ベレー帽が似合わない|被る深さは眉から指何本、膨らみの向きで直す

**ベレー帽を被ったら、鏡の前で、眉の上に指を横に並べてみてください。**眉から帽子の縁まで、指が何本入りますか。
ベレー帽が似合わないと感じるとき、帽子の形や顔立ちのせいにする前に確かめてほしいのは2つだけです。**被る深さは眉の上から指2〜3本、膨らみは分け目と反対側の斜め後ろへ。**この2つがそろうと、同じ帽子でも「帽子だけが浮いて見える」状態はほとんど消えます。
秋の装いにどう合わせるかは秋ベレー帽のコーデに、顔立ちから帽子の種類を選ぶ話は顔タイプ別の帽子の選び方に分けてあります。この記事は、手持ちの1つをどう被るかだけの話です。
結論|深さは眉から指2〜3本、膨らみは斜め後ろへ
ベレー帽の被り方で、印象を大きく変えるのは深さと膨らみの向きの2つです。どちらも自分の指と鏡で測れます。
| 見るところ | 失敗の少ない位置 | 外れたときの見え方 |
|---|---|---|
| 被る深さ | 眉の上から縁まで指2〜3本 | 浅いと帽子が後ろへ逃げる。深いと顔の上に乗る |
| 膨らみの向き | 分け目と反対側の斜め後ろ | 真上だと背が高く、真横だと頭の幅が広く見える |
| 膨らみの量 | 正面から見て、帽子の端が耳の上端より外に出ない | 出ると頭全体が大きく見える |
表は、どこを見ればよいかを示すためのものです。指2本と3本のどちらにするかは、前髪の有無、髪をまとめるかどうか、帽子の素材で変わります。そこから先は、ひとつずつ書いていきます。
測り方|鏡の前で、指を横にして眉の上に置く
測るのは、帽子を被って、膨らみの向きを決める前の状態です。まず帽子を頭にまっすぐ乗せ、縁が額の上で水平になるようにします。
次に、人さし指から順に、指を横にして眉の上に重ねていきます。眉の上端に人さし指の下の縁を合わせ、その上に中指、薬指と積んでいきます。帽子の縁に指が触れたところで止めて、何本入ったかを数えてください。
指1本の幅は、だいたい1.5〜2cmです。だから指2本ならおよそ3〜4cm、指3本ならおよそ4.5〜6cm。定規で測るより、毎回同じ手で測れる指のほうが、出かける前に何度でも確かめられます。
左右の眉で本数が違うときは、帽子が傾いています。最初は左右をそろえて測り、深さを決めてから、好みで片側へ傾けてください。傾けるのは最後です。
深さ①|指1本以下|帽子が顔の上に乗る
眉から縁まで指1本以下、つまり縁が眉のすぐ上まで下りている状態です。額がほとんど隠れ、帽子の縁が顔の上半分の境目になります。
この深さでは、帽子の量がそのまま顔に重なって見えます。帽子が主役になり、顔の表情が帽子の影に入ります。とくに縁の色が濃いと、眉と縁の2本の線が近くに並んで、目元が詰まって見えやすくなります。
この深さが合うのは、帽子をはっきり主役にしたい日と、前髪を帽子の中にすべて入れたい日です。それ以外の日に「なんとなく重い」と感じるなら、縁を指1本ぶん上げてください。それだけで、帽子と顔の間に額の帯が一本でき、両方が見えるようになります。
深さ②|指2〜3本|いちばん失敗が少ない帯
眉から縁まで指2〜3本。額が帯のように見えていて、その上に帽子が乗っている状態です。帽子と顔のどちらかが一方を覆い隠すことがないので、帽子が浮いて見えるという失敗がいちばん少ない帯です。
2本と3本の違いは、どちらを先に見せるかです。2本は、帽子がやや前に出て、まとまった印象になります。3本は、額が広く出て、軽く抜けた印象になります。どちらも正解の範囲で、迷ったらその日の上半身の量で決めてください。襟が大きい、厚手のニットを着ている、マフラーを巻くなど、首まわりに量がある日は3本。首まわりが軽い日は2本です。
初めて被る1つなら、まず指2本で被り、鏡の前で縁を指1本ぶんずつ上げ下げしてみてください。2本と3本の間を行き来するだけで、自分にとってしっくりくる位置が見えてきます。
深さ③|指4本以上|後頭部に乗せる形
眉から縁まで指4本以上。額が大きく出て、帽子は後頭部に乗っている状態です。前から見ると、帽子は頭のうしろに控えて、顔のまわりがすっきりします。
軽やかに見える一方で、2つ注意があります。1つは、正面から見て帽子がほとんど見えなくなり、被っている意味が薄れることです。もう1つは、ずれやすいことです。後頭部のいちばん出っ張った点より縁が上にあると、帽子は止まる場所がなく、歩くうちに後ろへ落ちていきます。
この深さで被りたいなら、前の深さはそのままにして、後ろ側だけを1〜2cm深くしてください。縁が後頭部の出っ張りの下を通れば、帽子は止まります。前から見た抜け感は残したまま、落ちなくなります。
膨らみの向き|真上・真横・斜め後ろの3つ
深さを決めたら、次は膨らみです。ベレー帽は頭まわりより直径が大きく、被ると余った布が膨らみになります。この膨らみをどこへ寄せるかで、全体の形が変わります。
真上に立てると、頭の高さが上に伸びて見えます。背を高く見せたい日には使えますが、帽子だけが頭の上に乗っている印象になりやすく、似合わないと感じる原因のひとつです。
真横に寄せると、頭の幅が横に広がって見えます。膨らみが耳の上端より外に張り出すと、とくに目立ちます。
斜め後ろに寄せると、膨らみは頭の輪郭の後ろ側に収まり、正面から見たときに頭の幅も高さも大きく変わりません。いちばん失敗が少ないのはこの向きです。
どちらの斜め後ろかは、分け目で決めます。分け目と反対側へ寄せてください。分け目の側は髪のボリュームが出にくく、反対側は髪が多く乗っています。髪の多い側に膨らみを重ねると、左右の量がそろって見えます。
膨らみの量は、帽子の直径と頭まわりの差で決まる
膨らみが大きすぎるか小さすぎるかは、帽子そのものの寸法で決まります。測り方は2つです。
1つは、帽子を平らに置いたときの直径です。テーブルに置いて、いちばん広いところを端から端まで測ります。もう1つは、自分の頭まわりです。眉の上と、後頭部のいちばん出っ張ったところを通るように、メジャーを一周させて測ります。
頭まわりを3.14で割ると、頭を円とみなしたときの直径に近い数字が出ます。平らに置いた帽子の直径から、この数字を引いてください。差がおよそ8cm未満なら、膨らみの少ない1つです。浅めに乗せる形になり、斜め後ろに寄せる余りはあまりありません。差が8〜12cmなら、斜め後ろに寄せて、ほどよい膨らみが作れる帯です。差が12cmを超えるなら、膨らみが大きい1つです。寄せても横に張り出しやすいので、余りを後ろへ多めに流してください。
手持ちのベレー帽が、どう被っても頭が大きく見えるなら、この差が大きすぎることが多いです。次に選ぶときは、差が8〜12cmに収まる1つを選ぶと、被り方で迷う場面が減ります。
前髪で、深さの起点が変わる
ここまでの「眉から指2〜3本」は、前髪がない、あるいは前髪を帽子の中に入れた状態の話です。前髪を出して被るなら、起点が変わります。
前髪を出すと、眉と縁の間に前髪の帯が入ります。このとき、眉から縁までを指2本にすると、前髪が帽子に押されて額に貼りつき、帽子と前髪と眉が詰まって見えます。前髪を出す日は、指1本ぶん上へずらして、指3本を起点にしてください。前髪の上に少し額が見えるくらいが、帽子と前髪の両方が生きる位置です。
前髪が長く、眉にかかる長さなら、前髪は帽子の中に入れるか、横に流してから被るほうが収まります。眉にかかる前髪の上に帽子を乗せると、目元に髪と帽子の2つの影が重なるからです。
髪をまとめるか下ろすか|耳の位置で決める
髪を下ろすか、まとめるかでも、膨らみの見え方が変わります。決め手になるのは耳です。
髪を下ろす日は、耳を髪で隠すことが多くなります。このとき、膨らみが耳の上に重なると、帽子と髪の量が耳の上で重なって横幅が出ます。下ろす日は、膨らみをいつもより後ろへ寄せて、耳の上を軽くしてください。
髪をまとめる日は、耳が出ます。耳が出ていると、帽子の縁と耳の上端の位置関係がそのまま見えます。縁が耳の上端より1〜2cm上を通っていると、すっきりまとまります。縁が耳に触れるほど深いと、耳が帽子に押されて見えるので、深さを指1本ぶん浅くしてください。
まとめた髪の結び目は、帽子の縁より下に置きます。結び目が帽子の中に入ると、帽子が後ろから押し上げられて、前の深さが変わってしまいます。
素材で、同じ深さでも見え方が変わる
同じ指2本の深さでも、帽子の素材で見え方は変わります。
フェルトは形が保たれる素材です。寄せた膨らみがそのまま残り、縁の線もくっきり出ます。そのぶん、深さと膨らみの向きがそのまま見えるので、ここまでの測り方がいちばん素直に効きます。
ニットは柔らかく、膨らみが自分の重さで下へ垂れます。斜め後ろに寄せても、時間がたつと横へ広がってくることがあります。ニットのベレー帽は、寄せる量をフェルトより少なめにして、垂れても耳を覆わない位置で止めてください。深さは、縁が伸びて下がりやすいぶん、最初は指3本で被って、下がってきても2本で止まるようにしておくと安心です。
薄手のウールや、表面の詰まった生地は、その中間です。膨らみは残りますが、フェルトほど立ちません。
どちらとも取れるとき①|指2本だと浅く、3本だと重い
指2本にすると帽子が後ろへ逃げて見え、3本にすると重く見える。どちらも違う気がする、という場合です。実はこれは、深さではなく膨らみの量のほうが合っていないことが多いです。
まず、膨らみを斜め後ろに寄せ直してください。真上に立っている膨らみを後ろへ倒すだけで、2本の深さでも帽子が逃げて見えなくなることがあります。
それでも決まらないなら、2本半を試します。指2本を当て、3本目の指の半分くらいのところに縁を合わせる位置です。指の本数は目安なので、間に止めても構いません。2本半で鏡から一歩下がり、全身が入る距離で見て、帽子と顔の両方が見えていればそこが位置です。
全身で見ても決まらないなら、上半身の量を見直します。首まわりが軽すぎると、どの深さでも帽子だけが浮きます。その日は、襟のある服や、マフラーを足して、首まわりに量を1つ足してから、もう一度深さを測ってください。
どちらとも取れるとき②|メガネをかける日
メガネをかけると、眉の近くにフレームの線がもう1本入ります。眉、フレーム、帽子の縁の3本の線が顔の上半分に並ぶので、深さの起点を少し変えます。
フレームの上の縁が眉より上に来るメガネなら、眉ではなくフレームの上の縁から指を数えてください。フレームから縁まで指2本が起点です。フレームの上の縁が眉より下にあるメガネなら、これまでどおり眉から数えます。
メガネのフレームが太く、色が濃いときは、帽子の縁との間をいつもより指1本ぶん広く取ってください。濃い線が2本近くに並ぶと、目元が詰まって見えるからです。逆に細く色の薄いフレームなら、起点はそのままで構いません。
どちらとも取れるとき③|コートの襟が高い日
秋冬のコートで、襟が高いものや大きいものを着る日は、帽子と襟の間の距離が変わります。上下に量のあるものがはさまると、その間にある顔が小さく囲まれて見えます。
襟が高い日は、帽子の深さを指3本に上げて、額を広く出してください。上の帽子と下の襟の間の距離が広がり、顔のまわりに余白ができます。膨らみは、いつもより後ろへ寄せます。横に張り出すと、襟の広がりと帽子の広がりが重なって、肩から上全体が大きく見えるからです。
襟の立たないコートの日は、ここまでの起点のままで構いません。首まわりが軽いと感じたら、深さを2本に下げて、帽子のほうに少し重さを持たせます。
どちらとも取れるとき④|分け目が真ん中
膨らみは分け目と反対側の斜め後ろへ、と書きました。では、分け目が真ん中の人はどちらへ寄せればいいのか、という場合です。
分け目が真ん中なら、髪の量が左右でそろっています。この場合は、ふだんバッグを持つ手と反対の側へ寄せてください。バッグを持つ側は肩まわりに量が出るので、反対側の頭に膨らみを置くと、全身の左右の量がそろいます。
あるいは、斜め後ろではなく、真後ろへまっすぐ倒す方法もあります。正面から見ると左右対称になり、端正な印象になります。左右どちらかへ寄せると動きが出て、真後ろに倒すと落ち着きます。その日の服の印象に合わせて選んでください。
被る前に、帽子の形を整える
深さを測る前に、帽子そのものの形を整えておくと、測った位置がそのまま決まります。しまっていた帽子は、平らに潰れていたり、片側に折り癖がついていたりすることが多いからです。
フェルトのベレー帽は、内側に握りこぶしを入れて、内側から外へ向かって軽く押し広げます。縁から3〜4cm内側を、ぐるりと一周するように押すと、膨らみが均等に戻ります。折り癖が強いときは、湯気を少し離れたところから当てて、柔らかくなったところを手で整え、冷めるまで形を保ってください。
ニットのベレー帽は、縁のゴム編みが伸びていないかを確かめます。縁を両手で軽く引いて離し、元の幅にすっと戻るなら問題ありません。戻りが遅いなら、縁が伸びて下がりやすくなっています。素材の節で書いたように、最初は指3本で被って、下がってきても2本で止まるようにしておきます。
内側に縫い付けのタグがある帽子は、タグの位置が後ろの真ん中に来るように被るのが基本です。膨らみを斜め後ろに寄せるときも、タグを基準にすると、毎回同じ向きに寄せられます。
髪の長さで、膨らみを寄せる量が変わる
膨らみの向きは斜め後ろ、と書きましたが、どれくらい寄せるかは髪の長さで変わります。
耳が出るくらいの短い髪なら、頭の輪郭がそのまま見えるので、膨らみの形もそのまま見えます。寄せる量は控えめにして、正面から見たときに帽子が頭の輪郭から大きくはみ出さないようにしてください。帽子の後ろ側が少し下がって、えり足との間に髪が少しだけ見えるくらいが収まりのよい位置です。
あごから肩くらいの長さなら、膨らみの下に髪が広がります。帽子の膨らみと髪の広がりが同じ側に重なると、片側だけが大きく見えるので、膨らみは髪の広がりが少ない側の斜め後ろへ寄せます。ここでも分け目と反対側、という基本は変わりませんが、髪が外にはねる側があるなら、そちらを避けてください。
肩より長い髪なら、髪の縦の線が加わるぶん、帽子の膨らみが多少大きくても全体の釣り合いは取れます。寄せる量を多めにして、後ろへしっかり倒してかまいません。下ろした髪が帽子の縁の下から出る位置は、耳の後ろあたりにそろえると、横から見たときに帽子と髪がひと続きに見えます。
帽子の色と髪の色の差で、深さの許される幅が変わる
同じ深さでも、帽子の色によって、縁の線がどれくらい目立つかが変わります。
帽子の色が髪の色に近いと、縁の線が髪に溶けて目立ちません。この場合は、深さを指1本ぶん上下させても印象はあまり変わらず、許される幅が広くなります。迷う時間が短く済む組み合わせです。
帽子の色が髪の色と大きく違うと、縁の線がそのまま顔の上の境目として見えます。たとえば暗い髪に明るい色の帽子、明るい髪に濃い色の帽子です。この場合は、指2本か3本かの差がはっきり出るので、鏡の前で一度ずつ両方を試してから決めてください。とくに縁の線と眉の線が近いと、2本の濃い線が並んで目元が詰まって見えるので、迷ったら3本の側に寄せます。
どちらとも取れるとき⑤|傾けると決まらない
深さも膨らみも決まったのに、最後に傾けると、どうも落ち着かない。まっすぐだと固く見えるし、傾けると崩れて見える、という場合です。
傾ける量は、左右の眉から縁までの指の本数の差で測ってください。差が指半分から1本までなら、動きが出ながらも崩れて見えません。差が1本を超えると、帽子がずり落ちかけているように見えます。
傾ける向きは、膨らみを寄せた側を少し深く、反対側を少し浅くします。膨らみと縁の低い側が同じ側にそろうと、帽子全体がひとつの方向に流れて見えます。逆に、膨らみと反対の側を深くすると、帽子の中で2つの方向がぶつかって、落ち着かなく見えます。
それでも決まらない日は、傾けずにまっすぐ被ってください。まっすぐ被ったベレー帽は、端正で落ち着いた印象になります。傾けるのは、似合わせるための条件ではなく、印象を変えたいときの選択です。
鏡の距離で、判断が変わる
最後に、鏡の距離について書いておきます。洗面台の鏡のように顔の近くで見ると、帽子は顔との関係だけで見えます。この距離では、深めに被ったほうがまとまって見えることが多くなります。
ところが、外で人から見られるのは、たいてい全身が入る距離です。全身で見ると、深く被った帽子は顔の上に重く乗って見え、少し浅いほうが釣り合うことがよくあります。顔の近くで決めた深さを、全身鏡の前で指1本ぶん浅くしてみてください。それで全身の釣り合いが取れれば、その深さが外での正解です。
全身鏡がなければ、窓ガラスや玄関の扉のガラスに映して、2〜3歩離れて見るだけでも十分です。
どちらとも取れるとき⑥|額を広く出したくない日
指2〜3本が失敗の少ない帯だと書きましたが、その日の気分で、額をあまり見せたくないこともあると思います。かといって指1本まで下げると、帽子が顔の上に乗って重く見える。この場合は、深さではなく髪で額の帯を埋めます。
前髪を作っていない人なら、分け目の側の髪を少し額の上に流してから、帽子を指2本の深さで被ってください。帽子の縁と眉の間に、流した髪が斜めにかかります。額の帯は残っているので帽子は重く見えず、それでいて額の見える面積は減ります。
前髪がある人なら、前髪を出して指3本で被るのが基本でしたが、前髪を少し横に流して、眉の片側だけを見せる形にすると、指2本半くらいまで下げても詰まって見えません。左右で額の見え方に差をつけると、深めに被っても目元に抜けができるからです。
どちらの場合も、流した髪の毛先が帽子の縁の下から自然に出ていることを確かめてください。髪を帽子の中に押し込むと、縁が髪に押されて浮き、深さが変わってしまいます。
次の1つを選ぶときに、売り場で確かめること
手持ちのベレー帽で、ここまでの被り方をすべて試しても決まらないなら、次の1つを選ぶときに次の4つを確かめてください。
1つ目は、直径と頭まわりの差です。売り場ではメジャーがなくても、帽子を平らに置いて、自分の手のひらを広げた幅と比べると見当がつきます。自宅で手持ちの帽子の直径を手のひら何枚ぶんか測っておき、それより大きいか小さいかを見ます。
2つ目は、縁の作りです。縁の内側に別の布やゴムが付いているものは、頭まわりにぴったり沿い、深さが一日中動きにくくなります。縁が本体と同じ生地を折り返しただけのものは、柔らかいぶん、時間がたつと深さが変わりやすくなります。
3つ目は、試着のときの深さです。売り場の鏡の前で被るとき、指2本の深さで被ってから鏡を見てください。売り場では、つい深く被りがちです。深く被った状態で似合わないと判断して、合うはずの1つを見送ることがよくあります。
4つ目は、膨らみを寄せたときに形が残るかです。斜め後ろに寄せて手を離し、10秒ほど待ってください。寄せた形がそのまま残るなら、一日被っても崩れにくい1つです。すぐに真上や真横へ戻るなら、ヘアピンで留める前提で選びます。
室内で脱ぐ日、被ったままの日
ベレー帽は、外を歩くときだけでなく、室内に入ってからの扱いでも印象が変わります。被り方を決めるとき、その日に室内で脱ぐかどうかも一緒に考えておくと、あとで慌てません。
改まった席や、食事の席、人の家に上がる日は、室内では脱ぐのが落ち着く場面です。脱ぐ予定がある日は、脱いだあとの髪を考えて、深さを指3本の浅めにしておきます。深く被るほど、縁の跡が額の上の髪に残りやすいからです。脱いだ帽子は、膨らみを潰さないよう、膝の上かバッグの上に平らに置いてください。
買い物や、気軽な店に入るだけの日は、被ったままでも不自然ではありません。この場合は、外で決めた深さのまま過ごせます。ただし、室内は外より明るさが均一なので、縁の線が外よりはっきり見えます。外では気にならなかった縁の傾きが目立つことがあるので、店に入る前にガラスに映して、左右の差が指1本以内に収まっているかを確かめてください。
脱いで、また被り直すときは、最初からやり直します。眉の上に指を並べ、膨らみを寄せ、後ろの縁を確かめる。手順を覚えてしまえば、被り直しも30秒で済みます。
外で一日被るときに、ずれないようにする
家の鏡の前で決めた位置も、外を一日歩けば少しずつずれてきます。ずれる方向はたいてい後ろか、膨らみを寄せた側です。
後ろへずれるのは、後頭部で止まっていないからです。深さ③の節で書いたように、後ろ側の縁が後頭部のいちばん出っ張った点の下を通っているかを確かめてください。
膨らみを寄せた側へずれるのは、膨らみの重さに引っ張られているからです。寄せた側と反対の縁の内側を、髪の内側でヘアピン1本で留めると止まります。ピンは縁と平行に差し込み、外から見えない向きにしてください。
風の強い日は、2か所留めます。こめかみの少し後ろの左右に1本ずつ。この2か所で留まっていれば、縁の位置はほとんど動きません。
室内に入って帽子を脱ぐ予定があるなら、髪の潰れ方も考えておきます。脱いだあとに分け目の側が潰れていると気になるので、膨らみを寄せた側、つまり髪の多い側の上で帽子が止まるようにしておくと、脱いだときに髪がふわっと戻りやすくなります。
手持ちの1つを、出かける前の30秒で整える
最後に、毎朝の手順を短くまとめます。
鏡の前で帽子をまっすぐ乗せ、縁を水平にします。眉の上に指を横に並べて、2本か3本かを決めます。前髪を出す日は1本ぶん上に。膨らみを分け目と反対側の斜め後ろへ寄せ、正面から見て帽子の端が耳の上端より外に出ていないかを確かめます。最後に好みで少しだけ傾けて、後ろ側の縁が後頭部の出っ張りの下を通っているかを手で触って確かめる。ここまでで30秒ほどです。
似合わないと感じていた帽子でも、この30秒で印象が変わることは少なくありません。それでもどう被っても決まらないときは、帽子の直径と頭まわりの差を測ってみてください。被り方の問題ではなく、寸法の問題だったことが分かれば、次の1つを選ぶときの手がかりになります。帽子全般が似合わないと感じるときの全身の比の見方は、帽子が似合わないと感じるときは、鏡ではなく全身の比を見るにまとめています。
よくある問い
- Q. ベレー帽をかぶると頭が大きく見えます
- 膨らみを真上や真横に広げていることが多いです。膨らみが頭の輪郭の外へ横に張り出すと、頭の幅がそのまま広がって見えます。膨らみを斜め後ろにまとめて、正面から見たときに帽子の端が耳の上端より外に出ないようにしてください。それでも大きく見えるなら、帽子の直径が頭まわりに対して大きすぎます。平らに置いた直径と頭まわりの差を測って、余りの少ない1つを選ぶと収まります。
- Q. 前髪がない場合は、どのくらいの深さにすればいいですか
- 眉の上から指2本を起点にしてください。額が見えるぶん、縁の線がそのまま顔の上の境目になります。指1本まで下げると、縁が眉に近づいて顔の上半分が帽子に覆われ、帽子が主役になりすぎます。指3本以上に上げると、額が広く出て帽子が後ろへ逃げて見えます。前髪がない人は、深さよりも縁の線を左右どちらかへ少し傾けるほうが、表情に動きが出ます。
- Q. ベレー帽がすぐにずれて落ちてきます
- 深さが指4本以上で、後頭部に乗せているだけになっていませんか。後ろに乗せる被り方は軽やかに見えますが、頭の一番出っ張った点より縁が上にあると止まりません。縁が後頭部の出っ張りより下を通るように、後ろ側だけを1〜2cm深くしてください。前の深さは変えずに済みます。それでも風でずれるなら、内側の縁の2か所を、髪の内側でヘアピンで留めます。
- Q. ニットのベレー帽とフェルトのベレー帽で、被り方は変わりますか
- 深さの起点は同じですが、膨らみの扱いが変わります。フェルトは形が保たれるので、寄せた膨らみがそのまま残ります。ニットは柔らかく、膨らみが下へ垂れやすいので、寄せる量をフェルトより少なめにして、垂れても耳を覆わない位置で止めてください。薄手のウールは、その中間です。
— メグラシ編集部





