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ダウンを洗う頻度|着た日数で決める目安と、沈む水量での手洗い

メグラシ編集部//読了 18分
雨上がりの濡れた歩道を、長めのアウターを着て歩く女性

ダウンを洗う頻度は、年に何回かではなく、着た日数で数えると決まります。丸洗いはシーズンの終わりの1回が基本で、毎日のように着るなら冬の途中にもう1回足して2回までです。

そのあいだは、汚れが集まる襟と袖口だけを、20〜30日着るごとに部分洗いします。丸洗いの回数を増やすより、部分洗いを先に増やすほうが、一着を長く着られます。

洗う時期は3つあります。秋に出すとき、冬の途中、しまう前です。どこで洗うかを決めたら、あとの手順は同じです。手順でつまずくのは、水が足りずに浮いたまま洗っていることと、最後にねじって水を切っていること。この2か所を厚く書いています。

先に結論|洗う頻度は着た日数で決める

ダウンを洗う頻度は、次のように決めてください。

  • 丸洗い:シーズンの終わりに1回。毎日のように着るなら冬の途中にもう1回、計2回まで
  • 部分洗い:襟と袖口を、20〜30日着るごとに1回
  • 洗わずに済ませる日:陰干しと、手でたたいて空気を入れ直すだけ

この3つを組み合わせると、汚れをためずに、洗いすぎも避けられます。

年に1回とだけ覚えていると、週に1〜2回しか着ない人と、毎日通勤で着る人が同じ回数になります。着た日数で数えれば、着方の違いに合わせて回数が決まります。

この記事の前半は頻度、後半は手洗いの手順です。家で洗える一着かどうかの判定は、ダウンを家で洗う前の可否判定に分けてあります。洗濯表示で手洗いができない一着は、この記事の手順の対象外です。

年に何回ではなく、着た日数で数える理由

ダウンの汚れは、着た日数に比例して増えます。年に何回と決めても、着た日数が違えば汚れ方は違います。

汚れが集まるのは、肌や髪に触れる場所です。襟の内側、袖口、前立ての手が触れるところ。こうした場所は、皮脂や汗、化粧品が少しずつ移ります。

数え方は簡単です。着始めた日を手帳やスマートフォンのメモに書いておき、そこから何日着たかをおおまかに数えます。正確でなくて構いません。週に何回着ているかが分かれば、1か月でおよそ何日になるかが分かります。

  • 毎日着る:1か月で約30日
  • 平日だけ着る:1か月で約20日
  • 週末だけ着る:1か月で約8日

20〜30日着たら襟と袖口を部分洗い、と覚えておけば、毎日着る人は月に1回、週末だけの人は3か月に1回くらいになります。

洗う時期は3つ|秋に出すとき・冬の途中・しまう前

ダウンを洗う時期は、大きく3つに分かれます。

時期丸洗いするかやること
秋に出すときしまう前に洗っていれば不要陰干しと空気の入れ直し
冬の途中毎日のように着る人だけ1回部分洗いを先に。足りなければ丸洗い
しまう前基本の1回丸洗いしてからしまう

表は、どの時期に何をするかの境目を見るためのものです。

いちばん大事なのは、しまう前の1回です。汚れたまましまうと、しまっているあいだに汚れが落ちにくくなり、においの元にもなります。

秋に出すときと冬の途中は、しまう前の1回をきちんとしていれば、部分洗いや陰干しで済むことがほとんどです。

秋に出すとき|洗うのはしまう前に洗っていなかった場合だけ

秋になってダウンを出すとき、着始める前に洗ったほうがいいか迷う人は多いはずです。

しまう前に洗っていたなら、出すときに丸洗いは要りません。次の手順で十分です。

  1. 収納袋から出して、風通しのよい日陰に半日ほど干す
  2. 手のひらで全体を軽くたたいて、中の詰め物に空気を入れる
  3. 袖を持って軽く振り、ふくらみを均一にする

しまっていたあいだに押されて、ふくらみが小さくなっていることがあります。たたいて振るだけで、多くは戻ります。

丸洗いが要るのは、次のどれかに当てはまるときです。

  • しまう前に洗っていなかった
  • しまっていたあいだに、においが付いた
  • 出したときに、襟や袖口に黄ばみが見えた

この場合は、着始める前に洗ってください。秋の晴れた日は乾きやすいので、着る予定の1〜2週間前に済ませておくと安心です。

冬の途中|部分洗いで済む汚れ、丸洗いが要る汚れ

冬の途中で汚れが気になったら、まず部分洗いで済むかを見ます。

部分洗いで済むのは、汚れが襟と袖口に集まっているときです。皮脂や化粧品の汚れは、ほとんどがこの2か所に出ます。

丸洗いが要るのは、次のようなときです。

  • 全体に嫌なにおいが付いた
  • 食べこぼしや雨のしみが、何か所にも広がっている
  • 部分洗いを2回してもまだ汚れが目立つ

毎日のように着ている人は、冬の途中に1回丸洗いを足しても構いません。ただし、冬の途中はまだ寒い日が続くので、乾くまでの数日間は別の上着で過ごすことになります。予備の上着があるか、天気の続く週かを見て、日を決めてください。

しまう前|シーズンの終わりの1回

しまう前の丸洗いは、ダウンを洗う頻度の基本の1回です。

時期は、もう着ないと決めたあと、気温が上がりきる前がおすすめです。気温が上がりきると湿気も増え、乾きにくくなります。晴れて空気が乾いた日が数日続く時期を選んでください。

しまう前の丸洗いでは、汚れを落とすことに加えて、完全に乾かすことが大事です。少しでも湿気が残ったまましまうと、しまっているあいだに嫌なにおいが出ることがあります。乾いたかどうかの確かめ方は、このあとの節に書いています。

店に出すか家で洗うかは、このあと決めます。しまう前の1回だけは店に出し、それ以外は家で部分洗いと手洗い、という分け方もあります。

頻度を上げたほうがいい着方

次のような着方をしているなら、部分洗いの頻度を少し上げてください。

  • 襟を立てて、首に直接触れるように着ている
  • 化粧をした顔に襟が触れる
  • 袖口を手首まで下ろして、手の甲に触れるように着ている
  • 自転車や徒歩で通勤し、汗をかく日が多い

こうした着方では、襟と袖口に汚れが早く集まります。20〜30日ではなく、15〜20日ごとに部分洗いすると、汚れが落ちやすいうちに済ませられます。

ただし、丸洗いの頻度は上げないでください。丸洗いはシーズンに2回までが目安です。部分洗いの回数で調整します。

頻度を下げてよい着方

反対に、次のような着方なら、部分洗いの頻度を下げても構いません。

  • 首元にストールやマフラーを巻いて、襟が肌に直接触れない
  • 中に襟のある服を着て、ダウンの襟が肌から離れている
  • 着る日数が少なく、1シーズンで30日に満たない

こうした着方なら、襟と袖口の汚れはゆっくり集まります。シーズンの途中で1回部分洗いをして、しまう前に丸洗いするだけで十分なことが多くなります。

首元にストールを巻くのは、ダウンの襟を汚れから守る方法としても有効です。ストールのほうが洗いやすいので、汚れをストールに移すと考えてください。ストールの洗い方は、マフラーの洗い方にまとめています。

家で洗うか、店に出すか

洗う頻度が決まったら、家で洗うか店に出すかを決めます。

家で洗えるのは、洗濯表示で手洗いか洗濯機が使えると示されている一着だけです。表示で家庭での洗濯ができないとされているものは、店に出してください。

表示で家で洗えるとされていても、次のような一着は店に出すほうが安心です。

  • 表地に光沢の強い加工がしてある
  • 毛皮や革の飾りが付いていて、取り外せない
  • 丈が長く、家の浴槽に沈めきれない

店に出す頻度の考え方は、ダウンのクリーニングの頻度にまとめています。家での部分洗いと、店での丸洗いを組み合わせる場合の参考にしてください。

最初に|洗濯表示を必ず確認する

ここからは、家で手洗いする場合の手順です。最初に、タグの桶の形の記号を見てください。

  • 桶に手のマーク:手洗いのみ。洗濯機は使えません
  • 桶に数字:その温度までの水で洗えます。数字は上限です
  • 桶にバツ:手洗いも含めて、家では洗えません

同じタグにある四角に丸の記号も見ます。乾燥機が使えるかどうかで、乾かす手順が変わります。

表示が読み取れない、判断がつかない。そのときは家で洗わず、専門の店に相談する選択肢が残ります。

部分洗いのやり方|襟と袖口

丸洗いの前に、部分洗いのやり方を書いておきます。頻度の中心は部分洗いだからです。

  1. 洗面器にぬるま湯を張り、おしゃれ着用の中性洗剤を表示の量だけ溶かす
  2. 清潔な布かスポンジを洗剤液にひたし、軽く絞る
  3. 襟の内側と袖口を、布で軽くたたくように汚れを移す
  4. 別の布を水にひたして軽く絞り、同じ場所をたたいて洗剤を取る
  5. 乾いたタオルで挟んで水気を取り、ハンガーにかけて陰干しする

こすらないでください。表地の加工が落ちます。たたいて、汚れを布に移すだけです。

部分洗いでは、中の詰め物まで濡らさないことが大事です。布は軽く絞ってから使い、水が表地の奥まで染み込まないようにしてください。

水の量|一着が完全に沈む深さまで張る

丸洗いでいちばん多い失敗が、ここです。

一着が完全に沈む深さまで水を張ってください。 浴槽なら10cm前後。洗面台では足りないことが多くなります。

目安は、手で押し込んだときに服の上に水が2cm以上かぶることです。水が足りないと、押しても布の上側が空気に触れたままになり、洗剤が全体に届きません。

量を先に決めてから洗剤を溶かすと、濃さも一定になります。水温は表示の上限を超えないようにしてください。秋冬は水道の水が冷たくなるので、表示の上限の範囲でぬるま湯にすると、洗剤が溶けやすくなります。

沈める順番|空気を抜いてから水を入れる

ダウンは中に空気を抱えているので、そのままでは浮きます。

順番があります。まず服の上から手のひらで押して、中の空気を出す。 空気が抜けた場所に水が入ります。前を開けて、袖の中にも空気が残らないようにしてください。

ファスナーとボタンは閉めておきます。開いたままだと、押したときにファスナーの歯が表地に当たって傷が付くことがあります。前を閉めたうえで、袖や裾から空気を抜いていきます。

沈んだら、そこから洗いはじめます。浮いたまま押すのは、洗っていることになりません。

洗剤の量と溶かし方

洗剤は、おしゃれ着用の中性洗剤を使います。量は、洗剤の容器に書かれた手洗いの量に合わせてください。

多く入れれば汚れがよく落ちる、というわけではありません。洗剤が多すぎると、すすぎで抜けきらずに、乾いたあとに白い跡が出たり、詰め物がべたついたりします。

溶かし方の順番は、水を先に張り、そのあと洗剤を入れて手でよくかき混ぜることです。洗剤を先に入れて水を注ぐと、泡が立ちすぎて量が分かりにくくなります。

汚れが袖口や襟に集まっているなら、その部分だけ先に洗剤を薄く伸ばして数分置いてください。押す回数を増やさずに済みます。

押す回数|20回前後、揉まない

押すのは20回前後を目安にします。

やり方は決まっています。真上から、手のひら全体で、ゆっくり沈めて手を離す。 それだけです。

  • 揉まない:中の詰め物が寄ります
  • ねじらない:ねじった形のまま偏ります
  • こすらない:表地の加工が落ちます

押す場所は、全体をまんべんなく。袖、身頃の前、背中、裾の順に、少しずつ場所を変えながら押してください。同じ場所ばかり押すと、そこだけ詰め物が薄くなることがあります。

すすぎの終わり|濁りで見る

すすぎは、泡ではなく水の濁りで見てください。

水を替えて押し沈めると、最初のうちは白く濁ります。濁らなくなった回で終わりです。多くの場合2〜3回ですが、表地の水をはじく力が残っている一着は、洗剤が抜けにくいので1回増やしてください。

抜けきらないと、乾いたあとに白い跡が出ます。判断に迷うときは、1回多くすすいでおくほうが戻しやすくなります。

すすぎの水を替えるときも、ダウンを持ち上げてねじらないでください。浴槽の栓を抜いて水を落とし、ダウンを浴槽の底に置いたまま新しい水を張ります。

脱水|絞らない

水を切るときは、絞らないでください。

ねじった形が、そのまま乾いた形になるからです。中の詰め物は水を含んで重く、ねじると片側へ寄ったまま固まります。

大きなタオルで挟んで、上から体重をかけてください。 タオルを広げ、その上にダウンを平らに置き、さらにタオルをかぶせて、手のひらや膝で上から押します。タオルが濡れたら替えて、2〜3回繰り返します。

洗濯機の脱水が表示で使えるなら、ネットに入れて30秒〜1分だけかける方法もあります。長くかけると詰め物が偏るので、短く区切ってください。

持ち上げるときも、腕にかけずに両手で下から支えます。濡れた状態でハンガーに掛けると、水の重さが全部裾に落ちます。

乾かす|平らから吊るしへ

乾かすときは、最初の数時間を平らに置き、そのあと吊るします。

  1. 乾きはじめの数時間は、平らな場所にタオルを敷いて、その上に広げる
  2. 表面の水気が落ち着いたら、太めのハンガーにかけて風通しのよい日陰に吊るす
  3. 1〜2時間ごとに、手でたたいて詰め物をほぐす

直射日光は避けてください。表地の色があせることがあります。

秋冬は気温が低く、乾くまでに時間がかかります。晴れて空気が乾いた日でも、2〜3日かかることがあります。乾燥機が表示で使えるなら、低温で短時間かけてから自然乾燥に移すと、乾くまでの時間を短くできます。

ふくらみを戻す

乾いてくると、詰め物が固まって、ふくらみが小さく見えることがあります。

ふくらみを戻すには、手のひらで全体を軽くたたいてください。固まった詰め物がほぐれて、空気が入ります。袖を持って軽く振るのも効きます。

固まりが残っている場所は、指でつまんで軽くほぐします。強く引っ張ると表地や縫い目に負担がかかるので、つまんで離すくらいで十分です。

乾燥機が表示で使えるなら、乾いたあとに低温で短時間かけると、ふくらみが戻りやすくなります。テニスボールのような柔らかいボールを一緒に入れる方法もありますが、表示で乾燥機が使えるものに限ってください。

乾いたかどうかの確かめ方

表面が乾いていても、中の詰め物が湿っていることがあります。しまう前の丸洗いでは、ここを必ず確かめてください。

確かめ方は3つです。

  • 手で押したときに、ひんやりした感じが残っていないか
  • 詰め物をつまんだときに、固まりがないか
  • 顔を近づけたときに、湿ったにおいがしないか

どれか1つでも当てはまるなら、まだ乾いていません。さらに1日干してください。

特に、袖の先や裾、脇の下は乾きにくい場所です。ここを最後に確かめて、どこもひんやりしなくなったら乾いています。

洗濯機が使える表示のとき

洗濯表示の桶に数字が書かれていて、手のマークがない一着は、洗濯機で洗えるとされています。それでも、洗濯機に任せきりにせず、次の点を守ってください。

  1. 前を閉めて、空気を抜いてから洗濯ネットに入れる
  2. ネットは一着がちょうど収まる大きさにする。大きすぎると中で偏る
  3. 弱い水流のコースか、手洗いに近いコースを選ぶ
  4. 脱水は30秒〜1分で止める

洗濯機でも、浮いたまま洗うと洗剤が全体に届かないのは同じです。洗濯槽に水がたまったら一度止めて、手で押し沈めてから再開すると、ムラなく洗えます。

洗濯機で洗う場合も、頻度の考え方は変わりません。手軽だからといって丸洗いの回数を増やさず、シーズンに1〜2回までにしてください。

丈の長いダウンを洗うとき

膝より下まである長い丈のダウンは、短い丈のものより水を含んで重くなります。家で洗えるかどうかは、浴槽に沈めきれるかで決まります。

確かめ方は、乾いた状態で浴槽に置いてみることです。裾から襟まで、折らずに、または一度だけ折って浴槽に収まるなら、家で洗えます。二度以上折らないと収まらないなら、店に出すほうが安心です。

洗うときは、一度だけ折った形のまま沈め、押すときも折り目の位置を変えないでください。折り目を何度も変えると、その線に沿って詰め物が寄ります。

脱水と乾燥も、短い丈より時間がかかります。持ち上げるときは、裾と襟の2か所を両手で支えてください。片側だけを持つと、水の重さで反対側が伸びます。乾かすときは平らに置く時間を長めに取り、表面の水気が落ち着いてから吊るします。

薄手の軽いダウンとベスト

秋の初めや、冬にコートの下に重ねて着る薄手の軽いダウンやベストは、厚手のダウンとは汚れ方が違います。

薄手のものは、上にコートを重ねることが多いので、襟と袖口の汚れは厚手より少なめです。その代わり、中に着ている服と擦れる脇の下や背中に汚れが出やすくなります。

頻度は、着た日数で数えるのは同じです。ただし薄手のものは詰め物が少なく、乾くのも早いので、丸洗いの負担は厚手より小さくなります。しまう前の1回に加えて、秋の終わりと冬の途中に1回ずつ、合わせて3回くらいまでなら目安の範囲です。

ベストは袖がないぶん、汚れの集まる場所が襟と前立てだけになります。部分洗いは、襟の内側と前立ての手が触れる場所を中心にしてください。

雨や雪で濡れた日の手入れ

秋冬は、雨や雪でダウンが濡れる日があります。濡れたまま放っておくと、乾いたあとにしみが残ったり、詰め物が固まったりします。

帰ったら、次の順番で手入れしてください。

  1. 表面の水滴を乾いたタオルで押さえて取る。こすらない
  2. 太めのハンガーにかけて、風通しのよい日陰に吊るす
  3. 表面が乾いたら、手でたたいて詰め物をほぐす

暖房器具の前に置いて急いで乾かすのは避けてください。表地が熱で傷むことがあります。

雨で濡れた日は、洗う日を早める理由にはなりません。濡れただけで汚れが付いていなければ、乾かしてふくらみを戻せば十分です。泥はねが付いた場合は、乾いてからやわらかいブラシで落とし、残った跡だけを部分洗いしてください。

着た日の手入れ|洗わずに済ませる日

洗う頻度を減らすには、着た日の手入れが効きます。毎日数分の手入れで、部分洗いの間隔を延ばせます。

帰ったら、次のことをしてください。

  • 太めのハンガーにかけて、クローゼットにすぐしまわず、ひと晩部屋に吊るす
  • 襟の内側と袖口を、乾いた布で軽く拭く
  • 手のひらで全体を軽くたたいて、空気を入れる

ひと晩吊るすのは、着ているあいだにこもった湿気を抜くためです。すぐにクローゼットにしまうと、湿気がこもってにおいの元になります。

襟と袖口を乾いた布で拭くと、表面に付いた皮脂が落ちて、汚れが奥に染み込みにくくなります。毎日でなくても、着た日の2回に1回くらいで十分です。

食べこぼし・しみを見つけたとき

食べこぼしやしみは、見つけたらその日のうちに手入れしてください。時間が経つほど落ちにくくなります。

手順は、部分洗いと同じです。洗剤液をひたした布でしみをたたき、汚れを布に移します。しみの外側から内側に向かってたたくと、しみが広がりにくくなります。

こすらないでください。こすると表地の加工が落ち、しみの輪郭も広がります。

油分の多いしみは、部分洗いだけでは落ちきらないことがあります。2回たたいても残るなら、それ以上は家で続けず、店に相談してください。家で何度も繰り返すと、表地の色が抜けることがあります。

しみの手入れをしたら、その日の分は部分洗いを1回したと数えます。次の部分洗いまでの日数は、そこから数え直してください。

洗う日を決める天気の目安

丸洗いの日は、天気で決めます。洗うことより、乾かすことに時間がかかるからです。

目安は、晴れて空気が乾いた日が2〜3日続くことです。天気予報で、洗う日から3日間の天気と湿度を見てください。雨の予報がある週は避けます。

秋は、晴れて空気が乾いた日が続きやすい季節です。秋に出すときに丸洗いが要るなら、この時期に済ませておくと乾きやすくなります。

冬の途中は、晴れていても気温が低く、乾くのに時間がかかります。部屋の中で乾かす場合は、風通しのよい場所を選び、空気が動くようにしてください。

しまう前は、気温が上がりきる前、まだ空気が乾いている時期が目安です。湿気の多い季節に入ってからでは、乾ききらないまましまうことになります。

どちらとも取れるときの判断|迷ったら弱いほうへ

洗う頻度でも手順でも、どちらとも取れて迷う場面があります。そういうときは、弱いほうへ倒してください。

  • 丸洗いか部分洗いか迷ったら、部分洗い
  • 家で洗うか店に出すか迷ったら、店
  • 水温を上げるか迷ったら、上げない
  • すすぎを1回増やすか迷ったら、増やす
  • 乾いたか迷ったら、もう1日干す

弱いほうへ倒すのは、戻しやすいからです。部分洗いで落ちなければ、あとから丸洗いできます。でも丸洗いで傷んだ表地は、もとに戻せません。

頻度で迷ったときは、汚れの場所を見てください。汚れが襟と袖口だけなら部分洗い、全体に広がっているなら丸洗い、と分けると迷いが減ります。

手洗いの手順全体の順番は、手洗いの手順にも共通の考え方をまとめています。ニットなど、ほかの冬の服の頻度の考え方は、ニットを洗う頻度も参考にしてください。

何着かを着回している人の数え方

ダウンを2着以上持っていて、日によって着分けている人もいるはずです。その場合は、1着ずつ着た日数を数えてください。

たとえば、平日は通勤用の1着、週末は別の1着を着ているなら、通勤用は1か月で約20日、週末用は約8日です。通勤用は月に1回くらい襟と袖口を部分洗いし、週末用は3か月に1回くらいで足ります。

数えるのが面倒なら、着分けている日の割合で考えます。通勤用と週末用が5対2なら、部分洗いの回数もだいたい5対2です。丸洗いは、どちらもしまう前の1回を基本にして、通勤用だけ冬の途中に1回足すかどうかを決めてください。

着回していると、1着あたりの着た日数が少なくなるので、洗う回数も自然に減ります。洗う回数が減ると、表地や詰め物への負担も小さくなります。

部分洗いと丸洗いを1シーズンに並べると

ここまでの頻度を、1シーズンの流れに並べてみます。毎日のように着る人の場合です。

  • 秋に出すとき:陰干しと空気の入れ直し。しまう前に洗っていれば丸洗いは要らない
  • 着始めて約1か月:襟と袖口を部分洗い
  • 約2か月:もう一度部分洗い
  • 冬の途中:汚れが全体に広がっていれば丸洗いを1回。襟と袖口だけなら部分洗い
  • 約4か月:部分洗い
  • しまう前:丸洗いをして、完全に乾かしてからしまう

週末だけ着る人なら、部分洗いはシーズンの途中に1〜2回、丸洗いはしまう前の1回だけになります。

並べてみると、丸洗いはシーズンに1〜2回、部分洗いは月に1回くらいが中心です。この配分にしておくと、汚れをためずに、洗いすぎも避けられます。

洗いすぎのサイン・洗わなさすぎのサイン

頻度が合っているかは、ダウンの状態で確かめられます。

洗いすぎのサインは、次のようなものです。

  • 表地の水をはじく力が弱くなった
  • ふくらみが戻りにくくなった
  • 表地の色があせてきた

こうしたサインが出たら、丸洗いの回数を減らし、部分洗いと陰干しを中心にしてください。

洗わなさすぎのサインは、次のようなものです。

  • 襟や袖口が黒ずんで、部分洗いで落ちにくい
  • 着たときに、においが気になる
  • ふくらみが小さくなり、たたいても戻らない

ふくらみが小さくなるのは、詰め物に皮脂がたまって固まっていることがあります。丸洗いで皮脂が落ちると、ふくらみが戻ることがあります。

しまうときの準備

しまう前の丸洗いが終わったら、しまい方を決めます。

  • 完全に乾いたことを確かめる
  • 収納袋は、通気性のある布のものを使う
  • 圧縮しすぎない。軽く畳むか、太めのハンガーにかけてしまう
  • 湿気の少ない場所に置く

ビニールの袋に入れると、湿気がこもってにおいの元になります。通気性のある布の袋か、クリーニングの袋を外してから布をかぶせる程度にしてください。

圧縮袋で小さくすると、場所は取りませんが、出したときにふくらみが戻りにくくなります。圧縮する場合は、しまっている期間が長くならないようにして、秋に出したらすぐに陰干しとたたき直しをしてください。

しまう前にきちんと洗って乾かしておけば、秋に出したときは陰干しだけで着始められます。洗う頻度の基本の1回を、しまう前に置く理由はここにあります。

よくある問い

Q. ダウンはどのくらいの頻度で洗えばいいですか
丸洗いはシーズンの終わりの1回が基本です。毎日のように着るなら、冬の途中にもう1回足して2回まで。そのあいだは、襟と袖口を20〜30日着るごとに部分洗いしてください。年に何回と決めるより、着た日数で数えるほうが、着方の違いに合わせられます。
Q. 秋に出すときにも洗ったほうがいいですか
しまう前に洗っていたなら、出すときに丸洗いは要りません。陰干しして、手でたたいて空気を入れ直すだけで十分です。しまう前に洗っていなかった、またはしまっていたあいだに嫌なにおいが付いたときだけ、着始める前に洗ってください。
Q. 手洗いを始める前に、何を確認すればよいですか
洗濯表示を必ず確認してください。タグの桶の記号に手のマークがあれば手洗いのみ、数字があればその温度まで、バツが付いていたら手洗いも含めて家では洗えません。表示が読み取れない、あるいは判断がつかないときは、家で洗わずに専門の店に相談する選択肢が残ります。
Q. 水はどのくらい張ればいいですか
一着が完全に沈む深さまでです。浴槽なら10cm前後、洗面台では足りないことが多くなります。目安は、手で押し込んだときに服の上に水が2cm以上かぶること。水が足りないと、押しても布の上側が空気に触れたままになり、洗剤が全体に届きません。
Q. 押す回数はどのくらいですか
20回前後を目安にしてください。ただし回数そのものより、揉まない・ねじらない・こすらないことのほうが結果に効きます。押すのは真上から、手のひら全体で、ゆっくり沈めて手を離すだけです。
Q. 絞ってはいけないのはなぜですか
ねじった形が、そのまま乾いた形になるからです。中の詰め物は水を含んで重く、ねじると片側へ寄ったまま固まります。水を切るときは、大きなタオルで挟んで上から体重をかけてください。乾きはじめの数時間は平らに置きます。
Q. 洗いすぎると傷みますか
丸洗いの回数が増えるほど、表地の加工や中の詰め物に負担がかかります。汚れが気になるたびに丸洗いするより、汚れの出る襟と袖口だけを部分洗いするほうが、一着を長く着られます。丸洗いはシーズンに1〜2回までを目安にしてください。

— メグラシ編集部

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