プリーツの種類と名前の違い|ひだの向き・幅・折り方で変わる、秋に選ぶ一枚

プリーツのついた一枚を手に取ると、値札や売り場の表示にいろいろな呼び名が並んでいます。名前が違えば何かが違うはずなのですが、その何かが書いてあることはあまりありません。
結論から言うと、**呼び分けているのはひだの向きと幅の2つだけです。**この2つが分かると、名前を覚えていなくても、その一枚がどう落ちてどう動くかの見当がつきます。
結論:向きと幅の2つで読む
プリーツは、たたみ方の違いで呼び分けられています。分け方の軸は2本です。
- 向き:すべてを同じ方向に倒すか、左右から合わせるか、交互に山と谷を作るか
- 幅:一本のひだが何センチか。細いか、太いか
この2本の軸の組み合わせが、売り場に並んでいる呼び名になっています。名前を先に覚えるより、手に取ったときに向きと幅を見るほうが早いです。
4つの構造|早見表
| 構造 | ひだの向き | 幅の傾向 | 動いたときの見え方 |
|---|---|---|---|
| 同じ方向に倒す | 全部が一方向 | 細い〜太い、幅広い | 歩くと一方向に流れる |
| 左右から合わせる | 中心へ向けて左右対称 | 太めが多い | 中心が止まり、脇が動く |
| 山と谷が交互 | 交互に折り返す | 細いものが多い | 全体が波のように動く |
| 裾へ広がる | 上は細く、下で開く | 上下で変わる | 裾だけが大きく動く |
いちばん見分けやすいのは、履いた状態で真上から裾を見ることです。ひだの向きは、上から見れば一目で分かります。
同じ方向に倒すもの|流れが一方向に出る
すべてのひだを同じ方向へ倒して折った作りです。いちばん本数が多く、幅の選択肢も広い構造です。
特徴は、歩いたときの流れが一方向に出ることです。片方の足を前に出すと、ひだが同じ向きへ順に開いて閉じます。この順番があるので、動きに方向が生まれます。
幅は細いものから太いものまであります。細いほど本数が増え、全体としてはまっすぐ下へ落ちます。太いほど本数が減り、一本ずつが大きく開きます。
**選ぶときの目安は、ウエストから裾までの間でひだが何本あるかではなく、一本の幅です。**手に取って、ひだ一本の幅を指で測ってください。指1本ぶんに満たないなら細いほう、指2本を超えるなら太いほうと考えると、落ち方の見当がつきます。
左右から合わせるもの|中心に縦の線ができる
中心に向けて左右からひだを合わせ、突き合わせるか重ねる作りです。合わせた部分が一本の線になります。
この線があると、中心が止まって見えます。歩いても中心は動かず、脇の側だけが開きます。落ち着いて見せたい場面では、この構造が向きます。
幅は太めのものが多いです。合わせる作り自体が幅を必要とするので、細かいひだでこの構造を作ることはあまりありません。
中心の線は、上半身の縦の線と続きます。**上に着るものにも縦の線がある日は、そこが一本につながって見えます。**逆に、上半身が横に広がる作りだと、その境目で線が切れます。切れること自体は問題ではありませんが、縦を通したい日は上も合わせてください。
山と谷が交互のもの|全体が一枚の波として動く
折り返しが交互に続いて、断面が波の形になる作りです。細かいひだで作られることがほとんどです。
この構造は、ひだ一本ずつが独立していません。隣同士がつながっているので、動くときは全体が一枚の波として動きます。歩くと、布全体がゆっくり揺れる見え方になります。
生地は薄いものが使われます。**厚い生地でこの構造を作ると、折り返しが自分の厚みで押されて、波が平らになります。**だから、この構造の一枚を秋冬に選ぶときは、上に厚みのあるものを重ねて温度を取り、下は薄いままにしておくほうが形が保てます。
裾へ広がるもの|動くのは裾だけ
腰まわりは細く、裾へ向かってひだが開いていく作りです。上下で幅が変わります。
腰の側が細いので、上半身との境目がすっきりします。動くのは裾だけなので、歩いたときに下半分だけが大きく動きます。
この構造は、丈が長いほど効果が出ます。**丈が短いと、広がりきる前に裾が来てしまうので、構造の意味が薄れます。**膝下より長い丈で選ぶと、広がりが全部出ます。
ひだの幅と生地の厚み|釣り合いで決まる
秋に選ぶときにいちばん効くのが、この釣り合いです。
ひだは、折り返した布が自分の重さで開いたり閉じたりします。**生地が厚いほど、一本のひだを開かせるのに幅が要ります。**厚い生地に細かいひだを入れると、ひだが押されて開かず、全体が一枚の筒のように見えます。
組み合わせの目安はこうなります。
- 薄い生地:細かいひだ。本数が多くてもきれいに開く
- 中くらいの厚み:細い〜中くらいのひだ。選択肢がいちばん広い
- 厚い生地:太いひだ。細かいものは開かない
店頭での確かめ方は簡単です。**裾を持って軽く振って、手を離してください。**ひだが開いて、もとの位置に戻れば釣り合っています。開かないまま動くなら、生地に対してひだが細すぎます。開いたまま戻らないなら、逆にひだが太すぎるか、生地が柔らかすぎます。
呼び名が売り場で揃っていない理由
同じ構造でも、売り場によって表示が違うことがあります。これは、作り手ごとに呼び方の慣習が違うためです。
だから、名前で探すと見つからないことがあります。**探すときは名前ではなく、向きと幅で探してください。**上から見てひだがどちらを向いているか、一本が指何本ぶんか。この2つが合っていれば、表示の名前が違っても同じ落ち方をします。
もう一つ、折り目が恒久的に付いているものと、洗うと薄れるものがあります。これは構造ではなく仕上げの違いです。表示に「折り目が戻る」旨の記載があるものと無いものがあるので、手入れの手間を先に知りたいときは、そこを見てください。
スカート以外に入っているプリーツ
ひだが入るのは裾まわりだけではありません。上半身にも同じ構造が使われています。
**袖口に入っているもの。**手首の手前で細かくひだを寄せて、そこから広がる作りです。ここも幅と厚みの釣り合いが効きます。厚い生地に細かく寄せると、袖口だけが厚くなって腕が短く見えます。
**胸元から落ちるもの。**肩や胸の切り替えからひだが下へ続く作りです。この場合、ひだは体の前面を縦に通ります。スカートと違って歩いても動かないので、動きではなく縦の線として働きます。
**ウエストで寄せるもの。**腰の位置でひだを寄せて、そこから下へ落とします。寄せた位置が体のどこに来るかで、上下の比が変わります。寄せる位置が高いほど下半身が長く見え、低いほど落ち着いて見えます。
どこに入っていても、読み方は同じです。向きと幅を見て、生地の厚みと釣り合っているかを確かめる。場所が変わっても、判断の順番は変わりません。
秋に合わせるとき、上半身をどうするか
ひだのある一枚は、縦の線が何本も並んでいる状態です。上半身に同じ性質のものを持ってくると、線の数が増えすぎます。
だから、上は面として読めるものを選んでください。細かい線が入っていない、一枚の面として落ちるもの。下に線が並んでいるぶん、上は静かなほうが釣り合います。
秋の素材でいうと、編み目が目立たないものが合わせやすいです。編み目が太いものは、それ自体が横の線として読まれるので、下の縦の線と競合します。どうしても太い編み目を合わせたい日は、上着を羽織って編み目を隠す面積を作ってください。
丈の関係も見ておいてください。**上半身の裾が、ひだの始まる位置より下に来ると、ひだの上のほうが隠れます。**隠れると、その一枚の縦の線は短くなります。長く見せたい日は、上の裾をひだの始まりより上で止めてください。
よくある行き違い
「プリーツは動きが出るから、落ち着いた場面には向かない」
構造によります。左右から合わせるものは中心が止まるので、動きは脇にしか出ません。同じ方向に倒すものでも、幅が細ければ流れは小さくなります。動きを抑えたい場面なら、細い幅か、左右から合わせる構造を選んでください。
「細かいひだのほうが上品に見える」
細かさと見え方は直結していません。決めているのは、ひだの幅と生地の厚みが釣り合っているかです。**釣り合っていない細かいひだは、開かずに平らになるので、かえって形が読めなくなります。**厚い生地なら、太いひだのほうが整って見えます。
「同じ名前で売られていれば、同じように落ちる」
同じ名前でも、生地の厚みが違えば落ち方は変わります。名前は構造を指しているだけで、落ち方までは指していません。だから、手に取って裾を振る確認は、名前を確かめたあとでも省かないでください。
装いに活かすなら
プリーツは、名前の数が多いぶん選ぶときに迷いやすい場所です。向きと幅の2つに絞ってしまえば、売り場の表示に関係なく見当がつきます。
スタイリストは顧客プロフィールと在庫情報を踏まえて、その日の場面に合う一着を選定します。動きを出したいか、静かに見せたいかを先に伝えておくと、ひだの向きと幅がそこに合う範囲で届きます。
まとめ|手に取ったときの順番
- 上から裾を見る。ひだの向きを確かめる
- 一本の幅を指で測る。指1本未満なら細い、2本超なら太い
- 生地の厚みと釣り合っているか。裾を振って、開いて戻るか
- 丈を見る。裾へ広がる構造なら、膝下より長いほうが活きる
- 上半身の線とつながるか。中心に線がある構造は、上も縦で揃える
名前は、この5つを確かめたあとで覚えれば足ります。
関連記事
— メグラシ編集部
よくある問い
- Q. プリーツの種類には、どんな名前がありますか
- 大きく4つに分けられます。すべてのひだを同じ方向に倒すもの、左右から中心へ向けて合わせるもの、山と谷が交互に並んで全体が波のように続くもの、上は細く裾へ向かって広がるものです。呼び名は作り手や売り場によって少しずつ違いますが、この4つの構造のどれかに当てはまります。名前を覚えるより、ひだがどちらを向いていて、幅がどれくらいかを見るほうが実用的です。
- Q. 細かいひだと太いひだでは、何が変わりますか
- 落ち方と、動いたときの見え方が変わります。細かいひだは本数が多いぶん一本ずつの開きが小さく、全体としてはまっすぐ下へ落ちます。太いひだは本数が少なく、一本ずつが大きく開くので、歩くと面として動きます。どちらが良いという話ではなく、静かに見せたい日は細かいほう、動きを出したい日は太いほうが向きます。秋冬は生地が厚くなるので、細かいほうを選ぶとひだが開かずに見えることがあります。
- Q. プリーツは秋冬でも着られますか
- 着られます。見る場所は季節ではなく、ひだの幅と生地の厚みが釣り合っているかです。厚い生地に細かいひだを入れると、ひだが自分の厚みで押されて開かず、全体が一枚の筒のように見えます。厚い生地なら太いひだ、薄い生地なら細かいひだ、という組み合わせが落ち着きます。秋に選ぶなら、手に取って裾を軽く振ってみて、ひだが開いて戻るかを確かめてください。
- Q. 同じ方向に倒すタイプと、左右から合わせるタイプはどう使い分けますか
- 動いたときの流れの向きで選んでください。同じ方向に倒すものは、歩くとひだが一方向へ流れます。動きが出るぶん、軽やかに見えます。左右から中心へ合わせるものは、中心に縦の線ができて、そこが止まって見えます。落ち着いて見せたい場面ではこちらが向きます。どちらも構造の違いなので、着る人の体の特徴によって向き不向きが決まるものではありません。
— メグラシ編集部





