お腹が目立たない服は、3つの数値で買う前に決まる|着丈・ウエストの高さ・布の離れる距離

クローゼットに同じような形の服が何枚かあって、そのうちの1枚だけが落ち着く。サイズも同じ、色も近い、それなのに他の1枚は朝に袖を通した瞬間に戻してしまう。
この差は、気分ではありません。**布が体に触れている場所が違うだけです。**そして触れている場所は、買う前に測れます。
見るのは3か所。トップスの裾がどこで終わるか、ボトムスのウエスト線がどの高さに来るか、そして布が体からどれだけ離れて落ちるか。この3つが決まれば、その一枚が自分の体の上でどうなるかは、着る前にほぼ分かります。
結論:見えているのは体ではなく、布が止まっている場所
布は、体のいちばん前に出ている高さで止まります。その高さより下に裾があれば布は流れ、その高さで裾が終わると布はそこで止まって、段になります。
だから、決めるのは体ではなく裾の位置です。同じ体に同じ布を当てても、裾が2センチ違えば結果は変わります。
そして、この「いちばん前に出ている高さ」は人によって違います。へその上にある人も、へそと同じ高さの人も、へその下にある人もいます。自分の場合がどこかを一度測っておくと、以降は服のタグの数字だけで判断できるようになります。
早見表|測る3つの数値と、その目安
| 数値 | 測り方 | 扱いやすい範囲 |
|---|---|---|
| ①トップスの着丈 | 裾が、へそから何cm下で終わるか | へそから9cm以上下、またはへそより3cm以上上 |
| ②ウエスト線の高さ | ボトムスのウエスト線と、自分のいちばん細い高さの差 | 上下2cm以内 |
| ③布の離れる距離 | 真横から見て、いちばん前に出ている高さで布と体のすき間 | 1.5cmから3cm |
3つとも、メジャー1本と姿見があれば5分で終わります。①はトップスを床に置いて測っても構いません。
避けたいのは①の「へそから0cmから8cm下」の帯です。ここで裾が終わると、布がいちばん前に出ている高さのすぐ手前で止まり、そこに横の線が1本残ります。
①着丈|へそから何センチ下で終わるか
トップスを平らに置いて、肩の縫い目から裾までを測ります。その数字を、自分の肩からへそまでの長さと引き算すると、裾がへそから何センチ下に来るかが出ます。
数字が9センチ以上なら、布はいちばん前に出ている高さを越えて下まで落ちます。逆に、へそより3センチ以上上で終わるなら、布はその高さに届く前に終わります。どちらも、布が途中で止まりません。
**問題になるのは、0センチから8センチのあいだで終わるときだけです。**この帯に入る一枚は、そのまま着るのではなく、ボトムスの中に収めるか、上に一枚重ねて裾の線を見えなくするかで扱いが変わります。
②ウエスト線の高さ|自分のいちばん細い高さと何センチずれるか
床から測って、自分の胴でいちばん細い高さが何センチかを出します。次に、ボトムスをはいた状態でウエスト線が床から何センチかを測ります。
この2つの差が上下2センチ以内なら、そこから下の布はまっすぐ縦に落ちます。差が3センチ以上あると、布の始まりが細い位置からずれるので、布はいちばん前に出ている高さに向かって流れて、そこで一度たまります。
差が大きい一枚は、ウエスト線の位置が自分と合っていないだけです。同じ形でも、線の高さが違うものに替えれば解決します。
③布の離れる距離|真横から見て何センチ空いているか
姿見の横に立って、体のいちばん前に出ている高さを見ます。そこで布が体からどれだけ離れているかを、目分量ではなくメジャーの当たる幅で見てください。
1.5センチから3センチ空いていれば、布は体の形をなぞらずに落ちます。0センチは布が沿っている状態で、形がそのまま出ます。4センチ以上空くと、今度は布そのものが厚みとして見えます。
ちょうどよい距離を作るのは、サイズではなく生地です。同じサイズでも、落ちる生地は体から離れた位置でまっすぐ下りて、張りのある生地は離れたまま外へ膨らみます。
生地の落ち方を、店頭で確かめる
生地の落ち方は、触るだけでは分かりにくいところです。2つの方法で見分けられます。
ひとつは、裾を30センチほどつまんで持ち上げ、手を離すこと。1秒以内に元の位置まで下りるなら落ちる生地、ゆっくり広がりながら戻るなら張りのある生地です。
もうひとつは、生地を軽く握ってから離すこと。折り目がしばらく残るものは、座ったあとに同じ場所へ跡が残ります。長く座る日に着る一枚では、ここを見ておくと午後の見え方が変わります。
座ると、位置が2センチから4センチ動く
立って合っていた裾の位置は、座ると変わります。座ったとき、体の前面の長さは立っているときより2センチから4センチ縮むので、裾は相対的に下がります。
つまり、立って「へそから10センチ下」だった裾が、座ると「へそから6センチ下」の帯に入ってくることがあります。
座る時間が長い日は、鏡の前で一度座ってみてください。**確かめるのは、座った姿勢で裾がどこに来るかだけです。**ここが8センチより下にあれば、一日をとおして同じ見え方が続きます。
上に一枚重ねるとき、見るのは丈の差
裾の位置が8センチ以内の帯に入る一枚でも、上に何か重ねれば裾の線は見えなくなります。ただし、重ねた一枚の丈によっては、線が1本増えるだけになります。
見るのは、下の一枚と上の一枚の裾の差です。差が10センチ以上あれば、2本の線は別々の高さに置かれて、どちらも流れます。差が5センチ以内だと、2本が近い高さに並ぶので、そこに横の帯ができます。
**重ねるなら、丈の差を10センチ以上あけるか、上の一枚を前を開けたまま着るか、どちらかにしてください。**前を開けたままにすると、縦の線が2本増えるので、裾の横線より縦のほうが強く出ます。
場面ごとに、見るところが変わる
| 場面 | 姿勢の時間 | 先に確かめること |
|---|---|---|
| 通勤・移動 | 立つ・歩く・座るが混ざる | 座った姿勢での裾の位置 |
| 食事 | 座り続ける | 生地に折り目が残るかどうか |
| 写真 | 立ったまま数秒 | 真横から見た布の離れる距離 |
通勤の日は、姿勢が何度も変わります。立ったときと座ったときの両方で裾が8センチより下にあるかを見ておくと、途中で直す回数が減ります。
食事の場面は、座っている時間がまとまって長くなります。ここで効くのは丈より生地です。握って離したときに折り目が残る生地は、立ち上がったときにその跡が残ります。
写真は、立っている数秒だけの話なので、真横から見たときの距離だけ見れば足ります。1.5センチから3センチ空いていれば、正面から見ても布は体の形をなぞりません。
手持ちを見直す手順
新しく買う前に、手持ちで同じことを確かめておくと、買う基準がはっきりします。
まず、落ち着かないと感じる一枚を出してきて、裾がへそから何センチ下で終わるかを測ります。8センチ以内なら、着方を変えるだけで結果が変わる可能性があります。ボトムスに収めるか、上に一枚重ねるかの2通りを試してみてください。
次に、落ち着く一枚のほうも同じように測ります。その数字が、自分にとって通る丈です。以降は、店頭で着丈の表示を見ただけで判断できるようになります。
最後に、ボトムスのウエスト線の高さを全部測って、自分のいちばん細い高さとの差を書き出します。差が3センチ以上あるものが何本かあれば、そこが手持ちの偏っている場所です。
よくある行き違い
「ワンサイズ上げれば落ち着く」──サイズを上げると丈も肩も一緒に動くので、狙っていた位置とは別の場所に布が集まります。動かすなら丈だけにしてください。
「ゆったりしたものを選べばいい」──離れすぎると、布そのものが厚みに見えます。目安は1.5センチから3センチで、それ以上は逆方向です。
「ウエストに印をつけないほうがいい」──印の有無ではなく、高さの問題です。自分のいちばん細い高さの上下2センチ以内につくなら、印はあったほうが縦が続きます。
装いに活かすなら
一度測っておけば、次からは店頭のタグと自分の数字を引き算するだけで判断できます。肩からへそまでの長さ、床からいちばん細い高さまでの長さ。この2つをメモに残しておいてください。
手持ちの服を見直すときも同じです。落ち着かない一枚を出してきて、裾がへそから何センチ下で終わっているかを測る。8センチ以内なら、着方を変えるだけで結果が変わります。
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— メグラシ編集部
よくある問い
- Q. 大きめのサイズを選べば、お腹まわりは気にならなくなりますか
- サイズを上げると、幅と一緒に着丈も肩幅も上がります。着丈が伸びると裾の止まる位置が変わり、肩が落ちると布の落ち始める位置が下がるので、狙っていたところと別の場所に布が集まることがあります。変えるなら、サイズではなく丈と落ち方を別々に見てください。同じサイズのまま、裾の位置が違う一枚に替えるほうが確実です。
- Q. 濃い色を選ぶと変わりますか
- 色は光の反射量を変えるので、形の輪郭は少しやわらぎます。ただし布が体に触れている場所は色では動きません。触れている位置がそのままだと、色を変えても同じところで布が止まります。先に触れる位置を決めて、そのあとで色を選ぶ順番にすると、どちらの効果も無駄になりません。
- Q. ウエストの位置に印をつけない服のほうが落ち着きますか
- 印をつけるかどうかより、どの高さにつけるかで変わります。自分のいちばん細い高さから上下2cm以内につくなら、そこから下は布が縦に落ちます。その高さから3cm以上ずれた場所に印がつくと、体のいちばん前に出ている高さに布が集まります。印をなくすのは、ずれた位置につくときの選択肢のひとつです。
- Q. 立って鏡を見ると落ち着くのに、座ると気になります
- 座ると、体の前面の長さが立っているときより2cmから4cm縮みます。立って測った位置に裾があると、座ったときは相対的に下がります。つまり、立って合っていた位置が座ると別の位置に移動します。座る時間が長い日は、座った姿勢で鏡を見て、そこで裾がどこに来るかを先に確かめておいてください。
— メグラシ編集部





