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冬コーデ レディース|同じ3枚でも、厚みをどこに置くかで一日が変わる

メグラシ編集部//読了 9分
冬の装いで、重ねた一枚の袖口と首元の厚みを鏡の前で確かめている場面

今日の冬の装いを決めるのに、まず必要なのは気温ではありません。外に連続して何分いるか、室内が何度か、コートを脱ぐのが何回か。 この3つです。

何枚着るかは、外の気温でだいたい決まります。けれど同じ3枚でも、この3つの数字が違えば、どこに厚いものを置くかが入れ替わります。朝に決めた3枚のまま一日を過ごして、昼に暑く、夕方に足りなくなるのは、枚数を間違えたからではありません。3枚の並べ方が、今日の一日の形と合っていなかっただけです。

この記事は着こなし例を並べません。手元にある服のまま、今日の条件で並べ替えるためのものです。何枚かがまだ決まっていない方は、先に予報の数字から今日の枚数を出すを読んでください。ここから先は、枚数が決まったあとの話です。

今日の条件を5つ書き出す|30秒で終わります

朝に見るのは、この5つだけです。全部そろえる必要はなく、上の3つが埋まれば重ね方の骨格は決まります。

条件測り方それで決まること
屋外にいる連続時間いちばん長い1回の外出。合計ではなく1回厚みを外側に置くか、中間に置くか
室内の室温前回その部屋で、10分後に手の甲が冷たかったか中の枚数を減らすかどうか
コートを脱ぐ回数今日の予定から数える脱ぎ着する層をどこに置くか
脱いだあとに残る枚数と面積上半身に残る枚数と、縦の切れ目の本数厚みを外に出すか、内に隠すか
首・手首・足首3か所のうち、今日ふさぐのはどこか最後の微調整

この5つは互いに独立していません。屋外が長い日は自然にコートを脱ぐ回数が減り、室内が暑い日は残る枚数を減らしたくなります。ただ、同時に考えると必ずどれかが抜けるので、上から順に1つずつ埋めてください。

条件①|屋外にいる連続時間が15分を超えるか

合計ではなく、1回の長さで見ます。5分の外出を4回する日と、20分の外出を1回する日では、体の温まり方がまるで違うからです。

歩き始めてから体温が上がり始めるのはおよそ5分後、汗が出始めるのは10〜15分後です。そして止まると、10分ほどで汗が冷えて体温が下がります。この時間の目盛りが、厚みを置く場所を決めます。

  • 5分未満:外側は風を止めるだけで足ります。厚みは要りません
  • 5〜15分:体が温まりきる前に着きます。厚みは外側に置いて構いません
  • 15〜40分:自分の熱が追いつきます。厚みを中間に移し、外側は前を開けられるものに
  • 40分以上、または外で止まる時間が10分以上:熱では埋まりません。中間の厚みはそのままで、首元を1つ足します

いちばん外しやすいのが3つ目の帯です。厚い一枚を外側に着たまま20分歩くと、着いたときに背中が湿ります。その湿りは室内で乾く過程で熱を奪うので、暖かいものを着ていたのに、着いてから寒くなるという順番になります。

条件②|室内の室温は、何枚ぶんを引き受けているか

室温は予報に出てきません。前回その部屋にいたときの体の記憶で代用します。

判定は手の甲です。部屋に入って10分後、手の甲がまだ冷たいなら室温20度未満、手のひらがうっすら湿るなら23度以上と考えてください。この2つの帯で、中の枚数の扱いが変わります。

  • 20度未満:中の枚数は減らしません。コートを脱ぐだけで釣り合います
  • 20〜23度:中の1枚を脱げるようにしておけば足ります
  • 23度以上:コートを脱ぐだけでは足りません。中の1枚が必ず余ります

もう1つ、暖房の熱は上に溜まります。座る時間が長い部屋では、足元は室温より2〜3度低くなります。つまり室内が暖かい日ほど、厚みは上半身から足元へ回すほうが合理的です。 上を厚くしても暑くなるだけで、冷えているのは床に近い側だからです。細かい仕込み方は寒さ対策用品の入れ方にまとめてあります。

条件③|コートを脱ぐ回数で、脱ぎ着する層の位置が変わる

回数は予定から数えられます。出社、外出、訪問先、食事、帰宅。それぞれで1回ずつです。

  • 0〜1回:一日の見え方は外側で決まります。中は暖かさを優先して構いません
  • 2〜3回:脱ぐたびに中が見えます。中の一枚が実質の本体になります
  • 4回以上:脱ぎ着そのものが負担になります。かぶらずに済む形を優先してください

4回以上の日は、手間が回数ぶん積み上がります。留め具が5つある一枚を6回脱ぎ着すれば、それだけで60回の動作です。この帯では、暖かさより「前が開くこと」を先に決めてください。 開くだけで、脱ぐか着るかの二択のあいだに「開けておく」という段階が生まれ、脱ぐ回数そのものが減ります。

条件④|脱いだあとに残る枚数と、上半身の面積

コートを脱いだあと、上半身に何枚残るかを数えます。そして、いちばん外の一枚が上半身をどれだけ覆っているかを見ます。

面積は、正面から見た縦の切れ目の本数で測れます。前立て、留め具の列、合わせの線。これらが1本もなければ、上半身は1枚の大きな面として読まれます。

  • 残り1枚・切れ目0本:その一枚が全部を引き受けます。厚みを乗せる余地がありません
  • 残り2枚・切れ目1本:もっとも扱いやすい形です。厚みは内側に隠せます
  • 残り3枚・切れ目0本:枚数のわりに体積が出ます。いちばん外を前開きに替えてください

厚みを隠したいなら、残す枚数を減らすのではなく、切れ目を1本つくるほうが早く効きます。 枚数を減らすと暖かさが落ちますが、切れ目は暖かさを一切変えずに面を割ります。その一枚が職場で通るかどうかという別軸の判定はそのニットは職場で通るかにあります。

条件⑤|首・手首・足首のうち、今日ふさぐのは2か所まで

3か所は同じ役割ではありません。上がる体感も、増える厚みの場所も違います。

場所ふさいで上がる体感同時に増える厚みふさぐ条件
2〜3度顔のすぐ下に3〜5センチ外で止まる時間が10分以上ある日
手首1〜2度袖口に1〜2センチ屋外が15分以上続く日。手を細かく使う日は空ける
足首1〜2度足元に厚みが集まる座る時間が長い日、床が冷える部屋

原則は1つだけです。今日ふさぐのは2か所まで。 3か所そろえたときの体感は、2か所のときとほとんど変わりません。ところが厚みは3か所ぶん確実に増えます。増えた厚みは顔の下、袖口、足元という、いちばん人の目が止まる場所に出ます。

順番も決まっています。止まる時間が長い日は首から、動き続ける日は手首から、床の冷える部屋にいる日は足首から埋めてください。

厚みは、身体の線をどこで切るか

ここからが、枚数の話では出てこない部分です。重ねると厚みが増え、増えた厚みは必ずどこかの高さで身体の線を横切ります。

厚みが乗る高さ切れる線起きること逃がし方
肩の先肩幅の外側肩から先が外に広がり、首まわりが詰まって見える肩の上に厚い層を重ねず、内側の薄い層に移す
胸のいちばん出る位置上半身の最大幅横から見た輪郭が2段になるその高さの層だけ薄いものに替える
ウエストのいちばん細い位置縦の絞りくびれが埋まり、上半身が1本の筒になるここだけは最後まで薄く保つ
腰骨(上半身の裾)上下の境目境目と骨の位置が重なり、線が強く出る裾の位置を腰骨から3センチ以上ずらす
膝上脚の分割点脚が2つに分かれて見えるひざ頭より下か、ひざ上10センチ以上に寄せる

まとめると、厚みは体のいちばん出ている高さと、いちばん細い高さに乗せません。 それ以外の高さなら、同じ厚みでも線は切れません。厚い一枚を諦める前に、その一枚が今どの高さで止まっているかを見てください。上下の比の考え方そのものは上下の面積バランスにあります。

どちらとも取れるとき①|「着ぶくれする」を3つに切り分ける

着ぶくれという言葉は、原因の違う3つの状態をまとめて指しています。切り分けは、見る向きを変えるだけで済みます。

横から見る|厚みの位置

鏡に対して横を向き、腕を下ろして、首の付け根から腰までの輪郭を見てください。線が上から下まで1本なら通っています。途中で外に張り出して2段になっていたら、その高さに厚みが乗っています。

張り出している場所を指で押さえて、どの層が張っているかを確かめます。内側の層が張っているなら、その層だけを薄いものに替えてください。 外側を薄くしても、内側の張り出しはそのまま外に出ます。積む順番そのものの原則は着膨れしない重ね方に整理があります。

正面から見る|面の切れ目

正面に立って2歩下がり、上半身に縦の線が何本あるかを数えます。0本なら、重ねた厚みの全部が1枚ぶんの体積として読まれます。

ここは足すだけで直ります。前を開けた一枚を上に重ねると切れ目が1本入り、同じ厚みのまま、体感される体積が半分になります。 暖かさは減るどころか増えるので、この軸だけは失うものがありません。

ハンガーに掛けて見る|素材の落ち感

体から外して、ハンガーに掛けて正面から見ます。裾の幅が、肩幅より何センチ外に出ているかを見てください。

  • 0〜2センチ:体に沿います。厚みがあっても輪郭は増えません
  • 3〜5センチ:中間です。他の2つが通っていれば気になりません
  • 6センチ以上:張ります。厚み以上の体積が出ます

もう1つ、袖を横に持ち上げて手を離してください。1秒以内に下がりきるなら落ちる側、形が残るなら張る側です。張る側の一枚は、外側ではなく内側に置くと矛盾が消えます。

3つのうち当たっているのは、たいてい1つだけです。3つとも当たった一枚は、その冬は外側に使わないと決めてしまうほうが早く片づきます。

どちらとも取れるとき②|「暖かいけど野暮ったい」の正体

着ぶくれと野暮ったさは、同じ言葉で語られますが別の状態です。着ぶくれは横から見た体積の話で、野暮ったさは正面から見た面と質感の話です。

同じ3つの軸を使いますが、効く順番が逆になります。

  • 着ぶくれ:厚みの位置 → 落ち感 → 面の切れ目
  • 野暮ったい:落ち感 → 面の切れ目 → 厚みの位置

理由は距離にあります。張った面は光を広い面積で返すので、遠くからでも均一な塊に見えます。厚みの位置は輪郭の凹凸なので、近づかないと分かりません。だから判定は距離でもできます。3メートル離れても気になるなら落ち感か面、1メートルまで近づいて気になるなら厚みの位置です。

落ち感が原因と出たときの直し方は1つです。厚い一枚を内側に移し、外側を落ちる一枚に替える。枚数も暖かさも変わらないまま、外に出ている面だけが入れ替わります。

どちらとも取れるとき③|2つの原因が逆を向いた日

3つの軸のうち2つが同時に引っかかると、片方を直すともう片方が悪化します。この場合は動かす層を先に決めてください。

  • 厚みの位置は通っているが、落ち感がない:いちばん外の一枚だけを替えます。中は触りません
  • 落ち感はあるが、厚みが胸の高さに乗っている:いちばん内側の層を薄くします。外は触りません
  • 切れ目が0本だが、上に重ねると屋外の時間に対して厚すぎる:切れ目を中でつくります。前が開く中間層を1枚挟めば、外側を足さずに切れ目が1本入ります

共通の原則は1つです。動かすのは、いちばん外の一枚か、いちばん内の一枚のどちらかだけ。 中間の層は暖かさの担当なので、ここを動かすと今日の枚数そのものが崩れます。

同じ3枚を、条件別に組み替える

条件が変わると、同じ3枚の並びがどう入れ替わるかを見ます。枚数は3枚のまま固定です。

屋外30分・室温21度・脱ぐ回数1回。 屋外が長いので厚みは中間へ。外側は前が開いて風を止める一枚。内側は薄く保ち、切れ目は外側の1本。首は止まる時間が短ければ空けたまま、手首をふさぎます。

屋外7分・室温24度・脱ぐ回数4回。 屋外が短いので厚みは外側で足ります。室温が高いので、中の1枚は必ず脱げる形に。脱ぐ回数が多いので、かぶらずに済むものだけで組みます。3か所はどこもふさぎません。

屋外45分・外で止まる時間20分・室温19度・脱ぐ回数0回。 熱では埋まらない帯なので、厚みは中間に置いたまま首をふさぎます。床が冷えるなら足首も。手を使う予定があるなら手首は空けます。上半身の裾は腰骨から3センチずらしておくと、厚みが増えても境目が出ません。

3つを見比べると、変わっているのは厚みの高さと、ふさぐ場所だけだと分かります。枚数は1枚も動いていません。

出かける前の30秒|鏡の前で見る4か所

順番も決まっています。上から順に見てください。

  1. 横を向いて、首の付け根から腰までの輪郭が1本か
  2. 正面に戻って、上半身に縦の切れ目が1本以上あるか
  3. 腕を下ろして、脇と袖のあいだに指が何本入るか(2本までが目安)
  4. 椅子に座って、上半身の裾が腰の下でたまっていないか

4番目は立って鏡を見るだけでは分かりません。座ると布は必ず上に寄るので、立ち姿で通っていた裾が、座った瞬間に腰の上でふくらむことがあります。座る時間が長い日は、座った姿勢のほうで判定してください。

冬に一度だけやっておくと、毎朝が短くなる

手持ちの厚い一枚を全部ハンガーに掛けて、裾の張り出しを一度だけ測ります。肩幅より2センチ以内に収まるものが外側用、6センチ以上出るものが内側用です。一度分けてしまえば、朝に迷う場面がなくなります。季節ごとの考え方は冬の装い哲学にもまとめてあります。

よくある誤解

「枚数を減らせば着ぶくれは直る」 — 減るのは暖かさのほうが先です。直すのは枚数ではなく、厚みが乗っている高さと、面の切れ目の本数です。同じ枚数のまま解けます。

「厚いものほど野暮ったく見える」 — 野暮ったさを決めているのは厚みではなく落ち感です。目の詰まった厚い一枚は、薄くて張る一枚より輪郭が収まります。ハンガーに掛けて裾の張り出しを比べてください。

「全部ふさいだほうが暖かい」 — 首・手首・足首の3か所は、2か所までで体感がほぼ頭打ちになります。3か所目で増えるのは厚みだけです。

まとめ

冬の重ね方は、着こなし例を増やしても決まりません。決まるのは、今日の条件を5つ書き出したときです。

  • 決めるのは5つ:屋外の連続時間、室内の室温、コートを脱ぐ回数、残る枚数と面積、3か所のどこをふさぐか
  • 厚みを置く場所:屋外15分未満なら外側、15分を超えるなら中間
  • 切ってはいけない高さ:いちばん出ている高さと、いちばん細い高さ
  • 面の切れ目:0本なら1本つくる。暖かさを一切減らさずに体積だけ減らせます
  • 切り分け:横から見れば厚みの位置、正面から見れば面、掛けて見れば落ち感
  • 動かす層:いちばん外か、いちばん内のどちらか。中間は暖かさの担当なので触らない

5つの条件は一度覚えれば、翌朝からは書き出さなくても数えられます。手持ちを買い替えなくても、並べ替えるだけで今日の一日に合わせられます。

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— メグラシ編集部

よくある問い

Q. 枚数は決まったのに、どこに厚いものを置けばいいか分かりません
屋外にいる連続時間で決めます。1回の外出が15分未満なら、厚みは外側に置いてください。体が温まる前に着くので、外側で風を止めるだけで足ります。15分を超えるなら厚みを中間に移します。歩き始めて10分前後で自分の熱が上がってくるため、外側が厚いと着いたときに汗ばみ、そのあとの室内で冷えるからです。屋外が40分以上か、外で止まっている時間が10分以上あるなら、厚みは中間に置いたまま首元を1つ足してください。
Q. 室内が暑いか寒いかを、出かける前にどう見積もればいいですか
前回その部屋に入ったとき、10分後に手の甲がどうだったかで判定できます。手の甲が冷たいままなら室温20度未満で、中の枚数は減らさないでください。手のひらがうっすら湿ったなら23度以上で、コートを脱ぐだけでは足りません。中の1枚も脱げる形にしておく必要があります。もう1つ、暖房の熱は上に溜まるので、座る時間が長い部屋では足元が室温より2〜3度低くなります。室内が暖かい日ほど、厚みは上半身ではなく足元に回してください。
Q. 着ぶくれしているのか、ただ野暮ったいのか、自分で見分けられますか
見る向きを変えると分かれます。鏡に対して横を向いて、首の付け根から腰までの輪郭を見てください。線が途中で外に張り出して2段になっていれば着ぶくれで、原因は厚みが乗っている高さです。輪郭が1本のままなのに気になるなら、それは野暮ったさのほうで、正面から見たときの面の切れ目か、素材の落ち感が原因です。判定を足すなら距離でも切り分けられます。3メートル離れても気になるなら落ち感か面、1メートルまで近づいて気になるなら厚みの位置です。
Q. 首・手首・足首は、全部ふさいだほうが暖かいのではないですか
体感は足し算にはならないので、今日ふさぐのは2か所までにしてください。首をふさぐと体感がおよそ2〜3度、手首と足首はそれぞれ1〜2度上がりますが、3か所そろえたときの上がり方は2か所のときとほとんど変わりません。一方で厚みは3か所ぶん確実に増えます。選び方は予定で決まります。外で止まる時間が10分以上あるなら首、屋外が15分以上続くなら手首、座る時間が長い日や床が冷える部屋なら足首です。手を細かく使う日は、手首は空けてください。
Q. 厚い一枚を着ると脚が短く見えます。丈を変えるべきですか
変えるのは丈ではなく、厚みが切っている高さです。上半身の裾が腰骨の真上で止まっていると、上下の境目と骨の位置が重なって線が強く出ます。裾の位置を腰骨から3センチ以上ずらすだけで、同じ丈でも境目がぼやけます。もう1つ、膝上で厚みが切れると脚が2つに分かれて見えるので、ひざ頭より下か、ひざ上10センチ以上のどちらかに寄せてください。丈を全部買い替えなくても、この2か所をずらすだけで収まります。

— メグラシ編集部

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