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リクルートスーツ 女性|入社後も着るかで買う1着の形を決める

メグラシ編集部//読了 19分
曇りの日のオフィス街を、黒に近いパンツスーツに白いブラウスを着た若い女性が、黒い書類バッグを持って歩いている

リクルートスーツを買う前に、一つだけ自分に聞いてください。この1着を、入社したあとも着ますか。

答えが「着る」なら、選ぶべきは真っ黒より一段やわらかい濃さの生地と、ボタンの位置が高すぎない上着、そして先にパンツです。答えが「着ない」なら、選考の場で浮かないことだけを考えて、いちばん手頃なものを選べば十分です。答えが「分からない」なら、この記事の後半に、決まっていないときの選び方を書いてあります。

秋冬の選考やインターンに向けて、いまリクルートスーツを探している人は多いと思います。売り場には似たような黒いスーツが並んでいて、どれを選んでも同じに見えるかもしれません。選考の場だけを考えるなら、実際その通りで、細かい違いはほとんど見られていません。違いが出るのは、選考が終わって、入社したあとです。

仕事用のスーツ全般の選び方は仕事の1着は着る日数と上下の組み方で決めるに、肩の合わせ方は肩が合うかは腕を前へ出して確かめるにまとめてあります。この記事は、リクルートスーツを「入社後に着るかどうか」から選ぶ話だけをします。

結論:入社後も着るなら、色の濃さと上着のボタンの位置で選ぶ

先に結論を書きます。

入社後も着る見込みがあるリクルートスーツは、次の3つで選んでください。

1つめは色です。**真っ黒で光沢のない生地ではなく、黒に近いけれど一段やわらかい濃さか、濃い紺、濃い灰色を選ぶ。**真っ黒で光をまったく返さない生地は、選考の場では問題になりませんが、仕事の場で毎日着ると、喪服に近い印象になります。

2つめは上着のボタンの位置です。いちばん下で留めるボタンが、自分のウエストのいちばん細いところから上下2cm以内に来る上着を選ぶ。ボタンの位置が高すぎる上着は、きっちりしすぎて、入社後に普段の服と合わせにくくなります。

3つめは、パンツとスカートのどちらを先に買うかです。入社後も着るなら、先にパンツを買う。入社後の仕事の場では、パンツのほうが組み合わせの幅が広く、動く日にも困りません。

この3つは、どれも試着室で自分で確かめられます。確かめ方は後の項で順に書きます。

先に確かめる:入社後の服装は3つのどれに当たるか

入社後に着るかどうかを考えるには、まず入社後の職場の服装が、次の3つのどれに当たるかを知っておく必要があります。

一つめは、毎日スーツを着る職場です。外回りの多い営業職や、来客対応の多い窓口の仕事、改まった場面の多い業界がこれにあたります。

二つめは、上着だけを着る職場です。スーツを上下でそろえて着ることは少ないけれど、ジャケットは日常的に羽織る。下は手持ちのパンツやスカートを合わせる。いわゆるオフィスカジュアルの職場の多くがこれです。

三つめは、私服の職場です。スーツもジャケットも、日常ではほとんど着ない。改まった場面、たとえば入社式や大事な取引先との場、式典のときだけ着る。

これを知る方法は、志望先の会社を訪ねたときに、働いている人の服装を見ることです。説明会や面接で会社を訪ねたとき、受付や廊下ですれ違う社員の人を3人見てください。3人とも上下そろったスーツなら一つめ、上着は着ているけれど下がばらばらなら二つめ、上着を着ている人がいないなら三つめです。

オンラインの選考が多くて会社を訪ねる機会がないときは、説明会の画面に映る社員の人の服装を見ます。画面越しでも、上着を着ているかどうか、首元がシャツかニットかくらいは分かります。

入社後に着る見込みを、3段で見る

職場の服装が分かったら、リクルートスーツを入社後に着る見込みを3段で見ます。

入社後の服装リクルートスーツを着る見込み選ぶときに重く見るところ
毎日スーツ高い。上下で週に何度も着る色の濃さ、生地の丈夫さ、パンツ
上着だけ中くらい。上着を単独で着る上着の形、ボタンの位置、色
私服低い。式典や改まった日だけ選考で浮かないこと、手頃さ

この表で見てほしいのは、3つの段で「重く見るところ」が違うことです。

毎日スーツの職場なら、リクルートスーツは入社後の最初の1着として、上下で何度も着ることになります。だから、仕事の場で毎日着ても重く見えない色であることと、毎日着ても傷みにくい生地であることが大事です。下はパンツを先に買い、スカートは必要なら後から足します。

上着だけの職場なら、リクルートスーツの上着を単独で羽織る日が多くなります。手持ちのパンツやスカート、ニットやブラウスと合わせて浮かないかどうかが大事で、そのためには上着の形とボタンの位置、色が効いてきます。

私服の職場なら、リクルートスーツは入社後、改まった日だけに着ることになります。この場合は、入社後の着回しを重く考える必要はあまりありません。選考の場で浮かないこと、それから手頃であることを優先してください。

色:真っ黒と、一段やわらかい濃さの境目

リクルートスーツの色は黒が多いですが、黒にも濃さの幅があります。入社後も着るなら、この濃さの違いが大事になります。

見分け方を書いておきます。

試着するスーツを、自然光の入る場所に持っていきます。売り場の照明の下では、黒の濃さの違いがほとんど見えないからです。窓の近くか、店の入口の近くで、スーツの袖を自分の手の甲の横に並べます。

そのとき、生地の表面に、光が少しだけ返ってくるかどうかを見てください。袖を少し傾けたとき、生地の表面にうっすらと白っぽい光の筋が見えるなら、その黒は一段やわらかい側です。どの角度に傾けても光を返さず、穴のように真っ黒に見えるなら、それは光沢のない真っ黒です。

もう一つの見分け方は、手持ちの黒い服と並べることです。家に黒い服、たとえば黒いニットやパンツがあれば、それを持って行って並べてもいい。手持ちの黒より明らかに深く沈んで見えるなら、真っ黒の側です。

真っ黒で光沢のない生地は、選考や式典の場ではきちんと見えます。けれど、仕事の場で毎日着ると、葬儀の場の服に近い印象になります。とくに白いシャツと合わせたとき、その差がはっきり出ます。入社後に毎日スーツを着る職場なら、一段やわらかい濃さを選んでおくと、入社後にそのまま仕事の1着として着られます。

黒以外の色、濃い紺や濃い灰色を選ぶ方法もあります。選考の場では、黒以外を着ている人が少ない業界もありますが、濃い紺や濃い灰色で問題になることはほとんどありません。入社後に着ることを重く考えるなら、むしろ紺や灰色のほうが仕事の場に馴染みます。

どちらにするか迷ったら、志望先の社員の人がどんな色のスーツを着ているかを思い出してください。黒が多いなら黒の一段やわらかい濃さ、紺や灰色が多いならその色を選べば、入社後に浮くことはありません。

上着:ボタンの位置と着丈を、自分の体で見る

上着は、入社後に単独で着る日もあるので、リクルートスーツの中でいちばん長く使うパーツです。見るところは、ボタンの位置と着丈の2つです。

ボタンの位置は、上着を着て、いちばん下で留めるボタンを留めた状態で確かめます。そのボタンが、自分のウエストのいちばん細いところと比べて、どこにあるかを見てください。

ウエストのいちばん細いところは、両手を腰に当てて、指先がいちばん内側に入る高さです。その高さに、上着のいちばん下で留めるボタンが来ているか。上下2cm以内なら、上着が体の線に沿って、自然に見えます。

ボタンの位置がそれより高い上着は、胸の下で上着が絞られて、きっちりとした印象になります。選考の場では引き締まって見えますが、入社後にニットやブラウスと合わせると、上着だけが堅く浮きます。ボタンの位置がそれより低い上着は、腰のあたりで上着が絞られて、ゆったりとした印象になります。入社後には合わせやすいですが、選考の場では少し緩く見えることがあります。

ボタンの数は、2つボタンか1つボタンが多いと思います。入社後も着るなら、2つボタンのほうが、留め方で印象を変えられるので便利です。上だけ留める、両方留める、どちらも留めない。この3通りで、選考の場から普段の仕事まで着分けられます。

着丈は、上着の裾がお尻のどこで終わるかを見ます。お尻の半分くらい、いちばん出ているところの少し下で終わる長さなら、パンツにもスカートにも合わせやすい。お尻をすっかり覆う長さは、パンツには合いますが、スカートに合わせると上着が重く見えます。お尻の上のほうで終わる短い長さは、スカートには合いますが、パンツに合わせると上着だけが短く見えます。

入社後も着るなら、お尻の半分くらいの、どちらにも合う長さを選んでおくと、組み合わせの幅が広がります。着丈の測り方はジャケットの丈は裾がお尻のどこで終わるかを手首で測るにも詳しく書いてあります。

下:パンツを先に、スカートは後から足す

リクルートスーツは、上着と、パンツかスカートの組み合わせで売られています。売り場によっては、上着とパンツとスカートの3点で売られていることもあります。

入社後も着るつもりなら、先にパンツを買ってください。

理由は3つあります。

一つめは、入社後の仕事の場では、パンツのほうが動きやすいことです。外回りや立ち仕事、荷物を運ぶ日、階段の多い移動。こうした日に、パンツなら裾や脚を気にせずに動けます。

二つめは、上着だけを着る職場で、パンツのほうが組み合わせやすいことです。リクルートスーツのパンツは、手持ちのニットやブラウスと合わせても、仕事の場で浮きません。スカートは、上下そろったときにはきちんと見えますが、単独で普段の服と合わせると、少し改まりすぎることがあります。

三つめは、パンツのほうが季節を問わず着られることです。秋冬は脚が冷えにくく、春先も問題なく着られます。

ただし、選考の場では業界や職種によって、スカートのほうが一般的なところもあります。志望先がそうした業界だと分かっているなら、選考の段階ではスカートを先にして、入社後にパンツを足す順番でも構いません。3点で売られているものを選べば、最初から両方そろいます。

パンツの丈は、入社後も着るなら、靴の甲に少しかかる長さにしておくと、ヒールの低い靴でも高い靴でも合わせやすくなります。丈と靴の関係はパンツスーツは裾が靴の甲にかかる長さで決めるで詳しく書いています。

生地:秋冬の選考と、入社後の一年を見る

生地は、選考の時期と、入社後に着る時期の両方を考えて選びます。

秋冬に選考がある人は、選考の時期に寒さが気になります。厚手の生地なら暖かいですが、入社後に暖かい季節まで着るには暑すぎます。逆に薄手の生地なら通年着られますが、冬の選考では上着の下に何か重ねる必要があります。

入社後も着るなら、通年着られる中くらいの厚みを選ぶのが無難です。冬の選考の日は、上着の下に薄手のニットを1枚入れるか、上からコートを着ることで寒さはしのげます。

生地の厚みを確かめるには、上着の前身頃を指でつまんで、軽くこすり合わせてみてください。指のあいだで生地が少し重みを持って動き、向こう側の指が透けて見えないなら、中くらいの厚みです。指のあいだで生地がぺらりと動いて、向こう側の指の影がうっすら見えるなら、薄手です。

もう一つ見ておきたいのは、しわの戻り方です。生地を手で軽く握って、5秒数えてから離します。離したあと、しわがすっと消えていくなら、毎日着ても形が崩れにくい生地です。しわがくっきり残るなら、入社後に毎日着ると、膝や肘の部分にしわが溜まりやすくなります。

入社後に毎日スーツを着る職場なら、このしわの戻り方を重く見てください。上着だけを着る職場や私服の職場なら、そこまで気にしなくても構いません。

サイズ:重ねる服が変わっても着られる余裕を見る

入社後も着るなら、サイズにも少しだけ余裕を見ておきます。ここで言う余裕は、体の変化のためではなく、上着の下に着るものが変わるためのものです。

選考の場では、上着の下は白いシャツかブラウスが多いと思います。入社後は、そこにニットやカットソーを合わせる日も出てきます。秋冬なら薄手のニットを中に着る日もあります。シャツ1枚のときにぴったりの上着は、ニットを中に入れると肩や胸まわりが窮屈になります。

確かめ方は、上着を着て、ボタンを留めた状態で、胸の前のボタンのところに指を入れてみることです。指が2本、無理なく入るなら、中に薄手のニットを1枚入れても着られます。指1本でいっぱいなら、シャツやブラウス専用のサイズです。

肩は、上着の肩の縫い目が、自分の肩の骨のいちばん外側に来ているかを見ます。縫い目が肩の骨より内側にあると窮屈で、外側に1cm以上はみ出していると大きすぎます。肩は後から直すのが難しい場所なので、ここだけはぴったり合うものを選んでください。

袖の長さは、腕を下ろしたときに、袖口が手首の骨から1cmほど下まで来る長さが目安です。中にシャツを着たとき、シャツの袖が少しだけのぞく長さになります。入社後にニットを中に着るときも、この長さならニットの袖が隠れます。

どちらとも取れる場合は、こう決める

ここまでは、入社後の服装が分かっている場合の話でした。実際には、選考の段階では入社後のことがまだ分からない人のほうが多いと思います。よくある場面ごとに、決め方を書いておきます。

志望先がまだ決まっていない

志望先が決まっていないときは、3段のどれに当たっても困らない1着を選びます。

色は真っ黒より一段やわらかい濃さ。上着は2つボタンで、いちばん下で留めるボタンがウエストのいちばん細いところから上下2cm以内、着丈はお尻の半分くらい。下はパンツを先に。

この組み合わせなら、毎日スーツの職場でも、上着だけの職場でも、私服の職場でも使えます。選考の場で浮くこともありません。志望先が決まってから、必要ならスカートを足してください。

志望先が、毎日スーツの業界と私服の業界にまたがっている

たとえば、金融と広告、メーカーとベンチャーといったように、服装の違う業界を同時に受けている場合です。

この場合は、毎日スーツの業界に合わせて選んでおきます。毎日スーツの業界で入社後も着られる1着は、私服の業界に入社しても、式典や改まった日にそのまま使えるからです。逆に、私服の業界に合わせて手頃さだけで選ぶと、毎日スーツの業界に入社したときに、もう1着買い直すことになります。

すでにリクルートスーツを1着持っている

大学の入学式のときに買ったスーツや、前の年に買ったスーツが手元にある場合です。

まず、そのスーツが入社後の3段のどれに使えるかを見ます。色が真っ黒で光沢がなく、ボタンの位置が高いなら、毎日スーツの職場で毎日着るには少し重いかもしれません。その場合も、選考や式典の場では十分使えるので、無理に買い直す必要はありません。入社後の服装が分かってから、仕事用の1着を足せばいいのです。

色が一段やわらかい濃さで、ボタンの位置もちょうどいいなら、そのまま入社後も使えます。買い足すとしたら、持っていない側の下、パンツかスカートだけです。

冬のインターンや短期の選考だけで着る

この冬のインターンや、短期の選考のためだけにスーツが必要で、本格的な選考はまだ先という場合です。

この場合は、手頃なものを1着選んでおいて、本格的な選考の前に入社後のことを考えて選び直す方法もあります。ただ、インターンで着た1着をそのまま本選考でも着られるなら、それに越したことはありません。迷うなら、志望先が決まっていないときの選び方で1着選んでおけば、インターンにも本選考にも、入社後にも使えます。

選考の途中で、志望先の傾向が変わった

最初は毎日スーツの業界を中心に受けていたけれど、途中から私服の業界に気持ちが移った。あるいはその逆。選考を進めるうちに、志望先の傾向が変わることはよくあります。

すでに1着買っている場合は、買い直す必要はありません。選考の場では、どの業界でもリクルートスーツで困ることはほぼないからです。考えるのは、入社先が決まってからで十分です。入社先が毎日スーツの職場で、手元の1着が真っ黒で光沢のないものなら、入社までのあいだに仕事用の1着を足す。入社先が私服や上着だけの職場なら、手元の1着は改まった日のために残しておけばいい。

まだ買っていない段階で傾向が変わったなら、志望先が決まっていないときの選び方で選んでおくのが安全です。どちらに転んでも、入社後に使い道が残ります。

服装の自由な選考が多い

最近は、選考の場でも「服装自由」や「私服で」と言われることが増えています。こうした選考が多いなら、リクルートスーツを着る日は、もともと少ないかもしれません。

この場合も、1着は持っておくと安心です。服装自由の選考でも、改まった場面、たとえば最終面接や内定式では、スーツを着る人が多いからです。ただ、着る日が少ないなら、入社後のことを重く考えるよりも、上着を単独でも使えるかどうかを見ておくほうが役に立ちます。服装自由の選考で、上着だけを手持ちの服に羽織っていく日にも使えるからです。

秋冬の選考の日は、上着の外と中で寒さを調える

秋冬の選考では、会場までの移動が寒く、会場の中は暖かいということがよくあります。リクルートスーツの生地を通年の厚みにしておくなら、寒さは上着の外と中で調えることになります。

上着の外は、コートです。選考の日のコートは、黒か濃い紺、濃い灰色の無地で、上着の着丈より長いものを選びます。上着の裾がコートの裾から出てしまうと、全体がちぐはぐに見えるからです。コートは建物に入る前に脱いで、腕にかけて持ちます。脱いだときに上着にしわが寄っていないかを、入口の前で一度確かめてください。

上着の中は、シャツやブラウスの下に、首元の浅い保温の肌着を1枚重ねるのが基本です。シャツの襟元や袖口から肌着が見えないかは、腕を前に伸ばしたときと、軽くお辞儀をしたときに確かめておきます。面接の部屋では、入室と退室のときにお辞儀をするので、そのときに首元から肌着がのぞかないことが大事です。

上着とシャツのあいだに薄手のニットを入れる方法もありますが、これはサイズの項で書いた、胸の前に指が2本入る余裕がある上着でないと窮屈になります。リクルートスーツを買うときに、冬の選考でニットを入れるかもしれないと思っているなら、この余裕を先に確かめておいてください。入社後にニットを中に着るときにも、同じ余裕が役に立ちます。

足元は、移動の間に冷えやすい場所です。肌がうっすら透ける程度の厚みのストッキングが選考の場では一般的ですが、移動の時間が長い日は、移動の間だけ保温の靴下を重ねて、会場の化粧室で外す方法もあります。

3つの段ごとに、入社後の1年でどう着回すか

選んだ1着が入社後にどう使われるかを、3つの段ごとに具体的に書いておきます。買う前に思い浮かべておくと、選ぶときに何を重く見るかが分かりやすくなります。

毎日スーツの職場に入った場合

入社後の最初の数か月は、リクルートスーツが仕事の1着になります。週に5日、同じ上下を着るわけにはいかないので、早い段階でもう1着を足すことになります。

このとき、リクルートスーツの色が一段やわらかい黒なら、2着目は濃い紺か濃い灰色にすると、日によって印象を変えられます。リクルートスーツの上着と2着目の下、2着目の上着とリクルートスーツの下、といった組み替えができるかどうかは、色の濃さが近いかどうかで決まります。組み替えたいなら、2着目を買うときにリクルートスーツを持って行って、並べて見てください。

上着だけの職場に入った場合

上着を単独で、手持ちのパンツやスカート、ニットと合わせる日が多くなります。リクルートスーツのパンツは、手持ちのニットやブラウスと合わせて単独でも使えます。

この職場では、上着の色が真っ黒だと、手持ちの明るい色の服と合わせたときに上着だけが重く見えます。一段やわらかい黒か、濃い紺や濃い灰色の上着なら、明るい色の服とも自然になじみます。

私服の職場に入った場合

リクルートスーツを着るのは、入社式や研修の初日、取引先との改まった場、社内の式典などに限られます。1年に数回という人も多いと思います。

この場合、1着をきれいな状態で保つことが大事です。着たあとはブラシをかけて、厚みのあるハンガーにかけて保管しておきます。改まった日に取り出したときに、しわや汚れがないように。そうすれば、次の改まった日にも安心して着られます。

入社後に着るとき、どこを変えると仕事の服になるか

リクルートスーツを入社後にそのまま着ると、どうしても「就活のときの服」に見えることがあります。少し手を加えるだけで、仕事の服として馴染みます。変えるところは、中に着るもの、首元、足元の3つです。

中に着るものは、白いシャツから変えるのがいちばん効きます。淡い色のブラウスや、薄手のニット、首元の詰まったカットソー。白いシャツをやめるだけで、同じスーツでも就活の印象がかなり薄れます。

首元は、シャツの襟を上着の外に出していた人は、中にしまうか、襟のないものに変えます。選考の場で多い、シャツの襟を上着の襟の上に広げる着方は、入社後にはあまり見かけません。

足元は、選考の場で履いていた黒いプレーンなパンプスから、少し形や色の違う靴に替えます。ヒールの低い靴、つま先の形が少し違う靴、黒以外の濃い色の靴。足元が変わるだけで、全体の印象がずいぶん変わります。

それから、上着のボタンを留めずに着る日をつくるのも一つの方法です。選考の場ではボタンを留めるのが基本ですが、入社後の普段の仕事では、上着の前を開けて着ても失礼にはなりません。前を開けるだけで、ずいぶん軽く見えます。

入社して1年たったら、残すか手放すかを決める

入社後もリクルートスーツを着ていると、1年ほどで、そのスーツをどう扱うかを決める時期が来ます。

判断の材料は、この1年で何回着たかです。毎日スーツの職場なら、週に何度も着て、1年で生地が傷んでいるかもしれません。肘や膝の部分の生地が薄くなっていたり、光ってきていたりしたら、仕事用としては替え時です。その場合も、式典や改まった日のための1着として残す方法があります。

上着だけの職場なら、上着だけが傷んで、下は比較的きれいに残っていることが多いです。下を単独で手持ちの上に合わせる使い方もできます。

私服の職場なら、1年で数回しか着ていないかもしれません。その場合は、生地もほとんど傷んでいないので、そのまま改まった日の1着として持ち続ければ十分です。

試着室で確かめる5か所

最後に、リクルートスーツを試着するときに確かめる5か所を、順番に並べておきます。

1つめは、肩の縫い目の位置です。肩の骨のいちばん外側に来ているか。

2つめは、いちばん下で留めるボタンの位置です。ウエストのいちばん細いところから上下2cm以内か。

3つめは、ボタンを留めたときの胸の前の余裕です。指が2本、無理なく入るか。

4つめは、着丈です。上着の裾がお尻の半分くらいで終わっているか。

5つめは、色の濃さです。自然光の下で、生地の表面に少し光が返るか。

この5か所を順に見れば、選考の場で浮かず、入社後も着られる1着かどうかが分かります。

試着のときは、選考の日に実際に着るつもりのシャツかブラウスを持って行くか、それに近い厚みのものを着て行ってください。売り場で貸してくれる薄いシャツの上から試着すると、手持ちのシャツに替えたときに胸まわりや袖の長さが変わることがあります。冬の選考で中に薄手のニットを入れるつもりなら、そのニットも持って行き、一度中に入れて着てみると確かです。

それから、試着室の中では、立っているだけでなく、椅子に座ってみてください。面接の部屋では、座って話す時間がいちばん長いからです。座ったときに上着の前が大きく開かないか、ボタンのところに横じわが寄らないか、パンツなら膝の後ろに強いしわが出ないか、スカートなら裾が膝の上にどれくらい上がるか。立っている姿だけで決めると、座ったときに思っていたより窮屈なことがあります。

最後に、両腕を前に伸ばして、背中が突っ張らないかも見ておきます。入社後に仕事でパソコンに向かう、書類を受け渡す、荷物を持つ。こうした動きのたびに背中が引っ張られる上着は、毎日着るとそれだけで疲れます。腕を伸ばしたときに肩甲骨のあたりに少し余裕を感じるなら、入社後の毎日にも十分耐えます。

迷ったら、この順で決める

迷ったときの決め方を、順番にまとめておきます。

まず、入社後の職場の服装が、毎日スーツか、上着だけか、私服かを確かめる。分からなければ、志望先の社員の人を3人見る。

次に、入社後に着る見込みが高いなら、色の濃さとボタンの位置を重く見る。見込みが低いなら、選考で浮かないことと手頃さを優先する。

そして、下はパンツを先に買い、スカートは必要になってから足す。

最後に、志望先が決まっていないなら、どの段にも使える1着を選んでおく。

この順で決めれば、リクルートスーツを選考の数か月だけで終わらせず、入社後の最初の1着として長く使うことができます。

よくある問い

Q. リクルートスーツは入社後に着られますか
形と色しだいで着られます。着にくくなる理由は主に2つで、一つは真っ黒で光沢のない生地が、仕事の場では喪服に近く見えること。もう一つは、上着のボタンの位置が高く、きっちりしすぎて普段の仕事着として浮くことです。買う時点で、真っ黒より一段やわらかい濃さの生地と、ボタンの位置がウエストのいちばん細いところに近い上着を選んでおけば、入社後もそのまま仕事の1着として回せます。
Q. スカートとパンツ、どちらを先に買うべきですか
入社後も着るつもりなら、先にパンツを買うほうが着回せます。入社後の仕事の場では、移動や立ち仕事が多い日にパンツのほうが動きやすく、ジャケットだけを普段の服に合わせるときもパンツのほうが組みやすいからです。ただし、志望先の業界や職種で、選考のときにスカートのほうが一般的だと分かっているなら、選考の段階ではスカートを先にして、入社後にパンツを足す順番でも構いません。
Q. 志望先がまだ決まっていません。どう選べばいいですか
志望先が決まっていないときは、いちばん多くの場面で使える形を選んでおくのが安全です。色は真っ黒より少しやわらかい濃さ、上着は2つボタンで着丈がお尻の半分くらい、下はパンツを先に。この組み合わせなら、選考の場でも浮かず、入社後にスーツを毎日着る職場でも、上着だけを使う職場でも回せます。志望先が決まってから、必要ならスカートを足してください。
Q. もうリクルートスーツを持っています。買い直したほうがいいですか
買い直す必要があるのは、入社後に毎日スーツを着る職場に決まり、かつ今の1着の色が真っ黒で光沢がなく、仕事の場で喪服のように見えるときです。上着だけを使う職場や、私服の職場なら、今の1着は選考や式典の日に使い、仕事用は別に考えれば足ります。まず、入社後の服装がどの段に当たるかを確かめてから判断してください。

— メグラシ編集部

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自分を知る

スーツの生地 女性|秋冬の1着は握ったしわの戻り方で選ぶ

秋冬に仕事で着るスーツの生地は、札の素材名より、握って離したしわが30秒で戻るか、光にかざして手の影が見えるか、なでたときに毛羽の向きがあるかで選べます。暖房の効いた職場と寒い通勤が両方ある人、秋から春まで1着で通したい人の決め方まで書きました。

メグラシ編集部/読了 22分

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