甲の薄い革のローカットは靴下の厚みで決まる|2mmを超えると靴の形が消える

側面に細い線の入った、甲の薄い革のローカット。この一足が決まらない日は、たいてい靴下が厚すぎます。 生地が厚いと甲が持ち上がり、靴の薄さと縫い目の線が消えます。判定は、靴下をつまむだけで終わります。
見るのは、靴下の厚みと、履き口から出る長さ
この形の靴は、足の甲の形がそのまま外から見えることで成立しています。底が平たく、甲を覆う革が薄く、側面に線が走っている。この三つが、足の輪郭に沿って読まれます。
判定の軸は2つです。
靴下の生地の厚み:薄い・ふつう・厚い 履き口から出す長さ:0cm・2cm・5cm以上
前者がこの靴を履けるかどうかを決め、後者がその日の足元の区切り方を決めます。厚みのほうが先です。
厚みの測り方|履き口を二つ折りにしてつまむ
靴下の履き口を二つ折りにしてください。その部分を親指と人差し指ではさみ、はさんだ厚みを親指の爪の白い部分の幅と比べます。
爪の白い部分より薄ければ薄い側、同じくらいならふつう、明らかに厚ければ厚い側です。生地一枚あたりで言うと、薄い側が1mm未満、ふつうが1〜2mm、厚い側が3mm以上に当たります。
手で触った感触より、はさんで比べるほうが正確です。 起毛した靴下は触ると柔らかいので薄く感じますが、はさむと厚みがあります。逆に、目の詰まった靴下は硬く感じても薄いことがあります。
測るのは履き口ではなく、足の甲に当たる部分でも構いません。ただし靴下によっては、かかとやつま先だけを厚く編んであるものがあります。甲に当たる面を選んでつまんでください。 そこが靴の中でいちばん高さを取る場所です。
厚み3段階
| 厚み | 甲の持ち上がり | この靴での扱い |
|---|---|---|
| 1mm未満 | ほぼ変わらない | そのまま履ける |
| 1〜2mm | わずかに上がる | 履けるが縫い目の線を確認 |
| 3mm以上 | 2〜3mm持ち上がる | 別の靴に回す |
分かれ目は3mmです。 それより下なら、この靴の形は保たれます。
同じ靴下でも、洗って乾かした直後は繊維が起きていて、少し厚くなります。買ったばかりのものも同じです。判定に迷う一足は、履いた状態で靴に入れて、紐を結べるかどうかで決めてください。 いつもより紐が短く感じるなら、その靴下は厚い側です。
足のむくみでも同じことが起きます。夕方は朝より甲が高くなるので、朝ちょうどだった靴下が夕方には厚い側に回ります。長く歩く日は、一段薄いほうを選んでおくと安全です。
なぜ、厚い靴下で靴の形が消えるのか
甲の薄い靴は、革が足の甲の丸みに沿って落ちるように作られています。そのあいだに厚い生地が入ると、革が持ち上げられて、丸みではなく角ができます。
角ができると、側面に入った線がまっすぐでなくなります。線は本来、つま先からかかとへ向かって一直線に走るはずのもので、そこが折れると足元の情報が増えます。
もうひとつ起きるのが、紐の緩みです。厚い靴下で甲が上がると、紐を結ぶ位置が高くなり、甲の上の面が狭くなります。 面が狭くなるほど、紐の交差が密に見えて、足元がこまごまします。
確かめ方は、履いた状態で真横から見ることです。側面の線に定規や指を沿わせて、線と指のあいだに隙間ができるかを見てください。 隙間ができるなら、甲が持ち上がっています。
履き口から出す長さ|0cm・2cm・5cm以上
厚みが足りていれば、次は長さです。三択で決めてください。
0cmは、履き口の中に完全に隠す形です。足首から下がひと続きに見えるので、足の縦の長さがそのまま出ます。裾が長い日、脚の線を切りたくない日に向きます。
2cmは、履き口の上に細い帯が一本出る形です。靴と脚のあいだに区切りが入るので、靴の輪郭がはっきりします。靴の色と服の色が近い日に向きます。
5cm以上は、くるぶしを越えてふくらはぎの手前まで上げる形です。ここまで来ると、靴下は靴の付属品ではなく、服の一部として読まれます。色を選ぶ責任が生まれるぶん、外したときの影響も大きくなります。
避けたいのは1cm前後です。 隠すつもりで隠しきれていない長さに見えます。0cmにするか、あと1cm上げて2cmにするか、どちらかへ寄せてください。
秋に素足で履けるのは、朝の気温15度まで
素足に近い状態は、この靴の形がいちばんよく見える履き方です。甲の高さが変わらないので、革の落ち方も線もそのまま出ます。
ただし革の内側は汗を吸います。気温が下がると、吸った分だけ内側が冷えます。朝の気温が15度を下回る日からは、薄い一枚を入れてください。
薄い靴下なら、甲の高さは1mmしか変わりません。見え方をほとんど落とさずに、内側の条件だけを変えられます。 履き口の低いものを選べば、外からは素足に近いままです。
靴下の色|靴に合わせるか、ボトムスに合わせるか
二択です。
靴と同じ色にすると、足元がひと続きの塊になります。靴下が見えていても区切りが生まれないので、足の縦の長さがそのまま読まれます。
ボトムスと同じ色にすると、脚の線が靴の手前まで下りてきて、そこで止まります。脚と靴が別のものとして分かれるので、靴の形がはっきり見えます。
どちらも成立します。決めかねる日は靴に合わせてください。 靴は面積が小さいので、選択を外したときの影響も小さく済みます。
第三の色を置くこともできますが、その場合は全身のどこかに同じ色をもう一つ置いてください。足元にだけ他と関係のない色があると、そこで目が止まります。
置く先は、首から上か手元です。足元と離れているほど、二つの点を結ぶ線が長くなります。同じ色の巻きもの、同じ色の手提げ、同じ色の袖口。どれでも構いません。
秋は服の色が暗い側へ寄る時期です。暗い服に明るい靴下を合わせると、足首の細い帯だけが強く光ります。明るい靴下を選ぶ日は、長さを0cmにして履き口の中へ隠すか、同じ明るさの色を上にもう一つ置いてください。
裾との関係|裾が靴下を隠す日
裾が足首を覆う丈だと、靴下の長さを決めた意味がなくなります。裾の終点が、履き口より上にあるかどうかを先に見てください。
裾が履き口にかぶさっているなら、靴下は0cm扱いで構いません。見えないので、厚みだけを守れば足ります。
裾が足首の骨より上で終わっているなら、靴下は見えます。このときだけ、長さの三択が意味を持ちます。
裾幅の広い一本を履く日は、歩くたびに裾が上下します。止まっているときは隠れていても、歩くと2〜3cm上がって靴下が見えます。動いたときの見え方で決めてください。
甲の薄い靴かどうかの見分け
手持ちがこの形に当たるかどうかは、横から見れば分かります。床から甲のいちばん高いところまでに、指が二本までしか入らない靴が、甲の薄い側です。
もうひとつの目安は、履いたときに足の指の付け根の骨が革の上から浮き出て見えるかどうかです。浮き出て見えるなら、革が薄く、足の形が外へ伝わっている状態です。
この二つに当てはまる靴なら、この記事の判定がそのまま使えます。側面に線があるかどうかは、判定には関係ありません。線は、甲が持ち上がったときに崩れが見えやすくなるという目印にすぎません。
線の無い一足でも、縫い目やつま先の縁が同じ役目をします。横から見て、つま先からかかとへ向かう水平の要素が一つでもあれば、それを基準に甲の持ち上がりを読めます。
反対に、甲に指が三本以上入る靴は、ここでの判定の外です。そちらは厚い靴下を前提にできる作りなので、生地の厚みで悩む必要がありません。手持ちを一度並べて、指二本までの側と三本以上の側に分けておくと、靴下を選ぶ手間が半分になります。
どちらとも取れるとき|厚い靴下しか無い
その日は別の靴に回してください。厚い靴下を前提に作られた靴は他にあります。 甲に余裕のある一足、履き口の広い一足、紐で甲の高さを調整できる一足。どれもこの日のための靴です。
どうしてもこの一足で出たいなら、紐を一段抜いて甲の面を広げてください。上の一段を通さないだけで、甲の上の面が数ミリ広がります。 それでも線が折れて見えるなら、その日は諦めるほうが速く決まります。
どちらとも取れるとき|足首だけが冷える
薄い靴下で長さを5cm以上にしてください。厚みで温度を取ろうとすると靴の形が崩れますが、長さで取るなら形は変わりません。
覆う面積を増やすほうが、生地を厚くするより効きます。ふくらはぎの手前まで上げれば、足首の周りに空気の層ができます。空気の層は、生地そのものより厚みを取らずに温度を保ちます。
長さを5cm以上にすると、靴下は服の一部として見えます。そのときは色を、ボトムスと同じか、ボトムスより一段暗い色にしてください。 脚の線が途切れずに靴まで下りるので、足首の細い帯だけが浮くことがなくなります。
裾の中に入れてしまう手もあります。裾口の狭い一本なら、靴下の上端を裾の中へ入れれば外からは見えません。見えないまま面積だけを増やせるので、形を守りながら温度を取れます。
どちらとも取れるとき|靴の中で足が動く
薄い靴下に替えたことで、靴の中に余裕ができることがあります。このときは、紐の下二段を締め直してください。 甲の部分で足を押さえる作りなので、下を締めれば動きは止まります。
上の段だけを強く締めると、足首の前が当たって痛くなります。締めるのは下から、というのがこの形の靴の順番です。
手持ちの靴下を、一度だけ並べて分ける
朝に毎回つまむのは続きません。一度だけ全部を出して、薄い・ふつう・厚いの三つに分けてください。
分けたら、しまう場所を変えます。薄い側だけを手前に置けば、この靴を履く日は手前から取るだけになります。測る作業は一度で終わり、その後は選ぶだけです。
秋から冬にかけて買い足す靴下は、厚い側に寄りがちです。買った日に一度つまんで、どの箱に入れるかを決めてください。
よくある失敗と、その直し方
| よくある失敗 | 起きること | 直し方 |
|---|---|---|
| 起毛した靴下を薄いと思って履く | 甲が2〜3mm上がり、側面の線が折れる | つまんで爪の幅と比べる |
| 靴下を1cmだけ出す | 隠しそこねたように見える | 0cmか2cmへ寄せる |
| 厚い靴下のまま紐を強く締める | 甲の上の面が狭くなり、紐の交差が密に見える | 靴下を替えるか、上の一段を抜く |
| 足元にだけ他と関係のない色を置く | そこで目が止まる | 同じ色を全身にもう一つ置く |
| 裾の丈を見ずに靴下の長さを決める | 決めた長さが裾に隠れる | 歩いたときの裾の位置で決める |
まとめ|つまんでから、長さを決める
- 甲の薄い革のローカットは、靴下の厚みで見え方がいちばん変わる
- 厚みは履き口を二つ折りにしてつまみ、爪の白い部分と比べる
- 3mm以上なら、その日は別の靴に回す
- 長さは0cm・2cm・5cm以上の三択。1cm前後だけを避ける
- 秋は朝15度を下回ったら、薄い一枚を入れる
この形の靴が合わせにくいと言われるのは、足の形が外へ伝わる作りだからです。 伝わるということは、あいだに入れたものがそのまま出るということでもあります。
だから、選ぶのは靴ではなく靴下です。引き出しの手前に薄い側を置いておけば、この靴を履く日の判断は終わっています。
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— メグラシ編集部
よくある問い
- Q. 甲の薄い革のスニーカーに、どんな靴下を合わせればいいですか
- 薄いものを選んでください。この形の靴は、足の甲の形がそのまま外から見えることで成立しています。厚い靴下を履くと甲が2〜3mm持ち上がり、靴の側面に入った縫い目の線がまっすぐでなくなります。厚みの判定は、靴下の履き口を二つ折りにして指でつまみ、親指の爪の白い部分より薄いかどうかで分かります。薄ければそのまま、厚ければ別の靴に回してください。
- Q. 靴下は見せたほうがいいですか、隠したほうがいいですか
- 0cmか2cmか5cm以上の三択で決めてください。0cmは履き口の中に完全に隠す形で、足首から下がひと続きに見えます。2cmは履き口の上に細い帯が出る形で、靴と脚のあいだに区切りが一本入ります。5cm以上はふくらはぎの手前まで上げる形で、靴下自体が服の一部として読まれます。避けたいのは1cm前後で、これは隠しそこねたように見えます。
- Q. 秋になったら素足で履くのはやめたほうがいいですか
- 朝の気温が15度を下回る日から、靴下を入れてください。素足に近い状態は、足の甲の形がいちばんよく見える履き方ですが、革の内側が汗を吸うので、気温が下がると内側だけが冷えます。薄い靴下を一枚入れれば、甲の高さは1mmしか変わりません。見え方をほとんど落とさずに、履き心地だけを戻せます。
- Q. 靴下の色はどう決めればいいですか
- 靴と同じ色か、ボトムスと同じ色の二択です。靴と同じ色にすると足元がひと続きになり、足の縦の長さがそのまま見えます。ボトムスと同じ色にすると、脚の線が靴の手前まで下りてきて、そこで止まります。どちらも成立します。決めかねる日は靴に合わせてください。靴は面積が小さいので、外したときの影響も小さくて済みます。
- Q. 手持ちの靴下の厚みが分かりません
- 全部を並べて、一度だけ順につまんでください。履き口を二つ折りにして親指と人差し指ではさみ、爪の白い部分の幅と比べます。薄い・ふつう・厚いの三つに分けて、しまう場所を変えておけば、次からは選ぶだけになります。同じ引き出しに混ぜておくと、朝に毎回測ることになります。分ける作業は一度で終わります。
— メグラシ編集部





