タイトスカートが回る・上がる|歩いて崩れるコーデの直し方

**タイトスカートが歩くと崩れるとき、崩れ方は4つに分かれます。**回る・上がる・まとわりつく・前に寄る。それぞれ原因が違うので、どれが起きているかを先に見分けてください。
いちばん早い見分け方は、家の中で10歩歩いてから、脇の縫い目と裾の位置を鏡で見ることです。縫い目がずれていれば回る、裾が上がっていれば上がる。崩れ方が分かれば、直す場所はほとんど1か所に決まります。
タイトスカートは、体に沿う細い形のぶん、布の余りが少ないスカートです。余りが少ないということは、歩く動きを吸収できる布がないということでもあります。朝、鏡の前で立っているときは整っていても、駅まで歩くうちに、脚の動きがそのまま形に出てきます。
座ったときに裾が上がる問題はタイトスカートで座ると上がる裾で、上がり幅を測る方法から書いています。この記事は、歩いているあいだに崩れることだけを扱います。
結論:崩れ方は4つ。10歩で見分けて、1か所を直す
| 崩れ方 | 見え方 | 主な原因 | 最初の直し方 |
|---|---|---|---|
| 回る | 脇の縫い目が前か後ろへずれる | ウエストの余り、裏地の滑り、バッグ | 余りを詰めるか、バッグの側を替える |
| 上がる | 裾が膝の上へずり上がる | 歩幅と裾まわりが合わない | 歩幅を小さく、スリットのあるものに |
| まとわりつく | 布が脚に張りつく | 静電気、湿気 | 裏地とタイツの素材を替える |
| 前に寄る | 前に布がたまり、後ろが引っぱられる | 腰の位置が合わない、上の服の重さ | 穿く位置を合わせる、上を軽く |
**4つを一度に直そうとしなくて構いません。**いちばん気になる崩れ方から1つ直して、もう一度10歩歩いてください。それで落ち着けば、ほかの崩れ方は起きていないか、気にならない程度です。
10歩歩いて確かめる|脇の縫い目と裾の位置
崩れ方は、歩いたあとにしか出てきません。家の中で、いつもの靴を履いて確かめます。
| 手順 | すること | 見るところ |
|---|---|---|
| 1 | 鏡の前で、脇の縫い目を体の真横に合わせる | 縫い目が腰の骨の真上にあるか |
| 2 | 裾の位置を、膝との距離で覚えておく | 膝のお皿の上端から何cmか |
| 3 | いつもの歩幅で10歩歩いて戻る | 廊下か部屋の端から端まで |
| 4 | 鏡の前で脇の縫い目を見る | 前か後ろに何cmずれたか |
| 5 | 裾の位置を見る | 膝との距離が変わったか |
| 6 | 横を向いて、布が脚に張りついていないか見る | 太ももの前と、ふくらはぎの後ろ |
**脇の縫い目が10歩で2cm以上ずれていれば、回っています。**裾が1cm以上上がっていれば、上がっています。どちらも1cm未満なら、歩いて崩れる問題は起きていないので、座ったときや、上の服との組み合わせを見てください。
家の中で確かめるときは、靴を履いて歩いてください。素足や室内履きでは、歩幅もかかとの着き方も外と違うので、崩れ方が出にくくなります。玄関に新聞紙を敷いて、その上で足踏みをするだけでも、ある程度は分かります。
なぜタイトスカートは歩くと崩れるのか
ふつうのフレアスカートやギャザースカートは、裾に向かって布が広がっていて、脚が前に出ても布の余りが動きを受け止めます。タイトスカートは、裾まで体に沿っているので、受け止める余りがありません。
| スカートの形 | 裾まわりの余り | 歩いたときの布の動き |
|---|---|---|
| フレア、ギャザー | 多い | 布が揺れて、元の位置に戻る |
| 台形 | 中くらい | 少し揺れて、ほぼ戻る |
| タイト(スリットあり) | 少ないが、スリットが開く | スリットで動きを逃がす |
| タイト(スリットなし) | 少ない | 布全体が引っぱられて動く |
歩くたびに、前に出た脚がスカートの布を前と上へ引っぱります。**引っぱられた布が戻りきらないまま次の一歩が来ると、少しずつずれが積み重なっていきます。**10歩、100歩と歩くうちに、回ったり上がったりするのはこのためです。
ずれが積み重なるかどうかは、布が戻る力と、引っぱられる力のどちらが大きいかで決まります。ウエストがしっかり止まっている、裏地がタイツに引っかかる、布に伸びがある、といった条件がそろえば、布は元の位置に戻ります。どれかが欠けていると、戻りきれずにずれていきます。
崩れ①|回る
脇の縫い目が、歩くうちに前か後ろへずれていく。スリットが後ろの真ん中から横へ移り、ファスナーが脇から後ろへ回る。タイトスカートの崩れでいちばん多い形です。
| 回り方 | よくある原因 |
|---|---|
| いつも同じ方向に回る | 片側にかけたバッグ、利き足の歩幅 |
| 日によって回る方向が違う | ウエストの余り |
| タイツを履いた日だけ回る | 裏地とタイツの滑り |
| 上にニットを入れた日だけ回る | ニットの裾がウエストを押し広げている |
回る崩れは、本人よりも周りから先に気づかれやすい崩れです。後ろの真ん中にあるはずのスリットが斜め後ろにずれていたり、ファスナーが脇から見えていたりすると、正面からは分からなくても、横や後ろから見るとはっきり分かります。
**いつも同じ方向に回るなら、原因は体の片側にあります。**バッグをどちらの肩にかけているか、どちらの足で大きく踏み出しているかを思い出してください。日によって方向が違うなら、ウエストに余りがあって、腰の上で布が自由に動いています。
回る原因|ウエストの余り
ウエストに余りがあると、腰の上でスカートが自由に回ります。余りの量は、指で測れます。
| ウエストに入る指の本数 | 余りの量 | 回りやすさ |
|---|---|---|
| 指が入らない | ない | 回らないが、座ると苦しいことがある |
| 1本 | ちょうどよい | 回りにくい |
| 2本 | 少し多い | 長く歩くと回る |
| 3本以上 | 多い | 数歩で回る |
測るときは、スカートを穿いて、いつも穿く高さに合わせてから、ウエストの後ろ側に指を差し入れます。指が2本以上入るなら、余りが回る原因になっています。
ウエストの余りは、食事のあとや一日の終わりと、朝とで変わることがあります。朝に指が1本だったものが、夕方に2本入るようになることもあれば、その逆もあります。いつ回り始めるかを覚えておくと、余りの量のせいかどうかが分かります。
回る原因|裏地とタイツの滑り
ウエストに余りがないのに回るときは、裏地とタイツの組み合わせを疑ってください。滑りやすい素材どうしが重なると、布が戻るきっかけがなく、少しずつずれていきます。
| 裏地 | タイツ・ストッキング | 滑りやすさ |
|---|---|---|
| つるつるの化繊 | 薄いストッキング | とても滑る |
| つるつるの化繊 | 化繊の厚手タイツ | 滑る |
| つるつるの化繊 | 綿やウールの混ざったタイツ | 少し引っかかる |
| 裏地なし(表地がウールなど) | 化繊のタイツ | 引っかかる |
| 裏地なし | 素足 | 肌に引っかかる |
滑りやすさは、手で確かめられます。スカートを裏返して裏地を出し、その上にいつものタイツを重ねて、手のひらでこすってみてください。抵抗なくするすると滑るなら、穿いたときも滑ります。少し引っかかる感じがあれば、布が戻るきっかけになります。
夏は回らなかったスカートが、秋にストッキングやタイツを合わせた途端に回り始めるのは、この滑りのせいです。素足のときは肌が布に引っかかって戻る力になっていたのが、なめらかなタイツに替わって、その力がなくなったからです。
回る原因|片側のバッグ
肩にかけたバッグは、歩くたびに体の脇で揺れて、スカートの布をこすります。いつも同じ肩にかけていると、同じ方向へ布が押され続けて、スカートが回ります。
| バッグの持ち方 | スカートへの当たり方 | 回りやすさ |
|---|---|---|
| 肩にかけて、腰の横で揺れる | 脇の縫い目のあたりを前後にこする | 回りやすい |
| 肩にかけて、脇に挟む | 腰の上を押さえる | 少し回る |
| 斜めにかけて、体の前に置く | スカートに当たらない | 回りにくい |
| 手で持つ | 腕の振りで少し当たる | ほとんど回らない |
| 背中に背負う | 当たらない | 回らない |
**バッグの底がちょうど腰の横に来る長さだと、いちばん回りやすくなります。**歩くたびに、バッグの角が脇の縫い目を前へ、後ろへとこするからです。
とくに、荷物が多く重いバッグほど強く押します。通勤で書類や水筒を入れたバッグを毎日同じ肩にかけていると、そのぶん同じ方向に回り続けます。バッグをかける肩を日によって替えるだけでも、回る向きが散って、ずれが積み重なりにくくなります。
回るときの直し方
| 原因 | 直し方 | すぐできるか |
|---|---|---|
| ウエストの余り(指2本) | ウエストの内側にベルトを通すか、上から細いベルトで留める | すぐできる |
| ウエストの余り(指3本以上) | お直しでウエストを詰める | 日数がかかる |
| 裏地とタイツの滑り | タイツを綿やウールの混ざったものに替える | すぐできる |
| 裏地とタイツの滑り | あいだに綿の薄いペチコートをはさむ | すぐできる |
| 片側のバッグ | 反対の肩にかけるか、手で持つ | すぐできる |
| 片側のバッグ | 斜めにかけて体の前に置く | すぐできる |
**いちばん手軽なのは、バッグの持ち方を変えることです。**バッグが原因だった場合は、それだけで回らなくなります。変えても回るなら、ウエストの余りか裏地の滑りを見てください。
ウエストに余りがあるときは、スカートのウエストに細いベルトを締めるのも効きます。ベルト通しのないスカートなら、上に重ねるトップスをウエストに入れて、その上から細いベルトを締めれば、スカートのウエストも一緒に押さえられます。
崩れ②|上がる
歩くうちに、裾が膝の上へずり上がっていく。スリットのないタイトスカートや、膝下丈のタイトスカートで起きやすい崩れです。
| 上がり方 | よくある原因 |
|---|---|
| 歩き始めてすぐ上がる | 歩幅に対して裾まわりが足りない |
| 階段や段差で一気に上がる | スリットが浅い |
| 長く歩くと少しずつ上がる | 裏地と脚の摩擦で、布が上に引っぱられる |
| 前だけ上がる | 前に布がたまっている(崩れ④) |
裾が上がると、膝の上に横じわが寄り、スカートの丈が短く見えます。座る前から上がっていると、座ったときにはさらに上がるので、一日のうちで丈がいちばん短くなるのは、歩いて職場に着いて座った瞬間、ということもあります。
上がる崩れは、脚が前に出るたびに、裾が前上へ引っぱられることで起きます。裾まわりとスリットに、脚の動きを受け止める余裕がないと、布は上へ逃げるしかありません。
上がる原因|歩幅と裾まわり
歩幅と裾まわりの関係は、自分で測れます。
| 確かめること | 測り方 | 目安 |
|---|---|---|
| いつもの歩幅 | 床に印をつけて、10歩で進んだ距離を10で割る | 人によって50〜70cmほど |
| 裾まわり | スカートを平らに置き、裾の幅を測って2倍する | 丈が長いほど余裕が要る |
| スリットの深さ | 裾からスリットの上端まで | 膝下丈なら10cm以上が目安 |
| 階段で上がるか | 階段を2段ずつ上る動きをする | 上がるならスリットが浅い |
**膝下丈のタイトスカートでスリットがないと、ほとんどの人の歩幅では裾が引っぱられます。**膝丈くらいまでなら、裾まわりに少し余裕があれば上がりにくくなります。丈が長くなるほど、スリットの深さが効いてきます。ロング丈のタイトスカートのスリットの決め方はロングタイトスカートのコーデで、歩幅から逆算できます。
上がるときの直し方
| 原因 | 直し方 | 起きること |
|---|---|---|
| 歩幅が大きい | いつもの8割ほどの歩幅で歩く | 裾が引っぱられにくい |
| スリットが浅い | スリットのあるスカートに替える | 動きをスリットが受け止める |
| 裏地と脚の摩擦 | 裏地と滑りのよいストッキングにする | 布が脚に引っかからない |
| 丈が長い | 膝丈くらいのものに替える | 裾まわりの不足が出にくい |
| 歩きながら上がる | 階段の前に裾を下へ引いておく | 一気に上がるのを防ぐ |
ここで注意したいのは、回る崩れと上がる崩れで、タイツの直し方が反対になることです。回るときは滑りを減らし、上がるときは滑りをよくします。両方起きているときの考え方は、後の「どちらとも取れるとき①」で扱います。
崩れ③|まとわりつく
歩くうちに、スカートの布が太ももの前やふくらはぎの後ろに張りついて、脚の形がそのまま浮き出る。秋冬に急に増える崩れです。
| まとわりつき方 | 原因 | 起きやすい季節 |
|---|---|---|
| ぱちぱちと音がして張りつく | 静電気 | 空気が乾く秋冬 |
| じっとりと張りつく | 湿気、汗 | 雨の日 |
| 歩くたびに裏地が脚に絡む | 裏地が柔らかく軽い | 季節を問わない |
| ニットのスカートが張りつく | 布の重さが足りない | 秋冬 |
**ぱちぱちと音がしたり、脱いだときに布が脚に吸いつくように離れないなら、静電気です。**静電気は、空気が乾いて、こすれ合う素材の組み合わせが悪いときに起きます。秋冬はこの2つがそろいやすい季節です。
まとわりつくときの直し方
| 原因 | 直し方 |
|---|---|
| 静電気(裏地もタイツも化繊) | タイツを綿やウールの混ざったものに替える |
| 静電気 | 裏地側に静電気を防ぐ吹き付けをかける |
| 静電気 | あいだに綿の薄いペチコートをはさむ |
| 湿気 | 裏地の厚いもの、張りのある表地のものを選ぶ |
| 裏地が柔らかく軽い | 裾に重さのある表地のものに替える |
まとわりつきは、脚の形がそのまま浮き出るので、スカートの細い形がかえって崩れて見えます。タイトスカートの形の美しさは、布が体から少しだけ離れて、まっすぐに落ちていることにあります。張りついた瞬間に、その落ち方が消えてしまうのです。
**化繊と化繊の組み合わせは、静電気がもっとも起きやすい組み合わせです。**裏地とタイツのどちらか1つを、綿かウールの混ざったものにするだけで、まとわりつきはかなり減ります。服の静電気をそもそも起こしにくくする方法は服の静電気にまとめています。
出かける前に、静電気を防ぐ吹き付けを裏地側にかけておくのも手軽です。表地にかけると、素材によってはしみになることがあるので、かけるのは裏地側にしてください。
崩れ④|前に寄る
歩くうちに、前の布がお腹の下あたりにたまって横じわが寄り、後ろの裾が引っぱられて上がる。横から見ると、裾が前下がり、後ろ上がりに傾いています。
| 前に寄る原因 | 見分け方 |
|---|---|
| 穿く位置が低い | ウエストが腰骨の上に乗っている |
| 穿く位置が高い | ウエストが体のいちばん細いところより上にある |
| 上に入れた服の重さ | 厚手のニットを入れた日だけ起きる |
| 前に重心をかけて歩く | 靴のつま先側が擦り減っている |
横から写真を撮って、裾が床と平行かどうかを見るのが、いちばん早い確かめ方です。前が下がり、後ろが上がっていれば、前に寄っています。座ったときに後ろにできる横じわの見方は、座る場面の記事で詳しく扱っているので、ここでは歩いているあいだの崩れだけを見ます。
前に寄るときの直し方
| 原因 | 直し方 |
|---|---|
| 穿く位置が低い | ウエストを体のいちばん細いところに合わせる |
| 穿く位置が高い | 1〜2cm下げて、腰の骨の上で止める |
| 上に入れた服の重さ | 上の服を外に出すか、薄いものに替える |
| 前に重心をかけて歩く | 背すじを伸ばし、かかとから着地する |
**穿く位置は、スカートを買ったときに決められた位置があります。**ウエストのボタンやファスナーの上端が、体のどこに来るように作られているかは、試着のときに確かめておくと、毎朝穿く位置で迷いません。
上に合わせる服で崩れる|ニットの裾が押す
タイトスカートの崩れは、スカートだけでなく、上に合わせる服でも起きます。とくに秋冬は、ニットとの組み合わせで崩れが増えます。
| 上の服 | 起きる崩れ | 直し方 |
|---|---|---|
| 厚手のニットを入れる | ウエストが押し広げられて回る | 外に出すか、前だけ入れる |
| 厚手のニットを外に出す | ニットの裾がスカートの上で引っかかり、回る | ニットの裾をスカートのウエストより下で終わらせる |
| 薄手のブラウスを入れる | ほとんど起きない | そのままでよい |
| 丈の長いカーディガン | 裾がスカートの脇をこすって回る | 前を開けて、裾を脇から離す |
| 起毛の上着 | 表地と上着の裾が絡む | 上着の裾をスカートの裾から10cm以上離す |
**厚手のニットをウエストに入れると、ニットの厚みでスカートのウエストが内側から押し広げられます。**指1本だった余りが、ニットを入れると指が入らないほど詰まる一方で、ニットの厚みの上でスカートが滑りやすくなり、回り始めます。秋のニットとタイトスカートの丈の合わせ方は秋のタイトスカートコーデで、ニットの厚みと着丈から決められます。
靴で崩れる|ヒールの高さと歩幅
靴によって歩幅と歩き方が変わるので、同じスカートでも、靴で崩れ方が変わります。
| 靴 | 歩き方 | 起きやすい崩れ |
|---|---|---|
| 高いヒール | 歩幅が小さく、前に重心 | 前に寄る |
| 低いヒール、パンプス | 歩幅は中くらい | 起きにくい |
| ローファー、平らな靴 | 歩幅が大きくなる | 上がる、回る |
| スニーカー | 歩幅が大きく、速く歩く | 上がる |
| ブーツ | 足首が固定され、膝から振り出す | 上がる |
**平らな靴やスニーカーの日は、歩幅が自然に大きくなります。**ヒールの靴では起きなかった上がる崩れが、スニーカーの日にだけ起きるなら、歩幅が原因です。その日は意識して歩幅を小さくするか、スリットのあるタイトスカートを選んでください。タイトスカートに合う靴の条件はタイトスカートに合わせる靴で確かめられます。
秋冬に起きやすい崩れ
秋冬は、タイツ、厚手の上、コートの3つが加わって、タイトスカートの崩れ方が変わります。
| 秋冬に加わるもの | 起きやすい崩れ | 理由 |
|---|---|---|
| タイツ、ストッキング | 回る、まとわりつく | 裏地と滑りやすく、静電気も起きやすい |
| 厚手のニット | 回る、前に寄る | ウエストが押し広げられ、上が重くなる |
| コート | 回る、まとわりつく | コートの裏地とスカートの表地がこすれる |
| ブーツ | 上がる | 膝から振り出す歩き方になる |
**夏には崩れなかったタイトスカートが秋冬に崩れ始めるなら、加わったもののどれかが原因です。**1つずつ外して10歩歩いてみると、どれが原因かが分かります。
コートを着る季節は、スカートの崩れがコートの下に隠れて気づきにくくなります。ところが、職場や店に入ってコートを脱いだ瞬間に、回ったスカートや張りついた裏地が目に入ります。コートを脱ぐ前に、手で脇の縫い目と裾を整えるのを習慣にしておくと、人前で慌てずに済みます。
コートの裏地とスカートの表地がこすれ合うと、静電気も起きやすくなります。コートの裏地が化繊で、スカートの表地も化繊なら、間にもう1枚、綿やウールの混ざった中の服が入るように組むと、こすれる面が変わって起きにくくなります。
通勤の途中で崩れやすい場面|階段・改札・電車
家の中の10歩では崩れなかったのに、通勤の途中で崩れる。そういうときは、家の中では出てこない動きが、通勤の道にあるからです。
| 場面 | 起きる動き | 起きやすい崩れ | 気をつけること |
|---|---|---|---|
| 駅の階段を上る | 脚を高く上げる | 上がる | 1段ずつ上る。手すり側を歩く |
| 改札を急いで通る | 歩幅が急に大きくなる | 上がる、回る | 改札の手前で歩幅を戻す |
| 混んだ電車で立つ | 体をひねる、足を開いて踏んばる | 回る | 足を肩幅より狭く置く |
| 電車の座席に座る | 腰を下ろして、立ち上がる | 前に寄る、上がる | 立ったら裾を下へ引く |
| 自転車に乗る | 脚を大きく動かす | 上がる、回る | タイトスカートの日は避ける |
**駅の階段がいちばんの難所です。**2段ずつ上ると、裾が一気に引っぱられて上がります。急いでいても1段ずつ上ると、スリットのないタイトスカートでも裾の上がりはかなり抑えられます。
電車の中で立っているときは、揺れに合わせて体をひねるたびに、スカートが少しずつ回ります。降りる前に一度、脇の縫い目を手で探って、体の真横に戻しておくと、改札を出てからの見え方が違います。
どちらとも取れるとき①|回るし、上がる
回る崩れと上がる崩れが、同じスカートで両方起きる。この場合、タイツの直し方が反対になるので迷います。
| 先に起きるのは | 原因の中心 | 直す順番 |
|---|---|---|
| 回るほうが先 | ウエストの余りか、バッグ | ウエストとバッグを先に直す |
| 上がるほうが先 | 歩幅とスリット | 歩幅を先に直す |
| 同時に起きる | 裏地の滑りと歩幅の両方 | 綿の薄いペチコートをはさむ |
同時に起きるときは、綿の薄いペチコートを1枚はさむのが落としどころです。綿はタイツに対しては少し引っかかって回りにくくし、表地の裏地に対しては滑って脚の動きを逃がします。タイツを替えるより、間に1枚入れるほうが、両方の崩れに効きます。
どちらとも取れるとき②|サイズを上げるか下げるか迷う
回るなら小さいサイズ、上がるなら大きいサイズ、と考えたくなります。ところが、サイズを替えると別の崩れが出ることがあります。
| 今の崩れ | サイズを下げると | サイズを上げると |
|---|---|---|
| 回る | 回りにくくなるが、上がりやすくなる | さらに回る |
| 上がる | さらに上がる | 上がりにくくなるが、回りやすくなる |
| 前に寄る | 前に寄りにくくなるが、座ると苦しい | さらに前に寄る |
**サイズを替えるより、ウエストだけを詰めるほうが、崩れを1つだけ直せます。**ウエストを詰めれば回る崩れは減り、裾まわりはそのままなので上がる崩れは増えません。お直しの店で、ウエストだけを指1本ぶん詰めてもらうと、手持ちの1枚がそのまま使えることが多いです。
どちらとも取れるとき③|1日の途中から崩れ始める
朝は崩れないのに、昼過ぎから回り始める、夕方になると上がりやすくなる。この場合は、スカートではなく、一日のうちに変わるものが原因です。
| 崩れ始める時間 | 考えられる原因 |
|---|---|
| 昼食のあと | ウエストの余りが変わった |
| 午後から | 座っていた時間が長く、布が座りじわでよれた |
| 夕方から | タイツが一日の動きでずれてきた |
| 帰り道だけ | バッグの荷物が増えて、持ち方が変わった |
**午後から崩れるなら、トイレのついでに一度、脇の縫い目を体の真横に合わせ直してください。**一日に一度直すだけで、帰り道まで崩れが目立たないことがほとんどです。タイツが原因のときは、タイツのウエストの位置も一緒に直します。
手持ちの1枚で直せる範囲、直せない範囲
崩れの原因によって、手持ちのまま直せるものと、直せないものがあります。
| 原因 | 手持ちのまま | お直し | 替える |
|---|---|---|---|
| バッグの持ち方 | 直せる | ― | ― |
| 裏地とタイツの滑り | 直せる | ― | ― |
| 静電気 | 直せる | ― | ― |
| ウエストの余り(指2本) | ベルトで直せる | 詰められる | ― |
| ウエストの余り(指3本以上) | ― | 詰められる | ― |
| スリットが浅い | 歩幅で一部直せる | 深くできることがある | 合わなければ替える |
| 裾まわりが足りない | 歩幅で一部直せる | ― | 合わなければ替える |
お直しの店では、ウエストを詰めるほか、裏地を替える、スリットを少し深くする、といったことも相談できます。スリットを深くできるかは、縫い代がどれだけ残っているかで決まるので、持ち込んで見てもらうのが確かです。
直せないのは、裾まわりが足りないときだけと考えてください。裾まわりは布を足さない限り広げられないので、歩幅を小さくしても上がる場合は、その1枚は歩く時間の短い日だけに回すか、手放すかを考えます。
試着室で見る3つ
次のタイトスカートを選ぶときに、歩いて崩れる1枚を避けるための確かめです。
| 見るところ | 確かめ方 | 目安 |
|---|---|---|
| ウエストの余り | 後ろに指を差し入れる | 指1本 |
| 回りにくさ | 試着室で20回足踏みする | 脇の縫い目のずれが2cm未満 |
| 上がりにくさ | いつもの歩幅で一歩踏み出す | 裾が引っぱられて上がらない |
**試着室では、立って鏡を見るだけでなく、必ず足踏みをしてください。**立ったままでは、4つの崩れのどれも出てきません。秋冬に穿くつもりなら、いつものタイツを履いて試着に行くと、裏地との滑りまで確かめられます。
いつも持つバッグを肩にかけたまま試着するのも効きます。バッグが脇の縫い目のどこに当たるかが分かるので、回る崩れが起きそうかを、買う前に見当がつけられます。靴も、そのスカートと合わせるつもりのものに近い高さで試してください。ヒールの靴で整っていたスカートが、平らな靴では上がる、ということがよくあるからです。
朝の30秒|出かける前に
最後に、毎朝できる手順です。
- スカートを穿いて、ウエストを決めた位置に合わせる
- 脇の縫い目を、体の真横に合わせる
- バッグをかける肩を、昨日回った方向と反対にする
- 玄関で5歩だけ足踏みして、縫い目がずれないかを見る
**3番の、バッグの肩を決めることがいちばん効きます。**回る原因のうち、バッグはいちばん気づかれにくく、いちばん直しやすい原因だからです。昨日右に回ったなら今日は左の肩、というように決めておくと、崩れの多くはそれだけで落ち着きます。
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— メグラシ編集部
よくある問い
- Q. タイトスカートが歩くと回ってしまうのはなぜですか
- 原因は3つのどれかです。ウエストに余りがあって腰の上で布が動く、裏地とタイツが滑りやすい組み合わせになっている、片側の肩にかけたバッグがいつも同じ側の布をこすって押している、のどれかです。ウエストに指を入れてみて、2本以上入るなら余りが原因です。バッグをいつも同じ側にかけていて、そちらの方向に回るなら、バッグが原因です。
- Q. タイトスカートが歩くたびにずり上がります
- 歩幅に対して、裾まわりとスリットの深さが足りないと、脚が前に出るたびに裾が引っぱられて上に上がります。いつもの歩幅で歩いて上がるなら、歩幅を少し小さくするか、スリットのあるもの、裾まわりに余裕のあるものを選んでください。スカートの丈が長いほど、裾まわりの不足が出やすくなります。
- Q. 秋冬にタイトスカートが脚にまとわりつくのを防ぐには
- まとわりつきの多くは静電気です。空気が乾く秋冬は、裏地とタイツの素材の組み合わせで起きやすくなります。裏地が化繊でタイツも化繊なら、どちらかを綿やウールの混ざったものにするか、あいだに綿の薄いペチコートを1枚はさんでください。出かける前に、静電気を防ぐ吹き付けを裏地側にかけるのも効きます。
- Q. 回らないタイトスカートを選ぶには、どこを見ればいいですか
- 試着室で3つを見てください。ウエストに指が1本入るくらいの余りか、10歩歩いて脇の縫い目が2cm以上ずれないか、いつもの歩幅で歩いて裾が上がらないか、の3つです。立って鏡を見るだけでは分からないので、試着室の中で足踏みをするか、店の中を少し歩かせてもらって確かめると、買ったあとに崩れる1枚を避けられます。
— メグラシ編集部





