デニムワイドパンツコーデがだらしない|上の生地・裾・靴で直す

**いま履いているデニムワイドパンツのまま、全身が映る鏡の前に立ってみてください。**だらしなく見えるとしたら、原因はパンツそのものより、上の生地・裾の止まる位置・靴の3か所のどこかにあります。
デニムは、ワイドパンツの中でもっともカジュアル寄りの生地です。布の表面に色の濃淡があり、洗うたびに柔らかくなり、裾の始末もラフなものが多い。そこに、ゆるい上と、布がたまる丈と、甲まで隠れない軽い靴が重なると、全体が部屋着のほうへ寄っていきます。
選び方そのものはワイドデニムコーデ|生地の厚みとトップスの裾位置にまとめてあります。この記事は、手持ちの1本を履いてだらしなく見えた日の直し方だけを扱います。
結論:3か所のうち2か所を締めれば、1か所はゆるくていい
デニムワイドパンツの見え方は、次の3か所で決まります。
| 場所 | ゆるく見える状態 | 締まって見える状態 |
|---|---|---|
| 上の生地 | けばだつ・毛玉・伸びた首 | 表面が平ら・首が詰まっている |
| 裾の止まる位置 | 床について、甲に布がたまる | 床から1〜3cm上で止まる |
| 靴 | 甲が大きく見える・薄くて軽い | 甲が覆われる・底に厚みがある |
3か所ぜんぶを締める必要はありません。**2か所が締まっていれば、残りの1か所はゆるいままで釣り合います。**むしろ3か所ともきっちりさせると、デニムを選んだ意味が薄れて、よそゆきのパンツを履いたような硬さが出ます。
逆に、3か所のうち2か所以上がゆるいと、全体がだらしない側へ傾きます。朝の鏡で見るのは、この「ゆるい場所がいくつあるか」の数だけです。
鏡の前で30秒|どこがゆるいかを見分ける
全身が映る鏡の前で、次の順に見てください。スマートフォンで全身を撮って、画面を小さくして見るとさらに分かりやすくなります。
- **足元から見る。**裾が床に触れていないか、靴の甲の上に布が何段にたまっているか
- **腰まわりを見る。**上の裾が、パンツのいちばん幅のある場所にかぶっていないか
- **上の表面を見る。**光が当たる側の肩で、毛羽や毛玉が白っぽく浮いていないか
見る順番を足元からにしているのは、デニムワイドパンツのだらしなさがいちばん出やすいのが裾だからです。上の表面は、近くで見ないと気づかないことが多いので最後にします。
横向きにも一度立ってください。正面では気にならなかった裾のたまりが、横から見ると靴のかかとの後ろで大きく折れていることがあります。
見終わったら、ゆるかった場所に指を折って数えます。0か1なら、そのまま出かけて構いません。2なら、どれか1か所を直します。3なら、裾か靴のどちらかを先に直してください。上だけ替えても、足元の2か所がゆるいままでは印象が変わりにくいからです。
鏡が全身を映せない場合は、床に置いた鏡を少し離れて見るか、窓ガラスに映すと代わりになります。大事なのは、足元から頭までを一度に視界に入れることです。部分だけを見ていると、全体のゆるさには気づきにくくなります。
デニムのワイドが、ほかのワイドパンツよりゆるく見えやすい理由
同じ形のワイドパンツでも、きれいめの化繊やウールのものより、デニムのほうがだらしなく見えやすい。理由は3つあります。
1つめは、生地の表面に色の濃淡があることです。デニムは縦糸だけが染まっていて、こすれた場所から白く抜けていきます。その抜けた場所が、膝や太もも、裾の折れ目に出るので、布の動きがそのまま「使い込んだ感じ」として見えます。
2つめは、洗うたびに生地が柔らかくなることです。買ったばかりの硬いデニムは、ワイドでも筒の形を保ちます。何度か洗うと布が落ちて、裾のたまりが増えます。去年は平気だった1本が今年だらしなく見えるのは、たいていこれです。
3つめは、裾の始末です。切りっぱなしや、太い糸で縫った始末は、デニムらしさの一部ですが、カジュアルに寄せる力が強い。上と靴がゆるいと、この裾が全体をまとめて部屋着側へ引っぱります。
症状別の早見表
鏡で気になった場所から、原因と直し方を引いてください。
| 気になった見え方 | いちばん多い原因 | 先に直す場所 |
|---|---|---|
| 全体が部屋着っぽい | 上がスウェットや伸びたTシャツ | 上の生地 |
| 足元がもたつく | 裾が甲に2段以上たまっている | 裾 |
| 裾が汚れて見える | 裾が床に触れて、すり切れている | 裾 |
| 腰まわりがもったりする | 上の裾がパンツの幅のある場所にかぶる | 上の裾の位置 |
| 重心が下がって見える | 裾がたまり、靴が見えない | 裾と靴 |
| 上半身だけ大きく見える | 上もゆったり、首も開いている | 上の形 |
| 靴だけ浮いて見える | 靴が薄く軽い、甲が大きく見える | 靴 |
| 色がぼやける | デニムと上の色の明るさが近い | 上の色 |
| 生地がくたっとして見える | 洗いを重ねて布が落ちた | 上と靴で締める |
| 膝だけ白っぽい | 色落ちが膝に集まっている | 上の丈を長めに |
| ベルトまわりが雑に見える | ベルトなしでウエストが波打つ | ウエスト |
| 羽織ると急に重い | 上着も丈が長くゆったり | 上着の丈 |
表の右端に「裾」が多いのは、偶然ではありません。デニムワイドパンツのだらしなさは、半分以上が裾から始まっています。
直す順番|裾→靴→上の生地
3か所のうち、どこから手をつけるかにも順番があります。
| 順番 | 場所 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | 裾 | 一度決めれば毎日効く。ほかの2か所の見え方も変える |
| 2 | 靴 | 裾と一緒に決まる。裾の丈が変わると合う靴が変わる |
| 3 | 上の生地 | 毎日替わる場所。裾と靴が決まっていれば選びやすい |
裾を最初にするのは、裾がほかの2か所の見え方まで動かすからです。裾がたまったままだと、どんな靴を合わせても甲が見えず、どんな上を着ても重心が下がって見えます。裾を先に決めれば、靴と上の選び方が一気に絞れます。
裾①|靴を履いて、床から何cmで止まっているか
裾の丈は、裸足ではなく、いちばんよく合わせる靴を履いた状態で測ってください。デニムワイドパンツは、靴を履くと甲の上に布が乗るので、裸足で合わせた丈より1〜2cm長く見えます。
| 床からの高さ(かかと側) | 見え方 | だらしなさ |
|---|---|---|
| 床につく | 裾が地面をこする | 強い |
| 0〜1cm | 甲に布が2段たまる | やや強い |
| 1〜2cm | 甲に布が1段乗る | ふつう |
| 2〜3cm | 甲の上で布がまっすぐ落ちる | 弱い |
| 3〜5cm | 靴の甲がはっきり見える | 弱い |
| 5〜8cm | くるぶしが見え始める | 弱い(軽く見える) |
| 8cm以上 | 丈の短いワイドとして見える | 弱い(別の形) |
| 前は2cm・後ろは床につく | 後ろだけすり切れる | 強い |
| 左右で差がある | 片側だけたまる | 中くらい |
| 座ると床につく | 立つと問題ない | 座る場面で強い |
目安は、かかと側で床から1〜3cm上、甲に乗る布が指1本ぶんまでです。これより長いと、歩くたびに裾が靴の後ろで折れて、布が段になります。
前と後ろで高さが違うときは、後ろの高さで合わせてください。後ろがすり切れると、裾の色がそこだけ白く抜けて、遠くからでも目に入ります。
裾②|裾の始末で、カジュアルの強さが変わる
同じ丈でも、裾の始末が違うと見え方が変わります。自分の1本の裾がどれかを見てください。
| 裾の始末 | カジュアルの強さ | だらしなく見えないための条件 |
|---|---|---|
| 細い糸で縫った始末 | 弱い | 丈が合っていれば、ほかは自由 |
| 太い糸で縫った始末 | 中くらい | 上を平らな生地にする |
| うねりの出た縫い目 | 中くらい | 靴を甲の覆われたものにする |
| 切りっぱなし | 強い | 上と靴の両方を締める |
| 外への折り返し(細め) | 中くらい | 折り返しの幅を3cm以内に |
| 外への折り返し(太め) | 強い | 上をきれいめにそろえる |
| 裾のほつれ・すり切れ | 強い | 糸を切りそろえるか、丈を詰める |
| 内側に折り込んで留めたもの | 弱い | 留めたところが外から見えないように |
切りっぱなしの1本は、それだけでカジュアルの側に大きく寄ります。**切りっぱなしの日は、上と靴の2か所を両方締めてください。**3か所のうち1か所がすでにゆるい状態から始まっているからです。
裾を詰められないときの直し方
お直しに出す時間がない、長めの丈を別の日に履きたい、という場合は、裾を詰めずに直します。
内側に一度折り込んで、布用の両面テープか安全ピンで留める方法がいちばん手早くできます。折り込む幅は、床から2cm上に裾が来るところまで。デニムは厚いので、折り込んだ部分がふくらんで見えることがあります。そのときは、脇の縫い目の位置だけで留めて、前と後ろは折り目を手で押さえるだけにすると、ふくらみが目立ちません。
外に折り返す方法もありますが、デニムの裏の色が見えるので、カジュアルが一段強くなります。だらしなさを減らしたい日は、内側に折るほうを選んでください。
もう一つは、靴で受ける方法です。次の2つの項目で説明します。
靴①|甲がどれだけ見えるか
デニムワイドパンツに合わせる靴で、いちばん効くのは甲の見え方です。甲が広く見える靴は軽く、覆われている靴は重く見えます。
裾が床から2〜3cmに収まっている日は、甲の見える靴でも釣り合います。裾に布が1段たまる日は、甲の覆われた靴にすると、たまった布が靴の上に乗って落ち着きます。**甲が大きく見える薄い靴と、たまった裾の組み合わせが、いちばんだらしなく見えます。**裾が靴に乗り切らず、床に向かって広がるからです。
靴をパンツに合わせるのではなく、その日の裾の丈に合わせて選ぶ。こう決めておくと、朝迷う時間が減ります。
確かめ方は簡単です。靴を履いて鏡の前に立ち、つま先が裾から何cm出ているかを見てください。つま先が3cm以上出ていれば、甲の見える靴でも足元は締まって見えます。1cmも出ていないときは、裾が靴を飲み込んでいる状態なので、甲の覆われた靴か底の厚い靴に替えるか、裾を上げます。
靴②|つま先の形と底の厚み
靴の形ごとに、デニムワイドパンツとの相性をまとめました。
| 靴 | 甲の見え方 | 合う裾の丈 | 注意すること |
|---|---|---|---|
| 甲の覆われた革靴 | ほぼ見えない | 1〜3cm | 底が薄いと裾が乗り切らない |
| 厚めの底のスニーカー | 半分見える | 2〜3cm | ひもを締め、かかとを踏まない |
| 薄い底のスニーカー | 半分見える | 3〜5cm | 裾を短めにしないと埋もれる |
| 甲の浅いパンプス | 大きく見える | 3〜5cm | 裾がたまるとだらしなく見える |
| 先の細いパンプス | 大きく見える | 2〜4cm | 裾幅が広いと先が隠れる |
| ショートブーツ | 見えない | 1〜3cm | 筒が裾の中に収まるか |
| サイドゴアのブーツ | 見えない | 1〜3cm | 甲に乗る布が段にならないか |
| ローファー | 3分の1ほど見える | 2〜3cm | 靴下の色をパンツか靴に寄せる |
| サンダル(秋の初め) | 大きく見える | 5cm前後 | 10月以降は季節とずれる |
| つっかけ型の靴 | かかとが見える | 3〜5cm | 裾と組むと部屋着に寄りやすい |
底の厚みは、2〜3cmあると裾の布を受け止めやすくなります。厚みのない靴を選ぶ日は、裾を床から3cm以上に上げて、甲の上に布を乗せないようにしてください。
秋冬の靴|ブーツを合わせる日
10月の後半からは、ブーツを合わせる日が増えます。ショートブーツは、甲が覆われていて底にも厚みがあるので、デニムワイドパンツのだらしなさを抑える側に働きます。
確かめるのは、ブーツの筒が裾の中に収まっているかです。歩いたときに裾の中でブーツの筒が引っかかると、裾が片側だけ持ち上がって止まり、ゆがんだ形のまま戻りません。鏡の前で10歩歩いて、裾が左右とも同じ位置に戻るかを見てください。戻らないときは、筒の細いブーツにするか、裾を1cm長めにして筒を覆い切るかのどちらかです。
足首の見えないブーツの日は、靴下の色は気にしなくて構いません。見えるのは裾とブーツの境目だけなので、そこで色がつながっているかを見ます。
上の生地①|表面が平らか、けばだっているか
裾と靴が決まったら、最後に上を見ます。デニムワイドパンツと組んだときに見え方を分けるのは、形より表面です。
窓際で上の服の肩を斜めに光に当ててみてください。表面に毛羽が立って白く光るもの、毛玉がついているもの、洗いじわが残っているものは、ゆるい側に数えます。
| 上の服 | 表面 | デニムワイドと組んだとき |
|---|---|---|
| 目の詰んだ薄手ニット | 平ら | 締まる |
| 張りのある綿のシャツ | 平ら | 締まる |
| とろみのあるブラウス | 平ら・落ち感 | 締まる(柔らかく見える) |
| 襟つきのポロ型ニット | 平ら | 締まる |
| 厚手のざっくりニット | 凹凸が大きい | 中くらい(裾と靴を締める) |
| 新しいスウェット | やや平ら | 中くらい |
| 首の伸びたスウェット | けばだつ | ゆるい |
| 厚手の無地Tシャツ | 平ら | 中くらい |
| 薄手で伸びたTシャツ | 波打つ | ゆるい |
| 毛玉の目立つニット | けばだつ | ゆるい |
厚手のざっくりニットは、表面に凹凸はありますが、編み目が整っていればだらしなくは見えません。ただ、量が多いので、裾と靴の2か所を締めて釣り合いを取ります。
上の生地②|上の裾をどこで止めるか
上の裾が止まる位置も、腰まわりの見え方を左右します。
| 上の裾の位置 | 見え方 | 合わせ方 |
|---|---|---|
| ウエストの位置(入れる) | 腰まわりがすっきりする | ベルトかウエストの形を見せる |
| 腰骨の少し上 | 軽く見える | 短い丈の上ならそのまま |
| 腰骨ちょうど | 中くらい | 上を平らな生地に |
| 腰骨の下〜お尻の中ほど | 重心が下がる | 前だけ5cm入れる |
| お尻が隠れる | 上が主役になる | 裾を床から3cm上げる |
| 太ももの中ほど | ワンピースに近い | 首元と足元を詰める |
| 前だけ入れて後ろは出す | 腰まわりに段ができる | 前の入れる幅を5cm前後に |
| 片側だけ入れる | 斜めの線が出る | 入れる側を利き手の側に |
デニムワイドパンツは、腰から太ももにかけていちばん幅があります。上の裾がちょうどその場所にかぶると、布が重なって腰まわりがもったりします。**上の裾は、パンツのいちばん幅のある場所より上か、はっきり下のどちらかで止めてください。**中途半端に重なる位置がいちばんだらしなく見えます。
上の丈が長い服しかない日
手持ちの上がどれもお尻の隠れる丈、という人も多いはずです。その場合は、前の中央だけを5cmほどパンツに入れてください。前に段ができて、腰の位置が見えるようになります。
入れる幅が大きすぎると、後ろに残った布との差が大きくなって、ねじれて見えます。入れるのはおへその下の5cmほどで十分です。入れたあと、脇の布を後ろへ軽く流して、前から見たときに脇がふくらんでいないかを確かめてください。
ニットのように厚くて入れにくい上は、入れずに裾を少し折り上げる方法もあります。裾のゴム編みの部分を内側に一度折ると、丈が5〜6cm短くなります。
シャツなら、前を2つほど開けて、裾の両端を体の前で軽く結ぶ方法もあります。結び目がウエストの少し下に来るようにすると、腰の位置が見えて、パンツの幅のある場所に布がかぶりません。結び目が大きくなると別の目立つ場所ができるので、結ぶのは布の端の10cmほどにとどめてください。
デニムの色の濃さと、上の色
色の組み合わせでも、だらしなさは変わります。見るのは、デニムと上の明るさの差です。
| デニムの色 | 上の色 | 見え方 |
|---|---|---|
| 濃い藍 | 白・生成り | 差が大きく、締まる |
| 濃い藍 | 黒・濃紺 | 差が小さく、落ち着く |
| 濃い藍 | 中間の灰色 | 中くらい |
| 中くらいの青 | 白 | 軽く、夏寄り |
| 中くらいの青 | 茶・焦げ茶 | 秋らしく締まる |
| 中くらいの青 | 同じくらいの明るさの青 | ぼやける |
| 淡い青 | 淡いベージュ | ぼやける |
| 淡い青 | 濃い茶・黒 | 差がついて締まる |
| 黒のデニム | 黒 | 重いが、だらしなくは見えない |
| 灰色のデニム | 灰色 | 表面の違いがないとぼやける |
デニムと上の明るさが近いと、境目がぼやけて全体の輪郭があいまいになります。**上をデニムより2段明るくするか、2段暗くするか。**白い紙の上に上とパンツを並べて、明るさがはっきり違って見えれば十分です。
生地のくたりと、色落ちの場所
洗いを重ねたデニムは、布が柔らかく落ちて、裾のたまりが増えます。去年より長く見える、裾がまとわりつく、という変化があれば、布が落ちてきた合図です。
この1本を締めるには、上と靴の2か所を先に締めてください。布のくたりは戻せないので、ほかの2か所で釣り合いを取ります。
色落ちの場所も見ておきます。膝や太ももの前だけが白く抜けていると、そこに目が集まります。上の丈を少し長めにして太ももの上のほうを覆うと、白い場所の面積が減ります。膝の白さが強いときは、そのデニムは休日の歩く日に回して、人に会う日は色落ちの少ない1本にするのが無理のない分け方です。
ベルトとウエストまわり
ウエストが大きめのデニムワイドパンツを、ベルトなしで履くと、ウエストの布が波打ちます。上を入れる日は、この波がそのまま見えるので、だらしなく見える原因になります。
上を入れる日は、細めのベルトを1本通してください。革でも布でも構いません。色はパンツか靴のどちらかとつなげると、足元まで一続きに見えます。ベルトを締めても腰まわりの布が余るときは、上を入れずに、前だけ5cm入れる方法に切り替えます。
上を出す日は、ベルトは見えないので省いて構いません。ただしウエストが下がって股上が落ちると裾が長くなるので、下がる1本はベルトで止めておきます。
羽織りを重ねた日
秋冬に上着を重ねると、上の量が増えて、パンツとの釣り合いが変わります。
| 上着 | 丈 | デニムワイドと組むとき |
|---|---|---|
| 短い丈のジャケット | 腰骨まで | 締まる。裾と靴は自由 |
| 腰が隠れるジャケット | お尻の中ほど | 前を開けて、中の上を平らに |
| トレンチコート | 膝下 | パンツが見える長さが20cm以上か |
| ゆったりしたロングコート | ふくらはぎ | 裾と靴の2か所を締める |
| ショート丈のブルゾン | ウエスト | 軽く見える。靴に厚みを |
| 薄手のカーディガン(長め) | 太もも | 前を閉じずに、縦の線を作る |
| キルティングの上着 | 腰 | 表面が凹凸なので、中は平らに |
| ダウンの上着(短め) | 腰 | 量が多いので、裾は床から3cm上 |
上着もパンツもゆったりしていると、全身がひとつの大きな形になって、輪郭がぼやけます。長い上着の日は、ロングコートにワイドパンツは合う?で書いたとおり、コートの下に見えるパンツの長さが20cmを下回らないかを見てください。
座る日・歩く日で、裾の見え方が変わる
立って鏡で見たときに整っていても、一日の中で裾の見え方は動きます。座ると膝が曲がって布が引き上げられ、裾が靴から離れて足首が出ます。立ち上がると、布が膝の裏にたまったまま下りてこないことがあります。
座る時間の長い日は、裾を床から1〜2cmの長めにしておくと、座ったときに足首が出すぎません。立ち上がったら、太ももの前を軽くなでおろして、膝裏にたまった布を下ろしてください。この一手で、午後のだらしなさがかなり減ります。
歩く時間の長い日は、逆に裾を床から2〜3cmの短めにします。歩くたびに裾が靴のかかとに当たると、そこから裾がすり切れ、汚れも付きます。自転車に乗る日は、裾がペダルやチェーンに触れない高さまで上げるか、裾を内側に折り込んでおいてください。
洗い方で、裾のたまりを増やさない
デニムワイドパンツは、洗い方ひとつで布の落ち方が変わります。去年よりだらしなく見える1本は、布が柔らかくなったうえに、丈がわずかに伸びていることがあります。
裏返してネットに入れて洗い、干すときは裾を下にして、ウエストを挟んで吊るしてください。濡れた重みで布がまっすぐ下へ伸び、しわが残りにくくなります。乾燥機にかけると縮み方が一定にならず、左右の丈がずれることがあるので、丈を合わせた1本は自然に乾かすほうが安全です。
乾いたあと、裾の折れ目だけ霧を吹いて手で伸ばしておくと、裾の段がつきにくくなります。アイロンまでかけなくても、この手当てで十分です。
バッグと小物で直す
裾・靴・上の3か所を直しても、まだどこか締まらないときは、小物で1か所を足します。
いちばん効くのは、形のしっかりしたバッグです。自立する硬さのあるバッグを持つと、全身の中に角のある形が1つ入り、ゆるい線ばかりの印象が変わります。布のくたっとしたトートを合わせるとゆるさが増えるので、だらしなさが気になる日は避けてください。
首元に細いネックレスや、襟の立つシャツを足すのも効きます。目線が上に上がって、足元のもたつきに目が行きにくくなります。帽子は、キャップだとカジュアルがさらに強まるので、この日は外すほうが無難です。
どちらとも取れるとき①|わざとゆるく着たい日との境目
デニムワイドパンツは、もともとゆるく着る服です。だらしないのか、ほどよく力が抜けているのか、自分で判断がつかない日もあると思います。
境目は、ゆるい場所が1か所か2か所以上かです。1か所だけゆるいなら、それは力が抜けて見えるほうに入ります。2か所ゆるいと、だらしない側に傾き始めます。3か所ともゆるいなら、それは部屋着に見える状態です。
もう一つの見分け方は、手入れの跡です。ゆるい形でも、しわが伸びていて、靴がきれいで、裾がすり切れていなければ、意図してゆるく着ているように見えます。形より手入れのほうが、だらしなさの印象を強く左右します。
どちらとも取れるとき②|職場に着ていく日
デニムが認められている職場でも、デニムワイドパンツは判断に迷う服です。職場に着ていく日は、3か所すべてを締めてください。
具体的には、色落ちの少ない濃い一色、裾は細い糸で縫った始末で床から2〜3cm、上は襟のあるシャツか表面の平らなニット、靴は甲の覆われた革靴かショートブーツ。ここまでそろえば、デニムでもだらしなく見える場所は残りません。
職場の決まりがはっきりしない場合は、最初の日に羽織りを重ねてください。ジャケットかカーディガンを上に着るだけで、デニムの面積が減り、きちんとした側に寄ります。周りの服装を見てから、次から羽織りを外すかどうかを決めても遅くありません。
どちらとも取れるとき③|裾も靴も変えられない朝
出かける直前に気づいて、裾を折る時間も靴を替える余裕もない。そういう朝は、上だけで直します。
上を表面の平らなものに替えて、前だけ5cm入れる。これだけで3か所のうち上の1か所が締まります。裾と靴がゆるいままでも、上の1か所が締まっていれば、全身が一段整って見えます。
上を替える時間もないなら、ベルトを1本足すか、形のしっかりしたバッグに持ち替えてください。どちらも10秒でできて、ゆるい線の中に締まった形を1つ入れられます。次の日に同じことにならないよう、夜のうちに裾を内側に折り込んで留めておくと、翌朝は迷いません。
手持ちで組む3通り
最後に、手持ちの服で組める形を3つ置いておきます。
| 組み方 | 上 | 裾 | 靴 | 小物 |
|---|---|---|---|---|
| 休日のゆるめ | 厚手の無地Tシャツ | 床から2cm | 厚めの底のスニーカー | 形のしっかりしたバッグ |
| 秋のきれいめ | 目の詰んだニット(前だけ入れる) | 床から2cm | 甲の覆われた革靴 | 細いベルト |
| 羽織る日 | 張りのあるシャツ+短い丈のジャケット | 床から1〜2cm | ショートブーツ | 小ぶりのバッグ |
3つとも、ゆるい場所は多くて1か所です。休日のゆるめは上の形がゆるい代わりに、裾と靴を締めています。この考え方さえ持っておけば、手持ちの服が違っても組み替えられます。
出かける前の確認表
玄関で、次の表を上から順に見てください。「いいえ」が2つ以上あれば、どれか1つを直してから出ます。
| 確かめること | はい/いいえ |
|---|---|
| 裾は床から1〜3cm上で止まっているか | |
| 甲にたまる布は指1本ぶんまでか | |
| 裾がすり切れていないか | |
| 靴の甲は、裾の丈に合っているか | |
| スニーカーのひもは締まっているか | |
| 上の表面に毛羽や毛玉が浮いていないか | |
| 上の裾は、パンツの幅のある場所からずれているか | |
| デニムと上の明るさは2段以上違うか | |
| 上を入れた日は、ウエストが波打っていないか | |
| 羽織った日、パンツが20cm以上見えているか |
毎朝全部を見る必要はありません。自分がつまずきやすい2つか3つを覚えておけば、それで足ります。何度か使ううちに、いつも「いいえ」になる行が決まってきます。その行が、あなたの1本で先に直しておく場所です。
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— メグラシ編集部
よくある問い
- Q. デニムワイドパンツがだらしなく見えるのは、体型のせいですか
- 体型ではなく、服の側の条件で決まっています。鏡の前で、上の生地の表面、パンツの裾が止まっている位置、靴の甲の見え方の3か所を順に見てください。ゆるく見えるのは、たいていこの中の1か所か2か所です。同じパンツでも、上を平らな生地に替えるか、裾を床から2cm上げるだけで印象は変わります。先に服の側を直してから、それでも気になる場所が残るかを見るのが順番です。
- Q. 裾上げをしたくありません。丈が長いまま直せますか
- 直せます。裾を内側に一度折り込んで、安全ピンか両面の布用テープで留める方法なら、ほどけばもとの丈に戻ります。外に折り返すとデニムの裏の色が出てカジュアルが強くなるので、だらしなさを減らしたい日は内側に折るほうが向いています。もう一つは、靴で受ける方法です。甲が隠れる靴か、底に2〜3cmの厚みがある靴に替えると、たまっていた布が靴の上に乗って、床に広がりにくくなります。
- Q. スニーカーしか履けない日は、どうすればいいですか
- スニーカーの日は、上の生地と裾の2か所を締めてください。上を表面の平らなシャツや目の詰んだニットにして、裾は床から3cm上で止まるように内側に折り込みます。スニーカーは白か、パンツと同じ系統の濃い色にすると足元が散らかりません。ひもをしっかり結び直して、かかとを踏まない。スニーカーのだらしなさは、形より手入れのほうに出やすいからです。
- Q. デニムワイドパンツを職場に履いていけますか
- 職場の決まりによります。デニムが認められている職場なら、色は濃い一色で色落ちの少ないもの、裾は縫い目のある始末のもの、上は襟のあるシャツか表面の平らなニット、靴は革か合成皮革の甲の覆われたもの、の4つがそろえば、だらしなく見える場所は残りません。決まりがはっきりしない職場なら、最初の1回は羽織りを重ねて、周りの様子を見てから判断してください。
— メグラシ編集部





