金沢の秋の終わりの気温と服装|雨と歩く時間で、傘より上着を決める

**関東や関西から行くなら、いま家で着ている秋の終わりの服装に、フード付きの撥水の上着を1枚足してください。**それだけで、金沢の秋の終わりの昼はほぼ足ります。足すのは厚いニットではありません。雨と風を切る層です。
金沢の秋の終わりの気温は、上旬で最高17度前後、下旬で12度前後。最低は9度から5度へ下がります。数字だけ見れば東京や大阪と2度ほどしか違いません。それでも現地で寒いと感じるのは、晴れている時間が短く、海からの風が湿っていて、短い雨が1日に何度も通るからです。体感は数字より2度ほど低いと思って準備すると、ちょうど合います。
決めることは3つだけです。どこから行くかで足す1枚を決める。外にいる時間が1日90分を超えるかで靴を替える。予報に雨の文字があるなら、傘は折りたたみ1本にして、雨は上着で受ける。この順番で荷物を決めれば、旅先で震えることも、荷物が増えて重くなることもありません。
結論:足すのは厚さではなく、雨と風を切る層
住んでいる地域と、外にいる時間の2つで分けます。
| 住んでいる地域 | 外にいる時間が90分以内 | 90分を超える |
|---|---|---|
| 関東・関西・東海 | 撥水の上着1枚を足す | 上着+甲の覆われた靴+首に巻くもの |
| 東北・北海道 | 家の服装から厚さを1段下げ、撥水の上着に替える | 同じ。靴だけ底に溝のあるものへ |
| 九州・中四国 | 撥水の上着+薄い中間層を1枚 | 上着+中間層+靴+首+手袋 |
厚いニットを足したくなりますが、金沢の室内は暖房がよく効いています。美術館も飲食店も店も、入ると22度前後。厚いニットは外で足りて中で余ります。だから外の冷えは上着で受け、中は家の服装のまま。これが基本の形です。
金沢の気温が、数字より低く感じる3つの理由
同じ15度でも、金沢と東京では体が受ける冷えが違います。理由は3つあります。
ひとつは日照です。秋の終わりの金沢は、曇りの日が月の半分を超えます。日が当たると15度は暖かく感じますが、当たらない15度は肌寒い。東京の15度は日が当たっている前提の15度で、金沢の15度は当たっていない前提の15度です。
ふたつめは風の湿りです。海から吹く北西の風は水分を含んでいて、乾いた風より体温を奪います。風速が同じでも、湿った風のほうが冷たく感じます。
みっつめは雨です。濡れた服や髪は、乾くときに熱を奪います。小さい雨でも、肩と髪が湿ったまま歩くと、気温より3度ほど低く感じます。
この3つはすべて「気温を上げる」のではなく「気温を下げないようにする」側の対策で防げます。だから答えが、厚さではなく層になります。
どこから行くかで、足す1枚が変わる
関東・関西・東海から
数字がほぼ同じなので、服の厚さは変えません。足すのはフード付きの撥水の上着1枚だけ。すでに持っている秋の上着が綿やウールで、撥水の加工がないなら、その上に着られる薄い撥水の上着を足すか、上着そのものを撥水のものに替えて持っていきます。
ここで迷うのは「コートを持っていくか」です。秋の終わりの前半、最高気温が15度を超える予報なら、冬のコートは要りません。撥水の上着の下にニットかカーディガンで足ります。後半、最高気温が12度前後になるなら、ウールのコートに替えて、フードのない日は折りたたみを早めに開く形になります。
東北・北海道から
家の服装のままだと、昼の室内で暑くなります。厚さを1段下げて、上着は撥水のものに替えてください。寒さには慣れていても、湿った風と雨の繰り返しは別の冷え方をします。足す場所は靴です。雪道に慣れた底の溝のある靴なら、そのまま向いています。
九州・中四国から
家より2度から3度低く、曇りと雨が多い。上着に加えて、薄い中間層を1枚足します。薄手のニットか、起毛のカットソー。これを上着の下に入れたり外したりして調節します。首に巻くものは、昼は要らなくても夕方に必ず使うので、バッグに入れて出てください。
雨の降り方が違う:傘を開け閉めするより、上着で受ける
金沢の秋の終わりの雨は、朝から晩まで降り続ける雨より、10分や20分降ってやむ雨が1日に何度も通る日が多い。晴れていた空が急に暗くなって降り、また明るくなる。この繰り返しです。
この降り方に大きい傘は向きません。開く、閉じる、濡れたまま持つ、店に入るときに袋に入れる、また開く。1日に5回繰り返すと、手も荷物も疲れます。
代わりに、フードの付いた撥水の上着で小さい雨を受けて、強く降ったときだけ折りたたみを開く。これが金沢の雨との付き合い方です。選ぶときに見るところは3つ。
- フードが頭の形に合って、風でめくれないこと。顔まわりに絞る紐があると楽
- 袖口が絞れること。傘を持つ手の袖口から雨が入るのを防ぐ
- 丈が腰骨より下まであること。椅子に座ったときに、濡れた裾が膝に当たらない
濡れた折りたたみ傘をどう持ち歩くかは濡れた折りたたみ傘の持ち歩きにまとめてあります。
外にいる時間で、靴と中間層を決める
旅先での寒さは、気温より「外にいる時間」で決まります。1日のうち、外を歩く時間とバスを待つ時間を足して、だいたい何分になるかを先に考えてください。
90分以内(店と美術館を回る日)
室内にいる時間が長いので、中は薄く。上着の下は家の秋の服装のまま。靴は甲が覆われていれば、歩きやすさで選んで構いません。首に巻くものはバッグに入れておく。
90分から3時間(庭園と町並みを歩く日)
ここから靴を替えます。濡れた石の道と土の道を歩くので、甲が革か合皮で覆われていて、底に溝のあるものへ。靴下は予備を1組。中間層は脱ぎ着しやすいものを1枚。ボタンやジッパーで前が開くものが、歩きながら調節できて向いています。
3時間を超える(海沿いや郊外まで出る日)
風をまともに受けます。上着は丈の長いものにして、首・手に加えて、耳も守れるものがあると楽です。中間層は薄いものを2枚にして、暑ければ1枚ずつ外す。この日だけは、昼でも最低気温の服装で出てください。
足元:濡れた石と土と坂で、靴が決まる
金沢の町歩きは、石の道、土の道、坂、橋が順番に来ます。雨のあとはどれも濡れていて、晴れ間が出ても石の道は乾くのに時間がかかります。
布の甲のスニーカーは、最初の庭園で染みます。一度染みた靴は、その日は乾きません。選ぶのは次の3つのうちのどれかです。
| 靴 | 向いている日 | 気をつけること |
|---|---|---|
| 甲が革か合皮のスニーカー | 外にいる時間が90分以内 | 底が平らなら坂で滑る。溝を見る |
| くるぶしまでのブーツ | 90分から3時間 | 靴下が厚いと歩く距離で足が痛む |
| 底に溝のある短い長靴 | 1日中雨の予報 | 室内で蒸れる。中敷きで調節 |
靴がどうしても濡れたときは、宿に戻ったら新聞紙を丸めて中に詰めて、乾燥した場所に置く。暖房の吹き出し口に直接当てると革が硬くなるので、少し離します。翌朝の靴がまだ湿っているなら、予備の靴下を厚いものにして、感触を変えるだけでも歩けます。
室内が暖かい:中は薄く、脱いだあとの置き場を考える
金沢の秋の終わりは、外と中の気温差が大きい。外が10度、中が22度なら、差は12度です。この差を1枚のニットで埋めようとすると、外で足りて中で暑い。
上着を脱いだ状態が、室内でちょうどよい。これが基準です。中に着るものは、家で秋の終わりに室内で過ごすときの服装にします。中間層を1枚足すなら、脱いでバッグに入るか、腰に巻けるか、小さく丸められるかを見てください。入らないものは、脱いだあと手に持って歩くことになり、傘と荷物と合わせて手が足りなくなります。
日没が早い:夕方からの冷えだけは、昼に用意する
秋の終わりの金沢は、16時台に日が沈みます。日が沈むと、気温は最低気温に向かってまっすぐ下がります。昼に15度あっても、18時には8度、夕食を終えて外に出る21時には6度。
昼に暑く感じても、首に巻くものと手袋は持って出てください。薄いものでかまいません。巻くものは首に巻かずにバッグに入れておき、日が沈んだら出す。1日のうちで、寒い思いをするのは夜の帰り道がいちばん多い。そこに向けて、昼のうちから持ち物を決めます。
どちらとも取れるとき①|予報が「晴れ時々雨」で、傘をどうするか迷う
金沢の予報の「晴れ時々雨」は、文字どおり晴れと雨が交互に来る日です。降水確率が50パーセントでも、降る時間はあると思って準備してください。
迷ったら、傘は持つ、上着はフード付き、靴は甲の覆われたもの。この3つをそろえて、傘を使わずに済んだら儲けものと考えます。逆に、傘を持たずに出て、上着だけで受けきれない雨に当たると、その日はずっと湿ったまま歩くことになります。
どちらとも取れるとき②|朝は晴れていて、午後から崩れる予報
朝の空を見て、上着を宿に置いていきたくなります。置かないでください。金沢の空は午後に変わります。朝の晴れを信じて薄着で出た日が、いちばん寒い日になります。
上着を着ずに腕に持つのが面倒なら、薄く丸められる撥水の上着を1枚、別に持っていく手があります。朝は宿の厚い上着を着ず、丸めた撥水の上着をバッグに入れて出る。降ったら出して着る。これなら朝の判断が楽になります。
どちらとも取れるとき③|最低気温が5度を切る日
秋の終わりの後半、最低気温が5度を切る予報が出たら、首と手を足します。上着を厚くするより、首に巻くものと手袋のほうが、同じ重さでよく効くからです。
冬の立ち上がりに向かうと、雨にあられが混じる日も出てきます。この時期は撥水の上着の下に、ウールのコートではなく、薄い中綿の中間層を入れる形に替えると、重さを増やさずに暖かさが足ります。
最高気温と最低気温のどちらで服を決めるかは、最高気温と最低気温、服装はどっちを見るに外にいる時刻で分けて書いています。旅先では、外にいる時刻が夕方以降にずれるので、最低気温の側に寄せて決めます。
1泊2日と2泊3日の荷物の枚数
厚さを足さない前提なら、荷物はそれほど増えません。
| 持ち物 | 1泊2日 | 2泊3日 |
|---|---|---|
| 撥水の上着 | 1枚(着て行く) | 1枚(着て行く) |
| 中間層 | 1枚 | 2枚(厚さを変える) |
| 中に着るもの | 2枚 | 3枚 |
| 下 | 1本(着て行く) | 2本 |
| 靴 | 1足(履いて行く)+予備の靴下2組 | 1足+予備の靴下3組 |
| 首に巻くもの・手袋 | 各1 | 各1 |
| 折りたたみ傘と袋 | 1本 | 1本 |
下は2本持つ場合、1本は雨の日に裾が濡れても乾きやすい薄手の生地にします。濡れた裾は夜に乾かしても朝まで残ることがあるので、2本目の出番は雨の翌日です。
よくある行き違い
「気温が同じだから、同じ服で行った」。数字が同じでも、日照・風・雨の3つで体感が下がります。足すのは1枚、ただし厚さではなく撥水の層です。
「大きい傘を持って行ったら、1日中邪魔だった」。短い雨が繰り返す日に大きい傘は向きません。折りたたみ1本と、フード付きの上着で受けます。
「布のスニーカーで行って、午前中に濡れた」。庭園と古い町並みは、晴れていても足元が濡れています。甲が覆われた靴で行くか、予備の靴下を持ってください。
「中に厚いニットを着て、店で汗をかいた」。室内は22度前後です。上着を脱いだ状態で室内がちょうどよい厚さにします。
装いに活かすなら
旅先の服装は、気温の表を見るより、「外にいる時間」と「雨の降り方」を先に想像したほうが当たります。金沢に限らず、日照が少なく雨が繰り返す土地は、同じ考え方で荷物を決められます。
雨の日の冷えの重ね方は、雨の日の服装が寒いに、旅先でなく日常の形で書いています。旅のあとに、同じ上着を家の雨の日に回すときの参考になります。
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よくある問い
- Q. 関東に住んでいます。金沢の秋の終わりは、東京より何枚足せばいいですか
- 枚数で言えば1枚、ただし足すのは厚いニットではありません。東京で着ている秋の終わりの服装に、フードの付いた撥水の上着を1枚足してください。最高気温も最低気温も東京と2度ほどしか違わないのに、金沢は晴れている時間が短く、風が海から湿って吹くので、同じ数字でも体が冷えます。ニットを1枚足すと室内で暑くなり、脱いだあとの置き場に困ります。上着で風と雨を切り、中は東京のまま。それで足ります。
- Q. 傘は大きいものを持っていくべきですか
- 小さい折りたたみを1本で足ります。金沢の秋の終わりの雨は、長く降り続けるより、10分や20分の雨が晴れ間と交互に来る日が多いからです。大きい傘を開け閉めして濡れた傘を持ち歩くより、フード付きの上着で受けて、強く降ったときだけ折りたたみを開くほうが、手も荷物も楽です。傘を開いてもフードはかぶったままにすると、横から入る雨で襟が濡れるのを防げます。
- Q. 靴はスニーカーでいいですか
- 甲が布で、底が平らなスニーカーは避けてください。庭園や古い町並みは濡れた石の道と土の道が交互に来て、布の甲はすぐ染みます。甲が革か合皮で覆われていて、底に溝のあるスニーカーか、くるぶしまでのブーツが向いています。外にいる時間が1日90分以内で、店や美術館を回る日なら、甲の覆われたスニーカーで十分です。予備の靴下を1組、バッグに入れておくと、濡れたあとの午後がずっと楽になります。
- Q. 最低気温が5度を切る予報の日は、何を変えればいいですか
- 首と手を足してください。上着やニットを厚くするより、首に巻くものと手袋を1組足したほうが、同じ重さでよく効きます。金沢では日没が16時台と早く、夕方以降は最低気温に向かってまっすぐ下がるので、夜の外食の帰り道が1日でいちばん冷えます。昼は暖かくても、首に巻くものは夕方のために持って出てください。巻きものは薄くてよいので、たたんでバッグに入ります。
— メグラシ編集部





