ネイル 自分でやり方|利き手に塗る日は、置く台と塗る向きを変える

**自分でネイルを塗るとき、利き手側だけがはみ出すなら、筆を持つ手ではなく塗られる手の置き方を変えてください。**塗られる利き手を台に置き、指を回して爪を筆の下に運ぶと、塗れないほうの手でも線が安定します。
利き手でないほうの手は、筆を細かく動かすのが苦手です。それなのに、多くの人は筆を動かして塗ろうとします。だからぶれます。考え方を逆にして、筆はほとんど止めたまま、器用な利き手のほうを動かせば、左右の仕上がりは近づきます。
塗る手順そのもの、たとえばベース・色・トップの順番や、秋冬に下地を足し引きする考え方はセルフネイルの手順|秋冬は爪の乾きと縦すじで下地を足し引きするで扱っています。ここでは、利き手に塗るときだけに絞ります。
結論:利き手は「爪を動かして、筆を止める」
利き手に塗るときの基本は3つです。塗られる利き手を、肘から手首まで台に置くこと。筆を持つほうの手も肘をテーブルにつけて止めること。そして、塗っている間に動かすのは、塗られる側の指だけにすること。
この3つがそろうと、筆は「爪の上にそっと置いておくもの」に変わります。爪の根元から先端に向かって筆を引く動きは、筆を動かすのではなく、塗られる指を手前に少し引くことで作ります。爪の左右の端を塗るときは、筆を傾けるのではなく、指を左右に少し回します。
| 動かすもの | 塗りやすさ | はみ出しやすい場所 |
|---|---|---|
| 筆を持つ手だけ | 利き手でない手が細かく動かず、ぶれる | 爪の左右の端、根元の角 |
| 塗られる指だけ | 器用な側が動くので、線が安定する | 少ない。根元の真ん中だけ気をつける |
| 両方 | 動きが合わず、筆が爪の外へ出る | 全体 |
表の真ん中の行が、この記事でおすすめする塗り方です。どの行に近い塗り方をしているかは、一度自分の塗り方を見返すと分かります。
なぜ利き手側だけうまく塗れないのか
利き手でないほうの手は、大きな動きはできても、細かい止めとぶれの少ない線が苦手です。ネイルを塗る動きは、髪の毛ほどの幅で筆先を止めて、爪の形に沿って曲げる動きなので、利き手でない手にとって一番難しい作業の一つです。
もう1つの理由は、塗られる側の利き手が、自分では気づかないうちに動いていることです。利き手は普段よく動くので、じっとしていられません。塗られている最中に指が少し浮いたり、手首が傾いたりすると、筆の位置がずれて、はみ出しになります。
さらに、利き手でないほうで塗るときは、多くの人が手首を浮かせたまま塗ります。手首が浮いていると、筆先の揺れが大きくなります。手首を台につけるだけで、揺れはかなり小さくなります。
つまり、利き手側がうまく塗れない原因は、筆を持つ手の不器用さだけではありません。塗られる手が動いてしまうこと、筆を持つ手が浮いていること、この2つが重なっています。2つとも、手の置き方で直せます。
手を置く台:肘と手首の高さをそろえる
まず用意したいのは、塗られる利き手を置く台です。専用の台は要りません。たたんだタオル、厚めの本、箱などで十分です。
台の高さは、塗られる利き手の爪が、筆を持つ手の手首と同じくらいの高さに来るようにします。テーブルにそのまま手を置くと、塗られる爪の位置が低すぎて、筆を持つ手が下を向き、手首が浮きます。タオルを2回か3回たたんで手の下に入れると、ちょうどよい高さになることが多いです。
塗られる利き手は、肘から手首までを台かテーブルにつけます。指先だけを台に乗せると、手のひらが浮いて指が揺れます。手のひら全体を台に乗せて、塗る指だけを台の端から少し出す形にします。
筆を持つほうの手は、肘をテーブルにつけ、小指の付け根あたりをテーブルか、塗られる手の台の端に軽く乗せます。この小指の支えがあると、筆先の揺れが止まります。支えのない状態で筆を持つと、どれだけ集中しても先がぶれます。
家にある物で台を作る
台に使える物は、家の中にたくさんあります。一番手軽なのはフェイスタオルです。2回たたむと指2本分くらいの厚さになり、3回たたむと指3本分くらいになります。手のひらを乗せて沈み込みすぎない、少し硬めのタオルが向いています。
タオルがやわらかすぎる場合は、薄い本を1冊下に入れて、その上にタオルを1回たたんで乗せます。本が高さを作り、タオルが手のひらを受け止めるので、手が安定します。箱を使う場合は、角が手首に当たらないよう、上にタオルを掛けてください。
台の上に、汚れてもいい紙か布を1枚敷いておくと、液が落ちても気になりません。利き手側を塗るときは、はみ出した液が台に落ちることも多いので、最初から敷いておくと塗っている最中に手を止めずに済みます。
台は、塗る前に高さを試しておきます。塗られる手を置き、筆を持つ手を構えて、空の筆で爪の上をなぞってみてください。手首が浮かず、肘がテーブルについたまま筆先が爪に届けば、その高さで合っています。
塗る順番:利き手から、親指は最後
左右どちらの手から塗るかで迷う人は多いですが、利き手、つまり塗りにくい側から先に塗るのがおすすめです。集中力が残っているうちに難しいほうを済ませると、左右の差が小さくなります。
利き手から先に塗る場合、塗った後にもう片方の手を塗るので、乾かしている最中の利き手を動かさずに置いておく必要があります。塗り終わった利き手は、台の上でそのまま広げておきます。もう片方を塗っている間、筆を持つのはその利き手なので、乾き切る前の爪で筆を持つことになります。
これが気になる人は、もう1つの順番があります。利き手でないほうの手を先に塗って乾かし、その後で利き手を塗る順番です。この場合、利き手を塗るときには筆を持つ手が乾いているので、安心して筆を握れます。ただし、集中力が落ちた状態で難しいほうを塗ることになります。
どちらの順番が合うかは、塗る液の乾く速さで決めてください。乾きが早い液を使っていて、利き手でないほうが数分で触れる状態になるなら、利き手でないほうを先にします。乾きが遅い液や、秋冬の冷えた部屋で塗るなら、利き手から先に塗るほうが、乾かしている間の接触が少なくて済みます。
時間がない日の順番
出かける前に急いで塗りたい日もあると思います。時間がない日は、利き手側を全部塗るのをやめて、目に入りやすい指だけに絞る方法があります。人と話すときや、物を受け渡すときに見えやすいのは、親指、人差し指、中指です。
利き手側でこの3本だけ色を塗り、薬指と小指は透明な液だけにしておくと、塗る時間も乾く時間も短くなります。左右で塗る本数が違っても、利き手でないほうも同じ3本にそろえれば、見た目の違和感は小さくなります。時間がある日に、残りの指を足します。
1本の手の中では、親指を最後に塗ります。親指は他の4本と向きが違うので、手全体の置き方を変えないと塗れません。4本を塗り終わってから、手を横向きにして親指を塗ります。親指を先に塗ると、他の指を塗るときに親指の爪が台に当たりやすくなります。
筆の持ち方:塗れない手は筆の根元を短く持つ
利き手でないほうの手で筆を持つときは、筆の根元に近いところを短く持ちます。長く持つほど筆先が大きく揺れます。キャップと筆が一体になっているものなら、キャップの下のほうを、鉛筆を持つより少し短く握ってください。
筆に取る液の量は、利き手の側では少なめにします。多く取ると、爪に置いた瞬間に液が広がり、根元や横にあふれます。ボトルの口で筆の片面をしごいて、もう片面にだけ液を残すと、量が安定します。
筆を爪に置く角度は、爪の面に対して寝かせ気味にします。立てて持つと筆先だけが当たり、線が細くなって何度も往復することになります。寝かせると筆の腹が爪に当たり、1回で広い面を塗れます。往復の回数が少ないほど、利き手でない手のぶれは出にくくなります。
爪を回す:筆ではなく指を動かす
ここが、利き手に塗るときの一番大事なところです。筆は爪の上に置いたまま、ほとんど動かしません。動かすのは、塗られる側の利き手の指です。
爪の真ん中を塗るときは、筆を爪の根元から少し離したところに置き、塗られる指をゆっくり手前に引きます。指を引くと、筆は爪の根元から先端に向かって滑ったことになります。筆を持つ手は、肘と小指で支えたまま止めておきます。
爪の左右の端を塗るときは、塗られる指を少しだけ回します。右端を塗るなら、指を左に回して爪の右端を筆の下に運び、同じように手前に引きます。左端なら反対です。筆を傾けて端を追うよりも、指を回すほうが、爪の横の皮膚にはみ出しにくくなります。
根元の曲線は、一番はみ出しやすい場所です。筆を根元に押し当てるのではなく、根元から髪の毛1本分ほど離したところに筆を置き、液が自然に根元へ寄るのを待ちます。指を少し押し出すように動かすと、液が根元の曲線に沿って広がります。
色を使わずに練習する
指を回す塗り方は、最初は少し慣れが必要です。いきなり色で試すと、失敗したときに落とす手間がかかります。最初は透明な液か、液をつけない乾いた筆で練習してください。
練習のやり方は簡単です。利き手を台に置き、利き手でない手で筆を持って、爪の根元の少し先に置きます。筆はそのまま動かさず、利き手の指をゆっくり手前に引きます。次に指を左に回して右端を、右に回して左端を、同じように引きます。これを5本の指で2回ずつ繰り返します。
透明な液で練習すると、爪のどこに液が乗ったかが光の反射で見えます。端まで届いていない場所、根元に溜まっている場所が分かるので、指を回す角度や引く速さを調整できます。2、3回練習すると、色を塗るときに迷わなくなります。
最初は動きがぎこちなく感じますが、利き手は器用なので、数本塗るうちに慣れます。筆を動かして塗っていたときより、明らかに線がまっすぐになるのが分かるはずです。
3筆塗りは、利き手側だけ分け方を変える
爪1枚を塗るとき、真ん中、右、左の3回で塗る方法がよく使われます。利き手でないほうの手で筆を持つときは、この3回の分け方を少し変えます。
真ん中の1回は、先ほどの「指を引く」動きでそのまま塗ります。右と左は、筆を持つ手から見て塗りやすい側を先に、塗りにくい側を後にします。塗りにくい側は、指を回す角度を大きめに取り、筆の位置は変えずに塗ります。
爪の幅が広い人は、3回では端まで届かないことがあります。その場合は4回、5回と増やしても構いませんが、1回ずつの液の量を減らします。回数を増やして量も多いままだと、端に液が溜まって厚くなります。
爪の幅が狭い人、爪が小さい人は、2回で済むこともあります。真ん中を省いて、右と左から寄せる2回にすると、筆の往復が少なくなり、利き手でない手のぶれが出にくくなります。
はみ出しの許容と、直すタイミング
利き手側を塗るとき、はみ出しを完全になくすのは難しいです。だからこそ、はみ出しを塗っている最中に直そうとしないでください。塗りながら指でこすったり、筆で引き戻そうとしたりすると、爪の上の液まで乱れます。
はみ出しは、全部の指を塗り終わってから、まとめて直します。細い棒の先に除光液を少しだけつけ、はみ出した部分を一度でなぞってふき取ります。爪の際を直すときは、棒を爪の外側から爪に向かって動かします。爪の上から外に向かって動かすと、塗った液を削ってしまいます。
利き手側のはみ出しは、利き手でないほうの手で直すことになります。ここでも、棒を持つ手は肘と小指で支えて止め、直される利き手の指を少し回して、はみ出した場所を棒の先に運びます。塗るときと同じ考え方です。
どのくらいのはみ出しなら許容するかも、決めておくと楽になります。爪の際から髪の毛1本分のはみ出しは、乾いた後に手を洗ううちに自然に取れることが多いです。それ以上はみ出したところだけ直す、と決めておくと、直す回数が減ります。
どちらとも取れる場合 ── 利き手がはっきりしない人の分け方
ここまで「利き手」と書いてきましたが、利き手がはっきりしない人もいます。字を書く手と箸を持つ手が違う人、細かい作業によって使う手を変える人、子どものころに書く手を変えた人などです。
そういう人は、紙に細い線を5本ずつ、左右の手で引いて比べてください。定規を使わず、鉛筆の先で3cmほどの線をまっすぐ引きます。線がまっすぐで、太さがそろっているほうの手が、ネイルでは筆を持つ手です。字を書く手と違っていても構いません。
線の差がほとんどない人は、両方の手で1本ずつ爪を塗って比べる方法もあります。左右の薬指に、それぞれ反対の手で塗ってみて、はみ出しが少なかったほうを、その人にとっての「筆を持つ手」とします。
利き手がはっきりしない人は、もう1つ得なことがあります。両方の手で筆を持てるなら、左右の手を交互に「筆を持つ手」にして、どちらの手も塗りやすい側で塗れるからです。ただ、筆を持つ手を途中で変えると、塗った直後の爪で筆を持つことになるので、乾きの早い液を使うときだけにしてください。
もう1つ迷いやすいのが、普段は利き手で塗れるけれど、親指だけはどちらで塗っても難しい、という人です。親指は向きが違うので、利き手かどうかより、手の置き方の影響が大きく出ます。親指を塗るときだけは、手を横向きにして台に乗せ、親指の爪が天井を向くように置き直してください。こうすると、どちらの手で筆を持っても、他の指と同じ向きで塗れます。
左手が利き手の人
左手が利き手の人は、多くの説明が右手を利き手として書かれているので、手順を頭の中で左右入れ替えて読むことになります。この記事の手順は、左右どちらが利き手でも同じです。塗られる側の利き手、つまり左手を台に置き、右手で筆を持って、左手の指を回します。
左手が利き手の人が気をつけたいのは、液のボトルの置き場所です。ボトルを右側に置くと、右手で筆を取るたびに体の前を横切らずに済みます。左側に置くと、筆を取るたびに塗っている左手の上を通り、乾く前の爪に触れやすくなります。ボトルは筆を持つ手の側に置いてください。
疲れていて、利き手でない手がうまく動かない日
仕事や家事のあとで手が疲れていると、利き手でない手の細かい動きはさらに不安定になります。こういう日は、無理に利き手側まで塗り切らず、利き手でないほうだけを塗って、利き手側は別の日にする方法もあります。
どうしても両手を同じ日に塗りたいなら、利き手側は1色だけにして、重ね塗りの回数を減らします。色が薄く出る液なら、1回塗りでも目立ちにくくなります。疲れている日に3回、4回と重ねると、ムラとはみ出しが重なって、結局塗り直すことになります。
秋冬の乾燥と暖房で変わること
秋冬は、塗る液が乾くまでの時間が延びます。部屋が冷えていると、液の中の成分が飛ぶのに時間がかかるからです。利き手側を先に塗る順番だと、乾くまでの間にもう片方を塗ることになるので、乾きが遅い季節ほど、置いた手の置き場所を工夫する必要があります。
塗る前に部屋を暖めておくと、乾きの遅さはかなり改善します。ただし、暖房の風が直接当たる場所で塗ったり乾かしたりするのは避けてください。表面だけが先に乾いて、中が柔らかいまま残りやすくなります。中が柔らかいと、寝ている間に布団の跡がついたり、翌朝に手を洗ったときによれたりします。
秋冬は爪そのものも乾きやすく、表面に細かい縦のすじが出やすくなります。すじがあると、利き手でない手で塗ったときのムラが目立ちます。下地を1回多く塗る、塗る前に爪の表面を整える、といった準備は、利き手側の仕上がりをそろえるのにも効きます。下地の足し引きの考え方は先ほどの手順の記事にまとめています。
秋冬は手袋をする機会が増えます。塗った直後に手袋をすると、利き手のほうが指の出し入れでこすれやすく、先端が欠けやすくなります。塗った当日は手袋をしないか、塗るのを外出しない日の夜にすると安心です。
ジェルの場合:硬化の順番で、利き手の負担を減らす
ジェルで塗る人は、ライトで固める順番も考えます。ジェルは固めるまで流れ続けるので、利き手側を塗った後、すぐにライトに入れる必要があります。
利き手側を塗るときは、1本か2本塗るごとにライトに入れる流れにします。5本全部を塗ってからライトに入れると、最初に塗った爪のジェルが根元や横へ流れて、はみ出しが増えます。利き手でない手は塗るのに時間がかかるので、なおさら少ない本数ずつ固めるほうが安定します。
親指は、ライトの中で他の指と向きが違うので、別に固めます。4本を固めてから、親指だけをライトの中に横向きに入れて固めます。ジェルのやり方全体はジェルネイルのやり方で、初めての失敗を次に生かす順番はジェルネイルの仕方|1回目の失敗を見て、2回目に変える順番で詳しく書いています。
塗る前の準備と、塗る場所の明るさ
利き手側を塗るときは、塗る前の準備でも仕上がりが変わります。まず、爪の表面に油分や水分が残っていると、液がはじかれてムラになりやすくなります。手を洗ったあとは、爪の表面をよく乾かしてから塗り始めてください。ハンドクリームを塗った直後も同じで、爪の上にクリームが残っていると液が乗りにくくなります。
次に、塗る場所の明るさです。利き手でない手で筆を持つときは、筆先と爪の際の距離を目でしっかり確かめる必要があります。部屋の明かりだけだと、自分の頭や手の影が爪の上に落ちて、根元の曲線が見えにくくなります。
明かりは、筆を持つ手と反対側から当てるのが基本です。右手で筆を持つなら左側から、左手で筆を持つなら右側から光が来るようにします。筆を持つ手と同じ側から光が来ると、筆を持つ手の影が爪の上に落ちます。卓上の明かりがない場合は、窓のそばで、窓が筆を持つ手と反対側に来るように座ってください。
座る姿勢も見直します。顔を爪に近づけすぎると、首と肩に力が入り、筆を持つ手の肘が浮きます。背中を伸ばし、爪と目の距離を、本を読むときくらいに保ちます。見えにくいと感じたら、顔を近づけるのではなく、明かりを足すか、台の高さを上げて爪を目に近づけます。
塗る前に道具を並べる位置
塗っている途中で道具を探すと、筆を持つ手の支えが外れます。塗り始める前に、液のボトル、はみ出しを直す細い棒、除光液を少しだけ入れた小皿、ティッシュを、筆を持つ手の側に並べておきます。
ボトルは、筆を戻すときに手を大きく動かさずに済む位置、肘をテーブルにつけたまま手が届く範囲に置きます。ボトルが遠いと、筆を取るたびに肘が浮き、構え直す回数が増えます。構え直すたびに手の位置が少しずつずれるので、利き手側のはみ出しが増える原因になります。
爪の形と長さで変わること
爪が長い人は、筆を置く場所と爪の先端までの距離が長くなるので、指を手前に引く動きも大きくなります。大きく引こうとすると手首まで動いてしまうので、真ん中で一度止めて、筆を置き直してから残りを引きます。
爪が短い人は、引く距離が短い分、筆を置いた瞬間に液が根元まで届きやすくなります。筆を置く位置を、根元から少し離した真ん中寄りにして、液を少なめにします。
爪の横幅が広い人は、端を塗るときに指を回す角度が大きくなります。回しすぎると手首が浮くので、指を回すのではなく、塗られる手全体を台の上で少しずらす方法もあります。台の上で手を左右にずらすと、手首を浮かせずに爪の端を筆の下へ運べます。
爪の先端がカーブしている人は、先端の切り口にも液を塗る必要があります。利き手でない手で先端の切り口をなぞるのは難しいので、塗られる指を手前に向けて、先端の切り口を筆の腹に当てるように置きます。筆を動かさず、指を左右に少し振ると、切り口全体に液が乗ります。
3回で上達を確かめる記録
利き手側の上達は、自分では気づきにくいものです。そこで、塗るたびに一言だけ記録を残しておきます。
記録は、利き手側の5本で、はみ出しを直した本数と、ムラが残った本数だけです。たとえば「直し2本、ムラ1本」のように書きます。3回たまったら、数字が減っているかを確かめます。減っていれば、置き方と指を回す塗り方が合っています。
減っていない場合は、どの指で直しが多いかを見ます。小指と薬指で多いなら、台の高さが合っていない可能性があります。手の端の指は台から浮きやすいので、タオルをもう1回たたんで高さを足してみてください。人差し指と中指で多いなら、筆を持つ手の小指の支えが外れている可能性があります。
記録の例と、読み方
たとえば、ある人の3回分の記録がこうだったとします。1回目は「直し3本、ムラ2本」。2回目は「直し2本、ムラ2本」。3回目は「直し2本、ムラ1本」。直しは減っていますが、どの回も小指と薬指で直しが出ていました。
この場合、台の高さか、手の端の指が浮いていることが原因の候補です。次の回は、タオルをもう1回たたんで高さを足し、手のひら全体を台に乗せ直してから塗ります。それで小指と薬指の直しが減れば、高さが原因だったことになります。
ムラが残る指が毎回違うなら、原因は指ではなく、筆に取る液の量にあることが多いです。ボトルの口で筆をしごく回数を1回増やして、液を少なめにしてみてください。
1回に変えるのは1つだけにします。台の高さと筆の持ち方を同時に変えると、どちらが効いたのか分からなくなり、次に崩れたとき戻る場所が分からなくなります。
よくある失敗と、その直し方
一番多いのは、塗られる利き手の指が、塗っている最中に少しずつ浮いてくる失敗です。浮くと爪の高さが変わり、筆先が根元にぶつかります。直し方は、手のひら全体を台に乗せ直すことです。指先だけを乗せていると、必ず浮いてきます。
次に多いのは、筆を持つ手に力が入りすぎる失敗です。利き手でない手で筆を持つと、ぶれないようにと強く握りがちですが、強く握るほど細かい揺れが増えます。筆は軽く持ち、肘と小指で支えて止めます。
3つ目は、利き手側を塗るときに息を止めてしまう失敗です。息を止めると肩に力が入り、肘が浮きます。塗る前に一度ゆっくり息を吐いてから、筆を置いてください。
4つ目は、利き手側だけ厚塗りになる失敗です。ムラを隠そうとして重ね塗りの回数が増えると、利き手側だけ厚くなり、乾きも遅くなります。ムラが気になったら、重ねる前に1回分の液の量を減らし、筆の往復を少なくすることで直します。
爪が剥げる・気泡が入るといった、塗った後に崩れる失敗の直し方はネイルの仕方|マニキュアが剥げる・ムラ・気泡は、崩れた場所で直すで、崩れた場所ごとに分けて扱っています。
まとめ:筆を上手にするより、筆を止める
自分でネイルを塗るとき、利き手側の仕上がりは、筆の上手さだけでは決まりません。塗られる利き手をどこに置くか、筆を持つ手をどう支えるか、どちらを動かすか、で大きく変わります。
塗られる手は台に置いて、爪の高さを筆を持つ手の手首とそろえる。筆を持つ手は肘と小指で止める。そして動かすのは、塗られる側の器用な指だけ。これだけで、利き手側のはみ出しとムラは目に見えて減ります。
慣れてきたら、今度は塗られる手を台に置く時間を少しずつ短くしていきます。最初のうちは、塗る前から塗り終わるまでずっと台に置いておく必要がありますが、指を回す動きが体に入ってくると、筆を置いた瞬間だけ手を止めれば十分になります。ただし、秋冬の冷えた部屋で塗る日や、疲れている日は、慣れていても台に戻してください。手の状態が悪い日ほど、置き方の効き目が大きく出ます。
利き手側の仕上がりが利き手でない側に追いついてきたら、次は左右の色の厚みをそろえることを意識します。利き手側は慎重になる分、1回の液を少なくしがちで、全体が薄く仕上がることがあります。乾いたあとに両手を並べて、明るいところで色の濃さを見比べてください。利き手側が薄いと感じたら、最後の1回だけ利き手側に重ねて、濃さをそろえます。
初めてこの塗り方を試すときは、利き手の薬指1本だけで比べてみてください。筆を動かして塗った爪と、指を回して塗った爪を並べると、どちらがあなたに合っているかが一目で分かります。
よくある問い
- Q. 利き手にネイルを塗ると必ずはみ出してしまいます
- 筆を持つ手が慣れていないので、筆を動かそうとするとぶれます。筆を持つ手は台に肘を置いて止め、塗られる側の利き手の指を少しずつ回して、爪のほうを筆の下に運んでください。はみ出しは塗っている最中に直そうとせず、乾く前に細い棒で一度にふき取るほうがきれいに仕上がります。
- Q. 右手と左手、どちらから塗ればいいですか
- 塗りにくい側の手、つまり利き手から先に塗るのがおすすめです。集中力が残っているうちに難しい側を済ませると、左右の差が小さくなります。ただし利き手から塗ると、乾かしている間にもう片方を塗ることになるので、利き手の爪を台やテーブルにぶつけないよう、置き場所を先に作っておいてください。
- Q. 秋冬は塗ったネイルがなかなか乾きません
- 部屋が冷えていると、塗った液が乾くまでの時間が延びます。塗る前に部屋を暖めておき、1回に塗る量を薄くして、塗り重ねる間隔を長めに取ってください。暖房の風が直接当たる場所は表面だけが先に乾いて中が柔らかいままになりやすいので、風の当たらない場所で乾かします。
- Q. どちらが利き手か、はっきりしません
- 字を書く手と箸を持つ手が違う人や、細かい作業によって手を変える人は、紙に細い線を5本引いて比べてください。まっすぐ引けたほうの手が、ネイルでは筆を持つ手です。塗る順番は、その手で塗りにくいほうから始めます。
— メグラシ編集部





