骨格診断がわからない時|骨格ストレートとウェーブの分かれ目はベルトが止まる高さ、5問で決める

**細いベルトを1本、いま用意してください。**胴に緩く巻いて、手を添えずに離します。ベルトが自然に止まった高さが、ストレートとウェーブをいちばん分ける場所です。**アンダーバストから5センチ以内で止まればストレート、10センチ以上下ならウェーブ。**服の好みでも体重でもなく、ここが最初の分岐です。
確かめる場所は、このあと4つ続きます。真横から見たデコルテの奥行き、お尻の頂点の高さ、手首の断面、ハリのある白シャツを第一ボタンまで留めたときの胸元。**5問中3問以上そろった側を主軸にし、2対3で割れたらデコルテとベルトの結果を優先します。**所要は10分ほどで終わります。
なぜこの2つだけが割れるのか。どちらも骨や関節が目立ちにくく、外から見た「骨っぽさ」では区別がつかないからです。骨格ナチュラルなら手首の骨や肩のフレームが判断材料になりますが、ストレートとウェーブにはその手がかりがありません。分かれるのは骨ではなく、厚みと重心の配置のほうです。
もうひとつ、判定をまるごと反対へ倒す思い込みがあります。体重と混ぜて考えることです。細身でも上半身に厚みがある方はストレートですし、ふくよかでも上半身が薄く下半身から丸みが出る方はウェーブです。判定の対象は太さではなく、厚みと重心だと最初に決めてしまってください。
この記事は、5問の判定を先に置きます。そのうえで2タイプが何で違うのか、見分けの3ポイントの詳細、似合う服の対比、素材の分かれ目、「どちらも当てはまる気がする」時の考え方へ進みます。読み終えたときに、店頭で服を手に取った瞬間に判断できる基準が残ることを目指しました。
どっちか確かめる順番——分かれやすい部位から5つ
骨格診断でストレートかウェーブか分からない、という状態のほとんどは、見る場所を決めていないことから起きています。全身をまとめて眺めても答えは出ません。分かれやすい部位から順に、1つずつ潰していきます。
用意するもの
- 薄手のインナー1枚。厚手の服の上からでは厚みが読めず、判定が反対に倒れます
- 全身が映る鏡。真横を向いて確認するので、横向きが見える位置に立ってください
- 細いベルト1本(3番で使います)
- 自然光。上からの照明だけだと、体の奥行きが影で消えます
5つの部位は、2タイプで結果が分かれやすい順に並べてあります。上から順にやってください。途中でやめても、上の項目ほど当たりやすい設計です。
| 順 | 見る場所 | 分かれやすさ | 何をするか |
|---|---|---|---|
| 1 | デコルテ(鎖骨と胸の間) | いちばん分かれる | 真横を向いて奥行きを見る |
| 2 | ウエストの一番細い高さ | 次に分かれる | ベルトを緩く巻いて止まる位置を見る |
| 3 | お尻の頂点の高さ | よく分かれる | 真横から頂点の位置を見る |
| 4 | 手首の断面 | 補助に使える | 親指と中指で握る |
| 5 | 白シャツを着たときの胸元 | 迷ったとき用 | 第一ボタンまで留めて鏡を見る |
1問目:デコルテに奥行きがあるか
真横を向いて、鎖骨から胸の上部にかけての 前後の奥行き を見ます。太さではありません。指の腹で鎖骨の下をそっと押して、骨に届くまでに肉の層を感じるかどうかも一緒に確かめてください。
- 鎖骨が肌に埋もれ気味で、胸の上部が前へ張り出している → ストレート
- 鎖骨が細く浮き、胸の上部が平らかややくぼんでいる → ウェーブ
正面から見るのは避けてください。正面では鎖骨の線しか見えず、その線は肩を少し丸めるだけで浮き、胸を張るだけで埋もれます。姿勢で反転する情報は判定に使えません。
2問目:くびれの一番細い位置は、胸の下か、おへそ寄りか
細いベルトを胴に緩く巻き、手を添えずに上下へ滑らせます。手を離してベルトが自然に止まった高さが、あなたのくびれです。
- アンダーバストから 5cm以内 で止まる → ストレート
- おへそに近い、アンダーバストから 10cm以上 下で止まる → ウェーブ
ベルトがなければ、脇腹を上から下へ手のひらでなぞって、いちばん凹む高さに指を置いてください。ハイウエストが似合うかどうかで悩んでいる方は、この1問で答えが出ます。
3問目:お尻の頂点は高いか、低いか
真横を向いて、お尻のいちばん出ている位置を見ます。後ろや正面からでは幅しか分からず、厚みが読めません。
- 頂点が腰骨の高さに近く、後ろへ丸く張り出して下で短く収まる → ストレート
- 頂点が低く、太ももとの境目が曖昧なまま下へ続く → ウェーブ
4問目:手首の断面は丸いか、平たいか
手首のいちばん細いところを、反対の手の親指と中指で握ります。
- 断面が丸く、指先が骨のかどに当たらない → ストレート
- 断面が平たい楕円で、内側と外側に骨のかどをはっきり感じる → ウェーブ
5問目:ハリのある白シャツを、第一ボタンまで留める
手持ちに1枚あれば、これが最短の確認になります。サイズはふだん着ているもので構いません。
- 上半身が窮屈で、胸元が押し出されて着膨れして見える → ストレート
- 肩から胸元に空きが出て、服に着られて心もとなく見える → ウェーブ
数えて判定する
| ストレートが出た数 | 何が言えるか | 次にすること |
|---|---|---|
| 5問中4〜5問 | ストレートを主軸にして問題ありません | 下の「似合う服の比較」の左列へ |
| 5問中3問 | ストレート寄り。残り2問はウェーブ要素 | ウェーブ側の要素は小さい面積で使う |
| 5問中2問 | ウェーブ寄り。残り3問がストレート要素 | ストレート側の要素は小さい面積で使う |
| 5問中0〜1問 | ウェーブを主軸にして問題ありません | 下の「似合う服の比較」の右列へ |
3問対2問で割れた場合は、1問目と2問目の結果を優先 してください。デコルテとくびれの高さは、この2タイプでもっとも結果が分かれる場所で、しかも服の型に直結します。4問目と5問目は補助と考えて構いません。
割れたときの分岐
| 割れ方 | 起きていること | どう扱うか |
|---|---|---|
| 1問目ストレート・2問目ウェーブ | 上半身に厚みがあり、腰位置が低い | トップスはハリのある生地でジャスト、ボトムスはハイウエストで引き上げる |
| 1問目ウェーブ・2問目ストレート | 上半身が薄く、くびれが高い | トップスは軽い生地で華やぎを作り、切り替えはジャストウエストに置く |
| 1〜3問がそろわず、4〜5問だけ一致 | 判定材料が足りていない | 骨格診断 セルフチェック完全版で20項目に増やす |
| 日によって結果が変わる | 姿勢か照明が原因 | 自然光の下、真横から、腕を体側に下ろして撮り直す |
| 産後・体重変動の直後 | 肉のつき方が一時的に動いている | 半年ほど置いてから5問をやり直す |
ここから先は、なぜこの5か所で分かれるのか の説明です。判定が済んだ方は、そのまま読み進めると服の選び方までつながります。
結論:ストレートとウェーブは「体の厚みと重心」が違う
| 観察軸 | ストレート | ウェーブ |
|---|---|---|
| 上半身 | 厚みがある(真横から奥行き) | 薄い(真横から平面的) |
| 肌質 | ハリ・弾力を感じる | 柔らかく繊細 |
| 鎖骨 | 平らで目立ちにくい | 細く繊細に浮く |
| バストトップ | 高い位置 | やや低い位置 |
| ウエストの一番細い位置 | 高い(アンダーバストに近い) | 低い(おへそに近い) |
| お尻 | 丸く後ろに出る立体 | 平面的で下に長い |
| 首 | 短め・やや太い | 細く長い |
| 太るとどこから | お腹まわり | 太ももなど下半身 |
一言でいえば、ストレートは立体、ウェーブは平面です。そして重心はストレートが上、ウェーブが下。この2軸が正反対だからこそ、似合う服も正反対になります。
厚みのある体は、余分な布や柔らかい生地を足すと厚みがさらに乗ります。だからストレートは引き算が効く。薄い体は、何も足さないと物足りなさが出ます。だからウェーブは足し算が効く。似合う服の違いは、すべてこの一点から派生していると考えて差し支えありません。
重心についても補足しておきます。ストレートはウエストのくびれが高い位置にあり、お尻の頂点も高めです。結果として、体の重さが上半身側に集まって見えます。ウェーブはくびれもお尻の頂点も低く、重さが下半身側に集まって見えます。この差は数センチのことですが、服の切り替え位置が数センチずれるだけで脚の長さの見え方が変わるので、装いの上では決定的です。
なお、この2タイプの比較は「どちらが良いか」の話ではありません。ストレートは布地の質がそのまま印象に出るタイプ、ウェーブは装飾やシルエットの工夫が印象に出るタイプ、という得意分野の違いです。自分がどちらの手札を持っているかを知るための整理だと考えてください。

見分け方──3つのポイント
観察は必ず薄手のインナー1枚、鏡の前で立った状態で行ってください。厚手の服を着たままだと、厚みの判定がまるごと狂います。
Point 1:デコルテと鎖骨の厚み
真横を向いて鏡を見ます。見るのは太さではなく、鎖骨から胸にかけての前後の奥行きです。
- 鎖骨が皮膚に埋もれ気味で目立たず、胸元に前へ出る奥行きがある → ストレート
- 鎖骨が細く浮き出て、胸の上部が平らでくぼんで見える → ウェーブ
指で鎖骨をなぞってみるとさらにはっきりします。骨に触れる前に肉の弾力を感じるならストレート、すぐ骨に当たるならウェーブです。ここは3ポイントの中で最も判定精度が高い場所なので、迷ったら必ず戻ってきてください。
観察ミスが起きやすいのは、正面からだけ見てしまうケースです。正面では鎖骨の「線の見え方」しか分からず、これは姿勢や肩の開き具合で簡単に変わります。肩を少し前に丸めれば誰でも鎖骨は浮きますし、胸を張れば埋もれます。必ず真横からの奥行きで見てください。写真で確認するなら、自然光の下で真横から一枚、腕を体側に下ろした状態で撮ると比較しやすくなります。
Point 2:ウエストが一番細い位置
正面を向いて、脇腹を上から下へ手でなぞり、一番くびれている高さに指を置きます。
- 胸のすぐ下(アンダーバストに近い高さ)が一番細い → ストレート
- おへそに近い高さが一番細い、またはくびれの位置が曖昧 → ウェーブ
これが重心の位置そのものです。ストレートのくびれは高い位置にあるので、ジャストウエストの切り替えでちょうど収まります。ウェーブのくびれは低いので、そのままの位置で切り替えると胴が長く見え、ハイウエストで引き上げる必要が出ます。「ハイウエストが似合うかどうか」で悩んでいる方は、この一点で答えが出ます。
手で探るのが難しければ、細いベルトを一本使ってください。ベルトを胴に緩く巻き、そのまま上下に動かします。手を離してもベルトが自然に止まる高さが、あなたのくびれの位置です。胸のすぐ下で止まればストレート、おへそ寄りで止まればウェーブ。道具ひとつで、感覚に頼らない確認ができます。
くびれがはっきり感じられない場合もあります。その時は、体の側面のラインが上から下までまっすぐか、下半身に向かって少し広がるかを見てください。まっすぐならストレート寄り、腰やお尻に向かって広がるならウェーブ寄りです。
Point 3:手首の骨とお尻の立体感
最後は質感の確認です。2か所を続けて見ます。
- 手首の骨が丸みのある楕円で、押すと弾力がある/お尻が丸く後ろへ出ている → ストレート
- 手首が薄く平たく骨のラインが細い/お尻が平面的で下に長い → ウェーブ
お尻は必ず真横から見てください。正面や後ろからでは、幅は分かっても厚みが分かりません。ストレートのお尻は上のほうにボリュームがあって後ろへ張り出し、下に向かって短く収まります。ウェーブのお尻はボリュームの位置が低く、太ももとの境目が曖昧なまま下へ続きます。パンツを穿いたときにヒップのラインがどこで終わるかを思い出すと、判断しやすくなります。
手首は、反対の手の親指と中指で握ってみるとさらに分かります。断面が丸く感じられ、指先が骨のかどに当たらないならストレート。断面が平たい楕円で、内側と外側に骨のかどをはっきり感じるならウェーブです。
3つのポイントのうち、2点以上が同じ方向にそろえば、その傾向を主軸として扱って問題ありません。3点がきれいに割れる場合は、後述の混合タイプとして読み進めてください。より細かく確かめたい方は骨格診断 セルフチェック完全版で20項目をたどると精度が上がります。
ここまで読んでも判断がつかない場合、境目にいる可能性があります。その場合の進め方は骨格診断がわからないときの決め方にまとめました。
似合う服の比較
見分けがついたら、次は服です。同じアイテム名でも、2タイプで正解が真逆になる場面を軸ごとに並べます。
| 軸 | ストレート | ウェーブ |
|---|---|---|
| 素材 | ハリのある上質コットン、中肉ウール、シルク、サテン | シフォン、レース、薄手ニット、とろみ生地 |
| シルエット | I型・ストレート(ジャストサイズ) | フィット&フレア(ハイウエスト) |
| トップス丈 | 腰骨が隠れるジャスト〜やや長め、裾はイン | 短め・ウエスト上で終わる丈 |
| ボトムス | ストレートデニム、センタープレスのテーパード、膝下タイト | フレアスカート、プリーツ、ミディ丈、膝上 |
| 小物 | 大きめ一粒パール、太めベルト、構築的なレザーバッグ | 小ぶりで揺れるピアス、細ベルト、柔らかい素材のバッグ |
表の各行は、すべて厚みと重心から説明がつきます。
シルエットが逆になる理由
ストレートがI型を得意とするのは、体の立体をまっすぐな一本の線で包むと、厚みが縦方向に流れて締まって見えるからです。逆にウエストを絞って裾を広げると、上半身の厚みと裾の広がりが両方主張して、横に膨らんだ印象になります。
ウェーブがフィット&フレアを得意とするのは、薄い上半身をコンパクトにまとめ、下半身に広がりを作ることで、メリハリを外側から補えるからです。I型のワンピースを着ると、体に沿う面と沿わない面の差がなく、平面がそのまま平面として見えてしまいます。
トップス丈とボトムスの考え方
トップス丈が違うのは、切り替え位置が重心を動かすからです。ストレートは腰骨が隠れる長さで縦を長く見せると厚みが締まります。裾をボトムスにインするなら、前だけ入れて後ろを出すような崩し方より、全部入れてベルトで区切るほうが縦のラインが通ります。ウェーブは同じ丈にすると胴が長く見えるので、ウエストより上で終わらせて重心を持ち上げます。
ボトムスが違うのも同じ理由です。ストレートは膝から下がまっすぐ落ちるラインで、体の立体を余計に強調しない形が有利。センタープレスが入ったパンツは、縦の線が一本増えるぶんさらに効果的です。ウェーブは裾に広がりを作って下半身に動きを出すと、薄さが華奢さとして見えます。プリーツやフレアのように布が揺れる形だと、歩くたびに立体が生まれます。
丈で迷ったときの目安も置いておきます。ストレートのスカートは膝が隠れる丈から下、ふくらはぎの一番太い位置を避けた長さ。ウェーブは膝上からミディ丈で、脚の細い部分で切ると軽さが出ます。ロングスカートを着たいときは、ストレートはとろみのない生地でまっすぐ落とし、ウェーブはハイウエストで切り替えを上げると、それぞれ成立します。
小物での微調整
小物は面積が小さいぶん、失敗が目立ちにくい調整弁です。ストレートは小さすぎるアクセサリーだと体格に負けるので、一粒でも存在感のあるものを1つ。数を増やすより、大きさで勝負するほうが収まります。ウェーブは大ぶりなものが顔まわりで重くなるので、小さく揺れるものを選びます。こちらは逆に、細いものを重ねて数で華やかさを作るほうが向いています。
バッグも同じ理屈です。ストレートは形がしっかりした構築的なものが体格と釣り合い、ウェーブは柔らかい素材で小ぶりなものが華奢さと釣り合います。タイプ別のバッグと靴は骨格タイプ別バッグの選び方と骨格タイプ別 靴の選び方に詳しくまとめています。
素材選びの分かれ目
似合う服の違いのうち、結果への影響がもっとも大きいのは素材です。シルエットは試着で気づけますが、素材の相性はハンガーにかかった状態では分かりません。可否と理由をセットで覚えてください。
骨格ストレートの素材判断
- ◯ ハリのある上質コットン(体の厚みを拾わず、面で落ちる)
- ◯ 中肉のウール(適度な重みで縦に落ち、立体をまっすぐ包む)
- ◯ シルク・サテン(艶が体の立体を上品な陰影に変える)
- ◯ ハイゲージの薄手ニット(体に沿っても布が余らない)
- × とろみレーヨン(体の線を拾って厚みを写し、重く見える)
- × シフォン・レース(ハリがなく、体の立体に生地が負けて安っぽく見える)
- × ローゲージの厚手ニット(編み地の厚みが体の厚みに加算されて膨らむ)
- × 起毛・モヘア(毛足の分だけ輪郭が外へ広がる)
ストレートは「素材を1ランク上げる」だけで見え方が変わるタイプです。装飾を足すより、生地の質を上げるほうが確実に効きます。
骨格ウェーブの素材判断
- ◯ シフォン・ジョーゼット(軽く揺れて、薄い上半身に立体を足す)
- ◯ レース(透ける装飾が顔まわりに華やぎを作る)
- ◯ 薄手のソフトニット(体に沿いながら柔らかさが出る)
- ◯ 細畝のツイード(軽い凹凸が上半身に厚みを補う。凹凸が大きすぎるものは重くなるので注意)
- × ハリの強い厚手コットン(生地が立って、体との間に隙間ができる)
- × 硬いデニム生地(重さに華奢さが負け、服だけが目立つ)
- × 重いレザー(素材の強さが体格と釣り合わない)
- × 厚手のリブニット(かさが増えるだけで、華奢さの良さが消える)
ウェーブは生地の「軽さ」が判断基準です。手に持って軽い、風で動く、その2つを満たす生地は基本的に味方だと考えてください。
試着室での確かめ方
同じデザインの白ブラウスでも、ハリのあるコットンブロードならストレート向き、シフォンにフリルが付いていればウェーブ向きです。デザインで判断せず、生地に触れてから決めるのが最短ルートになります。
店頭でできる確認手順は3つです。ひとつ目は、生地を手のひらに乗せて重さを感じること。持ち上げた瞬間にずしりと来るならストレート寄りの生地、ふわりと軽いならウェーブ寄りの生地です。ふたつ目は、生地を軽く握って離すこと。しわが残らずすぐ戻るのはハリのある織り、しわが残って柔らかく崩れるのはとろみのある生地です。3つ目は、顔の下に生地を当てて鏡を見ること。輪郭が引き締まって見えるか、表情がやわらいで見えるか。この3つは、タグの素材表示を読むより速くて確実です。
素材表示から推測する場合の目安も挙げておきます。コットン100%やウール混で「ブロード」「ギャバジン」「サージ」と表記があるものはハリのある織りで、ストレート向きです。ポリエステルやレーヨンで「ジョーゼット」「シフォン」「サテンジョーゼット」と表記があるものは柔らかく落ちる生地で、ウェーブ向きです。同じポリエステルでも織り方の名前で性格が変わるので、繊維名だけで判断しないのがポイントになります。
どちらも当てはまる気がする時
3ポイントが割れる方は珍しくありません。多いのは、上半身にストレートの厚みがあり、下半身にウェーブの平面さがあるパターンと、その逆です。
判断の優先順位は次のとおりです。
- 上半身の特徴を主軸にする。顔に近い部分ほど、人の目に入る回数が多く印象を決めます
- 主軸タイプのシルエットと素材でベースを組む
- もう一方の要素は、顔から遠い位置に、小さい面積で入れる
たとえば上半身がストレート・下半身がウェーブ寄りなら、トップスはハリのある素材でジャストサイズ、ボトムスは柔らかい素材の広がりで下半身に動きを出す、という組み方になります。逆に上半身がウェーブ・下半身がストレート寄りなら、トップスは軽い素材で華やぎを作り、ボトムスはまっすぐ落ちるラインで締めます。
具体的な組み合わせにすると、こうなります。上半身ストレート・下半身ウェーブ寄りの方なら、ハリのある白シャツを肩線ぴったりのサイズで着て、下は柔らかいプリーツスカート。素材は上下で違ってかまいません。むしろ違うほうが、それぞれの部位に合った処理になります。上半身ウェーブ・下半身ストレート寄りの方なら、薄手のソフトニットに、まっすぐ落ちるセンタープレスのパンツ。上で軽さを作り、下で線を通します。
判定が揺れるもうひとつのケースが、年齢や体調による見え方の変化です。骨格そのものは変わりませんが、肉のつき方が変われば厚みの印象は動きます。産後や体重の変動が大きかった直後は、判定が一時的にぶれることがあります。半年ほど間を置いて、もう一度3ポイントを見直すと安定します。
「両方の要素があるから何も似合わない」ということはありません。使う場所を分けるだけです。判断軸をもう一段細かく確認したい方は骨格ストレートとウェーブの見分け方完全ガイドと骨格3タイプ比較も併せてどうぞ。
よくある失敗と回避
判定を間違えた時だけでなく、判定が合っていても起きる失敗があります。頻度の高い5つを挙げます。
失敗1:ストレートが「シンプル=地味」と感じて装飾を足す
胸元にフリルやリボンを重ねると、厚みが増して着ぶくれます。回避策は、装飾ではなく素材の艶と色で華やかさを作ること。同じ白シャツでも、シルク混の艶がある1枚に替えるだけで印象が変わります。どうしても装飾が欲しい場合は、袖口やスカートの裾など、顔から遠い位置に小さく入れてください。同じフリルでも、胸元と袖口では見え方がまるで違います。
失敗2:ウェーブが「痩せて見えたい」とタイトな服を選ぶ
体に沿う細い服は、薄さが寂しさとして出てしまいます。細く見せようとしたのに、貧相な印象だけが残るという結果になりがちです。回避策は、体に沿わせる面積を減らすこと。トップスは体に沿わせてもボトムスは広げる、という緩急で立体を作ります。全身を細くするのではなく、細い部分と広い部分を作るほうが、結果として細く見えます。
失敗3:どちらもサイズを上げて隠そうとする
ストレートは余った布が厚みに乗り、ウェーブは服の重さに負けます。理由は違っても結果は同じで、実際より大きく見えます。回避策は肩線を体の肩幅に合わせること。ゆとりは肩ではなく着丈と身幅で調整します。
失敗4:ストレートがハイウエスト、ウェーブがローウエストを選ぶ
くびれの位置と切り替えの位置がずれると、胴が詰まる(ストレート)か、胴が伸びる(ウェーブ)かのどちらかが起きます。回避策は試着時に切り替え位置を手で確認すること。Point 2で確かめた「一番細い位置」に切り替えが来ているかどうかだけを見ます。
失敗5:一度の判定結果を絶対視する
診断は服選びの地図であって、禁止リストではありません。回避策は、似合いにくいとされる要素を全部捨てないこと。面積を小さくして顔から離せば、たいていの要素は取り入れられます。好きな服を諦めるために診断を使うのでは、順番が逆になります。骨格の位置づけをもう少し広く知りたい方は骨格診断とはが参考になります。
失敗を減らす3つの確認
買う前に立ち止まる基準を3つだけ決めておくと、失敗の総量が減ります。
- 生地に触れたか。デザインだけで判断していないか
- 肩線が自分の肩の位置に合っているか。ゆとりは肩ではなく身幅で取れているか
- 切り替えの位置が、自分のくびれの高さと合っているか
この3つを試着室で確認するだけで、「家に帰って着たらしっくりこない」という買い物はかなり減ります。判定に自信がない段階でも、この3つは自分の体を基準にした確認なので、タイプに関係なく機能します。

まとめ
骨格ストレートとウェーブの違いは、体の厚みと重心にあります。ストレートは立体で上重心、ウェーブは平面で下重心。この一点から、素材・シルエット・丈・小物のすべてが分かれていきます。
見分けは、デコルテの厚み・ウエストの一番細い位置・手首とお尻の3ポイント。2点以上が同じ方向にそろえば、そのタイプを主軸にして構いません。そして服選びで最初に見るべきは、デザインではなく生地です。
タイプ別の詳しい着こなしは、こちらにまとめています。
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よくある問い
- Q. 骨格ストレートかウェーブか分からないとき、どこから確かめればよいですか?
- 分かれやすい順に5か所です。1が真横から見たデコルテの奥行き、2がベルトを緩く巻いて止まるくびれの高さ(アンダーバストから5cm以内ならストレート、10cm以上下ならウェーブ)、3が真横から見たお尻の頂点の高さ、4が手首の断面、5がハリのある白シャツを第一ボタンまで留めたときの見え方。5問中3問以上そろった側を主軸にし、割れたときは1と2の結果を優先してください。
- Q. 骨格ストレートとウェーブの一番の違いは何ですか?
- 体の厚みと重心です。ストレートは上半身に厚みがあって肌にハリがあり、重心が上にあります。ウェーブは上半身が薄く肌質が柔らかで、重心が下にあります。この2点が正反対なので、似合う素材もシルエットも逆になります。
- Q. 痩せているとどちらかわかりません。見分け方は?
- 太さではなく厚みで見ます。真横から鏡を見て、バストから胸の下にかけて前後の奥行きがあればストレート寄り、平らで薄ければウェーブ寄りです。細身でもバストトップの位置が高い方はストレートに該当します。
- Q. 鎖骨だけで判断してもいいですか?
- 1点だけでの判定は避けてください。鎖骨は姿勢や肩の張り具合でも見え方が変わります。デコルテの厚み・ウエストの一番細い位置・手首とお尻の3点をそろえて、2点以上一致した方を主軸にするのが安全です。
- Q. 似合う素材はどう違いますか?
- ストレートはハリのある織り物(上質コットン、中肉ウール、シルク、サテン)が得意です。ウェーブは柔らかく軽い生地(シフォン、レース、薄手ニット、とろみ素材)が得意です。同じデザインでも生地が違えば結果は逆になります。
- Q. フリルはどちらに似合いますか?
- ウェーブです。ウェーブは薄い上半身に装飾を足すと華やぎが出ます。ストレートは胸元にフリルが重なると厚みが強調され、服に着られている印象になりやすいので、装飾は顔から離れた位置に小さく配置してください。
- Q. ハイウエストはどちらが得意ですか?
- ウェーブです。腰位置が低めなので、ハイウエストで切り替えを上げると脚が長く見えます。ストレートは腰位置が高いため、ハイウエストにすると胴が詰まって上半身の厚みが目立ちます。ジャストウエストが基本です。
- Q. オーバーサイズはどちらもNGですか?
- どちらも大きなサイズアップは苦手ですが、理由が違います。ストレートは布の余りが厚みに乗って着太りします。ウェーブは服の重さに華奢さが負けて着られている印象になります。どちらも肩線が合うサイズが基本です。
- Q. 上半身と下半身で特徴が違う場合はどうすればいいですか?
- 上半身の特徴を優先してください。顔に近い部分ほど印象を左右します。上半身がストレート寄りならトップスはハリ素材のジャストサイズにし、下半身がウェーブ寄りならボトムスで柔らかさや広がりを補う組み合わせが現実的です。
- Q. 骨格タイプは体重が変わると変わりますか?
- 変わりません。骨格は骨と関節の構造で決まるため、体重の増減では入れ替わりません。ただし太り方には差が出て、ストレートはお腹まわりから、ウェーブは太ももなど下半身から変化しやすい傾向があります。
— メグラシ編集部





