セルフネイルの手順|秋冬は爪の乾きと縦すじで下地を足し引きする

**セルフネイルの手順は、季節で変わりません。**変わるのは、塗る前の爪の状態です。あなたがいつもどおりの手順で塗っているのに、秋冬になって「塗りにくい」「すぐ剥げる」と感じているなら、手順を覚え直す前に、爪を3か所だけ見てください。
見るのは、爪の先端が層になってめくれていないか、斜めの光で縦すじが見えるか、甘皮のまわりが白く乾いていないか。この3つで、下地の工程を足すか、省くかが決まります。色を塗る工程から先は、ほとんど変える必要がありません。
乾く時間から塗る回数を組み立てる方法はセルフネイルのやり方に、剥げた場所から原因を探す方法はネイルの仕方に書きました。この記事は、塗る前の爪を見て、その日の手順を組むところだけを扱います。
結論:手順は8工程。秋冬は下地側の3工程を足し引きする
セルフネイルの手順は、次の8工程です。
- 長さを整える
- 形を整える
- 甘皮を押す
- 油分を落とす
- ベースを塗る
- 色を塗る
- トップを塗る
- 先端の断面を塗る
このうち、秋冬の爪の状態で足し引きするのは、2の形を整える、3の甘皮を押す、5のベースを塗るの3工程です。1と4、6から8は、季節にかかわらず毎回同じようにやります。
秋冬の空気は乾いていて、手を洗う回数も増えます。爪の先が層になってめくれる、表面に縦すじが浮く、甘皮のまわりが白く乾く。こうした変化が出ると、いつもの手順のままでは下地が足りなくなります。逆に、変化が出ていない爪に工程を足すと、爪の表面を削りすぎて、かえって割れやすくなります。
だから秋冬は、手順を変えるのではなく、毎回、塗る前に3か所を見ることを手順の最初に入れてください。見る時間は1分もかかりません。
最初に見る1|爪の先端が層になっていないか
両手の爪の先端を、横から見てください。爪の先が1枚ではなく、2枚、3枚と薄く重なって、端がめくれていないかを確かめます。
先端に層が見えなければ、そのままで構いません。層が見える、あるいは指の腹でなでたときに先端が引っかかるなら、先端が開いている状態です。
先端が開いたまま色を塗ると、層のすき間に色が入り込まず、端から剥げます。秋冬に「塗った翌日に先から剥げる」のは、ほとんどがこれです。
層が見えた爪は、**2の形を整える工程を足します。**やすりを一方向に動かして、先端の層を閉じます。往復させると層がさらに開くので、必ず一方向です。やすりの目は、細かい物を使ってください。
層が見えるのが一部の指だけなら、その指だけ工程を足します。全部の指に同じだけやすりをかける必要はありません。
層ができやすい指は、手の使い方で決まる
先端の層は、全部の指に同じように出るわけではありません。出やすいのは、物をつまむ、袋を開ける、ふたをはがすなど、爪の先で物に触れる回数が多い指です。多くの人は、利き手の親指と人差し指に出やすくなります。
キーボードをよく打つ人は、中指と薬指の先に出ることもあります。爪の先が直接キーに当たるからです。
自分の手の使い方を思い出して、層が出やすい指の見当をつけておくと、塗る前の見分けが早くなります。見当をつけた指は、層が見えなくても、形を整える工程でやすりを一方向に数回多めにかけておくと、塗ったあとに先端から剥げにくくなります。
最初に見る2|斜めの光で縦すじが見えるか
次に、窓か照明の光が爪に斜めに当たるように、手を傾けてください。爪の表面に、根元から先端へ向かう細いすじが、影として見えるかどうかを見ます。
真上からの光では、縦すじはほとんど見えません。斜めの光で初めて影が出ます。マニキュアを塗ると、その影の上に色がたまってムラになり、乾いたあとに光の当たり方で筋が浮きます。
縦すじが見えなければ、ベースは1度で足ります。すじが影として見える程度なら、**ベースを2度塗りします。**1度目を薄く全体に、乾いたら2度目をすじの上に少し多めにのせて、表面を平らに近づけます。
すじを爪の表面で削って平らにしようとするのは避けてください。表面を削ると爪が薄くなり、秋冬の乾きで割れやすくなります。表面に触れるのは、白い粉のような汚れを細かいやすりで軽く落とす程度までにします。
縦すじは、季節や手の使い方で見え方が変わります。同じ人でも、暖かい時期はほとんど見えず、秋冬に浮いてくることがあります。毎回、塗る前に斜めの光で確かめるのはそのためです。
最初に見る3|甘皮のまわりが白く乾いていないか
最後に、爪の根元、甘皮のまわりを見ます。皮膚が白っぽく乾いて、細かくめくれている、あるいはささくれが立っていないかを確かめます。
甘皮のまわりがしっとりしていて、白い部分がなければ、いつもどおり甘皮を軽く押すだけで足ります。白く乾いていたり、ささくれが立っていたりするなら、3の甘皮を押す工程を軽くします。
乾いた甘皮を強く押すと、めくれた皮膚がさらに持ち上がり、そこからベースが皮膚に流れ込みます。皮膚についたベースは、乾いたあとに爪の根元から浮いて、剥がれの始まりになります。
乾いている日は、甘皮は押さずに、爪の根元から0.5mmほど離してベースを塗り始めてください。根元ぎりぎりまで塗らないほうが、結果として長く持ちます。ささくれは、むしらずに、そのままにしておきます。
甘皮のまわりの乾きは、手を洗う回数と、洗ったあとに拭くまでの時間で変わります。秋冬は特に、手を洗ったあとに湿ったまま放っておくと、乾き方が強く出ます。
3か所を見る場所と時刻
3か所を見るのは、手を洗って水気を拭き取り、5分ほど置いてからにしてください。洗った直後は爪が水を含んでいて、先端の層も縦すじも見えにくくなります。逆に、ハンドクリームを塗ったあとは表面につやが出て、縦すじが隠れます。
見る場所は、窓のそばか、机の上の照明の下がよいでしょう。天井の照明だけの部屋では、光が真上から当たるので、手を少し傾けて、光が爪に斜めに当たる角度を探してください。夜に塗る人は、机の上の照明を横から当てるようにすると、昼の窓辺と同じように見えます。
見た結果は、指ごとに覚えておく必要はありません。「親指と人差し指は層あり、全部の指にすじあり、甘皮は左手だけ乾き」のように、まとめて覚えれば足ります。
3つの見え方で決まる下地の組み方
3か所の見え方を組み合わせると、その日の下地の組み方が決まります。
| 先端の層 | 縦すじ | 甘皮まわり | その日の下地 |
|---|---|---|---|
| なし | 見えない | しっとり | いつもどおり。足し引きなし |
| あり | 見えない | しっとり | 形を整える工程で層を閉じる |
| なし | 見える | しっとり | ベースを2度塗り |
| どちらでも | どちらでも | 白く乾く | 甘皮は押さず、根元から離して塗る |
| あり | 見える | 白く乾く | 層を閉じ、ベース2度、甘皮は押さない |
いちばん下の行がそろう日は、秋冬の手でよくあります。3つとも足し引きするので工程が多く見えますが、時間がかかるのは2度塗りのベースが乾く間だけです。
表は、全部の指に同じ組み方を当てはめるためのものではありません。指によって見え方が違うなら、指ごとに組み方を変えて構いません。親指だけ先端が層になっている、人差し指だけ縦すじが強い、ということはよくあります。
始める前に、道具を手の届く順に並べる
セルフネイルを始めたばかりの人がつまずくのは、塗っている途中で次の道具を探すことです。色が乾き始めているのに、トップのふたが開かない。ベースのあとに綿が見当たらない。こうした小さな遅れが、よれやムラになります。
始める前に、使う道具を、使う順に左から右へ並べてください。爪切り、やすり、甘皮を押す棒、ぬるま湯を入れた小さな器、拭くための布、油分を落とす液と綿、ベース、色、トップ、はみ出しを拭く細い棒。この並びで置いておけば、手順を覚えていなくても、道具の順に進めば8工程が終わります。
利き手の側に瓶を置くと、塗るときに袖や手首が瓶に当たって倒しやすくなります。瓶は、塗る手の反対側、少し奥に置きます。秋冬は袖の長い服を着ていることが多いので、袖を肘までまくってから始めると、乾く前の色に袖口が触れずに済みます。
机には、汚れてもよい紙か布を一枚敷いてください。瓶の口から垂れた色や、拭き取った綿を置く場所になります。
工程1と2|長さと形は、やすりを一方向に
ここからは、8工程を順に見ていきます。
長さを整えるときは、爪切りより、やすりのほうが秋冬には向いています。爪切りで一度に切ると、刃が入った瞬間に先端に力がかかり、層が開くことがあります。長さを大きく変えるときだけ爪切りを使い、残りはやすりで整えてください。
長さの目安は、手のひら側から見て、指先から爪の先が1mmほど出る程度です。セルフネイルを始めたばかりなら、短めのほうが先端の断面を塗りやすく、剥がれも見つけやすくなります。
形を整えるときは、やすりを爪の先端に対して少し下から当て、外側から中心へ向かって一方向に動かします。左右それぞれ、外から中へ。中心で往復させないでください。
先端の層が見えた爪は、ここで時間をかけます。一方向に数回かけたら、指の腹で先端をなでて、引っかかりがなくなっているかを確かめます。引っかかりが残るなら、もう数回かけます。層が閉じれば、色を塗ったあとに先端から剥げにくくなります。
形は、四角に近い形と、丸みのある形のどちらでも構いません。秋冬に先端が欠けやすい人は、角を少し落とした形にすると、引っかけたときに割れにくくなります。
やすりの目は、粗い物と細かい物を分ける
やすりには、目の粗い物と細かい物があります。長さを大きく変えるときは粗い物、形を整えて先端の層を閉じるときは細かい物、と使い分けてください。
秋冬の爪は、先端が乾いて層になりやすいので、粗い目のやすりを長く当てると、層がかえって開きます。長さを決めたら、すぐに細かい目に持ち替えるのが、秋冬の持ちを延ばすいちばん簡単な方法です。
一本で両面の目が違うやすりを使っているなら、面を替えるだけで足ります。どちらが細かいかわからないときは、指の腹でなでて、ざらつきの弱い面を細かい側とします。
工程3|甘皮は押すだけ。乾いている日は省く
甘皮を押す工程は、爪の根元に色を塗る場所を作るためのものです。押すだけで、切りません。
手をぬるま湯に1分ほど浸して甘皮をやわらかくしてから、先が平らな棒で、根元に向かって軽く押し上げます。力を入れる必要はありません。押したときに皮膚が白く浮くなら、強すぎます。
甘皮のまわりが白く乾いている日は、この工程を省きます。押すと乾いた皮膚がめくれて、そこからベースが流れ込むからです。省いた日は、ベースを根元から0.5mmほど離して塗り始めます。
ぬるま湯に浸したあとは、指の間まで水気をよく拭き取ってください。湿ったまま次の工程に進むと、爪の表面に水分が残り、ベースのつきが悪くなります。
ぬるま湯の温度と浸す時間
甘皮をやわらかくするためのぬるま湯は、手を入れて温かいと感じる程度で十分です。熱いお湯は、手の乾きを強めます。浸す時間は1分ほどで、それ以上長く浸すと、爪そのものが水を含んでやわらかくなり、このあとに塗るベースのつきが悪くなります。
ぬるま湯の代わりに、お風呂上がりに始める方法もあります。甘皮がやわらかくなっているので、押す工程が楽になります。ただし、お風呂上がりの爪は水を含んでいるので、拭いたあと30分ほど置いて、爪の表面がしっかり乾いてからベースを塗ってください。
工程4|油分を落とすのは、ハンドクリームの前
油分を落とす工程は、秋冬にいちばん順番を間違えやすい工程です。
秋冬は手が乾くので、セルフネイルの前にハンドクリームを塗りたくなります。ただ、クリームの油分が爪の表面に残ると、ベースがはじかれて、乾いたあとに浮きます。持ちが短くなる原因の多くはここにあります。
ハンドクリームは、トップが乾いてから塗ると決めてください。手順の前に塗らないのがいちばん確実です。
どうしても先に手を潤したい日は、甘皮を押す前にクリームを塗り、この工程で爪の表面だけを丁寧に拭き取ります。油分を落とす液を綿に含ませて、爪の根元から先端へ、1本ずつ拭きます。爪の横と先端の断面も忘れずに拭いてください。
拭いたあとは、爪の表面に指で触れないようにします。指の腹にもクリームが残っているので、触れた瞬間に油分が戻ります。
油分を落とす液が手に合わないとき
油分を落とす液を使うと、指先がひりつく、甘皮のまわりがさらに白くなる、と感じる人もいます。秋冬は手が乾いているので、こうした感じ方が強く出やすくなります。
その場合は、綿に含ませる量を減らし、綿を爪の表面だけに当てるようにしてください。爪の横と先端の断面を拭くときも、皮膚には触れず、爪の縁をなぞる程度にします。拭き終えたら、液が乾くのを待ってからベースに進みます。
感じ方が強いときは、使う液を替えることも考えてください。売り場には、においや刺激を抑えた物も並んでいます。それでも気になる日は、工程4を、水で湿らせた布で爪を拭いて、よく乾かすだけにとどめます。持ちは少し短くなりますが、手の乾きを強めるよりは続けやすくなります。
工程5|ベースは縦すじの深さで1度か2度
ベースは、爪の表面を整えて、色を長く持たせるための下地です。秋冬は、縦すじの見え方で塗る回数を変えます。
縦すじが見えない爪は、1度塗りで足ります。筆にベースを取ったら、瓶の口で片面をしごいて量を減らし、爪の中央、根元から0.5mmほど離れた場所に筆を置きます。そこから先端へ向かって1回、左右に1回ずつ、合わせて3回で塗ります。
縦すじが見える爪は、2度塗りにします。1度目は薄く全体に。指で触れても指紋がつかない程度に乾いたら、2度目を少し多めに取り、すじの上にのせるように塗ります。すじの溝にベースが入り、表面が平らに近づきます。
ベースを塗るときも、先端の断面に筆をすべらせてください。ここを塗っておくと、色とトップが先端でつながり、剥がれにくくなります。
甘皮のまわりが乾いている日は、根元から少し離して塗り始めることを、ここで守ります。皮膚にベースがついたら、乾く前に細い棒の先で拭き取ってください。
ベースが乾いたかどうかの見分け方
ベースが乾いたかどうかは、指で触れずに見分けます。斜めの光で爪を見て、表面のつやが一様になっていれば、色を塗って構いません。つやに筋やたまりが残っているなら、まだ乾いていません。
秋冬の部屋は暖房で乾いているので、ベースの乾きは暖かい時期より少し早くなります。ただし、窓際の冷えた場所で塗ると、逆に乾きが遅くなります。塗る場所は、窓から少し離れた、手が冷えない場所を選んでください。手が冷えていると、筆を持つ指先の動きも硬くなり、塗りのムラが出やすくなります。
工程6|色は2度塗り。秋冬の濃い色は1度目を薄く
色は、どの季節でも2度塗りが基本です。秋冬に変えるのは、1度目の量です。
秋冬は、深い赤や茶色、紺など、濃い色を選ぶことが増えます。濃い色は、1度目を多く塗ると、乾く前に表面だけが固まって、内側が柔らかいままになります。そこに2度目を重ねると、表面がよれてムラになります。
**濃い色は、1度目を薄く塗ります。**筆にとった色を、瓶の口で両面ともしごいて、筆先に残る程度の量にします。1度目は、ムラが残っていても構いません。爪の地が少し透けて見える程度で止めます。
1度目が乾いたら、2度目をいつもの量で塗ります。1度目のムラは、2度目でほとんど消えます。2度目のあとにまだ透けるなら、3度目を薄く足してください。
色を塗る順番は、ベースと同じで、中央を先端へ1回、左右に1回ずつ。最後に、先端の断面に筆をすべらせます。
淡い色は、濃い色よりムラが目立ちにくい一方で、縦すじは目立ちます。淡い色を選ぶ日に縦すじが見えるなら、ベースの2度塗りを必ず守ってください。
色は、先に剥げたときの見え方で選ぶ
秋冬の色を選ぶときは、塗った直後の見た目だけでなく、先端が少し剥げたときの見え方も想像してください。
深い赤や紺、黒に近い色は、塗りたてはとてもきれいですが、先端が0.5mm剥げただけでもすぐ目につきます。仕事で手を使う日が続くなら、深い色を選ぶのは休みの前の日にして、平日は爪の地に近い色や、少し透ける色にするのが楽です。
逆に、先端の層を閉じて、断面まで塗る手順がしっかり入るようになったら、深い色でも持ちは十分に延びます。色の選び方は、手順に慣れていくのと一緒に広げていけば構いません。
工程7と8|トップと、先端の断面
トップは、色を守り、表面につやを出すための仕上げです。色が指で触れても跡がつかない程度に乾いてから塗ります。
トップは、ベースや色より少し多めに取って、表面をなでるように塗ります。筆を強く押しつけると、下の色が動いてよれます。中央を1回、左右を1回ずつ、筆の重さだけでのせる感覚です。
最後の8工程目が、先端の断面です。トップを塗り終えたら、筆に残ったトップで、爪の先の断面をなぞります。ベース、色、トップのそれぞれで断面を塗っておくと、3つの層が先端で1つにつながり、秋冬に手を洗う回数が増えても、先端から水が入りにくくなります。
トップが乾くまでは、手を動かさずに待ちます。完全に乾くまでの時間は色の濃さや厚さで変わりますが、表面が乾いてから30分ほどは、手を洗う、髪を触る、布に触れるといった動きを避けると、よれが出にくくなります。トップが乾いたら、ここでハンドクリームを塗ります。
乾かす間に、手をどこに置くか
トップが乾くまでの時間は、秋冬のセルフネイルで意外と崩れやすい時間です。袖口が爪に触れる、膝掛けの毛羽がつく、ついスマートフォンを手に取る。こうした小さな接触で、表面に跡が残ります。
乾かす間は、手のひらを上に向けず、指をそろえて机の上に軽く置いてください。手のひらを上に向けると、爪が下を向いて、乾く前の色が先端に寄ります。
袖は肘までまくったままにしておきます。膝掛けやニットなど、毛羽の出る物からは手を離しておきます。どうしても何かをしたいときは、音声だけで楽しめる物を選ぶと、手を使わずに待てます。
どちらとも取れるとき1|縦すじはあるが、表面は乾いていない
斜めの光で見ると縦すじは見える。けれど甘皮のまわりはしっとりしていて、先端の層もない。この場合は、ベースを2度にするか迷います。
判断の境目は、選ぶ色の濃さです。濃い色を塗るなら、縦すじは色の下に隠れやすいので、ベースは1度でも構いません。ただし、濃い色は光が当たるとすじが浮くことがあるので、気になるなら2度にします。淡い色や透け感のある色を塗るなら、すじがそのまま見えるので、ベースは必ず2度にしてください。
迷う日は、1本だけ試してください。いちばんすじが強い指にベースを1度塗り、色を2度塗って、斜めの光で見ます。すじが浮くなら、残りの指はベースを2度にします。
縦すじがあっても表面が乾いていないなら、爪自体は落ち着いています。ベースの回数だけ調整すれば、ほかの工程はいつもどおりで足ります。
時間がない日は、どの工程を省くか
平日の夜、30分しか時間がない日もあります。そういう日に8工程をすべてやろうとすると、乾く前に動いてよれる、という失敗が増えます。
時間がない日に省いてよいのは、甘皮を押す工程と、ぬるま湯に浸す時間です。甘皮は前回押してから日が浅ければ、押さなくても根元に塗る場所は残っています。
省いてはいけないのは、形を整える工程と、油分を落とす工程、そして先端の断面です。この3つは持ちに直接かかわるので、時間がない日ほど必ず入れてください。
色の2度塗りを1度にするのは、なるべく避けます。1度塗りはムラが残りやすく、時間がない日にこそ目立ちます。どうしても時間がないなら、色を塗らずにベースとトップだけで爪の表面を整えておき、次の休みに色を塗ってください。
どちらとも取れるとき2|片手だけ荒れている
利き手と反対の手だけ、甘皮のまわりが白く乾いている、あるいは先端が層になっている。こういう人は少なくありません。家事や仕事で、片方の手だけ水や紙に触れる回数が多いからです。
この場合は、両手で手順を変えて構いません。荒れているほうの手は、形を整える工程に時間をかけ、甘皮は押さず、根元から離して塗ります。荒れていないほうの手は、いつもどおりの手順で塗ります。
両手で手順を変えると、仕上がりの見た目がそろわないのではと心配になるかもしれません。根元から0.5mm離して塗る程度の違いは、塗り終えたあとにはほとんど見分けがつきません。むしろ、荒れている手に強く甘皮を押して、そちらだけ早く剥げるほうが目立ちます。
片手だけ持ちが短いなら、その手のトップを、2日目に一度だけ塗り足してください。表面のつやが戻り、先端からの剥がれを遅らせられます。
どちらとも取れるとき3|仕事で手を洗う回数が多い
仕事や家事で、1日に何度も手を洗う人は、秋冬に持ちが短くなりがちです。下地をどこまで足すか迷います。
判断の境目は、1日に手を洗う回数です。おおむね10回を超えるなら、3か所の見え方にかかわらず、先端の層を閉じる工程と、先端の断面を塗る工程を必ず入れてください。水は先端から入るので、先端を閉じておくことがいちばん効きます。
10回以下なら、3か所の見え方どおりに組めば足ります。
手を洗う回数が多い人は、色の選び方でも持ちを延ばせます。先端が少し剥げても目立ちにくいのは、淡い色や、爪の地に近い色です。濃い色は、先端の小さな剥げが目立ちます。秋冬に濃い色を楽しみたい日は、休みの前の日に塗ると、剥げが気になる前に塗り替えの日が来ます。
塗ったあとの3日間で見ること
塗り終えたら、3日間だけ、爪のどこから崩れてくるかを見てください。次に塗るときの手順を組むための手がかりになります。
先端から剥げてきたなら、形を整える工程で層が閉じきっていないか、先端の断面を塗っていないかのどちらかです。次は、やすりを一方向に数回多くかけ、3つの層それぞれで断面を塗ります。
根元から浮いてきたなら、ベースが皮膚についていたか、油分が残っていたかのどちらかです。次は、根元から離して塗り始め、油分を落とす工程をハンドクリームより前に置きます。
表面にすじが浮いてきたなら、縦すじに対してベースが足りていません。次はベースを2度にします。
崩れ方は、毎回同じとは限りません。季節が進んで空気がさらに乾けば、同じ人でも崩れる場所が変わります。**塗る前の3か所と、塗ったあとの3日間。**この2つを見ていけば、秋冬の手でも、自分に合った手順が少しずつ決まっていきます。
次に塗るときのために、1行だけ書き留める
3日間で見た崩れ方は、次に塗るときには忘れていることがほとんどです。手帳や携帯のメモに、1行だけ書き留めておいてください。
書くのは、塗った日、その日の3か所の見え方、崩れた場所の3つだけで足ります。たとえば「先端の層あり、すじあり、甘皮しっとり。親指の先から剥げた」。これを2、3回続けると、自分の爪がどの時期にどう変わるかが見えてきます。
秋の終わりに層が出始め、冬の立ち上がりに甘皮のまわりが乾き始める、といった流れがわかれば、次の季節には、見る前からその日の下地を組めるようになります。
落とすときも、乾きを見て手順を組む
色を落とすときも、秋冬は手順に気をつけてください。落とす液を含ませた綿で爪を何度もこすると、爪の表面と甘皮のまわりが乾きます。
綿に液をたっぷり含ませたら、爪の上に置いて、10秒ほど押さえて待ちます。色がやわらかくなったら、根元から先端へ一方向に拭き取ります。往復させずに、一度で拭き取るのがこつです。残った色は、綿の面を替えて同じように一方向に拭きます。
落とし終えたら、手を洗って水気をよく拭き、ハンドクリームを塗ってください。次に塗るのは、少なくとも半日ほど空けてからにします。落とした直後の爪は表面が乾いていて、すぐに塗ると、先端の層や縦すじが見えにくく、3か所の見分けが正しくできません。
濃い色の境目をぼかす塗り方はグラデーションネイル セルフ|秋冬は手袋と塗り直す日で濃い側を選ぶに、爪そのものを伸ばしていく手入れは自爪育成のやり方 セルフに、ジェルで長く持たせたい人はセルフジェルネイルのやり方に書いています。
よくある問い
- Q. セルフネイルを始めるのに、最低限なにを用意すればいいですか
- 爪やすり、甘皮を押す棒、油分を落とす液と綿、ベース、好きな色、トップの6つです。秋冬に爪の先端が層になってめくれやすい人は、目の細かい表面用のやすりを足してください。道具を一度にそろえるより、最初の1回で困った工程の道具を足していくほうが無駄がありません。
- Q. 縦すじがあるとマニキュアがきれいに塗れません
- 縦すじは、色を塗る前のベースで埋めます。斜めの光で見て、すじが影として見える程度なら、ベースを2度塗りしてください。すじの凹凸を爪の表面で削ろうとすると、爪が薄くなって秋冬の乾きで割れやすくなるので、削るのは表面の白い粉を落とす程度にとどめます。
- Q. 塗った翌日に先端から剥げてきます
- 先端の断面を塗っていないか、先端が層になってめくれた上から塗っているかのどちらかです。塗る前に先端をやすりで一方向に整えて層を閉じ、ベース・色・トップのそれぞれで、爪の先の断面にも筆をすべらせてください。秋冬は手を洗う回数が増えるので、先端から剥げやすくなります。
- Q. ハンドクリームはいつ塗ればいいですか
- 手順の前ではなく、トップが乾いてからにしてください。手順の前に塗ると、爪の表面に残った油分でベースがはじかれ、持ちが短くなります。どうしても先に手を潤したいときは、甘皮を押す前に塗り、油分を落とす工程で爪の表面だけを丁寧に拭き取ります。
— メグラシ編集部





