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編み上げのワークブーツは上二段の紐で裾の乗り方が決まる|締めれば筒が立ち、抜けば裾が乗る

メグラシ編集部//読了 12分
丸いつま先の編み上げブーツの紐を上まで締め、筒の立ち方を見ている場面

丸いつま先の編み上げブーツが合わせにくいのは、靴の形が一つに決まっていないからです。上二段の紐で、筒は立ちも倒れもします。 締めるか抜くか。先にそれを決めれば、裾の置き場所は自動的に決まります。

見るのは、上二段の紐をどうするか

編み上げの靴は、履く人が形を変えられる数少ない靴です。紐を上まで通して締めれば筒が立ち、上二段を抜けば筒が外へ倒れます。

判定の軸はひとつです。

上二段の紐:締める・抜く

締めれば裾を上で止める形、抜けば裾を乗せる形。その日の裾の丈で、どちらを選ぶかが決まります。

紐で、筒は立ちも倒れもする

紐を最後まで通して締めると、筒が足首に沿って立ちます。履き口の輪郭がはっきり出て、そこに一本の線が引かれます。

線がはっきりしているので、その上で裾を止めると、区切りが読めます。裾の終わりと履き口のあいだに2〜3cmの空きをつくると、脚と靴が別のものとして見えます。この形は足首が固定されるので、歩きやすくもあります。長く歩く日、階段の多い日は、この形を選んでください。

反対に、上二段の紐を通さずに残すと、筒の上のほうが外へ倒れます。倒れた筒は輪郭がゆるむので、そこに布が乗っても境目が争いません。

裾を乗せる形は、この状態でいちばんきれいに収まります。布が筒の傾きに沿って落ち、靴の上半分が布の下に隠れます。外から見えるのは、甲から下の部分と、編み上げの段の一部だけです。脱ぎ履きも楽になるので、室内で靴を脱ぐ予定のある日はこちらが実用的です。下の段が締まっていれば、甲で足が押さえられるので脱げません。

どちらの形にするかは、履くときの数秒で決まります。一日の途中で変えることもできます。 移動のあいだは締めておいて、着いてから上二段を抜いて裾を落とす。手間は片足十秒ほどです。

締める・抜くの2段階

上二段筒の形裾の置き方
締める立って、履き口の輪郭が出る履き口の2〜3cm上で止める
抜く外へ倒れて、輪郭がゆるむ筒の上に乗せる

どちらが正しいということはありません。 手持ちの裾の丈に合わせて、靴の側を動かせるという話です。

裾は、乗せるか上で止めるか

裾が足首より上で終わる丈なら、締める形を選んでください。空きが確保できるので、区切りがはっきりします。

裾が足首より下まである丈なら、抜く形を選んでください。乗せた布が筒の傾きに沿って落ちます。無理に上げると、布の輪が筒の上に浮きます。

丈がどちらとも取れる日は、その日の予定で決めてください。歩く量が多いなら締める、脱ぎ履きが多いなら抜く。 見え方はどちらも成立するので、実用の側で決めて構いません。

紐の結び目は、垂らすか内側へ入れるか

結んだあとの紐の端は、そのまま垂らすと甲の上にもう一本の線をつくります。足元の情報が一つ増えるので、静かに収めたい日は内側へ入れてください。

内側に入れると、外から見えるのは編み上げの段だけになります。輪郭が整理され、靴が一つの面として読まれます。

裾を乗せる形の日は、結び目が布の下に隠れます。この場合はどちらでも構いません。見えない部分の始末は、歩きやすさだけで決めてください。

甲の紐は、縦の線を一本引いている

編み上げの靴は、甲の上に紐の段が並びます。この段は、つま先から履き口へ向かう縦の線として読まれます。

縦の線があるぶん、足の甲が長く見えます。これは丸いつま先のかさを打ち消す方向に働くので、丸いつま先と編み上げの組み合わせは、それ自体で釣り合っています。

紐の色を靴と変えると、この線がはっきりします。同じ色にすると線が弱まり、靴が一つの面としてまとまります。足元を静かにしたい日は、靴と同じ色の紐を選んでください。

紐は、靴の中でいちばん簡単に替えられる部分です。同じ一足でも、紐を替えるだけで足元の印象が一段動きます。 明るい色の紐は縦の線を強く出し、暗い色の紐は靴の面に溶けます。二本持っておいて、その日の全身で差し替えるという使い方もできます。

段の数も見ておいてください。段が多い一足は、縦の線が細かく刻まれるので、情報として密になります。段の少ない一足は、線が粗いぶん静かに見えます。密な一足を履く日は、他の場所の情報を減らしてください。

つま先の丸みと、裾幅の関係

裾幅足元の見え方判定
甲の広さより狭いつま先だけが前に張り出す乗せずに上で止める
甲の広さと同じくらい裾から靴へ線がつながる基準
甲の広さより広い靴が布の下に隠れる乗せる形なら成立

丸いつま先は前方向にかさがあります。 裾が細すぎると、靴だけが前に出て見えるので、その日は乗せずに上で止めて、脚と靴を切り離してください。

茶の濃さで、合わせる暗い色が変わる

茶の濃さ色の向き並ぶ色
明るい茶黄の側生成り・こげ茶・深い緑
赤みのある茶中間濃紺・灰・こげ茶
黒に近い濃い茶暗い側どの暗い色とも並ぶ

明るい場所で一度確かめてください。 室内では、どの濃さも同じ暗い茶に見えます。窓際に持っていくと、黄が入っているか赤が入っているかが読めます。

履き込むほど、茶は濃くなっていきます。買ったときの濃さと、一年後の濃さは違います。季節の変わり目に一度、明るい場所で見直しておくと、合わせ先を更新できます。

濃さは、一足の中でも均一ではありません。折れ曲がる甲の部分は色が濃く残り、平らな側面は明るいままです。 どちらの色で判断するかというと、面積の広い側面のほうです。遠くから見たときに読まれるのは、広い面の色だからです。

秋のボトムスは、濃い色が増えます。濃紺、黒、深い茶。明るい茶のブーツは、これらの濃い色の下で、足元に明るい区切りをつくります。 全身を暗くまとめた日に、足元だけ一段明るくなる形は、そのままで成立します。無理に上へ同じ明るさを返す必要はありません。

靴下は筒の中|見せるかどうか

締める形の日は、履き口の上に2〜3cmの空きができます。この空きに靴下を見せるかどうかで、足元の区切りが変わります。

靴と同じ濃さの靴下なら、足元が縦に伸びて一つのかたまりになります。明るい色の靴下なら、履き口の上に輪ができて、脚と靴が分かれます。

抜く形の日は、筒の中に靴下が入り、外からは見えません。厚手のものを選んでも見え方は変わらないので、気温だけで決めて構いません。

丈は、筒の上端より高いものを選んでください。筒より短い靴下だと、歩いているうちに下がって、筒の中でたるみます。たるんだ靴下は、筒の内側に厚みをつくって、履き口の形を外から押し広げます。 見えない場所ですが、外から見える形には影響します。

秋が深まって厚手の靴下に替える時期は、靴のほうも一段ゆるめてください。厚みが増したぶん、同じ締め方だと足が窮屈になります。紐は毎日結び直すものなので、その日の靴下に合わせて締め具合を変えられます。

歩く量で、締め方を決める

見え方が同じなら、実用で決めるのがいちばん速い判断です。歩く時間が長い日、坂や階段の多い日は、上まで締めて足首を固定してください。

短い移動が続く日、室内で脱ぎ履きする日は、抜いておくと出入りが楽です。抜いた形でも下の段が締まっていれば歩けます。

底が厚く硬い靴なので、歩く量が多い日ほど足首の固定が効きます。上二段を締めるかどうかは、見え方の判断であると同時に、その日の疲れ方の判断でもあります。 見え方だけで抜く形を選んだ日に、思ったより歩くことになった、という食い違いが起きやすいので、予定を先に見てください。

秋から冬にかけて、この靴は履く機会が増えます。一日の予定を見て、朝に締め方を決める。 靴の形をその日に合わせられることが、編み上げのいちばんの利点です。

どちらとも取れるとき|裾が長すぎて乗りすぎる

抜く形にしたのに、裾が長すぎて筒の下端まで届いてしまう。この場合は、裾を一回だけ折って長さを詰めてください。 折り幅3〜4cmで、乗る位置が筒の上半分に戻ります。

折りたくない日は、締める形に切り替えて、裾を靴の上に落としてください。長い裾が靴を覆いますが、履き口が立っているぶん、布の下に形が残ります。

裾が筒の下端まで届いてしまうと、靴の存在がほとんど見えなくなります。それでも構わない日と、靴を見せたい日があります。 見せたい日は折る、見せなくてよい日はそのまま。判断はその一点だけです。

どちらとも取れるとき|筒が立たない

上まで締めても、筒が外へ倒れてしまう一足があります。革がやわらかくなっているか、筒がもともと低い作りかのどちらかです。

この場合は、立たせる形を諦めて、乗せる形で組んでください。靴の性質に合わせて、裾の丈のほうを選ぶ。 逆向きの判断ですが、結果は同じところに着きます。

どちらとも取れるとき|裾を乗せると足元が重く見える

乗せた布と靴が一つの塊になり、足元が重く感じられる日があります。この場合は、乗せる量を減らしてください。 裾を一回折って、筒の上半分だけに乗るようにします。

もう一つの方法は、上に一つ、同じくらいの濃さの面を置くことです。かばん、巻きもの、羽織りのいずれか。足元だけが濃いという状態が解けると、重さが分散します。

よくある失敗と、その直し方

よくある失敗起きること直し方
上まで締めた筒に長い裾をかける立った履き口と布が争い、輪郭が乱れる上二段を抜いて筒を倒す
抜いた筒の上で裾を止めるゆるんだ輪郭の上に空きができて宙に浮く上まで締めて履き口を立てる
結び目を前に垂らしたままにする甲の上に線がもう一本増える筒の内側へ入れる
細い裾を丸いつま先に合わせるつま先だけが前に張り出す乗せずに上で止める
履き込んだ茶を昔の濃さで合わせる合わせ先がずれる明るい場所で濃さを見直す

まとめ|上二段で、その日の形を決める

  1. 編み上げのブーツは、上二段の紐で筒が立ちも倒れもする
  2. 締めると筒が立つ。裾は履き口の2〜3cm上で止める
  3. 抜くと筒が倒れる。裾はそのまま筒の上に乗る
  4. どちらを選ぶかは、裾の丈と、その日歩く量で決める
  5. 茶の濃さは明るい場所で確かめる。履き込むほど濃くなる

この形の靴は、合わせ方が決まっていないと感じられがちです。 けれどそれは、靴の側に二つの形があるからでした。先に靴の形を決めてしまえば、裾の置き場所は一つに定まります。

同じ考え方は、紐で締める靴すべてに使えます。丈の短いものでも、甲だけを締めるものでも、締め具合で輪郭が変わる靴は、まず輪郭を決める。 手順は同じです。

次にこの靴を履く日は、玄関で上二段をどうするかだけ決めてください。そこが決まれば、あとは裾を置くだけです。

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— メグラシ編集部

よくある問い

Q. 編み上げのブーツに、裾はかけるべきですか、上で止めるべきですか
紐の締め方で答えが変わります。上まで締めると筒が立ち、履き口の輪郭がはっきり出るので、裾は履き口の上で止めたほうが線が読めます。上二段を抜くと筒が外へ倒れ、そこに裾が自然に乗ります。裾が長い日は抜く形、短い日は締める形。靴のほうを裾に合わせて調整できるのが、編み上げの利点です。
Q. 上二段を抜くと、脱げやすくなりませんか
下の段が締まっていれば、足の甲で固定されるので脱げません。編み上げの靴は、甲の部分で足を押さえる作りになっていて、履き口はそれを補助しています。長く歩く日や、階段の多い日は上まで締めたほうが安定します。短い移動の日や、室内で脱ぎ履きする日は、抜いておくと出入りが楽になります。
Q. 紐の結び目はどう始末すればいいですか
前に垂らすか、筒の内側へ入れるかの二択です。垂らすと、甲の上に紐の線がもう一本増えて、足元の情報が多くなります。内側へ入れると、外から見えるのは編み上げの段だけになり、輪郭が静かに収まります。裾を乗せる形の日は、乗せた布の下に結び目が入るので、そのままでも見えません。
Q. 茶色のブーツに合わせる暗い色は何がいいですか
茶の濃さで変わります。明るい茶は黄の側にあるので、生成りやこげ茶、深い緑と並びます。赤みのある茶は、濃紺や灰とも並びます。ほとんど黒に近い濃い茶は、黒の代わりとして使えるので、どの暗い色とも合います。手持ちの一足がどの濃さかを、明るい場所で一度確かめてください。
Q. つま先の丸い靴には、どんな裾幅が合いますか
つま先の丸みと同じくらいか、少し広い裾が噛み合います。丸いつま先は前方向にかさがあるので、裾が細すぎると、足元だけが前に張り出して見えます。裾幅が甲のいちばん広いところと同じくらいなら、裾から靴へ線がつながります。細い裾しか無い日は、裾を乗せずに履き口の上で止めて、脚と靴を切り離してください。

— メグラシ編集部

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