編み込みのほつれさせ方|引き出す量のミリ数で、印象が変わる

編み込みの印象は「編み方」ではなく「引き出す量」で決まる
編み込みがうまくいかないと感じるとき、原因の多くは編む技術ではありません。編み目からどれだけの量を引き出すか、そのミリ単位の差です。
同じ編み方でも、引き出す量が2〜3mmならきちんとした印象になり、5mm前後まで広げるとこなれた印象になります。8mmを超えると、編んだ形そのものが崩れて見えます。この記事は、編み方の解説ではなく、引き出す量をどこまで持っていくかの基準を並べます。
測るのは3つ。量・本数・左右差
メジャーは要りません。指の関節と爪の幅を基準にします。爪の幅がおよそ2〜3mm、指の第一関節までの高さがおよそ5mmです。
①|引き出す量(mm)
編んだ髪を軽くつまんで引くと、編み目の脇にループ状の膨らみができます。このループの高さを見ます。
②|引き出す本数
1段の編み目につき、何本のループを作るかです。1〜2本なら線として見え、3本以上は面として見えます。
③|左右差
同じ位置のループを左右で比べたときの高さの差です。2mm以内なら気づかれにくく、3mm以上になると差として認識されます。
| 測る数字 | 目安 | 決まること |
|---|---|---|
| ①引き出す量 | 2〜3mm/5mm前後/8mm以上 | きちんと・こなれ・くずれの境目 |
| ②本数 | 1〜2本/3本以上 | 線として見えるか、面として見えるか |
| ③左右差 | 2mm以内/3mm以上 | 直す必要があるかどうか |
2〜3mm|きちんと見える範囲
爪の幅程度の引き出しは、編み目の輪郭をはっきり保ったまま、表面だけがわずかに柔らかく見える範囲です。編んだ直後のかっちりした印象を少しだけ和らげたいときに向いています。
引き出す位置は、編み目の上から3段目あたりから始めると、根元の締まりを保ったまま表面に変化をつけられます。根元から1段目、2段目まで引き出すと、編み始めの構造自体が緩んで見えるので、避けたほうが安定します。
この範囲は、編み目を作った直後、まだ髪が湿っている状態で行うとループの形が安定します。乾いてから引き出すと、ループがすぐに戻ってしまい、狙った量を保ちにくくなります。
髪質によっても、同じ2〜3mmでも見え方が変わります。直毛でコシが強い髪は、ループがしっかり形を保つので、指先で軽く引くだけでもはっきりと見えます。くせ毛や細い髪は、引き出してもすぐに沈みやすいため、目安の量よりわずかに多めに引いておくと、見た目としては同じ2〜3mmの印象になります。鏡で見た目を確認しながら、必要なら1mm程度足すつもりで調整してください。
前髪の生え際に近い部分だけ2〜3mmにとどめ、耳より後ろの部分をやや広げるという使い分けも可能です。顔まわりはきちんと見せつつ、後頭部側だけ動きを出すことで、正面から見たときの印象と横から見たときの印象を分けられます。
5mm前後|こなれて見える範囲
指の第一関節に近い高さまで引き出すと、編み目の輪郭が柔らかくなり、こなれた印象に変わります。休日や人と会う予定がある日に向いている範囲です。
引き出す位置も2〜3mmの範囲より広げます。根元から2段目あたりから引き出し始め、編み目全体の3分の2程度の範囲に広げると、自然なボリューム感が出ます。全段で均等に引き出すより、上のほうをやや控えめに、下のほうをやや多めにすると、重心が下がって落ち着いた印象になります。
この範囲まで引き出すと、編み目の強度がやや下がるため、崩れやすくなります。長時間の外出には、引き出したあとに軽くスプレーで形を固定しておくと、5mm前後の状態が長く保てます。
5mm前後まで広げる場合、引き出す順番も仕上がりを左右します。先に下のほうから引き出してしまうと、そのあと上の段を引き出すときに下の量がさらに動いてしまい、狙った以上に広がることがあります。上の段から下の段へ、順番に進めることで、後戻りの調整が少なくなります。
顔まわりに近い編み目は、5mm前後まで広げると輪郭のラインが柔らかく見える効果もあります。頬骨の高さに来る部分を重点的に引き出すと、顔の横に自然な丸みが加わります。逆にあご先より下に来る部分を広げすぎると、縦の印象が強く出るので、範囲を絞るなら顔まわりの中央あたりに集めるとバランスが取りやすくなります。
8mm以上|くずれて見える境目
指の第一関節を超える高さまで引き出すと、編み目の構造そのものが目立たなくなり、「編んでいる」というより「くずれている」という印象に変わります。意図的にラフな雰囲気を作りたい日以外は、避けたほうが安定します。
8mm以上の引き出しは、量を戻すのが難しくなる境目でもあります。ここまで引き出すと、髪の内部の絡まりがほどけてしまい、押し戻しても元の締まりには戻りません。引き出す前にこの境目を意識しておくと、やり直しの手間が減ります。
意図的に8mm以上の範囲を使う場合、全体ではなく一部に限定すると、くずれた印象がラフさとして読まれやすくなります。たとえば編み込みの終わりの結び目付近だけを8mm以上広げ、そのほかは5mm前後にとどめておくと、全体としては崩れて見えず、毛先だけに動きがある仕上がりになります。全段を8mm以上にすると、編み込みという形自体が伝わらなくなるので、範囲を絞ることが前提になります。
早見表|引き出し量と印象
| 引き出す量 | 印象 | 向いている場面 |
|---|---|---|
| 2〜3mm | きちんと・きれいめ | オフィス・フォーマルな予定 |
| 5mm前後 | こなれ・やわらか | 休日・人と会う予定 |
| 8mm以上 | くずれ・ラフ | 意図的にラフにしたい日 |
引き出す道具と回数
指先だけでも引き出せますが、細かい調整にはコームの先端(またはピンの先)を使うと精度が上がります。編み目の脇にコームの先を差し込み、少しずつ横に引くと、指でつまむより均一な量を引き出せます。
1か所につき引き出す回数は1回が基本です。同じ場所を2回、3回と引くと、量が加算されて狙ったmmを超えてしまいます。少なく引き出して様子を見て、足りなければもう一度、という順番のほうが調整しやすくなります。
編み目全体の引き出しにかかる時間は、2〜3mmの範囲なら1分程度、5mm前後まで広げる場合は2〜3分が目安です。時間がない朝は、顔まわりに近い上半分だけ引き出し、見えにくい後ろ半分は編んだままにしておくという時短のやり方もあります。
崩れたときの直し方
引き出しすぎた場合は、指の腹で編み目の方向に軽く押し戻します。編み目に沿ってなでるように押すと、ループが縮んで元の量に近づきます。引っ張って詰めようとすると隣の編み目まで崩れるので、押す方向だけを守ってください。
左右差が出た場合、量が多いほうを基準にして少ないほうを増やすのではなく、多いほうを押し戻して減らすほうが早く揃います。少ないほうを新たに引き出そうとすると、狙った量に合わせるのが難しく、失敗すると引き出しすぎてやり直しになります。
時間が経って編み目全体が緩んできた場合は、根元に近い部分だけをもう一度軽く締め直します。全部をほどいて編み直す必要はなく、緩んでいる段だけをつまんで、編み目の方向にひとひねり加えるだけで戻ります。
引き出す前の段階で失敗を防ぐ方法もあります。編み終えた直後、全体を引き出す前に、目立たない後ろ側の1段だけを試しに引き出してみてください。そこでの見え方を基準にすると、残りの段を引き出すときの力加減がつかみやすくなります。最初から顔まわりの目立つ部分で試すと、失敗したときの直しに手間がかかります。
どちらとも取れるとき|場に対してどこまで許容されるか
同じ「こなれ感」でも、場によって許容される引き出し量は変わります。オフィスで5mm前後まで引き出すと、場に対してややラフに見えることがあります。判断のヒントは、その日の他の身支度がどれだけかっちりしているかです。ジャケットを着る、きちんとした襟の服を選ぶ、といった日は、髪のほうを2〜3mmに抑えると全体のバランスが取れます。逆に、服がカジュアルな日は、髪を5mm前後まで広げても全体としては浮きません。
もう1つ割れやすいのが、年代による見え方の違いです。引き出す量そのものに年代による正解はありませんが、量が多いほど視線が編み込みの部分に集まりやすくなります。顔まわりの印象を強めたくない日は2〜3mmに抑え、逆に髪の動きで表情を明るく見せたい日は5mm前後まで広げる、という選び方ができます。
シーン別の目安
通勤や面談など、きちんとした印象を優先する日は2〜3mm、本数は1段につき1本までに抑えます。友人と会う、休日に出かけるといった日は5mm前後、本数は1〜2本まで広げても浮きません。
写真を撮る機会が多い日は、5mmよりやや控えめの4mm前後が扱いやすい範囲です。写真は実際の見た目よりやや強調されて写るため、狙った量よりわずかに少なめにしておくと、写真に写ったときにちょうどよい印象になります。
年代を問わず使える目安として、初めて編み込みを試す日は2〜3mmから始めることをすすめます。慣れないうちに5mm前後を狙うと、力加減が分からず引き出しすぎてしまうことが多いためです。2〜3mmの範囲で数回試し、鏡での見え方に慣れてから、少しずつ量を増やしていくほうが、失敗が少なく感覚がつかみやすくなります。
よくある誤解
- 引き出すほどこなれて見える:8mmを超えると、こなれではなくくずれた印象に変わります
- 編み目全体を均等に引き出すべき:上を控えめに下を多めにするほうが、自然な重心になります
- 左右は同じ量だけ引き出せば揃う:多いほうを押し戻すほうが、実際には早く揃います
- 引き出す道具は指だけで十分:コームの先を使うほうが、細かい量の調整がしやすくなります
まとめ
編み込みの印象で効いていたのは、編み方の技術ではなく引き出す量のミリ数でした。
- 2〜3mmはきちんと、5mm前後はこなれ、8mm以上はくずれた印象になる
- 引き出す本数は1段につき1〜2本まで。3本以上は面になり印象が変わる
- 左右差は2mm以内なら気づかれない。3mm以上は多いほうを押し戻して揃える
- 場に合わせて、オフィスは2〜3mm、休日は5mm前後を目安にする
- 崩れたら全部ほどかず、緩んでいる段だけを締め直す
編む前に、今日の場でどこまで引き出していいかを決めてから手を動かすと、迷いが減ります。慣れないうちは目立たない1段で試してから、残りの段に広げてください。
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— メグラシ編集部
よくある問い
- Q. 引き出す量は、どこを基準に測ればいいですか?
- 編み目の外側にできる小さな輪の高さで見ます。編んだ髪をつまんで軽く引くと、編み目の脇にループ状の膨らみができます。このループの高さが指の爪の幅程度(2〜3mm)ならきちんとした印象、指の第一関節に近い高さ(5mm前後)になるとこなれた印象です。メジャーは要らず、爪や指の関節を目安にすれば十分です。
- Q. 引き出しすぎてしまいました。元に戻せますか?
- 戻せます。引き出しすぎた部分を、指の腹で編み目の方向に軽く押し戻してください。編み目に沿ってなでるように押すと、ループが縮んで元の量に近づきます。無理に引っ張って詰めようとすると、隣の編み目まで崩れるので、押し戻す方向だけを守ってください。
- Q. 職場ではどのくらいまで引き出していいですか?
- 目安は2〜3mm、爪の幅程度です。編み目の輪郭ははっきり見えたまま、表面だけが少し柔らかく見える程度にとどめます。5mmを超えるとカジュアルな印象が強くなるので、オフィスの日は控えめに、休日や人と会う予定がある日は5mm前後まで広げる、という使い分けが向いています。
- Q. 引き出す本数はどのくらいが自然に見えますか?
- 編み目1段につき1〜2本が目安です。3本以上を同時に引き出すと、線ではなく面として見えてしまい、編み込みそのものの形が分かりにくくなります。全体で引き出すのではなく、目立たせたい部分だけ本数を増やし、それ以外は1本にとどめるとメリハリが出ます。
- Q. 左右で引き出す量が違ってしまいます。どうすれば揃いますか?
- 左右差が2mm以内であれば、実際にはほとんど気づかれません。3mm以上の差がある場合は、多いほうを基準にして少ないほうを合わせるのではなく、多いほうを指で軽く押し戻して減らすほうが早く揃います。少ないほうを引き出して増やそうとすると、狙った量に調整するのが難しく、時間がかかります。
— メグラシ編集部





