春コーデ 50代レディース|外形を決める一枚が、上着からトップスへ移る

50代の春の装いが決まらないとき、原因は色ではありません。外形を決めている一枚が、入れ替わったことです。
冬のあいだは、いちばん外の一枚が形を作っていました。中に何を着ても、外から見える輪郭は上着が決めていた。春はそれを脱ぎます。脱いだ瞬間、トップスそのものが外形になります。
だから、測る場所が変わります。冬は丈と重なりでしたが、春は肩です。測るのは3つ、時間にして2分です。
測るのは3つ。所要2分
S(肩線)=肩のいちばん外側の骨から、肩の縫い目までの距離。 腕を下ろした状態で測ります。
N(首の開き)=鎖骨から、襟ぐりのいちばん下までの距離。 前から測ります。
K(袖)=手首の骨から、袖口までの距離。 手前で終わるならマイナス、越えるならプラスで数えます。
この3つが、春のトップスの外形を決めています。
S|肩線が2cmを超えると、腕の始まりが動く
肩の骨から縫い目までが0〜2cmなら、腕の始まりが肩の位置と一致します。見る側は、そこから腕が始まっていると読みます。
2〜4cmは、ゆるやかに落ちる形です。素材が柔らかく、落ちる方向が下へ向かっていれば成立します。
4cmを超えると、腕がどこから始まっているのかが読めなくなります。 上半身が一つの塊として見えるので、身幅がどれだけ余っていても細かい調整が効きません。
| Sの値 | 見え方 | 向いている日 |
|---|---|---|
| 0〜2cm | 肩と腕の境目が一致する | どの場面でも成立 |
| 2〜4cm | 境目がゆるやかに落ちる | 柔らかい素材の日 |
| 4cm超 | 境目が読めない | 身幅ではなくSを直す |
ゆったりした形を選びたい日は、Sではなく身幅で余裕をとってください。同じ「ゆったり」でも、肩で取るか身幅で取るかで結果が変わります。
N|首の開きは、鎖骨から何cm下か
Nが0cm、つまり鎖骨の高さで襟ぐりが終わっていると、首の縦が全部見えます。3cm下なら、首と胸の境目まで開いています。
春に増えるのは、Nが2〜4cmの襟ぐりです。 冬に詰まっていたぶん、開いた形が新鮮に見えます。
ただし、Nを大きくするなら、SとKは動かさないでください。理由は次の項です。
Nを測るときは、前かがみにならないよう気をつけてください。下を向くと襟ぐりが前へ落ちて、実際より深く出ます。 正面を向いた状態で、鏡に映った位置を読んでください。
Nには横の幅もあります。縦が同じでも、横に広い襟ぐりは肩の端に近づきます。横が肩の骨まで届いていると、Sの判定が効かなくなります。 縦を深くするか横を広くするか、どちらかにしてください。両方が大きい襟ぐりは、上半身の外形が首元から始まることになります。
K|袖は、手首の骨を基準に3つの席へ
袖の終わりは、次の3つのどれかに寄せます。
骨のちょうど上。骨から3cm以上手前。骨を越えて手の甲に届く。
避けたいのは、骨から1〜2cm手前という中間です。短くしたのか、たまたま足りていないのかが読み取れません。
まくる前提の日は、まくったあとの位置で判定してください。まくると肘の下あたりで止まるので、そこが実際の終わりになります。
Kは、その日の予定でも決まります。手を使う場面が多い日は、骨から3cm以上手前。 袖口が机や物に触れ続けると、そのたびに位置がずれます。逆に、動かない時間が長い日は、骨の上で終わっていても崩れません。
袖口の広さも見てください。広い袖口は、腕を上げたときに位置が大きく動きます。 動く幅が5cmを超えるなら、判定に使うのは腕を下ろしたときではなく、上げたときの位置です。
3つを同時に大きくしない
S・N・Kは、それぞれ「開く」方向を持っています。肩線が外へ出る、首元が開く、袖が短くなる。
この3つを同時に大きくすると、上半身の輪郭が全方向に広がります。 そうなると、どこを見せたいのかが読み取れません。
決め方は簡単です。大きくするのは1つだけ。残りの2つは基準値に置く。 首元を開けたい日は、SもKも基準に。袖を短くしたい日は、SとNを基準に。
基準値というのは、Sが0〜2cm、Nが鎖骨から0〜2cm、Kが手首の骨の上、の3つです。この状態がいちばん外形が読みやすく、どの場面でも成立します。
どれを大きくするかは、その日いちばん人と近い距離で会うかどうかで決めてください。近い距離で会う日はN、遠い距離から見られる日はS。 手元を使う場面が多い日はKです。1つ選べば、残り2つは自動的に決まります。
一枚で外に出られるかの判定
春の薄い一枚は、下に何か要るかどうかで扱いが変わります。
明るい場所で、下に何も着ずに立ってみてください。下に一枚必要だと感じるなら、それは薄さの問題です。
この場合、下に足すのではなく、その一枚を外側として使い、中にもう一枚を置いてください。下に足すと、NとKが二重になって判定できなくなります。 外側として使えば、判定するのは外側の一枚だけで済みます。
判定は、明るい場所で立って行ってください。部屋の奥や夜の照明では、薄さが分かりません。 窓際か、外に出る前の玄関で確かめるのがいちばん近い条件になります。
中に置く一枚は、外側のNとKより内側に収まる寸法にしてください。内側の一枚が襟ぐりから出たり、袖口から見えたりすると、外形の線が二重になります。 見えないところに収める、というのが唯一の条件です。
色は、Nの近くに置くと届く
外形が通ったうえで色を選ぶなら、置く場所は首の開きの近くです。鎖骨から下へ離れるほど、顔までは届きません。
全体を明るくする必要はありません。顔から近い場所に一か所あれば足ります。明るい色を一か所に集めると、SとNの寸法もそこで読まれます。 寸法が通っている前提で色を置くと、二度手間になりません。
素材の落ち方で、同じ寸法が別物になる
S・N・Kが同じ2枚でも、素材が違えば見え方が変わります。動かしているのは、布が落ちる速さです。
判定は1秒でできます。肩のあたりを握って、離す。 すぐ戻るならハリのある側、ゆっくり戻るか戻らないなら落ちる側です。
ハリのある側は、寸法がそのまま外形になります。測った数字と見え方が一致するので、判定が効きやすい。落ちる側は、体の形に沿って布が下がるので、測った数字より1段階大きい見え方になります。
つまり、落ちる素材を選ぶ日は、Sを1段階小さい側に取っておくと合います。Sが2cmの一枚を選べば、落ちても4cm相当に収まります。
3月・4月・5月で、条件のほうが動く
3月は、まだ外の一枚が形を決めています。だからSを測るのは外側の一枚です。
4月は、日中に外の一枚を脱ぐ日が出てきます。この月がいちばん判定が入れ替わる月で、朝に測った外側と、昼に外形になるトップスが別物になります。 4月は2枚とも測ってください。
5月は、トップスが外形として固定されます。測るのは1枚で済みます。
月ごとに測る枚数が変わる、というのがこの時期の特徴です。3月は外側の1枚、4月は2枚、5月は内側の1枚。 測る対象が移動していくので、同じ服でも判定に使う場所が月によって変わります。
迷ったら、その日いちばん長い時間、外から見えている一枚を測ってください。外から見えている時間がいちばん長い一枚が、その日の外形です。 上着を着ている時間が半分を超えるなら上着、下回るならトップスになります。
気温差|土台は昼に置く
春は朝と昼で差が開く日が多くあります。この差を一枚で吸収しようとすると、必ずどちらかで無理が出ます。
昼に快適な組み合わせを土台にして、朝の分を脱げる一枚で足す。 土台を朝に合わせると、脱いだあとの一枚が一日じゅう荷物になります。
脱ぐ前提で組むと、脱いだあとの外形がトップスになります。だから、朝に外側を測るだけでは足りません。
どちらとも取れるとき①|Sが3cm前後
2cmと4cmの中間です。この場合は、素材の落ち方で決めてください。握って離したときにすぐ戻る素材は、Sが3cmでも境目が読めます。 戻らず垂れる素材は、3cmでも4cm超と同じ見え方になります。
握って離す、というのは1秒でできる判定です。買う前でも、手持ちでも同じように使えます。
どちらとも取れるとき②|Nが深いのに、Kも短い
首元が開いていて、袖も短い一枚があります。これは「2つ同時に大きい」状態です。
このときは、開いていないほうを足すのがいちばん手数が少なくて済みます。首元に一枚置くか、腕に一枚重ねるか。どちらか一方で、大きい方向が1つに戻ります。
どちらとも取れるとき③|冬物と春物が同じ日に混ざる
外側から順に替えると混ざりにくくなります。春に最初に替わるのはいちばん外の一枚で、内側は最後です。
逆にすると、外が冬のまま中だけ春になります。この状態は、脱いだ瞬間に季節が合わなくなるので、脱ぐ場面のある日に困ります。
下半身との関係|外形が上に移ると、境目も上がる
冬は上着が長いぶん、上下の境目が下のほうにありました。春にトップスが外形になると、境目は裾の位置、つまり上へ移ります。
境目が上がると、下半身の見えている長さが増えます。だから、冬に合っていた組み合わせが、春に同じ丈で合わなくなることがあります。
このとき動かすのは、下ではなく裾のほうです。トップスの裾を入れるか出すかで、境目は5cm前後動かせます。 下を替えると、靴との関係まで組み直すことになるので、手数が増えます。
裾を出す日は、裾がどこで終わるかを一度見てください。腰のいちばん張り出す位置とちょうど重なると、そこで全身が二分されます。 3cm上か下へずらすだけで、境目の読まれ方が変わります。
手持ちを3寸法で並べ替える
季節の初めに、一度だけまとめて測ってください。トップスを並べて、S・N・Kを紙に書くだけです。
Sが4cmを超えるものに印をつける。Kが骨から1〜2cm手前で終わるものに別の印をつける。 印が2つ付いた一枚は、春に外形として使うには条件が2つ外れています。
印のない一枚から順に着ていけば、朝に測る必要はありません。測るのは一度きりで、そのあとは選ぶだけになります。
印が付いた一枚を手放す必要はありません。外形として使わなければいいだけです。上に一枚重ねれば、印の付いた一枚は内側に回り、外形の判定から外れます。春は重ねる枚数が減る季節ですが、ゼロにはなりません。
年齢別の記事にしていますが、測り方はどの年代でも同じです。変わるのは、外形を決めている一枚がどれか、という一点だけ。 冬から春へ移るときにその一枚が入れ替わるので、測る場所も一緒に移る。それだけのことです。
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— メグラシ編集部
よくある問い
- Q. 50代の春に、どんな色を選べばいいですか
- 色より先に、外形が決まっているかを確かめてください。春はトップスが外形になるので、肩線がずれていると、どの色を着ても輪郭のほうが先に目に入ります。外形が通ったうえで色を選ぶなら、明るい色は首の開きの近くに置くと届きます。鎖骨から下へ離れるほど、顔までは届きません。全体を明るくする必要はなく、顔から近い場所に一か所あれば足ります。色の面積の配分については別の記事で扱っています。
- Q. 肩の縫い目がどこにあればいいのか分かりません
- 腕を下ろした状態で、肩のいちばん外側の骨を指で探してください。そこから縫い目までの距離を測ります。0〜2cmなら、腕の始まりが肩の位置と一致します。2〜4cmはゆるやかに落ちる形で、素材が柔らかいものなら成立します。4cmを超えると、腕がどこから始まっているのかが読めなくなり、上半身全体が一つの塊に見えます。ゆったりした形を選ぶ日は、肩線ではなく身幅で余裕をとってください。
- Q. 袖はどこで終わるのがいいですか
- 手首の骨を基準にします。骨のちょうど上で終わるか、骨から3cm以上手前で終わるか、骨を越えて手の甲に届くか。この3つのどれかに寄せてください。骨から1〜2cm手前という中間で終わると、短くしたのか、たまたま足りていないのかが読み取れません。まくる前提の日は、まくったあとの位置で判定してください。まくると肘の下あたりで止まるので、そこが実際の終わりになります。
- Q. 冬物と春物が同じ日に混ざってしまいます
- 外側から順に替えると混ざりにくくなります。春に最初に替わるのはいちばん外の一枚で、内側は最後です。逆にすると、外が冬のまま中だけ春になり、脱いだときに季節が合わなくなります。気温の面では、朝と昼で差が大きい日は、昼に合わせた組み合わせを土台にして、朝の分を脱げる一枚で足してください。替える順番そのものについては、季節の記事で扱っています。
- Q. 一枚で外に出られるかどうかは、どう判断しますか
- 明るい場所で、下に何も着ずに立ってみてください。下に一枚必要だと感じるなら、それは薄さの問題です。この場合、下に足すのではなく、その一枚を外側として使い、中にもう一枚を置いてください。下に足すと、首の開きと袖の終わりが二重になり、寸法の判定ができなくなります。外側として使うと、判定するのは外側の一枚だけで済みます。春はこの入れ替えが起きやすい時期です。
— メグラシ編集部





