ライブTシャツ着こなし 冬|肩の落ち幅で長袖を下に入れるか羽織るか

**いま着て行こうと思っているTシャツを、肩に当ててみてください。**Tシャツの肩の縫い目が、自分の肩先の骨からどれだけ外に落ちますか。
**5cm以上外に落ちるなら、長袖は下に入れます。2cm以内で肩に合っているなら、長袖は上に羽織ります。**冬のライブでTシャツを見せたい日の組み立ては、ここで分かれます。Tシャツの形の名前や、重ね着の流行とは関係ありません。
落ち幅が3〜4cmのTシャツは、どちらとも取れます。その場合は、足す長袖の生地の厚みと、会場で立っているか座っているかで決めます。この記事の後半はその境目の話が中心です。会場で買ったTシャツをその場で上から着る日は、ライブの服装は物販Tシャツを上から着る前提で決めるに分けてあります。この記事は、家からTシャツを着て行く日の話です。
結論:肩線の落ち幅で、長袖の置き場所が決まる
| 肩線の落ち幅 | 長袖の置き場所 | 理由 |
|---|---|---|
| 5cm以上 | 下に入れる | 袖に余裕があるので、下に1枚あっても腕が動く |
| 3〜4cm | 生地の厚みと会場で決める | どちらでも成立するが、崩れる方向が違う |
| 2cm以内 | 上に羽織る | 下に入れると二の腕で袖が引っかかり、脇に布がたまる |
**肩が落ちているTシャツは、袖の筒が太い。**だから下に長袖を入れても、腕を上げたときに袖が引っかかりません。逆に肩に合っているTシャツは、袖の筒が腕に沿っているので、下に1枚入れると二の腕で止まります。腕を上げ下げするたびにTシャツの袖がずり上がり、3曲目あたりで脇に布がたまってきます。
これは見え方の問題であると同時に、動きやすさの問題です。ライブは腕を上げる時間が長いので、袖の引っかかりが小さなストレスとして積み重なります。
測り方:鏡の前で肩の縫い目の位置を見る
Tシャツを着て、鏡の前で両腕を体の横に下ろします。自分の肩先の骨(腕を横に上げたとき、いちばん出っ張る骨)に片手の指を当て、Tシャツの肩の縫い目がそこから何cm外にあるかを見ます。
- 肩の縫い目が肩先の骨の上に乗っている、または2cm以内:ジャストの形です
- 縫い目が肩先から腕の側に5cm以上下がっている:落ちる形です
- その間(3〜4cm):中間です。後半の「どちらとも取れるとき」へ
肩に縫い目のないTシャツ(袖が身頃とつながっている形)は、袖の付け根のいちばん上の位置を縫い目の代わりに見てください。
もう1つ、脇の下にこぶし1つ分の余りがあるかも見ておきます。肩が落ちていても、身幅が細いTシャツはまれにあります。脇にこぶしが入らないなら、肩が落ちていても下に入れる側ではなく、羽織る側に回してください。
下に入れる長袖は、首と袖口の2か所で選ぶ
落ち幅が5cm以上で下に入れる場合、長袖はTシャツから出る2か所でしか見えません。首と袖口です。この2か所をそろえれば、長袖は下地に見えます。
首は、Tシャツの襟の内側に収まる高さにします。Tシャツの襟が丸首なら、長袖はクルーネックか、立ち上がりが3cm以内の低いハイネック。襟から長袖が5cm以上立ち上がると、見た目の主役が長袖に移ります。首が寒い日は、長袖の首を高くするのではなく、会場までのマフラーで足してください。
袖口は、手首の骨にかかる長さにします。Tシャツの袖口から長袖の袖が出ている長さが、ひじから手首の半分を超えると、長袖のほうが長く見えて重たくなります。Tシャツの袖が長めで、ひじの近くまであるなら、長袖の袖は手首より少し上で終わってもかまいません。
| 見える場所 | 収める位置 | 超えるとどう見えるか |
|---|---|---|
| 首 | Tシャツの襟の内側、立ち上がり3cm以内 | 長袖が主役になり、Tシャツが上から着た下着に見える |
| 袖口 | 手首の骨にかかる長さ | 腕が長く重く見え、Tシャツの袖が短く見える |
下に入れる長袖の厚みは、指でつまんで3mm未満
下に入れた長袖は、会場で脱げません。だから暑くなっても着ていられる薄さにしておく必要があります。
目安は、生地を指でつまんで3mm未満。腕を通したときに、肌の色がうっすら透けるくらいの薄さです。この厚みなら、スタンディングで体温が上がっても、Tシャツ1枚のときと体感がそれほど変わりません。
生地は、綿100%より化繊が混ざったものか、薄いウール混が向きます。綿100%は汗を吸って重くなり、終演後の外気で冷えます。素材の表示を見て「ポリエステル」「レーヨン」「ウール」のどれかが入っていれば、汗を吸って乾くか、濡れても冷えにくいかのどちらかは満たします。
上に羽織るものは、前の開き幅でTシャツの見える量を決める
落ち幅が2cm以内で上に羽織る場合、Tシャツは前の開きからしか見えません。見せたい部分が開きの中に入るかを先に確かめます。
羽織りの前を閉じずに着て、鏡でTシャツの前面のどこが見えるかを見ます。開き幅が胸の中央で15cm未満だと、Tシャツは縦の帯のように見えて、絵柄やロゴの全体は見えません。見せたいなら、前の開きが胸の位置で20cm以上あるものを選びます。カーディガンならボタンを全部外す、シャツなら前を開けて裾を出す。ジャケットは前を開けても開き幅が狭いものが多いので、Tシャツを見せたい日には向きにくいです。
羽織りの肩は、Tシャツの肩と同じかそれより外で終わるものにします。羽織りの肩がTシャツの肩より内側で終わると、羽織りの肩の中でTシャツの肩がたわみます。
羽織りの丈は、Tシャツの裾と同じか、それより長くします。Tシャツの裾のほうが長いと、下から出た部分だけ別の服に見えます。
羽織りの色は、Tシャツの地の色と反対の明るさにする
羽織りの色は、Tシャツの地の色と明るさを離すと、開いた前からTシャツがはっきり見えます。黒いTシャツなら、羽織りはグレーや生成りなど明るめ。白いTシャツなら、羽織りは黒や濃紺。同じ明るさでそろえると、開きの中のTシャツが埋もれます。
Tシャツの絵柄に色が多いときは、羽織りは無地の1色にしてください。絵柄のうちいちばん面積の大きい色を、羽織りで拾う必要はありません。拾うと、羽織りまで絵柄の一部に見えます。
どちらとも取れるとき①|落ち幅が3〜4cm
ここからが、この記事でいちばん厚く書きたい部分です。
落ち幅が3〜4cmのTシャツは、下に入れても羽織っても成立します。ただし崩れる方向が違います。下に入れると、腕を上げたときに袖が少し引っかかる。羽織ると、羽織りの肩の内側でTシャツの肩が少したわむ。どちらも「少し」です。
決め手は、足す長袖の生地の厚みにします。
- 長袖をつまんで3mm未満の薄さなら、下に入れる。薄い長袖は袖の引っかかりが出にくい
- 3mm以上の厚みなら、上に羽織る。厚い長袖はTシャツの下では窮屈になる
両方の長袖を持っていて選べるなら、次の項目の会場の過ごし方で決めます。
どちらとも取れるとき②|スタンディングか座席か
同じ落ち幅でも、会場で立っているか座っているかで、有利な側が変わります。
スタンディングは体温が上がり、脱ぐ場所も置く場所もありません。だから「脱がずに済む」組み立てが有利です。下に薄い長袖を入れておけば、会場では脱ぐものがなく、両手が空きます。羽織りで行くと、暑くなったときに羽織りを腰に結ぶか、バッグに押し込むことになります。
座席は空調が効いていて、動かない時間が長く、途中で冷えます。だから「調整できる」組み立てが有利です。羽織りなら、冷えたら前を閉じ、暑くなったら脱いで膝に置けます。下に入れた長袖は、冷えても足せず、暑くても減らせません。
| 会場 | 有利な側 | 理由 |
|---|---|---|
| スタンディング | 下に入れる | 脱ぐものがなく、両手が空く |
| 座席 | 上に羽織る | 冷えと暑さの両方に、その場で動かせる |
| 座席だが立って見る時間が長い | 下に入れる+薄い羽織りを膝に | 両方の性格をもつ |
落ち幅が3〜4cmで、長袖も薄いものと厚いものの両方があるなら、スタンディングは薄いほうを下に、座席は厚いほうを上に、で決まります。
どちらとも取れるとき③|Tシャツの丈が長い
落ち幅ではなく、丈で迷う場合もあります。Tシャツの裾が腰骨より10cm以上下まであると、下に長袖を入れたときに、長袖の裾がTシャツの中で動いて、腰のあたりがもたつきます。
このときは、下に入れる長袖の裾を、Tシャツの裾より5cm以上短いものにしてください。長袖の裾がTシャツの外に出ないことより、Tシャツの中で2枚の裾が重なる幅を狭くすることのほうが、もたつきを防ぎます。
丈の長いTシャツを羽織りと組む場合は、羽織りの丈もTシャツと同じかそれより長くします。羽織りの裾からTシャツが10cm以上出ると、重心が下がって、下半身が短く見えます。
コートの下に隠れるTシャツを、会場でどう見せるか
冬は会場までコートを着ます。Tシャツはコートの下に隠れていて、会場に入ってコートを脱いだときに初めて見えます。
ここで起きるのが、コートを脱いだあとにTシャツの肩と裾がずれている、という状態です。コートの袖を通すときにTシャツの袖が中でめくれ、脱ぐときに裾がずり上がります。
防ぐには、コートを着る前に、Tシャツの袖口を手で押さえてからコートの袖を通します。下に長袖を入れている日は、長袖の袖口を指で押さえて、Tシャツと長袖の2枚を一緒に押さえてからコートに通してください。会場でコートを脱いだら、Tシャツの両脇を持って下に1回引きます。これで肩線が戻ります。
コートの素材は、内側がすべる裏地のあるものが向きます。裏地のないコートは、Tシャツやニットと擦れて中の服がついてくるので、脱いだときのずれが大きくなります。
下のボトムスは、Tシャツの裾との境目だけ見る
Tシャツを主役にする日、ボトムスは変えなくてかまいません。見るのはTシャツの裾とボトムスの境目の1か所だけです。
Tシャツの裾がボトムスのウエストより下で終わっているなら、裾を出したまま。腰骨より5cm以上長くて、裾がだぶつくなら、前だけウエストに入れると重心が上がります。全部入れると、肩が落ちているTシャツは胸の下で布がたまるので、前だけにしてください。
ボトムスの色は、Tシャツの地の色と同じ明るさを避けると、上下の境目が出ます。黒いTシャツに黒いパンツは、境目がなくなって縦に長い1本に見えます。それが好みなら問題ありませんが、Tシャツの絵柄を見せたい日は、ボトムスを少し明るい色にしたほうがTシャツの輪郭が出ます。
終演後の汗冷えは、肌に当たる1枚で決まる
ライブのあと外に出ると、汗が冷えます。冷えるのは、肌に当たっている布が汗を吸ったまま乾かないからです。
下に長袖を入れる日は、その長袖が肌に当たる1枚です。綿100%を避けて、化繊混か薄いウール混にしておけば、吸った汗が乾くか、濡れても体温が逃げにくいかのどちらかになります。
羽織りで行く日は、Tシャツが肌に当たる1枚になります。Tシャツは綿100%が多いので、下に薄いタンクトップを1枚挟んでおくと、汗はタンクトップが受けて、Tシャツは肌に貼りつきません。終演後、手洗いでタンクトップだけ脱いでバッグに入れれば、乾いたTシャツで帰れます。
当日の持ち物に足すのは1つまで
下に入れる日は、足す持ち物はありません。長袖は着ていくもので、脱がないからです。
羽織る日は、羽織りを脱いだあとの置き場所を決めておきます。座席なら膝。スタンディングなら、腰に結ぶか、バッグの持ち手に通す。バッグに入れるつもりなら、羽織りを丸めたときにバッグの口に入るかを家で試してください。入らない厚みなら、その羽織りはスタンディングの日には向きません。
まとめ
- Tシャツの肩の縫い目が、肩先の骨から5cm以上外に落ちるなら、長袖は下に入れる
- 2cm以内で肩に合っているなら、長袖は上に羽織る。下に入れると二の腕で袖が引っかかる
- 3〜4cmの中間は、長袖をつまんだ厚みが3mm未満なら下、それ以上なら上。両方あるなら、スタンディングは下、座席は上
- 下に入れる長袖は、首はTシャツの襟の内側、袖口は手首の骨にかかる長さ。素材は化繊混か薄いウール混
- 羽織りは前の開きが胸の位置で20cm以上、肩はTシャツと同じかそれより外、丈はTシャツと同じかそれより長く
- コートを着る前に袖口を押さえ、脱いだらTシャツの両脇を持って下に1回引く
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よくある問い
- Q. ライブTシャツの下に長袖を着ると、ダサく見えませんか
- 見え方を決めるのは組み合わせの是非ではなく、Tシャツの袖口から出る長袖の長さと、首から出る長袖の高さの2か所です。Tシャツの袖口から長袖が10cm以上出て、首も3cm以上立ち上がっていると、長袖のほうが主役に見えます。袖は手首の骨にかかる長さ、首はTシャツの襟の内側に収まる高さにそろえてください。この2か所が収まっていれば、長袖は下地に見えます。もう1つは色で、Tシャツが濃い色なら長袖は黒か同じ系統の濃い色、白や淡い色のTシャツなら白か生成りにすると、境目が目立ちません。
- Q. オーバーサイズのTシャツでも、上にカーディガンを羽織るのはだめですか
- だめではありませんが、肩が落ちているTシャツの上に羽織ると、羽織りの肩の内側でTシャツの肩がたわみ、腕を上げるたびに中で布が動きます。長時間になると脇にTシャツの布がたまってきます。どうしても羽織りたいなら、羽織りは肩に縫い目のないもの、または羽織りのほうもTシャツと同じくらい肩が落ちている形を選んでください。羽織りの肩がTシャツの肩より内側で終わる組み合わせだけを避ければ成立します。
- Q. 会場が暑くなって長袖を脱ぎたくなったら、どうすればいいですか
- 下に入れた長袖は、会場で脱ぐことができません。だから下に入れる長袖は、暑くなっても着ていられる薄さにしておく必要があります。目安は、生地を指でつまんで3mm未満、腕を通して透けて見えるくらいの薄さです。それより厚い長袖を着たい日は、下に入れずに上に羽織る側に回してください。羽織りなら、暑くなったら脱いで腰に結ぶか、バッグの持ち手に通せます。
- Q. Tシャツを会場で買って、その場で着替えるときはどうしますか
- それは別の記事に分けてあります。この記事は、家からTシャツを着て行く日の話です。会場で買って上から着る日は、下に着ているものの襟ぐりと袖と丈の3条件がそろっているかで決まるので、関連記事の「ライブの服装は物販Tシャツを上から着る前提で決める」のほうを見てください。
- Q. 終演後に外へ出ると寒くて、汗が冷えます。防ぐ方法はありますか
- 汗が冷えるのは、肌に当たっている布が汗を吸ったまま乾かないからです。下に入れた長袖が綿100%だと、汗を吸って重くなり、外気で冷えます。下に入れる長袖は、化繊が混ざった速乾のものか、薄いウール混にしてください。羽織る側で行く日は、Tシャツの下に汗を吸う薄いタンクトップを1枚挟むと、Tシャツ本体が汗で肌に貼りつきません。終演後に手洗いで、タンクトップだけ脱いでバッグに入れる手もあります。
— メグラシ編集部





