40代の春のアウターは、1日に何回脱ぐかで選ぶ|たたんだ嵩と、片手で持てるかで決まる

春の羽織りものが決まらないとき、多くの人が見ているのは暖かさです。けれど春は、着ている時間より脱いでいる時間のほうが長い日があります。
だから見る場所を移します。選ぶ基準は、その日に何回脱ぐかです。
回数が少ない日は、着たときの見え方で選んで構いません。回数が多い日は、たたんだときの嵩と、片手で持てる重さのほうが先に効きます。同じ一枚でも、予定によって向き不向きが入れ替わります。
数えるのに道具は要りません。前の晩に予定を思い出すだけです。
選ぶ基準は、脱ぐ回数
春は屋外と屋内で気温が大きく動きます。朝と昼でも動きます。そのたびに脱ぐか着るかを選ぶことになります。
脱いだ羽織りものは、どこかへ行きます。腕に掛けるか、鞄に入れるか、椅子の背に置くか。行き先があるかどうかが、その日の快適さを決めます。
着たときの性能はどの一枚もそれなりに満たしています。差がつくのは、脱いだあとの性能のほうです。売り場では試せない部分なので、意識して見ないと選べません。
脱ぐ回数の数え方
前の晩に、次の3つを足してください。
- 屋内に入る回数
- 乗り物に乗る回数
- 人と会って座る回数
合計がその日の脱ぐ回数の目安になります。通勤だけの日なら2回か3回、外を回る日なら5回を超えることもあります。
厳密である必要はありません。必要なのは、0〜1回か、2〜3回か、4回以上かの3つのどれに入るかだけです。
回数で3つに分かれる
| 脱ぐ回数 | 先に見るもの | 後から見るもの |
|---|---|---|
| 0〜1回 | 着たときの見え方 | 嵩・重さは気にしなくてよい |
| 2〜3回 | たたんだ嵩 | 重さ・しわ |
| 4回以上 | 嵩・重さ・しわの3つ | 見え方は最後 |
この表は、その日の一枚を決めるためのものです。手持ちの中から選ぶときも、新しく足すときも、同じ順番で見ます。
たたんだ嵩|腕か、鞄か
実際にたたんで、前腕に載せてみてください。反対の手を使わずに歩けるなら、腕で運べる嵩です。載せた状態でずり落ちるなら、鞄に入れる前提になります。
鞄に入れる場合は、たたんだ厚みが握りこぶし1個ぶんに収まるかを見ます。収まらないものは、脱ぐ回数の多い日には向きません。 入れるたびに他の荷物を押し出すので、出し入れそのものが手間になります。
たたみ方でも嵩は変わります。袖を内側へ折り込んでから縦に二つ折りにすると、厚みが均等になって落ちにくくなります。丸めると嵩は減りますが、しわが深く入ります。
重さ|片手で5分
重さは、片手で持って5分歩けるかで見ます。数字で覚える必要はありません。
売り場では、たたんで腕に載せ、そのまま店内を1周してみてください。1周して持ち替えたくなるものは、1日持ち歩くと負担になります。
軽ければよいというものでもありません。軽くて嵩の大きいものは腕から落ちますし、軽くてしわが深く残るものは、脱ぎ着のたびに形が変わります。3つのうち1つだけを満たしても、脱ぐ回数の多い日には足りません。
しわが残るかどうか
たたんだ状態を1分置いて、広げてみてください。しわが残るか、手で伸ばして消えるかを見ます。
残る場合、その一枚は「脱いだら畳まない」使い方に限られます。椅子の背に掛ける、肩に掛けたままにする。鞄に入れる予定があるなら、別の一枚のほうが安全です。
しわの残り方は、生地の厚みより織り方で変わります。表面が平らで密なものほど、折り目がはっきり残ります。表面に凹凸のあるものは、折り目が凹凸に紛れて目立ちません。
襟の高さが、持ち方を決める
襟が高くて硬いものは、たたんだときに襟の部分が厚みとして残ります。腕に掛けても、その厚みのせいで安定しません。
襟が低いものや、やわらかく折れるものは、たたむと平らになって腕に沿います。脱ぐ回数が4回以上ある日は、襟の高さも判断に入れてください。
着ているときは、襟が高いほうが首元に面ができて、上半身の情報がまとまります。だから襟の高さは、着ているときと脱いだあとで求めるものが逆になります。どちらを優先するかは、その日の回数で決めます。
丈|脱いだときに引きずらない
丈は、着たときの見え方だけで決めがちですが、脱いだあとにも効きます。
腕に掛けたとき、裾が床に届くかどうか。届く長さのものは、階段や人混みで気を使うことになります。たたんで持つ前提なら丈は自由ですが、腕に掛ける前提なら、たたんだときの長さを見ておいてください。
椅子の背に掛ける場面が多い日も同じです。背もたれから裾が大きく垂れると、後ろを通る人に触れます。座る場面の多い日は、丈の短いほうが気が楽です。
どちらとも取れるとき①|気温差の大きい日
朝は寒く、昼は暑い。この日は、たいてい脱ぐ回数も多くなります。
このとき、羽織りものの側で暖かさを稼ごうとすると、脱いだときの嵩が大きくなります。持ち歩く時間が長いので、負担が増えます。
対策は、暖かさを中に着るものへ移すことです。羽織りものは脱ぎやすさで選び、暖かさは中で足す。 この分け方なら、脱いだときの荷物は増えません。
どちらとも取れるとき②|脱がないけれど暑い日
屋内に入らないまま、外を歩き続ける日もあります。この場合、脱ぐ回数は少ないのに、着ていると暑い。
ここで見るのは、前を開けたときの形です。前を開けて歩ける形なら、脱がずに温度を調整できます。開けたときに前身頃が体から離れて風が通るか、それとも体に張りついたままかを、試着のときに確かめてください。
前を開けて成立する一枚は、脱ぐ回数を1回か2回減らします。開ける形を持っているかどうかは、嵩や重さと同じくらい効きます。
中に着るものとの丈差
見え方の話も、最後に1つだけ。羽織りものの裾と、中に着るものの裾がどれだけ離れているかです。
差が3センチ未満だと、2本の線がほぼ重なって、そこだけ濃く見えます。10センチ以上あけると、2本は別々の線として読まれます。差を作るか、完全に重ねるか。どちらかに寄せると収まります。
この判断は、脱ぐ回数とは独立しています。回数で一枚を決めたあと、中に着るものの丈で差を作ってください。
差の作り方は、羽織りものを替えるより中を替えるほうが早く済みます。羽織りものの丈はその一枚で固定されていますが、中に着るものは何枚か持っているはずだからです。朝に鏡の前で裾が重なっていたら、中を1枚替える。それだけで差が出ます。
前を開けて着る日は、この差の見え方が変わります。開けた前身頃の縁が縦の線になるので、裾の横線は分断されます。前を開ける日は、丈差をそこまで気にしなくて構いません。
春に効くのは、乾きと戻り
春は雨の日が増えます。ここで効くのが、濡れたあとにどう戻るかです。
見るのは2つ。表面に落ちた水がすぐ玉になって転がるか、それとも吸い込まれて色が濃くなるか。玉になって転がる面は、軽く払えば元に戻ります。吸い込む面は、乾くまで色の濃い場所が残ります。
もう1つは、乾いたあとに形が戻るかです。濡れて肩や袖に折れができたとき、乾けば消えるか、そのまま残るか。濡れて形が残る一枚は、脱ぐ回数の多い日と組み合わせるといちばん困ります。 濡れたうえに、たたんで持ち歩くことになるからです。
この2つは、試着室では確かめられません。手持ちで一度雨に当たったときにどうだったかを覚えておくと、次の判断に使えます。
一枚足すなら、どこから
回数の多い日用が手持ちに無い場合、最初の1枚はここから選びます。
たたんで腕に載せて落ちない嵩、片手で店内を1周できる重さ、たたんだあと広げて手で伸ばせばしわが消える表面。この3つを満たすもの。襟は低いか、やわらかく折れるものにしておくと、腕に掛けたときに安定します。
2枚めを足すなら、そこで回数の少ない日用へ。1枚めと役割が重ならないので、襟が高くても、重くても構いません。 着たときの見え方で選べる枠が、ここでようやく空きます。
逆に、回数の少ない日用から買い始めると、持ち歩ける一枚がいつまでも増えないまま、羽織りものの枚数だけが増えます。順番を変えるだけで、出番の無い一枚が減ります。
手持ちを仕分ける
一度やっておくと、朝に迷いません。
手持ちの羽織りものを全部たたんで、腕に載せてみます。落ちずに歩けたものが「回数の多い日」用、落ちたものが「回数の少ない日」用です。この2つの山に分けるだけで足ります。
回数の多い日用が1枚も無い場合、次に足す一枚はそこから選びます。色や形より先に、たたんで腕に載せてみる。 売り場でこれをやると、選べる数が一気に減って、決まるのが早くなります。
まとめ
春の羽織りものは、暖かさではなく脱ぐ回数で選びます。
前の晩に、屋内に入る回数・乗り物に乗る回数・座る回数を足す。2回以上ならたたんだ嵩を先に見て、4回以上なら嵩・重さ・しわの3つを満たすものにする。暖かさは中に着るもので足す。
この3行で、その日の一枚が決まります。
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— メグラシ編集部
よくある問い
- Q. 春のアウターは何を基準に選べばいいですか
- その日に何回脱ぐかです。春は屋外と屋内、朝と昼で気温が大きく動くので、着ている時間より脱いでいる時間のほうが長くなることがあります。脱いでいる時間が長いなら、必要なのは着たときの暖かさではなく、脱いだあとの扱いやすさです。予定を思い出して、屋内に入る回数と乗り物に乗る回数を足してください。それが脱ぐ回数になります。
- Q. たたんだ嵩は、どう測ればいいですか
- 実際にたたんで、腕に抱えてみてください。前腕に載せて、反対の手を使わずに歩けるなら腕で運べる嵩です。載せた状態でずり落ちるなら、鞄に入れる前提になります。鞄に入れる場合は、たたんだ厚みが握りこぶし1個ぶんに収まるかを見てください。収まらないものは、脱ぐ回数の多い日には向きません。
- Q. 軽いものを選べばいいということですか
- 重さは3つのうちの1つです。片手で持って5分歩けるかが目安になります。ただし軽くても嵩が大きいものは腕から落ちますし、軽くてしわが深く残るものは、脱ぎ着のたびに形が変わります。軽さ・嵩・しわの3つを見て、脱ぐ回数の多い日は3つとも満たすもの、少ない日は1つ満たしていれば足ります。
- Q. 朝は寒くて昼は暑い日は、どうすればいいですか
- 気温差ではなく、脱ぐ回数で選んでください。差が大きい日は、たいてい脱ぐ回数も多くなります。この場合、暖かい1枚を持つより、脱ぎやすい1枚と中に着る1枚に分けたほうが対応できます。羽織りものの側で暖かさを稼ごうとすると、脱いだときの嵩が大きくなって、持ち歩く時間が苦しくなります。
- Q. 襟の高さは何に関係しますか
- 脱いだあとの持ち方に関係します。襟が高くて硬いものは、たたんだときに襟の部分が厚みとして残り、腕に掛けたときに安定しません。襟が低いか、やわらかく折れるものは、たたむと平らになって腕に沿います。脱ぐ回数が4回以上ある日は、襟の高さも選ぶ材料に入れてください。着ているときの見え方だけで選ぶと、持ち歩く時間で困ります。
— メグラシ編集部





