スーツ 寒さ対策 女性|冷えるのが首か腰か足首かで足す1枚を分ける

**スーツを着て外に出たとき、最初に寒いと感じるのはどこですか。**首の後ろ、腰まわり、足首。この3つのどこが冷えるかで、足すべき1枚は変わります。
スーツは、もともと寒さに強い服ではありません。ジャケットの前は開き、首元はシャツやブラウスの襟だけで、パンツやスカートの裾からは足首が出ます。そこへ厚いニットを重ねたり、コートを厚くしたりすると、暖かくはなっても、ジャケットの肩が詰まり、きちんと見えるはずの形が崩れます。
先に言い切ります。**首が冷える人は外で足して室内で外す。腰が冷える人は中に1枚仕込む。足首が冷える人は裾の中で足す。**全身を均等に厚くするのではなく、冷える1か所だけを埋めてください。それで、ジャケットを脱いだ室内でも、会議に出るときでも、見た目を変えずに暖かくできます。
結論:冷える場所ごとに、足す場所が決まっている
| 冷える場所 | 足す場所 | 外から見えるか |
|---|---|---|
| 首の後ろ・肩 | ジャケットの外(襟元) | 見える。室内で外す |
| 腰・背中 | ジャケットの下(インナー) | 見えない |
| 足首・すね | 裾の中(タイツ・靴下)と靴 | ほぼ見えない |
この表で見てほしいのは、3つ目の列です。外から見える場所に足すものは、外せる形にします。見えない場所に足すものは、厚さより薄さを優先します。この2つを守れば、スーツの形は崩れません。
自分がどこで冷えているかを、1回の通勤で確かめる
冷える場所は、感覚だけでは決めにくいものです。朝の通勤で、次の3つを順に確かめてください。
1つ目は、駅のホームや信号待ちで立ち止まったとき、肩をすくめているかどうかです。肩が耳に近づいているなら、冷えているのは首です。2つ目は、電車やバスで座ったとき、背中とジャケットのあいだに冷たい空気が入る感じがあるかどうかです。座った瞬間に腰がひやっとするなら、腰です。3つ目は、職場に着いてから30分たっても、足先だけが冷たいままかどうかです。上半身が温まっても足先が戻らないなら、足首です。
1か所だけ当てはまれば、その場所の章だけ読めば足ります。2か所以上当てはまる人は、最後の「2か所以上冷えるとき」まで進んでください。
首が冷える人|外で足して、室内で外す
首の後ろが冷える人は、スーツの襟の形がそのまま原因です。ジャケットの襟は首から離れて開いていて、シャツやブラウスの襟も首を覆いません。ここは風が直接当たる場所なので、外を歩くあいだだけ覆うのがいちばん効きます。
足すのは、首に巻ける薄手のストールか、マフラーです。選ぶ目安は、巻いたときの厚みです。首に巻いて、あごを引いたときに口元が隠れない厚さが上限です。口元まで埋まる厚さだと、ジャケットの襟の上にもう一つ大きな塊が乗り、肩から上が重く見えます。
色は、ジャケットと同じか、それより少し明るい無地にしてください。柄が大きいと、スーツの面の上で目が首元に集まり、きちんとした印象より防寒の印象が先に立ちます。
室内に入ったら外して、たたんでかばんに入れます。だから、たたんで手のひら2枚分くらいに収まる薄さが便利です。厚いマフラーはかばんに入らず、手に持ち歩くことになります。
首が冷える人が、やらないほうがいいこと
首が冷えるからといって、ジャケットの下にタートルネックを着るのは、場面を選びます。社内だけなら構いませんが、来客や面談がある日は、襟の詰まった服がスーツの襟とぶつかり、首まわりが窮屈に見えます。
もう一つは、コートの襟を立てて首を覆うことです。歩いているあいだは暖かいのですが、コートの襟は立てる前提で作られていないことが多く、形が戻らなくなります。首は、コートではなく巻くもので覆ってください。
腰が冷える人|ジャケットの下に1枚仕込む
腰や背中が冷える人は、ジャケットの裾と、パンツやスカートのウエストのあいだから空気が入っています。座ったときに背中側のジャケットが持ち上がり、すき間ができるからです。
足すのは、ジャケットの下に着る薄手の長袖です。シャツやブラウスの下に1枚、肌着として着ます。大事なのは、裾をパンツやスカートの中にしっかり入れることです。裾が外に出ていると、座ったときにまた背中のすき間から空気が入ります。
厚さの目安は、着たうえでジャケットを羽織り、両腕を前にまっすぐ出したときに、肩の後ろが引っ張られないことです。引っ張られる、または背中に横じわが出るなら、中が厚すぎます。その場合は袖のない形に替えてください。腰を覆えれば十分なので、袖は要りません。
腰が冷える人の、ニットの選び方
シャツやブラウスの代わりに、ニットをジャケットの下に着る人もいると思います。そのときは、目の詰まった薄いニットで、裾がお尻の上で止まる丈を選んでください。
裾がお尻まで届く長いニットは、ジャケットの裾の下からのぞきます。のぞいた分だけ、上半身が長く、脚が短く見えます。反対に、ウエストで止まる短い丈だと、座ったときに背中が出てしまいます。腰が冷える人にとってちょうどいいのは、パンツやスカートのウエストを5センチほど越える丈です。
ジャケットの下のニットについて、厚さと形をもっと詳しく知りたい場合は、スーツのインナー 女性 秋冬にまとめています。
足首が冷える人|裾の中で足して、外からは見せない
足首やすねが冷える人は、スーツの下半分が原因です。パンツスーツなら、裾と靴のあいだに足首が出ます。スカートスーツなら、膝から下がほぼ素肌に近い状態です。
パンツスーツの人は、パンツの下にタイツか、厚手の靴下をはいてください。外から見えないので、厚さは自由に選べます。気をつけるのは座ったときです。座ると裾が上がり、足首が見えます。そのとき、タイツや靴下の色が靴かパンツの色に近いことを確かめてください。離れた色だと、足首だけが目立ちます。
スカートスーツの人は、タイツの厚さを上げるのが最初の一手です。見た目の透け感が変わるので、職場で浮かないかを、同じ部屋の人の足元を見て決めてください。
足首が冷える人の、靴の替え方
タイツや靴下で足しても寒いときは、靴を替えます。冷えやすいのは、足の甲が大きく出る浅いパンプスです。甲が出る面積が大きいほど、足先から冷えます。
替えるなら、足の甲が半分以上隠れる形にしてください。ひもで結ぶ靴や、足首まで覆う短いブーツでも、スーツの格は大きく崩れません。短いブーツを合わせるときは、パンツの裾がブーツの筒にかぶさる長さかどうかを見ます。裾がブーツの筒より短いと、筒の口が見え、足元だけが別の服に見えます。
靴の高さと裾の長さの関係は、パンツスーツの着こなしにくわしく書いています。
2か所以上冷えるとき|先に首を埋める
首も腰も、あるいは全部が冷えるという人もいると思います。そのときの順番は決まっています。最初に首を埋めてください。
理由は、首に足すものだけが、外で足して室内で外せるからです。腰と足首に足すものは、一度着たら一日脱げません。全部を中で足すと、室内に入ったとき暑すぎて、汗が冷えてまた寒くなります。首を外で埋めたうえで、それでも寒い場所が残るなら、腰か足首のどちらか1つだけを中で足してください。
ジャケットの下に足すのは1か所だけ、と決めておくと、スーツの形が崩れません。腰にも足首にも中で足したくなったら、それはスーツの下で足す量の限界を超えているサインです。その場合は、コートを見直す番です。
コートを替えるかどうかの境目
ここまでの足し方を試しても、通勤の途中で寒さに耐えられないなら、コートを替える時期です。目安は、駅から職場まで歩く時間です。外を歩く時間が片道15分を超えるなら、コートで覆う範囲を広げたほうが早く解決します。
コートを選び直すときは、ジャケットの丈より長いことと、肩に余裕があることを確かめてください。ジャケットの裾がコートの裾から出ると、腰にまた空気が入ります。スーツに合わせるコートの丈と肩の見方は、スーツに合うコート 女性にまとめています。
スーツそのものを替えるかどうか
毎日寒くて、どの1枚を足しても足りないなら、スーツの生地の厚さが季節に合っていない可能性があります。通年用の薄い生地のスーツで冬を越そうとしていると、どれだけ中で足しても、生地を風が抜けていきます。
確かめ方は、スーツの生地を光にかざすことです。向こうの光がうっすら透けて見えるなら、冬には薄い生地です。冬用の生地への替え方は、スーツの生地 女性を見てください。
どちらとも言えないとき|朝と夕方で冷える場所が違う
朝は首が冷えるのに、帰りは足首が冷えるという人もいます。冷える場所が一日の中で入れ替わる場合です。
この場合は、外せるものと、中に入れるものを分けて考えます。朝の首は、ストールで外から覆います。帰りの足首は、朝のうちから中に足しておくしかありません。つまり、中に足すのは、一日のうちで最後まで冷える場所です。帰りの足首が冷えるなら、朝からタイツか厚手の靴下をはいていきます。朝の首は、外で足して、着いたら外します。
反対に、朝だけ腰が冷えて、日中は暑いという人もいます。その場合は、中に足すのをやめて、朝だけ長めのコートで腰まで覆ってください。中に足したものは脱げないので、日中に暑くなる人には合いません。
室内でジャケットを脱いだときの見え方
職場でジャケットを脱いで過ごす人は、脱いだあとの姿も確かめてください。腰に仕込んだ薄手の長袖が、シャツやブラウスの上から透けていないか。袖口から肌着の袖がのぞいていないか。
透けるときは、肌着の色を肌に近い色に替えます。白い肌着は、白いブラウスの下でかえって線が出ます。袖がのぞくときは、肌着の袖を一段短いものにするか、袖のない形にしてください。
足したものを、きちんと見せたまま外す手順
最後に、出社したときの手順を一つにまとめておきます。
まず、建物に入ったら首に巻いたものを外し、たたんでかばんに入れます。次に、コートを脱ぎ、ジャケットの肩と襟を手で整えます。首のストールを外したあとは、ジャケットの襟が寝ていることが多いので、襟を一度立ててから戻すと形が整います。最後に、座ったときに足首が見えるかどうかを、鏡か窓に映して確かめます。
この3つで、外で足した寒さ対策の跡は消えます。足したのは冷える1か所だけなので、見た目は朝と変わりません。
まとめ:寒いのはスーツ全体ではなく、1か所
スーツが寒いと感じたら、まず冷える場所を1つに絞ってください。首なら外で足して外す、腰なら中に1枚仕込む、足首なら裾の中で足す。2か所以上なら首から先に埋めて、中に足すのは1か所だけにします。
それでも足りないときに初めて、コートや生地を見直します。スーツの形を守ったまま暖かくするには、足す量ではなく、足す場所を選ぶことです。
よくある問い
- Q. スーツの下に厚手のニットを着れば暖かいですか
- 暖かくはなりますが、ジャケットの肩と袖がつかえて、背中に横じわが出ます。腕を前に出したとき肩の後ろが引っ張られるなら厚すぎます。冷えるのが腰なら、ニットではなく薄手の長袖を1枚仕込み、裾をパンツやスカートの中に入れるほうが形を崩しません。
- Q. パンツスーツの下にタイツをはいてもいいですか
- はいて構いません。外から見えないので、厚さは自由に選べます。気をつけるのは座ったときです。裾が上がって足首が見えたとき、タイツの色が靴と離れていると目立ちます。靴かパンツの色に近いものを選ぶと、座っても目に入りません。
- Q. ジャケットの上にカーディガンを重ねるのはおかしいですか
- 社内の自席だけなら問題ありません。来客や会議に出るときは外してください。ジャケットの上に重ねると肩が二重になり、上半身が一回り大きく見えます。首が冷えるなら、カーディガンよりストールを首に巻くほうが、外したときに形が戻ります。
- Q. スカートスーツで冬の通勤がつらいです
- 足首と膝の裏が冷えている場合が多いので、タイツの厚さを上げ、靴を足の甲が隠れる形に替えると変わります。それでも寒いなら、通勤中だけ長めのコートで膝を覆い、職場で脱ぐ形にしてください。毎日続くなら、スカートかパンツかを選び直す時期です。
— メグラシ編集部





