20代後半のファッション|前半の服から、生地と色の2か所を入れ替える

**クローゼットから、この1年でいちばんよく着た服を1枚出してください。**それを窓際に持っていき、光にかざしてみる。指の形が生地越しにはっきり見えたら、その服は入れ替えの候補です。
20代後半になって、手持ちの服がなんとなくしっくりこない。そう感じる人は多くいます。けれど、変わったのは体ではありません。変わったのは、服を着ていく場面です。職場で後輩ができる、取引先と会う、会食や友人の結婚式が増える。こうした場面では、服の表面や色の強さが、学生の頃より近い距離で見られます。
入れ替えるのは、形ではなく生地と色の2か所です。形は、好きなものをそのまま残して構いません。20代全体の服の考え方は20代のスタイルの基本に、30代に向けて何が変わるかは30代からのファッションにまとめてあります。
結論:入れ替えるのは、生地と色の2か所だけ
| 見る場所 | 確かめ方 | 入れ替えの候補 |
|---|---|---|
| 生地の厚み | 光にかざす | 指の形がはっきり透ける |
| 生地の戻り | 握って10秒待つ | しわが残る、表面が毛羽立つ |
| 色の強さ | 灰色の紙の横に置く | 服より先に色が目に入る |
**3つのうち、どれか1つで落ちた服から入れ替えます。**全部を一度に替える必要はありません。形・丈・シルエットは、この表に入れていません。
20代後半で変わるのは、体ではなく場面
20代前半の服は、学生の頃や入社したばかりの時期に買ったものが多いはずです。その頃に着ていた場面は、授業、友人との外出、新人としての仕事でした。
20代後半になると、場面が増えます。
- 職場で後輩の前に立つ、会議で話す
- 取引先や、年上の人と食事をする
- 友人の結婚式や、家族の行事に出る
どの場面も、相手との距離が近く、座って向かい合う時間が長いのが共通点です。遠くから見れば気にならない生地の薄さや色の強さが、1mほどの距離では目に入ります。服がしっくりこないと感じる理由は、たいていここにあります。
先に数える|この1年で着た服と、着なかった服
入れ替えを始める前に、クローゼットの服を2つに分けてください。
- この1年で、3回以上着た服
- この1年で、一度も着なかった服
確かめるのは、1のほうだけです。よく着ている服ほど、場面に出ている時間が長いので、入れ替えたときの効き目が大きくなります。
1の服を並べたら、それぞれを「職場で着た」「休日だけ着た」「両方で着た」の3つに分けてください。入れ替えの確かめ方をかけるのは、職場で着た服と、両方で着た服からです。休日だけに着ている服は、場面との距離が遠いので、あとに回して構いません。この順番にすると、最初の1枚をどこに使えば効くかがはっきりします。2の服は、次の季節まで箱にしまっておき、それでも取り出さなかったら手放す、で足ります。
生地①|光にかざして、指の形が透けるか
よく着ている服を1枚ずつ窓際に持っていき、生地を1枚だけ手のひらに乗せて、光にかざしてください。
- 指の形がはっきり見える ── 入れ替えの候補
- 指の影がぼんやり見える ── 中に着るもので調整すれば残せる
- 指の影が見えない ── そのまま残す
生地が薄いと、中に着ているものの線や色が表に出ます。職場の蛍光灯や店の照明の下では、窓際よりも透けて見えることがあります。残す服でも、中に肌の色に近いインナーを着ると、透けはほとんど目立たなくなります。
生地②|表面の毛羽と、握って10秒後のしわ
次に、生地の端を手のひらで軽く握り、10秒待ってから開いてください。
**しわがすぐ戻るなら、その生地は形を保ちます。**しわがくっきり残るなら、座ったり腕を曲げたりするたびに、同じしわが体の上に出ます。
あわせて、脇の下と袖の内側の表面を指でなでてみてください。毛羽が立っていたり、小さな毛玉が並んでいたりするなら、その服はよく働いてきた服です。よく着た服ほど表面が先に疲れるので、入れ替えは失敗ではなく、役目を終えたという合図です。
色①|灰色の紙の横で、色が先に目に入るか
色は、明るいか暗いかより、強さで見ます。
新聞紙か、灰色の厚紙を1枚用意して、服の横に並べてください。少し離れて見たときに、服の形より先に色が目に入るなら、その色は強い側です。服の形と色が同時に目に入るなら、落ち着いた側です。
見るのは昼間の窓際で構いません。夜の部屋の照明では、色が実際より沈んで見えるので、強い色を見落としやすくなります。迷う服は、同じ色の系統で落ち着いた服を1枚横に並べ、どちらが先に目に入るかを比べると判断がつきます。
強い色が悪いわけではありません。ただ、会議や会食で向かい合う場面では、**顔のすぐ下に強い色の面が広くあると、相手の目線が顔より先に服に向きます。**この記事で入れ替えるのは、この「顔の近くの強い色」だけです。
色②|顔の近くと、足元で分けて考える
同じ色でも、体のどこに置くかで働きが変わります。
| 置く場所 | 強い色の働き |
|---|---|
| 顔のすぐ下(トップス・上着) | 色のほうが先に目に入る |
| 腰から下(スカート・パンツ) | 全体の中の差し色になる |
| 足元・鞄・小物 | 小さな点として効く |
**入れ替えるのは、顔のすぐ下の強い色だけで足ります。**スカートや靴、鞄の明るい色は、残して使ってください。顔の近くが落ち着いていれば、下の明るい色は20代後半らしい軽さとして受け取られます。
形は、入れ替えなくていい
ふんわりした袖、丸い襟、広がるスカート。20代前半に好きだった形を、手放す必要はありません。
**形はそのままで、生地を厚くするか、色を一段落ち着かせる。**それだけで、同じ形が場面に合う服に変わります。たとえば、薄い生地のふんわりした袖のブラウスは、張りのある生地の同じ形に置き換えると、会議の場でも落ち着いて見えます。流行と定番の分け方は20代のトレンドと定番にあります。
秋に入れ替えるなら|上着とニットの1枚から
秋は、入れ替えを始めるのに向いた季節です。重ねる枚数が増えて、いちばん外に着るものが印象を決めるからです。
上着かニットのどちらか1枚を、生地と色の3つの確かめ方で選んでください。この1枚が落ち着いていれば、中に学生の頃から持っているカットソーやシャツを着ても、全体が整って見えます。
- 上着 ── 光にかざして透けない厚み、握ってしわが戻る張り
- ニット ── 表面をなでて毛羽が立っていない、灰色の紙の横で色が先に出ない
秋のはじめの気温の変わり目は9月の20代後半の通勤コーデも参考になります。
入れ替える順番|顔の近くから、遠くへ
一度に全部を替えると、手持ちの服と合わなくなります。順番は、顔の近くから遠くへです。
- 顔の近くにくる上着かトップスを1枚
- よく履くボトムスを1本
- 鞄と靴
1枚替えるたびに、手持ちの服と組んでみてください。1枚で3通り以上組めるなら、その入れ替えは成功です。組める数が少ないときは、次の1枚を買う前に、手持ちの中で合う色を探します。5年先まで使える持ち方は20代のクローゼットの育て方にまとめてあります。
会食や結婚式が増えたら|1着だけ別に持つ
20代後半になると、年上の人との会食や、友人の結婚式、家族の顔合わせのような、少し改まった場面が年に何度か入ってきます。こうした場面のたびに手持ちから組もうとすると、生地と色の確かめ方で落ちる服しか見つからないことがあります。
改まった場面のための1着を、普段の服とは別に持っておいてください。光にかざして透けない生地、握ってもしわが残らない張り、灰色の紙の横で色が先に出ない落ち着いた色。この3つを満たすワンピースか、上下がそろった1着があれば、会食にも式にも、上着と小物を替えるだけで対応できます。
この1着は、普段の入れ替えとは別の枠です。年に数回しか着ないぶん、形が長く保てるので、ほかの服より見る時間を長くとって選んでも無駄になりません。
どちらとも取れるとき①|気に入っているけれど、生地が薄い
光にかざすと透ける。でも、形も色も気に入っている。こういう服は、役目を変えて残してください。
休日の外出、家の近くの用事、友人との気軽な食事。相手との距離が遠い場面や、長く向かい合わない場面なら、生地の薄さは気になりません。職場や会食の場面で着る服を、別に1枚用意すれば済みます。
もう1つの手は、上に重ねることです。薄いブラウスやカットソーでも、上に張りのある上着かカーディガンを羽織れば、見えている面は胸元の縦の帯だけになります。**帯の幅が手のひら1枚ぶんより狭ければ、中の生地の薄さはほとんど伝わりません。**秋冬は重ねる季節なので、気に入っている薄い服を、中に着る役目で残しやすい時期でもあります。
どちらとも取れるとき②|職場と休日で、求められるものが違う
職場は落ち着いた服、休日は好きな服。20代後半になると、この2つが離れていく人もいます。
**両方を1枚で済ませようとしなくて構いません。**職場の服は生地と色の確かめ方で選び、休日の服は好きなものを残す。クローゼットの中で、2つの棚を分けておくと、朝に迷う時間が減ります。
ただ、仕事のあとに友人と会う日や、休日に職場の人と出かける日のように、2つの場面が1日に重なることもあります。そういう日は、職場の棚から上着を1枚、休日の棚から中に着る服を1枚選んでください。外側が落ち着いていれば、中に好きな服を着ても、どちらの場面にも収まります。職場の服の組み方は20代のオフィスコーデにあります。
どちらとも取れるとき③|明るい色が好きで、手放したくない
明るい色が好きなら、顔から離れた場所に置き直してください。
スカート、靴、鞄、ストールの端。顔から遠い場所の明るい色は、全体の中で差し色として働きます。顔の近くは落ち着いた色にして、明るい色は1か所だけ下のほうに置く。こうすると、好きな色を残したまま、場面にも合わせられます。
よくある行き違い
**「20代後半になったら、大人っぽい形に替えないといけない」。**形は替えなくて構いません。替えるのは生地と色です。
**「全部買い直さないといけない」。**入れ替えるのは、よく着ていて、確かめ方で落ちた服だけです。1枚ずつで足ります。秋に1枚、冬に1枚と季節ごとに進めれば、1年でクローゼットの顔ぶれが自然に変わります。
**「しっくりこないのは、体が変わったから」。**変わったのは、服を着ていく場面です。生地と色を確かめると、しっくりこない理由はたいてい服の側に見つかります。服の側の理由なら、1枚ずつ替えていけば解けます。
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— メグラシ編集部
よくある問い
- Q. 20代後半になって、服が急に似合わなくなった気がします
- 変わったのは体ではなく、服を着ていく場面のほうであることが多いです。職場で後輩ができる、取引先と会う、会食や友人の結婚式が増える。こうした場面では、生地の表面や色の強さが、学生の頃より近い距離で見られます。手持ちの服を光にかざして透けるか、握ってしわが戻るか、灰色の紙の横で色が先に目に入るかを確かめてください。落ちた服から1枚ずつ入れ替えれば、全部を買い直す必要はありません。
- Q. 20代前半に買った服は、全部手放したほうがいいですか
- 全部を手放す必要はありません。入れ替えるのは、生地が薄くて透ける服と、色が服より先に目に入る服のうち、顔の近くにくるものからです。形は入れ替えなくて構いません。好きな形の服は、同じ形で生地を厚くするか、色を一段落ち着かせたものに置き換えれば、そのまま着続けられます。足元や鞄など顔から遠い場所の明るい色は、残して使ってください。
- Q. 何から買い替えればいいですか
- 秋なら、顔の近くにくる上着かニットの1枚からです。この季節は重ねる枚数が増えて、いちばん外に着るものが印象を決めます。上着かニットの生地と色が落ち着いていると、中に学生の頃から持っている服を着ても、全体が整って見えます。次にボトムス、最後に小物の順で入れ替えると、手持ちを生かしながら少しずつ変えられます。
- Q. 明るい色が好きで、手放したくありません
- 手放さなくて大丈夫です。明るい色は、顔から離れた場所に置き直してください。スカートや靴、鞄、ストールの端など、顔から遠い場所にある明るい色は、全体の中で差し色として働きます。顔のすぐ下に明るい色の面が広くあると、色のほうが先に目に入ります。顔の近くは落ち着いた色にして、明るい色は1か所だけ下のほうに置くと、好きな色を残したまま場面に合わせられます。
— メグラシ編集部





