メグラシ
自分を知る

黒と紺は七対三に分ける|半々にすると全身が一つの暗い塊になる

メグラシ編集部//読了 12分
黒と濃紺の布を床に広げ、どちらを多く使うかを見比べている場面

黒と紺を一緒に着た日がぼんやりするのは、色の相性ではありません。二色の量が近すぎるだけです。 多いほうを七、少ないほうを三に分ける。主役を決めてしまえば、同じ二色が別の見え方になります。

見るのは、量の比と、少ない側の置き場所

黒と紺は、明るさがほとんど同じ位置にあります。明るさが同じ二色は、量まで同じにすると差が読めなくなります。 目に入るのは二色ではなく、ただ一つの暗い面です。

判定の軸は2つです。

量の比:七対三・六対四・五対五 少ない側の置き場所:離れた二か所・同じ高さの二か所・一か所だけ

前者が形の輪郭を決め、後者が全身のつながりを決めます。比が合っていても、少ない側が一か所にしか無ければ、そこで止まって終わります。

五対五が、いちばん扱いにくい

上着が黒、パンツが紺。この形は、量がちょうど半々に近くなります。上下が同じ大きさで、明るさも同じなら、二つの面が対等になり、どちらも主役になりません。

対等な二つの面は、離れて見ると一つに溶けます。溶けたあとに残るのは「暗い」という印象だけで、色の違いは伝わりません。せっかく二色を使ったのに、単色に見えるという状態です。

比を崩すと、この現象は起きません。 七対三まで離すと、多いほうが背景、少ないほうが焦点になり、二色それぞれに役ができます。役が決まると、目は焦点のほうへ向かい、そこから全身を読み始めます。

同じことは、暗い色以外でも起きています。ただ、明るい色どうしなら明るさの差が残るので、量が半々でも二色として読めます。黒と紺だけが厳しいのは、明るさという手がかりが最初から使えないためです。 使えるのは量と位置の二つだけ、と考えると整理しやすくなります。

量の比3段階

見え方判定
七対三主役と焦点に分かれ、二色として読まれる基準
六対四どちらが主役か決まりきらない中間少ない側をもう一段削る
五対五二色が溶けて、一つの暗い面になる崩す

六対四は、いちばん判断に迷う帯です。 三まで削るか、いっそ多いほうを一色にまとめるか。どちらかへ寄せてください。

七対三の作り方|少ない側を役割で限る

比を数字で調整するのは難しいので、少ない側を「どこに置くか」で限ります。上着だけ、あるいは靴とかばんだけ。役割で区切ると、量は自然に三区分以内に収まります。

紺を多くする日なら、上下と羽織りを紺でまとめ、黒は靴と、首元からのぞく襟だけに限ります。黒を多くする日なら、上下を黒でまとめ、紺は羽織りの一枚だけに限ります。

どちらを主役にするかは、その日いちばん長く人に見られる面で決めてください。 座って過ごす時間が長い日は上半身が主役、歩く時間が長い日は全身の縦の線が主役です。

役割で限る方法のよいところは、朝に迷わなくなることです。数字で面積を測ろうとすると毎回考え直すことになりますが、「今日は黒を靴と首元だけ」と決めてしまえば、あとは手持ちから選ぶだけになります。配分は一度決めれば、何日も使い回せる形として残ります。

手持ちを見渡したときに、黒のほうが数が多いという方は少なくありません。その場合は黒を七の側に固定して、紺を三の側で回すほうが、組み合わせの数が増えます。紺の一枚が上着なのか、パンツなのか、小物なのか。三の側の置き場所だけを日ごとに変える形です。

少ない側は、離れた二か所へ

三に絞った色を一か所にまとめると、そこで視線が止まります。上下に離れた二か所に分けてください。 首元と足元、あるいは肩のあたりと足元。

離れているほど、二点を結ぶ線が長くなります。長い線は縦の方向に働くので、全身がひと続きに読まれます。同じ高さの二か所、たとえば靴とかばんは、線が横向きになるので縦には効きません。

三か所目は足さないでください。三点になると、目が三角形を描いて動き続け、どこにも落ち着きません。二点で線が通れば、そこで足ります。

光の下で、二色は入れ替わる

窓際の自然光では、紺に青みが見えます。室内の照明の下では、その青みがほとんど見えなくなります。同じ組み合わせでも、屋外で過ごす日と室内で過ごす日では、二色の差の出方が変わります。

室内で過ごす日は、比をより大きく取ってください。青みが見えないぶん、量の差だけが二色を分ける手がかりになります。屋外で過ごす日は、青みが働くので六対四でも成立します。

写真に写る日は、室内と同じ条件だと考えてください。カメラは肉眼より暗い色の差を拾いにくく、二色が近いと一色に写ります。その場では二色に見えていたのに、あとで写真を見たら一色だった、という食い違いはここから来ています。

確かめ方は簡単です。着る前に、その日いる場所の光の下で、二枚を並べて置いてください。並べずに一枚ずつ見ると、どちらもただの暗い色に見えて判別できません。並べたときに差が読めなければ、その日は比を大きく取るか、切れ目を一本入れる。判断はその場で下せます。

秋の素材では、紺の面が大きく見える

同じ面積でも、表面の作りで見え方が動きます。起毛した面や、目のある編み地は光を散らすので、面積より大きく膨らんで見えます。 つるりとした面は光を返すので、面積どおりに収まります。

秋から冬に手に取るものは、起毛と編み地が増えます。厚手の紺のニットは、面積でいえば三区分でも、見た目では四区分ぶんに感じられることがあります。厚みのあるほうを少ない側に置く日は、面積をひとまわり小さく取ってください。

反対に、多いほうを厚手にするのは相性がよい形です。背景になる面に厚みがあると、そこが静かな下地として働き、焦点が引き立ちます。秋が深まるにつれて厚手のものが増えるので、季節が進むほどこの形は組みやすくなります。

編み地の目の大きさも同じ方向に効きます。目が大きいほど、表面に影ができて、色が一段深く見えます。 目の細かい紺と、目の粗い紺では、後者のほうが黒に近づきます。黒に近づいたぶん差が読みにくくなるので、粗い編み地の紺を使う日は、黒の側を小さく取るか、切れ目を一本入れておくと安心です。

茶を挟むと、量の話から降りられる

七対三が作れない日があります。手持ちの組み合わせがそれしかない、あるいは全身を暗い色でまとめたい。その日は、二色のあいだに茶か生成りを3cm挟んでください。

茶は、黒とも紺とも明るさが近くても、色みが大きく離れています。だから境目に置いたときに、確実に見える線として残ります。ベルト、腰に沿わせた薄手の一枚、かばんの持ち手。幅は3cmもあれば足ります。

切れ目が一本あれば、量が半々でも二つの面として読まれます。 配分で解く方法と、切れ目で解く方法。どちらか一つを使えば足ります。

生成りは、茶より一段強く働く

挟むものを明るくするほど、線ははっきり出ます。生成りや白に近い色は、黒とも紺とも明るさが大きく離れるので、いちばん強い切れ目になります。

強い切れ目は、そこが全身の焦点になります。腰の高さに入れると腰の位置が読まれ、首元に入れると顔まわりが読まれます。入れる高さで、どこを見せるかが決まると考えてください。

灰色を挟む場合は、明るさを確かめてください。黒に近い灰色は黒の面が広がっただけになり、切れ目として働きません。紺よりはっきり明るい灰色を選んでください。

どちらとも取れるとき|黒い靴しか持っていない

紺でまとめたい日に、靴が黒しかない。これは七対三としてそのまま成立します。靴は三の側です。 あとは、もう一か所だけ黒を上のほうに置いてください。

置き場所は、首元からのぞく襟、髪をまとめるもの、かばんの持ち手のいずれか一つ。足元と離れているので、線が縦に通ります。靴だけで終わらせないという一手間だけで、配分が意図として読まれます。

どちらとも取れるとき|上下とも大きい面で分かれている

黒い羽織りと紺のパンツ。どちらも大きい面で、五対五に近い状態です。この場合は、上か下のどちらかに、もう一枚同じ色を足して比を崩します。

羽織りが黒なら、中に着るものも黒にする。 これで上半身が黒でまとまり、比が七対三に寄ります。反対に、パンツが紺なら、上に着るものを紺にして、黒は羽織りだけに限ってください。

もう一つの方法は、前を閉じるか開けるかで面積を動かすことです。前を閉じると羽織りの面が全部見えるので、その色が増えます。前を開けると中の色が縦に見えるので、中の色が増えます。同じ二枚でも、前の開け閉めだけで比が一段動きます。 鏡の前で開けたときと閉じたときを見比べて、七対三に近いほうを選んでください。

どちらとも取れるとき|どちらの色も同じくらい好き

主役をどちらにするか決められない日があります。その日は、面積ではなく高さで決めてください。 顔から近い側を主役にすると、その日の印象がそのまま顔まわりの色になります。

人に会う予定があるなら、見せたい印象の色を上に。歩く時間が長い日なら、汚れが目立ちにくい色を下に多く置く。判断の理由は、色の理屈でなくて構いません。 決めさえすれば、比は作れます。

よくある失敗と、その直し方

よくある失敗起きること直し方
上着と下を別の色にする五対五になり、二色が一つに溶けるどちらかにもう一枚足して七対三へ
少ない側を靴だけに置く足元で視線が止まり、線が通らない上のほうにもう一か所置く
少ない側を靴とかばんに置く線が横向きになり、縦に効かない片方を首元へ移す
厚手の一枚を少ない側にする面積より膨らんで、比が崩れる面積をひとまわり小さく取る
室内で会う日に六対四で組む青みが見えず、差が読めない七対三まで離すか、茶を挟む

まとめ|比を決めて、二か所に置く

  1. 黒と紺は明るさが同じなので、量まで同じにすると一つの塊になる
  2. 多いほうを七、少ないほうを三。主役を先に決めるだけで形が立つ
  3. 少ない側は役割で限ると、自然に三区分以内に収まる
  4. 少ない側は離れた二か所へ。一か所では点、同じ高さでは横線になる
  5. 比を作れない日は、あいだに茶か生成りを3cm挟んで切れ目を作る

黒と紺を合わせてはいけない、という話をよく聞きます。 けれど実際に起きているのは、二色が対等に並んで一つに溶けるという配分の問題でした。配分は、鏡の前で数えられます。

この考え方は、明るさの近い暗い色すべてに使えます。濃い茶と黒、深緑と紺。どれも比を七対三に離せば、二色として読まれます。

次に暗い色を二つ組む日は、鏡に映る全身を縦に十等分して、少ないほうが何区分かを数えてください。三区分までに収まっていれば、あとは二か所に分けるだけです。

関連記事

— メグラシ編集部

よくある問い

Q. 黒と紺は一緒に着てもいいのですか
着られます。ただし量を近づけないでください。黒と紺は明るさがほぼ同じなので、面積まで同じにすると差が読めなくなり、全身が一つの暗い面としてまとまります。多いほうを七、少ないほうを三くらいに分けると、どちらが主役かがはっきりして、二色として読まれます。どちらを主役にするかは、その日いちばん見せたいほうで決めて構いません。
Q. 七対三は、どうやって数えればいいですか
鏡に映る全身を縦に十等分して、少ないほうの色が何区分にあたるかを見てください。三区分までなら七対三の範囲です。上着とパンツを別の色にすると、たいてい五対五に近くなります。少ない側を上着だけ、あるいは靴とかばんだけに限ると、自然に三区分以内に収まります。厳密な数字ではなく、半々になっていないかを確かめるための目安と考えてください。
Q. 少ないほうの色は、一か所にまとめてもいいですか
一か所だと点で終わってしまいます。離れた二か所に分けると、二点を結ぶ線が全身に通り、配分が意図として読まれます。たとえば紺を少ない側にするなら、首元にのぞく襟と、足元の靴。上下に離れているので、線が縦に長く通ります。同じ高さの二か所、たとえば靴とかばんに置くと、線が横向きになるので縦の長さは出ません。
Q. 全身を暗い色でまとめたい日は、どうすればいいですか
配分の話から一度降りて、あいだに一本挟んでください。黒と紺のあいだに、茶か生成りの帯を3cm入れると、そこで面が切れて二つの面として読まれます。ベルト、腰に沿わせた薄手の一枚、かばんの持ち手。幅は3cmもあれば足ります。量が半々のままでも、切れ目があれば塊にはなりません。
Q. 黒と紺のどちらを多くするのが無難ですか
秋から冬は紺を多くするほうが扱いやすくなります。厚手のものが増える時期は、面積の大きい側が全身の空気を決めます。紺は黒より少しだけ光を返すので、大きい面にしたときに硬くなりすぎません。反対に、きちんとした場に寄せたい日は黒を多くしてください。判断は場面で分けられます。

— メグラシ編集部

Next Read·次に読みたい3記事
白い紙の上に茶の生地と寒色の生地を1cm重ねて並べ、境目のあたりを見比べているところPick

自分を知る

茶色に寒色を合わせる|黄寄りの茶は上、赤寄りの茶は下に置くと境目が濁らない

茶とネイビー、茶とブルー、茶と青みのピンク。この組み合わせが決まるか濁るかを分けているのは、明るさでも面積でもなく、その茶が黄に寄っているか赤に寄っているかです。赤寄りの茶は青と隣り合うと境目に紫のにじみが出ます。だから顔から遠い側へ置きます。黄寄りの茶は境目が澄むので上に置けます。白い紙の上で2色を1cm重ねて境目から3cmを見る判定、寒色が暗いか明るいかで変わる触れてよい長さ、青みか黄みかでピンクの扱いが入れ替わる理由、小物での回収の仕方まで置きました。

続きを読む
濃紺の編み地と黒い布を並べ、窓際の光で色の違いを確かめている場面

自分を知る

ネイビーニットは黒と隣り合わせない|境目が消えた日は靴とバッグを茶へ振る

ネイビーのニットが決まらない日は、たいてい黒と隣り合っています。二色の境目が消える条件、自然光で青みが見えるかの確かめ方、ネイビーの濃さ3段階、黒を使いたい日に間へ挟む色、足元と手元を茶へ振る手順まで整理しました。

続きを読む

Try the Diagnosis

文章で読んだら、次は 自分で試してみる。

骨格・パーソナルカラー・セルフイメージを組み合わせた、装い直結の無料診断へ。

無料で診断してみる

無料 / 10分程度 / airClosetサイト

あわせて読みたい

茶色に寒色を合わせる|黄寄りの茶は上、赤寄りの茶は下に置くと境目が濁らない

自分を知る

茶色に寒色を合わせる|黄寄りの茶は上、赤寄りの茶は下に置くと境目が濁らない

茶とネイビー、茶とブルー、茶と青みのピンク。この組み合わせが決まるか濁るかを分けているのは、明るさでも面積でもなく、その茶が黄に寄っているか赤に寄っているかです。赤寄りの茶は青と隣り合うと境目に紫のにじみが出ます。だから顔から遠い側へ置きます。黄寄りの茶は境目が澄むので上に置けます。白い紙の上で2色を1cm重ねて境目から3cmを見る判定、寒色が暗いか明るいかで変わる触れてよい長さ、青みか黄みかでピンクの扱いが入れ替わる理由、小物での回収の仕方まで置きました。

メグラシ編集部読了 11分
ネイビーニットは黒と隣り合わせない|境目が消えた日は靴とバッグを茶へ振る

自分を知る

ネイビーニットは黒と隣り合わせない|境目が消えた日は靴とバッグを茶へ振る

ネイビーのニットが決まらない日は、たいてい黒と隣り合っています。二色の境目が消える条件、自然光で青みが見えるかの確かめ方、ネイビーの濃さ3段階、黒を使いたい日に間へ挟む色、足元と手元を茶へ振る手順まで整理しました。

メグラシ編集部読了 12分
茶色・ベージュのブーツは色みを一度返す|足元だけが浮く日に足りていないもの

自分を知る

茶色・ベージュのブーツは色みを一度返す|足元だけが浮く日に足りていないもの

茶色やベージュのブーツが足元だけ浮いて見えるのは、丈でも合わせるボトムスでもなく、その色みが装いのどこにも返っていないためです。黒との違い、茶の濃さ4段階ごとに要る返し先、返す面の大きさと位置、返し先が作れない日に足元を寄せる方向まで、測れる形で整理しました。

メグラシ編集部読了 13分
冷たい灰と温かい茶|グレーブラウンコーデは温度の距離をどこで埋めるか

自分を知る

冷たい灰と温かい茶|グレーブラウンコーデは温度の距離をどこで埋めるか

グレーとブラウンの組み合わせが濁って見えるのは、明るさではなく二色の温度が離れているためです。青みの灰と黄みの茶という温度の距離の測り方、灰を温かいほうへ寄せる方法、あいだに中立な面を挟む方法、面積を偏らせて主従を決める方法まで、白い紙一枚で確かめられる形にまとめました。

メグラシ編集部読了 13分
ピンクニットは手の甲との境目で決まる|肌と同じ方向の色だから起きること

自分を知る

ピンクニットは手の甲との境目で決まる|肌と同じ方向の色だから起きること

ピンクニットが決まらないのは、色が甘いからではありません。ピンクは肌の血色と同じ方向を向いた唯一の色なので、顔・首・手首の3か所で境目が消えます。袖口に手の甲を乗せて線が見えるかを見る判定、ピンクを白寄り・灰寄り・赤寄りの3段で分ける基準、隣に置く色との争いの止め方まで、測れる形で整理しました。

メグラシ編集部読了 12分
切り替えの多いハイカットは、靴の色を数えてから服を決める|靴が三色なら服は二色まで

自分を知る

切り替えの多いハイカットは、靴の色を数えてから服を決める|靴が三色なら服は二色まで

切り替えで色が分かれたくるぶし丈のスニーカーが浮くのは、全身の色数が先に埋まっているためです。腕の長さに離して爪より大きい面を数える方法、色数3段階、全身は五色までという上限の引き算、紐で一色減らす手順、秋に色数が増える条件まで整理しました。

メグラシ編集部読了 12分

"似合う"の輪郭が見えたら、
次は実際に試してみる段階かもしれません。

スタイリストがあなたの骨格・好みをヒアリング、季節に合わせたコーデを毎月お届けします。

まずは無料で試してみる

月額制 / 自宅で試着 / 返却時のクリーニング不要 / 送料込