イエベ秋の黒髪|重く見える境目と、髪を染めずに顔映りを戻す服の色

黒髪が重く見える日があります。イエベ秋の方に多い行き詰まりです。ただ、原因は髪ではありません。髪の黒と、肌の色の間に、明るさの橋がかかっていないだけです。橋は襟元でかけられます。染めずに、今日から変えられる話です。
まず、自分の黒髪が「真っ黒」かどうかを確かめる
黒髪と一口に言っても、実際には2種類あります。ここを見分けないと、以降の調整が半分ずれます。
判定は屋外で行ってください。室内の照明では、どの髪も真っ黒に見えます。
- 晴れた日の屋外(日陰でも可)に出る
- 毛先を10cmほどつまんで持ち上げ、空を背景にする
- 光が透けた部分の色を見る
| 透けた色 | 判定 | 顔まわりの条件 |
|---|---|---|
| 赤茶・こげ茶が透ける | 黒に近い茶(明度2〜3) | 条件はゆるい。暖色が広く使える |
| 青黒く見える、ほぼ透けない | 真っ黒(明度0〜1) | 顔まわりに明度7以上が必須 |
イエベ秋は黄みと深みの側にいるタイプなので、黒に近い茶であれば、そもそも大きな調整は要りません。 問題が起きるのは、青黒い真っ黒のほうです。
何が起きているのか──明度差の話
真っ黒は明度0〜1。日本人の頬の明るさはおおむね明度4〜6です。髪と肌の差は4〜6段あります。ここまでは自然な差です。
問題は、その外側に何を置くかです。
- 顔まわりが明度2以下(黒・チャコール・濃紺):髪と服が地続きになり、顔だけが浮いた島のように見える
- 顔まわりが明度4〜5(中間グレー・カーキ):肌と服が同じ段になり、輪郭が消えて平坦に見える
- 顔まわりが明度7以上(生成り・ベージュ・ライトキャメル):髪→肌→服と段が並び、顔が中央に収まる
髪と顔まわりの服の差が5段以上あれば、黒髪のままで顔映りは戻ります。 数えるのは1回で済みます。
イエベ秋が置くべきは「明るい暖色」
明るければ何でもいいわけではありません。イエベ秋は黄みと濁りの側にいるので、明るさだけ足して色みを外すと、今度は色が浮きます。
顔から20cm以内に置く色は、次の帯から選んでください。
| 色 | 明度 | 黒髪との相性 |
|---|---|---|
| 生成り・アイボリー | 8〜9 | 中心。もっとも安定する |
| ライトキャメル | 7〜8 | 髪の黒と肌をなめらかにつなぐ |
| ベージュ・ライトモカ | 7 | 落ち着いた場に向く |
| オリーブ・カーキ(明るめ) | 6〜7 | 深さを残したいとき |
| テラコッタ・レンガ(明るめ) | 6 | 顔まわりに血色が足りない日 |
避けたいのは、純白と明るい青み系のパステルです。どちらも明るさは足りますが、色みがイエベ秋の側から外れるため、髪の黒と服の白が別々に見えます。
襟元3cmで足りる
「明度7以上を顔まわりに」と言われても、全身を明るくする必要はありません。見え幅は2〜3cmで効きます。
- 黒いニットの下に、生成りのカットソーを2cm見せる
- 黒いジャケットの内側に、ベージュのシャツの襟を出す
- 首に沿わせるように細いストールを1周巻き、前で2cm見せる
理由は、顔に反射して返ってくる光が、いちばん近い面から来るからです。面積ではなく距離が効きます。 胸元で10cm広げるより、首元で2cm見せるほうが結果は大きく出ます。
耳元の1点で、光を足す
もうひとつの方法が、光る点を1つ置くことです。
- 真鍮色・ゴールド系の小さなピアスかイヤリング
- 艶のあるべっ甲調の髪留め
- 光沢のあるボタン1つ
イエベ秋は、金属なら黄み寄りのゴールド系が地続きになります。点は1つか2つまで。 3か所以上に散らすと、点が線になって効果が薄れます。
どちらとも取れるとき──重いのか、締まっているのか
黒髪の判断でいちばん迷うのが、「重く見えているのか、落ち着いて見えているのか分からない」という状態です。ここを厚く書きます。
方法1:2m離れて写真を撮る。 鏡は至近距離なので、髪の質感しか見えません。2m離れて全身を撮り、画面を小さくして見てください。縮小したときに顔がどこにあるか分からなければ、重い側です。 顔の位置がすぐ分かるなら、締まって見えている側です。
方法2:白黒に変換する。 色を消して明るさだけにすると、段差が読めます。髪と服が同じ黒の面としてつながっていれば橋がかかっていません。髪・肌・服が3つの段に分かれていれば足りています。
方法3:1か所だけ変えて撮り比べる。 インナーを生成りに替えるだけ、耳元を足すだけ、と1回に1つずつ変えて撮ります。2つ以上同時に変えると、どちらが効いたか分かりません。
方法4:時間帯を揃える。 朝と夕方では顔色が1段動きます。比較する写真は同じ時間帯・同じ場所で撮ってください。
方法5:判定が割れたら「明るいほうを1か所足す」で構いません。 明度7を襟元に2cm入れて損をすることは、まず起きません。迷っている時間のほうがもったいない、というのが実際のところです。
黒を保たなければならない日の調整
式典、就職活動、弔事など、黒を選べない日があります。動かせる場所は限られますが、ゼロではありません。
| 動かせる場所 | イエベ秋の調整 |
|---|---|
| インナー・シャツ | 純白ではなく生成りかアイボリーへ |
| ストッキング・靴下 | 黒でも、光沢のない面を選ぶ |
| リップ | 青みの強い色を避け、テラコッタ寄りかブラウンローズへ |
| チーク | ピンクよりアプリコット寄りへ |
| 金具 | シルバーよりゴールド系へ(許される場面のみ) |
いちばん効くのはインナーの白の種類です。 純白と生成りの差は数字では小さいのですが、顔の下に来る面なので結果は大きく出ます。
髪を明るくする選択肢と、この記事の位置
もちろん、髪の側で調整する方法もあります。イエベ秋の場合、黄み寄りのブラウンやオリーブブラウンへ数段上げると、顔まわりの条件はぐっとゆるみます。髪色そのものの範囲はイエベ秋の髪色にまとめました。
この記事は髪を変えない前提での調整です。役割が違うので、どちらを読んでも重複しません。髪を明るくできる状況なら髪から、できないなら襟元から。順番はそれだけです。
季節で変わること
- 春夏:光が強く、真っ黒の髪はより黒く出ます。襟元は明度8〜9(生成り)まで上げると釣り合います
- 秋冬:光が弱く低いため、明度7(ベージュ・キャメル)でも十分に橋がかかります
- 梅雨・曇天:全体の明るさが落ちるので、明度8以上を1か所は残してください
同じ組み合わせが1年中うまくいくことはありません。 季節で1段ずらす、と決めておくと迷いません。
髪型でも、顔まわりの明るさは変わる
色を替えなくても、髪の置き方で顔まわりの条件は動きます。真っ黒の髪が顔の横を全部覆っていると、明るい面が入る隙間がありません。
- 耳を出す:耳の前後に肌の面ができ、髪と顔の間に橋がかかります
- 前髪を分けて額を見せる:顔の上側に明るい面が戻ります
- 後ろでまとめる:顔の輪郭線の外側が明るくなります
- 顔まわりだけ少し内側に入れる:影が濃くなるので、重く見える日は逆に外へ
いちばん効くのは耳を出すことです。 耳元は顔から10cm以内で、肌の面としては小さくても距離が近いぶん強く働きます。ここに光る点を1つ足せば、襟元の調整と合わせて2か所から光が返ります。
髪をまとめられない日は、分け目を変えるだけでも構いません。分け目の位置が変わると、額の見える面積が変わります。
メイクで足せるのは「血色」ではなく「明るさ」
黒髪が重く見える日にリップを濃くすると、かえって全体が重くなることがあります。足すべきは色の濃さではなく、光の返る面です。
- ハイライト系の光る面を、頬骨の上と鼻筋に細く。顔の中に明るい面が1つできます
- チークはアプリコット寄りに。イエベ秋は、ピンクより黄み寄りの血色が地続きになります
- リップはテラコッタ寄りかブラウンローズ。青みの強い色は、黒髪と組むと顔だけが浮きます
濃くするより、明るさを1か所足す。 服の襟元でやっていることと、原理は同じです。顔まわり全体で、光の返る面をいくつ作れるかという話に集約されます。
自分がイエベ秋かどうか、確定していない場合
黒髪の扱いは、タイプが違うと結論が変わります。ブルベ側であれば、顔まわりに置く明るい色は生成りではなくオフホワイトになり、金具もシルバー系に寄ります。
- イエベ秋:生成り・キャメル・ゴールド系
- ブルベ夏・冬:オフホワイト・ライトグレー・シルバー系
- イエベ春:アイボリー・ライトキャメル、明度はさらに高め
タイプが曖昧なままなら、イエベ・ブルベの違いで先に側を決めてください。イエベ秋で顔映りが落ちる色の扱い方はイエベ秋に似合う色・似合わない色にまとめています。
今日やることは3つだけ
- 屋外で毛先を透かし、真っ黒か黒に近い茶かを決める
- 顔から20cm以内に、明度7以上の暖色を2〜3cm入れる
- 耳元か襟元に、光る点を1つ置く
これで足りなければ、そのときに髪の側を考えます。順番を逆にしないでください。 襟元は今日変えられて、今日戻せます。
手持ちを仕分ける20分
一度やっておくと、以降の朝が速くなります。
- 手持ちのトップスを全部出す
- 明度7以上の暖色(生成り・アイボリー・ライトキャメル・ベージュ)を抜き出す
- その枚数を数える
- 3枚以上あれば、黒髪のままで週の大半をまわせます
2枚以下だった場合、次に足す1枚の方向は決まっています。 生成りかアイボリーのカットソーを1枚。インナーとして使えるものが1枚あるだけで、手持ちの黒いニットもジャケットも全部が使えるようになります。
先に外側を買い足すより、内側を1枚。顔に接する層のほうが、面積の大きい外側より結果に効きます。
— メグラシ編集部
よくある問い
- Q. イエベ秋に黒髪は似合わないのですか
- 似合わないのではなく、顔まわりの色に条件が付くだけです。イエベ秋は暖かく深い色域なので、髪が真っ黒だと髪と肌の間に色の橋がありません。襟元に明度7以上の暖色(生成り・ベージュ・キャメル)を置けば、髪はそのままで顔映りが戻ります。
- Q. 自分の黒髪が真っ黒かどうかは、どう確かめますか
- 屋外の日光の下で毛先を持ち上げ、透けた部分の色を見てください。赤茶やこげ茶が透けるなら黒に近い茶で、青黒く見えるなら真っ黒です。室内の照明では判定できないので、必ず屋外で確かめてください。
- Q. 黒髪のまま顔を明るく見せる方法はありますか
- 顔から20cm以内に明度7以上の色を置くのがいちばん確実です。インナーの見え幅を2〜3cm広げる、生成りのストールを首に沿わせる、光る小さな耳元を1点足す。この3つのうち1つで足ります。
- Q. 黒髪に黒い服を合わせてもいいですか
- 顔まわりに1か所明るさを入れれば成立します。髪と服がどちらも明度2以下だと段差が消え、平坦に見えます。襟の内側に生成りを2〜3cm、または艶のある小さな金具を1点入れてください。
- Q. 就職活動で黒髪と黒スーツが決まっている場合はどうしますか
- 動かせるのはインナーとメイクだけです。インナーは純白より生成りかアイボリーへ、リップは青みの強い色を避けてテラコッタ寄りかブラウンローズへ。この2点で、同じ黒でも顔の印象は変わります。
— メグラシ編集部





