飾りより首元に目が行きます。肩から背中の切り替えは後ろ姿で目立つので、試着のときは後ろを合わせ鏡で確かめてください。
飾りのあるコートを選ぶなら、飾りの色を見るのも手です。肩のベルトや切り替えがコートと同じ色で目立たないものなら、線は近くでしか見えません。コートと違う色の飾りや、光る金具のついた飾りは、離れた位置からも横の線として読まれます。同じ形のコートで迷ったら、飾りがコートの色に溶け込んでいるほうを選んでください。
失敗9|ケープやポンチョで、肩から広がる面になる
ケープやポンチョは、肩を頂点に布が丸く広がります。肩幅が広い人が着ると、肩の幅が布の広がりの始まりとして強調されます。
直し方は、丈で決まります。**裾が腰より下まである長いケープは、布が縦に長く落ちるので、肩の幅より縦の長さが目に入ります。**腰より上で終わる短いケープは、肩の高さから胸の高さまでの横の広がりだけが残るので、着方では直しにくくなります。前が開くケープなら、前を開けて中に縦の線を見せてください。
ケープの布の重さも効きます。薄く軽い布のケープは、肩の上でふわりと広がって、肩の幅に布の広がりが足されます。厚手のウールのように重さのある布なら、肩からまっすぐ下に落ちて、横の広がりが小さくなります。秋冬のケープを選ぶときは、ハンガーにかけた状態で、裾が肩の幅より大きく外へ広がっていないかを見てください。
失敗10|短い丈の羽織りで、胸の高さに裾の線が来る
ボレロや丈の短いカーディガンは、裾が胸から腰のあいだで終わります。その裾の横の線が肩に近いほど、肩の幅と裾の線が並んで、上半身が横長の四角に見えます。
直し方は、裾の線を縦に変えることです。前を開けて着て、裾を左右に分けると、横の線が体の中央で切れます。さらに、ボトムを腰から下に量のある形にすると、裾の線より下に横の量ができて、上半身の四角が全身の中で小さくなります。
短い丈の羽織りを選ぶときは、裾の高さを肩からの距離で見てください。肩先から裾まで25cm未満の羽織りは、裾の線が肩のすぐ下に来て、肩の幅と並んで読まれます。35cm以上あって、裾がウエストの高さまで届くものなら、裾の線は腰の側の線として読まれ、肩とは切り離されます。同じ短い丈でも、ウエストで止まる丈を選ぶと、前を閉めて着る日にも肩が張って見えにくくなります。
直せる服と直せない服の見分け方
試着室で、その服が着方で直せるかどうかを見分ける手順です。
| 確かめること | 直せる | 直しにくい |
|---|---|---|
| 肩線の位置 | 肩先の真上か、布で3〜6cm落ちる | 肩パッドで2cm以上外 |
| 襟ぐりの横幅 | 肩幅の6割まで | 肩幅の7割以上 |
| 肩のふくらみ | 高さ2cmまで | 高さ3cm以上 |
| 肩の飾り | 取り外せる | 縫い付け |
| 前が開くか | 開く | 開かない |
| 丈 | 腰より下まである | 胸から腰のあいだで終わる |
**6つのうち2つ以上が「直しにくい」側なら、その服は買う前に戻してください。**1つだけなら、この記事の着方で直せることが多い服です。
着方で直す①|首元を縦に開ける
直せる服のほとんどは、首元を縦に開けるだけで変わります。
| 首元の開け方 | 縦の線の長さ | 合わせる服 |
|---|---|---|
| シャツのボタンを2つ開ける | 鎖骨の下まで | 詰まった丸首のニットの下に |
| Vネックのニット | みぞおちの上まで | ローゲージのニット、横縞の羽織りの下に |
| 前開きのカーディガンを開ける | 裾まで | 横縞、短い丈の服の上に |
| 長めのネックレス | 胸の中ほどまで | ボートネック、丸首に |
縦の線は、長いほど肩の横の線を区切ります。鎖骨から胸の中ほどまで、10cm以上の縦の線があると、肩の高さの横の線より縦の線のほうが目に入ります。
着方で直す②|ストールとマフラーを縦に垂らす
秋冬は、ストールやマフラーで首元に縦の線を作れます。巻き方で、肩の見え方が逆になります。
| 巻き方 | 肩の見え方 |
|---|---|
| 首にぐるぐる巻いて肩の上に量を置く | 肩の高さに横の量が足される |
| 肩に広げて羽織る | 肩の幅がストールの幅として広がる |
| 首に1回かけて、両端を前に縦に垂らす | 胸に縦の線が2本できる |
| 片側に長く垂らす | 体の片側に長い縦の線ができる |
両端を前に縦に垂らす巻き方が、肩幅が広い人にはいちばん効きます。垂らした端がみぞおちより下まで届く長さのストールを選んでください。寒い日にしっかり巻きたいときは、首に1回巻いたあと、余った両端をやはり前に垂らせば、首元の暖かさと縦の線の両方が残ります。
着方で直す③|下半身に量を足す
上半身で直しきれないときは、下半身に量を足して、全身の中で肩の幅を小さく見せます。
| 下半身の量の足し方 | 効き方 |
|---|---|
| 裾に向かって広がるスカート | 腰から下に横の量ができる |
| 裾幅の広いワイドパンツ | 足元に横の量ができる |
| 厚手の素材のボトム | 下半身に面の厚みができる |
| 甲の隠れる厚めの靴 | 足元に重さができる |
**肩の幅と、裾の幅が近くなるほど、肩の幅は目立たなくなります。**肩幅が40cmなら、スカートやパンツの裾幅も40cm前後あると、上下の釣り合いが取れます。
手持ちの服を、直す順番
クローゼットに「肩が張って見えるから着ていない服」があるなら、次の順に着方を試してください。上から順に、手間が少なく、効き方の大きい手です。
| 順番 | 試すこと | 効く服 |
|---|---|---|
| 1 | 前を開けて羽織る | 横縞、短い丈の羽織り、ローゲージのカーディガン |
| 2 | 長めのネックレスを縦に垂らす | ボートネック、詰まった丸首 |
| 3 | ストールの両端を前に垂らす | 詰まった丸首、肩の飾りのあるコート |
| 4 | 下半身を裾の広がる形にする | 短い丈の羽織り、パフスリーブ |
| 5 | 袖を肘までたくし上げる | 肩が大きく落ちたオーバーサイズ |
| 6 | 取り外せる肩パッドや飾りを外す | 肩パッドのジャケット、トレンチ |
**1から3までで直る服が、いちばん多いはずです。**6まで試しても肩の高さに横の線が残る服は、形そのものが直せない服なので、着る日を選ぶ服として扱ってください。たとえば、座って胸から上しか見られない食事の日には向かなくても、コートを着て歩く日の中の1枚なら、肩はほとんど見られません。
一式で見る|秋冬の3つの日
ここまでの直し方を、秋冬によくある3つの日に当てはめます。
仕事の日は、ラグラン袖か肩線が肩先の真上のジャケットに、Vネックの薄手ニットを合わせます。首元にはみぞおちの上まで縦の線が入り、肩の高さに横の線はありません。ボトムは膝下丈の、裾に少し広がりのあるスカートにすると、肩の幅と裾の幅が近くなります。
休日は、横縞のニットを着たい日です。縞のニットの上に、前を開けたロングカーディガンを羽織り、縞が肩の端まで続かないようにします。首には細長いストールを1回かけて、両端を前に垂らします。ボトムは裾幅の広いワイドパンツにして、足元にも横の量を作ります。
食事や集まりの日は、パフスリーブのブラウスを着たい日です。肩のふくらみを1本の横の線として残し、首元は深めのVに開いたカーディガンで縦の線を作ります。肩の上の線は1本まで、首元と下半身で釣り合いを取るという決め方を、3つの日すべてで同じように使っています。
秋冬のコートの選び方
コートは、秋冬の服の中でいちばん面積が大きく、肩の見え方への効き方も大きい服です。
| 見るところ | 選びたい形 | 試着で確かめたい形 |
|---|---|---|
| 肩線 | 肩先の真上から1〜2cm外、ラグラン袖 | 肩パッドで肩線が張ったもの |
| 襟 | 縦に開くテーラード襟、ノーカラーのV | 横に大きく広がる襟 |
| 肩の飾り | なし | 肩ベルト、肩の切り替え |
| 着丈 | 膝前後、膝下 | 腰丈 |
| 前の合わせ | 開けて着ても形が崩れない | 閉めないと形にならない |
ラグラン袖のコートは、肩の角に縫い目が来ないので、肩幅が広い人がいちばん失敗しにくい形です。首元から袖に斜めの線が走り、肩の横の線がなくなります。
コートの試着では、中に秋冬のいつものニットを着た状態で確かめてください。薄手のシャツの上で合わせたコートは、厚手のニットを中に着ると肩まわりが1〜2cm張り、肩線が外に押し出されます。とくに肩パッドのあるコートは、中の厚みで肩の角がさらに強く出るので、試着の日の服装で結果が変わります。
骨格タイプで変わるところ
肩幅が広い人でも、骨格タイプによって、直し方の効き方が少し変わります。
| 骨格タイプ | 肩幅が広いときに起きやすいこと | 直し方の重点 |
|---|---|---|
| ストレート | 肩から胸に厚みがあり、上半身が四角く見える | 首元を深く縦に開ける |
| ウェーブ | 肩幅はあるが体が薄く、肩の角だけ目立つ | 肩線をなだらかに落とす |
| ナチュラル | 肩先の骨の角がはっきり出る | 布を肩から少し離して落とす |
骨格タイプといかり肩の違いはいかり肩と骨格ストレートの違いに分けてあります。
どちらとも取れるとき①|肩幅は広いが、なで肩
肩先から肩先までは長いのに、首の付け根から肩先まで線が下がっている人がいます。この場合、肩の高さに横の線を足しても、線が斜めに下がるので、肩幅が広い割に肩が張って見えにくくなります。
このときは、失敗1のボートネックや失敗3の肩パッドのジャケットが、ほかの人より着やすくなります。なで肩の人は、肩パッドが肩の傾きを水平に近づけてくれるからです。反対に、失敗6の肩が大きく落ちた服は、なで肩の傾きと落ちた肩線が重なって、肩がさらに下がって見えることがあります。
どちらとも取れるとき②|肩幅が広いのか、いかり肩なのか
肩幅は横の長さ、いかり肩は肩の傾きです。横から見て、首の付け根から肩先までがほぼ水平なら、いかり肩の要素もあります。
両方がある人は、肩の高さの横の線がいちばん強く出ます。**この記事の10の失敗のうち、肩の上に直接乗る失敗2・3・8を先に避けてください。**首元や裾の線の失敗は、着方で直せます。いかり肩の人の秋の重ね着の直し方はいかり肩のノースリーブに書いてあります。
どちらとも取れるとき③|好きなデザインが肩の上にある
パフスリーブが好き、肩のベルトのあるトレンチが好き。好きなデザインが、ちょうど肩の上に横の線を足す形のこともあります。
そのときは、その1着以外の場所から横の線を減らしてください。**好きな1着の肩の線はそのまま残し、首元は縦に開け、下半身に量を足す。**肩の上の線が1本だけなら、首元と下半身の2か所で釣り合いが取れます。全身のうち、肩の高さの横の線を1本までにする、と決めておけば、好きな服をあきらめなくて済みます。
試着室で見る順番
試着室では、次の順に確かめてください。1着あたり1分で終わります。
| 順番 | 見ること | 合格の目安 |
|---|---|---|
| 1 | 肩線の位置 | 肩先の真上か、布で3〜6cm落ちる |
| 2 | 肩の高さに水平な線があるか | ない、または1本だけ |
| 3 | 横から見て肩に段差があるか | 段差がない |
| 4 | 前を開けて着たときの縦の線 | 鎖骨から10cm以上の縦の線ができる |
| 5 | 腕を前に伸ばしたときの肩 | 肩の布が突っ張らない |
| 6 | 手持ちのボトムと合わせた全身 | 肩の幅と裾の幅が近い |
**2番目の「肩の高さに水平な線があるか」がいちばん早い判定です。**線が2本以上あれば、その服は着方で直しにくい側です。試着室の鏡が小さいときは、一歩下がってスマートフォンで正面の写真を撮り、画面の上で肩の高さに指を水平に当ててみてください。指と重なる線が服の上に何本あるかを数えれば、鏡の前で迷うより早く決められます。
よくある行き違い
**「肩幅が広い人は、肩を出してはいけない」。**肩を出すかどうかより、肩の高さに横の線があるかどうかが効きます。縦に開いた首元なら、肩が見えても張っては見えません。
**「大きめの服を着れば肩幅は目立たない」。**肩線が肩パッドで張った大きめの服は、かえって肩の幅を広げます。選ぶのは大きさではなく、肩線がなだらかに落ちる形です。
**「暗い色を着れば肩は小さく見える」。**色は面の明るさを変えますが、肩の高さの横の線は色が暗くても残ります。線の向きを先に直してください。
**「肩幅は服では変えられないから、あきらめるしかない」。**変えるのは肩ではなく、服が足す線の向きです。似合わないと感じた服の多くは、着方で直せます。
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— メグラシ編集部
よくある問い
- Q. 肩幅が広い人に似合わない服には、どんなものがありますか
- 肩の高さに横の線や横の面を足す服です。横に広く開いたボートネック、肩がふくらむパフスリーブ、肩パッドで肩線が外へ出るジャケット、胸の高さに入った幅の広い横縞、肩まわりに厚みが出る太い糸のニット、肩に飾りのあるコート、肩から広がるケープなどがそうです。どれも肩が悪いのではなく、服が肩の高さに横の線を1本足しているので、肩の幅がその線の長さとして読まれます。
- Q. 似合わないと感じた服は、もう着られませんか
- 服によって分かれます。横縞のニットや詰まった首元の服、短い羽織りは、首元を縦に開けたり、ストールを縦に垂らしたり、下半身に量を足したりすれば、着方で直せます。一方で、肩線が肩先より2cm以上外に出るジャケットや、襟ぐりの横幅が肩幅の6割を超えるボートネックは、服の形そのものが肩の高さに横の線を作っているので、着方では直しにくい服です。
- Q. 秋冬のコートは、どんな形を選べばいいですか
- 肩線が肩先の真上か、肩先から1〜2cm外に落ちる程度のもの、襟が縦に開くもの、着丈が膝前後まであるものが扱いやすい形です。ラグラン袖のコートは肩の角に縫い目が来ないので、肩の張りが目立ちにくくなります。反対に、肩に飾りのベルトがあるコートや、肩から背中に切り替えのあるコート、短い丈のコートは、肩の高さに横の線が増えるので、試着で確かめてから選んでください。
- Q. 肩幅が広いのか、いかり肩なのか分かりません
- 肩幅は肩先から肩先までの横の長さ、いかり肩は首の付け根から肩先までの傾きの角度で、別のものです。肩幅が広くてもなで肩の人もいれば、肩幅は普通でもいかり肩の人もいます。横から見て首の付け根から肩先まで線がほぼ水平なら、いかり肩の要素もあります。両方ある人は、この記事の直し方に加えて、肩の傾きに合わせた肩線の選び方も確かめてください。
— メグラシ編集部





