白シャツが透ける対策|下に着るか上に重ねるかは生地に手を入れて決める

**白シャツを1枚、いま手に取ってください。**前身頃の内側に手のひらを差し入れて、明るい窓から1歩のところに立ち、外側から自分の指を見ます。白シャツが透けるときの対策は、この10秒で打つ場所が決まります。
- 指の輪郭まで、関節の位置がわかるほど見える → 生地が薄いシャツです。下の1枚を替えても形が抜けるので、上に1枚重ねて止めます
- 指の色だけがぼんやり見えて、輪郭はにじむ → 下の1枚で止まるシャツです。インナーの色を肌に寄せます
- 何も見えない → 生地は足りています。透けて見えたのは、濡れ・張り付き・光の向きのせいなので、着方で止めます
透けると聞くと、まずインナーの色を替えたくなります。ところが生地そのものが薄いシャツは、ベージュに替えても肩ひもやカップの縁が影になって出ます。反対に、生地は十分なのに上着を重ねて暑くなり、汗で背中が張り付いて透けている人もいます。打つ場所を間違えると、何枚買い足しても止まりません。
透ける原因を光・汗・生地の薄れに分けて調べたいときはワイシャツで下着が透ける原因を、インナーの色と襟ぐりから選びたいときはワイシャツ 透けない インナーを先に見てください。この記事は、いま手元にある白シャツ1枚ごとに、下・上・着方のどこで止めるかを決めるところまでを扱います。
結論|手を入れて見えたもので、止める場所が決まる
| 手を入れて見えたもの | 止める場所 | 秋の具体策 |
|---|---|---|
| 指の輪郭と関節 | 上に重ねる | 前を閉じられるベストかカーディガンを、透ける範囲が隠れる丈で |
| 指の色だけ、輪郭はにじむ | 下の1枚 | 手首の内側より少し暗い色の、縁の薄いインナー |
| 何も見えない | 着方 | 背中の余り、上着を脱ぐ時機、窓に対する向きを変える |
3つのうちどれか1つに決めてから動いてください。全部を一度にやると、暑くて汗をかき、結局は濡れて透けるという回り道になります。
とくに、1行目のシャツに下の対策だけで挑まないことです。指の輪郭が見える生地は、ベージュでも黒でも、着ているものの形を拾います。色を消すことはできても、形の影は消えません。
反対に、3行目のシャツにインナーを買い足す必要もありません。何も見えないシャツは、生地もインナーも足りています。足りていないのは着方のほうなので、お金をかけずに止められます。
確かめ方|窓から1歩、手のひらを肌の代わりにする
手のひらを入れるのは、肌とインナーの代わりにするためです。手のひらの色はおおむね胸元の肌に近く、指の関節には、肩ひもやカップの縁くらいの段差があります。指の輪郭が見えるかどうかは、そのまま「縁や線が透けて見えるか」の目安になります。
やり方は、3つだけ決めておきます。
- 窓から1歩。窓に体の正面を向けて立つ。光がシャツの裏側から当たる位置です
- 手は前身頃の、胸の高さに入れる。ボタンを上から2つ外して差し込むとやりやすい
- 外側から、腕を伸ばした距離で見る。顔を近づけすぎると、どんなシャツでも何かしら見えます
次に、同じことを背中側でもやります。家族に見てもらうか、背中を窓に向けて後ろ身頃に手を入れ、肩越しにスマートフォンで撮ります。前と背中で結果が違うシャツは珍しくありません。背中のほうが、洗濯と日光で先に薄くなっていることが多いからです。
曇りの日と晴れの日で結果が変わる場合は、晴れの日の結果を取ってください。人の目に触れるのは、たいてい明るい場所です。夜に確かめるなら、天井の明かりの真下ではなく、卓上の明かりをシャツの裏から当てると、昼の窓に近い見え方になります。
スマートフォンで撮って確かめる方法もあります。シャツを着て窓に向かって立ち、腕を伸ばした距離から、明るさの自動調整を切らずに1枚撮ります。目で見たときより写真のほうが透けて写ることが多いので、写真で線が見えなければ、人の目にはまず見えません。逆に、写真で輪郭が見えたなら、窓際や撮影の場面では見えていると考えてください。
一度確かめたら、シャツのタグの近くに小さな印をつけておくと、毎朝迷わずに済みます。輪郭が見えた1枚、色だけの1枚、何も見えない1枚。3つに分かれていれば、その日の予定に合わせて手が伸びます。
指の輪郭が見えるシャツは、下を替えても止まらない
指の関節まで見えるシャツは、薄手で目の詰まった平織りか、目の粗い織りが洗い込まれて開いてきたものに多く見られます。こういう生地では、色の差より段差の影が透けます。インナーの縁、肩ひも、カップの上端。そこに生地が乗ると、光が当たる側と陰になる側ができて、1本の線になって見えます。
だから、ベージュに替えても黒に替えても線は残ります。縁のない、縫い目の少ないインナーにすると線は弱まりますが、それでも胸の丸みの陰は出ます。生地が光を通しすぎているので、下にあるものの立体がそのまま映るのです。
このシャツで取れる道は2つです。
- 上に1枚重ねて、透ける範囲を覆う
- シャツを1枚では着ないものと決め、羽織りや重ね着の中の1枚として使う
どちらも結局は「上で止める」です。指の輪郭が見えるシャツを1枚で着る方法を探すより、秋冬のあいだは重ねる前提のシャツに回すほうが早く片づきます。気に入っている1枚ならなおさら、捨てずに役割を変えて残してください。
薄いシャツには薄いシャツの良さがあります。中に着ても着ぶくれせず、襟と袖口だけを見せる重ね着に向いています。重ねる前提の1枚としては、むしろ厚手のシャツより使いやすいくらいです。
重ねる前提に回したシャツは、襟の出し方を決めておくと見え方が整います。ニットやベストの首元から、襟の先が指1本ぶん外に出る位置に置き、前のボタンはいちばん上まで留めるか、1つだけ外すかのどちらかにします。2つ以上外すと、重ねた1枚の首元から胸の白い面がのぞき、そこがまた透ける場所になります。
上に重ねる1枚は、透ける範囲を隠す丈と前の閉じ方で選ぶ
重ねる1枚を選ぶときは、「何を着るか」より先に「どこまで隠すか」を決めます。手を入れて確かめたとき、指の輪郭がいちばんはっきり見えたのは胸の高さでしたか。それとも、みぞおちから下まで続いていましたか。
- 胸のまわりだけ透ける → 胸の下まで届く丈があれば足ります。前を閉じられるベスト、短めのカーディガン
- 背中の肩甲骨まわりが透ける → 前が開いていても背中を覆うもの。カーディガン、ジャケット
- 全体に透ける → 腰まで届く丈で、前を閉じて着られるもの
秋は重ねる1枚がもともと増える季節なので、この対策は無理なく入ります。ニットベストは胸と背中をまとめて覆い、袖がないぶん暖房の効いた室内でも汗をかきにくい。白シャツの透け対策としては、いちばん手間のかからない1枚です。
前を開けて着るカーディガンは、前身頃の透けを隠さないので、前が透けるシャツには向きません。ボタンを留めて着るか、ベストに替えます。ジャケットも同じで、前を開けて着る日は胸の中央に白い面が縦に残り、そこが透けます。
もうひとつ、重ねる1枚の色です。白シャツの上に濃い色を重ねると、白が見えるのは首元と袖口だけになります。そこは襟とカフスで生地が二重になっている場所なので、透けません。薄い色を重ねる場合は、重ねた1枚自体が透けないかを、同じように手を入れて確かめてください。薄いベージュのニットは、編み目のすき間から下の白シャツとインナーが透けることがあります。
丈の目安は、透けがいちばん強く出た位置から、指4本ぶん下です。胸の高さで透けたなら、みぞおちから少し下まで届くベスト。背中の肩甲骨で透けたなら、肩甲骨の下端から指4本下まで覆う丈の羽織り。座ると上着の裾は少し上がるので、立った姿で測るときは、そのぶん長めに見ておきます。
重ねる1枚の素材も、秋は選びやすくなります。目の詰まった薄手のニットや、張りのある綿のベストは、シャツの襟をきれいに外に出せて、肩のあたりで白が広がりすぎません。厚手のざっくりしたニットは暖かい反面、暖房の室内で汗をかきやすく、脱いだときにシャツの背中が湿っていることがあります。1日の中で脱ぐ予定があるなら、薄手で前の閉じられるものを選んでください。
秋の白シャツの合わせ方を全体から見たいときはシャツコーデ秋に、単体で着るか内側に回すかの線を詳しく書いています。
指の色だけ見えるシャツは、下の1枚で止まる
指の色はわかるけれど、輪郭はにじんで、関節の位置まではわからない。この見え方のシャツは、生地の厚みや目の詰まりがある程度あります。段差の影は拾わず、色の差だけが抜けてくる状態です。
ここで止めるのは下の1枚です。考えるのは、色と縁の2つだけ。
色は、肌と同じに見えるものではなく、肌より半段暗いものを選びます。白い生地を1枚通すと、下の色は白に寄って明るく見えます。肌とまったく同じ色のインナーは、シャツ越しには肌より明るく浮き、四角い面になって見えます。半段暗くしておくと、白を通したときにちょうど周りの肌の色と並びます。
縁は薄いもの。縫い代が折り返してある縁は、輪郭が見えないシャツでも、光の向きによっては1本の線として出ます。切りっぱなしの縁や、縁を薄く伸ばして始末した作りを選びます。肩ひもも同じで、細くて平らなもののほうが線になりにくい。
インナーの丈も見ておきます。シャツの裾を外に出して着る日は、インナーの裾がシャツのどの高さで終わるかが、横の線になって透けることがあります。腰骨の上で終わる丈のインナーは、ちょうどお腹の真ん中に横線が出ます。裾を出して着る日は、腰骨が隠れるまで届く丈か、胸の下で終わる短い丈のどちらかに寄せてください。
白ブラウスで、ベージュを着たのに線が見えたときの直し方は白ブラウスのインナーが透けるに、縁・袖・丈の3点で書いています。
下の1枚の色は、手首の内側で合わせる
下の1枚の色を合わせるとき、手の甲で比べると、明るすぎるものを選びがちです。手の甲は日に当たっていて、胸元より色が深いからです。比べるなら、日に当たりにくい手首の内側。胸元の肌の色にいちばん近い場所です。
店で選ぶ場合も、家で手持ちから選ぶ場合も、手順は同じです。
- インナーを手首の内側に当てる
- その上から、白シャツの袖を1枚かぶせる
- 腕を伸ばした距離で、インナーが当たっている部分と、当たっていない部分の境目が見えるかを見る
境目が見えなければ、そのインナーで止まります。境目が明るい側に見えたら、そのインナーは明るすぎます。もう半段暗いものに替えてください。暗い側に見えたら、暗すぎます。半段明るいものに戻します。
色のついた肌着を選ぶときによく出る迷いが、灰色や濃い茶色は大丈夫か、というものです。灰色は肌の赤みから離れるので、白を通すと青っぽい影になって浮きやすい。濃い茶色は、肌の色が深い人にはなじみますが、明るい人には茶色い面になって出ます。どの色でも、手首で境目が消えるかどうか、という1つの基準で決めてください。
秋は日焼けが少しずつ戻っていく時期で、夏に合わせたインナーが明るく浮きはじめることがあります。夏のあいだに手首で合わせた色でも、季節が替わったらもう一度当て直すと安心です。
何も見えないのに透けたと言われたら、濡れと張り付きを疑う
手を入れても何も見えなかったのに、人に言われた。写真に写っていた。この場合、生地もインナーも原因ではありません。着ている間に起きた変化が原因です。
いちばん多いのは濡れです。白い生地は、水分を含むと光を通しやすくなります。乾いているときは何も見えなかったシャツが、背中の汗をかいた部分だけ透けるのはそのためです。秋は気温が下がるので汗を意識しなくなりますが、暖房の効いた乗り物や、急ぎ足で移動したあとは、背中が思った以上に湿っています。
次に多いのが張り付きです。体に沿って生地が肌に触れると、触れた部分だけ下の色が抜けます。サイズがちょうどのシャツで腕を前に出すと、背中が張って、そこだけ肌やインナーの線が出ます。机に向かってキーボードを打つ姿勢は、まさにこの形です。
着方で止めるなら、次の3つです。
- 背中に余裕のあるサイズを選ぶ。腕を前に伸ばして、肩甲骨の上で生地がつっぱらないか見る
- 移動のあとすぐに上着を脱がない。湿った背中を見せないよう、数分おいてから脱ぐ
- 窓を背にして座らない。後ろから光が当たると、乾いた生地でも形の影が出やすい
何も見えないシャツは、着方さえ整えれば、透けの心配がいちばん少ない1枚です。1枚で着たい日、人に会う日、写真を撮られる日は、まずこのシャツから選んでください。
汗をかきやすい日は、肌に触れる1枚を、汗を吸って広げる素材にしておくと、シャツまで湿りが届くのを遅らせられます。シャツの下に何も着ない人は、背中の湿りがそのままシャツに移るので、何も見えないシャツでも、移動のあとだけは背中が透けることがあります。
秋に透けが増える場面|低い日差しと、上着を脱いだ室内
白シャツの透けは夏の悩みと思われがちですが、秋には秋の透け方があります。
ひとつは日差しの角度です。秋は太陽が低くなり、昼を過ぎると、窓から差し込む光が人の胸の高さまで届きます。窓際の席や、西日が入る部屋では、シャツの裏側から光が当たる時間が夏より長くなります。夏は天井の明かりの下にいれば済んだのが、秋は窓に対してどちらを向いているかを気にする必要が出てきます。
もうひとつは上着を脱ぐ時間です。朝晩は羽織りが要るけれど、室内に入ると暑い。この時期は、上着を脱いで白シャツ1枚になる場面が、1日のうちに何度も来ます。夏のあいだ1枚で着ていたシャツも、秋は「上着を脱いだときに1枚になる」形で着ることになり、そこで初めて透けに気づく人が多いのです。
上着を脱ぐ予定がある日は、脱いだあとの姿で手を入れるテストをしてください。上着があれば隠れる、では足りません。脱いだその瞬間に、窓の前に立っているかもしれないからです。
秋冬は、室内の明かりをつける時間も早くなります。夕方からの会議室や、天井に小さな明かりが並ぶ部屋では、真上からの光が肩と胸の上に当たり、肩ひもの線だけが浮くことがあります。真上の明かりで出るのは色より線なので、肩ひもの細いインナーか、肩ひもの位置が襟ぐりの内側に収まる作りに替えると止まります。
もうひとつ秋に多いのが、薄手の羽織りを脱いだあとの静電気で、シャツが体に吸い付くことです。吸い付いた部分は張り付きと同じで、下の色が抜けます。羽織りとシャツの素材の組み合わせを替えると、吸い付きはおさまります。
どちらとも取れるとき①|指の輪郭が、半分だけ見える
いちばん迷うのがここです。手を入れると、指があるのはわかる。関節もなんとなくわかる気がする。でも、はっきりとは見えない。
この場合は、2つの条件で振り分けます。
- 光の当たる場所に、どれくらい立つか。窓際の席、外回り、写真を撮られる予定がある日は、上で止める側に振る
- 下のインナーの縁に段差があるか。縁の薄いインナーをすでに持っているなら、下で止める側に振る
両方とも下で止める側なら、縁の薄いインナーと半段暗い色で、1枚で着てかまいません。どちらか片方でも上で止める側に振れたら、その日はベストかカーディガンを持って出ます。脱ぎ着できる1枚を鞄に入れておくだけで、窓際の席になったときに慌てずに済みます。
迷う日にいちばん避けたいのは、念のためにインナーを2枚重ねることです。下を厚くすると、縁の段差が増えて、かえって線が出ます。重ねるなら、シャツの上にしてください。
もうひとつの手は、同じシャツで「半分見える」がどこまで続いているかを確かめることです。胸だけが半分見えて、みぞおちから下は何も見えないなら、胸の高さにポケットがあるか、柄のあるインナーを避けるかで済む場合があります。全体に半分見えるなら、上で止める側に寄せてください。
たとえば、窓に向かう席で1日座る日に、縁の折り返しがあるインナーしか持っていない。この場合は条件が2つとも上で止める側なので、迷わずベストを重ねます。窓から離れた席で、縁の薄いインナーを持っている日なら、2つとも下で止める側なので、1枚で着て構いません。条件が割れた日だけ、羽織りを鞄に入れて出かけてください。
どちらとも取れるとき②|前は大丈夫で、背中だけ透ける
前身頃に手を入れると何も見えないのに、背中だけ指の輪郭が見える。洗濯を繰り返したシャツでよく起きます。背中は干すときに日が当たり、着ている間は椅子の背もたれでこすれ、前より先に薄くなるからです。
この場合は、前と背中で止め方を分けます。
- 背中の透けが肩甲骨のあたりまで → 下のインナーを、背中の縁が低い作りに替える。肩ひもが背中で交差しないもの
- 背中の透けが腰まで → 上に重ねる。前を開けたカーディガンでも、背中は覆えるので足ります
前が透けないなら、前を開けて着る羽織りがそのまま使えます。秋のはじめのまだ暖かい日は、薄手のカーディガンを肩に掛けるだけでも、肩甲骨のあたりは隠れます。
背中だけが透けるシャツは、生地が寿命に近づいている合図でもあります。前と背中の差が大きくなってきたら、1枚で着る役目からは外して、重ねる前提の1枚に回す時期です。
背中の薄れを遅らせたいなら、干し方を変えます。裏返して、日の当たらない場所に干すと、表の生地が日に焼けにくくなります。椅子の背もたれでこすれるのは避けられませんが、背中に上着を掛けたまま座る習慣があるなら、そのぶん背中のシャツは守られます。
どちらとも取れるとき③|朝は平気で、午後になると透ける
朝、家を出る前に確かめたときは何も見えなかった。ところが午後、窓際で写真を撮ったら透けていた。これはたいてい、汗と光が重なった結果です。
朝のテストは、乾いたシャツと、まだ高くない光の中で行います。午後のシャツは移動や暖房で湿気を含み、日差しはさらに低く、横から入ってきます。条件が両方とも悪い側に動くので、朝の結果は午後には当てになりません。
午後に人と会う予定や撮影があるなら、朝の時点で「午後にもう一段悪くなる」と見ておきます。朝のテストで指の色だけが見えたシャツは、午後には輪郭まで見える側に動くと考えて、上に重ねる1枚を持ちます。朝のテストで何も見えなかったシャツなら、午後に色が少し見えても、輪郭までは出にくいので、そのままで構いません。
1日の中で一度だけ確かめ直すなら、昼食のあとです。移動と食事で体が温まり、日差しが低くなりはじめるころなので、その日の最悪に近い状態を見られます。
確かめ直して透けが出ていたら、その場でできることは2つです。窓から離れた席に移るか、羽織りを着るか。どちらもできない日は、窓に対して体を斜めに向けて座るだけでも、シャツの裏から抜ける光が減り、透けは弱くなります。
インナーの形で、線の出方が変わる
色を合わせても線が出るときは、インナーの形を見直します。線が出るのは、縁・肩ひも・背中の留め具の3か所です。
縁は、カップの上端と、脇から背中へ回る下端。折り返して縫ってある縁は、それだけで1本の段差になります。色だけ見えるシャツなら、縁を薄く始末したものに替えるだけで、線はほとんど消えます。
肩ひもは、太さより平らさです。太くても平らで、肌に沿うものは線になりにくく、細くても丸く立体的なものは、肩の上で影を作ります。肩の上は、天井の明かりが真上から当たる場所なので、とくに目立ちます。
背中の留め具は、金具の厚みがそのまま出ます。背中が透けやすいシャツの日は、留め具のない、かぶって着る作りのものを選ぶと、背中の真ん中にできる横の線がなくなります。
柄やレースのあるインナーは、色を合わせても、柄の凹凸が影になって出ます。白シャツの下には、無地で、表面が平らなものを選んでください。
場面で、止め方の強さを変える
同じシャツでも、着ていく場面によって、どこまで止めるべきかが変わります。
職場で1日座っている日は、窓との位置関係が決まっています。窓を背にした席なら背中、窓に向かう席なら前、横に窓がある席なら脇から胸の横。自分の席で光が当たる面だけを、重点的に止めれば足ります。
学校行事や式典のように、写真を撮られる日は、いちばん強く止めます。写真は、目で見るより透けを強く写すことがあるからです。手を入れるテストで色だけ見えたシャツでも、その日は上に1枚重ねてください。
人と短く会うだけの日、移動が中心の日は、上着を着たままの時間が長いので、下の1枚で十分なことが多い。上着を脱ぐ場面がどこにあるかを、前の晩に1つだけ思い浮かべておくと、止める強さを決めやすくなります。
画面越しに人と話す日は、少し事情が違います。画面の前の明かりは、たいてい顔の正面から当たるので、シャツの裏から光が抜けることはあまりありません。気をつけるのは背後です。窓を背にして座ると、画面に映る肩と腕のまわりが逆光になり、袖や肩の生地が透けて、腕の形が映ります。窓を横か正面に置くか、背後のカーテンを引いてください。
重ねずに1枚で着たい日の止め方
秋口のまだ暖かい日や、白シャツの形そのものを見せたい日は、重ねたくありません。1枚で着るなら、手を入れたテストで「何も見えない」か「色だけ」のシャツを選ぶのが前提です。そのうえで、透けを減らす着方があります。
ひとつは胸ポケットです。胸ポケットのあるシャツは、ポケットのぶん生地が二重になり、ちょうど胸の高さで透けを止めます。ポケットのない薄手のシャツより、1枚で着る日に向いています。
もうひとつは前立ての作りです。前立てが表に出る作りは、胸の中心に縦の線ができ、視線が縦に流れます。前立てを隠す作りは平らで品がいい反面、胸のまわりの面が広く、視線が集まりやすい。1枚で着る日は、前立てが表に出るものを選ぶと、透けが目に入りにくくなります。
最後にサイズです。1枚で着る日は、背中に指3本ぶんの余りがあるものを選んでください。張り付かないぶん、汗をかいても透けが広がりにくくなります。袖をまくって着ると腕の動きが楽になり、背中のつっぱりも減ります。
シャツの裾を前だけしまう着方も、1枚で着る日には効きます。前の生地がたるんで体から離れるので、胸からお腹にかけて肌に張り付きにくくなります。
白の種類で、透けの目立ち方が変わる
同じ白シャツでも、白の種類によって透けの目立ち方が違います。
- 青みのある真っ白 → 光をよく返すぶん、下の色との差が目立つ。インナーの色合わせを厳しめに
- 生成りや、黄みのある白 → 下の色との差がやわらぐ。肌に近い色のインナーとなじみやすい
- 灰みのある白 → 影が目立ちにくい。縁の線が少し出ても、白に紛れる
真っ白のシャツで透けが気になる人は、次の1枚を生成りに寄せるだけで、インナーの選び方がぐっと楽になります。秋は生成りや灰みの白が、深い色の羽織りやニットとよくなじむので、選ぶ理由がもう1つ増えます。
ただし、生成りでも生地が薄ければ輪郭は見えます。白の種類で調整できるのは、手を入れるテストで「色だけ見える」シャツまでです。
細いストライプや織り柄の入った白シャツも、透けを目立たなくする方向に働きます。柄の線が視線を分散させるので、下の色がわずかに抜けても気づかれにくい。無地の白にこだわらないなら、細い柄の1枚を持っておくと、1枚で着たい日の選択肢が増えます。
これから白シャツを選び直すなら、生地の織りと胸のゆとりから見る方法を白シャツでブラが透けない選び方にまとめています。売り場でも、ハンガーにかかったシャツの身頃に手を入れれば、同じテストができます。
よくある取り違え
最後に、白シャツの透け対策でよくある取り違えを4つ挙げます。
**黒いインナーなら透けない、と考える。**黒は白を通すと濃い灰色の面になり、形も色もはっきり出ます。透けを止めるのではなく、見せる着方です。見せるつもりがないなら、肌より半段暗い色に戻してください。
**キャミソールを1枚足せば止まる、と考える。**キャミソールを足すとブラの線は隠れますが、今度はキャミソールの縁と肩ひもが出ます。輪郭が見えるシャツでは、線が1本から2本に増えるだけです。
**厚手のシャツなら大丈夫、と考える。**厚手でも、目の粗い織りや、洗い込んで目が開いたものは透けます。厚さではなく、手を入れて見えるかどうかで判断してください。
**透けにくいとうたうインナーなら、どのシャツでも止まる、と考える。**透けにくさをうたうインナーは、色と縁の作りで線を出にくくしたものです。色だけ見えるシャツには効きますが、指の輪郭まで見えるシャツでは、それでも胸の丸みの陰が出ます。シャツの側の見え方を先に確かめてください。
**一度確かめたら、ずっと同じ結果だと考える。**シャツは洗うたびに少しずつ薄くなり、インナーは色があせていきます。季節が替わるたび、少なくとも年に2回は、窓の前で手を入れ直してください。
よくある問い
- Q. 白シャツの下には何色を着れば透けませんか
- 手首の内側にインナーを当て、その上から白シャツの袖をかぶせて、腕を伸ばした距離で境目が消える色です。多くの人は肌より半段暗いベージュに落ち着きます。ただし、身頃に手を入れて指の輪郭まで見えるシャツは、色を合わせても縁や肩ひもの形が影になって出ます。そのシャツは下ではなく、上に1枚重ねて止めてください。
- Q. キャミソールを1枚足せば透けは止まりますか
- 指の色だけが見えるシャツなら、肌に近い色のキャミソールで止まることがあります。指の輪郭まで見えるシャツでは、ブラの線が隠れるかわりにキャミソールの縁と肩ひもが出て、線が増えるだけです。下を2枚にするより、シャツの上に1枚重ねるほうが確実です。
- Q. 透けやすい白シャツは、もう着られませんか
- 1枚では着ないシャツと決めて、重ねる前提の1枚に回せば着られます。前を閉じられるニットベストやカーディガンの中に着ると、襟と袖口の白だけが見え、そこは生地が二重なので透けません。秋冬はむしろ使いやすい形です。
- Q. 前は透けないのに、背中だけ透けるのはなぜですか
- 背中は干すときに日に当たり、着ている間は椅子の背もたれでこすれるので、前より先に薄くなります。肩甲骨のあたりまでなら、背中の縁が低いインナーに替えると止まります。腰まで透けるなら、前を開けたカーディガンでも背中は覆えるので、上に1枚重ねてください。
— メグラシ編集部





