黒タイトスカートのコーデ|上と下の黒が、同じ黒に見えているかで決まる

黒タイトスカートで最初に決めるのは、合わせるトップスの種類ではありません。手持ちの黒が、どの黒なのかです。
黒は一色ではありません。濃さで3つ、艶で2つに分かれます。上下に黒を置いたとき、この2つが揃っていないと、同じ黒のはずが腰のところで切れて見えます。「なんとなく決まらない」の正体は、たいていここにあります。
丈やスリット、靴との関係は別の物差しで決まります。この記事は、色だけを扱います。
黒は3つに分かれる|白い紙の上に置いて、1メートル離れる
判定は道具なしでできます。白い紙か白い布の上に、黒い一枚を広げてください。そこから1メートル離れて見ます。
墨寄りの黒は、紙との差が最も大きく、境目がはっきり出ます。青寄りの黒は、光の下で少し冷たい方向へ寄って見えます。褪せ寄りの黒は、紙との差が小さく、灰色の方向へ近づいて見えます。
同じ「黒」という言葉で呼んでいても、この3つは並べると必ず差が出ます。差が読み取れる2枚は、同じ日に上下で使わない。 これが最初の一本です。
判定するときの注意が2つあります。ひとつは、必ず2枚を触れさせて並べること。 数センチ離すと、あいだの白が入って差が読めなくなります。もうひとつは、同じ光の下で見ることです。片方を窓際、片方を部屋の奥で見ると、判定は当てになりません。
艶は、窓際で持ち上げて帯が出るかで測る
濃さの次は艶です。窓際で一枚を持ち上げ、光の側へ傾けてください。表面に白っぽい帯が出るなら艶あり、出ないなら艶なしです。
艶ありは光を返すので、同じ黒でも明るい方向へ動きます。艶なしは光を吸うので、濃さがそのまま出ます。艶ありと艶なしを上下に並べると、濃さが揃っていても境目が見えます。
これは欠点ではなく、使える性質です。境目を出したい日は、あえて艶を変える。境目を消したい日は、艶を揃える。決めるのはこの一点です。
どちらを選ぶかは、その日の予定で決まります。座っている時間が長い日は、境目を出したほうが上半身と下半身が別々に読まれます。 立って動く時間が長い日は、揃えたほうが縦の線が続きます。座る日に揃えると、腰から下が椅子に隠れて、上半身だけの面が残ります。
| 上下の組み合わせ | 見え方 | 向いている日 |
|---|---|---|
| 濃さ揃う・艶揃う | 一枚の面として続く | 縦を長く見せたい日 |
| 濃さ揃う・艶違う | 境目が静かに出る | 腰の位置を見せたい日 |
| 濃さ違う・艶揃う | 境目が濁って見える | 避けたい組み合わせ |
| 濃さ違う・艶違う | 上下が別の服に見える | 上下どちらかを黒以外に |
丈が長いほど、濃さの差は読まれやすい
同じ濃さの差でも、面積が広いほどはっきり出ます。膝丈のスカートで気にならなかった差が、足首近くまである一枚では見えることがあります。
理由は単純で、見比べる面が長くなるからです。上下の境目から離れた場所まで同じ色が続くので、比べる時間が長くなります。
だから、長い丈の一枚を上下黒で着る日は、濃さの判定を厳しくしてください。1メートル離れて差が読めるかどうかではなく、2メートル離れても読めないかどうかで判定します。短い丈の日は、1メートルの判定で足ります。
黒の面積|5か所のうち何か所かで数える
面積を割合で測るのは難しいので、場所の数で数えます。上半身・下半身・足元・バッグ・顔まわりの5か所。 このうち黒が何か所あるかを数えるだけです。
3か所までなら、まだ調整の余地があります。4か所で、全身のおよそ7割です。5か所すべてが黒になると、どこに色を足しても効きにくくなります。
黒タイトスカートを履いた時点で1か所は埋まっています。だから、残り4か所のうち2か所までを黒にする、と決めておくと朝が短くなります。
切り替えの位置|腰骨の上か下かを先に決める
上下とも黒にする日は、境目が見えるかどうかを自分で決められます。決めるのは位置です。
トップスの裾が腰骨より上で終わっていれば、境目は上に来ます。腰骨より下で終わっていれば、境目は下に来ます。中間、つまり腰骨の高さちょうどで終わる裾がいちばん扱いにくい。 ここに境目があると、上でも下でもない位置で全身が二分されます。
裾の位置が腰骨と重なる一枚は、前だけ入れて後ろを出す、あるいは全部入れる。どちらかへ動かしてください。動かす幅は3cmで足ります。
上に寄せるか下に寄せるかは、その日の靴で決めると迷いません。足元にかさがある日は境目を上へ、足元が軽い日は下へ。 上下のどちらかにかさが集まっていると、全身の重さが一方向に寄って読み取りやすくなります。両端にかさがあって中央が空くと、寄せた意味がなくなります。
色を足すなら、顔まわりか足元か
黒を減らすのではなく、色を足す方向で考えると手が少なくて済みます。足す場所は2つ、顔まわりか足元です。
顔まわりに足すと、視線が上に集まります。人と近い距離で会う日、写真を撮る日はこちらです。足元に足すと、視線が下へ抜けます。歩く距離が長い日、立っている時間が長い日はこちらです。
両方に足すと、黒の部分だけが中央に取り残されます。 片方だけ、が原則です。
足す色の明るさにも目安があります。黒との差が大きいほど、そこで一度視線が止まります。 止めたい日は差の大きい色、流したい日は差の小さい色を選んでください。差の小さい色というのは、濃い茶や濃い緑のような、黒の隣に置いても段が1つしか上がらない色のことです。
面積は小さくて構いません。顔まわりなら手のひら一枚ぶん、足元なら靴の甲だけで足ります。面積を増やすと、今度は黒の側の割合が崩れます。
素材の表面で、同じ一枚がきれいめにもカジュアルにも寄る
黒タイトスカートは、素材の表面で行き先が変わります。光を返す表面はきれいめの側、光を吸う表面はカジュアルの側です。
寄せたい方向と手持ちの表面が逆のときは、上半身で差をつくります。光を返すスカートをカジュアルに寄せるなら、上に厚みのある表面を置く。光を吸うスカートをきれいめに寄せるなら、上に滑らかな表面を置く。 表面を全部そろえると、どちらの方向にも寄りません。
足元でも同じことができます。表面のかさが大きい靴はカジュアルの側へ、平らな靴はきれいめの側へ引きます。 ただし、上と足元の両方で引くと引きすぎることがあるので、動かすのはどちらか一方にしてください。上で寄せたなら足元はそのまま、足元で寄せたなら上はそのままです。
どちらとも取れるとき①|濃さの差が読み取れるかどうか微妙
1メートル離れて見て、差があるようなないような、という一枚があります。この場合は、光を変えてもう一度見てください。室内の光と、窓際の自然光で、判定が変わるかどうか。 両方で差が出るなら差はあります。片方でしか出ないなら、その一日をどちらの光の下で過ごすかで決めます。
夜の予定が中心なら、室内の光での判定を採用してください。
どちらとも取れるとき②|黒が4か所になってしまう日
外の気温が低く、上着まで黒しかない日があります。この場合、外せるのは顔まわりか足元です。上着は着たまま動くので、外すなら顔まわりのほうが確実です。
首元に一か所だけ黒以外を置く。それで4か所が3か所になります。外すのは1か所でよく、2か所外すと今度は黒の側が足りなくなります。
どちらとも取れるとき③|褪せた黒しか手元にない
褪せた黒は、濃い黒と並べたときだけ差が出ます。だから、その日は上下に黒を置かないと決めれば済みます。上に黒以外を置いて、褪せた黒は単独で使う。
もうひとつの手は、足元を褪せた黒の側に寄せることです。上から下へ、濃い黒→褪せた黒→褪せた黒、と一方向に流すと、差が段になって読めます。 濃い黒が下と上に分かれて挟むと、真ん中だけが浮きます。
季節で変わるのは、黒の隣に置くものだけ
黒タイトスカートそのものは、季節で判定が変わりません。変わるのは隣に置く素材です。
暑い時期は、上半身の面積が減るので、黒が5か所のうち2か所に収まりやすくなります。寒い時期は、上着とバッグが増えて4か所を超えやすい。季節ごとに気をつける場所が違うだけで、数え方は同じです。
黒は時間で動く|褪せるのは、洗う回数より乾かし方
同じ一枚でも、買ったときと1年後では濃さが変わります。動く方向は決まっていて、濃い側から褪せた側へ、一方向にだけ動きます。 戻ることはありません。
動かしているのは、洗う回数より乾かし方です。日の当たる場所で長く干すほど、表面の色が浅くなります。乾かす場所を日陰にするだけで、動く速さは変わります。
これを知っておくと、手持ちの管理が楽になります。新しい一枚と古い一枚を、同じ日に上下で使わない。 買った時期が2年以上離れている2枚は、並べる前から差がある可能性が高い、と考えてください。
逆に、同じ時期に買って同じように扱ってきた2枚は、揃っている可能性が高くなります。判定を毎回やるのが面倒なら、購入時期でまとめておくのがいちばん手数の少ない方法です。
迷った日の一手|黒を1か所だけ、濃い別の色に置き換える
濃さも艶も揃わない、でも上下とも濃い色で通したい。そういう日があります。
このときは、片方を黒以外の濃い色に置き換えてください。濃い色どうしなら、色が違っても境目は静かに出ます。 濃さの近い2色は、同じ黒で濃さがずれた2枚より揃って見えます。
置き換えるのは上半身のほうです。スカートを黒のまま残して、上を別の濃い色にする。下を替えると、足元との関係まで組み直すことになります。 上だけなら、変わるのは境目の1か所だけで済みます。
手持ちの一枚を、3分で分類しておく
黒のスカートが複数ある人は、一度まとめて並べてください。白い紙の上に置き、1メートル離れて濃さを分ける。次に窓際で艶を分ける。これで手持ちが「墨・艶あり」「墨・艶なし」「青寄り」「褪せ寄り」のどれかに入ります。
分類は一度でいいので、そのあとは朝に測る必要がありません。上に着る黒がどれかを覚えておけば、組み合わせの可否は数秒で出ます。
鏡の前で確かめる、2か所だけ
出る前に見るのは2か所です。腰の境目が、腰骨の上か下のどちらかに寄っているか。黒が5か所のうち3か所以内に収まっているか。 この2つが通っていれば、それ以上いじる必要はありません。
境目が腰骨と重なっていたら、裾を3cm動かす。黒が4か所以上なら、顔まわりを1か所外す。手はこの2つだけです。
濃さと艶は、朝に確かめる必要がありません。一度分類してしまえば、組み合わせの可否は覚えている内容から出せます。 毎朝測るのは、この2か所だけで足ります。
黒タイトスカートは、手持ちのなかで出番の多い一枚になりやすい服です。だからこそ、最初に一度だけ手間をかけて分類しておくと、そのあとの数年ぶんの朝が短くなります。やることは、白い紙と窓際の光だけ。 道具は要りません。
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— メグラシ編集部
よくある問い
- Q. 上下とも黒にすると、重く見えてしまいます
- 重く見える原因は面積ではなく、濃さと艶が揃っていないことのほうが多いです。まず、上下を並べて同じ光の下で見てください。片方が青みを帯びていたり、片方だけ表面が光を返していたら、境目で色が切れて上下が別々のものに見えます。揃っている状態で、それでも重いと感じるなら、面積を減らすのではなく、顔まわりか足元のどちらか一方だけ黒を外してください。両方外すと、今度は黒の面積が中央に取り残されます。
- Q. 褪せてグレーがかった黒は、もう使えませんか
- 使えます。ただし、同じ一枚のなかで濃い黒と並べないでください。褪せた黒は、濃い黒の隣に置いたときだけ差が見えます。単独で着る、あるいは黒以外の濃い色と合わせるなら問題ありません。判定は簡単で、白い紙の上に2枚を並べて、1メートル離れて見たときに濃さの差が読み取れるかどうかです。読み取れたら、その2枚は同じ日に上下で使わないほうが揃います。
- Q. 黒タイトスカートに合わせる靴は、黒がいいですか
- スカート丈と、足首から下が見えているかで決まります。裾が膝下で終わり、足首が見えているなら、靴は黒でなくても脚の線は続きます。裾が足首の近くまであり、靴とのあいだが4cm未満なら、靴を黒にして裾からつなげたほうが縦の線が切れません。ただし、この場合は上半身に黒以外を置いてください。上から下まで黒が続くと、面積が9割を超えて調整の余地がなくなります。
- Q. 黒のタイトスカートは、カジュアルな日にも使えますか
- 使えます。変えるのは素材の表面です。光を返す表面のものはきれいめの側に寄り、光を吸う表面のものはカジュアルの側に寄ります。手持ちの一枚がどちら寄りかは、窓際で持ち上げて、白い帯が出るかどうかで判定できます。帯が出る一枚をカジュアルに寄せたい日は、上半身に厚みのある素材を置いて、表面の差を作ってください。表面が全部そろうと、どちらの方向にも寄りません。
- Q. 黒を全身の何割まで置いていいですか
- 7割が目安です。7割を超えると、残りの3割がどこにあっても効きにくくなります。数え方は面積ではなく場所で構いません。上半身・下半身・足元・バッグ・顔まわりの5か所のうち、黒が4か所を超えたら7割です。超えた日は、顔まわりか足元のどちらか一方を黒から外してください。両方外すと、中央の黒だけが浮きます。どちらを外すかは、その日いちばん人と近い距離で会うかどうかで決めます。近ければ顔まわりです。
— メグラシ編集部





