ダウンを洗う頻度|着た日数で決める目安と、沈む水量での手洗い

ダウンを洗う頻度は、年に何回かではなく、着た日数で数えると決まります。丸洗いはシーズンの終わりの1回が基本で、毎日のように着るなら冬の途中にもう1回足して2回までです。
そのあいだは、汚れが集まる襟と袖口だけを、20〜30日着るごとに部分洗いします。丸洗いの回数を増やすより、部分洗いを先に増やすほうが、一着を長く着られます。
洗う時期は3つあります。秋に出すとき、冬の途中、しまう前です。どこで洗うかを決めたら、あとの手順は同じです。手順でつまずくのは、水が足りずに浮いたまま洗っていることと、最後にねじって水を切っていること。この2か所を厚く書いています。
先に結論|洗う頻度は着た日数で決める
ダウンを洗う頻度は、次のように決めてください。
- 丸洗い:シーズンの終わりに1回。毎日のように着るなら冬の途中にもう1回、計2回まで
- 部分洗い:襟と袖口を、20〜30日着るごとに1回
- 洗わずに済ませる日:陰干しと、手でたたいて空気を入れ直すだけ
この3つを組み合わせると、汚れをためずに、洗いすぎも避けられます。
年に1回とだけ覚えていると、週に1〜2回しか着ない人と、毎日通勤で着る人が同じ回数になります。着た日数で数えれば、着方の違いに合わせて回数が決まります。
この記事の前半は頻度、後半は手洗いの手順です。家で洗える一着かどうかの判定は、ダウンを家で洗う前の可否判定に分けてあります。洗濯表示で手洗いができない一着は、この記事の手順の対象外です。
年に何回ではなく、着た日数で数える理由
ダウンの汚れは、着た日数に比例して増えます。年に何回と決めても、着た日数が違えば汚れ方は違います。
汚れが集まるのは、肌や髪に触れる場所です。襟の内側、袖口、前立ての手が触れるところ。こうした場所は、皮脂や汗、化粧品が少しずつ移ります。
数え方は簡単です。着始めた日を手帳やスマートフォンのメモに書いておき、そこから何日着たかをおおまかに数えます。正確でなくて構いません。週に何回着ているかが分かれば、1か月でおよそ何日になるかが分かります。
- 毎日着る:1か月で約30日
- 平日だけ着る:1か月で約20日
- 週末だけ着る:1か月で約8日
20〜30日着たら襟と袖口を部分洗い、と覚えておけば、毎日着る人は月に1回、週末だけの人は3か月に1回くらいになります。
洗う時期は3つ|秋に出すとき・冬の途中・しまう前
ダウンを洗う時期は、大きく3つに分かれます。
| 時期 | 丸洗いするか | やること |
|---|---|---|
| 秋に出すとき | しまう前に洗っていれば不要 | 陰干しと空気の入れ直し |
| 冬の途中 | 毎日のように着る人だけ1回 | 部分洗いを先に。足りなければ丸洗い |
| しまう前 | 基本の1回 | 丸洗いしてからしまう |
表は、どの時期に何をするかの境目を見るためのものです。
いちばん大事なのは、しまう前の1回です。汚れたまましまうと、しまっているあいだに汚れが落ちにくくなり、においの元にもなります。
秋に出すときと冬の途中は、しまう前の1回をきちんとしていれば、部分洗いや陰干しで済むことがほとんどです。
秋に出すとき|洗うのはしまう前に洗っていなかった場合だけ
秋になってダウンを出すとき、着始める前に洗ったほうがいいか迷う人は多いはずです。
しまう前に洗っていたなら、出すときに丸洗いは要りません。次の手順で十分です。
- 収納袋から出して、風通しのよい日陰に半日ほど干す
- 手のひらで全体を軽くたたいて、中の詰め物に空気を入れる
- 袖を持って軽く振り、ふくらみを均一にする
しまっていたあいだに押されて、ふくらみが小さくなっていることがあります。たたいて振るだけで、多くは戻ります。
丸洗いが要るのは、次のどれかに当てはまるときです。
- しまう前に洗っていなかった
- しまっていたあいだに、においが付いた
- 出したときに、襟や袖口に黄ばみが見えた
この場合は、着始める前に洗ってください。秋の晴れた日は乾きやすいので、着る予定の1〜2週間前に済ませておくと安心です。
冬の途中|部分洗いで済む汚れ、丸洗いが要る汚れ
冬の途中で汚れが気になったら、まず部分洗いで済むかを見ます。
部分洗いで済むのは、汚れが襟と袖口に集まっているときです。皮脂や化粧品の汚れは、ほとんどがこの2か所に出ます。
丸洗いが要るのは、次のようなときです。
- 全体に嫌なにおいが付いた
- 食べこぼしや雨のしみが、何か所にも広がっている
- 部分洗いを2回してもまだ汚れが目立つ
毎日のように着ている人は、冬の途中に1回丸洗いを足しても構いません。ただし、冬の途中はまだ寒い日が続くので、乾くまでの数日間は別の上着で過ごすことになります。予備の上着があるか、天気の続く週かを見て、日を決めてください。
しまう前|シーズンの終わりの1回
しまう前の丸洗いは、ダウンを洗う頻度の基本の1回です。
時期は、もう着ないと決めたあと、気温が上がりきる前がおすすめです。気温が上がりきると湿気も増え、乾きにくくなります。晴れて空気が乾いた日が数日続く時期を選んでください。
しまう前の丸洗いでは、汚れを落とすことに加えて、完全に乾かすことが大事です。少しでも湿気が残ったまましまうと、しまっているあいだに嫌なにおいが出ることがあります。乾いたかどうかの確かめ方は、このあとの節に書いています。
店に出すか家で洗うかは、このあと決めます。しまう前の1回だけは店に出し、それ以外は家で部分洗いと手洗い、という分け方もあります。
頻度を上げたほうがいい着方
次のような着方をしているなら、部分洗いの頻度を少し上げてください。
- 襟を立てて、首に直接触れるように着ている
- 化粧をした顔に襟が触れる
- 袖口を手首まで下ろして、手の甲に触れるように着ている
- 自転車や徒歩で通勤し、汗をかく日が多い
こうした着方では、襟と袖口に汚れが早く集まります。20〜30日ではなく、15〜20日ごとに部分洗いすると、汚れが落ちやすいうちに済ませられます。
ただし、丸洗いの頻度は上げないでください。丸洗いはシーズンに2回までが目安です。部分洗いの回数で調整します。
頻度を下げてよい着方
反対に、次のような着方なら、部分洗いの頻度を下げても構いません。
- 首元にストールやマフラーを巻いて、襟が肌に直接触れない
- 中に襟のある服を着て、ダウンの襟が肌から離れている
- 着る日数が少なく、1シーズンで30日に満たない
こうした着方なら、襟と袖口の汚れはゆっくり集まります。シーズンの途中で1回部分洗いをして、しまう前に丸洗いするだけで十分なことが多くなります。
首元にストールを巻くのは、ダウンの襟を汚れから守る方法としても有効です。ストールのほうが洗いやすいので、汚れをストールに移すと考えてください。ストールの洗い方は、マフラーの洗い方にまとめています。
家で洗うか、店に出すか
洗う頻度が決まったら、家で洗うか店に出すかを決めます。
家で洗えるのは、洗濯表示で手洗いか洗濯機が使えると示されている一着だけです。表示で家庭での洗濯ができないとされているものは、店に出してください。
表示で家で洗えるとされていても、次のような一着は店に出すほうが安心です。
- 表地に光沢の強い加工がしてある
- 毛皮や革の飾りが付いていて、取り外せない
- 丈が長く、家の浴槽に沈めきれない
店に出す頻度の考え方は、ダウンのクリーニングの頻度にまとめています。家での部分洗いと、店での丸洗いを組み合わせる場合の参考にしてください。
最初に|洗濯表示を必ず確認する
ここからは、家で手洗いする場合の手順です。最初に、タグの桶の形の記号を見てください。
- 桶に手のマーク:手洗いのみ。洗濯機は使えません
- 桶に数字:その温度までの水で洗えます。数字は上限です
- 桶にバツ:手洗いも含めて、家では洗えません
同じタグにある四角に丸の記号も見ます。乾燥機が使えるかどうかで、乾かす手順が変わります。
表示が読み取れない、判断がつかない。そのときは家で洗わず、専門の店に相談する選択肢が残ります。
部分洗いのやり方|襟と袖口
丸洗いの前に、部分洗いのやり方を書いておきます。頻度の中心は部分洗いだからです。
- 洗面器にぬるま湯を張り、おしゃれ着用の中性洗剤を表示の量だけ溶かす
- 清潔な布かスポンジを洗剤液にひたし、軽く絞る
- 襟の内側と袖口を、布で軽くたたくように汚れを移す
- 別の布を水にひたして軽く絞り、同じ場所をたたいて洗剤を取る
- 乾いたタオルで挟んで水気を取り、ハンガーにかけて陰干しする
こすらないでください。表地の加工が落ちます。たたいて、汚れを布に移すだけです。
部分洗いでは、中の詰め物まで濡らさないことが大事です。布は軽く絞ってから使い、水が表地の奥まで染み込まないようにしてください。
水の量|一着が完全に沈む深さまで張る
丸洗いでいちばん多い失敗が、ここです。
一着が完全に沈む深さまで水を張ってください。 浴槽なら10cm前後。洗面台では足りないことが多くなります。
目安は、手で押し込んだときに服の上に水が2cm以上かぶることです。水が足りないと、押しても布の上側が空気に触れたままになり、洗剤が全体に届きません。
量を先に決めてから洗剤を溶かすと、濃さも一定になります。水温は表示の上限を超えないようにしてください。秋冬は水道の水が冷たくなるので、表示の上限の範囲でぬるま湯にすると、洗剤が溶けやすくなります。
沈める順番|空気を抜いてから水を入れる
ダウンは中に空気を抱えているので、そのままでは浮きます。
順番があります。まず服の上から手のひらで押して、中の空気を出す。 空気が抜けた場所に水が入ります。前を開けて、袖の中にも空気が残らないようにしてください。
ファスナーとボタンは閉めておきます。開いたままだと、押したときにファスナーの歯が表地に当たって傷が付くことがあります。前を閉めたうえで、袖や裾から空気を抜いていきます。
沈んだら、そこから洗いはじめます。浮いたまま押すのは、洗っていることになりません。
洗剤の量と溶かし方
洗剤は、おしゃれ着用の中性洗剤を使います。量は、洗剤の容器に書かれた手洗いの量に合わせてください。
多く入れれば汚れがよく落ちる、というわけではありません。洗剤が多すぎると、すすぎで抜けきらずに、乾いたあとに白い跡が出たり、詰め物がべたついたりします。
溶かし方の順番は、水を先に張り、そのあと洗剤を入れて手でよくかき混ぜることです。洗剤を先に入れて水を注ぐと、泡が立ちすぎて量が分かりにくくなります。
汚れが袖口や襟に集まっているなら、その部分だけ先に洗剤を薄く伸ばして数分置いてください。押す回数を増やさずに済みます。
押す回数|20回前後、揉まない
押すのは20回前後を目安にします。
やり方は決まっています。真上から、手のひら全体で、ゆっくり沈めて手を離す。 それだけです。
- 揉まない:中の詰め物が寄ります
- ねじらない:ねじった形のまま偏ります
- こすらない:表地の加工が落ちます
押す場所は、全体をまんべんなく。袖、身頃の前、背中、裾の順に、少しずつ場所を変えながら押してください。同じ場所ばかり押すと、そこだけ詰め物が薄くなることがあります。
すすぎの終わり|濁りで見る
すすぎは、泡ではなく水の濁りで見てください。
水を替えて押し沈めると、最初のうちは白く濁ります。濁らなくなった回で終わりです。多くの場合2〜3回ですが、表地の水をはじく力が残っている一着は、洗剤が抜けにくいので1回増やしてください。
抜けきらないと、乾いたあとに白い跡が出ます。判断に迷うときは、1回多くすすいでおくほうが戻しやすくなります。
すすぎの水を替えるときも、ダウンを持ち上げてねじらないでください。浴槽の栓を抜いて水を落とし、ダウンを浴槽の底に置いたまま新しい水を張ります。
脱水|絞らない
水を切るときは、絞らないでください。
ねじった形が、そのまま乾いた形になるからです。中の詰め物は水を含んで重く、ねじると片側へ寄ったまま固まります。
大きなタオルで挟んで、上から体重をかけてください。 タオルを広げ、その上にダウンを平らに置き、さらにタオルをかぶせて、手のひらや膝で上から押します。タオルが濡れたら替えて、2〜3回繰り返します。
洗濯機の脱水が表示で使えるなら、ネットに入れて30秒〜1分だけかける方法もあります。長くかけると詰め物が偏るので、短く区切ってください。
持ち上げるときも、腕にかけずに両手で下から支えます。濡れた状態でハンガーに掛けると、水の重さが全部裾に落ちます。
乾かす|平らから吊るしへ
乾かすときは、最初の数時間を平らに置き、そのあと吊るします。
- 乾きはじめの数時間は、平らな場所にタオルを敷いて、その上に広げる
- 表面の水気が落ち着いたら、太めのハンガーにかけて風通しのよい日陰に吊るす
- 1〜2時間ごとに、手でたたいて詰め物をほぐす
直射日光は避けてください。表地の色があせることがあります。
秋冬は気温が低く、乾くまでに時間がかかります。晴れて空気が乾いた日でも、2〜3日かかることがあります。乾燥機が表示で使えるなら、低温で短時間かけてから自然乾燥に移すと、乾くまでの時間を短くできます。
ふくらみを戻す
乾いてくると、詰め物が固まって、ふくらみが小さく見えることがあります。
ふくらみを戻すには、手のひらで全体を軽くたたいてください。固まった詰め物がほぐれて、空気が入ります。袖を持って軽く振るのも効きます。
固まりが残っている場所は、指でつまんで軽くほぐします。強く引っ張ると表地や縫い目に負担がかかるので、つまんで離すくらいで十分です。
乾燥機が表示で使えるなら、乾いたあとに低温で短時間かけると、ふくらみが戻りやすくなります。テニスボールのような柔らかいボールを一緒に入れる方法もありますが、表示で乾燥機が使えるものに限ってください。
乾いたかどうかの確かめ方
表面が乾いていても、中の詰め物が湿っていることがあります。しまう前の丸洗いでは、ここを必ず確かめてください。
確かめ方は3つです。
- 手で押したときに、ひんやりした感じが残っていないか
- 詰め物をつまんだときに、固まりがないか
- 顔を近づけたときに、湿ったにおいがしないか
どれか1つでも当てはまるなら、まだ乾いていません。さらに1日干してください。
特に、袖の先や裾、脇の下は乾きにくい場所です。ここを最後に確かめて、どこもひんやりしなくなったら乾いています。
洗濯機が使える表示のとき
洗濯表示の桶に数字が書かれていて、手のマークがない一着は、洗濯機で洗えるとされています。それでも、洗濯機に任せきりにせず、次の点を守ってください。
- 前を閉めて、空気を抜いてから洗濯ネットに入れる
- ネットは一着がちょうど収まる大きさにする。大きすぎると中で偏る
- 弱い水流のコースか、手洗いに近いコースを選ぶ
- 脱水は30秒〜1分で止める
洗濯機でも、浮いたまま洗うと洗剤が全体に届かないのは同じです。洗濯槽に水がたまったら一度止めて、手で押し沈めてから再開すると、ムラなく洗えます。
洗濯機で洗う場合も、頻度の考え方は変わりません。手軽だからといって丸洗いの回数を増やさず、シーズンに1〜2回までにしてください。
丈の長いダウンを洗うとき
膝より下まである長い丈のダウンは、短い丈のものより水を含んで重くなります。家で洗えるかどうかは、浴槽に沈めきれるかで決まります。
確かめ方は、乾いた状態で浴槽に置いてみることです。裾から襟まで、折らずに、または一度だけ折って浴槽に収まるなら、家で洗えます。二度以上折らないと収まらないなら、店に出すほうが安心です。
洗うときは、一度だけ折った形のまま沈め、押すときも折り目の位置を変えないでください。折り目を何度も変えると、その線に沿って詰め物が寄ります。
脱水と乾燥も、短い丈より時間がかかります。持ち上げるときは、裾と襟の2か所を両手で支えてください。片側だけを持つと、水の重さで反対側が伸びます。乾かすときは平らに置く時間を長めに取り、表面の水気が落ち着いてから吊るします。
薄手の軽いダウンとベスト
秋の初めや、冬にコートの下に重ねて着る薄手の軽いダウンやベストは、厚手のダウンとは汚れ方が違います。
薄手のものは、上にコートを重ねることが多いので、襟と袖口の汚れは厚手より少なめです。その代わり、中に着ている服と擦れる脇の下や背中に汚れが出やすくなります。
頻度は、着た日数で数えるのは同じです。ただし薄手のものは詰め物が少なく、乾くのも早いので、丸洗いの負担は厚手より小さくなります。しまう前の1回に加えて、秋の終わりと冬の途中に1回ずつ、合わせて3回くらいまでなら目安の範囲です。
ベストは袖がないぶん、汚れの集まる場所が襟と前立てだけになります。部分洗いは、襟の内側と前立ての手が触れる場所を中心にしてください。
雨や雪で濡れた日の手入れ
秋冬は、雨や雪でダウンが濡れる日があります。濡れたまま放っておくと、乾いたあとにしみが残ったり、詰め物が固まったりします。
帰ったら、次の順番で手入れしてください。
- 表面の水滴を乾いたタオルで押さえて取る。こすらない
- 太めのハンガーにかけて、風通しのよい日陰に吊るす
- 表面が乾いたら、手でたたいて詰め物をほぐす
暖房器具の前に置いて急いで乾かすのは避けてください。表地が熱で傷むことがあります。
雨で濡れた日は、洗う日を早める理由にはなりません。濡れただけで汚れが付いていなければ、乾かしてふくらみを戻せば十分です。泥はねが付いた場合は、乾いてからやわらかいブラシで落とし、残った跡だけを部分洗いしてください。
着た日の手入れ|洗わずに済ませる日
洗う頻度を減らすには、着た日の手入れが効きます。毎日数分の手入れで、部分洗いの間隔を延ばせます。
帰ったら、次のことをしてください。
- 太めのハンガーにかけて、クローゼットにすぐしまわず、ひと晩部屋に吊るす
- 襟の内側と袖口を、乾いた布で軽く拭く
- 手のひらで全体を軽くたたいて、空気を入れる
ひと晩吊るすのは、着ているあいだにこもった湿気を抜くためです。すぐにクローゼットにしまうと、湿気がこもってにおいの元になります。
襟と袖口を乾いた布で拭くと、表面に付いた皮脂が落ちて、汚れが奥に染み込みにくくなります。毎日でなくても、着た日の2回に1回くらいで十分です。
食べこぼし・しみを見つけたとき
食べこぼしやしみは、見つけたらその日のうちに手入れしてください。時間が経つほど落ちにくくなります。
手順は、部分洗いと同じです。洗剤液をひたした布でしみをたたき、汚れを布に移します。しみの外側から内側に向かってたたくと、しみが広がりにくくなります。
こすらないでください。こすると表地の加工が落ち、しみの輪郭も広がります。
油分の多いしみは、部分洗いだけでは落ちきらないことがあります。2回たたいても残るなら、それ以上は家で続けず、店に相談してください。家で何度も繰り返すと、表地の色が抜けることがあります。
しみの手入れをしたら、その日の分は部分洗いを1回したと数えます。次の部分洗いまでの日数は、そこから数え直してください。
洗う日を決める天気の目安
丸洗いの日は、天気で決めます。洗うことより、乾かすことに時間がかかるからです。
目安は、晴れて空気が乾いた日が2〜3日続くことです。天気予報で、洗う日から3日間の天気と湿度を見てください。雨の予報がある週は避けます。
秋は、晴れて空気が乾いた日が続きやすい季節です。秋に出すときに丸洗いが要るなら、この時期に済ませておくと乾きやすくなります。
冬の途中は、晴れていても気温が低く、乾くのに時間がかかります。部屋の中で乾かす場合は、風通しのよい場所を選び、空気が動くようにしてください。
しまう前は、気温が上がりきる前、まだ空気が乾いている時期が目安です。湿気の多い季節に入ってからでは、乾ききらないまましまうことになります。
どちらとも取れるときの判断|迷ったら弱いほうへ
洗う頻度でも手順でも、どちらとも取れて迷う場面があります。そういうときは、弱いほうへ倒してください。
- 丸洗いか部分洗いか迷ったら、部分洗い
- 家で洗うか店に出すか迷ったら、店
- 水温を上げるか迷ったら、上げない
- すすぎを1回増やすか迷ったら、増やす
- 乾いたか迷ったら、もう1日干す
弱いほうへ倒すのは、戻しやすいからです。部分洗いで落ちなければ、あとから丸洗いできます。でも丸洗いで傷んだ表地は、もとに戻せません。
頻度で迷ったときは、汚れの場所を見てください。汚れが襟と袖口だけなら部分洗い、全体に広がっているなら丸洗い、と分けると迷いが減ります。
手洗いの手順全体の順番は、手洗いの手順にも共通の考え方をまとめています。ニットなど、ほかの冬の服の頻度の考え方は、ニットを洗う頻度も参考にしてください。
何着かを着回している人の数え方
ダウンを2着以上持っていて、日によって着分けている人もいるはずです。その場合は、1着ずつ着た日数を数えてください。
たとえば、平日は通勤用の1着、週末は別の1着を着ているなら、通勤用は1か月で約20日、週末用は約8日です。通勤用は月に1回くらい襟と袖口を部分洗いし、週末用は3か月に1回くらいで足ります。
数えるのが面倒なら、着分けている日の割合で考えます。通勤用と週末用が5対2なら、部分洗いの回数もだいたい5対2です。丸洗いは、どちらもしまう前の1回を基本にして、通勤用だけ冬の途中に1回足すかどうかを決めてください。
着回していると、1着あたりの着た日数が少なくなるので、洗う回数も自然に減ります。洗う回数が減ると、表地や詰め物への負担も小さくなります。
部分洗いと丸洗いを1シーズンに並べると
ここまでの頻度を、1シーズンの流れに並べてみます。毎日のように着る人の場合です。
- 秋に出すとき:陰干しと空気の入れ直し。しまう前に洗っていれば丸洗いは要らない
- 着始めて約1か月:襟と袖口を部分洗い
- 約2か月:もう一度部分洗い
- 冬の途中:汚れが全体に広がっていれば丸洗いを1回。襟と袖口だけなら部分洗い
- 約4か月:部分洗い
- しまう前:丸洗いをして、完全に乾かしてからしまう
週末だけ着る人なら、部分洗いはシーズンの途中に1〜2回、丸洗いはしまう前の1回だけになります。
並べてみると、丸洗いはシーズンに1〜2回、部分洗いは月に1回くらいが中心です。この配分にしておくと、汚れをためずに、洗いすぎも避けられます。
洗いすぎのサイン・洗わなさすぎのサイン
頻度が合っているかは、ダウンの状態で確かめられます。
洗いすぎのサインは、次のようなものです。
- 表地の水をはじく力が弱くなった
- ふくらみが戻りにくくなった
- 表地の色があせてきた
こうしたサインが出たら、丸洗いの回数を減らし、部分洗いと陰干しを中心にしてください。
洗わなさすぎのサインは、次のようなものです。
- 襟や袖口が黒ずんで、部分洗いで落ちにくい
- 着たときに、においが気になる
- ふくらみが小さくなり、たたいても戻らない
ふくらみが小さくなるのは、詰め物に皮脂がたまって固まっていることがあります。丸洗いで皮脂が落ちると、ふくらみが戻ることがあります。
しまうときの準備
しまう前の丸洗いが終わったら、しまい方を決めます。
- 完全に乾いたことを確かめる
- 収納袋は、通気性のある布のものを使う
- 圧縮しすぎない。軽く畳むか、太めのハンガーにかけてしまう
- 湿気の少ない場所に置く
ビニールの袋に入れると、湿気がこもってにおいの元になります。通気性のある布の袋か、クリーニングの袋を外してから布をかぶせる程度にしてください。
圧縮袋で小さくすると、場所は取りませんが、出したときにふくらみが戻りにくくなります。圧縮する場合は、しまっている期間が長くならないようにして、秋に出したらすぐに陰干しとたたき直しをしてください。
しまう前にきちんと洗って乾かしておけば、秋に出したときは陰干しだけで着始められます。洗う頻度の基本の1回を、しまう前に置く理由はここにあります。
よくある問い
- Q. ダウンはどのくらいの頻度で洗えばいいですか
- 丸洗いはシーズンの終わりの1回が基本です。毎日のように着るなら、冬の途中にもう1回足して2回まで。そのあいだは、襟と袖口を20〜30日着るごとに部分洗いしてください。年に何回と決めるより、着た日数で数えるほうが、着方の違いに合わせられます。
- Q. 秋に出すときにも洗ったほうがいいですか
- しまう前に洗っていたなら、出すときに丸洗いは要りません。陰干しして、手でたたいて空気を入れ直すだけで十分です。しまう前に洗っていなかった、またはしまっていたあいだに嫌なにおいが付いたときだけ、着始める前に洗ってください。
- Q. 手洗いを始める前に、何を確認すればよいですか
- 洗濯表示を必ず確認してください。タグの桶の記号に手のマークがあれば手洗いのみ、数字があればその温度まで、バツが付いていたら手洗いも含めて家では洗えません。表示が読み取れない、あるいは判断がつかないときは、家で洗わずに専門の店に相談する選択肢が残ります。
- Q. 水はどのくらい張ればいいですか
- 一着が完全に沈む深さまでです。浴槽なら10cm前後、洗面台では足りないことが多くなります。目安は、手で押し込んだときに服の上に水が2cm以上かぶること。水が足りないと、押しても布の上側が空気に触れたままになり、洗剤が全体に届きません。
- Q. 押す回数はどのくらいですか
- 20回前後を目安にしてください。ただし回数そのものより、揉まない・ねじらない・こすらないことのほうが結果に効きます。押すのは真上から、手のひら全体で、ゆっくり沈めて手を離すだけです。
- Q. 絞ってはいけないのはなぜですか
- ねじった形が、そのまま乾いた形になるからです。中の詰め物は水を含んで重く、ねじると片側へ寄ったまま固まります。水を切るときは、大きなタオルで挟んで上から体重をかけてください。乾きはじめの数時間は平らに置きます。
- Q. 洗いすぎると傷みますか
- 丸洗いの回数が増えるほど、表地の加工や中の詰め物に負担がかかります。汚れが気になるたびに丸洗いするより、汚れの出る襟と袖口だけを部分洗いするほうが、一着を長く着られます。丸洗いはシーズンに1〜2回までを目安にしてください。
— メグラシ編集部





