コース料理の日の服装|皿の数から滞在時間を出して選ぶ

コースで食事をする日、選ぶ基準を店の格に置くと、途中でずれます。ずれは食事が始まってから、後半に出ます。
決め手は格ではありません。何分そこに座っているかです。
結論|見るのは店の格ではなく、座っている時間
コースの日に起きる困りごとは、店に入った瞬間には起きません。1時間半を過ぎたあたりから、順に出ます。
- ウエストが苦しくなる
- 腰の横に横じわが定着する
- 前かがみになるたび袖口が気になる
- 席を立つとき裾が寄ったままになる
どれも時間の関数です。だから最初に出すのは、滞在時間です。
皿の数から滞在時間を出す
計算は1つで足ります。
皿の数 × 15〜20分 = 滞在時間
15分側は進みの速い店、20分側はゆっくりした店です。どちらか読めないときは、間を取って17〜18分で計算してください。
| 皿の数 | 滞在時間の目安 |
|---|---|
| 4皿 | 70〜80分 |
| 5皿 | 85〜100分 |
| 6皿 | 100〜120分 |
| 7皿 | 115〜140分 |
| 9皿以上 | 150分以上 |
皿数は、予約時の案内でだいたい書かれています。書かれていないときの読み方は後半でまとめます。
90分・120分・150分超で、要求が変わる
滞在時間が出たら、3つの帯のどれに入るかを見ます。
**90分まで。**普段の食事と同じ判断で足ります。ウエストも横じわも、この長さでは表に出ません。段の判断だけしてください。
**90〜120分。**ウエストの余裕と、2時間後の横じわが効き始めます。この帯からは、素材と寸法の確認が要ります。
**150分超。**上の2つに加えて、立ち座りの回数が効きます。長い食事では席を立つ回数が増え、そのたびに全身が他の席の視界に入ります。
以下、効く順に見ていきます。
ウエスト|座って指2本
いちばん先に出るのがここです。しかも立って測ると必ず外します。
理由は姿勢です。座ると背骨が丸くなり、内臓の位置が下に動きます。立っているときと座っているときで、腹囲は数センチ変わります。立って測ってちょうどよかったものは、座ると足りません。
測り方はこうです。
- 椅子に座り、背もたれに軽く寄りかかる
- その姿勢のまま、ウエストの位置に指を縦に2本差し込む
- 抵抗なく2本入れば合格
**指1本しか入らないなら、後半で必ず苦しくなります。**逆に3本以上入るなら余りすぎで、座ったときに布が寄って横じわの元になります。
指2本が入らない一着しかない日は、ウエストの位置が体の線から離れている形を選んでください。腰で留めない形なら、この判定そのものが不要になります。
測る時刻にも気をつけてください。**朝に測った結果と、夕方に測った結果は違います。**一日動いたあとの体は、朝より腹囲がわずかに増えています。夜の食事に着ていく一着は、できれば夕方以降に測ってください。朝の状態で指2本ちょうどだったものは、夜には1本半になっていることがあります。
2時間後の横じわ|出る素材と出ない素材
次に出るのが、腰の横とひざの裏の線です。
家で確かめられます。15分の試験です。
- その服を着て、椅子に座る
- 15分そのままでいる(本を読むくらいの姿勢で)
- 立ち上がって、腰の横とひざの裏を見る
**10秒以内に線が消えれば、2時間座っても形は保たれます。**30秒たっても残るなら、食事の後半でその線が定着します。1分残るなら、席を立った瞬間に他の席から見えます。
この試験は、素材の名前ではなく実物で判定できるのが利点です。同じ素材名でも織り方と厚みで結果が変わるので、名前で決めないでください。
試験のときに1つだけ気をつける点があります。背もたれに寄りかかった姿勢で座ることです。背筋を伸ばして浅く座ると、腰の横に布が寄らないので線が出ません。食事の後半に取っている姿勢は、たいてい深く座って背もたれに預けた姿勢です。本番と同じ姿勢で測らないと、結果が甘く出ます。
線が残る一着をどうしても着たい日は、上に1枚重ねて腰の横を隠す形にしてください。ひざの裏は座っているあいだ見えないので、立ったときだけ気をつければ足ります。
前かがみの姿勢|袖口と胸元
コースでは、皿が来るたびに前かがみになります。皿数ぶん、この姿勢が繰り返されます。
このとき動くのが2か所です。
**袖口。**前かがみになると、袖口が皿とグラスの上を通ります。袖が手の甲にかかる長さだと、通るたびに位置を気にすることになります。手首の骨が見える長さなら、意識しなくて済みます。
広がりも同じです。手首まわりの周囲が手のひら2つぶんより広いと、動作のたびに触れます。広い袖の一着で行くなら、留められるものを1つ持っていってください。
**胸元。**前かがみになると、首元の開きは見た目より深くなります。立って鏡を見たときの開きと、座って前に傾いたときの開きは別物です。
確かめ方は簡単です。**座って、テーブルの高さに顔を近づけた姿勢で鏡を見る。**その角度で気になるなら、当日も気になります。中に1枚足すか、開きの浅い一着に替えてください。
中座の回数|立ち座りで崩れないか
150分を超える食事では、席を立つ回数が増えます。そして立ったときは、座っているときより多くの人の視界に入ります。
確かめるのは3つです。
- 立ち上がったとき、裾が自然に落ちるか(手で直さないと落ちない形は毎回直すことになる)
- 腰まわりに布が寄ったままにならないか
- 上半身が座り皺のまま立たないか
3つとも通れば、何回立っても見え方は変わりません。ひとつ落ちるなら、立つ回数の少ない席(通路側でない席)を選ぶか、直しやすい形に替えてください。
早見表|滞在時間と、確かめる場所
| 滞在時間 | 確かめる場所 |
|---|---|
| 〜90分 | 段の判断だけ |
| 90〜120分 | ウエスト(座って指2本) |
| 120〜150分 | +15分試験、袖口の長さ |
| 150分〜 | +立ち座りで形が戻るか |
表は追加される順を示しているだけです。**下の帯は上の帯を含みます。**150分の食事では、4つ全部を確かめてください。
皿数がわからないときの読み方
案内に皿数が書かれていない店もあります。そのときは、別の3つから推定できます。
- 選べる時間の枠が2つ以上ある(二部制なら、1枠あたりの上限が滞在時間そのもの)
- 「◯時間制」と書かれている(そのまま使えます)
- 予約の開始時刻が1つしかない(一斉に始めて一斉に終わる形なので、長い側に寄ります)
どれも見つからないときは、**120分で計算してください。**これがいちばん外れの少ない中間値です。90分と読んで150分だった場合の困り方より、150分と読んで90分だった場合のほうが軽く済みます。
どちらとも取れるとき|長いか短いか読めない日
滞在時間が読めない日は、長い側の基準で選んで、短い側でも浮かない形にしてください。
具体的にはこうです。
- ウエストは座って指2本に合わせる(短い食事でも困りません)
- 15分試験を通ったものを選ぶ(短い食事なら、なお崩れません)
- 袖は手首が出る長さにする(長さは時間と関係なく扱いやすい)
この3つは、短い食事のときに不利にならない項目です。だから読めない日は全部通しておいて構いません。
逆に、長い側でだけ効いて短い側では不要な項目もあります。立ち座りの確認と、上に重ねる一枚です。これは席を立つ回数が読めてから決めれば足ります。
昼のコースと夜のコースで変わるところ
同じ皿数でも、昼と夜では滞在時間が変わります。昼のほうが短くなります。
理由は、昼は次の予約が控えていることが多く、店側の進みが速くなるためです。同じ7皿でも、昼は115分、夜は140分に寄ります。
だから、昼のコースは1つ下の帯で計算してください。逆に夜は1つ上の帯です。
もうひとつ、昼と夜で変わるのが横じわの見え方です。昼は自然光が入るので、腰の横の線が影になって出ます。夜の照明では同じ線がほとんど見えません。15分試験は、昼のコースのほうが厳しく効きます。
同じ皿数でも、進み方で滞在時間が変わる
皿の数だけで計算すると、20〜30分ずれることがあります。ずれる理由は3つです。
**ひとつ、皿と皿のあいだの空き時間。**同じ7皿でも、次が出るまでの間が短い店と長い店があります。間が長いほど滞在は延びます。予約時に「◯時間程度」と書かれているなら、その数字を優先してください。
**ふたつ、人数。**同じ皿数でも、人数が増えると全員に配り終わるまでの時間が延びます。2人と6人では、1皿あたり数分の差がつき、7皿なら合計で20分以上変わります。4人を超える日は、計算結果に20分足してください。
**みっつ、その日の混み具合。**満席の日は配膳の間隔が延び、空いている日は縮みます。予約が取りにくかった日ほど、長い側で計算するのが正確です。
この3つを踏まえた実務的な決め方はこうです。**計算で出た数字を、そのまま1つ上の帯で扱う。**7皿で120分と出たなら、150分の帯の条件まで通しておく。余分に通した条件は、短く終わったときに不利になりません。
前後に予定を入れるかどうかで、選び方が変わる
滞在時間が読めたら、その前後をどう使うかも決まります。ここが服の選び方に返ってきます。
**前に予定がある日。**食事の前に何時間か動いていると、席に着く時点ですでに横じわが入っています。15分試験を通った素材でも、3時間動いたあとでは結果が違います。前に予定がある日は、線の残りにくい素材に寄せるか、上に1枚重ねて腰の横を隠す形にしてください。
**あとに予定がある日。**長い食事のあとは、座り皺が全身に残っています。150分の食事のあとにそのまま次の場所へ行くなら、立ったときに形が戻るかの確認が必須になります。ここが通っていないと、次の場所で直す時間が要ります。
**前後に何もない日。**このときだけ、条件をひとつ緩められます。線が残る素材でも、席を立つのが最後の1回だけなら影響は限られます。
コースの日にやりがちな3つ
**ひとつ、立って寸法を合わせる。**ウエストは座って測ってください。立って合っているものは、座ると足りません。
**ふたつ、素材を名前で決める。**同じ素材名でも、織り方と厚みで15分試験の結果は変わります。実物で確かめてください。
**みっつ、始まりの見え方だけで選ぶ。**店に入った瞬間の印象は、その日の2時間のうち5分です。残りの115分は、座った姿勢で見られています。座った姿を鏡で1度見ておくだけで、選ぶ基準が変わります。
まとめ|時間が出れば、確かめる場所は決まる
- 見るのは店の格ではなく、皿の数 × 15〜20分で出る滞在時間
- 90分までは普段どおり。120分からウエストと横じわが効く
- ウエストは座って指2本。立って測ると外す
- 横じわは15分試験で判定。立って10秒で消えれば合格
- 袖は手首が出る長さ。前かがみのたびに効く
- 150分超なら、立ち座りで形が戻るかまで確かめる
- 皿数が読めない日は120分で計算する
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— メグラシ編集部
よくある問い
- Q. コースの日の服装は、どう決めればいいですか
- 皿の数から滞在時間を出して、そこから決めてください。皿1つあたり15〜20分が目安です。5皿なら90分前後、7皿なら120分前後、9皿を超えると150分を超えます。90分までなら普段の判断で足ります。120分を超えるところから、ウエストの余裕と2時間後の横じわが効き始めます。皿数は予約時の案内で確かめられます。
- Q. ウエストの余裕は、どこで測ればいいですか
- 座った状態で測ってください。基準は、座って腰まわりに指2本が縦に入ることです。立って測ると、座ったときに足りなくなります。座ると背骨が丸くなり、腹囲は立っているときより数センチ増えるためです。指1本しか入らないなら、食事の後半で必ず苦しくなります。指3本以上入るなら、座ったときに布が余って横じわの原因になります。
- Q. 2時間座っても形が崩れない素材は、どう見分けますか
- 家で15分の試験ができます。その服を着て椅子に座り、15分そのままでいてから立ち上がってください。腰の横とひざの裏に出た線が10秒以内に消えるなら、2時間座っても形は保たれます。30秒たっても残るなら、食事の後半でその線が定着します。判断がつかない素材は、この試験をしておくと当日迷いません。
- Q. 長いコースのとき、袖はどうすればいいですか
- 手首が出る長さにしてください。コースでは前かがみの姿勢が繰り返し起き、そのたびに袖口が皿やグラスの上を通ります。袖口が手の甲にかかる長さだと、通るたびに気をつける必要が出ます。手首の骨が見える長さなら、袖の位置を意識せずに済みます。袖の広がりも同じで、手首まわりが手のひら2つぶんより広いと、動作のたびに触れます。
- Q. 席を立つ回数が多そうな日は、何を変えればいいですか
- 立ち座りで形が戻るかどうかを優先してください。長い食事では席を立つ回数が増え、そのたびに全身が他の席から見えます。確かめるのは3つです。立ち上がったときに裾が自然に落ちるか、腰まわりに布が寄ったままにならないか、上半身が座り皺のまま立たないか。この3つが通れば、何回立っても見え方は変わりません。
— メグラシ編集部





