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ビーンブーツコーデ|甲の上を横切る境目が、床から何cmにあるか

メグラシ編集部//読了 8分
雨上がりの低い光が、つや消しの面と乾いた革の面を分けて照らし、湿った玄関の床に影が落ちている

秋の長雨が続いて、地面の乾かない日が何日も並んだ。足元が濡れるのがわずらわしくて、去年の秋に買ったビーンブーツを玄関に出した。雨の日は確かに頼りになるのに、鏡を見ると足元だけが妙に大きく、上とつながらない。パンツを何本か替えても、靴下を替えても、足先だけが別のところにある感じが消えない。ビーンブーツのコーデが決まらないとき、見るところは丈でも色でもなく、一足の中を横切っている境目がどこにあるかです。

結論:境目が床から何cmか。5〜8cmに来ると、足が二つに割れて見える

ビーンブーツは、甲から下がゴム、そこから上が革でできています。二つの素材が縫い合わされているので、その継ぎ目が横向きの線になって、甲の上を一周しています。

ほかのブーツには、この線がありません。表面はつま先から履き口まで一続きで、横の線が出るのは履き口の縁のところだけです。ビーンブーツは、履き口よりずっと下に、もう一本の線を最初から持っています。

この線は消せません。 作りそのものだからです。ひもをどう締めても、どんな裾を合わせても、線の高さは変わりません。

だから決めることは一つです。その一本が、足元をどこで区切っているか。区切りの位置によって、足はひとつの塊として読まれることも、上下二つに割れて読まれることもあります。

境目の高さを測る|床からメジャーを一回立てる

読む数字は一つで足ります。

ブーツを履いて立った状態で、床から境目のいちばん高いところまでの高さを測ってください。境目は甲の上でゆるやかな山の形に走っているので、足首寄りのいちばん高い点を見ます。素材も色も違うので、横から見れば境目はすぐ分かります。

境目の床からの高さ足元の読まれ方その日にすること
4cm以下底の延長として読まれ、足はひとつの塊になる何もしなくていい
5〜8cm下の塊と上の革が同じくらいの厚みで並ぶ三つの手当てから一つ選ぶ
9cm以上下が主役になり、丈の低い長靴に近く読まれる雨の日の形として通す

メジャーが無い日でも見当はつきます。横から見て、境目より下のつや消しの部分と、境目より上の革の部分を比べてください。どちらが厚いか一目で言えるなら4cm以下か9cm以上、同じくらいで迷うなら5〜8cmです。

5〜8cmがいちばん割れやすいのには理由があります。足首のいちばん細いところは、床から6〜9cmのあたりに来る方がほとんどです。人はこのくびれのところで足と脚の区切りを読んでいます。境目がそのすぐ下に入ると、近い高さに区切りが二つ並ぶことになります。並んだ二本は、それぞれ別の切れ目として読まれます。

境目が低ければ、くびれから離れているので区切りは一つに戻ります。高ければ、境目のほうが主になって、くびれの側が読まれなくなります。離れているか重なっているか、それだけの話です。 足首のくびれの高さそのものの測り方はチェルシーブーツコーデにまとめてあります。

割れて見える一足の手当て|覆う・上を伸ばす・下を沈める

境目が5〜8cmに来る一足は、朝に一つだけ決めれば収まります。三つあります。

一つめは、覆う。裾の下端を境目より下、つまり床から4cm以下まで下ろします。境目が布の下に入るので、足元に残る線は裾の縁ひとつだけになります。ただし裾が地面に近づくぶん、雨の降っている日には使えません。

二つめは、上を伸ばす。上の革と近い色の靴下を、履き口から少し覗かせます。革と靴下が縦につながって上の層が伸びるので、下の塊と厚みの差がつきます。同じくらいで並ばなくなれば、二つには割れません。

三つめは、下を沈める。濃い色のボトムスか濃いタイツで足元を暗くまとめると、下の塊が床の影と地続きになって、塊として読まれにくくなります。

手当てやること使う日
覆う裾を床から4cm以下まで下ろす雨の降っていない日
上を伸ばす上の革と近い色の靴下を履き口から出す雨の日、歩く日
下を沈める濃いボトムスかタイツで足元を暗くする夕方から人に会う日
何もしない境目が4cm以下、または9cm以上のときふだんの日

三つのうち二つを同時にやる必要はありません。一つで足ります。

つま先|丸くて厚いぶん、裾幅が足りないと足だけ残る

ビーンブーツは、底に厚みがあってつま先が丸く張り出しています。前後の長さも横幅も、革だけのブーツより一回り大きくなります。

ここで見るのは、裾幅とつま先の幅です。ブーツを床に置いて上から見て、つま先のいちばん広いところの、左右の端から端までを測ります。パンツは片側の裾口を平らに置いて、端から端までの幅を測ります。

裾幅とつま先幅足先の見え方
裾幅がつま先幅と同じか広いつま先が裾の線の内側に収まり、脚から足まで続く
裾幅が0〜2cm狭いつま先が少しだけ出る。標準の出方
裾幅が3cm以上狭い裾の線の外へ張り出し、足先だけが独立して残る

細い裾でこの一足を履きたい日は、覆おうとしないでください。裾を足首より上でしっかり終わらせて、脚と足のあいだに空きを作るほうが収まります。空きがあると、裾の幅とつま先の幅が直接比べられなくなるからです。

なお、同じ引き算でもエンジニアブーツのコーデで測っているのは裾幅と筒まわりの差で、見ている場所が違います。あちらは足首から上、ここは床の上です。厚みのある一足でどちらから先に見るか迷ったら、つま先が丸く張り出しているほうを先に測ってください。

秋の長雨|足元だけが、別の天気の話をしないように

秋は、数日続いて上がって、また戻ってくる雨の時期があります。この一足を出すのは、たいていその最初の日です。

ビーンブーツは、濡れてもいい前提の顔をしています。下半分がゴムで、底が厚く、つま先が丸い。見ただけで水に強いと分かる形です。ところが上に着るものが乾いた日の服のままだと、足元だけが天気に備えていて、それより上は備えていない、という食い違いが出ます。

手当ては簡単です。腰から上に一か所だけ、水に強い面を置いてください。撥水の羽織り、目のつまった織りのかばん、つるりとした小物。一つ置けば、足元の機能が単独でなくなります。 二つ以上置くと、今度は全身が雨支度のほうへ寄るので、数は一つで止めます。撥水の一枚をどこに置くかは撥水レインコートの選び方にまとめてあります。

逆に、雨が上がった日や晴れた日にこの一足を履くときは、上に機能の面を置かないでください。足元だけを一点残すと、それが意図として読まれます。二つ以上あると「雨の日の恰好」として全体が読まれます。同じ一足でも、天気によって上の数え方が逆になるということです。

秋の進み方も、ほかのブーツとは少し違います。靴下を厚くすると足首まわりは太くなりますが、境目の高さは靴の作りで決まっているので動きません。9月に測った数字は、そのまま冬の入り口まで使えます。動くのは履き口の縁のほうなので、中厚の靴下に替えた日は、ひもの上二段だけゆるめて立ち方をそろえてください。ブーツを出す時期そのものの判断は10月のブーツはいつからにあります。

場面別|手当てを朝に一つ決める

雨の降っている日の通勤は、覆う手が使えません。裾を下ろすと地面に近づいて濡れるからです。この日は上を伸ばす手にしてください。裾は地面からのはねが届かない高さで終わらせます。はねの届く高さの目安は長靴のコーデは、はねが届く地上40cmで決まるにあります。

夕方から人に会う日は、下を沈める手が早いです。濃いボトムスで足元を暗くまとめると、境目の位置にかかわらず、足先から下が一つの影として収まります。

一日歩く休日は、割れたままで構いません。足元に塊が二つあるぶん、上をすっきり細くしたときの釣り合いが取れます。この日は上半身の量をゼロに近づけて、見どころを足元に集める組み立てにします。

座る時間が長い日は、覆う手を選んだときだけ注意してください。膝を曲げると裾が2〜3cm上がるので、立った状態で床から4cmに下ろしていると、座ったときに境目のすぐ上まで戻ってきます。境目そのものは靴の一部なので座っても動きません。動くのは裾だけです。座っている時間のほうが長い日は、立った状態で床から2cmまで下ろしておくとずれません。

よくある行き違い

雨の日用の靴だから晴れた日には向かない、と言われることがあります。向き不向きを決めているのは用途ではなく、境目の高さと、上に置いた機能の面の数です。境目が4cm以下の一足なら、晴れた日でも足はひとつの塊として読まれます。上に水に強い面を置かなければ、足元は一点の島として残るだけです。

二つの素材が混ざっているから合わせにくい、という話も見かけます。混ざっていること自体は問題になりません。上下が同じくらいの厚みで並んだときにだけ割れて見えるので、厚みに差がついていれば、素材が二つでも面は一つに読まれます。一足の中で素材が切り替わる形はほかにもあって、側面だけが織り布に変わるものの扱いはチェルシーブーツコーデに分けてあります。

ゴムの部分は目立つから細い裾で隠すとよい、という言い方は、この形では逆に働きます。細い裾はつま先の幅に届かないので、裾の線の外へ足先が出ます。出たぶんだけ下の塊が見えることになり、隠すつもりが強調になります。隠すなら細くするのではなく、幅のある裾で下まで覆ってください。

足元が重い日は靴を替えるしかない、という話もありますが、この一足に関しては替える前に測るほうが早いです。ほかのブーツで足元が重くなるのは足首の量や輪郭のことが多く、その見方はペコスブーツコーデ黒ブーツコーデに分けてあります。ビーンブーツで重く感じるときは、たいてい境目の一本が原因です。

装いに活かすなら

境目の高さを一度測っておけば、以後は服のほうを選ぶだけで済みます。4cm以下なら何もしなくていい。5〜8cmなら、朝にその日の天気を見て、覆う・上を伸ばす・下を沈めるから一つ選ぶ。9cm以上なら、雨の日の形として通してしまう。判断はそれだけです。

秋の長雨は数日で上がって、また戻ってきます。その往復のあいだに、足元だけ機能が立つ日と立たない日が交互に来ます。一足の中に境目が一本あることと、上に置く機能の面は一つでいいことを覚えておけば、そのつど直す場所は一か所で済みます。玄関で靴を履いたら、床から境目までの高さと、足首のくびれの位置を横から見比べてみてください。離れているか重なっているか、それだけでその日の手当てが決まります。

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よくある問い

Q. ビーンブーツの下のゴムの部分が目立ちます。細い裾で隠せますか
細くすると逆に強調されることがあります。この形は底に厚みがあってつま先が丸いので、裾幅がつま先のいちばん広いところより3cm以上狭いと、裾の線より外へつま先が張り出します。裾の内側に収まらなかったぶんだけ、足先が独立して読まれます。隠したい日は、細くするのではなく幅のある裾を選んで、下端を境目より下まで下ろしてください。線が裾の縁ひとつに戻ります。
Q. ビーンブーツに合わせるパンツの丈はどのくらいがいいですか
先に、ゴムと革の境目が床から何cmかを測ってください。多くは4〜8cmのあいだに来ます。裾はその高さより下まで下ろして境目ごと覆うか、逆に足首より上でしっかり終わらせて空きを作るかの二択です。境目のすぐ上で裾が終わると、靴の境目と裾の縁で横線が二本並び、足首から下だけが詰まって見えます。雨の降っている日は覆う側が使えないので、上で終わらせるほうに寄せてください。
Q. 雨の日に履くと足元だけ浮いて見えます。どうすればいいですか
足元だけが天気に備えていて、上が備えていない状態です。腰から上に一か所だけ、水に強い面を置いてください。撥水の羽織り、目のつまった織りのかばん、つるりとした小物。どれか一つで足ります。足元の機能が単独でなくなると、全身が同じ日の恰好として読まれます。数は一つで十分で、二つ以上置くと今度は全身が雨支度に寄ります。
Q. ビーンブーツは秋のいつごろから履けますか
気温より先に、雨のほうが合図になります。秋の長雨に入って地面が乾かない日が続くころが、いちばん無理のない履き出しです。9月の後半は薄い靴下で足首に余裕を残し、10月に入って中厚に替えたら、ひもの上二段だけゆるめて履き口の立ち方をそろえてください。境目の高さは靴の作りで決まっているので、靴下を厚くしても動きません。一度測った数字はそのまま冬の入り口まで使えます。

— メグラシ編集部

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