卒業式のヘアアレンジ|束の下端を背もたれの上より上に置くかで、式のあとが決まる

卒業式のヘアアレンジで困るのは、朝の出来ではありません。式が終わって写真を撮る時間になると、朝の形が残っていないことです。
崩れているのは、たいてい後ろの一か所だけです。まとめた束の下側が押されて、そこから広がっています。
原因は分かっていて、椅子の背もたれです。式のあいだ、束はそこに当たり続けています。
崩れているのは、当たっている場所
式典では、一時間ほど座ったままになります。そのあいだ、後ろで束ねた髪は背もたれと接したままです。
背もたれは面が広く、力が一点ではなく面でかかります。面で押された束は、ほどけるのではなく、平らにつぶれます。 立ち上がったときに広がって見えるのはこのためです。
固める強さを上げても、当たっている限り同じことが起きます。動かすのは強さではなく、当たるかどうかです。
日常のまとめ髪でここまで崩れないのは、座っている時間が短く、背もたれのある椅子に長くもたれないからです。式のあいだは姿勢を崩しにくいので、背中がずっと背もたれに預けられます。同じアレンジでも、場面のほうが条件を変えているというだけのことです。
だから、当日の朝にやることは「もっとしっかり留める」ではありません。当たる場所から外す、これ一つです。
判定は1つ|束の下端と、背もたれの上端
座った状態で、まとめた束のいちばん下と、椅子の背もたれのいちばん上を比べます。
- 束の下端が上にある … 当たらない。式のあとも形が残る
- 束の下端が下にある … 当たり続ける。式のあとに広がる
比べるのはこの2つだけです。結び方の種類も、使う道具も、ここでは関係しません。
背もたれの上端は、肩から下へ10〜15センチ
式典で使う椅子は、座ったときに肩の下端から下へ10〜15センチのあたりに背もたれの上端が来ることが多い高さです。
前日に自宅の椅子で確かめるときは、低い側の12センチで想定しておきます。会場の椅子がそれより低ければ余裕が増えるだけなので、外れません。
肩の下端は、腕の付け根の骨が終わるところです。ここに指を当て、そこから手のひら1枚半ぶん下がったあたりが目安になります。
会場によっては、背もたれのない長い椅子が並ぶこともあります。その場合は当たる面が無いので、この判定は使いません。ただ、当日にどちらか分からないことがほとんどなので、背もたれがある前提で作っておくほうが安全です。背もたれが無ければ、上げた束はそのまま残ります。
座席が前後に詰まっている場合も、後ろの人との距離が近いぶん、束が触れる可能性が上がります。この意味でも、上へ置いておく判断は無駄になりません。
上に置く|位置の作り方
束の下端を上へ持っていくには、結ぶ位置ではなく折り返す回数を変えます。
結ぶ位置を高くすると、頭の上に高さが出て、式典の装いから浮きます。そうではなく、結ぶ位置はそのままで、束を1回内側へ折り返して留めます。折り返すと下端が上がり、結び目の高さは変わりません。
長い場合は2回折り返します。折るたびに厚みが増えるので、2回までにして、それ以上は次の項目の方法へ切り替えます。
折り返した束は、留め具を折り目の少し上に置くと安定します。折り目そのものに留め具を置くと、そこが山になって厚みが出ます。折り目の上へ1センチずらすだけで、後ろから見た輪郭が平らになります。
折り返す方向は内側です。外へ折ると毛先が上を向き、上から見たときに毛先が散って見えます。内側へ折れば毛先は束の中に入り、そのまま隠れます。この一手で、留める本数も減らせます。
どちらとも取れるとき①|長すぎて上へ置けない
折り返しても背もたれより下に残るときは、位置ではなく面積で対処します。
束を横に広げず、縦に細くまとめてください。当たる面積が減れば、つぶれる範囲も狭くなります。細い束は当たっても線としてしか押されないので、立ったときに広がりません。
もう一つの手は、座っているあいだだけ束を体の前へ回すことです。片側の肩から前へ流し、立つときに後ろへ戻します。前に回すこと自体は式の場でも不自然ではありません。
どちらとも取れるとき②|上着の襟と重なる
上着を着たまま座ると、襟の上端が束の下端を持ち上げます。立つたびに持ち上がるので、そこからほどけます。
襟の上端と束の下端を3センチ以上離してください。 離し方は2つあります。
| 状況 | 動かすもの | 目安 |
|---|---|---|
| 上着を着たまま式に出る | 襟の高さを先に決める | 首に沿わない低い襟 |
| 上着を脱いで式に出る | 束の位置だけで決める | 背もたれの上端より上 |
| 途中で脱ぐか決めていない | 着たまま前提で決める | 襟の上端+3センチ以上 |
迷ったら、着たままの前提で決めてください。脱いだときに余裕が増えるぶんには困りません。
どちらとも取れるとき③|途中で下がってくる
朝は背もたれより上にあった束が、式の途中で下がることがあります。下がるのは、束の重さが根元にかかるためです。
対策は2つです。1つは、朝の時点で目安より2センチ高く作っておくこと。下がる前提で上に置きます。もう1つは、留め具を束の下端ではなく中ほどに置くことです。下端に置くと、下端の重さが留め具ごと落ちます。
どちらもやって下がるときは、当日は面積の方法へ切り替えます。
写真に写るのは、後ろではなく横
式のあとの写真で写るのは、たいてい斜め後ろか横からです。真後ろから撮られる場面はほとんどありません。
だから、横から見て輪郭が残っているかを朝のうちに確かめてください。鏡を2枚使うか、写真を1枚撮るだけで足ります。真後ろだけを見て整えると、横から見たときの厚みが分かりません。
横から見るときに確かめるのは2か所です。1つは、後頭部から束までのつながりに段ができていないか。もう1つは、束が首の付け根より後ろへ出すぎていないかです。出すぎていると、椅子に座ったときに背もたれとの距離が縮まり、当たる可能性が上がります。
写真を撮るなら、立った状態と座った状態の2枚を撮ってください。立った1枚だけでは、座ったときに束がどこへ落ちるか分かりません。確かめたい状態と同じ姿勢で見るのが、いちばん短い確認方法です。
前日にやること、当日にやること
前日は、自宅の椅子に座って束の下端が背もたれの上端より上に来るかを確かめるだけです。整えなくて構いません。届かなければ、折り返す回数を1回増やして試します。
当日の朝は、前日と同じ位置に作り直すだけです。位置が決まっているので、時間は半分で済みます。
朝に決めようとすると、上げ足りないことに気づいた時点で時間がありません。 前日にやる価値があるのは、この一点のためです。
今日の1回で決める手順
- 椅子に座り、肩の下端から下へ12センチのところに指を置く
- まとめた束の下端が、その指より上に来るか見る
- 来なければ、束を内側へ1回折り返して留め直す
- それでも来なければ、束を縦に細くする
- 上着を着るなら、襟の上端から3センチ離れているか確かめる
慣れれば3分で終わります。時間がかかるのは1と2で、そこは前日に済ませておけます。
短い髪のときに見る場所
まとめられない長さのときは、当たる束そのものがないので、この判定は要りません。代わりに見るのは、後頭部の毛が背もたれに当たってつぶれる範囲です。
後頭部でいちばん高い場所が背もたれに触れているなら、そこがつぶれます。触れないようにするのは難しいので、朝の時点でそこに高さを作らないほうが早く済みます。高さは頭の上ではなく、耳の上あたりの横に置けば、座っても当たりません。
留め具を使うなら、後頭部の中心を避けて左右どちらかに寄せます。中心に置くと背もたれに当たって、当たり方が固い分だけ痛みも出ます。
まとめ
卒業式のヘアアレンジで式のあとまで形が残るかどうかは、束の下端が背もたれの上端より上にあるかで決まります。
上端の目安は、座ったとき肩の下端から下へ10〜15センチ。届かないときは折り返しで上げ、それでも届かなければ束を細くして当たる面積を減らす。朝に強く固めるより、この順番のほうが確実です。
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— メグラシ編集部
よくある問い
- Q. 卒業式のヘアアレンジが式のあとに崩れるのはなぜですか
- まとめた束が椅子の背もたれに当たり続けるからです。式のあいだは一時間ほど座っていて、そのあいだずっと同じ場所に力がかかります。背もたれは布や板で面が広いので、束は押しつぶされる形になります。持ちのよさや固める強さの問題ではなく、当たっているかどうかの問題です。当たらない高さに置けば、同じアレンジでも形が残ります。
- Q. 背もたれの上端はどのくらいの高さですか
- 式典で使う椅子は、座ったときに肩の下端から下へ10〜15センチのあたりに上端が来ることが多い高さです。前日に自宅の椅子で確かめるなら、背もたれの上端に手を当てて、肩からの距離を測っておきます。当日、会場の椅子がそれより低ければ余裕が増えるだけなので、低い側を想定しておけば外れません。
- Q. 髪が長くて背もたれより上に置けません
- 位置ではなく面積で対処します。束を横に広げず、縦に細くまとめてください。当たる面積が減るぶん、押しつぶされる範囲が狭くなります。もう一つの手は、束を体の前へ回して片側に流すことです。座っているあいだだけ前に置き、立つときに後ろへ戻します。長さがある人ほど、この2つを組み合わせると形が残ります。
- Q. 上着の襟と髪が重なってしまいます
- 襟の上端と束の下端を3センチ以上離してください。重なると、立ったり座ったりするたびに襟が束を持ち上げ、そこだけがほどけます。離し方は2つで、束を上げるか、襟の低い上着を選ぶかです。式のあいだ上着を着たままにする予定なら、襟の高さを先に決めてから束の位置を決めるほうが早く決まります。
- Q. 前日と当日、どちらで練習すればいいですか
- 前日に一度、当日の朝にもう一度が確実です。前日は自宅の椅子に座って、束の下端が背もたれの上端より上に来るかを確かめるためだけにやります。当日の朝は同じ位置に作り直すだけなので、時間は半分で済みます。前日にやっておくと、上げ足りないことに朝気づいて慌てる、という形を避けられます。
— メグラシ編集部





