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オールブラックが似合う人|冬の黒×黒は3か所の黒の差で決める

メグラシ編集部//読了 15分
起毛の黒いコートを前開きで着て、艶のある黒いブラウスとマットな黒いパンツを合わせた女性の首から下の装い

**黒は似合うと言われるのに、全身を黒でまとめると急に重く見える。**その原因は、あなたが黒に負けているからではなく、黒の面がひとつにつながってしまうことにあります。

オールブラックが似合うかどうかは、黒が似合うかどうかとは別の物差しで決まります。分かれ目は、首元・胴・足元の3か所に置いた黒が、互いにどれくらい違って見えるかです。違いが十分にあれば、黒だけでも体の形が分かれて見え、顔が先に目に入ります。違いがなければ、黒が一枚の大きな影になり、顔が小さく沈みます。

この記事では、自分にはいくつの差が要るのかを鏡で測る手順と、差の付け方を4つ、どちらとも取れるときの決め方、冬のコートを重ねたときの組み方までを書きます。新しい黒を買い足す前に、手持ちの黒を並べ直すところから始めてください。

結論:オールブラックが似合うかは、黒同士の差の数で決まる

先に結論を書きます。オールブラックが似合う人とは、黒を重ねたときに、自分に必要な数の差を黒の中に作れている人です。必要な差の数は、顔立ちと髪の色でおおよそ決まります。

あなたの顔まわり必要な差の目安足りないときに起きること
黒髪で、顔立ちの線がはっきりしている3か所のうち2か所服が先に目に入り、きつく見える
髪か瞳の色がやや柔らかい3か所すべて顔が沈み、疲れて見える
髪が明るく、顔立ちも柔らかい3か所すべてと、肌を1か所服だけが浮いて、着せられて見える

この表は答えではありません。どの行に近いかを自分で確かめるための軸です。確かめ方は、このあと書く鏡の手順で測ります。

覚えておくのは、オールブラックは黒の数ではなく、黒の違いの数で組むということです。

重く見える正体は「黒の面がひとつになること」

黒い服が重く見えるとき、そこで起きているのは、首から足元までの黒が一枚の面として見えることです。

人の目は、色の違うところに境目を見つけて、そこから形を読みます。白いシャツに紺のパンツなら、腰のところに境目があるので、上半身と下半身の長さや、ウエストの位置が読めます。ところが、上下とも同じ質の黒だと、その境目がなくなります。体の形が読めないので、目は全体をひとつの暗い塊として受け取ります。

暗い塊は、実際の大きさより重く、近く見えます。その塊の上に顔が乗ると、顔は塊に比べて小さく、遠くに見えます。これが、オールブラックで顔が沈む理由です。

だから、直し方は黒を減らすことではありません。黒の中に境目を作ることです。境目さえあれば、目は形を読み、塊として受け取らなくなります。境目は、色を変えなくても、黒の質を変えるだけで作れます。

まず手持ちの黒を並べる

差を付ける前に、手持ちの黒を全部出して並べてください。床か大きな机の上に、トップス・ボトム・アウター・靴・鞄・タイツやソックスを、すべて黒だけ集めます。

並べたら、昼の窓際の光で、次の4つを見ます。

  1. 光を返すものと、返さないもの。表面に光が乗るものと、光を吸うものに分けます
  2. 毛羽立っているものと、平らなもの。手のひらでなでて、毛の方向があるものを分けます
  3. 透けるものと、透けないもの。手を裏に入れて、指の形が見えるものを分けます
  4. 黒の色み。並べたときに、青く見える黒、茶色く見える黒、灰色っぽく見える黒に分けます

この4つの分け方で、手持ちの黒が何種類あるかが分かります。同じ箱に入るものばかりだと、全身黒にしたときに差が作れません。違う箱に入るものが3つ以上あれば、買い足さなくてもオールブラックは組めます。

自分にいくつ差が要るかを測る

次に、自分に必要な差の数を測ります。手順は簡単です。

  1. 手持ちの中で、いちばん同じ質に見える黒のトップスとボトムを着ます。艶もなく、毛羽もなく、色みもそろったものを選んでください
  2. 全身が映る鏡から2m離れて立ちます。2m取れない場合は、スマートフォンで全身を撮って、画面を腕を伸ばした距離で見ます
  3. 目を閉じて、開けた瞬間に、最初に目に入ったものを覚えます

最初に顔が目に入ったなら、あなたは差が少なくても黒に負けない人です。差は2か所で足ります。最初に服の黒が目に入ったなら、差が足りていません。3か所すべてで質を変えてください。服の黒が目に入ったうえに、顔が暗く見えたなら、3か所の差に加えて、肌の見える場所を1か所足す必要があります。

この測り方は、何度かやると判断がぶれなくなります。最初は家族や友人に、写真を見せて「最初にどこを見たか」を聞いてみるのも確かです。

3か所の黒を決める|首元・胴・足元

差を付ける場所は、首元・胴・足元の3か所です。それぞれに役目があります。

首元は、顔にいちばん近い黒です。ここの黒が顔に影を落とすかどうかで、顔の明るさが決まります。首元の黒は、3か所の中でいちばん軽く見えるものを選んでください。艶のある黒、透ける黒、首が見える開き方の黒が向きます。

胴は、面積がいちばん大きい黒です。ここが全身の印象の土台になります。胴の黒は、平らでマットなもの、またはウールのように落ち着いた質のものが向きます。冬はここにコートが重なるので、コートの質もあわせて考えます。

足元は、全身の黒を地面に下ろす場所です。ここの黒が重いと全身が落ち着き、軽いと全身が浮きます。足元の黒は、胴と違う質にしてください。胴がマットなら足元は艶のある革、胴が起毛なら足元は平らな革、といった具合です。

3か所の黒がすべて違う質になれば、黒だけでも上から下へ形が分かれて見えます。2か所で足りる人は、首元と胴、または胴と足元のどちらかで差を付けます。迷ったら首元と胴を先に変えてください。顔に近いほうから効きます。

3か所の役目は、毎日同じでなくても構いません。今日は首元を艶にして胴をマットにした、明日は胴を起毛にして足元を平らな革にした、というように、役目の割り振りを日によって入れ替えると、同じ手持ちの黒でも違う印象の日が作れます。大切なのは、どの日も3か所のうち必要な数だけ違う質が並んでいることです。どこを変えるかは、その日の気分と予定で選んでください。

差の付け方1|艶とマット

いちばん効く差は、艶とマットです。光を返す黒と、光を吸う黒を隣に置くと、同じ黒でも明るさが違って見えます。

艶のある黒には、サテンのような光沢のあるブラウス、薄く光を返す化学繊維のシャツ、革や合成皮革のスカートや靴があります。マットな黒には、綿のニット、ウールのパンツ、毛羽の少ない厚手の布があります。

組み方の基本は、顔に近いほうを艶、遠いほうをマットにすることです。艶は光を顔に返すので、首元に置くと顔が明るくなります。逆に、首元をマットにして胴を艶にすると、顔の下が暗く、胴だけが光って、重心が下がって見えます。

ただし、黒髪で顔立ちのはっきりした人は、逆にしても崩れにくい人です。首元をマットな黒のタートルネックにして、スカートを艶のある黒にしても、顔の強さが黒に負けません。逆にした組み方は、きりっとした印象を出したい日に向きます。

差の付け方2|起毛と平らな面

冬に使いやすいのが、起毛と平らな面の差です。起毛の黒は、毛先に光が散るので、実際より少し明るく、柔らかく見えます。平らな黒は、光をまとめて吸うので、深く締まって見えます。

起毛の黒には、毛足のあるニット、ベロアやスエードのような布、起毛したウールのコートがあります。平らな黒には、目の詰まった綿、表面のなめらかなウール、なめらかな革があります。

組み方は、柔らかく見せたいところを起毛に、締めたいところを平らにします。たとえば、上を毛足のある黒いニットにして、下をなめらかな黒いパンツにすると、上半身はふんわり、脚はすっきり見えます。逆に、上を平らな黒のシャツにして、下を起毛の黒いスカートにすると、上半身が締まり、下に柔らかさが出ます。

体の線が直線的な人は、平らな面を胴に置くと体の形がきれいに出ます。体の線が柔らかい人は、起毛を胴に置くと、黒の重さが和らぎます。どちらに置くか迷ったら、自分の体で重く見えやすい場所に起毛を置いてください。起毛は面を柔らかくするので、重さを打ち消す方向に働きます。

差の付け方3|透けと詰まり

透ける黒は、下の肌の色がわずかに見えるので、黒の中でいちばん軽く見えます。詰まった黒は、肌を完全に隠すので、いちばん重く見えます。

透ける黒には、薄手のニット、シフォンのブラウス、薄い黒のタイツがあります。詰まった黒には、厚手のニット、目の詰まった布のパンツ、厚い黒のタイツがあります。

いちばん手軽な差は、タイツの濃さです。全身黒の日に、厚い黒のタイツを合わせると足元まで一つの面になり、全身が重くなります。薄い黒のタイツに変えるだけで、脚に肌の色が透けて、足元に境目ができます。目安は、ふくらはぎの内側で肌の色がうっすら見えるくらいです。

首元に透ける黒を置くのも効きます。薄手の黒のハイネックを着て、その上に厚手の黒のニットのベストやカーディガンを重ねると、首元だけが軽く透けて見え、顔に影が落ちにくくなります。

差の付け方4|黒の色み|青い黒・茶色い黒・灰の黒

黒にも色みがあります。並べるとすぐ分かりますが、一枚だけで見ているとなかなか気づきません。

青い黒は、光の下で紺に近く見える黒です。冷たく、くっきりした印象になります。茶色い黒は、光の下で焦げ茶に近く見える黒です。温かく、柔らかい印象になります。灰の黒は、何度も洗った黒や、もともと灰色が混ざった黒で、軽く、落ち着いた印象になります。

色みの違う黒を重ねると、同じ質の素材でも境目ができます。たとえば、青い黒のニットに茶色い黒のパンツを合わせると、腰のところで色が切り替わるので、上下が分かれて見えます。

顔の近くに置く黒の色みは、肌に合わせてください。肌に青みのある人は青い黒を首元に、肌に黄みのある人は茶色い黒を首元に置くと、顔の色が澄んで見えます。自分の肌がどちらか分からないときは、手持ちの青い黒と茶色い黒を顔の下に交互に当て、頬の赤みが残るほうを選びます。

どちらとも取れるときの決め方

鏡の手順で測っても、顔が先に目に入ったのか、服が先に目に入ったのか、はっきりしないことがあります。あるいは、日によって答えが変わることもあります。そのときは次の順に決めてください。

1. その日の顔の状態で決める

寝不足や疲れのある日は、顔の明るさが落ちています。こういう日は、同じ人でも黒に負けやすくなります。普段は2か所の差で足りる人も、顔が疲れている日は3か所に増やしてください。逆に、化粧をしっかりした日や、よく眠れた日は、差を減らしても崩れません。服の組み方を固定せず、その日の顔で増やしたり減らしたりする、と考えると判断が楽になります。

2. 髪のまとめ方で決める

髪を下ろしているか、まとめているかでも、必要な差は変わります。黒髪を下ろすと、髪が首元の黒とつながり、顔のまわりの黒の面が広がります。このときは首元を艶か透けにして、髪と服の境目を作ってください。髪をまとめると首が見えるので、首元の黒が詰まっていても顔は沈みにくくなります。

3. 照明で決める

昼の外では、黒の質の違いがよく見えます。夜の室内、特に暗めの照明の下では、質の違いが見えにくくなり、黒が一つの面に戻りやすくなります。夜に全身黒で出かける日は、昼より差を1つ増やすか、首元に金属や白い光を1点足して、暗い中でも境目が見えるようにしてください。

4. それでも決まらないとき

最後は、写真で決めます。同じ組み方で、首元だけを変えた写真を2枚撮ります。1枚は首元が詰まった黒、もう1枚は首元が開いた黒か艶のある黒。2枚を並べて、顔が明るく見えるほうを選んでください。写真では目の前の印象より差がはっきり出るので、鏡で迷ったときの確かめ方として向いています。

この4つで決まらなかった人は、差を3か所に増やしておくのが安全です。差は多くても崩れませんが、足りないと顔が沈みます。

5. 体の線で決める

顔ではなく、体の線で差の置き場所を決める方法もあります。上半身に厚みがある人は、胴の黒を平らでマットなものにして、首元に艶か透けを置くと、上半身がすっきり見えます。下半身に重さを感じやすい人は、胴に艶か起毛を置いて目線を上に集め、足元はなめらかで細身の黒にします。骨や関節がしっかりしている人は、どの場所にも表情のある黒を使ってかまいません。ざっくりした起毛と、なめらかな革を組み合わせると、体の大きさと黒の重さが釣り合います。

6. 年代で決める

年齢を重ねると、肌の明るさが少しずつ落ち、髪にも白いものが混ざってきます。そうなると、若い頃と同じ組み方でも、黒に顔が負けやすくなります。目安としては、以前より差を1つ増やしてください。首元の黒を詰まったものから開いたものへ、厚い黒のタイツを薄いものへ、どちらか一つで足ります。白髪が増えてきた人は、髪と黒の間に差がはっきりできるので、それ自体が顔まわりの境目になります。髪を染めずにいる人ほど、オールブラックは似合いやすくなることがあります。

7. 自分の答えを記録しておく

差の数が決まったら、その日の組み方を写真に撮って残しておいてください。何枚か撮りためると、自分にとってどの差がいちばん効くのかが見えてきます。艶の差がよく効く人もいれば、透けの差のほうが効く人もいます。自分に効く差が分かれば、次に黒を買うときに、どの箱のものを足せばよいかが決まります。

肌が見える場所を1か所つくる

黒の差だけでは足りない人は、肌の見える場所を1か所足してください。肌が見えると、黒の面の中に明るい色が入り、その前後で黒が分かれて見えます。

冬に肌を見せやすい場所は3つあります。首元、手首、足首です。

首元は、Vネックや浅い丸首で、鎖骨が少し見えるくらいに開けます。顔のすぐ下に肌が入るので、顔の明るさが上がります。手首は、袖を一度折り返すか、袖口の短いニットを選んで、手首の骨が見えるようにします。足首は、くるぶしが見える丈のパンツに、低い靴を合わせます。

見せる肌の量は、思っているより少なくて構いません。首元なら指2本分、手首なら腕時計1本分、足首ならくるぶしが隠れるか隠れないかの境目くらいです。その小さな明るさがあるだけで、黒の面が途中で切れ、目はそこを境目として読み取ります。寒さが気になる日は、肌の代わりに、肌に近い明るさの薄いインナーやタイツを見せても同じ働きをします。

3か所のうち、どこか1か所で足ります。全部見せると、冬の装いとしては寒々しく見えるので、1か所に絞ってください。迷ったら首元から試すと、顔への効き方がいちばん分かりやすいです。

冬のコートを重ねたときの黒×黒

冬は、オールブラックの上にさらに黒いコートが重なります。コートは面積が大きいので、ここで差がなくなると、せっかく作った首元・胴・足元の差がすべて隠れてしまいます。

黒いコートを着る日は、コートの質と、中の服の質を変えてください。コートが起毛のウールなら、中は平らな黒か艶のある黒に。コートがなめらかな化学繊維なら、中は起毛のニットに。前を開けて着ると、コートと中の服の境目が縦に2本できるので、体が細長く見え、重さが和らぎます。

前を閉じて着る日は、コートの襟で首元の差を作ります。襟の大きいコートなら、襟の内側に艶のある黒か、透ける黒のハイネックを見せます。襟の小さいコートなら、黒以外のマフラーを1本足すのが手軽です。黒を貫きたい日は、マフラーを起毛か毛足の長い黒にして、コートとの質の差を出します。

黒いコートの選び方そのものは、ネイビーのコートが似合う人で紺と黒の比べ方も書いています。黒のコートが重いと感じたら、紺を一度試してみるのも一つの道です。

黒いダウンを重ねる日

黒いダウンは、表面に光を返す素材が多く、縫い目ごとにふくらみの影ができるので、それ自体に艶と凹凸の差を持っています。そのため、中の服はマットで平らな黒を選ぶと、ダウンとの差がはっきりします。中にも艶のある黒を合わせると、全身が光って見え、黒の面がまた一つにつながります。ダウンは丈によって体の見え方が大きく変わるので、短い丈なら下を細身の黒にして縦の線を出し、長い丈なら前を開けて中の服を縦に見せてください。

黒い帽子・手袋・マフラーを足す日

冬の小物まで黒でそろえると、オールブラックの印象はいちばん強くなります。そのぶん、小物の質の差が大切になります。帽子は顔のすぐ上に来るので、首元と同じく軽い黒にしてください。毛足のある黒や、目の粗い編みの黒なら、顔の上に重い影ができません。手袋はなめらかな革の黒にすると、コートの起毛との差が手元に出ます。マフラーは首元の役目を兼ねるので、ここまでに決めた首元の黒と同じ考え方で選びます。小物が全部同じ質の黒だと、顔のまわりを黒が囲んで、顔が小さく沈んで見えます。帽子・マフラー・手袋のうち、少なくとも一つは他と違う質にしてください。

黒いブーツで足元を締める日

冬の足元は、ブーツで黒の面が大きくなります。ブーツの黒とパンツやタイツの黒が同じ質だと、脚全体が一本の黒い柱のように見えます。なめらかな革のブーツなら、タイツは薄手に、スエードのような起毛のブーツなら、タイツは少し厚手でも構いません。ブーツの履き口とスカートの裾の間に、透けるタイツが少しでも見えていれば、そこが境目になって、足元が軽く見えます。

場面別:仕事・集まり・弔事との分け方

オールブラックは、場面によって受け取られ方が変わります。同じ黒でも、どこに差を置くかで、場面にふさわしい黒になります。

仕事の日は、きちんと見えることが先に来ます。マットな黒を胴に置き、首元に艶のある黒のブラウスか、白いシャツの襟を少しだけ見せる組み方が向きます。足元はなめらかな革の靴にして、胴との質の差を出します。全身黒でも、首元と足元に差があれば、重さよりきちんとした印象が残ります。

集まりや食事の日は、少し華やかさを足してよい日です。艶のある黒を胴に置いて、首元を開け、小さな金属の光を足します。夜の照明の下では艶が強く光るので、胴の艶は控えめなものを選んでください。強すぎる艶は、照明の下で服だけが目立ちます。

弔事の日は、ここまでと反対です。艶のない黒で上下をそろえ、首元を詰め、差を付けないのが決まりごとです。この日の黒は、似合うかどうかではなく、場にふさわしいかで選ぶ黒なので、この記事の差の付け方は使わないでください。逆に言えば、普段のオールブラックが弔事の装いに見えないようにするには、差を1つ入れればよい、ということです。

オールブラックが向かない日と、逃がし方

どうしても黒が重く見える日があります。顔色がすぐれない日、肌が乾燥している日、髪をまとめられない日。こういう日は、オールブラックをやめて、黒の中に1色だけ別の色を入れてください。

逃がし方は2つです。1つは、首元だけ黒以外にすることです。白、灰色、紺、またはベージュのタートルネックやマフラーを顔のすぐ下に置き、首から下は黒のままにします。全身黒の印象はほとんど変わらず、顔だけが明るくなります。

もう1つは、足元だけ黒以外にすることです。灰色のタイツ、茶色の靴、白いスニーカーなど、足元に別の色を置くと、全身の黒の塊が地面から切り離され、軽く見えます。顔を変えたくない日、たとえば化粧はうまくいったけれど全身が重い日は、足元から逃がすほうが向きます。

黒が似合うかどうかそのものに迷いがある人は、黒が似合う人は7項目中6つで分かるの記事で一度確かめてから、この記事の差の付け方に戻ってきてください。

黒の差を保つ手入れと、よくあるつまずき

黒の差は、買ったときに付いているだけでは続きません。洗い方や着る回数で、艶は鈍り、起毛は寝て、青い黒は灰の黒に近づいていきます。差が消えると、手持ちの黒がだんだん同じ質に寄っていき、ある冬に急にオールブラックが重く見えるようになります。ここでは、差を保つための手入れと、よくあるつまずきの直し方を書きます。

洗うたびに黒が灰に寄っていく

黒い服は、洗うたびに表面の色が少しずつ抜けていきます。特に綿のニットやスウェットは、数回洗うと灰の黒に近づきます。これは悪いことばかりではありません。灰の黒は、新しい黒と並べると明るく見えるので、それ自体が一つの差になります。色が抜けてきた黒は捨てずに、新しい黒と組み合わせる役に回してください。たとえば、色の抜けた黒のスウェットに、新しい深い黒のパンツを合わせると、上下で自然に差ができます。

色を保ちたい黒は、裏返して洗い、日の当たらない場所で干すと、抜け方がゆっくりになります。洗う回数を減らすために、肌に直接触れる場所には薄いインナーを1枚挟むのも効きます。

起毛の黒が寝てしまい、平らな黒と区別がつかない

起毛のニットやコートは、着ているうちに毛が寝て、表面が平らに近づきます。そうなると、平らな黒と並べても差が出にくくなります。着たあとに、柔らかいブラシで毛の流れに逆らって軽くなでると、毛が立ち上がって表情が戻ります。肘や腰など、こすれやすい場所は特に寝やすいので、そこだけでもブラシをかけてください。

艶の黒が鈍って、マットな黒に近づく

艶のあるブラウスや合成皮革のスカートは、こすれや汚れで艶が鈍っていきます。鈍った艶は、マットな黒と組んでも差が出ず、むしろ古びた印象になります。艶のある黒は、首元や胴の外側など目立つ場所に使うことが多いので、鈍ってきたら役目を替えてください。インナーとして中に着る、またはマットな黒の役として使う。新しい艶の黒を一枚だけ足せば、全体の差は戻ります。

黒を重ねると毛玉やほこりが目立つ

黒は、白い毛玉やほこりがいちばん目立つ色です。オールブラックの日は、黒の面が大きいぶん、小さな白い点でも全体の印象を崩します。出かける前に、全身を鏡で見て、肩と袖と膝のあたりだけでも粘着ローラーをかけてください。起毛の黒と平らな黒を重ねる日は、起毛の毛が平らな黒に移りやすいので、平らなほうを念入りに見ます。

黒の服ばかり増えて、何を着ても同じに見える

黒を買い足すたびに、似た質のものを選んでいないか見直してください。手持ちの黒を艶・起毛・透け・色みの4つで分けたときに、同じ箱にばかり入っているなら、次に買う黒は空いている箱のものにします。オールブラックを楽しむための買い足しは、黒の数を増やすことではなく、黒の種類を増やすことです。

手持ちの黒で組んでみる順番

最後に、手持ちの黒で実際に組むときの順番をまとめます。

  1. 手持ちの黒を全部出し、艶・起毛・透け・色みの4つで分ける
  2. 鏡から2m離れて、同じ質の黒で全身をまとめたときに、顔と服のどちらが先に目に入るかを見る
  3. 顔が先なら2か所、服が先なら3か所、顔が暗いなら3か所と肌1か所の差を作る
  4. 首元は軽い黒、胴は土台の黒、足元は胴と違う黒にする
  5. コートを重ねる日は、コートと中の服の質を変える
  6. 迷った日は、差を増やす。足りないより多いほうが崩れない

順番の中でいちばん大事なのは、2番目の測り方です。ここを飛ばして差の付け方だけを真似すると、自分に必要な差より多すぎたり少なすぎたりして、組み方が安定しません。差が多すぎると、黒の中に境目が増えすぎて、全身がこま切れに見えます。少なすぎると、これまで通り黒が一つの面に戻ります。必要な数だけ差を置くために、最初の一回は必ず鏡から2m離れて確かめてください。

また、手持ちの黒が少ない人は、3か所の役目を兼ねさせる工夫もできます。たとえば、艶のある黒のブラウスを首元と胴の両方に見せて、足元だけを起毛のブーツにする。黒が2枚しかなくても、首元から胴にかけての艶と、足元の起毛で、上下の差は作れます。黒の数が少ないことは、オールブラックをあきらめる理由にはなりません。

最初の一着を足すなら、首元に置く軽い黒をおすすめします。艶のある薄手のブラウスか、透ける薄手のハイネックです。首元が軽くなるだけで、手持ちの重い黒がすべて胴と足元の役に回せるようになり、組み合わせの数が一気に増えます。

オールブラックは、黒を足していく装いではなく、黒の違いを並べていく装いです。手持ちの黒が何種類あるかが分かれば、新しく買わなくても、冬の黒×黒は組めます。

よくある問い

Q. 黒が似合わないと言われた人は、オールブラックをやめたほうがいいですか
やめる必要はありませんが、顔のすぐ下だけは黒以外にするか、黒の中でも明るく見える素材を選んでください。黒が苦手な人がつまずくのは、顔のすぐ下の黒が影を強くするところです。そこを白いシャツの襟や、透ける薄手の黒、光を返す艶のある黒に変えれば、首から下は黒でまとめても顔は沈みにくくなります。全身黒という印象は、胴と足元が黒であれば十分に残ります。
Q. 黒の差を付けるとき、何か所変えれば足りますか
まず3か所のうち2か所で質を変えてください。首元と胴、または胴と足元のどちらかです。鏡から2m離れて、顔が先に目に入れば足りています。服の黒が先に目に入るなら、もう1か所変えるか、肌の見える場所を1つ足します。顔立ちがはっきりしている人や黒髪の人は2か所で足りることが多く、髪や瞳の色が柔らかい人は3か所変えて、さらに肌を少し見せたほうが軽く見えやすい傾向があります。
Q. 仕事の日に全身黒で行くと、喪服のように見えないか心配です
喪の装いと分かれるのは、素材の差と、首元の開き方です。喪の服は艶のない黒で上下をそろえ、首元を詰め、装飾を控えます。仕事の日のオールブラックは、その逆をどこか1か所に入れればよいので、たとえば艶のあるブラウスにマットなパンツを合わせる、首元を少し開けて金属の小さな光を足す、足元を起毛の黒にする、といった差を1つ入れてください。それだけで、同じ黒でも場面の違いが伝わります。

— メグラシ編集部

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自分を知る

セージグリーン 色見本|着る面積と肌の黄みで、灰寄りか緑寄りかを選ぶ

セージグリーンの色見本を探しても、画面の見本と売り場の実物が同じ色に見えないのは、見本が1つではないからです。灰寄り・緑寄り・青寄りの3つの幅があり、どれを基準にするかは、着る面積と自分の肌の黄みで決まります。コートやパンツのような大きい面は灰寄り、ストールや小物は緑寄りを基準にする理由、白い紙と手持ちの3色で自分用の見本を作る手順、顔が黄ばむ人と灰色に沈む人で近づける側を分ける方法、素材で見本からずれる方向までまとめました。

メグラシ編集部/読了 9分

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