クリスマスマーケットの服装|夜の屋外に立つ時間で、足元から重ねる

**会場で外に立っている時間を、先に数えてください。**30分までなら、いつもの冬のコートとマフラーで行けます。90分を超えるなら、上を厚くするより先に、靴底の厚さとタイツの重ね方を変えてください。
クリスマスマーケットは、歩いている時間より立ち止まっている時間のほうが長いおでかけです。屋台の前で並ぶ、温かい飲み物を持って立ったまま飲む、明かりの前で写真を撮る。そのあいだ足は動かず、足の裏は冷えた石や土の上に置かれたままになります。寒さは上からではなく、足元から上がってきます。
この記事では、あなたの予定に当てはめて服を決められるように、境目を時間と寸法で置きました。どちらとも取れる日のために、迷ったときの決め方もいちばん厚く書いています。冬の夜のライブで写真に写る範囲を考えたいときはライブの服装 冬 かわいい、会場のあとに食事をするならレストランの服装 秋冬もあわせて見てください。
結論:決めるのは、外に立っている合計時間と床の素材
服を決める軸は2つだけです。会場で屋根のない場所に立っている合計時間と、立っている床の素材です。
| 外に立つ合計時間 | 床が板や舗装 | 床が石・土・芝生 |
|---|---|---|
| 30分まで | 街のコートとマフラーのまま | 靴だけ底の厚いものに替える |
| 30〜90分 | 首と手首を一段厚く、タイツは厚手 | 靴底2cm前後、靴下を1枚足す |
| 90分を超える | 中に薄手を1枚足し、下半身も重ねる | 上の全部に加えて、靴の中敷きまで替える |
表は、どこを重ねるかの順番を見るためのものです。どの服を買うかはここでは決めません。あなたの手持ちのどれが「靴底2cm」「厚手のタイツ」にあたるかを、このあと順に確かめていきます。
**合計時間には、屋台に並ぶ時間も入れてください。**人気の屋台は並ぶ列が屋根の外に伸びていることが多く、並んでいる10分から15分は、まったく動かずに立っている時間になります。
境目1|外に立つ時間は、30分と90分で分ける
30分という境目は、冬のコートがそのまま足りるかどうかの線です。街を歩くための冬のコートは、歩いて体が温まる前提で厚さが決まっています。立ち止まっても、30分くらいまでは体に残った温かさで持ちます。
それを超えると、まず足先と指先が冷えはじめます。90分を超えるあたりで、膝から下と首の後ろまで冷えが広がります。ここまで来ると、温かい飲み物を飲んでも、飲み終わって数分で元に戻ります。
時間の数え方はかんたんです。
- 会場に着く時刻と、帰りの電車や車に乗る時刻を決める
- その間のうち、屋根のある休憩所や店の中にいる時間を引く
- 屋台に並ぶ回数に15分を掛けて、残りに足す
たとえば、夕方5時半に着いて7時半に帰り、途中で屋内の休憩所に20分いるなら、外にいる時間は100分です。屋台に2回並ぶなら、並んでいる30分はすでにこの100分に含まれていますが、そのあいだは歩いていないので、体の感じ方としては「ずっと立っている100分」と考えてください。
この場合は、90分を超える側の重ね方を選びます。少し多めに見積もって困ることはありません。困るのは、少なく見積もって帰る前に寒さで切り上げることです。
友人や家族と一緒に行く日は、いちばん長くいたい人の予定に合わせて見積もってください。あなたが1時間で帰りたくても、一緒に行く人が2時間いたいなら、帰る時刻はたいてい後ろにずれます。服を決めるときは、予定より30分長くいるつもりで、一段厚い側を選んでおくと、先に帰りたいと言い出さずに済みます。
境目2|床が石か土なら、靴底は2cm前後にする
同じ時間でも、床の素材で冷え方が変わります。木の板や、ふつうの舗装の上なら、靴底が1cmほどでもしばらくは持ちます。石畳や、冷えた土、夜露を含んだ芝生の上では、薄い靴底からすぐに冷たさが上がってきます。
靴底の厚さは、靴を横から見て、地面に当たる面から足の裏が乗る面までを測ります。測るのが面倒なら、親指と人差し指でつまんでみてください。つまんだ指のあいだが、指1本ぶん(およそ1.5〜2cm)あれば足ります。薄いパンプスや、底の平らなバレエシューズは、指の腹どうしがほとんど付くので、冬の夜の屋外には向きません。
会場の床がどれかわからないときは、主催の案内の写真を見てください。ほとんどの写真には、屋台の足元が写っています。広場の石、公園の土、建物の前の舗装のどれかがわかれば十分です。
**底の厚い靴がないときは、中敷きで足してもかまいません。**ただし中敷きを入れると靴の中が狭くなるので、厚手の靴下と同時に入れると、指が動かなくなります。指が動かない靴は、底が厚くても冷えます。中敷きを足すなら、靴下は普段の厚さのままにしてください。
会場によっては、床に板や敷物を敷いて、屋台の前だけ足元を整えているところもあります。その場合でも、屋台と屋台のあいだの通路や、写真を撮る飾りの前は、もとの石や土のままのことが多くあります。いちばん長く立つ場所がどちらかで決めてください。飾りの前で写真を撮る時間が長いなら、石や土の側に合わせておくほうが安心です。
境目3|日が落ちてからいる時間で、首と手首を決める
会場の明かりがいちばんきれいなのは、日が落ちてからです。冬の夕方は、日が落ちたあと1時間ほどで気温が一段下がります。昼に着いて夕方に帰るのと、夕方に着いて夜に帰るのとでは、同じ2時間でも寒さが違います。
日が落ちてから1時間を超えて外にいるなら、首と手首を一段厚くしてください。首はマフラーを1周ではなく2周巻ける長さのものにし、手首はコートの袖口と手袋のあいだにすき間が出ないようにします。腕を前に伸ばして飲み物を受け取ったとき、袖が手首から3cm以上ずり上がるなら、そのすき間から冷えます。手袋の筒が長いものか、袖口の内側に絞りのあるコートを選ぶと埋まります。
昼のうちに行って、日が落ちる前に帰るなら、首と手首は街に出るときと同じでかまいません。そのぶん、足元の重ね方に気を配ってください。昼でも、冬の石の床は冷たいままです。
足元の重ね方|靴下を重ねるより、靴の中の空気を残す
足先が冷えるのを恐れて、靴下を2枚重ねる人は多いのですが、靴の中がきつくなると逆に冷えます。足の指のまわりに空気の層が残っているほうが、温かさが逃げません。
確かめ方は、靴を履いて立ったまま、足の指を曲げたり伸ばしたりすることです。指が5本とも動くなら、空気の層は残っています。指先が靴の前に当たって動かないなら、靴下を1枚減らすか、靴を半サイズ大きいものに替えてください。
重ねるなら、薄いものと厚いものの組み合わせより、靴下の上からではなく下にタイツを履く形をすすめます。タイツの上に厚手の靴下を1枚。これだと足首から上も覆われ、靴の中は靴下1枚ぶんの厚さで済みます。
足首は、思っている以上に冷えの入り口です。パンツの裾と靴のあいだに肌が見える丈は、立っていると風が当たり続けます。立った姿勢で、裾から靴の履き口までに肌が見えないかを鏡で確かめてください。少しでも見えるなら、丈の長い靴下で埋めます。
靴の中で足が冷えたときの逃げ方も、ひとつ覚えておいてください。立ったまま、かかとを床から2〜3cm浮かせて下ろす動きを、20回ほど繰り返します。ふくらはぎが動くので、足先まで温かさが戻ってきます。屋台の列に並んでいるあいだでも、まわりに気づかれずにできる動きです。それでも指先の冷たさが戻らないなら、屋内に一度入る合図だと考えてください。
下半身|膝から下に風を通さない
外に立つ時間が90分を超えるなら、下半身にも1枚足します。上はコートで守られていますが、コートの裾から下は、立っているあいだずっと夜の空気に触れています。
パンツなら、厚手のタイツをパンツの下に履くだけで足ります。デニムのように生地が硬いものは、中にタイツを履いてもごわつきにくいので向いています。薄手のとろみのあるパンツは、風を通しやすいので、30分を超える日には中に1枚足してください。
スカートなら、裾の長さで決めます。膝が出る丈は、膝の裏に風が入るので、30分を超える日には向きません。膝下10cmより長い丈で、中に厚手のタイツを履けば、1時間ほどは外に立っていられます。
ロング丈のスカートは温かいのですが、会場の床が土や芝生なら、裾が地面の濡れを拾います。立ったときに、裾がくるぶしより上で止まる長さなら、濡れた地面でも汚れません。くるぶしにかかる長さなら、晴れた日に限ると考えてください。
上半身|コートの中は、薄いものを2枚にする
上半身は、厚手のニット1枚より、薄手のインナーと中くらいの厚さのニットの2枚が使いやすくなります。理由は、会場の前後で店に入るからです。暖房の効いた店でコートを脱ぐと、中に厚手のニットしか着ていなければ、暑くても脱げません。2枚にしておけば、店では上の1枚を脱ぐか、前を開けるだけで済みます。
コートは、お尻が隠れる丈なら、立っていてもお尻から腰が冷えにくくなります。ショート丈のコートは歩くには軽くて楽ですが、立ち止まる時間が長い日には、腰のまわりから冷えが入ります。90分を超える日にショート丈しかないなら、中のインナーを腰まで隠れる長さにして、腰回りだけ一段厚くしてください。
襟元は、マフラーで埋めます。コートの襟が広く開いていると、マフラーを巻いても首の後ろにすき間が残ります。マフラーを首の後ろで交差させてから前に回すと、すき間がなくなります。
**写真を撮る予定があるなら、上半身の印象はコートとマフラーでほぼ決まります。**夜の屋台の明かりは黄色く暖かい色なので、マフラーを明るい色にすると、顔のまわりに光が集まって写ります。中のニットはコートの前を閉じると見えないので、色合わせは気にしなくてかまいません。
中に着る薄手のインナーは、肌に触れる面がなめらかで、汗を吸ったあとも冷たく感じにくいものを選びます。会場までの電車や歩きで少しでも汗をかくと、汗を含んだインナーは外に立っているあいだに冷えて、体の熱を奪います。綿だけのインナーは汗を吸ったまま乾きにくいので、外に立つ時間が長い日には、ウールが混ざったものや、保温をうたう化学繊維のものが向いています。どちらが合うかは、首元を指でつまんで、肌に触れる側がちくちくしないかで決めてください。ちくちくするものは、2時間着ていると気になってきます。
手|飲み物を持つ手は、指先が出る手袋にする
マーケットでは、温かい飲み物の器を持ち、屋台の食べ物を手でつまみ、財布や携帯電話を出します。手袋を着けたままでは、どれもやりにくい動作です。手袋を外して、また着けて、を繰り返していると、そのたびに手が冷えます。
**指先が出せる手袋か、指先だけ薄い素材になった手袋が向いています。**親指と人差し指の先だけでも出せれば、お金を払う、写真を撮る、食べ物をつまむ、がそのままできます。
飲み物の器は、陶器やマグの形で出す屋台が多く、両手で包むように持つと、手のひらは温かくなります。ただし器が空になると、そこから一気に冷えます。飲み終わったら、器を返すまで手袋を着けておく、という順番にしておくと楽です。
手袋を持っていない日や、忘れた日は、コートのポケットが手の逃げ場になります。ポケットの口が斜めについていて、手を入れたとき手首まで入るコートなら、手袋の代わりになります。ポケットが浅いコートは、手を入れても指先しか温まりません。
手袋の色は、コートより少し明るい色にしておくと、暗い会場で落としたときに見つけやすくなります。屋台の前で器を受け取るとき、手袋をポケットにしまったつもりで落とすことはよくあります。黒い手袋は、夜の地面では見えません。
荷物|両手が空く鞄にして、手の中は器だけにする
両手で器を持つ時間が長いので、鞄は肩から下げて体の前に回せるものが便利です。手に持つ鞄や、腕にかける鞄は、器を持つたびに置き場に困ります。屋台の前には、鞄を置ける台がないことがほとんどです。
肩から下げる鞄は、斜めに掛けると両手が完全に空きます。混んでいる会場では、鞄を体の前に回しておくと、人とぶつかって中身が飛び出すこともありません。
持ち物は、財布、携帯電話、ハンカチ、小さなウェットティッシュがあれば足ります。屋台の食べ物は手が汚れやすいので、ウェットティッシュは手袋を汚さないためにも役に立ちます。
買い物をするつもりなら、たたんで入る薄い袋を1枚入れておきます。屋台の雑貨は、紙袋1枚で渡されることが多く、両手がふさがる原因になります。袋を肩から下げられれば、両手は器のために空けておけます。
どちらとも取れるとき|迷ったらこの順番で決める
ここまでの境目どおりに決められない日があります。いちばん多い迷い方を5つ挙げて、それぞれの決め方を書きます。
屋外の屋台と、屋根のある会場が混ざっている
建物の前の広場に屋台が出て、建物の中にも売り場がある、という会場があります。この場合は、建物の中にいる時間を引いて、外にいる時間だけで決めてください。ただし、出入りを何度も繰り返すなら、出るたびにコートの前を閉めることになり、そのたびに体が冷えた空気に触れます。
出入りが3回を超えるなら、外にいる時間を実際より30分長く見積もって、一段厚い側を選んでください。中で暑くなったときは、マフラーを外してコートの前を開ければ調整できます。逆に、外で寒いと感じてから足せるものは、ほとんどありません。
外にいる時間が、ちょうど90分前後
境目の上か下かで迷うときは、足元だけ上の側に合わせて、上半身は下の側のままにします。足元は会場で足すことができませんが、首と手首は、マフラーを巻き直したり手袋を着けたりして、その場で調整できるからです。
具体的には、靴底2cm前後の靴と厚手のタイツ、厚手の靴下を選び、上は街のコートのまま、中は薄手のインナー1枚を足すだけにします。これで寒ければ、マフラーを2周に巻き直してください。
前後に、暖房の効いた店に長くいる
会場の前に食事をする、会場のあとにお茶を飲む、という日は、店にいる時間のほうが長くなることもあります。この場合、外の時間に合わせて厚くしすぎると、店の中でのぼせてしまいます。
決め方は、脱げる枚数で考えることです。店の中では、コートと、その下の1枚まで脱いで過ごせるようにしておきます。そのため、中は「薄手のインナー+中くらいのニット」の2枚が基本になります。足元とタイツは、店の中でも脱がないので、外の時間に合わせたままでかまいません。下半身は暑くても目立たず、上半身は脱げる。これが前後に店がある日の組み方です。
子どもと一緒に行く
子どもと一緒の日は、あなたが立っている時間が長くなります。子どもが屋台を見て回るあいだ、待っている時間がそのまま加わるからです。子どもの予定から逆算せず、あなた自身が外にいる時間を、ひとりで行くときより30分長く見積もってください。
また、子どもを抱き上げたり、しゃがんで目線を合わせたりする動作が増えます。ロング丈のスカートや、裾の広いコートは、しゃがんだときに地面につきます。子ども連れの日は、パンツと、膝より少し下までの丈のコートが動きやすくなります。
雨や雪の予報がある
雨や雪の日は、時間の見積もりより先に、靴の防水を考えてください。濡れた靴の中の足は、乾いているときよりずっと早く冷えます。底が厚くても、つま先から水がしみてくる靴では、30分ももちません。
防水の靴がないなら、外にいる時間を短くする予定に変えるほうが現実的です。屋根のある売り場を中心に回り、外にいる時間を30分以内に抑えれば、普段の靴でもなんとかなります。傘は両手を使えなくなるので、フード付きのコートか、帽子で頭を覆うほうが動きやすくなります。
会場に、外で座れる席がある
屋台の近くに、テーブルと椅子が並んだ食べる場所が用意されている会場があります。座れると足は楽になりますが、冷えの面では立っているより不利になることがあります。金属や樹脂の椅子は、夜の空気で冷え切っていて、座った面からお尻と太ももの裏が冷えるからです。
座る時間が20分を超えそうなら、外にいる時間を一段長く見積もってください。座面に敷けるように、ハンカチより大きい布を1枚持っていくと、冷たさがかなりやわらぎます。ストールを巻いて行く日は、座るときにそれを外して座面に敷けば、荷物を増やさずに済みます。コートの丈がお尻の下まであるなら、座るときに裾を整えて下に敷くだけでも違います。
外にいる時間を短くする回り方
服で冷えを防ぐのと同じくらい、回り方で外にいる時間を減らすこともできます。とくに手持ちの靴や手袋が足りないと感じる日は、回り方を先に決めておくと、服は普段のままで済みます。
ひとつ目は、着いてすぐに会場をひと回りして、食べたいもの・買いたいものを先に決めることです。歩きながら見て回るあいだは体が温まっているので、この時間は冷えません。冷えるのは、決めかねて屋台の前で立ち止まっている時間です。先に全体を見ておけば、立ち止まる回数が減ります。
ふたつ目は、並ぶ列が長い屋台を、会場に着いてすぐか、帰る直前に回すことです。体が冷え切っている途中で長い列に並ぶと、その後の時間がつらくなります。着いてすぐなら体はまだ温かく、帰る直前なら、そのあと電車の暖房に入れます。
みっつ目は、屋内の休憩所や近くの店を、途中に1回入れることです。外にいる時間が90分を超える予定でも、途中で15分屋内に入れば、前半と後半がそれぞれ40分前後に分かれます。40分ずつなら、30〜90分の側の服で足ります。服を買い足すより、休む場所を1つ決めておくほうが安く済むこともあります。
寒さの感じ方は人によって違う|自分の基準の作り方
同じ服で同じ時間立っていても、寒いと感じる人と平気な人がいます。ここまでの境目は、目安として置いたものです。あなた自身の基準は、前の冬の記憶から作れます。
思い出してほしいのは、冬に屋外で待ち合わせをしたときや、夜の駅で電車を待ったときです。普段の冬のコートで、何分くらいで足先が冷たいと感じはじめたかを思い出してください。15分で冷えはじめた記憶があるなら、この記事の境目を半分に縮めて、30分を15分、90分を45分として読んでください。逆に、1時間外にいても平気だった記憶があるなら、境目を少し長めに見てかまいません。
もうひとつの手がかりは、冷えやすい場所です。足先から冷える人、手から冷える人、首の後ろや腰から冷える人がいます。自分の冷えやすい場所がわかっているなら、そこだけを一段厚くして、ほかは境目どおりにします。全身を一様に厚くするより、動きやすさを保ったまま寒さを防げます。
前の晩に決めること、当日の夕方に決めること
支度は、2回に分けると迷いません。前の晩に決めるのは、足元とタイツ、靴下までです。靴は当日の朝に履き替えて試す時間がないことが多く、タイツと靴下は靴との相性で決まるので、前の晩に一度履いて、指が動くかまで確かめておきます。
当日の夕方、家を出る前に決めるのは、首と手首と上半身の枚数です。その日の夕方の気温と風を見てから、マフラーを厚いものにするか、手袋をどれにするか、インナーを1枚足すかを決めます。前の晩の天気予報と当日の夕方の空気は違うことがあるので、上半身は直前に決めるほうが外れません。
鞄の中身も、前の晩に入れておきます。ウェットティッシュ、たたんだ袋、座面に敷く布。この3つを入れ忘れると、会場で困ります。財布と携帯電話は毎日持つので、当日に入れても忘れません。
前後に移動がある日|電車の中の暑さを見ておく
会場まで電車で1時間以上かかるなら、電車の中の暑さも考えてください。冬の電車は暖房が強く、外の寒さに合わせた服装のまま座っていると、会場に着く前に汗をかきます。汗をかいた体で夜の屋外に出ると、乾いた体より早く冷えます。
電車の中では、マフラーを外し、コートの前を開けて座ってください。それだけで汗をかかずに済みます。タイツや厚手の靴下は脱げないので、電車で暑く感じても、そのままにしておきます。
着いてから会場に入るまでのあいだに、マフラーを巻き直し、手袋を着け、コートの前を閉めます。駅から会場までの5分から10分を、外の空気に体を慣らす時間にすると、着いてすぐ寒いと感じることが少なくなります。
帰り道|屋台の明かりが消えてからの冷え
会場を出たあとは、気温がいちばん下がる時間に歩くことになります。駅までの道は、屋台の明かりも人の熱気もなく、会場の中より寒く感じます。
帰り道で冷えるのは、会場で長く立っていたあとの足と、温かい飲み物でゆるんだ体です。会場を出る前に、マフラーをいちばんしっかり巻き直し、手袋を着けてから歩き出してください。駅に着いて電車の暖房に入るまでの時間が10分を超えるなら、ここまでを外にいる時間に足して見積もります。
お酒を出す屋台で温かいワインなどを飲んだ日は、体が温まったように感じても、手足の先は冷えています。温まった感じに合わせてマフラーを外したまま歩くと、駅に着くころに一気に寒くなります。
家に着いたら、その日の足と手の冷え方を思い出して、どこが足りなかったかをメモしておくと、次の冬に役立ちます。足先が冷えたなら靴底、手が冷えたなら手袋、首が冷えたならマフラーの長さ。次に同じような夜のおでかけをするとき、足りなかった1か所だけを替えれば済みます。
会場の明かりの下で、服はどう見えるか
服の見え方も、少しだけ書いておきます。夜の会場では、屋台の明かりが黄色やオレンジの暖かい色で、手元と顔のまわりを照らします。服の色は、昼に見るより暖かく、暗く見えます。
黒や紺のコートは、明かりの外に出ると背景の夜に溶けて、輪郭がわからなくなります。写真に撮ると、顔とマフラーだけが浮かんで写ります。それでかまわない、というならそのままで十分です。服の形まで写したいなら、キャメルやグレー、白に近い色のコートを選ぶと、夜の明かりの中でも輪郭が残ります。
マフラーや帽子の色は、顔の近くにあるので、写真の印象を大きく変えます。赤や深い緑のように、季節の飾りと同じ色を選ぶと、背景の飾りと重なって、写真の中で目立たなくなることがあります。背景の飾りと違う色、たとえば明るいベージュや淡いグレーを顔のまわりに置くと、顔が背景から離れて写ります。
毛足のあるもの・光るものの扱い
冬の会場では、毛足の長いマフラーやコートが多く見られます。温かいのですが、屋台の食べ物の粉や、飲み物のしずくが付くと取れにくい素材です。とくに砂糖をまぶした焼き菓子は、毛足の中に入り込みます。
毛足のあるものを着ていくなら、食べるときは体を少し前に出し、口元より下に食べ物を持たないようにします。ハンカチを1枚、胸の前に広げて持つだけでも、こぼれたものを受け止められます。
光る素材や、ビーズの付いたニットは、会場の明かりを受けてきれいに見えます。ただし、ビーズや飾りが手袋や鞄の金具に引っかかることがあります。肩から鞄を下げる日は、鞄の当たる側の肩と脇に飾りがないかを確かめてから選んでください。
夜の会場で写真を撮るときは、明かりを顔の正面か斜め前から受ける位置に立ってください。屋台の明かりを背中に受けると、顔が暗く沈みます。明かりのほうを向いて立つと、マフラーとコートの色まできれいに写ります。
支度の前に確かめる3つの数字
最後に、支度の前に確かめる数字を3つにまとめます。
- 外に立っている合計時間:30分まで、30〜90分、90分を超える、のどれか
- 靴底の厚さ:親指と人差し指でつまんで、指1本ぶん(およそ1.5〜2cm)あるか
- 日が落ちてから外にいる時間:1時間を超えるなら、首と手首を一段厚く
この3つがわかれば、あとは手持ちの服を当てはめるだけです。新しく買う必要があるのは、たいてい靴か手袋のどちらか1つです。どちらが足りないかは、2つ目の数字で決まります。
冬の夜の屋外は、昼の街歩きよりも服の差が体の感じ方にそのまま出ます。見た目を整えるのは、寒さの心配がなくなってからで十分です。足元から順に決めていけば、帰りたくなる前に、見たいものを全部見て回れます。
よくある問い
- Q. クリスマスマーケットには何時間くらいいるつもりで服を決めればいいですか
- 会場に着く時刻と帰る電車の時刻を先に決めて、その間から屋根の下にいる時間を引いてください。残りが30分までなら普段の冬のコートで足ります。30分から90分なら足元と首を一段厚くし、90分を超えるならタイツの下にもう1枚と、靴底の厚い靴まで用意すると、帰る前に寒さで切り上げずに済みます。
- Q. ブーツとスニーカーなら、どちらが冷えにくいですか
- 筒の長さより、靴底の厚さと靴の中のすき間で差が出ます。底が1cmに満たない靴は、ブーツでも石の床の冷たさが伝わります。底が2cm前後あって、厚手の靴下を履いても指が動かせるくらいのすき間が残る靴なら、スニーカーでも長く立っていられます。
- Q. スカートで行きたいのですが、寒くないですか
- 裾が膝下10cmより長く、中に厚手のタイツを履けるなら、スカートでも外に1時間ほどは立っていられます。膝が出る丈は、風が膝の裏に入るので、30分を超える日には向きません。ロング丈なら、歩くときに裾が地面の濡れを拾わないよう、くるぶしより上で止まる長さを選んでください。
- Q. 会場のあとにレストランへ行く予定があります。厚着で困りませんか
- 暖房の効いた店では、コートを脱いだあとの中の服がそのまま見えます。中を厚手のニット1枚にすると、店で暑くなっても脱げません。薄手のインナーと中くらいの厚さのニットの2枚にしておくと、店では上の1枚だけで過ごせます。
— メグラシ編集部





