セットアップ 着こなし|秋冬は上下を分けて着る日で元を取る

**手持ちのセットアップを、いま1着出してみてください。**買ってから、上下そろえて着たのは何回でしたか。上だけ、下だけを別の服と合わせたのは何回でしたか。
セットアップの元を取るのは、上下そろえて着る日ではありません。上だけ、下だけを、ほかの服と組んで着る日です。そろえて着る日は、多くの人にとって月に数回です。分けて着る日を作れるかどうかで、同じ1着の出番は倍にも3倍にもなります。
あなたのセットアップが分けて着られるかは、生地の光り方・色の深さ・厚みの3か所で決まります。この記事では、3か所を家で確かめる方法と、その結果から秋冬の組み方を決める手順を書きます。どちらとも取れる結果が出たときにどうするかも、厚めに書きました。
スーツとして着るパンツの丈の合わせ方はパンツスーツ 着こなし|秋冬は裾が靴の甲にかかる長さで決めるで扱っています。ここでは、上下を「分けて着る」ことに絞ります。
結論:先に、分けて着る日を数える
セットアップの着こなしというと、上下そろえたときの中に何を着るか、靴を何にするか、という話になりがちです。けれど、上下そろえた姿は、売り場で見た時点ですでに完成しています。買った人が困るのは、そろえない日の着方です。
ですから、着こなしを考える順番を入れ替えてください。
- まず、上着を単品で着られるかを確かめる
- 次に、ボトムを単品で着られるかを確かめる
- 最後に、上下そろえて着る日の着方を決める
1と2の両方ができるセットアップは、上着1枚とボトム1枚を別々に買ったのと同じ働きをします。そのうえで、そろえて着れば一段きちんとした姿にもなる。ここまでできて、初めてセットアップを買った意味が出ます。
1と2のどちらもできないセットアップもあります。その場合は、そろえて着る日のための1着と割り切ります。割り切るのは悪いことではありません。ただ、割り切ったと分かっていれば、ほかの服を選ぶときに迷いが減ります。
3か所の見分け方
分けて着られるかを決める3か所を、先に表にしておきます。
| 確かめる場所 | 分けやすい側 | 分けにくい側 |
|---|---|---|
| 生地の光り方 | 窓辺で傾けても光がにじむだけ | 傾けると線のように光が走る |
| 色の深さ | 白い紙と並べて差がはっきりある中くらいの濃さ | 紙に近い淡い色か、黒に近い極端な濃さ |
| 厚み | つまんで2〜4ミリ。冬のニットと並べても負けない | 1ミリ前後の薄手か、6ミリを超える厚手 |
3か所のうち、2か所以上が分けやすい側なら、上も下も単品として回せます。1か所だけなら、上下のどちらか片方を単品にします。0か所なら、そろえて着る日のための1着です。
以下、1か所ずつ確かめ方を書きます。
境目1|生地の光り方は、窓辺で傾けて見る
晴れた日の窓辺に立ち、セットアップの上着を胸の前で持って、ゆっくり45度ほど傾けてください。光が生地の上をどう動くかを見ます。
光がにじむように広がるだけなら、分けやすい生地です。ウールの梳毛、綿の起毛、ポリエステルでも表面に細かい凹凸のある生地は、こう見えます。ほかの服と並べても、光り方の差が目立ちません。
光が線のように走るなら、分けにくい生地です。とろみのある化学繊維、サテンに近い織り、表面がなめらかなストレッチ素材がこう見えます。上下そろえて着れば上品に光りますが、片方だけを毛羽立ったニットやデニムと合わせると、光る側だけが浮きます。
窓辺で見るのは、晴れた日の昼間がいちばん分かりやすい時間です。曇りの日や夜の照明の下では、光が柔らかくなりすぎて、どの生地もにじむように見えてしまいます。晴れた日に確かめられないときは、スマートフォンのライトを横から当てて、生地を少しずつ傾けてください。強い光が一方向から当たると、光り方の違いが分かりやすくなります。
確かめるのは、上着だけでなくボトムも同じです。上下で同じ生地のはずでも、ボトムは座ったりこすれたりする回数が多いので、お尻や膝のあたりだけ光り方が強くなっていることがあります。新しいうちは差がなくても、着るうちに差が出る場所です。ボトムを単品にする日が多いなら、この光り方の変化も一緒に見ておきます。
光る生地を単品で使いたいときは、合わせる服にも少し光るものを選びます。とろみのある上着なら、とろみのあるブラウスやなめらかなパンツ。光り方が近ければ、色が違ってもまとまって見えます。逆に、厚手のニットやコーデュロイのように光を吸う素材とは離れすぎるので、秋冬の重ね着ではここがいちばん難しくなります。
境目2|色の深さは、白い紙と並べて見る
次に、上着の袖口あたりを白いコピー用紙の上に置いてください。紙との差を見ます。
中くらいの濃さ、つまり紙との差がはっきりあり、それでいて黒には見えない色は、分けやすい側です。灰色、紺、茶色、カーキ、深い緑などがここに入ります。手持ちのほかの服の多くと、明るさが離れすぎず近すぎない位置にあるからです。
淡い色、つまり紙と並べて差が小さい色は、単品で使うと手持ちの白や生成りと近くなりすぎます。上下そろえると淡い色の塊としてきれいに見えますが、片方だけにすると、合わせる服によってはぼやけます。
黒に近い極端な濃さは、一見どんな服とも合いそうに見えます。けれど、黒のセットアップの上着を単品で着ると、合わせたボトムの黒と微妙に色味がずれて、そのずれが目立つことがあります。黒どうしは、少しの違いがいちばん見えやすい組み合わせです。
色の深さは、季節によって働きが変わります。秋冬は、手持ちのほかの服が全体に濃い側へ寄っていきます。ニットもコートもボトムも、春夏より一段濃い色が増えます。そのため、春夏には中くらいに見えた灰色や紺が、秋冬の手持ちの中では明るい側に回ることがあります。秋冬の服を出したら、セットアップの上着を、手持ちのいちばんよく着るコートとニットの横に並べ直してください。並べたときに、ちょうど真ん中の明るさに見えるなら、その冬もいちばん分けやすい1着です。
淡い色と黒は、分けにくい側に入れていますが、使えないわけではありません。淡い色なら、合わせる服をはっきり濃い色にして、差を大きく取ります。黒なら、合わせる服を黒以外にします。どちらも、近い色を合わせないのがこつです。
境目3|厚みは、つまんで測る
最後に、上着の前の端を親指と人さし指でつまんで、厚みを見てください。定規を当てなくても、指の感覚でおおよそ分かります。
2ミリから4ミリくらいの厚みは、分けやすい側です。秋冬のニットやシャツと重ねても、どちらかが負けることがありません。
1ミリ前後の薄手は、春や秋の初めには使いやすい厚みですが、冬の厚手のニットやウールのボトムと並べると、セットアップの側が頼りなく見えます。上着なら中に厚手のニットを着ると袖がもたつき、ボトムなら上に厚手の上着を着ると下だけ季節が戻ったように見えます。
6ミリを超える厚手は、真冬にはありがたい厚みですが、ほかの服と合わせる幅は狭くなります。厚手の上着の下に薄手のボトムを合わせると、上だけが重く見えます。
薄手のセットアップを秋冬に分けて使うなら、合わせる服も薄手から中くらいまでにそろえます。中に着るのは厚手のニットではなく、薄手のニットかシャツ。上に重ねるのは、ざっくりしたコートではなく、目の詰まったウールのコートにします。厚みの差を2ミリ以内に収めると、季節がずれて見えません。
厚みと一緒に見ておきたいのが、生地の張りです。同じ2ミリでも、手を離したときにすっと元の形に戻る生地と、くたっと垂れる生地があります。張りのある生地は、単品にしても形が崩れにくく、ほかの服と並べたときに輪郭が残ります。垂れる生地は、上下そろえたときには柔らかく落ちてきれいですが、単品にすると、合わせた服の張りに負けて形がぼやけます。前の端をつまんで持ち上げ、手を離したときにどう戻るかを見てください。張りのある側なら、厚みが少し外れていても単品で使える幅が広がります。
上だけ着る日|上着を別のボトムと組む
3か所を確かめたら、上着を単品で着る組み方を決めます。
いちばん合わせやすいのは、上着より一段明るいか、一段濃いボトムです。同じ明るさのボトムを合わせると、セットアップの片割れとよく似た別の生地に見えてしまい、「上下で色がずれたスーツ」のように見えます。
| 上着の色 | 合わせやすいボトム | 避けたいボトム |
|---|---|---|
| 灰色 | 濃い紺・黒に近い茶・白に近い生成り | 同じくらいの明るさの灰色 |
| 紺 | 灰色・白・キャメル | 黒・紺に近い濃さのボトム |
| 茶色・キャメル | 紺・白・濃い灰色 | 同じ系統の茶色 |
| カーキ・深い緑 | 生成り・黒・濃い茶 | 同じ明るさのベージュ |
秋冬に上着を単品で使うなら、ボトムにはデニムかウールのパンツが合わせやすい組み合わせです。デニムは光を吸い、上着の光り方との差が出にくい素材です。ウールのパンツは、上着がウール系なら厚みも近くなります。
スカートを合わせるなら、プリーツやフレアのように動きのある形より、まっすぐな形のほうが上着の線とつながります。上着の裾からスカートの裾までの距離が、上着の着丈と同じくらいか少し長い長さだと、全体の釣り合いが取りやすくなります。上着の丈が長めなら、膝下からふくらはぎの中ほどまでのスカートが合います。
上着を単品で着る日は、上着のボタンを留めるかどうかも決めておきます。セットアップの上着は、上下そろえたときにボタンを留めて着ることを前提に作られていることが多く、開けて着ると前の端が左右に広がりすぎることがあります。鏡の前でボタンを開けて立ち、前の端が体の脇まで逃げていくなら、その上着は留めて着るほうが形が整います。前の端がまっすぐ下に落ちるなら、開けて着ても崩れません。開けて着られる上着は、中の一枚との組み合わせの幅がずっと広がります。
袖をまくれるかどうかも、単品で使う日には効いてきます。ふだんの服と合わせるとき、ジャケットの袖を少しまくって手首を出すと、きちんとしすぎない印象になります。袖の裏地が見えても気にならないか、まくった袖が肘の下で止まるかを、一度試してから決めてください。
上着の下に着る一枚は、首元で決めます。上着の襟の開きに、中の一枚の首元が収まるかを見てください。開きの深い上着にタートルネックを合わせると、首元が詰まって見えます。開きの浅い上着に深いVネックを合わせると、中の開きが上着の襟からはみ出します。中の首元は、上着の開きより浅いか同じくらいにしておくと、迷いません。
下だけ着る日|ボトムを別のトップスと組む
ボトムを単品で着る日は、上着の日より簡単です。ボトムは、ふだん着ている服との組み合わせが多いからです。
合わせるトップスは、ボトムとの明るさの差がはっきりあるものを選びます。上着と同じで、近い明るさの上を合わせると、セットアップの上着を着忘れたように見えることがあります。
秋冬にボトムを単品で使うなら、上はニットが中心になります。ここで厚みの境目が効いてきます。薄手のボトムに厚手のざっくりしたニットを合わせると、上だけが冬で、下だけが秋に見えます。厚手のニットを着たいなら、ニットの裾をボトムの中に入れずに外に出し、ボトムが見える範囲を減らしてください。見える範囲が減れば、厚みの差は目立ちにくくなります。
セットアップのパンツは、ふだんのパンツよりセンターに折り目が入っていることが多く、それだけできちんとして見えます。休日にゆるいニットやスウェットと合わせると、上下で温度差が出ます。それを狙った組み方もありますが、迷うなら上を襟のあるシャツか、目の詰まった薄手のニットにしておくと外しません。
スカートのセットアップなら、足元で季節を決めます。秋の初めは素足に近い薄いストッキングでも合いますが、冬が近づくと、厚手のタイツやブーツを合わせる日が増えます。このとき、スカートの生地が薄手だと、タイツとブーツの重さに対して軽く見えます。厚手のタイツを合わせる日は、スカートの裾とブーツの口の間の見える長さを、手のひら1枚ぶんほどに収めてください。見える長さが短いほど、生地の厚みの差は目立たなくなります。
パンツのセットアップなら、裾の長さで季節を合わせます。秋冬は靴に厚みが出るので、春夏に合わせた裾の長さだと、靴の甲にかかりすぎたり、逆に足首が出すぎたりします。単品として回すなら、いちばんよく合わせる靴を基準に裾を決めておくと、毎回の迷いが減ります。
コートを重ねる日は、コートの丈とボトムの見える長さを見ます。膝下までのコートを着ると、見えるのはボトムの裾のほうだけです。この場合、ボトムの裾の形と靴のつながりのほうが、上との組み合わせより目立ちます。
秋冬に効く組み方|重ねたときの順番
秋冬は、上着の上にさらにコートを重ねる日が出てきます。セットアップの上着は、ジャケットの形をしていることが多いので、コートの中に収まるかが問題になります。
確かめ方は、上着を着たうえでコートを羽織り、腕を前に伸ばすことです。袖の中で上着の袖が突っ張らないか、肩がきついかを見ます。突っ張るなら、その上着とそのコートは組めません。コートの中に収まるかの見分け方はジャケット 丈 選び方|秋冬はコートの中に収まるかで決めるに詳しく書いています。
上着を単品で使う日にコートを重ねないなら、上着そのものを外の羽織りとして使うことになります。そのときは、中に薄手のニットを1枚入れ、首元にストールを足すと、秋の終わりまでは外でも過ごせます。冬の立ち上がりからは、上着の中にもう1枚、薄いダウンやキルティングのベストを入れる人もいます。ベストを入れるなら、上着のボタンを留めたときに、ベストの裾が上着の裾から出ないかを確かめてください。
ボトムを単品で使う日は、コートとの色の組み合わせも見ます。セットアップのボトムが灰色なら、紺やキャメルのコートと合わせやすくなります。黒のボトムに黒のコートを合わせると、上と下の黒のわずかな違いが目立つので、境目2で書いたのと同じく、黒どうしは避けたほうが無難です。
そろえて着る日の着こなし|中の一枚と靴で段を決める
分けて着る日の組み方が決まってから、上下そろえて着る日の着こなしを考えます。そろえて着る日は、たいてい「きちんとしたい日」です。どれくらいきちんとしたいかは、中の一枚と靴で決めます。
- いちばんきちんとした日:襟のあるシャツか、首元の詰まった無地のブラウス。靴はかかとのある革の靴
- ふだんよりきちんとした日:薄手のニットか、とろみのあるカットソー。靴は先の細い平たい靴
- 少しくだけた日:柄のあるニットや、明るい色のカットソー。靴はスニーカーやローファー
同じセットアップでも、中の一枚と靴を替えるだけで、三つの段を行き来できます。
秋冬にそろえて着る日は、コートとの重なりも段に入ります。上下そろえた姿は、コートを脱いだときに初めて全部見えます。脱ぐ前の姿、つまりコートの裾から見えるボトムと、コートの襟元から見える中の一枚が、脱いだあとと同じ段にあるかを確かめてください。いちばんきちんとした日にカジュアルなダウンを重ねると、脱ぐまでの間は一段下がって見えます。その日の行き先で、コートを脱ぐ前に人と会うかどうかで、コートの選び方も変わります。分けて着る日と合わせると、1着で5通り以上の出番が作れます。
そろえて着る日に気をつけたいのは、中の一枚の色です。上下が同じ色で面が大きいぶん、中の一枚の色がいちばん目に入ります。上下が濃い色なら、中は明るい色で境目を作ります。上下が淡い色なら、中は同じ系統の少し濃い色にすると、全体がまとまったまま顔まわりが引き締まります。
そろえて着る日の回数は、意識して少なめに決めておくのも一つの方法です。たとえば、週に5日着る服のうち、セットアップの上下をそろえるのは大事な打ち合わせのある1日だけにして、残りの日は上か下のどちらかを単品で使う。こう決めておくと、上下で着る回数の差もつり合いやすく、そろえて着る日が来るたびに、きちんとした姿が新しく見えます。
どちらとも取れるとき1|光り方が中くらいで決められない
窓辺で傾けたとき、光がにじむようでもあり、線のようにも見える。こういう中くらいの生地は少なくありません。
この場合は、合わせたい服のほうを窓辺で一緒に傾けて比べてください。セットアップの上着と、合わせたいボトムを並べて同じ角度で傾け、光り方の差を見ます。差が小さければ、組めます。差が大きければ、その組み合わせは避けます。
光り方は、セットアップの生地だけで決まるものではありません。合わせる相手との差で決まります。一つの生地を「分けやすい」「分けにくい」と決めつけるより、手持ちのよく着る服と一つずつ比べるほうが早く答えが出ます。
比べるときは、昼の光だけでなく、その服を着ていく場所の光でも一度見てください。職場の天井の照明は、窓辺よりも上から強く当たります。上から当たる光の下では、肩や胸の上の光り方が強く出ます。窓辺では差が小さく見えた組み合わせでも、職場の照明の下では上着だけが光って見えることがあります。職場で着る予定の組み合わせなら、一度着ていって、トイレの鏡やエレベーターの中で見てみるのがいちばん確かです。
比べるのは、3着までで足ります。いちばんよく着るボトム、いちばんよく着るトップス、いちばんよく着るコート。この3着と光り方の差が小さければ、そのセットアップはほかの服ともたいてい組めます。
どちらとも取れるとき2|上下で色が少し違ってきた
長く着ていると、上下で色の差が出てきます。ボトムは上着より洗う回数が多く、日にも当たりやすいからです。
差が出てきたかどうかは、上着とボトムを並べて、窓辺の光で見てください。部屋の照明の下では差が見えにくいので、昼間の自然光で見ます。並べたときに境目がはっきり分かるなら、上下そろえて着るのは控えたほうがよい段階です。
ここが判断の分かれ目です。差に気づいたら、そろえて着る日をやめて、単品として回す側に切り替えてください。差が出たセットアップを無理にそろえて着ると、「よく似た別の服を組んだ」ように見えます。単品にすれば、その差は問題になりません。
まだ差がわずかで、そろえて着たいなら、洗い方を変えます。ボトムだけを洗うときは裏返して、弱い流れで洗い、日陰で干してください。上着は洗う回数を減らし、着た後にブラシをかけて風を通すだけにします。
どちらとも取れるとき3|3か所のうち1か所だけ分けやすい
3か所を確かめた結果、分けやすい側が1か所だけだった場合です。たとえば、色は中くらいで分けやすいが、光り方は線のように走り、厚みも1ミリ前後と薄い。
この場合は、上下のどちらか片方だけを単品にします。選ぶ基準は、手持ちのほかの服との組みやすさです。
- 手持ちにボトムが多い人:上着を単品にする。上着は、ボトムを替えるだけで違う姿になる
- 手持ちにトップスが多い人:ボトムを単品にする。ボトムは、上を替えるだけで違う姿になる
- どちらとも言えない人:ボトムを単品にする。ボトムのほうが合わせる服の幅が広いことが多い
たとえば、灰色で光り方が強く、薄手のセットアップがあったとします。手持ちにデニムや黒のパンツが多い人なら、上着を単品にして、ボトムを替えながら着ます。光る上着にデニムを合わせると光り方の差が出やすいので、中に着る一枚を光る生地のブラウスにして、上半身だけで光り方をそろえます。下のデニムは光を吸うので、上半身との差が目立たないように、色の濃いものを選んでください。上半身の光と下半身の濃い色がはっきり分かれると、ちぐはぐではなく、狙って組んだように見えます。
片方だけを単品にすると決めたら、もう片方は上下そろえる日にだけ着ます。単品にした側だけが着る回数が増え、色の差が出てくるのは避けられません。差が出てきたら、そろえる日をやめる時期だと考えてください。
どちらとも取れるとき4|スカートとパンツの両方がある
上着にスカートとパンツの両方が付いた3点のセットアップもあります。この場合、組み方の幅はさらに広がりますが、迷いも増えます。
まず、そろえて着る日にはどちらを使うかを一つに決めます。きちんとした日の段に合わせて、より改まって見えるほうを選んでください。多くの場合、パンツのほうが動きやすく、スカートのほうが柔らかく見えます。
そろえて着ない日は、スカートとパンツをそれぞれ単品として回します。ここで気をつけたいのは、スカートとパンツの片方だけが極端に着る回数が多くなることです。片方だけが色あせると、そろえて着る日に困ります。週の中で交互に使うと決めておくと、色の差が出にくくなります。
上着を中心に回すなら、上着にスカート、上着にパンツ、上着に手持ちのデニム、と3通りの組み方がすぐにできます。上着の出番が多くなるぶん、上着の汚れや型崩れには気をつけて、着た後はハンガーに掛けて肩の形を戻してください。
これから買う人へ|売り場で確かめる4か所
これからセットアップを買う人は、売り場で次の4か所を確かめると、分けて着る日を作りやすくなります。
- **売り場の窓際か、照明の強い場所で上着を傾けて、光り方を見る。**線のように光が走るなら、そろえて着る日のための1着と考える
- **上着の袖口を、手持ちの白いハンカチや紙に当てて、色の深さを見る。**紙との差がはっきりある中くらいの濃さなら、単品で回しやすい
- **上着の前の端をつまんで、厚みを見る。**秋冬に分けて着るなら、2〜4ミリが目安
- **上着とボトムを別々に手に取り、スマートフォンの中の手持ちの服の写真と並べる。**よく着るボトムとトップスの両方と合いそうなら、分けて着る日がすぐに作れる
試着室では、上下そろえて着たあとに、必ず上着だけを脱いでボトムだけの姿も見てください。そのとき、自分が着てきたトップスのまま鏡に映ると、ふだんの服とボトムの組み合わせがそのまま分かります。反対に、自分が着てきたボトムのまま上着だけを羽織ると、上着を単品で着た姿が分かります。試着室で着替えを一度増やすだけで、売り場では見えなかった分けて着る日の姿が確かめられます。
4つ目がいちばん大事です。売り場で上下そろえた姿だけを見て決めると、買った後にそろえる日しか着なくなります。別々に手に取って、手持ちと並べる。これだけで、買った後の出番が変わります。
洗う回数と保管をそろえる
最後に、長く分けて着るための手入れです。
分けて着ていると、上下で洗う回数がずれていきます。ずれが大きくなるほど、色の差と生地の傷み方の差が出ます。ボトムを2回洗ったら上着を1回、のように、およそのつり合いを決めておくと、差が出にくくなります。家で洗えるかどうかは、それぞれの洗濯表示に従ってください。
保管は、上下を同じハンガーに掛けておくのが基本です。単品として使う日が多くても、同じ場所に掛けておくと、洗う時期や傷み方を一緒に見られます。上着とボトムを別々の場所にしまうと、片方だけ洗い忘れたり、片方だけ傷んでいるのに気づかなかったりします。
上着は、着たあとにすぐクローゼットに戻さず、一晩部屋の風の通る場所に掛けておくと、生地にこもった湿気が抜けて、肩や背中の形が戻りやすくなります。ボトムは、ウエストを留めて裾をそろえ、裾をはさむハンガーで逆さに吊るすと、膝の跡が取れやすくなります。単品として回す日が増えると、上下で着る回数がずれるぶん、手入れの回数もずれます。着た日にだけ手入れをするのではなく、週に一度、上下まとめてブラシをかける日を決めておくと、差が出にくくなります。
季節の変わり目、つまり秋冬の服を出すときと、春に向けてしまうときに一度だけ、上下を並べて窓辺で見比べてください。色の差、光り方の変化、裾や袖口の傷み。そこで差が出ていたら、次の季節からは単品として回す側に切り替えます。
まとめ
セットアップの元を取るのは、上下を分けて着る日です。
- 分けて着られるかは、生地の光り方・色の深さ・厚みの3か所で決まる
- 光り方は窓辺で45度傾けて、色の深さは白い紙と並べて、厚みは指でつまんで確かめる
- 3か所のうち2か所以上が分けやすい側なら、上も下も単品で回せる
- 上着を単品で着るなら、一段明るいか一段濃いボトムを合わせる。同じ明るさは避ける
- 秋冬は厚みの差を2ミリ以内に収めると、季節がずれて見えない
- 上下で色の差が出てきたら、そろえる日をやめて単品に切り替える
迷ったときは、合わせたい服と並べて同じ光で比べる。そろえて着る日の着方は、最後に決めれば足ります。
よくある問い
- Q. セットアップの上下を別々に着ると、ちぐはぐに見えませんか
- ちぐはぐに見えるのは、セットアップの片方と合わせた服の、光り方と厚みが離れすぎているときです。たとえば光沢のある上着に、毛羽立った厚手のスカートを合わせると、上下で別の季節の服に見えます。光り方と厚みのどちらか一方を近づければ、色が違ってもまとまって見えます。
- Q. 上下を分けて着ていると、片方だけ色あせてしまいませんか
- 洗う回数がずれると、色の差は出てきます。とくにパンツやスカートは上着より洗う回数が多くなりがちです。下だけを洗うときは裏返して洗い、干すときは日の当たらない場所にしてください。それでも差が出てきたら、上下そろえて着る日をやめて、単品として回す側に切り替えるのが現実的です。
- Q. これからセットアップを買うなら、どんなものを選べばいいですか
- 分けて着ることを前提にするなら、光沢の少ない生地で、白い紙と並べたときに紙との差がはっきりある中くらいの濃さのものが回しやすくなります。売り場では、上着とボトムを別々に手に取り、手持ちのいちばんよく着るトップスとボトムの写真と並べてみてください。両方と合うものなら、そろえて着ない日にも出番があります。
- Q. スカートとパンツの両方がある3点のセットアップは、どう回せばいいですか
- 上着を中心に、スカートとパンツを週の中で交互に組むのがいちばん回しやすい形です。そろえて着る日は、どちらか一方に決めておくと迷いません。スカートとパンツを同じ日に替えることはないので、両方が単品として外の服と合うかを、先に確かめておいてください。
— メグラシ編集部





