バイキングの服装|皿を持って何往復するかで決める

取り分け形式の食事の日、装いを座ったときの見え方で選ぶと、当日の大半でずれます。
この形式の特徴は、座っている時間と同じくらい立って歩いていることです。しかもそのあいだ、片手は皿でふさがっています。
結論|座る時間ではなく、立って歩く回数で決まる
まず数えるのは往復回数です。取り分け形式では、1人あたり4〜7往復するのがふつうです。飲み物を取りに行く分を入れると、これより増えます。
1往復ごとに起きることは決まっています。
- 立ち上がる
- 片手(または両手)が皿でふさがる
- 料理台の前で前かがみになる
- 台の列に沿って横向きに移動する
- 皿を持ったまま席に戻る
この5つを4〜7回繰り返しても、直す動作が要らない形。それが条件です。
往復回数を数える|1人あたり4〜7回
回数は、食事の性格で決まります。
| 食事の性格 | 往復回数の目安 |
|---|---|
| 朝の食事 | 2〜4回 |
| 昼の食事 | 3〜5回 |
| 夜の食事 | 5〜7回 |
| 夜で滞在が長い日 | 7回以上 |
回数が多いほど、直す動作の回数も増えます。4回までなら1つくらい不便があっても耐えられますが、7回になると同じ不便が7回起きます。
夜の食事や、滞在の長い日ほど、下に挙げる条件を厳しく見てください。
片手がふさがる、という前提
この形式のいちばん大きな制約はここです。片手が使えません。
普段なら無意識にやっている動作が、全部できなくなります。
- 袖口を上げ直す
- 肩から落ちたバッグを戻す
- 開いた羽織りの前を合わせる
- 髪を耳にかける
これらが要る形の装いは、往復のたびに立ち止まることになります。**要らない形にしておく。**これが基本の考え方です。
確かめ方はひとつです。**両手で皿を持った姿勢のまま、家の中を10歩歩いてみる。**このあいだに直したくなる場所が出たら、当日は往復の回数ぶん同じことが起きます。10歩で何も出なければ、その形はこの日に耐えます。皿の代わりに、両手で持てる平らなものなら何でも構いません。
袖|手首から先が全部出ているか
皿を持つと、腕は前に水平に固定されます。この姿勢では、袖口は重力で手のほうへ下がります。
だから条件は、下がっても手の甲に届かないことです。基準はこうです。
- 手首の骨が完全に見えている長さなら合格
- 手首の骨に袖口がかかっているなら、下がって手の甲に届く
- 袖を折り返して調整するのは不可(片手では戻せない)
広がりも見てください。手首まわりが手のひら2つぶんより広い袖は、料理台の前で台の縁や取り分け用の道具に触れます。広い袖の一着で行くなら、留められるものを1つ持っていくか、往復のあいだだけ上に何か重ねてください。
羽織り|前が留まるか、置いていくか
羽織りには2種類あります。前が留まるものと、留まらないものです。
留まらないものは、料理台の前で前かがみになったときに必ず開きます。開いた前は台の縁に触れ、そのまま横に移動すると、列に沿って触れ続けます。
判断はこうです。
- 前が留まる:往復のあいだ留めて、席に戻ってから外す
- 前が留まらない:席の椅子に置いていき、往復は身軽に行く
置いていくなら、椅子にかけたときに床へ垂れない大きさかどうかも見てください。垂れる大きさのものは、席の背もたれではなく荷物のほうに収めます。
会場が寒くて羽織りを外せない日は、前が留まるものを最初から選ぶしかありません。この判断は当日にはできないので、出発前に決めてください。
バッグ|肩から離れない形にする
片手がふさがっている状態で、**肩から落ちるバッグはいちばん困ります。**落ちるたびに肩を上げ、それでも戻らなければ立ち止まることになります。
条件は3つです。
- 肩にかけたとき、前に傾いても落ちないこと
- 前かがみになったとき、体の前に回り込まないこと
- 席に置いたとき、椅子か足元に収まる大きさであること
いちばん確実なのは、往復のあいだ席に置いていくことです。ただし置いていけるかどうかは会場の性格によります。置いていけない日は、体に沿って留まる形を選んでください。
体に沿って留まる形かどうかは、家で確かめられます。**バッグをかけた状態で、床のものを拾う姿勢を1度取る。**このとき前に落ちてこなければ、料理台の前で前かがみになっても回り込みません。落ちてくるなら、長さを詰めるか、別の形にしてください。この確認は10秒で済み、当日の往復回数ぶんの手間を消します。
手で持つ形のバッグは、この日に限っては向きません。片手が皿、もう片手がバッグになると、取り分け用の道具を持つ手がなくなります。
丈と前身頃|料理台の高さと干渉しない
料理台の天板は、たいてい腰から胸のあいだの高さにあります。前かがみになると、上半身の前側がこの高さに近づきます。
見るのは2か所です。
**首元。**前かがみになると開きは見た目より深くなります。座って前に傾いた姿勢で鏡を見て、気になるなら中に1枚足してください。
**前身頃に垂れるもの。**首元から下がる長いもの、腰から下がる長いひも。こういうものは、前かがみになると台の上に届きます。この日は、体に沿って留まるものだけにしてください。
裾の丈については、床まである長さでも問題は起きません。むしろ困るのは、歩くときに脚のあいだで絡む形です。歩幅を狭められる形かどうかを、家で1度歩いて確かめてください。
後ろ姿と歩く姿が見られる
座っている食事なら、見られるのは正面と横だけです。取り分け形式では、歩く姿と後ろ姿が繰り返し見られます。
しかも歩いているときは、座っているときより広い範囲から見られます。近くの席だけでなく、会場の反対側からも視界に入ります。
だから、この形式で効く場所は座る食事と違います。
| 見られる場所 | 座る食事 | 取り分け形式 |
|---|---|---|
| 正面(上半身) | よく見られる | ふつう |
| 横(袖と姿勢) | ふつう | よく見られる |
| 後ろ姿 | ほぼ見られない | よく見られる |
| 足元 | ほぼ見られない | よく見られる |
**後ろ姿と足元が、この日だけ上がります。**背中側にたるみが出ていないか、靴が歩ける形かを、出かける前に見てください。
確かめ方は1つです。**鏡に背を向けて立ち、振り返らずに肩越しに見る。**このとき、腰まわりに横向きの線が入っていないか、上半身の裾が片側だけ上がっていないかを見ます。座ってから立ったときにこの2つが出やすいので、一度座って立ってから見ると本番に近い状態になります。
早見表|往復回数と、効く場所
| 往復回数 | 通しておく条件 |
|---|---|
| 2〜4回 | 袖口の位置 |
| 5回前後 | +羽織りの前が留まるか |
| 7回以上 | +バッグが落ちないか、後ろ姿 |
表は追加される順です。**下の帯は上の帯を含みます。**回数が読めない日は、7回以上の欄で組んでおけば全部の場合に耐えます。
熱と湯気の通り道を歩く
料理台の列には、温かいものが並ぶ帯があります。その前を通ると、湯気と熱が上向きに当たります。
これが服に与える影響は2つです。
**ひとつ、においが残る。**起毛したもの、目の粗い編み地、厚みのあるものは、繊維の隙間に空気を抱えるぶん残りやすくなります。表面が平らで目の詰まったものは残りにくく、帰宅後に風を通すだけで戻ります。
**ふたつ、湿気で形が変わる。**張りで形を作っている素材は、湿気を吸うと一時的に落ちます。往復を重ねるほど、この影響は積み上がります。
対処は1つで、上に1枚重ねて、その1枚だけが空気に触れる形にすることです。中の一着は守られます。重ねる1枚は、帰宅後に風を通せるものにしてください。
どちらとも取れるとき|席から台までが読めない日
会場の広さも、席から料理台までの距離も、当日まで読めないことがあります。
このときは、遠い前提で組んで、近くても不利にならない形にしてください。
遠い前提で効く条件は3つです。
- 袖口が手首より上にある
- 羽織りの前が留まる(または置いていける)
- 歩幅を狭められない形
この3つは、席から台まで数歩しかない日でも不利になりません。だから読めない日は全部通しておいて構いません。
反対に、**近い前提で組むと取り返しがつきません。**留まらない羽織りで行って会場が広かった日は、往復のたびに前を押さえることになります。
朝の食事と、夜の食事で変わるところ
同じ形式でも、朝と夜では条件が2つ変わります。
**往復回数。**朝は2〜4回、夜は5〜7回です。朝は袖口だけ通しておけば足りますが、夜は3つ全部が要ります。
**装いの段。**朝は同じ宿に泊まっている人だけが会場にいるので、平均は低めです。夜は外から来る人が混ざり、平均が上がります。朝より1段上に置くと、夜の会場になじみます。
段を上げるときも、歩く条件を崩さないことが先です。段を上げるために袖の広い一着を選ぶと、往復のたびに触れます。段は色の濃さと首元で上げてください。この2か所は、歩く条件に影響しません。
足元|同じ床を何度も往復する
往復回数がそのまま歩数になる形式なので、足元の条件は他の食事の席より重くなります。
見るのは3つです。
**ひとつ、床の性質。**この形式の会場は、床が硬く平らなことが多く、しかも料理台の周りは濡れていることがあります。接地面が平らで滑りにくいものが条件です。細く高い接地面は、皿を持った状態でバランスを取り直しにくくなります。
**ふたつ、脱げないこと。**かかとが固定されない形は、往復のたびに歩き方が変わります。片手がふさがっているので、脱げかけたときに直せません。かかとが留まるか、甲がしっかり押さえられているかを見てください。
**みっつ、長く履いても形が変わらないこと。**朝の食事なら短時間ですが、夜の長い食事では2時間以上その靴でいます。座っているあいだも脱げないなら、そのまま履き続けることになります。
なお、足元はこの形式でいちばんよく見られる場所のひとつです。歩いている姿は他の席から見えるので、上半身だけ整えて足元を外すと、そこだけが浮きます。歩ける条件を満たしたうえで、上半身と段をそろえてください。
取り分け形式でやりがちな3つ
**ひとつ、座ったときの見え方だけで選ぶ。**この形式では歩く姿のほうが長く見られます。順番を逆にしてください。
**ふたつ、留まらない羽織りで行く。**料理台の前では必ず開きます。留まるものにするか、席に置いていくかを先に決めてください。
**みっつ、手で持つバッグを選ぶ。**片手が皿でふさがるので、もう片手をバッグに使うと、取り分け用の道具を持つ手がなくなります。
まとめ|歩く回数が読めれば、条件は決まる
- 決めるのは座る時間ではなく、立って歩く往復回数(1人4〜7回)
- 前提は片手がふさがっていること。直す動作が要らない形にする
- 袖は手首の骨が完全に見える長さ
- 羽織りは前が留まるものか、席に置いていく
- バッグは肩から落ちない形。手で持つ形は向かない
- 見られるのは後ろ姿と足元。座る食事とは効く場所が違う
- 読めない日は遠い前提で組む。近くても不利にならない
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— メグラシ編集部
よくある問い
- Q. 取り分け形式の食事の日は、どんな服装が向いていますか
- 立って歩く回数から決めてください。1人あたり4〜7往復するのが一般的で、そのあいだずっと片手は皿でふさがっています。だから条件は3つです。袖口が手首より上にあること、羽織りの前が留まること、バッグが肩から落ちないこと。この3つが通れば、往復のあいだに直す動作が要りません。座ったときの見え方は、そのあとで決めて足ります。
- Q. 袖はどのくらいの長さがいいですか
- 手首から先が全部出る長さにしてください。皿を持つと腕は前に水平に固定され、袖口は自然に手のほうへ下がります。このとき直す手がありません。袖口が手首より上にあれば、下がってきても手の甲には届きません。広がりも同じで、手首まわりが手のひら2つぶんより広い袖は、料理台の前で台や取り分け用の道具に触れます。
- Q. 羽織りは着ていったほうがいいですか
- 前が留まるものだけにしてください。留められない羽織りは、料理台の前で前かがみになったときに必ず開き、台の縁に触れます。留められる羽織りなら、往復のあいだだけ留めて、席に戻ってから外せます。留められないものしかない日は、席の椅子に置いていき、往復のときだけ身軽な状態にするほうが確実です。
- Q. 料理の前を通ると、においが服に残りますか
- 素材と表面の状態で残り方が変わります。起毛したもの、目の粗い編み地、厚みのあるものは、繊維の隙間に空気を抱えるぶん残りやすくなります。表面が平らで目の詰まったものは残りにくく、帰宅後に風を通すだけで戻ります。においを気にする日は、上に1枚重ねて、その1枚だけが空気に触れる形にしてください。中の一着は守られます。
- Q. 座ったときの見え方は、どこまで考えればいいですか
- 立って歩く条件を先に通してから考えてください。取り分け形式では、席に座っている時間と同じくらい、立って歩いている姿が他の席から見えます。しかも歩く姿は、座っている姿より広い範囲から見られます。だから優先順位は、歩く条件が先、座る見え方があとです。両立しないときは、歩く条件を取ってください。
— メグラシ編集部





